大会報告書(全80ページ) - 社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会

第
回
23
全国ボランティア
フェスティバル
岐阜城(写真提供:岐阜市)
ぎふ
報告書
ちいき
みんな
/長良川国際会議場(岐阜県岐阜市長良福光 2695−2)
メイン会場
おいでよ志
9月 27日土・28 日日
大地を潤す
清流となって
2014 年
主催:第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会
「広がれボランティアの輪」連絡会議
社会福祉法人 全国社会福祉協議会
岐阜から福島へ
ごあいさつ
平成26年9月27日・28日の両日、長良川国際会議場をメイン会場に開催しま
した「第23回全国ボランティアフェステイバルぎふ」にご参加いただきました全
国のみなさま、お疲れ様でした。また、共に大会の企画運営にあたって頂きまし
た「広がれボランティアの輪」連絡会議、全国社会福祉協議会のみなさま、さら
に、ご後援を頂きました、厚生労働省、文部科学省、岐阜県、岐阜県教育委員会、
岐阜市のみなさま、その他ご指導とご協力を頂きました多くのみなさま、ありが
とうございました。心から御礼と感謝を申し上げます。
みなさまのご支援とご協力によって1900名を超える参加者をお迎えし、全体
会、部会・分科会など二日間の全てのプログラムを盛会に終えることができまし
た。思い起こせば前年の高知大会から1年、あっという間の時間でした。ボラン
ティア活動、市民活動が抱える今日的な課題と、時代に即応した活動の方向を議
論する中で、大会テーマとコンセプトをつくり、プログラムを創ってきました。
私たちの思いは、地域の課題に対して地域の伝統的な力と新しい市民の力を結
集し、「清流」のごとくその流れを次の世代へ繋ぐことでした。
大会に参加して頂いたみなさまが、地域を見つめ、地域の課題に向き合い、地
域の力(仲間)を再確認する機会となったなら、これに勝る喜びはありません。
また、「清流の国」岐阜を少しでも知って頂き、関心を持って頂く機会になった
なら、さらなる喜びです。しかしながら大会中に、みなさまに対して配慮が行き
届かなかったことや思慮が足らなかったことなども数多くあったことと思いま
す。この機会にお詫びを申し上げ、ご協力に感謝いたします。
今回まとめましたこの報告書が、末永く岐阜大会を刻み、みなさまの活動に
とっての一里塚となれば誠に幸いです。
みんな
ち い き
大会テーマ「おいでよ志 大地を潤す 清流となって」のごとく、一人ひとり
が志を持って、地域に根付き、仲間を集め手を結び、大きな流れをつくって、飛
躍されることを心から願っています。
私たち岐阜の実行委員・スタッフも、この大会がきっかけになって、相互理解
と交流を進めることが出来ました。分野を越えて小異にこだわらず、地域のため
に活躍できる場を見つけ、これからも頑張っていきたいと思います。
最後に、9月27日の開会式のさなか、岐阜県と長野県の境にある御嶽山が噴火
し、戦後最大規模の惨事が起きました。大会に集中していたことやこれほどまで
大きな災害に至るとは思いもよらず、特別の意思表示もしないまま大会を終えて
しまいました。あらためて、被災された方々とご家族の皆様に心からお悔やみと
お見舞いを申し上げます。
皆様方の今後益々のご活躍とご健勝を心からお祈りして、大会の御礼と終了の
ご挨拶にさせて頂きます。福島でお会いできますことを、楽しみにしています。
第23回 全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
実行委員長
飯 尾 良 英
目
次
目 次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
大会概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
大会運営体制
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
大会運営のあゆみ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
大会テーマ・コンセプト
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
大会プログラム
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
おもてなし演奏・開会式
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
記念講演
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
清流トーク・セッション第1部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
ボランティア一文字造語優秀作品発表・表彰式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21
分科会一覧
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
22
分科会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23
清流トーク・セッション第2部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
53
閉会式・引継式
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
58
交流会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
59
楽市楽座・展示コーナー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
60
広報実績
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
61
大会制作物
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
62
実行委員会設置要綱
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
63
実行委員会名簿
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
64
幹事会名簿 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
65
協賛団体
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
65
実行委員会部会設置規程
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
66
部会委員名簿
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
67
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
69
参考資料
合唱
大会参加者アンケート調査結果
1
大 会概要
開 催 日
2014年 9 月27日(土)〜28日(日)
1日目 9月27日(土)
会 場
2日目 9月28日(日) ◦分科会/中部学院大学各務原キャンパス
岐阜聖徳学園大学岐阜キャンパス
大会テーマ
内 容
◦全体会/長良川国際会議場 (※交流会/岐阜都ホテル)
岐阜都ホテル・河川環境楽園
関ヶ原古戦場・岐阜市内長良川河畔
◦全体会/長良川国際会議場
みんな
ち い き
おいでよ志 大地を潤す 清流となって
1 日目 おもてなし演奏/開会式/記念講演/トーク・セッション第 1 部/
ボランティア一文字造語優秀作品発表・表彰式 (交流会)
2 日目 分科会(29)/合唱/トーク・セッション第 2 部/閉会式・引継式
参 加 費
※フィールドワーク参加費は別途 1,000 円・1,500 円 ※交流会費は別途 5,000 円
一般参加者
関 係 者
1,928名(うち、大学生以下13名)
753名
出演者等
268名
運営スタッフ
172名(うち岐阜県社協47名)
内 訳
参加者数
3,000 円(大学生以下無料)
実行委員
29名
講師
124名
運営ボランティア
98名
来賓等
62名
合 計
2,681名
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
主 催
岐阜県社会福祉協議会
「広がれボランティアの輪」連絡会議
全国社会福祉協議会
後 援
厚生労働省、文部科学省、岐阜県、岐阜県教育委員会
岐阜市、岐阜県市長会、岐阜県町村会
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会事務局
事 務 局
〒500-8385 岐阜市下奈良2-2-1 岐阜県福祉会館内
社会福祉法人岐阜県社会福祉協議会 ボランティア・市民活動支援センター
TEL 058-274-2940 FAX 058-274-2945
2
大 会運営体制
大会実施にあたり「実行委員会」を立ち上げ、その中に大会全体の企画立案などに携わる「幹事会」と分科
会運営に当たる「部会」
(実行委員は4部会のいずれかに所属、これに県内市町村社会福祉協議会職員等が加
わったもの)を設け、機動性をもった運営を目指した。各部会で調整・決定された事項は幹事会で最終調整さ
れ、実行委員会で共有、最終決定された。
運営体制
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ 実行委員会
◆ 構成:実行委員長 1人、副実行委員長 2人、委員 28人、
(オブザーバー3人)
◆ 主な所掌事務
・フェスティバル開催要綱等基本事項の決定
・フェスティバルの企画、運営、広報等の決定
幹 事 会
◆構成:実行委員長 1人、副実行委員長 2人、部会長 4人、
委員長が指名する委員 4人
◆主な所掌事務
・フェスティバルの具体的な企画、運営、広報等の実施に関すること
・式典、シンポジウム、交流会、ふれあい広場等プログラムの実施に関すること
・各部会で審議した内容の調整に関すること 部
会
◆部会:4部会
◆各部会の構成:部会長 1人、副部会長 1人、委員 若干名 市町村社会福祉協議会職員 各部会20人程度
◆主な所掌事務 部会の運営、分科会の実施に関すること
「支え合い」
部会
「ボランティア・
福祉教育」部会
「防災・減災」
部会
「まちづくり」
部会
部会長
部会長
部会長
部会長
副部会長
委 員
市町村社協職員等
副部会長
副部会長
市町村社協職員等
市町村社協職員等
委 員
委 員
副部会長
委 員
市町村社協職員等
市町村社協職員、ボランティアなど
●ボランティア団体、NPO法人、市町村社協等活動推進組織・団体
●福祉及び関連機関・団体 など
事 務 局
岐阜県社会福祉協議会 ボランティア・市民活動支援センター
主催団体
・第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
・社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会
・「広がれボランティアの輪」連絡会議
・社会福祉法人 全国社会福祉協議会
協賛団体
団体・企業等 12団体
後援団体
行政機関、関係団体 7団体
3
大 会運営のあゆみ
2013
年
1月
第23回全国ボランティアフェスティバルの岐阜開催が決定
4月
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ(仮称)実行委員会事務局設置
7月
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会設立(第1回実行委員会開催)
9月
第2回実行委員会開催
大会コンセプト及び大会テーマ
みんな
ちいき
「おいでよ志 大地を潤す 清流となって」等の決定
業務委託業者の決定
10月
11月
2014
年
3月
4月
6月
7月
8月
9月
2015
年
facebookでの大会情報の配信開始
大会シンボルマークの決定 大会幟・はっぴの作成
第22回全国ボランティアフェスティバル高知において岐阜大会をPR
(開催告知チラシ、缶バッジを配布。交流会舞台にて開催PR)
大会専用ホームページの開設
ボランティア一文字造語募集(~5月末) 第3回実行委員会開催
ボランティア活動写真の募集(~6月末)
開催案内・チラシ・ポスターの送付
参加申込受付開始(~8/22)
楽市楽座(販売)
、出展ブース(展示)募集
運営ボランティア募集
分科会会場下見
分科会会場下見
ボランティア一文字造語 HP上で読者投票
第4回実行委員会(拡大)の開催
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふの開催
10 〜
11 月
ふりかえり
12 月
第5回拡大実行委員会
1月
報告書の作成
○実行委員会等開催状況 実行委員会5回 幹事会11回
○各部会開催状況 支え合い部会9回 ボランティア・福祉教育部会9回
参 考
防災・減災部会8回 まちづくり部会9回
○その他 記念講演打合せ1回 トークセッション第1部打合せ5回
全運営スタッフ打合せ1回 太鼓・書道ガールズ・合唱打合せ 多数
facebook投稿回数84回
4
大 会テーマ・コンセプト
実行委員会の幹事会を中心に討議を進め、次のようなねらいをもって本大会を推進していくことを
決定しました。
私達を
取り巻く
現状
人口の減少・少子高齢化・世帯構成の変化、廃屋・放置農家・手が入らない山
林・シャッター街の増加など、今後ますます共同体の破壊や伝統文化の衰退が進
んでいく危険性がある。また、
「孤立」、経済の低迷や雇用形態の変化等による「貧
困」が社会的な問題になっているとともに、虐待、自殺、いじめなど「権利侵害」
にかかる様々な問題も起こっている。
↓
こうした、深刻化する現代社会の問題を直視し、課題を明らかにして、市民自
ら実践、そして多世代・多地域・他分野との連携・協働による取り組みを行いな
わたしたちは
何を
めざすか
がら、地域における問題解決能力を向上していくことが重要である。
このフェスティバルでは、各地域での実践や活動者の想いを「一粒の水滴」と
してとらえ、岐阜に集い(研究協議することにより)
、個々の活動を向上させると
ともに、協働化(ネットワーク)することにより(大きな流れを生み)、その結果、
豊かな地域社会づくりへとつながる(この実績の繰り返しを「歴史」と呼ぶ)。
こうした「清流」の力を確認し(清流となって)、
「地域力」を高める方策を学び、
全国に発信する。
多世代・多地域・多分野との連携・協働
地域課題を基盤にした実践力を高める教育
歴史・文化・自然などの再発見・発掘と伝承
みんな
➡
地域力の再構築
ちいき
大会テーマ:おいでよ志 大地を潤す 清流となって
◦一粒の水滴が集まり清流となり、大地を潤し人々を育み、豊かな社会をつくります。清流によって
新たな歴史と地域社会が築かれ継承されます。
◦清流の国ぎふに集い、清流の力を再発見しましょう。そこで絆を深め、大きな川となって、全国へ
広げましょう。
◦「全国ボランティアフェスティバルぎふ」では、地域で起きている様々な問題を学習し、問題解決
の経験と試みを交流します。そして、地域力の再発見と新しい地域社会のあり方を提案します。
大会シンボルマーク
テーマにある「志」と、ボランティアを表すハートをVolunteer
とGifuの頭文字、VとGで形成。
ちいき
みんな
おいでよ志
大地を潤す
いを全国に広げるという意味を込めました。
清流となって
そこに流れ込む清流には、岐阜に集い、絆を深め、それぞれの想
5
大 会プログラム
1日目 9月27日土 全体会 会場/長良川国際会議場
12:30 〜
12:55
おもてなし演奏
県立岐阜総合学園高等学校太鼓部のみなさん 三部構成「山河の響〜清流の里から〜」
◦挨 拶 <開催地代表>
第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
実行委員長 飯 尾 良 英
<主催者代表> 全国社会福祉協議会 会長 斎 藤 十 朗
13:00 〜
開会式
13:40
◦来賓祝辞 厚生労働大臣 塩 崎 恭 久 氏
(代読 : 厚生労働省 社会・援護局 局長 鈴 木 俊 彦 氏)
岐阜県知事 古 田 肇 氏
◦ボランティア功労者厚生労働大臣表彰
個人代表 兼 松 雪 代 氏(岐阜県)
グループ・団体代表 手話サークル「たまごの会」(愛知県)
学校代表 宇部鴻城高等学校(山口県)
中央推薦代表 立教大学ボランティアセンター(東京都)
◦受賞者代表挨拶 平 野 方 紹 氏(立教大学ボランティアセンター センター長)
13:45 〜
14:40
15:00 〜
16:30
16:40 〜
17:15
たからもの
記念講演
清流トーク・
セッション
第1部
ボランティア
一文字造語
優秀作品発表
・表彰式
「未来につなぐ 白川びとの財産」
倉 嘉 宏 氏(岐阜県白川村 教育長)
「知力」と「地力」の結集による新たな協働
・ゲストスピーカー 三 輪 憲 功 氏(のわみ相談所代表(愛知県一宮市))
菊 池 まゆみ 氏(秋田県藤里町社会福祉協議会常務理事)
・コーディネーター 市 川 一 宏 氏(ルーテル学院大学 学事顧問 教授)
作品書き上げ/県立岐阜商業高等学校書道部のみなさん
受賞者 清流ボランティア大賞 若 園 守さん(岐阜県神戸町)
ともにん賞
大 澤 明 美さん(埼玉県入間市)
脇 田 佑希子さん(愛知県蟹江町)
◦主催者挨拶 田 島 一 男(岐阜県社会福祉協議会会長)
17:45 〜
19:15
◦乾杯 市 川 一 宏 氏(ルーテル学院大学 学事顧問 教授)
交流会
◦チーム清流ミナモ・パフォーマンス
(岐阜都ホテル)
◦次期開催地PR(第24回全国ボランティアフェスティバルふくしま実行委員会)
◦締めの挨拶 山 田 秀 昭(全国社会福祉協議会常務理事) 6
2日目
9月28日日 分科会(午前)
→ 全体会(午後)
分科会 会場/中部学院大学各務原キャンパス、岐阜聖徳学園大学岐阜キャンパス、
岐阜都ホテル、フィールドワーク会場(河川環境楽園、関ヶ原古戦場、
岐阜市内長良川河畔)
全体会 会場/長良川国際会議場
9:00 〜
12:00
(9:00 〜
14:00)
分科会
13:30 〜
「わがまち岐阜 清流の歌」
ながら児童合唱団
合唱曲 「この街の夢〜岐阜市へ〜」「君が明日と呼ぶものを」
合唱
13:40
支え合い部会 8 分科会
ボランティア・福祉教育部会 9 分科会
防災・減災部会 5 分科会
まちづくり部会 4 分科会(+ フィールドワーク 3 分科会)
想いの結集岐阜から広げる清流トーク
〜地域を包む点と面のダブルアプローチ〜
・パネリスト 第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
部会長 大 井 智香子(中部学院大学短期大学部 准教授)
支え合い部会
清流トーク・ セッション ボランティア・福祉教育部会
部会長 西 田 松 代(大垣市ボランティア連絡協議会 会長)
13:50 〜
全 体 会
15:00
防災・減災部会 部会長 岩 井 慶 次(地域防災ネット中部 会長)
第2部
まちづくり部会 部会長 原 美 智 子(ぎふNPOセンター 理事・事務局長)
・コーディネーター 第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
実行委員長 飯 尾 良 英(中部学院大学 教授) ◦大会振り返り映像
◦閉会挨拶
早 崎 正 人
15:05 〜
15:40
(第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会 副実行委員長)
◦大会フラッグの引継
閉会式・
引継式
◦次期開催地代表挨拶
中 田 スウラ 氏
(第24回全国ボランティアフェスティバルふくしま実行委員会 実行委員長)
◦義援金贈呈
西 田 松 代 氏(実行委員・大垣市ボランティア連絡協議会 会長)から
中 田 スウラ 氏 へ
◦復興支援ソング「花は咲く」の大合唱
楽市楽座・展示コーナー 会場:長良川国際会議場 市民ギャラリー・ホワイエ
27日 12:00 〜
◦販売施設(授産施設、復興支援コーナー等)17
28日 16:30
◦PRブース 8 パネル展示 5 写真展
7
お もてなし演奏・開会式
複雑多様化する生活問題や社会の不安を、
「地域」に
おいて、どのように予防し解決するか…。岐阜大会は、
こうした地域が抱える様々な課題に向き合い、理解を
深め、連携の道を探ることで、ボランティア・市民活
動の新たな出発点になることを目指しました。ぎふ大
みんな
ちいき
会のテーマは「おいでよ志 大地を潤す 清流となっ
て」
。一滴の滴が一筋の流れとなり、川となり、大河に
なって海へ注ぐ…。そんな熱い思いの中、岐阜大会の
幕が上がりました。
長良川国際会議場を埋め尽くした参加者。
おもてなし演奏
会場に響き渡った県立岐阜総合学園高等学校太鼓部の太鼓演奏。
「山河の響~清流の里から~」
(三部構成)の演奏は会場
すべての人の魂を
揺さぶりました。
主催者挨拶
開会式
飯尾良英実行委員長
を賜り、ボランティア
来賓祝辞
ご来賓の方々から祝辞
斎藤十朗全社協会長
功労者厚生労働大臣表
彰を行いました。
厚生労働省社会・援護局
局長 鈴木俊彦氏(代読)
岐阜県知事 古田肇氏
ボランティア厚生労働大臣表彰
兼松雪代氏
8
手話サークル
「たまごの会」
宇部鴻城高等学校
立教大学
ボランティアセンター
記 念講演
たから も の
未来につなぐ 白川びとの 財 産
岐阜県白川村 教育長 倉 嘉 宏 さん
世界文化遺産白川郷の合掌家屋は美しさはもちろんのこ
と、気候風土に適した機能的な生活スタイルが注目を集め
ています。永年にわたり磨かれ、伝承されてきた知恵と技
術は時代を超えて受け継がれてきた財産です。自然への畏
ゆ
敬と祈りを顕す祭りや、
“結い”に代表される暮らしを支え
たからもの
てきたしくみ、人と人とのつながりあいを、未来の財産で
ある子どもたちに伝えるために、現代の知恵を加味した新
たな取り組みが始まっています。そんな取り組みを白川村
教育長 倉嘉宏さんに語って頂きました。
ただいまご紹介をいただきました、白川村教育長を拝命し
て、お話をさせていただきます。
ております、倉と申します。今日はよろしくお願いいたしま
みなさんは、未来につなぐものとして、どんなものをたか
す。
らものとして送りたいと思いますか?
私は…というより、私達は守り繋がなくてはいけないたか
これよりしばらくの間、私の話におつきあいいただきたい
らものが二つあると思っています。
と思います。
それは、過去からの財産と未来からの財産。
みなさんは、ここにこられる前に、開催要項をご覧になら
「未来からの財 産」は、「子どもたち」のことです。「過
れたかと思いますが、そこに飯尾委員長さんからのご挨拶の
去からの財産」は、先人が守り繋いできた伝統や文化などの
文章があり、「一滴の雫が一筋の流れとなり」と書いてあり
ことです。未来からの財産、子どもたちは、本村の白川村の
ました。
たからものであり、未来であります。村民は子どもたちに村
ひる が の
たからもの
たからもの
たからもの
たからもの
岐阜県は木の葉から滑り落ちた一滴の雫が、「蛭ヶ野」の
へ帰ってきてもらうと共に、村を作って欲しいと願っていま
分水嶺で日本海へは庄川となり、太平洋へは長良川となって
す。
流れていきます。豊かな森林を源とするこの清流は、県内を
未来からの財産
過去からの財産
あまねく流れ、里や街を潤しております。
私事ですが、白川村の私を育ててくれました集落は、現在
5軒になってしまいました。高齢化が進んでおりまして、独
居老人の方ばかりです。私は「ハーレム」と呼んでいます。
(笑)

というのは、92歳、88歳、75歳、73歳のお姉様方が住ん
過去からの財産は、先人が守り通した祭りであったり、民
でいるからです。「嘉宏や、これ、やっとくりょ」と彼女達は
謡であったり文化であったり、地域アイデンティティであっ
言います。嘉宏とは私のことです。頼られているうちが華だ
たりします。
と思いまして、一生懸命務めさせていただいております。肩
みなさんもお聞きになったことがあるかとおもいますが、
肘を張らずに、出来る時間、出来る範囲でお手伝いをさせて
白川村には「結い」という言葉があります。白川村の地域風
もらっています。「じゃまくさい、めんどくさい」と言わない
土に根付き、今も生きている言葉であります。この「結い」
で、「人と触れ合いたい」という思いでしています。みなさん
は合掌造り集落が、世界遺産に登録する時も話題にあがった
のボランティアと一緒です。肩肘張らずにリラックスして出
言葉であります。「結い」の精神は、白川村の人々に、また
ゆ
来る範囲という形でやっています。そう、「袖振り合うも多
学校教育の中にも根付いております。「結い」は、集落の住
生の縁」という気持ちでつきあっています。
民総出で助け合い、協力し合う相互扶助の精神で成り立って
さて、本日は「未来へつなぐ白川びとのたからもの」とし
います。相互とは「お互い」ということであり、「扶助」と
9
記念講演
ここでみなさんに質問です。合掌造りは何階建てだと思い
は力添えをして助け合うということです。
ますか?答えは1階建てです。合掌造りは建物の造りとして
結のこころ
結とは 相互扶助の精神
は平屋建てです。屋根裏の空間を高くし、その空間を2層か
結
ら3層に区切り、簡単な床を作ってそこで蚕を飼っていまし
た。区切りの障子戸が入っているので間違いやすいのかもし
れません。けれど、その障子戸が風情や優雅さを醸し出し、
特にライトアップの時に美しいと私は思っております。
結による屋根葺き作業
では、次の質問です。合掌造りのツマ面はなぜ南北を向い
ているのでしょうか。ツマというのは、合掌面でない部分で
白川村とは
す。実は全部北を向いています。なぜだと思いますか?庄川
さて、本村白川村を少しご紹介させていただきます。
の谷沿いに強風が吹きます。展望台の高台からも吹き下ろし
白川村は岐阜県の北に位置しております。まわりを飛騨
ます。機能的でスリムな合掌造りが壊れないために、風をこ
市、高山市、富山県南砺市、石川県白山市に囲まれており
のツマ面で受けているのです。それともう一つ、太陽が当た
まして、面積が、356.55平方キロメートル、南北に30.6キ
ることによって、雪が降っても同じ面が同じだけ溶けるよう
ロ、東西16.9キロ、なんと95%は山林の村です。南北に庄
に、また、雨で濡れた茅も偏り無く干せるようになっている
川という川が流れており、その周辺に16の集落がございま
のです。
す。人口が、9月1日現在で1,700人、高齢化率が30.8%の
村でありますが、山村の季節豊かな土地であります。私もこ

『合掌造りについてQ&A』
こで育てていただきました。この白川村にも未来に繋いでい
きたいたからものがたくさんあります。
答えは
一階建てです。
過去からの宝物
『合掌造りについてQ&A』
合
掌
何造
で階り
し建は
ょて
う
か
?
南
北
Q合掌造りの妻面は
なぜ南北に向いているのか?
ここからは少し、過去からのたからもののお話をさせてい
ただきます。
では次です。この合掌造りは誰が作ったのでしょうか?
白川村をご存じの方もおみえになるかと思いますが、切妻
大工さんですが(笑)、今、下呂市に移築された旧大戸家
合掌造りが存在しまして、荻町区は平村、上平村と共に、世
というのがあります。その中に、作った人の「棟札」という
界遺産白川郷五箇山の合掌造り集落として登録されました。
ものがあります。この棟札に書いてあるのが作った時で、天
さて、茅葺き屋根にはどんなものがあるのか。
保4年、1833年と書いてあります。ここに大工と書いてあ
茅葺きの屋根には、4つの面がくっついた寄せ棟造りとい
りますが、その大工さんの村の名前もあります。氷見の大久
うものがございます。この寄せ棟に煙り取りや明かり取りと
保大工という大工さんです。富山県の人が造られました。で
いった「入りもや」という造りがあります。そして、白川郷
すから、1階の部分を氷見の大工さんが作ったのだと考えて
の合掌造りですが、本を逆さまにしたような切妻という造り
います。また、屋根の方は村民が造りました。長瀬家の大塚
であります。合掌造りの最大の定義、特徴ですが、茅葺きで
さんというおうちに、屋根吹き替えの吹き替え帳がございま
ありながら切妻であるということです。これが白川の合掌造
す。これは、どこの家の人が出て、何を持ってきてくれるか
りを「切り妻合掌造り」と呼ぶ所以です。
といったことが書かれた帳面です。これが白川村の国の文
合掌造り
『切妻造り』
化財である和田家にも遠山家にも存在しますが、これを見る
と、屋根は村民みんなで造ったのだとわかります。
『合掌造りについてQ&A』
寄棟造り

村人
切妻造り
切り妻合掌造りは構造的に不利な造りですが、機能的で
スリムな美しい形状をしております。私は美しいと思います
が、みなさんはどうでしょう(拍手)。ありがとうございま
す。
10
村人
入母屋造り
結帳
大工
棟札
Q
A 合掌造りは
一階住居部分
誰が建てたのでしょうか?
大工さん 大工
ソマ
A
屋根部分 村の人々
村人
記念講演
合掌造り、そして「結い」
合掌造りの文化的価値
さて、この切り妻合掌は、どんな自然環境の中にいるのか
しかしその前に、この合掌造りの文化的価値を初めて伝え
と申しますと、冬は1メートルか2メートルの雪の中におり
た人がいます。これが、合掌造りの美的、機能的、文化的価
ます。56豪雪(S56年)の時は、4.5メートルの雪の中に居
値が歴史的に認められたスタートだと思います。
ました。そういう時は、雪の重みで茅に重量がかかり、茅が
それは昭和10年にドイツの建築家、ブルーノ・タウト氏
痛みます。そのため、春には雪の重みで抜けた茅を直さな
が来村され、遠山家をご覧になったことから始まっておりま
くてはなりません。抜けた茅に茅をさします。これを「差し
す。この出会いは、白川村にとって画期的な事でした。その
茅」といいます。また、天井の方ですけど、ここも雨、風、
ことが書かれている本が、岩波新書ブルーノ・タウト書、篠
雪で痛みます。これも直します。これを棟茅吹き替えといっ
田英雄訳「日本美の再発見」という本であります。
て、春に行います。
合掌造り「ブルーノ・タウト」
合掌を守るには、労力が必要です。だから、毎年少しずつ
直していますが、そのうち全体的に壊れて直さないといけな
くなります。
昔は合掌家屋の囲炉裏で火をたきました。その煙が茅にま
きつき、茅を保護しており、その当時は50年に1度、屋根の
葺き替えをさせていただきました。けれども、最近は火を使
ドイツの建築家
ブルーノ・タウト
わないので、茅が早く痛みます。そのため30年に1度のサイ
国指定重要文化財 遠山家

クルで茅を変えなければならない具合になっております。
この中に、「この屋敷は、その構造が合理的であり論理的
この屋根の葺き替えのことを、村人総出で行う相互扶助
であるという点においては、日本全国を通じ、全く独特の存
の精神から「結い」と言っております。各地でも名前は違え
在である。というのは、この家屋の屋敷はヨーロッパ中世と
ど、そういう活動をされているところもあると私は思ってお
同じく、正確な三角結合をなし、縦の方向や風圧や、または
ります。
地震に対して巨大な筋交い材によって補強され、さらにまた
白川村には、大正13年には、300棟の合掌造り集落が確
屋根の荷重は最下位において極めて論理的に地中にうつされ
認されております。その後、集落は、大きな火災で焼失した
ているのである。」と書かれています。
り、電源開発に伴う集落の滅亡であったり、移転、改築に伴
これが合掌造りの美しさを表したのだと思います。
う家屋減少などで無くなってまいります。また、大企業によ
ここでは「巨大な筋交い」という表現をされましたけれど
る山林買収、土地投資による集落部の買収により、大きく立
も、巨大な筋交いというのは、白川では「ハガイ」といいま
派な合掌造りは村外へ出て行ってしまいました。
す。これが、風や地震を和らげる働きをしてくれています。
現在、村内には75棟の合掌造り集落がございます。
今は当たり前の話なのですが、この当時村民が、このよ
そのうち59棟が荻町地区にあります。この荻町の中に
うな事を考えて作り上げたということに、私は驚きます。ブ
は、蔵やハサ小屋(稲をかけておく小屋)なども含めて、
ルーノ・タウトさんは、多分この構造をみて、すごいと思わ
114棟の合掌造りの屋根が残っています。
れたのだと思います。
なぜ荻町に残ったのか。
合掌造り 「ハガイ」
戦後帰還された一部の青年が、帰るなり獅子舞いや民謡
を起こしました。公民館などで活動を盛んに行って、エネル
オオハガイ→
ギーがありました。そのエネルギーのある時に、「合掌造り
は大切にしていかなければいけない」という気運が沸き、そ
れが保存活動の方に向き、今日があると聞いております。
コオハガイ→
その一つとして、昭和46年12月25日に荻町集落に、「白
川郷自然環境を守る会」というものが発足しました。そし
て、「白川郷自然環境を守る会」では住民憲章を定めます。
その住民憲章で、合掌家屋、屋敷、農耕地、山林、立木に
ついては、売らない、貸さない、壊さないという三原則を造

合掌造りはどうやって維持されてきたか
ります。荻町の人達は、その三原則をしっかり守って現在に
次に、合掌造りを数百年に亘り守り維持してきた仕組みに
至ります。
ついてお話をいたします。
それが、昭和51年9月4日に重要伝統的建造物群保存地区
先ほどもお話しました「差し茅」や「棟茅」は個人で行っ
として選定され、平成7年12月7日に白川郷五箇山合掌造り
てきましたが、30年、50年に一度はみんなの力を借りてや
の集落として、世界遺産として登録されたわけです。
らなければならない、「結い」でやらなければいけない屋根
の葺き替えがあります。現在は、作業形態も、安全面も変
11
記念講演
わったということもあり、組全部が全部出るのではなく、合
そして、各チェックポイントにハンコがあります。これを
掌造りを維持しているところだけで出る「現代結い」という
各ポイントで押していきます。すると、この帳面に6個ハン
形で大改修をしています。
コを押すことで、「火の用心巡視」ということになります。
また、最近では高齢化によりなかなかお手伝いが出来ない
このように、火の用心については、みんなで一生懸命回っ
ということで、業者に施工を依頼する事が多くなってきてい
ているのです。また、自治消防の消防団も活発に活動してい
るのも現状です。
ます。18歳から50歳の消防団員がおり、二人に一人は消防
集落に「組」というものがあり、屋根の葺き替えはこの
団員です。
「組」で行います。白川村には「荻町区」とか「鳩谷区」な
こうやって、先人が、そして今、私達責任世代が守ってき
どの区があるのですが、その区の中に「組」という単位があ
たわけであります。これを私達は次の世代に価値を損なうこ
る訳です。
となく繋いでいかなければなりません。
合掌造りを支えてきた仕組み
未来にどう繋げていくか
これから私達がしなくてはならないことは、未来からの財
産、白川村の宝であり、未来である子どもたちに、この未来
をどう繋いでいくか。また、守り繋いで来たことを、子ども
たちにどうバトンタッチするかでございます。
ここから未来からのたからものについてお話したいと思
います。まず初めにお話することは、本村の一貫教育でござ
います。そんなに大げさなことではございません。私が子ど
このほか、組の活動は今も活発に行われています。山道の
もの頃にはあった環境形態でございます。本村は平成23年
草刈りや水路掃除、除雪や夜の火回り、神社の掃除など、い
に、小中一貫教育を実施、「白川学園」と称して子どもたち
ろんなことを季節毎であったり、日常の作業を当番制などで
を育み、未来のステージへ送り出したいと取り組んでいま
行い、集落を守っています。また、少なくなってまいりまし
す。また、昨年より保育園も教育委員会の所管となり、0歳
たけれども、冠婚葬祭や家屋の普請のお手伝いもいたしま
児の乳幼児学級から、15歳までの義務教育終了まで一貫し
す。「組」は、厳しい自然環境の元に生産性の低い山村で生
た教育を出来るようになりました。また、一貫校にすること
きていく上で欠かせない組織であったのです。また、浄土真
で、2校の小学校を統合しました。これを縦の教育と称して
宗の信仰による精神的な強い結びつきもあったということ
います。
も理解されております。これは、3.11東日本大震災で助け
では、横の教育はどうかなのか。
合ったように、日本人の根底に静かに深く流れている心であ
横の教育は、昨年の10月に学校運営協議会を発足いたし
ると思っております。
ました。白川村は田舎で地縁も血縁もあり、そういったもの
ここで一つ、「火の用心」のお話をさせていただきます。
はいらないのではないかと思われるかもしれません。しか
「火」から、区民の人達は本当に真剣に家屋を守ってい
し、白川村の人口は減少し、高齢化が進み、地域の子ども達
らっしゃいます。その一つとして、「夜回り」という火の用
の遊ぶ姿も少なくなりました。そこで、地域の力を学校に貸
心があります。これは、組で3回、区で1回行います。組で
して頂き、学校は地域へ子どもたちの活力を届ける、そし
行うときは、午前10時頃、拍子木を持って家々を一軒一軒
て、いつまでも生き生きとした生活が出来る村でいたいとい
回ります。今は「火の用心」と言うのですが、昔はなぜか公
うことで、学校運営協議会を発足したのです。
家言葉で、
「火の用心、大事にさっしゃりゃぁ」
「横の教育」地域とのつながり
白川郷学園重点取り組み
『確かな学力づくり』
「はぁい、ご大儀でござる、ようござれたや、またきてく
きめ細かな指導を充実させ、どの子も
「わかった、できた、もっと知りたい」
という授業を目指します。
だされや」と言ったそうです。今は「火の用心いいかな?」
『ふるさと学習』
「ご苦労様」
9年間を通して白川村の伝統文化を学び、
ふるさとを愛し、地域に貢献できる
人材を育てます。
2度目は18時、夕方に回ります。夕ご飯時に「火は大丈夫
『英語学習』
かよ?」と言いながら、拍子木を打って回ります。3回目は夜
中学校数学 TT(3人体制)授業
小学校4年生 合掌屋根造り
小学校1年生から英語に親しみ、
世界を視野に入れ、国際性豊かな
人間形成を目指します。
の8時です。今度は錫杖(しゃくじょう)というものを持っ
12
中学校3年 海外研修でのプレゼン
て、じゃらんじゃらんとならしながら玄関へ立ち、「じゃ
そんな白川学園で何に取り組んでいるかと申しますと、
ん!」と鳴らしてから「火の用心」と唱えます。最後は夜の
「確かな学力」「ふるさと学習」「英語学習」です。
12時です。これは組全体で当番制で2人で回ります。「火の
「確かな学力」は、みなさんもご存じのように「見える学
用心」と拍子木をたたきながら、2人で回ります。
力」すなわち点数に表す学力と、「見えない学力」すなわち
記念講演
思考力であったり判断力であったり洞察力です。これらは独
り立ちした社会人になるには大事なアイテムです。
しかし、その確かな学力を高めていくと、村に帰ってくる
「生きる」ということは、人に何かをしてもらうこと。
「生きていく」ということは、それを返していくこと
か帰ってこないかが、諸刃の剣になりかねません。ですか
このように地域の人や教職員の協力でいろいろなプログラ
ら、「村を捨てる学力」ではない、「村を育む学力」だとい
ムを行っておりますが、行うだけで済んではいけないと思っ
う立ち位置の中で取り組んでいます。
ております。白川学園のいろんなプログラムは、手段であっ
「ふるさと学習」は、それぞれの学年が学年テーマを掲げ
て目的ではありません。
てふるさと学習をしています。「英語学習」はもう22年に
そのためには、子どもたちが自分の立ち位置をしっかり理
なりますが海外研修を行っており、英語はその研修の基礎に
解でき、周りに感謝できる気持ちをもってこそ、過去からの
なりますから、英語の教科書になる外国史は全部白川村に置
財産を含めて、守り繋ごうという気持ちが沸いてくるのでは
き換えて勉強しています。このふるさと学習と英語学習は、
ないかと思っております。うちの子どもたちには、どこにい
常に関連を大切にしながらやっております。
ても両親やおうちの人、そしてふるさと白川村に自信と誇り
その他に、伝統文化の継承や体験学習も行っております。
を持って話せる人になって欲しい、それを「一流の地域人、
4年生では、合掌材の小屋組み(屋根)の体験をしても
白川びと」と名付けて取り組んでおります。学校での教育に
らっています。中学生は全員が鎌をもって、屋根に使う茅狩
戻りますが、それは、今日が楽しく明日が待ち遠しい学校で
りの体験をします。白川のお祭りは盛んで、学校も子どもた
なくてはいけないと思っております。楽しいということは、
ちが地域に出やすいようにサポートします。ほとんどの子が
教室で授業がわかり、校舎では一人一人のお子さんが、お子
祭りに参加する仕組みになっています。獅子舞をしたいの
さんの背丈に合わせて全ての教職員に見てもらえる、注視し
で、大人になっても村に帰るという子もいます。
てもらえるということだと思います。それが先ほどお話させ
地域行事への参加
祭りへの参加
ていただいた、一貫教育導入の趣旨であります。
この一貫教育を進める中で、根底には常に感謝の心であっ
たり、敬う心であったり、おかげさまだと言える心を念頭に
置いて、進めて頂いております。「生きる」ということは、
人に何かをしてもらうこと、「生きていく」ということは、
それを返していくことだと思います。それが冒頭でお話をし
ました、集落のお姉様方に私が今まで皆様にしていただいた
ことを返しているということです。
この、「生きる」
、
「生きていく」という間には、大切な潤
滑油が必要で、何度も申し上げますが、感謝の心だったり、
敬う心だったり、お互い様だと言える心だったりするのだ
その他に、小学校と中学校が合同で運動会、体育祭を行い
と、私は思っております。
ます。地域の人を巻き込んで民謡を踊るわけですが、今まで
その心を育んであげることが、白川の宝であり未来である
の2つの学校を1つにしましたので、2つの盆踊りをやろうと
子どもたちに繋いでいってもらえる心を芽生えさせるととも
思いましたが、やはり地域の人の気持ちが大事だということ
に、未来の宝、子どもたちに次のステージへのバトンを渡せ
で、各地域4カ所の民謡を学校に来て教えてもらいました。
ることになるのではないかと思っております。
すると、今年、生徒会の方で、「輪を4つに分けて踊るのは
そして、責任世代の私達は、切り妻合掌造りというものを
不都合だ、村人と学校を結びたい」ということで、一つの輪
守る、伝統文化を守るだけでなく、その気持ちを未来の子ど
になって踊りました。踊りはまちまちですが、これはとても
もたちにつないであげなくてはいけない、それが一番大切な
壮観でした。この運動会で踊る民謡の地方は、生演奏であり
事ではないかと思っております。
ます。4カ所ある民謡保存会の方が毎年交代でやってくれる
つたない話におつきあいいただきまして、誠にありがとう
ようになっております。小学校では地域の力を借りて、クラ
ございました。
ブが出来ており、太鼓だったり三味線だったりゲートボール
だったり、手芸、紙芝居、茶華道、昔の遊び、囲碁、将棋と
いうように、いろんなことをやっていただいています。民謡
が踊れる、獅子舞が舞える、そこから、奥底にある先人から
の思い、地域の願いを、地域の人と触れ合うことで肌で感じ
て欲しいと思っています。
13
清 流トーク・セッション第1部
テーマ 「知力」と
「地力」の
結集による
新たな協働
ホームレスやひきこもりへの支援活動に取り組む 2 つの実践事例
を基に、様々な活動者による「個々の実践」
(知力)と、それらが「地
域」という場で協働(地力)できるしくみづくりについて考えました。
生活困窮者自立支援法をはじめとする様々な制度・施策の施行を
目前に控え、自立とは何か?今つくるべき協働とは何か?これから
の地域社会のあり方は?など多くの示唆をいただきました。
ゲストスピーカー
三 輪 憲 功 さん
(のわみ相談所/代表)
コーディネーター
菊 池 まゆみ さん
(藤里町社協/常務理事)
■ ねらい
〔市 川 一 宏 さん〕
市 川 一 宏 さん
(ルーテル学院大学/学事顧問 教授)
対応するということです。
◦様々な問題を抱えている方だけではなく、私たち自身
も当事者になるかもしれません。そうした方々を、みん
なで協働しながら、いや当事者の方々と一緒に地域で支
◦いま、孤立死、自殺、ひきこもり、ホームレス、虐待、
えるという本来の活動を見つめ直そうとするものである
消費者被害など様々な課題が明らかになっています。
と私は思っております。
◦これらの根底にあるのは、社会にある孤立という問題。
◦このトークセッションにおいて、お二人が話されるこ
「地域での居場所づくり」が必要とされています。
とは、
「問題を見逃さない」とか「あきらめない」という
◦本年度、
「生活困窮者自立支援制度」が成立しました。
率直かつ熱い想いから、様々な活動に取り組むことによっ
私は、生活困窮者を包括的に支援していこう、すなわち、
て、次第に「輪」が広がり、
「協働」していくという挑戦
早期に発見し、孤立、家計、就労、心身の扶助、家族関
です。
係など制度の狭間にある多様な問題を含めてきちんと受
◦皆様には、
まず、
「個の想い」を学んでいただきます。
「知
け止め、個々の状況に応じ、地域での居場所づくりを支
力」とはまさに実践の宝庫です。
援していくということが、この法律のねらいではないか
◦そして、それらを結集し、
「地力」
、すなわち「地域の力」
と考えております。
へと変えていくプロセスや様々な「協働」の形を学んで
◦「主役」は、地域であり協働です。
いただきたいと思っております。
◦これは、改めて特別な議論をするものではなく、むし
◦前もって申し上げておきますが、それぞれ、文化や環境、
ろ今までの実績を重ね合わせ、地域の福祉力、総合力で
様々な資源が異なりますから、今日のご報告によって得
たアイデアをそのまま持って帰り、地域を再生すること
は難しいです。
◦自分たちの地域にあった「種」をどのようにまくのか、
活動を進め、連携を図りながら、それが海に流れていく
ように、どう広がりをもたせるのか、チャレンジしてい
ただければと思います。
◦それではお二人にお話をいただきます。
14
■ ホームレスへの支援活動
〔三 輪 憲 功 さん〕
れは、
「一度掲げた旗は降ろさない」という想いで取り組
んでいるからではないでしょうか。
◦私は「念ずれば入る」という考え方で活動しています。
「念ずる」とは、一度掲げた旗を絶対に降ろさず、きちん
◦私は岐阜市の隣の一宮市で活動しています。
とした理念を持って生活困窮者やひきこもりなど支援が
一宮市に来てから 9 年になります。それ以前は稲沢市
必要な方々に対応していくということです。こうした姿
や名古屋市で活動しており、かれこれ 20 年近くの活動
勢が市民の方々に伝われば、大きな力となって返ってく
となります。
るのです。
◦ひとり一人に寄り添い、浮かび上がったいろんな問題
◦民間団体ですから、十分な予算は確保できません。
を様々な方々の協力によって対応しながら、今日の『の
だからといって、目の前に困っている人達に何もしな
わみ』がつくられてきました。
いという訳にはいきません。そこで、いろんな方々に相
◦「のわみ」という名前の由来ですが、初期の頃、一緒
談することによって、必ず共感され支持が広がっていく
に活動していた日系ブラジル人の方と考え、その名前を
ということが、20 年間の活動の中で私が得た教訓です。
つなげて「のわみ」としました。今は、
「野(の)宿者が
◦私たちは、
「活動の 5 原則」というものを持っています。
輪(わ)になって(み)んななかよく相談所」からとって「の
1 つは、
「当事者によって全ての活動が運営される」とい
わみ」としています。
うことです。
◦ご承知のように日本には「ホームレス自立支援法」と
◦当事者というのは、野宿者、DV被害者、生活困窮者、
いう法律があります。
「ホームレス」の定義を「駅周辺、
外国人など様々です。その組織である「救生の会」を月
公園、橋の下で生活をしている方」としております。
2 回運営し、いろんな問題を出し合って、学び合い、問
◦ホームレスが「野宿者」だけに限定されて本当によい
題解決のためにどうしたらよいのかとみんなで議論して
のだろうかという疑問がわいてきます。なぜなら、
「ホー
きました。
ム」は、
「家」だけではなく「居場所」を含めて考えるべ
◦その中で、
「仕事をしたい」
、
「私の骨は誰が拾ってくれ
きものであるからです。
るのだろうか」という声があがり、働き・生活の糧とす
◦私たちは、DV被害にあわれた方や、いきなり仕事が
る『便利屋』事業や『共同墓地・位牌堂』をつくりました。
なくなり働く意欲が失せ、ひきこもりとなった人など、
◦また、私たちは、シェルターを市内 6 カ所で運営し、
家はあるけど居場所がないという方も含めて、どのよう
約 40 人の方々が共同生活をしています。公的シェルター
に支援の手を差し伸べたらよいのかという想いで、ずっ
のような「期限」を定めず、心の病に対して時間をかけ
と取り組んできました。
て寄り添い、自立のきっかけを見つけるための支援を行っ
◦「インクルージョン」という考え方がありますが、
居
ています。
場所を与えて、温かく包んであげようというものです。
◦自立というのは、その人によって様々です。経済的な
この基本的な考え方に沿って私たちは活動しているわけ
自立はシェルターに入って働けば、なんとか可能になる
です。
かもしれません。しかし、もともと困難な状況に追いや
◦事務局は 2 人だけですが、今ではボランティアさんを
られた方々ですから、社会的な自立とか、精神的な自立
含め、この「のわみ」の土台部分を支えていただいてい
る方々が一宮市だけでも 2 千人を超えています。
◦一宮市には、
「市民活動支援制度」があります。これは、
登録された団体に対して市民が一斉に投票して、その数
に応じて市民税の 1%を配分するという制度です。
◦愛知県では一宮市だけが実施しています。本年度の実
績では、77 団体中、2 千人以上の票を得たのは 3 団体し
かなく、そのうちの 1 つが「のわみ」です。
◦なぜ、こんなにたくさんの方々の支持を得たのか。そ
15
清流トーク・セッション第1部
といった問題を考えてみた場合、半年とかの期限があっ
の中でぶらぶらしている」という話を聞いたことです。
ては難しいのです。
◦その家族にとって、
「介護」も必要なサービスですが、
◦アルコール依存の方もいます。野宿者の 3 ~ 4 割はア
息子が仕事に就かず家にいるということも大きな問題に
ルコール依存です。この依存症がなくならないと、自立
なっているのではないかと思いました。
がなかなかうまくいきません。私たちは、
「断酒会」とい
◦私自身ケアマネで、いろんなお宅に伺っていましたの
うものを取り入れました。毎回、酒害体験を語り、自ら
で、若い人達がどこも行き場がなく、家にいらっしゃる
の心を内観していただくことを繰り返すことによって自
という場面に何度か遭遇したのです。そんな時、よく介
立の一歩が進んでいくということがわかってきました。
護者の方に、
「あなた、息子に外に出なきゃダメだと言う
◦ほかにも、食堂の運営や弁当の販売、リサイクル、炊
けれど、この藤里町に若い人が出かけられる場所がどこ
き出しなど行っており、そのすべてが当事者によって運
にあるのよ。社協は一生懸命、高齢者の居場所づくりを
営されているということです。
しているけれど、若い人たちの居場所もつくるべきでは
◦「活動の 5 原則」の 2 つ目は、当事者が支援される側
ないか」と言われました。
から支える側に変わることで組織が拡大強化されるとい
◦そこで、ひきこもりの若者がどれくらいいるのだろう
うこと。3 つ目は、のわみの活動はボランティアによって
と思い、調べてみたのです。すると、こんな小さな町な
支えられているということ。4 つ目は、よいことを行って
のに、100 人を超えるかもしれないということがわかり
いるからといって、一方通行的な考え方をもたず、市民
ました。
に理解される活動を行っていこうという気持ちを持つこ
◦この調査を始める前、私が思っていたひきこもりのイ
と。そして、5 つ目は、専門的な方々の協力を得ないと
メージは、特別な人が特別な事情でなるもの、精神を病
解決できない問題も多くありますので、あらゆる階層の
んでいる人がなるものといったものでした。ところが、
ネットワークを活用し、維持していくということです。
普通の若者だったのです。
◦東京に働きに出た若者が、やっぱり合わないからと地
■ ひきこもりへの支援活動
〔菊 池 まゆみ さん〕
元に戻ってくるのです。けれど、戻ってきたからといっ
て仕事があるかといえば、なかなか見つかりません。5
~ 10 回、面接を受けては落とされを繰り返していると、
心が萎えてくるのです。
◦私の話す内容は、
「ひきこもり」です。皆さんは、
「ひ
◦そんなとき、ちょっと休んでしまうのですが、それが
きこもり」という言葉に対して、どちらかと言えば悪い
ズルズルと長引いてしまうのです。ひきこもりたくてひ
イメージがあると思います。私の話で少しでもイメージ
きこもっているわけではないのですね。
を変えていただければ、という想いでお話をさせていた
◦人を避けたいからひきこもっているのではなく、今の
だきます。
自分が情けないのでそういう姿を見せられないといった
◦「なぜひきこもり支援を始めたのですか?」とよく聞
想いから、ひきこもりが始まる方が結構いらっしゃいま
かれます。きっかけは、ヘルパーが訪問先の介護者との
す。
会話の中で、
「自分の息子が仕事をせず、外にも出ず、家
◦高齢者の居場所づくりの「若者版」のようなものをつ
くれば、みなさん出てきて下さるのかな、それはちょっ
と違うのかな、と悩みつつ、いろんなことをやってみま
した。
◦まずは、
「ひきこもり」というよりも「若者」支援の拠
点として、県発電事務所の跡地と建物を活用し、
「こみっ
と」を平成 22 年に開所しました。
◦秋田弁では、
「こみっとがんばるべ」とか「こみっとや
ろう」というと、
「こじんまりやろう」ということです。
「集
う」という外国語の「コミット」とを掛け合わせた意味と
16
清流トーク・セッション第1部
して名づけました。
就職していかれる方もいます。
◦「こみっと」は、2 階建てで、交流、活動、学習の場
◦特産品であるまいたけを利用した「白神まいたけキッ
であると共に、調理室、食堂(お食事処「こみっと」
)も
シュ」は、
「こみっと」登録生が中心となって販売を始め
あります。
ました。平成 24 年度に販売を開始し、初年度は 450 万
◦また、翌年度、様々な訓練ができる宿泊棟「くまげら館」
円を売り上げました。そうすると、小さな町でも、若者
をつくりました。
が集まり、本気になって始めれば、大きな売り上げにつ
◦当初は、昼夜逆転している人達に、レクリエーション
ながるということで、今まで表に出てこなかった彼らの
から始めてみて、毎日出てこられるようになってからパ
存在が、少しずつ地域の中に浸透していくのです。
ソコンなどを操作していただき、それから「お食事処こ
みっと」で手打ちそばを打ってみる、というステップアッ
プの方法をイメージしていました。
◦ところが、レクリエーションで「ゆっくり遊んでいかな
い」と誘っても、来てくれません。
「お食事処こみっとが
■「自立」とは何か
〔市 川 一 宏 さん〕
忙しいので、手伝ってくれる?お水運んでくれる?ネギ
◦ お二人にお聞きしたいのです
を切ってくれる?」とお願いしたところ、
「頑張って俺が
が、
「自立」とはなんでしょうね。
行かなきゃ、どうにもならないのかな」と思ってくれたら
つまり「シェルター」とか「こみっ
しく、出てきて下さるのです。
と」を卒業してもまたいらっしゃ
◦「居場所」として考えた場合、自分の役割がなければ、
る人もいるのではないかと思いま
ただの「お客さん」であって、そこは「居場所」ではあ
す。 りません。家の中だけで暮らしていたのは、活躍の場が
◦その方々にとって、そこが居場所になっているのです
なかったからであり、彼らが外に出たいと思った時に、
「い
ね。つまり、就職すればまったく関わりがなくなるという
ろんな活躍の場があるんだ」
、
「いろんな社会参加の仕方
のではなく、寄り添い続ける。ホームとは、そういう場
があるんだ」と感じてもらえるような場所をつくること
所ではないでしょうか。
が大切であると思いました。
◦「こみっと」登録生は、お食事処「こみっと」での就
〔三 輪 憲 功 さん〕
労訓練のほか、
「白神まいたけキッシュ」の販売、シルバー
◦一宮市における 9 年間の実績では、約 850 人の方が
バンクの若者版である「こみっとバンク」における地域
シェルターを利用されました。長い人で 5 ~ 6 年、短い
での活動などに取り組みます。
人だと 1 週間です。
◦また、ヘルパー養成研修を主とした「求職者支援事業」
◦シェルターを運営していくためには費用がかかります。
を実施しています。変な言い方ですが、レクリエーショ
入居者の方々には、できるだけ安い料金で利用できるよ
ンでもなく、
「こみっと」による就労訓練でもない、この
う、企業にご協力いただき、賞味期限のあるものを有効
求職者支援事業の方が、ひきこもり状態からの参加が多
に活用する「フードバンク」活動を行い、経費を減らし
いのです。福祉の支援よりも、ハローワーク経由の求職
ています。
者支援事業の方がよいのです。
◦無料にしてはいけません。良心的な維持費をいただく
◦若者にとって、福祉の支援を受けるということは、屈
ことで、
「働かなければいけない」という意欲がわいてき
辱的であるという側面がありますが、ハローワーク経由
ます。集団生活であり、一人が働けば相乗効果も生まれ
だと当然の権利として受講するのです。
ます。
◦受講当初は、髭がボーボーの状態であったり、体重が
◦そうして、経済的自立によって、
100 キロを超えていたりとか、いろんな方がいました。
シェルターを出られる方がたくさ
昼夜逆転しているし、これは 3 ~ 4 日と続けていくのは
んいらっしゃいます。そういう方
難しいのではないかと思うこともありました。しかし、髪
が、また「ボランティア」という
を切り、髭を剃り、身なりを整え、3 ヶ月後にはきちんと
別の形で関わって下さいます。
17
清流トーク・セッション第1部
◦そもそもシェルターに入る方は、社会と無縁であるケー
のではありません。
スが多いものですから、せっかく自立したとしても、そ
◦それぞれが、それぞれの課題を持って自立を目指して
の場所での関係性がないわけですね。そこで、
「のわみ」
おり、従来のしくみをもう一度見直そうという視点では
へまた来て、お互いの力を確かめ合ったりするのです。
ないかと私は思っております。まさに、
まちづくりですね。
こうした継続的な関係が維持できる場・組織づくりが大
◦今まで「他人事」としていた多くの問題に向き合い、
切なのではないかと思っています。
地域の中でどのように解決していくのかが、問われてい
◦何度も言いますが、自立というのは経済的自立だけで
るのではないかと考えます。
はだめなのです。寄り添い、心のケアなどの精神的な支
◦そこで、
「協働」するとはどういうことなのでしょうか。
えとか、社会とのつながりをも含めて自立を支えていか
あらためて、お話をいただきたいと思います。
なければならないのです。
〔菊 池 まゆみ さん〕
〔三 輪 憲 功 さん〕
◦難しい内容だと思うのですが、簡単にいえば「協力」
◦平成 22 年度求職者支援事業の
ということになると思います。企業も最近は、社会に対
受 講 生は 15 人で す。そのうち、
して役割を担っていこうと様々な社会貢献活動に取り組
私たちがお誘いして、ひきこもり
もうとしています。
から出てきてくださった方々が 7
◦こうした企業とは積極的に連携をとっています。例え
人です。その中の 5 人が、現在就職され、2 人が「こみっ
ば、企業が運営している施設において、その中の 4 部屋
と」登録生として活動しています。
を「のわみ」のシェルターにしていただけないかと相談し、
◦字が書けるのかな?と思うような人でも、ひきこもり
活動させていただいているところもあります。
経験が 1 ~ 2 年という短い人の場合は、面接試験を受け
◦また、
「フードバンク」や「リサイクルショップ」の運
て就職されます。ただ、ひきこもり期間が 10 ~ 20 年と
営もそうですが、企業からのいろいろな寄附・寄贈を有
なると、採用面接すら受けさせてもらえません。決して
効に活用することによって、
「協働の輪」がどんどん広がっ
能力がないから就職できないということではありません。
ていきます。
◦求職者支援事業に参加する人は、多くの能力を持って
◦私達が関係する多くの企業の方々には元野宿者の方や
いるのに、
空白期間が長かったために就職できません。
「こ
DV被害者の方、ひきこもりの方など積極的に雇用して
みっと」の登録生で、初年度の立ち上げの時に苦労して
いただいております。
入ってきた方々が、今も残っています。
◦こうしたことが、困窮者の方々の自立が進む一つの方
◦「自立」とは、
「就職」であると思っていました。初年
法であると考えています。
度の登録生達は、自分たちで「こみっと」を運営してい
◦企業との協働は、まだまだ始まったばかりですが、大
ます。自分たちが主体的に「白神まいたけキッシュ」を
事に一つ一つ芽を大きくしていけば、必ず大きな力になっ
販売しているという自覚があり、それはある意味「自立」
ていくと確信してお
なのかなと思っています。
ります。
◦ひとり一人が、潜在能力を持っており、様々な活躍の
場があるので、その人にあった「自立」を寄り添いなが
ら探していくことが大切です。
〔菊 池 まゆみさん〕
◦「まちづくり」と
して考えると、例え
■「協働」とは何か
〔市 川 一 宏 さん〕
18
ばひきこもりの方々を弱者とみなして、弱い方々を支援
するという考え方だけだと先に進みません。
◦もちろん、支援しなければならない部分もありますが、
いろんなことができる可能性のある人達であり、まちづ
◦先ほど「生活困窮者自立支援法」の話をしました。こ
くりの「宝」
、
「資源」として一緒に生産していこうと考
れは特定の方だけを対象に限定した事業を行うというも
えることが重要です。
清流トーク・セッション第1部
◦そういう意味では、ソーシャルファーム(社会的企業)
意味と多くの住民の理解です。まずは進めてみることで
のような考え方をもっと広げてもよいのではないかと思
す。
(進めるの「ス」
)
います。
◦そして、
「健康づくり、元気づくり」
。これは、自分た
◦小さな農家やお店が、自分たち家族だけでやれること
ちの健康づくり、元気づくりでもあります。
(健康づくり
には限界があります。忙しい時期・時間に、
「こみっとバ
の「ケ」
)
ンク」から 5 ~ 10 人と手伝える人がいることが確実に
◦ 4 つ目は、
「アイデアを大切に。柔軟な発想、一緒に描
わかれば、作付面積を何倍、何十倍と増やすこともでき
く明日」です。お二人は、課題と思われていたものを逆
るのです。
転の発想によって、アイデアを重要視して進めていきま
◦このように、
「支援する側」
、
「される側」という明確な
した。こうした柔軟な発想がない限り、地域は行き詰まっ
区別をするのではなく、今日は支援されるけれども、明
てしまうと思います。
(アイデアの「ア」
)
日は支援する側に回るという発想です。
◦最後に、やはり居場所ですね。居心地、そして生きがい。
◦いつでも必ず弱者を支援することが「福祉」であると
これを地域の中にどうつくっていくのかということが大
いうとらえ方を考え直せば、自然と「協働」できるので
切です。
(居場所、居心地、生きがいの「イ」
)
はないかと思っています。
◦これを合わせて「タ・ス・ケ・ア・イ」と言います。
この助け合いの姿をどう描けるかが、私達の課題ではな
■ まとめ
〔市 川 一 宏 さん〕
いでしょうか。
◦みなさん、
おもてなし演奏の「太鼓」はいかがでしたか。
すばらしい演奏でしたね。演奏して下さった方に聞きま
したら、77 人が志を合わせて行う「協働」の作業である
◦私は、生活困窮者支援は、社協の生命線であり、そして、
ということでした。それと共に、最後の「山河」という
みんなでつくり上げるものだと思っております。
演奏は、2011 年度より続けている演目だとおっしゃって
◦本学の教授である和田先生は、
「生活困窮者は地域社
いました。
会が改善すべき事を教えてくれる存在で、生活困窮が抱
◦被災地を思い出し、忘れてはいけないという想いで笛
える多様で複合化した課題は、地域に多くの課題がある
を吹いているのだと。被災地の方達が、少しでも元気に
ことを示しており、この現実を認識し、地域で生活困窮
なってほしいという願いで、みんなで笛を吹いていると
者を受け入れ、就労の場や居場所をつくりだすために知
いうことを聞きました。それが「山河」の由来だそうです。
恵を出し合い、工夫することで地域のあり方が変化する」
◦このように、さまざまな想いを重ねて「絆」をつくり、
と言われます。この考え方が中心軸になると思っており
それが川となり、そして太平洋や日本海に流れていきな
ます。
がら、新しい地域社会をつくりあげていくのだというこ
◦また、全国各地の実践で生み出されている「地域力」
とをあらためて感じました。
には、5 つのポイントがあります。1 つは、
「互いの強み・
◦本日はありがとうございました。
弱み(多様性)の理解に基づく協働」です。自分
が何を目的にどのように実現しようとしているの
かきちんと言えなければいけません。漠然として
いれば「協働」にはなりません。そして、
行政でも、
社協でも、
「弱み」があります。だからこそ「協働」
するのです。NPO法人やボランティアなどそれ
ぞれ限界がある中で、強みと弱み、多様性、すな
わち互いの可能性を合わせていくことが、互いの
強みになるのです。
(多様性の「タ」
)
◦次に、
「進めてみよう」です。活動のイメージを
描き、行動する。試行錯誤の中で見つかる活動の
19
ボ ランティア一文字造語優秀作品発表・表彰式
全国から 1,006 通のご応募をいただいたボランティア一文字造語。実行委員会で選
出した6作品をHP上に掲載、ご投票頂いた結果を舞台上で発表させて頂きました。
書き上げは県立岐阜商業高等学校書道部の書道ガールズにお願いしました。
清流ボランティア大賞
岐阜県 若 園 守 さん
読み方
「心づくしのボランティア」
愛のクローバー、心のよつ葉
そのこころ
ともにん賞
埼玉県 大 澤 明 美 さん
読み方
「サポート」
おいかぜ
そのこころ
愛知県 脇 田 佑希子 さん
読み方
「こころひらく」
花が咲くようにみんなの心がひらく
そのこころ
せせらぎ賞
岐阜県 島 崎 則 明 さん
読み方
そのこころ
「未来」
笑いが生きる力となり未来が開ける
岡山県 下 川 敬 一 さん
読み方
そのこころ
「ありがとう」
あなたのえがおが わたしの支え
岐阜県 毛 利 久 恵 さん
読み方
そのこころ
「ボランてィア」
いのち
その小さな手と手から生まれる笑顔
(上記以外の入賞30作品は最終ページに掲載)
20
!
事
見
お
県立岐阜商業高等学校
書道部による気合!の
書き上げ。
書道ガールズのみなさん、
ありがとう。
すてきな一文字になりました。
長野副実行委員長から
大賞受賞の若園守さんへ
表彰状が渡される。
清流ボランティア大賞(中)と
ともにん賞(左右)
せせらぎ賞受賞作
合 唱「わがまち岐阜 清流の歌」 ながら児童合唱団
幼稚園児から大学生
まで総勢 90 名を超す
「ながら児童合唱団」
。
その澄み切った歌声で
清流の国ぎふを象徴す
る合唱曲 2 曲を披露し
て頂きました。
21
分 科会一覧 9月28日日
中部学院大学各務原キャンパス
会 場 ・ 分 野
A
(一部 岐阜都ホテル)
支え合い
①住民が主体となった地域での助け合い活動
②施設から地域へ広がる住民のボランティア活動
③“うれし、たのし、だいすき”からはじめる支え合い
④あらためて考える、成年後見のカタチ
⑤生命と生活を支える Volunteer 〜生活困窮に関するボランティア活動〜
⑥いつでも外出できるしあわせ 〜その人らしい暮らしを支え合う仕組み作り〜
⑦多文化共生の地域づくり
(9:00〜12:00) ⑧平成26年度 ふれあい・いきいきサロン全国研究交流会
あなたのまちの「顔の見える関係・居場所づくり」 9:00〜14:00【岐阜都ホテル】
B
岐 阜 聖 徳 学 園 大 学 岐 阜 キ ャ ン パ ス (一部 岐阜都ホテル)
ボランティア
・福祉教育
①ひと手間かけてより豊かな福祉教育に 〜疑似体験から学ぶ福祉教育レシピ〜
②ふくしのこころで地域を変える 〜福祉教育のめざすもの〜
③シニアから始めるボランティア入門
④人と人とをつなぐボランティア 〜より良い人間関係をつくる傾聴の力〜
⑤「ありがとう、ボランティア」
〜東日本大震災被災者による、サンクスカーで“感謝”を伝える旅〜
⑥ボランティア・市民活動センターの未来は
〜天下分け目の地である岐阜から、新たな歴史を創る〜
⑦ボランティアつながる先に 〜ワールドカフェで語る ボラ連協の無限の可能性〜
⑧みんなで寄れば“文殊の知恵”
~お悩み解決のヒントを私たちの活動から探ろう!~
【岐阜都ホテル】
(9:00〜12:00) ⑨「遊びは生きる力」〜おもちゃ図書館活動(ボランティア)継続の秘訣 ! 〜
C
防災・減災
(9:00〜12:00)
D
まちづくり
(9:00〜12:00)
現地 フ
ィールド
22
分 科 会 名
E
フィールド
ワーク
(9:00〜14:00)
【岐阜都ホテル】
①地震災害を想定した家庭での取組
②これからの災害ボランティアセンターを考える
〜“つなぐ”高知から岐阜へ〜
③あなたのまちは大丈夫 !? 大災害時の福祉避難所
④防災協働社会をめざして 〜市民と行政の協働〜
⑤東日本大震災から 3 年 〜今だからこそできる支援とは〜
①子どもたちにもっと失敗体験・成功体験を !!
〜子どもを核にしたまちづくり実践例より学ぶ〜
②若者×地域、若い力でまちを元気に !
③岐阜発 ! 体験「MOSO 塾」—夢と未来のつくりかた
〜 MOSO(妄想)でいいから夢を描こう ! -楽しい対話の場づくりと手法を体感〜
④つながろう ! 企業と社協、つくろう ! まちの清流サイクル
①私達にとって川ってなんだろう !? 〜流域で暮らす人々の活動実態から
課題を見つけよう〜
【河川環境楽園(各務原市)
】
②古戦場のまち“関ケ原”を巡る 〜史跡ガイドボランティアの思いとともに〜
【関ケ原古戦場(関ケ原町)
】
未来をひらくマイプログラム 〜長良川おんぱくをとおして学ぶまちづくり〜
③醤油蔵めぐり ④ 猫道散歩
【岐阜都ホテル → 長良川河畔(岐阜市)
】
分 科会
支 え 合 い
A-1 (参加者人数:77人)
支え合い
分科会テーマ/住民が主体となった地域での助け合い活動
:筒
:山
:桐
:馬
井 のり子さん〈龍谷大学 教授/滋賀県〉
口 浩 次さん〈大津市社会福祉協議会 地域福祉部長/滋賀県〉
畑 弘 嗣さん〈大津市社会福祉協議会 会長・唐崎学区社協 会長/滋賀県〉
渕 則 昭さん〈大垣市墨俣地区社会福祉推進協議会 会長/岐阜県〉
概要
本分科会では、地域での活動に焦点をおき、ニーズの発見方法、各種関係機関・団体とのネットワーク活動の展
開など、自分たちの地域でもできる問題解決の工夫やポイントについて事例を聞き、意見交換を行った。
また、委員会での事例検討から「見守り活動をより充実させ
たい」と声があがり、地元の新聞販売店と地区社協との連携
に発展、現在では地区社協の活動を市社協が事業として取り
入れ、銀行や郵便局等との連携に繋がっている。
●山口浩次さん
大津市社会福祉協議会では地域福祉の総合相談処を目指し、
学区単位(小学校区)を基盤にした地域ケア会議を実施。住
民自身による見守り活動を行政や各種専門職が支える関係
や、学区社協における法外援護資金の貸付を実施し、双方で
支援ができる基盤をつくっている。
また、
28 の機関が参加する相談機関連絡会は 21 年間実施し、
顧問弁護士(11 年間)
、顧問司法書士(1 年目)の協力体制
を作り、地域福祉の相談処としての信頼と支援者ネットワー
クの事務局役を担ってきた。
さらに生活困窮者自立促進支援モデル事業をいかに地域福祉
実施内容も学習のみではなく、カルタ大会や書初めを行い、
交流の場としての機能も果たしている。この先駆的事業が大
津市社協のモデルとなり、市内 7 学区で実施されている。
桐畑さんは、
「子どもたちへの取り組みをぜひ各地で広めて
ほしい」と強調された。
●質疑応答
筒井氏進行の質疑応答では、地域事業を充実させる仕組みに
ついて、協力者にどのように呼びかけるかといったものから、
発表事業の詳細について、社協職員としてどのようにモチ
ベーションをアップさせるか等、幅広い意見交換がなされた。
●まとめ
いかに住民主体となった活動を支援していくかは、活動に参
加し、体感してもらう仕掛けを作ることで、地域の現状を話
し、情報共有すること、アイデアをもらい仕掛け人になるこ
とが重要なのではないかと考えられる。
域福祉活動計画)の重点目標である「子どもの育成支援事業」
の一環としての「唐崎寺子屋プロジェクト」は親の世代の経
済的な格差を子どもたちの「学力格差」にさせない想いから、
長期休暇(夏休み、冬休み、春休み)に宿題の手伝い、復習
の手伝いなどの学習支援による学習意欲の向上を目的として
運営している。
また、その協力者として小・中学校、PTA、退職教職員や大
学生が事業を理解し参加することで、地域ぐるみで支援作り
を行っている。
フィールドワーク
ていく中で、新たなボランティア人材として福祉推進委員を
設置し、自治会長・民生児童委員との連絡・協力関係を交流
会の実施を通じて確立し、様々な事業への協力者となってい
る。
あんしん見守りネットワーク事業では、見守り体制づくりに
ついて、地域の現状や課題を小地域ネットワーク会議におい
て協議を重ねる中で、住民の協力体制や意識が変化し、専門
機関とのネットワーク活動の必要から、地域支援ネットワー
ク委員会の設置に繋がる。
まちづくり
的に実施するかを考え、子どもの学習支援の取り組みとして、
子どもたちの夕方から夜の居場所づくり「トワイライトステ
イ」をモデル実施している。また、学区社協において学習機
会の提供及び居場所づくりを目的とした「寺子屋プロジェク
ト」を実施することで、地域住民が子どもの貧困について考
える機会をつくる等、地域を巻き込んだ取り組みを行ってい
る。
●桐畑弘嗣さん
唐崎学区における、唐崎福祉のまちづくり計画(唐崎学区地
防 災・ 減 災
主な内容
●筒井のり子さん
「地域活動」と「ボランティア活動」についてボランティア
活動の捉え方が普遍的に変化し、地域活動者のボランタリー
の表れがあることを本分科会のねらいとし、
「住民主体」を
可能にする体制や土台について事例を用いて考えていくこと
について説明及び事例発表がされた。
●馬渕則昭さん
合併により、旧町社協として実施してきた活動と、市社協全
域で実施している活動、また住民組織として地区社協を進め
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
実践発表者
担当者コメント
住民主体をテーマとした社協活動による支え合い活動が主な内容となったが、参加者の関心は高く、地域でのボランティ
ア活動としての確かな位置づけを感じた。またそれぞれの事例・質疑応答を通し、住民主体のポイントとは、どのように
伝え、助けられるかが重要であり、その為の理念や手法を学ぶ機会となった。事例発表の地域とは同じ環境ではないにし
ても、それぞれの地域でもできるというモチベーションやヒントを得ることができた分科会となった。
担当実行委員/早崎 正人、葛西 辰夫 担当部会委員/廣瀬 友紀
23
分科会
支 え 合 い
A-2 (参加者人数:36人)
支え合い
分科会テーマ/施設から地域へ広がる住民のボランティア活動
事例発表者 :安 倍 真 紀さん〈
(社福)佛子園 三草二木西圓寺 マネージャー/石川県〉
:大 野 真太郎さん〈四天王寺悲田院在宅介護支援センター・地域支援係
防 災・ 減 災
概 要
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :菱 沼 幹 男さん〈日本社会事業大学 准教授/東京都〉
コミュニティーソーシャルワーカー/大阪府〉
「社会福祉施設」は、地域の重要な社会資源であり、住民にとって福祉サービスの身近な提供者でもある。近年、
施設においては“地域に開かれた施設”として外に向けた展開が行われてきたが、更にもう一歩進んで住民や他の
サービス提供機関と連携し、施設が地域における福祉活動の拠点となっていくことが期待されている。分科会では、
地域の中で施設が中心となって行われる住民協働によるボランティア活動の意義とその効果について考えた。
まちづくり
Ⅰ 基調報告
●菱沼幹男さん(日本社会事業大学 准教授)
全国で施設を経営する社会福祉法人の数は、この 20 年間で
約 1.7 倍に増加してきた。
平成 26 年 6 月に閣議決定された「規制改革実施計画」には、
財政面で優遇を受けている社会福祉法人に対して経営の透明
性を高めることと同時に社会貢献活動を義務付けることが盛
り込まれた。施設がより広く、深くその地域の福祉に関わっ
ていくためには、住民とのつながりを強化していくことは勿
主な内容
フィールドワーク
論のこと、地域で活動を行っているボランティア、NPO、
他の法人等と連携しながら福祉活動に取り組むことが効果的
である。そうした活動を通じて相互理解を深め、地域内の社
会関係を豊かにしていくことが、地域の力を高めることにつ
ながっていく。
Ⅱ 事例発表
①安倍真紀さん
(社会福祉法人佛子園 三草二木西圓寺マネージャー)
佛子園は、石川県で広域的に「福祉から始まる地域づくり」
を行っている。その中から多機能施設「三草二木西圓寺」の
取り組みについて発表した。
同施設は、平成 17 年に廃寺となった西圓寺の活用について地
域から相談を受けた佛子園 が、
「障がい者の参画」と「地域
の協力」を条件に温泉も備えたコミュニティ施設として再興
したものであり、住民の知恵や技能を活かしながら誰でも気
軽に利用できるカフェや温泉、高齢者の憩いの場・デイサー
ビス、子どもの遊び場、障がい者・高齢者の働く場など様々
な機能を持つ施設として、地域コミュニティの中心的な役割
を果たしている。
活動の基本にあるのは、
「ソーシャルインクルージョン(社会
的包摂)
」の考えであり、障がい者や貧困者など社会の中で孤
立しやすかったり排除される可能性のあるマイノリティを社
会的なつながりの中に内包し、地域の中で人と人とが共に生
きていく町づくりを進めている。
②大野真太郎さん(四天王寺悲田院在宅介護支援センター地域
福祉係 コミュニティソーシャルワーカー)
地域のネットワーク会議の中で出た「隣近所の付き合いが希
薄になってきた。
」
「気軽に集まれる場所がない。
」という声を
もとに大阪府羽曳野市において“地域のたまり場作り”に住
民と一緒に取り組んでいる。地域のキーパーソン探しに始ま
り、活動に使う場所、たまり場で行う内容など、ひとつひと
つの課題に対して住民と意見交換し「こんなたまり場ができ
るといいな。
」と“楽しい予感”を共有しつつ具体化を図り、
平成 25 年に“喫茶ひだまり”をオープンした。一方で、高
齢者施設の入居者、児童発達支援センターの利用者、地域の
保育園などに対し、お客さん・ボランティアとして参加を呼
びかけ、様々な住民が交流する機会を作ることにより、閉じ
こもりの高齢者が社会参加するきっかけとなったり、障がい児
の学習支援の活動につながったりと波及効果も生まれてきた。
住民の持つ力を引き出す機会ともなった“たまり場作り”の
活動は、市内の各地区へ広がっていっている。
担当者コメント
社会福祉法人を取り巻く環境が変化する中、地域の中で社会福祉施設が担うべき役割も問われるようになってきた。住
民と協議・検討、連携しながら一緒になって地域福祉活動への取り組みを行っている二つの法人の発表は、正にそれを
先取りした活動であり、これからの地域福祉のあり方について深く考えさせられる内容だった。地域で暮らし働く者す
べてが、それぞれが持つ知恵やスキル、資源を出し合い、それらが交わることで生まれる大きな力は、これからますま
す大きく、困難さが増してくる地域の福祉課題を解決に向かわせる大きな鍵になると感じた。
担当実行委員/早崎 正人、恩田 政武 担当部会委員/永田 昭尋
24
分科会
A-3 (参加者人数:47人)
支 え 合 い
支え合い
分科会テーマ/“うれし、たのし、だいすき”からはじめる支え合い
コーディネーター :板 井 正 斉さん〈皇學館大学 准教授/三重県〉
:川 嶋 冨 夫さん〈生活支援サポーター「絆」代表/滋賀県〉
●この分科会では、2 名の事例発表者とコーディネーターとし
とともに考えた。まずは、
自分が好きなこと、
得意なこと、
または、
進めた。
ら、活動を考えた。その後、本題である支えあい活動を進める
拠点がなくなったのをきっかけに、販売施設「ふれあいひろば
してもらった。
をとるなど地域との対話を継続的に行い、反対意見もありなが
げるグループが多かった。話し合いについては、事例発表者の
●三重県桑名市多度町古野(この)自治会では、地域に買い物
岩や姫」を作られた。区長である石川氏は、地域にアンケート
主な内容
たり、助成金が減額されたりするなどあったが、何とか完成に
こぎつけた。
うえで大切なことを各グループで絞ってもらい、画用紙に記入
●まとめられた意見では、話し合いと人と人とのつながりをあ
二人も大切なこととして挙げられており、話し合うことで合意
形成が生まれ、活動につながる原動力になるという意見もあっ
た。また、人のつながりについては、感動や喜びを共有するこ
● 滋賀県東近江市永源寺地区「生活支援サポーター“絆”
」で
とから活動がつながり、
「人の輪」によって活動が推し進めら
に、みんなで「何かをしたい」という気持ちから、講座終了後
ニケーションの大切さなどを挙げるグループもいた。
迎などのちょっとした手助けの活動をスタートさせた。活動で
ずは地域で意見を出し合い、話し合っていくことが支えあい活
に、ボランティアも無理しないで楽しくできることをモットー
が、この分科会でのまとめになると思われる。また、コーディ
は、市社協が実施した生活支援サポーター養成講座をきっかけ
も定期的に話し合いを重ね、ゴミ出し、買い物の付き添い、送
大事にしていることは、依頼者の気持ちに寄り添うことを第一
にしているとのこと。こうした活動を支えているのは、定例会
を継続的に開催し、話し合いをして、情報を共有化したり、そ
れぞれが考えていることを伝えあったりしていること。
●こうした素敵な事例を基に、支えあい活動をこれから始める
ために大切なことについて、9つのグループに分かれ、参加者
フィールドワーク
らも地域拠点を作った。作る際には、コンビニが途中で撤退し
地域の強みなどを考えつつ、地域のニーズと照らし合わせなが
まちづくり
て、皇学館大学の板井先生をお招きし、ワークショップ形式で
防 災・ 減 災
概 要
日本各地で高齢化は進み、地域での支え合い活動が求められている。支え合い活動の内容は、地域のニーズによって変わる。
しかしながら、活動を具体化するまでに、何をすべきか、どのように取り組めばよいのかは、分からない人が多いと思われ
る。そこで、この分科会では、活動を“始める”ことにスポットをあてて、取り組むためのはじめの一歩をどのように踏み
出せばよいのかを考えた。また、ニーズも大切だが、自分のやりたいこと、大好きなことを活かせることも大切だと思われ
る。自分が“うれしい、たのしい、だいすき”と思えた活動が、ともに活動する人や支援を求める人が“うれしい、たのしい、
だいすき”と一緒に感じる、同調、共有できたとき、はじめの一歩が地域の大きな歩みになると考えた。こうしたことにも
配慮しながら、支え合い活動とは何か考えた。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
事例発表者 :石 川 寛 容さん〈桑名市多度町古野自治会区長・ふれあいひろば岩や姫/三重県〉
れるという意見があった。これ以外の意見でも、
気持ちやコミュ
●こうしたことから、人と人とのつながりを大切にしつつ、ま
動を取り組むのには、とても大切になるのではないかというの
ネーターの板井先生からは、
「わかちもたれたチカラ」という
言葉を紹介していただき、一人ではなく、仲間で進めることで
大きな力になる。結果ではなく、過程を大事にすることで、活
動する人自身も楽しみながら、ワクワクする気持ちを持って進
めることができるのではないかというまとめをいただいた。
担当者コメント
地域において活動を進めようとした時に、通常、どのような活動をするのかという手段だったり、方法だったりを考える機会は多
いが、どのように始めていくのかを深めて考える機会は少ないのではないかという考えを元に、活動を始めるさらに一歩手前を参
加者の方と一緒に考える分科会とした。
具体的に目に見えるものではないものについて、なるべく分かりやすく、楽しくみんなが参加できるような形での分科会を目指し、
実行委員メンバーで考えた。
参加者の方が出していただいた答えは、予想以上にたくさんで、実りのある分科会になったと感じている。
コーディネーターである板井先生には、話を膨らませつつ場が和む話をしていただき、ボリュームのある内容だったが、予定通り
進めることができた。
担当部会委員/川合 真治、牧野 久美、加藤 愛
25
分科会
支 え 合 い
支え合い
A-4 (参加者人数:30人)
分科会テーマ/あらためて考える、成年後見のカタチ
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :熊 田 均さん〈日本弁護士連合会 高齢者・障害者委員会委員長/愛知県〉
活動発表者 :長谷川 卓 也さん〈NPO 法人 東三河後見センター 代表/愛知県〉
:池 田 進さん〈NPO 法人 東三河後見センター 市民後見人/愛知県〉
:伊 豆 康 夫さん〈世田谷区成年後見支援センター 区民後見人/東京都〉
:田 邊 仁 重さん〈世田谷区社会福祉協議会 権利擁護支援課長/東京都〉
寸 劇 :牧 上 一 成さん〈高山市社会福祉協議会 総務係長/岐阜県〉
概 要
防 災・ 減 災
:穂 波 正 子さん〈ひだ医療福祉ボランティアの会/岐阜県〉
まちづくり
成年後見制度は、介護保険制度のスタートに合わせて、認知症高齢者や知的障がい・精神障がいをもつ人たちの
権利と生活を護る権利擁護のための制度として生まれた。平成 12 年の発足年は、9000 件弱の利用が平成 25
年では 3 万 5 千件の利用に広がっている。現在、後見人は、親族の後見率が 42%、専門職等の第三者後見が
58%。後見支援の担い手は、専門職と法人後見、市民後見と広がりつつあるが、超高齢社会が進む中で、現状の
地域や行政の関わりで、安心・安全な生活が確保されていくのか。
成年後見制度の基本的な内容を、日弁連の高齢者・障害者委員
会委員長の熊田 均弁護士により、解説いただけた。大変重み
を示していただけたものである。成年後見人の義務は「本人の
も出前講座を行っていますが、参考にさせていただきたいと
思いました。
●このたび、初めて成年後見人制度の内容を知りました。当然、
いく必要性があるということ、この制度は財産のある人だけの
政側も関われることができることを知りました。事例発表を
制度ではなく、高齢者や障がい者「生活支援」のための制度で
あることから、地域や行政が関わることが必要であることが、
重要なポイントである。高山市社会福祉協議会から、楽しく面
白いパフォーマンスで日常生活自立支援事業から成年後見支援
へのフォローが報告され、社協の現実的な役割が確認できた。
世田谷区民後見人と NPO 法人東三河後見センターの市民後見
親族の者がなるものだと思っておりました。市民、法人、行
聞き、後見人としてのご苦労が分かり、それを喜びに代えて
おられることに感心しました。
●法人後見受任(権利擁護センター立ち上げ)を計画している
社協です。社協の法人後見といっても、無報酬は困難(避け
たい)と考えていますが、実際社協で後見を受任していると
ころは報酬付与申し立てをしていますか?
人から、市民後見人としての活動報告をお聞きすることができ
●知的障害者施設(社福)に関わっているものです。オープン
きること自己研鑽など、資質が求められる活動であることが示
8名が親が後見人となっています。私自身は自分にも障がい
た。やはり、被後見人への権利擁護の姿勢や寄り添うことがで
後一番困っているのが後見制度です。65名の利用者のうち
された。分科会への参加者は、ほとんどが社会福祉協議会の職
者がいますが、親族後見に問題ありと考えています。今後法
われる。
市、市社協とも打合せし、早急に方向性を見出したいと考え
員さん等で、NPO など市民団体の参加は極、少なかったと思
人後見を考えているところで、大変参考になりました。今後、
ます。
担当者コメント
テーマが専門的なものだけに、参加者は社会福祉協議会の職員や成年後見に関わっている方が多く、興味を持って参加
していただいたと思う。市民へのこの制度の周知が必要であり、利用者が増えるために、担い手(受け皿)の確保が必
要となる。専門職や親族による後見だけでなく、時代の流れとともに地域や行政が関わっていることは当然であり、そ
れをサポートする体制も必要になっているのではないかと感じた。制度や現況の説明、
住民への周知の方法としての寸劇、
実際に市民後見人として活動している方の活動発表と、成年後見制度に関する様々なカタチが示され、それぞれの地域
性に合った支援が広がる可能性につながっていくのではないかと思う。
担当実行委員/中谷 芳孝 担当部会委員/西 知里
26
●高山市社協の寸劇は大変分かりやすかったです。私の地域で
自己決定尊重の義務」と「本人の身上への配慮義務という権利
擁護重視」の相矛盾する両社のバランスのもとで活動を行って
主な内容
フィールドワーク
のあるというか現状における制度の位置づけや問題意識や課題
<以下、参加者の発言やアンケートより>
分科会
い の ち
く ら し
分科会テーマ/生命と生活を支える
Volunteer 〜生活困窮に関するボランティア活動〜
実践発表者 :いが悪徳バスターズのみなさん/三重県
:橋 本 恵 一さん〈NPO 法人ささしま共生会 事務局長/愛知県〉
:松 島 正 代さん〈住吉区ボランティアスタッフ すみよし学びあいサポート/大阪府〉
ているボランティア団体の活動状況などの事例を聞き、ワークショップを行い、ボランティアの立場から生活
防 災・ 減 災
概 要
この分科会では、平成 27 年度から始まる生活困窮者自立支援制度の施行を前に、生活困窮者を対象に活動し
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :牧 里 毎 治さん〈関西学院大学 教授/兵庫県〉
支 え 合 い
A-5 (参加者人数:46人)
支え合い
困窮者へどのような支援ができるのか意見交換を行った。
各発表者及びコーディネーターの発言の内容、ワーク
ショップの内容や学び、参加者の反応、分科会を通して
●伊賀悪徳バスターズのみなさん
高齢者等を狙う悪徳商法に騙されるまでと、その対応
注意啓発活動をされました。
●ささしま共生会 橋本恵一さん
野宿生活を余儀なくされている方たちの支援の活動を
されており、野宿生活者支援には、炊き出し、生活相談、
福祉事務所への付き添い、夜回り・昼回りなどさまざ
まな活動をされている。ひとりひとりに寄り添って個
別の支援を行い、仕事を始めた、アパート暮らしをし
始めた、で終了ではなく、その後もケアもしていかね
生活保護受給世帯の学習意欲を有する中学生 1・2 年
生を対象に、同年代の仲間同士の学びあいの場の提供
と大阪市立大学の学生サポーターなどによる子ども一
人ひとりの状況に応じたきめ細やかな学習サポートを
委託事業により実施している。また、学習支援を終了
フィールドワーク
主な内容
方法の一例を実際に演じて参加者にわかりやすく伝え
られた。中には笑いもあり、参加者を楽しませながら、
●住吉ボランティアスタッフ 松島正代さん
まちづくり
学んだ事など。
ばならない。
した中学生が高校生になってボランティアスタッフと
してこの事業に関わりをもってもらう取り組みを行っ
ている。
●グループワーク
ボランティアとして生活困窮者にどのような支援が必
要かをグループで話し合い、行政、各関係機関との連
携について各グループで討議しました。
担当者コメント
来年度から始まる生活困窮者自立支援制度のこともあり大勢の方に参加していただけました。生活困窮者への支援とい
うのは一朝一夕にいかず、長い期間、一人一人にあわせてその方と寄り添い支援をしていくことが大切だと感じました。
この機会をとおして生活困窮者への支援に向けて地域の連携が一層進むきっかけになればと感じました。
担当部会委員/中島 祥文、前川 卓寛、浅井 さおり
27
分科会
支 え 合 い
A-6 (参加者人数:49人)
支え合い
分科会テーマ/いつでも外出できるしあわせ ~その人らしい暮らしを支え合う仕組み作り~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
実践発表者
:伊 藤 みどりさん〈全国移動サービスネットワーク 事務局長/東京都〉
:押 栗 泰 代さん〈ナーシングクリエイト(株)代表取締役 NPO 法人 マイママ・セラピー 理事長/滋賀県〉
:大 西 克 典さん〈可児市社会福祉協議会 地域係主任相談員/岐阜県〉
自ら移動ができなかったり、運転できない事情が発生してしまった場合、既存の交通機関以外にどのような手
要
防 災・ 減 災
概
車社会となった現在において、どこへ行くにも車があれば自由に移動が可能となった。しかしながら、高齢で
事例発表は、地区社協を中心とした地域住民が行う移送支援(発表者:可児市社会福祉協議会 大西氏)と妊
段や方法があるのかを事例をもとに参加者とも意見交換を行った。
婦さんの定期検診から出産時までの移送を民間タクシー会社と協働で移送支援(発表者:NPO マイママセラピー 押栗氏)の2カ所お願いした。またコーディネーターには、全国移動ネットワーク事務局長の伊藤氏に事例発表
まちづくり
についてのトークセッション及び全国の移動支援についての課題と今後の動向について報告をいただいた。
かを、対象となる高齢者に意向調査を実施。結果、通院・
シー業者、県行政との協働で立ち上がったという報告をい
けて検討してゆく。
の運転で病院へ行ったという、たいへん危険を伴う事実や、
あり、陸運局とのやり取りには、行政や社協が支援し、送
なかったことなどがわかった。それに対し、運転する側のタ
制度的な制約や赤字運営などで民間事業者以外の送迎活動
受診から出産までを支援する仕組みつくりにおいて、タク
ただいた。妊婦さんへのアンケートから、出産間際、自分
タクシーの利用は拒否されるのではということから、利用し
主な内容
フィールドワーク
妊婦さんの支援を行う NPO マイママセラピーからは、定期
住民が行う支援には、使用車両、料金の設定などの課題が
迎の予約の受入、車輌の運転を住民によって実現させた。
クシー運転手からも、出産間際の妊婦さんを乗せる事への
は決して単純に出来るものではないが、参加された方々は、
安があることから、それらを解消すれば安心して妊婦さん
く、立ち上げの際の課題(既存の輸送事業者との調整や実
不安などを聞き取った。ニーズは高くても双方に遠慮や不
実際移送支援に関わっている方や地域で実施したい方が多
が利用できるのではないかと実現に向けて動きだす。結果、
際にボランティアを募って行おうとした場合、自家用車の使
巻き込んで、地域全体で妊婦さんの支援を行う仕組みづく
たらよいかなど)をどのようにクリアしていったら良いか、
続いて、地域住民主体の移動支援について、可児市社協担
まとめとして、コーディネーターの伊藤氏より、全国的な移
地区社協を中心に、移動が困難となった方をどう支援する
いた。
タクシー運転手の妊婦体験などの研修や産院、行政などを
りができた報告をいただく。
当者からの事例報告をいただく。
用と保険の変更への必要があることをどう理解してもらっ
参加者からはたいへん関心の高い質問が寄せられた。
送支援の活動の紹介や今後の動向について報告していただ
担当者コメント
実践発表者を2名にしたため当初、少ないのではないかとの思いもあったが、コーディネーターの伊藤氏からの移送支
援についての報告や参加者から、すでに移送支援を実施していたり、実施する計画をもっている方が多く、利用料や使
用車両についての具体的な質問が寄せられた。
休憩を挟んで参加者全員で意見交流することを目的に「交流カード」という名で記入してもらったが、時間の制限もあり、
参加者同士の意見交流が十分に出来なく発表者との質疑応答のみとなってしまった。
しかしながら、今回テーマである外出支援の高まりは年々増加し、またそのニーズ内容は多種にわたっていることを感
じた。特に押栗氏の報告のように、妊婦さんの移送支援の必要性は、高齢者への支援に偏りがちな移送支援の在り方に、
もっと広い世代での移送支援の仕組み作りが必要だということに気づかされた。移送支援を地域住民主導で行うことの
意義は高いものの、業界団体、行政機関との相互支援・理解をどう深めるかが課題だと感じた。
担当実行委員/ 河合 竹乃 担当部会委員/渡邉 孝文
28
買い物へのニーズの高さから送迎サービス事業の実現に向
分科会
支 え 合 い
A-7 (参加者人数:20人)
支え合い
分科会テーマ/多文化共生の地域づくり
:朝 倉 美 江さん〈金城学院大学人間科学部コミュニティ福祉学科 教授/愛知県〉
:渡 辺 勝 則さん〈美濃加茂市古井地区多文化共生推進座談会 座長/岐阜県〉
:川 口 祐有子さん〈NPO まなびや@ KYUBAN 代表/愛知県〉
:岩 井 昭 憲さん〈
(株)マルアイ木曽岬工場 生産第3グループ長/三重県〉
:イラ ラフマワティさん〈
(株)マルアイ木曽岬工場 技能実習生/三重県〉
:ラトナ アユ ドウィ レスタリ さん〈(株)マルアイ木曽岬工場 技能実習生/三重県〉
:松 永 浩さん〈木曽岬町社会福祉協議会 福祉活動専門員/三重県〉
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
実践発表者
防 災・ 減 災
概 要
既に定住化が進展し“同じ地域住民”という視点で外国人住民と関わりが必要となっており、お互いに認め合
い、地域社会の一員として共に地域づくりをしなければならない時代が到来している。
この分科会では、多様な国籍や文化背景を超えて、地域住民やボランティアが外国人住民と協働して取り組む
地域づくりについて考えた。
主な内容
また、インドネシアの技能実習生2名(イラ ラフマワティさ
ん、ラトナ アユ ドウィ レスタリさん)と雇用している企業
(㈱マルアイ木曽崎工場の岩井さん)からの活動報告もあり、
貴重な人材として期待されており、企業として地域住民との
交流活動に積極的に取り組んでいるとの報告があった。
●NPOまなびや@K Y UBANの川口祐有子さん
3割が外国人住民である名古屋市港区の九番団地で、学校の
授業についていけない外国人籍の児童の学習支援をきっかけ
に活動が始まり、地域の居場所づくりや地域住民との交流、
障がいを持つ外国人住民の支援など活動を展開されている報
告があった。川口祐有子さんは、最も大切にしていることは、
外国人住民を特別扱いはしないことで、国籍を問わず支援を
されており、地域の良さを活かして、地域住民と共に楽しい
ことや悲しいこと、つらいことなど同じ思いを共有すること
ができる活動を続けたいと述べられる。
●美濃加茂市古井地区多文化共生推進座談会の渡辺勝則さん
地区の外国人住民が1割を超える中、地域での多文化共生の
機運を高める地域の民生委員、体育振興会、自治会長、学校
など 50 人程を構成メンバーとして「お互いに顔が見える関
係づくり」や「地域における多文化共生推進のキーパーソン
の育成」を念頭に活動を開始した。定期的に地域の外国人住
民との懇談会や交流活動を実施し、地域の自警団や体育振興
会などの活動に外国人住民の参加につながるなど、外国人住
民との共生を目指している活動の報告があった。
フィールドワーク
●木曽崎町社会福祉協議会の松永浩さん
「1人の困りごとは地域全体の課題」をキーワードに、外国人
住民からの心配ごと相談をきっかけに実態調査を実施し、地
元の企業、行政、病院等のネットワークの構築を図り、地域
住民の理解を深める為、外国人住民との交流事業の取り組み
を始めたとの報告があった。
まちづくり
コーディネーターの金城学院大学の朝倉美江さんの基調講演
後、パネリストから、実践発表をいただいた。
●実践発表後、パネリストと参加者でグループワークを実施し、
活発な意見交換が行われた。
●まとめ
朝倉美江さんからは「地域は協働より、共生であり、一人一
人が違うのは当たり前のことで、その違いをどう学び合うか
が大切である。国籍が違っても、お互いが力を出し合って、
エンパワメントができる地域が必要ではないか。
」との助言
があり、外国人住民だけでなくサポートが必要な人たちが増
加しており、国籍を問わず、互いに支え合える関係を築き、
誰でも安心して暮らせる地域づくりが必要である。
最後に、朝倉美江さんから「長く活動を続けていると、必ず
地域が変わっていく。
」との力強い助言で分科会が終了した。
担当者コメント
コーディネーターやパネリストからは、地域住民を巻き込んだ外国人支援に取り組んでいる先進的な活動報告があり、
参加者の方々にとっては、貴重な場となり、今後の活動につながることが期待できる内容でした。
また、人口減少社会、地域住民意識の希薄化などの地域の力が弱くなってきている中、外国人住民は、貴重な地域の構
成員としての存在感が強くなってきており、共に地域に暮らす同士、お互いの国籍や文化の違いを認め合い、共に地域
づくりに取り組むことが必要であると実感しました。
担当部会委員/長谷川 武司
29
分科会
支 え 合 い
A-8 (参加者人数:288人)
支え合い
分科会テーマ/ 平成
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
26 年度 ふれあい・いきいきサロン全国研究交流会
あなたのまちの「顔の見える関係・居場所づくり」
基調講演、コーディネーター :和 田 敏 明さん〈ルーテル学院大学 教授/東京都〉
パネリスト :栃 下 辰 夫さん〈南丹市社会福祉協議会 地域福祉部長/京都府〉
防 災・ 減 災
:内 藤 斉さん〈ふれあい「男の居場所」 世話役/京都府〉
:星 野 博さん〈NPO 法人 志民連いちのみや 理事長/愛知県〉
:井 上 いほりさん〈岐阜市社会福祉協議会本荘支部 支部長/岐阜県〉
〈主催:社会福祉法人岐阜市社会福祉協議会/全国社会福祉協議会〉
〈助成:公益財団法人 みずほ教育福祉財団〉
フィールドワーク
概
要
まちづくり
サロン活動は、単なる住民同士の交流の場だけではなく、福祉関係者からの情報提供や地域の状況を把握
するためには欠かせない。今後は、高齢者の単身世帯等の増加に伴い、孤立させないための見守り機能や
介護予防の拠点として効果が期待される。
また、災害等が起きた場合に問われるのが、普段からの「顔の見える関係づくり」と言われ、地域に居場
所をつくることで住民同士のコミュニケーション不足を解消し、いざという時に地域がひとつにつながる。
このようにサロンには、多様な効果があり、今後ますます発展が望まれる活動である。
化することで社会関係、人間関係を希薄化させ、孤
● 基調講演
独な生活を誘発させる。社会的孤立は高齢者だけで
テーマ
「サロンで顔の見える関係・
居場所づくり」
講師
ルーテル学院大学 教授 和
見えにくい問題であり、社会的排除や孤立の強いも
のほど制度からもれる。そこで、住民参加型の地域
福祉がつくる「福祉コミュニティ」は「生活課題」
の発生を抑え予防する効果がある。具体的には、挨
田 敏 明 さん
拶や話ができる関係づくりや気軽に集まれる拠点を
整備することである。
主な内容
<サロン活動の効果>
<サロン活動のこれから>
サロン活動には、人と人とのつながりをつくり出す
1 地域包括ケアシステム構築とサロン活動
ことにより、閉じこもり、孤立、活動が不活発化等
・介護予防の拠点としてのサロン活動
を解決することができ、サロンに参加することで、
2 地域福祉推進とサロン活動
心にはりができ、地域で生活する楽しさや一体感を
・居場所としてのサロン
持てる。また、情報を得たり、悩みを共有すること
・様々な福祉課題への取組とサロン活動
で助言を受けることが容易になる。健康維持にもつ
・空き店舗や空き家の活用、喫茶店等との連携・
ながり、見守り機能の役割がある。
協力
<地域福祉の新しい課題とサロン活動>
地域福祉の新しい課題として、ひとり暮らしが長期
担当部会委員/松岡 秋好
30
はなく広く国民の中に広がっており、さらに通常、
今後のサロン活動は以上のことを意識しながら取り
組むことが重要である。
分科会
◦ 栃 下 辰 夫さん、内 藤 斉さん
高齢者福祉計画、地域福祉活動計画、社協事業計画を
④一人で悩まないで!(支援組織との連携) 行政、社協、
地域包括支援センター、消防署、警察署、等
⑤その後の見守り 気づきの共有+支援の継続
<成果>
立ち上げ支援を行った。男性の閉じこもりや孤立の防
小地域でのサロン(歩いて行ける距離片道 300 メー
止を目的に、男性が気軽に立ち寄れる場として、地域
トル)を開催することで、地域を細分化。いざ、災害
サロン「ふれあい男の居場所」をオープン。
が発生し避難所生活を送ることになっても顔見知りが
あることで安心できる。
自分たちで何か作りたいという思いが芽生え、
「マイ
◦ワークショップ
ない人が、料理を学び調理をする楽しさを知る機会と
○テーマ1 活動プログラムの企画(マンネリを解消)
なった。
・男性だけのサロン(料理教室など)
防 災・ 減 災
箸づくり」にチャレンジしたり、ご飯も炊いたことが
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
きっかけに、サロン活動への支援とふれあいの居場所
<成果>
支 え 合 い
● 実践発表
・好評だったサロンを住民に伝える
NPO の活動では、地元のおまつり「杜の宮市」の企
画・運営などを行っている。おまつりの規模の拡大や
「志民活動」が活発化するのに伴い、活動拠点が必要
となり、築 50 年になる建物を全面改修し、
「com-café
三八屋」をオープン。
<成果>
いつまでも知らんぷりを続ける「死民」でなく、文句
・参加者にアンケートをとる
○テーマ2 運営スタッフ・協力者の確保(担い手不足
の解消)
・スタッフが参加できる曜日(土・日曜日など)にサロ
ンを開催する
・市民にも理解してもらえるような PR 紙の作成
・先ずサロンのことをよく知ってもらう
○テーマ3 サロン会場の開拓(居場所づくり)
・喫茶店、空き店舗の活用
自己責任で能動的に働きかけていく「志民」こそが市
・出前・屋外サロンの実施
民自主性、独自市民文化、日常の活性化につながり闊
○テーマ4 参加者の確保や拡充(男性の参加促進、参
フィールドワーク
ばかりを言うが何も動かない「私民」でなく、地域へ
達な市民社会を形成する。
まちづくり
主な内容
◦ 星 野 博さん
加者固定の解消)
・口コミが有効
◦ 井 上 いほりさん
地域サロンへの思い
・参加者が楽しめる雰囲気づくり
・男性が喜びそうな内容を取り入れる
①教育(今日行く)と教養(今日用)
○テーマ5 サロンを運営するための資金づくり
②人とつながる(顔が見える)居場所⇒災害避難所での
・寄付してもらえる団体等を探す
孤立防止
③笑顔が生まれる「ありがとう」⇔「また来るね」
・共同募金の配分金を活用
・参加者から負担金を徴収する
担当者コメント
全国各地で、地域の特色を活かした型にとらわれないサロン活動が展開され、情報交換をするいい機会となった。地
域性や規模も違うため、参加者の意見に驚きの連続だったが、笑顔が絶えないワークショップを行うことができた。
基調講演にもあったように、サロン活動は年々広がりを見せコミュニティに欠かせない。その一方で、単身世帯の増
加や人間関係の希薄化に伴い社会的孤立という地域福祉の新たな課題が浮き彫りとなっている。この交流会では、コ
ミュニティを今一度見直し、挨拶をしあえる関係づくりの重要性を改めて感じることができた。
また、地域包括ケアシステムの構築により、サロン活動への期待はますます高まり、今後は介護予防の拠点としての
サロン活動にも注視し、顔の見える関係づくりにつながるよう推進していきたい。
31
分科会
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
B-1 (参加者人数:45人)
分科会テーマ/ひと手間かけてより豊かな福祉教育に ~疑似体験から学ぶ福祉教育レシピ~
車いす体験や疑似体験など福祉体験学習は福祉教育の有効な実践方法の一つとして、多くの学校で取り入れら
概 要
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
講 師 :野 尻 紀 恵さん〈日本福祉大学社会福祉学部社会福祉学科 准教授/愛知県〉
れています。皆さんはどのように実践していますか?参加者(子どもたち)は何を得ましたか?ここでは福祉
体験学習を福祉教育の一つの料理として考えます。みなさんの料理レシピはどのような行程で、何が入り、そ
の結果どんな料理が出来上がるのでしょうか。
防 災・ 減 災
一度自分の料理のレシピを振り返ってみましょう。そこに新たなスパイスや愛情などひと手間加え、いっそう
美味しい料理「福祉体験学習」にしてみませんか? この分科会では現状の福祉体験学習に工夫を加え、より豊かな福祉教育をみんなと一緒に考えました。
10 のグループを作り、お菓子やお茶などをつまみながら和気
での自分が好きな数字を書いてもらい、参加者同士で同じ数
まちづくり
あいあいとした雰囲気の中で分科会を行った。福祉教育は子
字を書いた人を見つけ、時間内に書いた数字のすべてが見つ
どもたちにどのように影響するのかを講師の実際の経験を通
かったら前に出て一番好きな数字と、なぜ好きなのかの理由
して学び、福祉教育や体験学習は子どもたちの心の学びとな
を言っていただいた。理由として「自分の誕生日だから」
、
「息
り、クラス内でも団結力が強くなるということを知った。
子の誕生日だから」
、
「始まりの数字だから」
、
「縁起がいいから」
主な内容
フィールドワーク
グループワーク・ワークショップでは、
「地域での問題点」
、
「
「ふ
などと発表した方はおっしゃっていた。上記ワークショップは
くし」は何色だと思うか」
、
「好きな数字でビンゴ」等を行い、
「人それぞれ違っていて当たり前(個性も大切にすることが福
参加者はそれぞれグループ内や他のグループの方々と意見交
祉教育でもある)
」に繋げるための共有であった。
換をしたり、自分の意見の理由を述べていたりした。
「地域で
また、福祉体験サポーターのボランティア 3 名から、小学校
の問題点」のグループワークでは、それぞれの班で模造紙に
で体験学習を行う際の工夫や気をつけていること、うれしい
意見を書き込んでディスカッションを行った。
「学校や自治体、
こと、子どもたちにどんな風になってほしいかという話を伺っ
行政がうまく連携を取れていない。
」
、
「それによって見守り活
た。
「体験学習は、まず自分がそうなってしまった(高齢者な
動や、地域活動に支障が出てくる。
」
、
「最近は「知らない人に
ら高齢者、視覚障害なら視覚障害)と思い込んで行うように
声をかけられても返事をしてはだめ」という世の中になって
と教えている。そうするとどんな気持ちなのかをより知るこ
しまったので、通学する子どもたちにあいさつをしても無視
とが出来る。
」
、
「体験を通して、自分はこう思ったから、体験
される。
」などの意見が出され、
グループ内外で意見交換を行っ
したことを生かして手助けしたいと思ってくれることがうれ
た。
「
「ふくし」は何色だと思うか」というワークショップで
しい」とお話してくださった。
は、赤や黄色、オレンジ、水色などさまざまな色を書かれて
参加者は、
「とてもいい話が聞けたし、意見の交流も出来て楽
いた。中にはバラ色と個性的な色を書かれた方もいらっしゃっ
しかった。今後の活動に生かしたい」と言ってくださった。
た。
「好きな数字でビンゴ」は 3 × 3 のマスに 0 から 99 ま
担当者コメント
50 名弱の参加で、福祉に携わっている方々や一般の方も一緒になって真剣に話を聞いておられた。それぞれ思ってい
ることや環境が違うので、グループワークなどで交流することで多方面からの意見がよりよい福祉教育につながるので
はないかと考える。福祉教育は実に奥が深いものだということを自分自身改めて知ることができた。
さまざまな思いがあるように、福祉教育も教える人によってさまざまである。体験学習では「困っている人を見かけた
ら助けてあげましょう。」で終わることが多くあるが、そこで終わらせずに「体験してどうであったか」、「出来ること
も出来ないこともあって大変だけど、どんな気持ちなのか少し分かった」などの発見、気づきなどがある福祉教育の教
え方が広がればいいと感じた。
担当実行委員/服部 吉彦、林 武 担当部会委員/杉山 仁士、加藤 真太郎
32
分科会
B-2 (参加者人数:45人)
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
分科会テーマ/ふくしのこころで地域を変える ~福祉教育のめざすもの~
概
要
●阪 野 貢 氏
や目的を伝えているが、
「福祉のまちづくりに取り組む」というとこ
福祉によるまちづくりをすすめていくためには、市民福祉教育を考
ろを伝えてないのではないだろうか。富山県社協では、民生委員や
れているが、考え方によっては明治時代から取り組まれ、展開され
活動に関わっていただきたい、また、地域に合った活動を展開して
福祉推進委員等、今活動している人たちに福祉の学びをしたうえで
ている。学校と地域が連携をし、地元の大人たちとまちづくりをし
ほしいと思い、
「福祉教育サポーター」制度を設けている。地域の
ていった。福祉とは、
「ふだんのくらしのしあわせ」についてみんな
が福祉教育のスタートではないだろうか。
てきた。そして、子どもと大人、福祉と教育、学校と地域を近づけ
活動の「3大活動体験」や、高齢や障がいの疑似体験、手話や点字
の学習、施設訪問の「3大プログラム」が重視されてきたが、それ
だけにとどまってはいけない。
「このまちに住んでよかった」と思え
主な内容
るまちにするのは、そこに住む人ひとりひとりである。まちづくり
をすすめる主役に子どもから大人までが意識を持ち、住みやすいま
ちにするため、自分たちで取り組む人を育成することが福祉教育で
ある。
「まちづくりは人づくり 人づくりは教育づくり」わたしたち一人一
人が教育をつくっていく。福祉のまちづくりは福祉の教育づくりで
ある。
●野 田 智 氏
富山県社協では、昭和 52 年から福祉推進校事業を始めてきたが、
課題を学ぶシステムをつくり、それを福祉活動に活かしていくこと
●木 本 光 宣 氏
ユートピア若宮は、23 年前に民家を借り、共同生活をはじめたこと
がきっかけである。現在は、移送サービスやヘルパー・デイサービ
ス事業等に加え、福祉教育の事業も行っている。
小学校での福祉体験を行った際、5年生の女の子が「木本さん、車
いすの体験のときとてもキラキラしていた」と感想をくれた。彼女
が車いすの生活になったとしても、楽しく生活できるということを、
彼女の心の中に入れることができた。こういったことを伝えていき
たいと思っている。
福祉を「ふだんのくらしのしあわせ」というのであれば、自分に
とって幸せとは何かを考える機会をつくってほしい。私のしあわせ
は、差別を受けないことである。しあわせを維持するにはどうする
か。差別を感じ続けることで本当に差別されなかったときに喜びを
感じ、しあわせを維持し続けることができる。障がい者の中には、
福祉を学ぶことの大切さを伝えることの難しさを実感した。
障がい者に対する差別がないと思っている人たちがいる。差別され
実施してきたが、講座終了後どれだけの活動がなされているだろう
ないことはとても怖いことである。
社協では、さまざまなボランティア体験やボランティア養成講座を
ていることが当たり前になっており、差別されていることに気づか
か。体験や学びの場は必要でもあるがもっと丁寧に活動を重ねてい
福祉教育に、もっと当事者を活用してもよい。社協には、障がいを
福祉のまちづくり(安心して暮らせるまちづくり)のためには、福
みんながそれぞれ「個」を守りながら、
「個」を育てていきながら日
くことが社協職員に足りなかったのではないだろうか。
祉課題を具体的に整理し、自分の問題として学び、社会に発信する
ことが必要である。従来のサポーター等の要請は、具体的なスキル
フィールドワーク
で考え、みんなで汗を流すことでないだろうか。
福祉教育実践では、訪問・交流活動、収集・募金活動、清掃・美化
まちづくり
えていかなければならない。福祉教育は、昭和 52 年から取り組ま
防 災・ 減 災
福祉教育を進めるには、社協、学校だけではなく、自分から地域課題の解決に取り組んでいく人、すなわち、
「ふく
しのこころ」を持ち、地域にかかわる「市民」を育成することが必要になる。
また、推進者が福祉についてどのように考えているのか、どのような目的で福祉教育を行っているのかが重要となる。
福祉教育の歴史や今までの実践を振り返り、改めてそれぞれの考える「福祉」を再確認し、福祉教育の目的を明らか
にすることで、福祉教育の先にある、安心して暮らせるまちづくりを考えた。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
講師・コーディネーター:阪 野 貢さん〈市民福祉教育研究所 主宰/岐阜県〉
シンポジスト(福祉教育サポーター養成)
:野 田 智さん〈富山県社会福祉協議会地域福祉・ボランティア振興課 課長/富山県〉
シンポジスト(福祉教育実践者)
:木 本 光 宣さん〈NPO 法人 ユートピア若宮 理事長/愛知県〉
伝えられる障がい者を育てることにも取り組んでほしい。
本をつくっていければみんなが住みやすくなる。障がい者も一緒に
取り組んでいきたい。
担当者コメント
分科会スタッフも含め、福祉教育のこれからの取り組みについて考える機会となった。
「安心して暮らせるまち」をつくるのは、そこに住むひとりひとりである。それを理解し、行動する人材を育成することが、
これから進めるべき福祉教育ではないか。そのためには、それぞれの地域にどのような取り組みが必要なのか、地域の方や
福祉関係者、行政等、地域が一丸となって、考え、取り組むことが「安心して暮らせるまち」づくりにつながり、「ふくしの
こころ」をひろげることができるのではないだろうか。
分科会に参加していただいた方には、その発起人となってほしいと願っている。
担当実行委員/古田 甲 担当部会委員/赤座 陽子、浦 千鶴、粥川 真衣
33
分科会
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
B-3 (参加者人数:44人)
分科会テーマ/シニアから始めるボランティア入門
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :内 慶 瑞さん〈金城大学社会福祉学部 教授/石川県〉
実践発表者 :桑 原 三 郎さん〈NPO 法人 よろずや余之助 会長/群馬県〉
:大 谷 弘さん〈みっぱらクック 代表/岐阜県〉
:中 村 和 宣さん〈橋本男性ボランティア「やってみよう会」代表/神奈川県〉
防 災・ 減 災
概 要
今、地域では豊富なキャリアを持つシニア世代のボランティア活動が期待されている。定年退職を機に、こ
れからの時間の過ごし方を見つめなおすことの多くなるシニア世代がボランティアに興味を持ち、活動に参
加できるように考えた。会社で培った知識や技術、地域での人と人とのつながりを活かして活動を始めた先
輩ボランティアの活躍を参考に、ボランティアへの一歩を踏み出すヒントと勇気を得た。
まちづくり
●内 慶 瑞さん
●大 谷 弘さん
ボランティアは、自分が楽しみながら、出来ることから、
障がい者団体の世話役をやっていて、その流れでボラン
気負わず、目的のある活動ができると良い。優しさのお
ティア団体を立ち上げた。障がいのある人も誰でもが気
裾分けや心の縁側となり、心の報酬が得られる活動であ
軽に集まれる場所を作りたかった。おやつ作りや食事作
る。豊富な知識や技術、時間を活かし、シニア世代が、
りなら誰でも出来ると考え、入りやすい入口づくりを大切
にした。ただし、料理は手段であり目的は楽しい場所づ
くりである。障がいのある人とも自然に関わり、障がいを
理解してもらうのも大きな目的。立ち上げには、日頃の
主な内容
フィールドワーク
地域やまちでボランティアを楽しむきっかけを得てもら
いたい。
●桑 原 三 郎さん
つながりのある社協を巻きこみ、また、自分たちの活動
高校時代の仲間で何か面白いことをやろうというのが
を発信した。伝えることの大切さは、現役時代は小売業
きっかけ。いろんな仲間(専門家)が集まるといろんな
だったのでよくわかっていた。身近なところからゆっくり
問題が解決できる。そういった力を地域にも広げた。市
と、無理をしないことがボランティアを続けるコツ。
民の悩み事や困りごとを解決することが目的で、気軽に
楽しくをモットーにしている。
“交流率”を高めることも
●中 村 和 宣さん
目標にしており、イベントは手段であって目的は交流であ
出来るときに、出来る人が、気軽に楽しくをモットーに活
る。また様々な社会資源との連携も大切である。連携に
動している。福祉は横のつながり(協働)が大切で、互
は貸借バランスの感覚が必要で男性はこれに長けている。
いに補完し合いながら、それが大きな動きにつながって
コミュニティービジネスは、費用負担してもらうことも大
いく。みんなが集まって一つのことに向かって活動して
切で、ボランティアには責任感が増し、男性はヤル気に
いくことで十分。
なる。
担当者コメント
ボランティアは楽しく、出来るときに、出来る範囲で活動するのが長続きするコツとはよく言われることであるが、
まさに今回の実践発表に共通するキーワードであった。
この分科会をきっかけに、心を支えるをベースにして楽しく笑うボランティアがシニアから一人でも多く生まれれば。
そして、それをボランティアが働きかけ、社協がバックアップしていくことでボランティアが広がり、人と街が元気
になれば良いと思った。
担当部会委員/渡辺 光城、河合 隆二、市川 洋子、沖升 千尋
34
分科会
B-4 (参加者人数:62人)
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
分科会テーマ/人と人とをつなぐボランティア ~より良い人間関係をつくる傾聴の力~
日常生活において、人と人のコミュニケーションは必要不可欠であるが、その一方でさまざまな環境の変化
概 要
等からコミュニケーションの機会は減り、特に聴く力が衰えていると感じることはないか?
ボランティア活動を始める、実際に行う場合にも、コミュニケーション力・聴く力(傾聴)は人と人とが出
会い、つながり、広がるきっかけにもなり、ボランティア活動の推進・充実にもつながる。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
講 師 :早 川 一 枝さん〈傾聴ボランティア「みみの木」 代表/愛知県〉
防 災・ 減 災
この分科会では、ボランティア活動の基本となる人間関係をつくるために、傾聴の心構えや技術を学び、地
域でのボランティア活動に活かす力を学んだ。
8つのグループに分かれ、事例についてグループワークを行っ
傾聴ボランティア団体「みみの木」
。その代表である早川一枝
た。参加者は日本全国から集まったボランティアの皆さん。
氏にこの分科会の講師として登壇いただいた。まず始めに早
もちろんすでに傾聴ボランティア活動をおこなっている方も
川氏より「傾聴」とは何かについて講義をうける。
多く参加していただいている。グループワークはどのグルー
プもとても活発に行われた。声のトーンや目線、聴く時の態
度も含め、
「傾聴」的であるということがどういうことかを考
が怖くなると言う悪循環もある。そんな状況の中、傾聴とい
える機会となった。日常の会話でついついやりがちなことが
う技術はこれから特に必要となってくること、話すという行
相手を傷つけてしまう可能性を持っていること、また相手を
主な内容
為は心を「放つ」行為でもあり、早川氏は傾聴を「やさしさ
受容し共感していくことの必要性をよく理解することができ
を伝える道具」と考えていること、聴いている相手が主人公
た。
であり、聴き手が理解できる所だけでなく理解できないとこ
グループワーク終了後にはグループで出た意見を発表しても
ろも丸ごと受け止め(受容する)
、共感をしていくことが大事
らうことで、参加者みんなで意見を共有した。早川氏から最
であること等、傾聴のポイントについて日頃のボランティア
後に「たくさんの『こうした方がよい、ここが駄目だった』
」
活動の経験を交えながらわかりやすく話していただいた。
という意見がでましたが、これだけ駄目だしされたらきっと
「傾聴」について講義を受けた後に1つの傾聴事例を「みみ
フィールドワーク
現代は携帯やパソコンなどデジタル機器の発達により直接話
す生きた会話が少なくなっている。会話が少なくなると会話
まちづくり
愛知県一宮市で傾聴ボランティア活動を積極的に行っている
このボランティアさんは活動をやめてしまいますね」と笑顔
の木」のメンバーに紹介していただいた。設定は入所してい
で一言。傾聴は優しさを伝えるための道具であることを忘れ
る高齢の女性のところに訪れたとても元気のよい傾聴ボラン
ずに活動を行っていくことが大事であると話していただくと、
ティアさん。ところが聴いているうちに何故か高齢の女性か
参加者からも「学んだことをこれからの活動に生かしていき
ら「なんだか疲れたよ…、帰ってくれるかい…」と言われて
たい」との声をきくことができた。
しまう。いったいどうしてそう言われてしまったのか?
担当者コメント
定員を超える参加者を迎えることができ、ボランティア活動、あるいは日常生活における「傾聴」への関心の高さを
強く感じた。傾聴活動についてはもとより、実際に傾聴ボランティア活動を行う講師からの(ボランティア活動を)
「やらないよりはやった方がよい」「活動を続けるためにいろいろもがくこともあるけれど、もがかなかった時よりも
後悔はない」と言ったボランティア活動への熱い想いも伝わったのではないかと思う。
ボランティア活動やその対象(子ども、高齢者、地域住民等)が多種多様化する中で、お互いが信頼関係を築き、よ
り良い人間関係をつくるための、基本的な姿勢を「傾聴」という手法を通して学ぶことができたと思う。
担当実行委員/西田 松代 担当部会委員/牛嶋 彰子、若園 民記衣
35
分科会
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
B-5 (参加者人数:79人)
分科会テーマ/「ありがとう、ボランティア」
~東日本大震災被災者による、サンクスカーで“感謝”を伝える旅~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :石 原 英 明さん
〈
(一社)IGS( Infinite Gifts of Sports) 代表理事/岐阜県〉
実践発表者 :古 舘 王 士さん〈大槌 STANDING STANDING メンバー/岩手県〉
:河 谷 秀 行さん〈映像作家/東京都〉
概 要
防 災・ 減 災
東日本大震災で被災された岩手県大槌町の古舘王士氏は、全国から同町に支援ボランティアに訪れた皆さん
に直接感謝を伝えるために、通称“サンクスカー”で全国行脚に出発。記録映像を残すために映像作家の河
谷秀行氏が同行し、ドキュメンタリーDVDを作成。この両名と、コーディネーターとして石原英明氏を迎
え、映像とともにそれぞれの立場からの熱いメッセージを届けていただいた。
まちづくり
その後、来場者からの質疑応答を行い、ボランティア活動の素晴らしさについて再確認していただいた。
データから2時間のドキュメンタリー映像を作成。今
● 古舘氏は、
「震災にあった際に、縁もゆかりもない人
後については「子どものためにバスケのコートを作る
プロジェクトを進めていきたい。
」と話される。
については、
「地域がさらにつながっていけるように、
主な内容
フィールドワーク
たちが来てくれて勇気となった。その感謝の気持ち
を直接伝えたい」との思いを持って旅を実施。今後
未来に見える光を目指して頑張りたい。
」と話される。
●参加者から「ボランティアが、逆にもてなしてもらう
こともあり、負担ではないかと感じ、止めた方がよい
● 河谷氏は、アメリカに住んでいる時に芽生えた愛国
のかと悩むがどうか」との質問がでる。
「来てもらう
心から、震災発生時に強く感じた「今動かないとこの
ことで元気がでる。どんどん来てもらいたい」との返
先なにもできない」との思いから急きょ帰国、東北へ
答。仮設住宅での人間関係を問う質問についても、
「相
足を運び、がれきを撤去し、子どもたちの遊び場を
手の笑顔が見たい」という思いやりの気持ちが大切
作った。古舘氏と出会い、本業である映像でお手伝
で、子どもは大人の真似をするので、大人がしっかり
いをしたいとの思いから、旅に同行、25 時間の撮影
しないといけないと話される。
担当者コメント
・参加者から「2時間の上映は長い」との意見が多数あり。途中で上映を止めて話を聞くなどの方法も検討したが、
本人たちの強い思いもあって今回の形式となったものの、やはり難しいものがあった。
「学校などで上映できるよう 30 分ほどに編集できるか」との質問もあった。河谷氏より、
「総撮影量 25 時間のもの
を2時間に編集したので難しい思いもあるが、検討する」との返答あり。
・ボランティアを受けた方の声を直に聞けるということで参加されている方も多く、実際に自分達のボランティア活
動がどうなのか振り返りができた様子で、
「気持ちと気持ちの交流やお互い理解することの大切さを知った」という
感想もみられた。
担当実行委員/武山 重幸 担当部会委員/有賀 智子、安藤 厚司
36
分科会
B-6 (参加者人数:44人)
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
分科会テーマ/ボランティアセンター・市民活動センターの未来は
~天下分け目の地である岐阜から、新たな歴史を創る~
強 み
弱 み
人材育成や
参加システ
ムという
創意工夫
脆弱な
財政基盤
国策として
全国展開された
安定した
財政基盤
柔軟性に
欠ける
想い
住む街をよくしたい
立上の経緯
それぞれのボランティ
アグループが定例的に
集まる中で自然発生的
に立ち上がる
フィールドワーク
社協
ボラセン
●石井 祐理子 さん
京都光華女子大准教授。小地域福祉活動の担い手について研究
されている。
●岩本 裕子 さん
関西学院大学助教。地域福祉活動やボランティア活動について
研究されている。
社協ボラセンの強みや弱みについて、大阪ボラ協と比較するな
かでお話しいただく。
民間ボラセン
主な内容
●新崎 国広 さん
大阪教育大学准教授。福祉教育ボランティア教育を担当されて
いる。施設の中でどうボランティアを受け入れていくのかとい
う視点で業務に携わる。その中で近助【きんじょ】
・・近くで助
け合うことを学生などに話している。
地域には、
引きこもり(30 代や 40 代)の事例や児童虐待のケー
スなどが増加傾向にある。社会情勢として近くで助け合う
【近助】
が求められている。そのような中で、ある都市の地域福祉活動
計画に携わった際、6 年前と昨年を比較してボランティア活動
が必要だと感じている方は 6 割と変わらない。しかし実際に活
動している人は 15%から 10%に減った。このままでは、ボラ
活動を行う人は年々減っていくかもしれない。そういった背景
から、あらためて、ボラセン・市民活動センターの未来は果た
してどうなっていくのか…。
大阪ボランティア協会(以下、大阪ボラ協)の歴史や市民活動
センターの意義を話していただく。
まちづくり
この分科会の主たる目的は、参加者にボランティアセンター・市
民活動センターの歴史的背景を学び、互いの存在を認め理解し合
うことにあった。
討論煽り役の新崎国広先生を中心に、市民活動センターを代表し
て石井祐理子先生、社協ボラセンを代表して岩本裕子先生が討論
をけん引する形で展開した。
防 災・ 減 災
概
要
新崎先生より趣旨説明の後、社会福祉協議会ボランティアセンター(社協ボラセン)とボランティア協会などが運営す
る市民活動センター(民間ボラセン)の関係について、歴史やその役割、意義について石井先生・岩本先生よりお話し
いただいた。参加者には「決意表明」や「ボランティアセンター運営について」などポストイットを用いて思いを書き
黒板に貼るといった、参加型の内容を盛り込んだ。また、疑問などについてもポストイットに書きだしてもらったもの
を解説していただくことで、双方向で進行した。
最後に「ボランティアセンター・市民活動センターの未来は」というテーマに対して「私たちで作り上げる」というこ
とを参加者全体で共有し、分科会を閉じる。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
煽り人/進行・調整役 :新 崎 国 広さん〈大阪教育大学 准教授/大阪府〉
討論仕掛け人 :岩 本 裕 子さん〈関西学院大学 助教/兵庫県〉
:石 井 祐理子さん〈京都光華女子大学 准教授/京都府〉
それぞれの講演の後、参加者に「学んだこと」
「内容について」
「運
営について」
「質問・疑問」
「決意表明」と大きく5つに分けて、考
えや思いを表出してもらった。さらに各先生方に解説をしてもらう
ことで、参加者同士が共有でき、深い理解へと変えていくことが
できた。
最後に社協ボランティアセンター・市民活動センターの未来は「私
たちが作る」とまとめ分科会を閉じる。
担当者コメント
この分科会は様々な工夫を取り入れ、出席の皆さんはただの聴衆ではなく討論参加者として講師陣と共にこの分科会を作り上
げていただいた。その工夫とは、①受付には戦国家紋入のぼり旗②会場正面には 2 領の甲冑と受付とは異なるのぼり旗③戦国
の雰囲気を出すための大河ドラマ BGM などの天下分け目の岐阜県らしい雰囲気を演出し、更にはポストイットを使用しなが
ら参加者の意見を吸い上げ、講師が解説することで双方向性を全面に打ち出した。
ここ【天下分け目の岐阜】からこの分科会に参加された方々が、今回の分科会で学んだボランティアセンターの歴史と意義を
見つめ直し、それぞれの街で楽しみながらボランティアセンターの未来を築きあげ活躍されることに期待したい。
担当実行委員/山田 仁司 担当部会委員/佐々木 翼、多田羅 洋
37
分科会
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
B-7 (参加者人数:49人)
分科会テーマ/ボランティアつながる先に ~ワールドカフェで語る ボラ連協の無限の可能性~
進行役 :加留部 貴 行さん〈九州大学大学院統合新領域学府 客員准教授
概 要
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
日本ボランティアコーディネーター協会 運営委員/福岡県〉
ボランティア連絡協議会の運営及び事業は停滞しているといわれる現状の中、そもそも、ボランティア連絡協議会を設
立した目的はなんだったのか。本分科会では、ワールドカフェをとおして様々な地域のボランティア連絡協議会の方と
話し、交流することにより、ボランティア連絡協議会がなぜ必要だったのか、今後の活動には何が必要なのかを改めて
考え、その結果を持ち帰り、今後の活動に生かしていくヒントを見つけていった。
防 災・ 減 災
●導入「対話するということ」
ワールドカフェに入る前に、対話についての説明。対話とは、聴
くことと話すことの掛け算になっている。どちらかがゼロになる
と成り立たなくなる。人には口が1つで耳が2つあるように、話
すことは得意でも聴くことは苦手なことが多い。
「聴く」という
まちづくり
字は「聴す(ゆるす)
」と読むこともできる。聴き合うというこ
とは許し合うということでもあるので、今日のワールドカフェで
は、聴き合って話し合っていってほしいとの説明があった。
●ワールドカフェ
1 テーブル5~6人になり、話し合うテーマを模造紙に記入して自
主な内容
フィールドワーク
由に意見を書きながら話し合う。
15 分程でテーブルに1人だけ残しその他全員は他のテーブルに
バラバラになり席替えをする。
残った1人はテーブルでどのような話が出ていたのかを説明しな
がら、新しく座った人とテーマに沿って話し合いをする。
更に 15 分後、座っていたテーブルに戻り、残っていた1人はど
のような話がでていたのか、バラバラになったメンバーは他の
テーブルでどのような話し合いが行われていたのかを話す。
テーマ①5年後のボランティア連絡協議会はどうなっているか?
テーマ②もし、ボランティア連絡協議会がなくなったらどうなる
か?
2 テーマ終了後に、2つのテーマをふり返り、テーブル毎に「私た
ちがこれから踏み出すべき第一歩は何でしょうか?」ということ
をA4用紙1枚につき1つ、3枚以内で書き出し、黒板へ掲示し
ていきボラ連協とはどういうものかを改めて考えていった。
※ テーブルに名刺カードを用意し、本分科会が終わった後も連絡
を取り合い、交流できるように準備をした。そのカードを使い、
●まとめ
2つのテーマからみえた、そもそものボラ連の在り方について考
える。
「なぜ連絡協議会という組織をつくったのか」というそもそもの
目的を見失わないこと、集まることは大事だが、集まった向こう
側を見失わずにいることが大切である。
「連絡協議会」という名
前なので「連絡」して、
「協議」することがそもそもの役割である。
協議することで、答えを見つけなくても、顔を見て話し合うこと
が大事である。また、様々な世代への情報発信をして、地域で
のボラ連の価値を高めていき、
「ボラ連がないと地域の中で○○
が困る」と言われるようなボラ連になる必要がある。そのために
は、少しでも長く活動を続けることが必要で、ボラ連がなくなる
ことにより、ボランティアの衰退にもつながり、ボランティアの
衰退が地域住民の暮らしにもつながりうるということを意識して
活動をしていかなければならない。そこには、社協側として、ボ
ラ連に求めすぎてもいけないし、ボラ連側も張り切りすぎてはい
けない。
●ワールドカフェについて
ワールドカフェには特別な仕掛けがあるわけではなく、直接会っ
て話す場を提供するもの。自分の意見と相手の意見を合わせて、
もっといい意見が生まれてくるかもという意識を持って参加する
こと。
一種の口コミ効果があり、共感性の高い話ほど、話題は広がっ
ていく。言いにくいことでも書くことができる。しかし、ワール
ドカフェだけでは、まとめることは難しく、最後に要約的なプラ
スαのことを行う必要があることの説明があった。
連絡先を交換している参加者もいた。
担当者コメント
全国からボランティアが集まり、各地域でのボランティア連絡協議会の意義などを話す機会ができた。
「ボラ連がなくなったら
どうなるか?」というテーマの時には参加者に少し戸惑いも見えたが、なぜ必要なのかを考えることにより、ボラ連の存在意義
を改めて感じることができたのではないかと思う。
また、自身のボランティア活動が行き詰まった時に他の活動をする方と話をすることで新たな活動が見えてくることもある。ボ
ラ連はボランティア活動の継続、発展のためには必要なものだと感じることができた。
ボラ連の意義の一つとしてもあるが、本分科会により、参加者同士で会話することにより、他の運営方法や活動を知ることがで
きたようで、個ではなく、つながることの大切さということを改めて感じることができた。
担当実行委員/伊藤 征夫 担当部会委員/栗本 浩平、木場 幸子
38
分科会
B-8 (参加者人数:68人)
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
分科会テーマ/みんなで寄れば“文殊の知恵”
~お悩み解決のヒントを私たちの活動から探ろう!~
:原
:鈴
:田
:芝
:山
田 正
木 訪
尻 忠
原 浩
内 明
樹さん〈日本福祉大学 学長補佐/愛知県〉
子さん〈おもちゃ図書館全国連絡会〉
邦さん〈日本 YMCA 同盟〉
美さん〈ユースビジョン〉
子さん〈日本生活協同組合連合会〉
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
発題者
防 災・ 減 災
概 要
ボランティアグループやNPOを立ち上げて時間が経過する
その後、テーマごとに同じ課題・悩みを持つ参加者が集い、
発題者とともにそれぞれが抱える具体的な課題・悩みを共有
加者の“文殊の知恵”を持ち寄ることで、解決のヒントを探っ
した上で、解決に向けたディスカッションを行った。
た。
ディスカッション後に全体共有を行い、発題者からそれぞれ
まず、様々な課題や悩みがあるが本分科会では、下記の 4 つ
のグループで話し合われた内容の報告が行われた。
のテーマに絞り、それぞれの課題や悩みを持ちながら活動し
また、その報告内容について、コーディネーター原田氏及び
主な内容
フィールドワーク
とさまざまな課題や悩みが出てくる。この課題や悩みを、参
ている実践者から発題を行った。
まちづくり
ボランティアグループやNPOを立ち上げて時間が経過するとさまざまな課題や悩みがでてくる。活動をはじめ
た当初はメンバーの情熱や思いを核にまとまっていたグループにもさざなみが立ちはじめたら御用心。ちょっと
立ち止まって活動や運営を振り返ることをおススメする。孤軍奮闘しているリーダーさん、
活動が少し負担になっ
てきたベテランさん、活動をパワーアップしたいけれどどうしたらいいのか困っている活動者のみなさん。
この分科会ではボランティアグループやNPOが遭遇する“よくある悩み”をテーマに取り上げながら、活動発
展のための知恵やヒントをみんなで考えた。
進行補佐の阿南氏、後藤氏の 3 名から、それぞれのグループ
に対するコメントをいただいた。
▼発題テーマと発題者
参加者からは、
「全国に同じ課題や悩みを抱える仲間がいるこ
1新しい仲間やメンバーが入ってこない
と、分科会を通して交流できたことを今後の活動に活かした
発題者:おもちゃ図書館全国連絡会 鈴 木 訪 子さん
い」
、
「この分科会で出された文殊の知恵を活かし、自分たち
2他団体やグループとの連携やつながりができない
の課題や悩みの解決に取り組みたい」という声が多数あがり、
発題者:日本YMCA同盟 田 尻 忠 邦さん
盛会であった。
3単発の活動にはボランティアが集まるが、継続的に関わる
人が少ない
発題者:ユースビジョン 芝原 浩 美さん 4メンバー間の活動への温度差ができ、思いや方向性にずれ
がある
発題者:日本生活協同組合連合会 山 内 明 子さん
担当者コメント
本分科会では、
「ボランティアグループやNPOが遭遇する“よくある悩み”
」の中から、4 つのテーマを取り上げ、活動発
展のための知恵やヒントの検討を行った。
グループに分かれてのディスカッションでは非常に活発に行われ、日頃の悩みから実体験を基にした解決策など様々な内
容の検討が行われていたのが印象的であった。
また、どの悩みを解決するのにも共通して、
「積極的なコミュニケーションが必要であること」が参加者の声としてあがり、
ボランティア・市民活動を進めていくためのヒントになったのではないかと感じた。
担当実行委員/後藤 麻理子、阿南 健太郎
39
分科会
支 え 合 い
ボランティア・福祉教育
B-9 (参加者人数:54人)
分科会テーマ/「遊びは生きる力」~おもちゃ図書館活動(ボランティア)継続の秘訣!~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
基調報告 :小 泉 康 代さん〈おもちゃの図書館全国連絡会 世話人代表/東京都〉
コーディネーター :髙 村 豊さん〈名古屋中村おもちゃ図書館 代表/愛知県〉
実践発表者 :梅 田 千枝子さん〈おもちゃ図書館はっぴー/岐阜県〉
:川 合 宗 次さん〈おもちゃ図書館かみなりくん・
:長 江 満 子さん〈瀬戸おもちゃ図書館くれよん 代表/愛知県〉
NPO 法人 岐阜羽島ボランティア協会 理事長/岐阜県〉
概
要
防 災・ 減 災
おもちゃ図書館活動を展開している実践者や活動に関心がありこれから活動を検討している人の参加で構成
されている分科会である。この分科会は全ボラ初期から毎年展開してきており、ふれあい広場のミニ移動お
もちゃ図書館展示とのコラボレーションとも不可欠な関係で成り立っている。全国的な組織ではあるが、県
まちづくり
や地域規模での研修会を持つことが困難な中で、各県持ち回りの全ボラの中で分科会を開くことができるの
は大きな意義がある。
主な内容
フィールドワーク
はじめに、基調報告として世話人代表より、アジアの動き、
なっているという報告は感動的でさえあった。NPO法人
国際的な動きをおもちゃ図書館の歴史と共に学ぶことがで
と社会福祉法人をうまく使い分けてインクルージョン社会
きた。
を目指していることは、障がい児に関わる活動をしている
その後、3つの実践発表があり、2つは地元の岐阜から1
者に大きな示唆を与えられたといえる。
つは近隣の愛知からであった。
愛知県瀬戸市の 30 年間の実践報告は「ボランティア自身
活動が5年の人口が少ない岐阜県坂祝町での実践は、おも
が楽しくなければならない」と研修を重ねたり交流を深め
ちゃ病院ボランティアと共同で和やかな雰囲気で活動され
てきたりしたことが多くの仲間たちの深いつながりに結び
ている様子が参加者に好印象を与えていた。
付いているという報告であり、特別支援学校を作りたいと
2つ目の岐阜県羽島市の実践は、28 年にわたる活動の中
願う障がい児の親たちへの強い支援も感動的であった。
で成長していった障がい児と共にその都度必要なニーズに
コーディネーターは、このおもちゃ図書館分科会に 10 数
応える施設づくりへと発展してきた経緯があり、現在は、
年間関わってきているが、山梨や、長野、富山からの参加
従事者 200 名、7種類もの施設に発展し、厚労省のみな
者で子育て支援の一環でおもちゃ図書館活動に関心を示し
らず、他の省庁の助成を受け国のモデル事業となる地域社
ている人たちから感想や意見を引き出せ、新たなおもちゃ
会づくりを展開しているという報告は圧巻であった。おも
図書館活動の担い手の広がりを感じる事ができた。
ちゃ図書館利用の子どもたちやその保護者が支援従事者に
担当者コメント
おもちゃ図書館という内容の分科会であるため、分科会会場におもちゃの展示や掲示物も欠かせないアイテムといえ
る。複雑な間取りのホテル宴会場にあって、ホテル関係者が臨機応変に備品や必要物を準備してくれたのは助かった。
できれば、分科会参加希望者を定員いっぱいだからと他の分科会に回ってもらうことなく余裕のある広さの会場を準
備したかった。椅子さえあれば多少の人数増加は対応できると思われたので参加できなかった人には申し訳ないと思っ
た。
(文責:コーディネーター・髙村豊)
担当/おもちゃの図書館全国連絡会
40
分科会
C-1 (参加者人数:53人)
支 え 合 い
防災・減災
分科会テーマ/地震災害を想定した家庭での取組
実践発表者 :野 田 日出夫さん〈防災ボランティアぎふ 代表/岐阜県〉
減災は自助から!! 近い将来、南海トラフを震源域とする東海・東南海・南海の三連動地震が想定されている。
いる場所は、立地条件や環境が様々であることから自分たちでできること、やっておかなければならないことを
防 災・ 減 災
概 要
私たちには大規模地震災害に備え、減災するための方策として事前に取り組むべき事がたくさんあると考えて
いる。
「減災は自助から!! 」と考えたとき、何をしておけば減災することができるのか?現在、各々が生活して
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
講 演 :高 木 朗 義さん〈岐阜大学工学部社会基盤工学科 教授/岐阜県〉
洗い出し、今後に活かすヒントを探った。
また、参加者が学んだことや考えたことを各々の地域で広め、防災意識の向上につなげようと考えた。
●講演:岐阜大学工学部社会基盤工学科教授
●ワークショップ 災害図上訓練(DIG訓練)
グループ毎に違う立地条件、家族構成を設定して、災害を想
自分の命を行政にたくすのですか。
定した家庭での取り組みをグループワーク。
ばならない。
るか?
いといけないことが見えてくる。
ことを想像し、困っていることのそれぞれについて、発災時
とつ見ていくことで、取り組む行動を見直すきっかけになる。
普段のボランティアの活動として何ができるか。普段および
自分で自分の身を守るのが基本という意識の転換をしなけれ
防災は、災害が起きた後のことを想定すると普段からやらな
主な内容
そして、防災意識の低い小学生中学生及びその親世代の防災
教育を地域のみなさんとすすめる必要がある。
「自分の身は自分で守る」
、
「みんなの地域はみんなで守る」そ
れが被害者を減らす、命を守ることへとつながっていく。
●実践発表:防災ボランティアぎふ 代表
野 田 日出夫 さん
大規模地震が発生した場合を想定して、想定家庭で何が起こ
想定家庭における大規模地震発生時の状況から、困っている
に解決する方法を考える。
発災時において、ボランティアとして「できること(CAN)
」
「やらなければならないこと(MUST)
」
「やりたいこと(WILL)
」
を考える。
●グループ発表
・遠くの親戚より近くの他人が大事。
・高齢者になれば積極的に外へ出るのが必要。
地震対策として重要なこと。それは耐震化、家具の固定、頭
・外部との意思疎通が大事。
実際に家具の固定の方法や冷蔵庫の固定方法を説明し、ガラ
・個人情報等の法律より自分の命が大事。
にあるものを使いすぐにできること、簡単にできること、やっ
やること宣言
を中心に身を守る。そして今日からやること。
・他人に自分のことを知ってもらうのが第一歩。
スの飛散防止に養生テープを利用するなどの実演をし、身近
・平常時から要支援登録。
てみたくなる方法により、一つひとつ備える。
フィールドワーク
自分の現状をチェックし、できていないことに対して一つひ
まちづくり
高 木 朗 義 さん
今日やること、1週間以内にやること、1ヶ月以内にやるこ
と、1年以内にやることをグループ内で宣言。
担当者コメント
災害は、いつ起きるかわかりません。
参加者は、自分の地域と置き換えて真剣に考え、意見を出し合い、学びや気付きがあったように感じる。
「なるほど!」と思っただけ、では何も変わらない。
わかってるんだけど…できない、では何も変わらない。
話し合った減災に対する取り組み、気付いたことをそれぞれの地域で広め、その地域地域が全国にひろがり、普段から意
識の向上ができ、地域防災力が強くなることを願っている。
担当実行委員/長野 利信、野中 基彦 担当部会委員/中村 佐記子、小里 博子、岩田 和代、鈴木 康子
41
分科会
支 え 合 い
C-2 (参加者人数:90人)
防災・減災
分科会テーマ/これからの災害ボランティアセンターを考える
~“つなぐ”高知から岐阜へ~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
実践発表者
:北
:渡
:武
:河
川 進さん〈宮城県社会福祉協議会震災復興支援局 主任主査/宮城県〉
辺 賢 也さん〈大槌町社会福祉協議会総務課地域福祉係
ボランティアコーディネーター/岩手県〉
鑓 史 恵さん〈国際協力 NGO グットネーバーズジャパンファンドレイジング部/東京都〉
原 洋 之さん〈全岐阜県生活協同組合連合会 専務理事/岐阜県〉
概 要
防 災・ 減 災
災害ボランティアセンターは、社協を中心に運営がされていますが、被災者からのニーズは多種多様で社協だけでは対応し
きれないケースもあります。
「災害ボランティア活動の支援は、社協ありき」という先入観をなくし、日頃からの他組織との連携・協働を視野に入れた地
域支援・被災者支援、地域の特色や要望に合った支援体制(ヒト・モノ・カネ)をどう整えておくのか。また、災害が発生
した場合に予測できる課題などについて意見交換し、これからの災害ボランティアセンターのあり方について一緒に考えて
みました。
まちづくり
主な内容
フィールドワーク
①基調説明
宮城県沖地震や東日本大震災を経験し、災害ボランティアセンター
に係わった宮城県社協の北川さんをコーディネーターとして招き、
お話しをいただいた。
これまでの災害ボランティアセンターは、社協ありきの考えで来
てしまった。それゆえ訓練においてもひとつのイメージで、セン
ターはこうあるべきだという思いこみが強かった。実際にセンター
を立ち上げたとき、状況に対応しきれなく、結果多くのボランティ
アを支援の必要としている人にうまく繋げられなかった。
この経験を基に、これからの災害ボランティアセンターのあり方
についてもっと柔軟にその状況に応じた考えかたが必要であると
語った。
②事例発表
渡辺賢也さんの大槌町では、津波と火災に襲われ町全体が消失を
した。社協事務所などの施設の流失や会長はじめ主要幹部が犠牲
となり、指揮系統が機能しなくなり混乱した。このような状況下
では災害ボランティアセンターの運営は難しかったが、東海ブロッ
ク社協や NGO などが協力し本部と4つのサテライト体制で大勢
のボランティアを受け入れることができた。今は防災講座や訓練
を開催し、職員のみならず住民の方にも参加していただき町全体
で防災に取り組んでいる。
武鑓史恵さんは、インドネシアや東南アジア等で国際支援活動を
行っている NGO の職員であるが、今回初めて国内での支援に携
わった。NGO には支援してくれる企業や団体が多くあり、必要な
物資はすぐに届けられる体制が整っている。社協と連携し必要な
物資の支援ができたことや、行政への提案や聞き取り調査が円滑
にできたことは、今後の連携・協力体制のあり方を考えるきっか
けとなった。
河原洋之さんには、みやぎ生協の活動報告をしていただいた。震
災直後から、被災地のそれぞれの生協は対策本部を立ち上げ、地
域住民の生命と暮らしを支える活動に取り組んだ。生協での地域
への係わり方は社協とは意味合いが違っているかもしれないが、
だれもが安心して人間らしい暮らしを続けていく地域づくりは社
協の目的と一緒である。社協と生協は災害時等にどの様な役割を
お互いに担っていくのか日頃から整理しておくべきである。
③全体討議
ここまでの話を参考に、3つの課題に対して参加者のみなさんに
はセンターの立場に立って考えてもらいました。
ボランティアを依頼した人たちの何を実現したいか、どんなふう
になってもらいたいか、それを実現するためには誰と連携したら
いいのかを、考えていただいた。
1漁業に散乱した漁具を片付けたい。
2 田んぼに入った泥と瓦礫を撤去して欲しい。母屋と一階に入った
泥だしもお願いしたい。
3 床下に溜まった泥を出すためにフローリングを剥がしてもらいた
い。
④まとめ
何のために災害ボランティアセンターを立ち上げるのか、何のた
めにボランティアを受け付けるのか。わかっているようでついつ
い忘れてしまう原点。最後に目指す姿は何なのか。目的を常に忘
れずに、方法論にこだわらないことが大切である。
担当者コメント
これまでの想定や経験だけにとらわれず被害の状況で方法論を決め、地域の実情にあった災害 VC の形を考え、大きな単位ではなく、よ
り細かな単位での災害 VC の設置について検討できた。
災害 VC の運営や生活再建には常に目的がある。その目的を忘れることなく活動をする。
被災した社協、それを支援した団体の立場から話を伺い、社協組織の限界が支援の限界となってはいけないことを痛感した。災害時に協
働型災害 VC を機能させるためには平時から他団体(社会資源)の活動を知り、理解し、顔見知りになっておくことが大切であること、
更に社協の「強み」と「弱み」
、社会資源の「強み」と「弱み」
、地域の抱える「現状」について把握しておくことが重要である。社協と
社会資源を“つなぐ”これからの災害ボランティアセンターには必要不可欠なことである。
担当実行委員/河原 洋之、浅野 賢司 担当部会委員/大橋 大輔、高田 薫、水野 章吾
42
分科会
分科会テーマ/あなたのまちは大丈夫
:足
:河
:岩
:水
!? 大災害時の福祉避難所
立 育 雄さん〈NPO 法人 岐阜羽島ボランティア協会 BCP 顧問/岐阜県〉
崎 国 幸さん〈輪島市健康推進課長寿支援室 次長/石川県〉
岸 由利子さん〈医療法人社団 輪生会 介護老人保健施設百寿苑
居宅介護支援事務所管理者兼統括主任/石川県〉
谷 真さん〈(社福)AJU 自立の家わだちコンピュータハウス 所長/愛知県〉
概 要
担当者コメント
●ディスカッション
Q平常時の取り組みの提案はあるか。
A(河崎さん)自分の地域特性の分析。輪島市では地域特性から乳幼児・妊産
婦より高齢者に特化した避難所を多くした。行政が主導権を握り、旗振り役
になるとした。設置場所やキャパシティも分析しないと分からない。
フィールドワーク
要援護者の状況が伝わらない、生活上必要な物資が避難所にない。施設はマ
ンパワー不足が深刻。居場所がなく自宅へ帰る障害者もいた。実質的に福祉
避難所となった場所への支援がない。
○まとめ
ボランティアも資格や経験を活かした個別支援の仕組みが必要だった。社協
による専門性を活かした個別支援も必要だった。
Q地域に合った特徴はあるか。
A(岩岸さん)防災マニュアルに福祉避難所の項目を入れた。担当職員を限定
し地域班とした。
Q準備の大事さをどう考えるか。
A(水谷さん)中越沖地震では県が主導し福祉避難所の開設や職員派遣、安否
確認を行った。どこに拠点を置くかも考える。
Q被災後の取り組みで提言はあるか。
A(河崎さん)ボランティア等が福祉避難所を理解し、一般避難所の要援護者
を福祉避難所へ繋ぐ。行政がマニュアルに沿って設置する努力や訓練を繰り
返す。
Q被災後の混乱期はどうだったか。
A(岩岸さん)避難所からの申し送りができており、どこに注意が必要かが予め
分かった。開設後は中間的な連携が取れた。
Q他に問題提起はあるか。
A(水谷さん)福祉避難所は万能ではなく、一般避難所も十分ではない。都市
部はキャパシティが限られる。民間宿泊施設の指定、自宅を避難所とする在
宅避難もある。支援者と被災者は紙一重でありサバイバルを生き抜く工夫も
自助である。
Q地域連携について何かあるか。
A(水谷さん)名簿を開示されても支援できないのは、普段からつながりがない
ため。
“誰がどこにいるか”ではなく“誰とどこへ逃げるか”である。避難訓
練等に当事者も参加することが大切。GIS(地理情報システム)の活用も
有効。自立の家ではBCP(事業継続計画)の中でGISによる安否確認マッ
プを作っている。以前の地形と要援護者宅や資源を重ねた可視化や広域避難
の経路確認もできる。
Q連絡員制度を詳しく。
A(河崎さん)市長が課長へ指示し、課長が任命する。開設依頼、介助員の単
まちづくり
主な内容
●講演
能登半島地震時における福祉避難所の立ち上げから閉鎖まで(河﨑さん)
○ 能登半島地震の概要 津波、地震火災、2次被害はない。被害は市全体の
10%だった。
○福祉避難所の開設 内閣府災害対策本部の提案により取り掛かる。災害救助
法に基づく細かなルールを短期間で作った。百寿苑に開設、介助員は一任し
た。閉所まで2ヶ月要した。
○開設の効果 医療・福祉従事者が有効性を認識した。生活レベルの向上に有
効だった。
○ 課題 平時からのアドバンテージ(様々な協定、ヒト・モノ・カネを動かす
旗振り役、訓練等)が必要。
●実践報告
1いつでも起こりうる災害に備えた「機能する福祉避難所」の実践的取り組み
(河﨑さん)
○その後の取り組み
①3本の柱 物資優先供給、
物資レンタル、
設置運営の協定を締結した。マニュ
アルを整備した。要援護者避難訓練と福祉避難所開設訓練を実施している。
②ヒト・モノ・カネを動かすため連絡員制度を制定。
2百寿苑福祉避難所 ~要援護者を受け入れて~(岩岸さん)
○ 開設 市の要請により和室に開設。避難者は包括支援センターからの紹介。
退職者、職員が介助員として対応。一般避難所では不眠、入浴、トイレ等の
問題があり、健康や認知症の悪化があった。
○ 開設の効果 24 時間の見守り、入浴や服薬管理、様々な形態の食事提供、
不眠の解消ができた。
○課題 マンパワーの不足と職員配置。
3障害者は避難できない 災害時要援護者支援の課題(水谷さん)
○東日本大震災での問題
防 災・ 減 災
あなたのまちの福祉避難所は本当に大丈夫だろうか。行政は協定を結んで終わり…それで良いのか。福祉避難所を機能させるために、どう
いった取り組みが必要か。輪島市や百寿苑、AJU自立の家の講演・実勢報告・ディスカッションを通じた様々な問題提起や提言から、行
政として、支援団体として、ボランティアとして、どう連携して地域ぐるみで問題を解決していくかのヒントをいただいた。来るべき災害
に備えるため、それぞれが今回の内容を地域に持ち帰ってもらった。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
講演者/実践発表者
実践発表者
支 え 合 い
C-3 (参加者人数:45人)
防災・減災
価設定、物資の検討等、福祉避難所のコーディネートは連絡員が行う。
Q最後に一言ずつ。
A(河崎さん)行政は①避難準備情報→②避難勧告→③避難指示の順で出し、
要援護者は①で避難する。要援護者や福祉避難所を理解し、一歩前に出る支
援者になってほしい。
(岩岸さん)ある程度の心構えと準備で支援ができる。福祉避難所を理解し
てほしい。
(水谷さん)行政は福祉避難所を指定するが、内容は具体化されていない。
マンパワーが担保されない状況で指定されても機能しない。安全な場所が福
祉避難所の機能を持つこともあり、そこを支援する仕組みも必要だ。一般避
難所との併設や民間宿泊施設も有効である。どんな資源が活用できるか考え
てほしい。
分科会を一つ企画することになり、テーマをどうしようかと考えた。災害支援で取り残されるのは要援護者であるため、防災・減災部会としては要援護者支援は外
せないだろう。そこで支援の方法の一つであり、
居場所の一つでもある福祉避難所をメインテーマとして要援護者支援を考えていこうと企画した。
「ボランティアフェ
スティバル」なので本来はボランティア活動にスポットを当てるのだが、ボランティアも関連するということで敢えて視点をずらした。
講師の方々からの苦労話や地域への取り組み、要援護者の置かれた悲惨な状況などを具体的にお聞きできた。災害時のみではなく、平常時から当事者を巻き込ん
だ地域への仕掛けや連携の重要性にも話がおよび、自分にとっても参加者にとっても実のある分科会だったと感じている。ただ、ターゲットとして行政も設定して
いたが、参加がなかったのは残念だった。
担当実行委員/川合 宗二 担当部会委員/安江 幸太
43
分科会
支 え 合 い
防災・減災
C-4 (参加者人数:45人)
分科会テーマ/防災協働社会をめざして ~市民と行政の協働~
防 災・ 減 災
概 要
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター
実践発表者
:栗 田 暢 之さん〈NPO 法人 レスキューストックヤード 代表理事/愛知県〉
:菊 池 隼さん〈NPO 法人 Hands 理事長/岩手県〉
:長 尾 安 博さん〈岐阜県危機管理部防災課 課長/岐阜県〉
…当日、御嶽山の噴火災害対応により緊急欠席
:西 田 重 成さん〈防災士(大垣市)/岐阜県〉
東日本大震災を機に、地域にもともとある様々な団体と関係機関の連携の大切さ、地域ぐるみの自主防災づくりの重要性などが高
まっている。
本分科会では、地域住民主体である防災協働社会をめざすために重要な『受援力を高めるための備え』
『地域防災力を高めるための
備え』
『リーダーの育成』のテーマに沿ってパネルディスカッションを行い、講師より貴重な事例や意見を伺った。また、その内容
を踏まえたグループワークでは『C-DAP( 地区・防災・行動・計画 )』アクションシートを用いて、様々なセクションを疑似体験し、
気づきや手法を学んだ。全体を通して広い視野で防災協働社会を考えるきっかけづくりとなった。
まちづくり
主な内容
フィールドワーク
1.パネルディスカッション
①『なぜ協働が必要か』
コーディネーター 栗田さん
レスキューストックヤードの活動をはじめ、様々な機関との協働の経
験を踏まえ、最近の災害発生の要因や危険性、多様な災害ボランティ
アの可能性について説明される。連携については、連絡会の活動を例
に『普段から顔の見える関係づくり』の重要性を強調した。更に協働
について、皆が繋がることが基本であるが、
『繋がって何をするか』
『ど
う動くか』は被災者の生の声を聴きながら考える必要がある。それぞ
れの役割を明確にした連携・協働に魂を注ぐことが重要であるなど意
見をいただいた。
②『受援力を高めるための備え』
パネリスト 菊池さん
東日本大震災の支援活動について、釜石市での実体験に基づいて説明
された。大震災時には支援者も被災する恐れがある。その中では緊急
支援を実施したくても膨大な業務の中で機能しない状況になる。ボラ
ンティア団体から専門性を見つけ再グループ化し、他職種連携・協働
のステージを築き、更に長期化支援フェーズに対応するための協働を
意識した事業開発への取り組みが挙げられた。まとめとして、長期化
する支援活動に対し、より協働を意識した繋がりづくりとそれを上手
くコーディネートする力が復興へ向けた取り組みの中で重要であるこ
となどが語られた。
③『地域防災力を高めるための備え』
パネリスト 西田さん 計画から実施までを地域住民が行う『自主防災訓練』と中核となる防
災リーダー(防災士)の育成について、大垣市での活動事例に基づき
説明された。地域に即した『自主防災訓練』を地域住民や協力団体・
公共機関が一丸となって実施することで『自助・共助・公助』の理解
と連携を自然に学ぶこととなり、地域全体の災害対応力も向上するな
ど意見をいただいた。
④『災害時のリーダー育成』
パネリスト 長尾さん
【災害対応により欠席のため事務局より資料説明を行う】
県としては地域の防災リーダーとなる人材の育成(DIG、HUG など研
修)や次世代の防災リーダーとなる人材の育成(高校生リーダー養成、
防災フェアなど)への取り組みに力を入れている。今後の課題として育
成された人材のスキルアップや役割の明確化が挙げられた。
⑤『まとめ』
コーディネーター 栗田さん
事前対策の重要性を強調した上で「それぞれの地域ではどうか」
「抱
えている課題にどう対応するか」を参加者に問いかけ、グループワー
クに繋いだ。
2.グループワーク(C-DAP を活用)
『C-DAP』 と は『community disaster action plan』 の 略 で あ り、
H26.3 に内閣府防災担当が示した地区防災計画ガイドラインに基づい
て、恵那市防災研究会と恵那市社協が協働で作成したアクションシー
トである。今回、パネルディスカッションでの学びを参考に『受援力
を高めるための備え』
『地域防災力を高めるために』
『リーダー育成』
の 3 テーマについて『C-DAP』を活用しワークを行った。ワーク後、
各グループが発表した内容を以下にまとめる。
『受援力を高めるための備え』
…自治会単位での地域住民主体による防災訓練の実施
…隣近所から区そして行政へ情報が出せる体制づくり
『地域防災力を高めるための備え』
…日頃からの地域の関わり、コミュニケーションが重要
…地域の情報収集や社会資源の発掘、資材などの整備などが大切
『リーダー育成』
…子どもへの防災教育の充実
…地域祭を基本に地域づくり・まちづくりの観点で防災・減災に取り
組むことが重要
3.分科会まとめ
分科会全体について講師にまとめていただいた。
①菊池さん…対話・会話からつくっていくまちづくり・防災のあり方を
感じ、協働という形の中で防災意識を高めて欲しい。
②西田さん…繋がりが大切。原点に戻って地域のつながりを考えていき
たい。
③栗田さん…災害の自然特性についてはハザードを知ることが重要。社
会特性に関してはみんなで協働し解決していける。問題は誰がその役
割を担うかである。最終的に、誰ひとりとして失ってはいけない命を
地域が協働して守る。そのように一人一人の命が守られる社会をめざ
していくことが本当の意味での協働である。
担当者コメント
全国から集まったすばらしい参加者と講師に恵まれて『防災協働社会をめざして』という大きなテーマの中で『協働』について様々な視点で
学ぶことが出来た。
今後、起こりうる災害に対し、地域の自然特性や社会特性などの課題を洗い出し、その課題に向け「自分の役割は何か、地域では何が出来るか、
様々な機関とどう連携等顔の見えるネットワーク化を図るか」などを整理し、より具体的な取り組みに繋げていくことなど、分科会全体で関
連付けて考えることが出来た。本分科会を通して、
学んだことや気づきが各地域で広がり『連携』や『協働』
、
またそこから『地域福祉の推進』
に繋がればと思う。
担当実行委員/岩井 慶次 担当部会委員/新海 卓、
坪井 繁実
44
分科会
支 え 合 い
C-5 (参加者人数:70人)
防災・減災
分科会テーマ/東日本大震災から3年 ~今だからこそできる支援とは~
倉 庄 司さん〈NPO 法人 KI プロジェクト 理事長/岐阜県〉
田 光 司さん〈
(一社)みんな未来センター 代表理事/福島県〉
島 亜 弥さん〈ふんばろう東日本支援プロジェクト福島支部/福島県〉
山 みさ子さん〈ケア宮城 代表/宮城県〉
田 利 彦さん〈石巻市復興を考える市民の会 代表/宮城県〉
本 翔 馬さん〈NPO 法人 桜ライン 311 代表理事/岩手県〉
藤 義 信さん〈NPO 法人 若草リボン基金 理事長/岩手県〉
田 洋 子さん〈光の帯ネットワーク 代表/岐阜県〉
岡 ます美さん〈キッズな(絆)支援室 代表/岐阜県〉
村 雅 恵さん〈いっぽの会 代表/岐阜県〉
山 暁 仁さん〈絆岐阜ボランティアグループ 代表/岐阜県〉
防 災・ 減 災
:鎌
:戸
:安
:畑
:藤
:岡
:工
:安
:若
:河
:横
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
実践発表及び進行
実践発表者
フィールドワーク
主な内容
東北 3 県 6 団体からの活動報告は以下の通り
(一社)みんな未来センター
放射能の影響から外遊びが制限されている子供への遊びの
場の提供。
ふんばろう東日本支援プロジェクト
若者を中心とした街づくり、地域づくりの活動についての
報告。
ケア宮城
主に教育現場を中心とした支援者支援について、今後の教
育現場への影響などの報告。
石巻市復興を考える市民の会
石巻市内の無認可保育園に対する支援の訴え。
桜ライン311
津波の到達地点に桜の植樹を行う活動報告と、植樹活動を
将来につなぐ意義の説明。
若草リボン基金
被災した高校生への受験費用の支給に関しての報告、今後
まちづくり
概 要
東日本大震災から3年半が経過し、求められる支援も変化し多様化している。東北3県のボランティア団体から
6人の代表者を招聘し、災害・復興の現状や活動内容について報告してもらい、現在必要な支援について考える
機会とした。また、岐阜県内で活動している東北支援のボランティア団体の代表者 5 人から、岐阜県に居てもで
きる東日本の支援活動を報告していただいた。
前半は各団体の活動報告(東北6団体 各 10 分、岐阜県内団体 5分)
、後半は各団体と分科会参加者がそれぞ
れに交流し意見交換を行った。分科会参加者が興味のある団体の代表者とより深い交流を行うことで、新たな活
動への参加や、既存の活動を結びつける等の結果を出せるように設定した。
の就労支援への取組。
光の帯ネットワーク
岐阜県内での長期保養受け入れや地域と連動した支援活動
についての報告。
岐阜キッズな(絆)支援室
岐阜に避難している被災児童への学習支援についての報
告。
いっぽの会
福島へ岐阜の安全な野菜を送る、地元の主婦が中心になっ
て行っている活動の報告。
絆岐阜ボランティアグループ
石巻市の商品を仕入れ、岐阜県内で販売することでの支援
活動。
KI プロジェクト
継続定なボランティア・バスの活動、保養活動、東日本支
援商品の開発などについて。
担当者コメント
前半の活動報告は1団体の時間は短いものであったが、それぞれの団体の熱意が伝わったと感じる。東日本大震災の被災の現
場での話は、3年半経過しても生々しく重い印象を受けた。全体的に、
「今後の復興をどうしていくか、どうサポートしていくか」
というビジョンをしっかりと描きながら、現地で活動していると感じた。経済的な問題、人口流出、原発と課題は山積している。
中でも子供への支援と、地域のつながりの希薄化という課題について、どの団体も共通して口にしていた。
後半の意見交流では、
各団体の活動について分科会参加者がより詳しい話を聞いていた。どの参加者も積極的に質問をしており、
こちらが意図した新たな活動者や活動のつながりを作る事が出来たのではないか。
担当部会委員/鎌倉 庄司、長谷 祐子
45
分科会
支 え 合 い
D-1 (参加者人数:29人)
まちづくり
分科会テーマ/子どもたちにもっと失敗体験・成功体験を!
!
~子どもを核にしたまちづくり実践例より学ぶ~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :安 田 典 子さん〈NPO 法人 くすくす 理事長/岐阜県〉
実践発表者兼アドバイザー :丸 山 政 子さん〈NPO 法人 子育て支援の NPO まめっこ 理事長/愛知県〉
:浅 野 純 一さん〈NPO 法人 緑の風 理事長/岐阜県〉
:木 村 麻 理さん〈NPO 法人 山県楽しいプロジェクト 事務局長/岐阜県〉
概
要
防 災・ 減 災
生きる力(我慢する力、コミュニケーション力、小さい子をいたわる心、危険を回避する力等)が現代の
子どもたちは弱いと聞く中、その力を育むために必要な地域の人々や企業の関わりについて、それらを実
施しているNPO法人から実践発表をいただきました。
まちづくり
子どもが成長するために必要な生きる力を身に付けるための
もが外遊びを通して多くのことを経験することができる体験
活動を目的として、異なる活動をしているNPO法人による
プログラムを実施しています。
実践発表と、参加者によるグループワークを行いました。
「山県楽しいプロジェクト」は、商店街の一部に子どものみの
主な内容
フィールドワーク
実践発表から、子どもの成長を促進する考えを知り、グルー
世界を作り、その中で、子ども店長による店の運営や子ども
プワークにより、参加者自らが改めて子どもの成長を考え、
ハローワークによる自分にあった職業選びを行い、子ども自
生きる力を身に付けることができる活動の手法を学びまし
身が働く場所を見つけるなど、全てを子どもだけで考える社
た。
会体験を提供しました。子どもたちの親は、口を出さずに見
【発表者の実践内容】
守るだけとし、子ども自身による子育ちを図りました。
「子育て支援NPOまめっこ」は、様々な人が集まる商店街の
関わりを得ることにより、地域ぐるみで子どもの育成を図る
グループワークでは、発表された内容に対して参加者が感じ
活動をしています。商店街にある公園を舞台に、誰もが気軽
たこと、参加者自身が考えることを話し合い、当分科会を振
に訪れることができる場所を青空教室と題し、乳幼児期から
り返り、失敗と成功がどれだけ子どもの育成に必要であるか
人が集まる場所や遊びの中で失敗や成功体験をすることで心
を改めて考えていただきました。
の育成を図っています。
「緑の風」は、公園を舞台に 365 日、担当者が公園に常駐し、
事例発表やグループワークを通し、子どもが人間として成長
公園デビューする親の支援や、子どもの居場所づくりをし、
するうえで必要なことは、様々な体験をした経験であり、そ
子どもが安心してチャレンジできる場所を提供しています。
の中でも「失敗」と、子ども自身が考えたことによる「成功」
様々なイベントを企画し、竹とんぼや紙飛行機作り、木で火
が現代の子どもに必要不可欠であることを知っていただく分
熾しや七輪などで焼き芋を焼くなどの火遊びをしたり、子ど
科会となりました。
担当者コメント
幅広い年齢層の参加者でしたが、子どもの成長に何が必要なのか参加者全員が同じことを感じていただけたと考
えます。
失敗と成功、真逆のことですが、これらを体験することで、物事をより深く考えることができ、それに伴い心が成
長することを、改めて考えることができる内容であったと思います。
担当実行委員/清水 博 担当部会委員/鷲見 政人
46
分科会
支 え 合 い
D-2 (参加者人数:37人)
まちづくり
分科会テーマ/若者×地域、若い力でまちを元気に!
:石
:赤
:川
:根
川 美
澤 清
口 直
津 賢
保さん〈NPO 法人 ぎふ NPO センター 事務局スタッフ/岐阜県〉
孝さん〈NPO 法人 ユースビジョン 代表/京都府〉
秀さん〈岐阜大学 4 年/岐阜県〉
太さん〈日本ウエストン(株)/岐阜県〉
生活の中では得られない体験を、ボランティア活動を通して経験
できる」といった自身の充足感とそれに付随した楽しみ・喜びを
会関係者、自治体職員、ボランティア等の大人の層の多彩なメン
ボランティア活動参加の中で重視している一方で、参加に要する
交通費や移動の負担が参加への障壁となっていることが明らかと
まず、司会進行の石川美保さん(NPO 法人ぎふ NPO センター職
なった。根津報告では、学生時代の自身のボランティア活動への
員)から、本分科会の趣旨説明がなされた後、グループに分かれ
取り組み、現在勤務する会社の社会貢献活動の内容等が報告され
てのトークセッション(討議)が行われた。
た。また、自身の現在の取り組みとして、東海三県(愛知・岐阜・
主な内容
トークセッション1のテーマは、
「学生:地域・ボランティア活動
三重)にまたがる若者の若者によるボランティア活動推進・支援
に何を求めているか?地域に何を提供できるか?」
・
「社会人:学
のための組織づくりの現状と課題についても報告があった。
生に何を求めているか?学生に何を提供できるか?」である。こ
以上のトークセッション及び若者 2 人の報告を受け、京都を中心
の討議を踏まえて、トークセッション2では、
「学生:ボランティ
に若者・学生のボランティア活動のコーディネイト等を進めてい
ア活動に参加をしなかった理由、続かなかった理由は?」
・
「社会人:
る NPO 法人ユースビジョン代表の赤澤清孝さんから、
「地域が学
学生がボランティア活動に参加をしなかった理由はなんだと思い
生ボランティアに何を求めているのか」
・
「若者・学生のボランティ
ますか?続かなかった理由は?」をテーマとして活発な意見交換
ア活動への思い、価値観」等について、経験・実践(事例)に裏
がなされた。
打ちされた理論的なお話をいただくことができた。とくに、
「ボラ
その後、岐阜大学 4 年生の川口直秀さんから「岐阜の学生から見
ンティア活動への参加動機」
・
「活動をスタートする段階」
・
「活動
たボランティア」
、日本ウエストン株式会社社員の根津賢太さんか
開始後の姿」等の若者・学生ボランティア活動者の価値観について、
ら「若者×地域 若い力でまちを元気に」と題した報告があった。
また、若者・学生のボランティア活動においてその教育的効果を
川口報告では、岐阜県内の大学生を対象とした「ボランティアに
引き出すためには事前の準備や活動後の振り返りが重要であるこ
対する意識調査」の内容が報告された。大学生は、ボランティア
となど、若者・学生ボランティアを受け入れる側にとって示唆に
活動に参加することで自身が成長できることを期待し、
「普段の
富むご教示をいただいた。
フィールドワーク
バー(21 名)にも多く参加していただくことができた。
まちづくり
本分科会には、
当事者である大学生を中心に若者の参加が多数あっ
たが(16 名)
、ボランティアを必要としている人、社会福祉協議
防 災・ 減 災
概 要
若者・大学生は、
「まち」の現在と未来を支える貴重なパートナーである。
彼らが「まち」に関心を持ち、ボランティア・地域活動等を通じて、
「まち」を創造する「市民」として成長してい
くことが期待される。
本分科会では、ボランティア・地域活動等に取り組んでいる若者自身の事例報告等から、
「イマドキの若者・大学生
のボランティア・地域活動事情」を知り、これからの「まちづくり」のポイントやコツについて考察した。また、分
科会におけるトークセッションを通じて世代・立場・地域間を超えた交流を進めることで、
相互理解を深め、
新たなネッ
トワークがうまれることを期待する。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
進 行
基調講演講師
事例発表者
担当者コメント
本分科会では、若者・学生のボランティア活動をめぐって活発な意見交換がなされた。若者・学生の側の価値観や意識、現状・
実態と、若者・学生を受け入れる側の状況や課題という双方の複眼的な視点から、若者・学生のボランティア活動をめぐる現
状や問題点・課題、今後の展望を認識し、共有し合う貴重な機会になったと密かに自負している。また、若者・学生のボランティ
ア活動への参加をめぐって、その理論を学ぶことに加え、より実践的に若者・学生ボランティアを受け入れる際のコツや注意
点等について学ぶことができたことは非常に有意義であった。そして何よりも、とりわけトークセッションを通じて、世代や
立場、地域を超えた交流が進み、相互理解が深まったことが一番の収穫であったと思われる。こうした人と人との「つながり」
や「ネットワーク」を広げていくことこそが、
「まちづくり」の第一歩になると思われた。
担当実行委員/益川 浩一、原 美智子 担当部会委員/石川 美保
47
分科会
支 え 合 い
D-3 (参加者人数:35人)
まちづくり
分科会テーマ/岐阜発!体験「MOSO塾」―夢と未来のつくりかた
~MOSO
(妄想)でいいから夢を描こう!-楽しい対話の場づくりと手法を体感~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
MOSO 塾 塾長 :畑 佐 晴 之さん〈NPO 法人 ななしんぼ 事務局長/岐阜県〉
ファシリテーター :小 林 謙 一さん〈NPO 法人 ななしんぼ 副代表理事/岐阜県〉
実践発表者 :熊 㟢 潤さん〈NPO 法人 飛騨小坂 200 滝 ガイド・事務局/岐阜県〉
:田 中 一 生さん〈FC 岐阜 運営ボランティアグリーンズ 運営担当/岐阜県〉
概 要
防 災・ 減 災
まちづくりの課題の一つとして、
“担い手不足”が挙げられるが、地域の住民が新しい価値観でつながったり、集
まった同志が「夢=妄想」を語ったりすることができる、
『MOSO塾』を開講。参加者はこの日は1日塾生となっ
て、岐阜県内の住民活動事例を参考にしながら、新しいワークショップの手法を学び、さらにはワークショップで
自由な対話を生み出しながら、
これからのまちづくりには欠かせない、
住民の声を視覚化し「道しるべ」となるべく、
まちづくり
楽しい対話の場づくりと手法を体感した。また最後には、
「夢=妄想」を実現させるための手段や、まちづくりや
ひとづくりの具体的な方法についてユーモアいっぱいで夢の詰まったアイデアを発表した。
●熊﨑潤さん
ンティアの企画」を妄想する ①個人で企画 ②グループ
*地域のすばらしい自然資源を知り、親しみ誇りをもちながら
で発表 ③賛同できる企画に投票 ④賛同の多いものを全
体発表 (ご当地アイドルボランティア、地産地消食育ボラ
観光ガイドを行い、地域全体が自然と共存しながら地域づく
ンティア、外国人へ日本語や文化を伝えるボランティア、イ
りに寄与していくことを目的として活動している。
主な内容
フィールドワーク
自然ややすらぎを求めて、訪れる人が自然環境を享受できる
ケメンイケジョストリート商店街等町おこしなど)
テーマB「これまで参加したことのない、どーしても参加し
●田中一生さん
たくなるボラフェスプログラム」を妄想する *子どもたちに夢を!を理念に、プロサッカーチーム「FC岐
手順はテーマA同様。全体発表(B級グルメ大集合、名産物
阜」の試合前日や当日にスタジアムの装飾やチケットチェッ
食べ歩き、婚活と就活を考える、テーマ別ボランティアのしゃ
ク、ゴミの分別や片付けなど、気軽に誰もが楽しく継続でき
べり場など)
る活動を展開している。ボランティア活動者を充てにしてい
る企業や主催者の姿勢を正し、
「ありがとう」の言葉を言え
●まとめ 小林謙一さん
る関係づくりを大切にしている。
*アイデアをかたちにすることの大切さ、
シートを見た人が「い
いね」と言ってくれる。そんな場づくりとしゃべれる場が妄
●ワークショップ 4人×9グループ
想塾です。地域へ持ち帰りぜひ知恵をだしてほしい。
テーマA「20 代のイケメンイケジョが参加したくなるボラ
担当者コメント
まちづくりに欠かせない新しい発想や若者の主体的参加。まさに岐阜発の妄想が多く発信された内容となった。2団体から
の実践発表に始まり、ファシリテーターの巧みな進行により、参加者一人一人が主役になるワークショップは予想を超える
盛り上がりであった。
終始、笑顔の絶えない参加者は、その妄想しやすい雰囲気の中、短時間でアイデアを連発させていく。またテーマBでは、
「こ
の企画を来年も…」という意見も出され、福島県で再会の約束をする参加者も現れた。
しゃべる場を設定し、他人に「いいね」と言ってもらえる喜びなど、NGワードを設定しなくてもアイデアに満ち溢れた妄
想ができ、夢を語ることの必要性を誰もが実感できるこの手法が少しでも全国に広がっていくことを期待する。
担当部会委員/古川 宏幸、伊藤 良平
48
分科会
支 え 合 い
D-4 (参加者人数:23人)
まちづくり
分科会テーマ/つながろう!企業と社協、つくろう!まちの清流サイクル
実践発表者 :松 本 まゆみさん〈ヤマト運輸(株)岩手主管支店営業企画課 課長/岩手県〉
:田 村 文 子さん〈
(株)ノーベル 内部統括部長/岐阜県〉
企業では社会的責任(SR)に関心が寄せられ、個々の職員にも、この「まち」の力になりたいというボランタ
防 災・ 減 災
概 要
地域では、企業などの持つ組織の力(人や技術、ネットワーク、資金など)に課題解決の期待が高まる一方、
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
コーディネーター :関 戸 美惠子さん〈
(一社)SR連携プラットフォーム 代表理事/愛知県〉
リーな気持ちの高まりが見られる。
企業と社協などの様々な主体者が連携を強めることでできる SR(社会的責任)の実現のために、SR を学ぶと
ともに主体者の相互理解を深め、連携を強めるきっかけとなるように講演、実践発表、意見交流を行った。
気づいてあげることである。その情報を届ける場所とし
SR(Social Responsibility)は、
「社会的責任」と訳される。
て社協になって欲しい。情報を渡せる仕組みを作らせて
SR は、社会的存在としての「作法」のことであり、持続
欲しい。
まちづくり
●講演(関 戸 美惠子さん)
可能な振る舞いである。課題山積の今の社会において、
「い
つ」
、
「誰が」
、
「どこが」
、危機に直面するかわからないと
ご自身が民生委員であり、
「活動の中から気軽に話をす
事者意識を持つことで初めて、社会的存在としての作法
る人がいなくて寂しい」
、
「近くに出かけれる場所がない」
が現実の問題となり、様々な主体者との連携も視野に入
との地域の声から、社協に立ち上げの相談し、町内会、
ることになる。こうした中で、社協とその職員は、地域
近所の方、社員などの協力を得、2013 年 8 月に岐阜県
主な内容
SR のコーディネーターであり、地域におけるかかわり合
内に前例のない企業のふれあい・いきいきサロンができ
いに最も熱心で、地域の資源にもっとも敏感でなければ
ました。
ならない。
フィールドワーク
いう、当事者意識を持つことがSRの出発点である。当
●実践発表(田 村 文 子さん)
サロンにより、地域にとっては集まる場所ができ、会社
にとっては、地域に会社を知ってもらうことができる。
●実践発表(松 本 まゆみさん)
配達先の独居高齢者の孤独死をきっかけに、ヤマト運
お互いにメリットが生まれ、企業の新たな活動にもつな
がる。
輸のネットワーク、地元採用のドライバーのつながりを
生かし「お買い物代行サービス」を提供しながら、配達
●ワールドカフェ(意見交流)
時のドライバーの気づきを「見守り情報」として社協に
参加者の多くから出た意見としては、
「社協と企業などお
フィードバックする「まごころ宅急便」を 2010 年 9 月
互いをよく知らない」
、
「お互いの需要はあると思う」
、
「相
に開始し、現在では地域のスーパーや商店、ドラックス
談に行く窓口がわからない」
、
「コミュニケーションする
トアー、病院、大学等と連携を行い、全国 170 箇所で実
場が欲しい」
、
「お互い知り合うことで、役割分担もでき
施する。
る」
、
「話すことにより新しい気づきが生まれる」などお
見守りは、倒れる人を見つけるのではなく、倒れる前に
互いを知るための第1歩となる。
担当者コメント
今回の分科会を通じて、実際に話をすることでお互いの理解、新たな可能性を見出すきっかけになることがわかった。
今後、自分たちの地域において、社協と企業などが集い、話し合うことができる場づくりを足がかりに始めることで、既
存の活動や事業もより有意義なものになり、新たな活動や事業に繋がることになると思う。
担当実行委員/中村 正、伴 幸洋 担当部会委員/西村 幸司
49
分科会
支 え 合 い
フィールドワーク
E-1 (参加者人数:5人)
分科会テーマ/私達にとって川ってなんだろう!?
~流域で暮らす人々の活動実態から課題を見つけよう~
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
概 要
防 災・ 減 災
コーディネーター
実践発表者
案内人
:井 上 治 子さん〈名古屋文理大学情報メディア学科 教授/愛知県〉
:久 後 稔さん〈せせらぎ街道を愛する会 会長/岐阜県〉
:名 和 あけみさん〈NPO 法人長良川環境レンジャー協会 理事/岐阜県〉
:渡 辺 新三郎さん〈NPO 法人祖父江のホタルを守る会 副理事長/愛知県〉
:世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふ/岐阜県
:河川環境楽園 自然発見館/岐阜県
まちづくり
岐阜県は、南部には長良川、木曽川、揖斐川という木曽三川が太平洋に注いでおり、北部には神通川、庄川が日本海に流
れている。その流域にすむ人達は永く川の自然に関わっている。
この分科会は、それぞれの流域で、ボランティア団体やNPOが活動をしていることの成果や課題を参加者で検討し合い、
これからのボランティアとしての役割を考える分科会とした。
又、午後からは全国的にも珍しい世界淡水魚水族館「アクア・トト」の見学や専門家による絶滅危惧種「ハリヨ」の話を聞
いた。また、フィールドワークで「ハリヨ」の実態や環境教育の手法の一端を学び、川の魅力の再発見をし、今後の活動の
一助となるものとなった。
実践発表
●せせらぎ街道を愛する会
フィールドワーク
郡上八幡から飛騨高山へ最短距離の道として知られる「せせ
備した。雑草との戦い、病害虫の問題や既存の農家との認識
らぎ街道」
。自然環境を守り伝え、この街道の魅力を地域活性
の違いがあるが、確実に水質の改善が進み、環境に良い変化
した。以来、イベントで PR をし、美化活動を行ってきた。
今後は、このような取り組みを理解してもらい、どのように
化の原動力にしようと、平成 11 年に沿線の有志で会を結成
現在、構成員の高齢化、活動資金の減少、活動内容のマンネ
主な内容
リ化等の課題を抱えているが、今後女性の力を活用する事や、
子どもたちに伝えていく事を継続してきたい。
●NPO法人長良川環境レンジャー協会
長良川中流域を活動場所として平成 10 年に発足した。目的
は市民、企業、行政、学校などとの協力、協働して良好な河
川環境を後世に伝えていくことである。
活動は①河川環境に関する調査、研究、保護に関する事業②
河川利用の適正化及び環境教育に関する事業③河川環境の整
備に関する事業の3点である。
継続する事が力になる事。官民が一体となって取り組む事。
そして、地域を超えて連携して取り組む事が重要だと考える。
●NPO法人祖父江のホタルを守る会
木曽川の下流域で水田をフィールドとして活動している。今、
が起きている。
広げてゆくかが大きな課題となる。
フィールドワーク
●世界淡水魚水族館“アクアトト”
全国でも珍しい淡水魚の水族館で専門家による絶滅危惧種の
話と、水族館見学をした。折しも“神秘の大河 グレイトア
マゾン”展を開催中であり、通常展示と合わせて大変魅力的
な館内見学であった。
●河川環境楽園 自然発見館
身近な自然環境が人間の行為によって変化し、貴重な動植物
の存続を危うくしている事を園内の人工河川で飼育している
絶滅危惧種「ハリヨ」を観察し、環境教育ゲームを通じて環
境を保護保全する事の重要性を肌で感じた。
担当者コメント
少人数ならではの和やかで充実した時間となった。発表内容が詳細で、それぞれの団体の特徴がよく理解でき、みんなが興
味を持って聞き入っていた。
観光と自然保護の両立の難しさ、河川環境教育の重要性、既存の産業(農業)との両立、行政などとの協働の重要性と難しさ、
多くの組織団体が協働してこそ環境は維持できる「継続は力なり」
。いくつかの課題が持ちだされたがいずれも従来から言わ
れている事であり、今回の分科会を契機として、参加者が繋がりを深め互いに高めあえるとよい。
実践発表とデスカッションとフィールドワークという内容だったので、時間が不足し、施設環境やシステムを生かしきれなかっ
たことは大きな反省点である。
担当実行委員/田中 博幸 担当部会委員/嶺川 将来
50
農薬の使用や農業構造改善事業によって、ホタルが絶滅しよ
うとしている。そのため、平成 24 年に自ら無農薬水田を整
分科会
E-2 (参加者人数:23人)
支 え 合 い
フィールドワーク
分科会テーマ/古戦場のまち“関ケ原”を巡る
~史跡ガイドボランティアの思いとともに~
ガイドボランティアには参加者はどの県から来られるのか前
町へ来られた。
もって伝えており、その県ゆかりの武将の陣跡では逸話など
関ケ原町歴史民俗資料館の駐車場に参加者がそろい、3 つの
も盛り込んで案内をしてくれた。また、ボランティアは、参加
者の質問にも快く答え、参加者はテレビの歴史ドラマの場面
ボランティアがそれぞれのグループを案内した。ガイドボラ
となった史跡などに興味をもつなど、会話のはずむ史跡巡り
ンティアはいずれも 2 年以上の歴史講座を学び、ボランティ
となった。
ア活動も数年以上の方たちである。
また、この日は、関ケ原町主催の「陣跡制覇ウォーキング」
主な内容
関ケ原町内には史跡が点在しているが、ガイドボランティア
が開催されており、笹尾山の石田三成陣跡ではイベントが行
と事前に打ち合わせてコースを決めて、3 グループが順路を
なわれていた。ここで火縄銃を模した銃を撃たせてもらった
変えて歩いた。訪れた史跡は次のとおり。
り、
小学生の「青少年ガイドボランティア」の説明を聞いたり、
フィールドワーク
グループに分かれてもらい、歴史民俗資料館に属するガイド
まちづくり
岐阜駅前から 14 名が準備したバスにて、9 名が自身で関ケ原
防 災・ 減 災
概 要
岐阜県関ケ原町は、
天下分け目の関ケ原合戦が繰り広げられた地として誰もが聞いたことのあるまち。町中に史跡、
陣跡が点在している。歴史を愛し、まちを愛するガイドボランティアとともに、その魅力を伝える熱い心にふれ
ながら巡り歩いた。
ガイドボランティアは常に研鑽をつみ、関ケ原を訪れる人々に、もてなす気持ちと武将の魅力を伝えている。観
光客の訪れるまちのボランティアガイドのあり方や情熱を、ともに歩きながら、また、車座になってともに弁当を
食べながら、肌で感じてもらった。
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
案内人 :史跡ガイドボランティア/岐阜県
参加者にはうれしいできごともあった。
・関ケ原町歴史民俗資料館
昼食は徳川家康の最後の陣跡のある陣場野公園で、柔らかい
・岡山(丸山)烽火場
草の上にブルーシートを敷き、3 グループが 12 時を目安に集
のろし
/黒田長政・竹中重門 陣跡
まり、談笑しながら弁当をとった。当日、初めて顔を合わせ
・決戦地
る参加者同士やガイドボランティア、運営に携わったスタッフ
・笹尾山/石田三成 陣跡
が自分の住むまちの話や、ボランティア活動の話などでなご
・開戦地
やかな昼食時間を過ごした。
・北天満山/小西行長 陣跡
終了時には、武将の家紋入りタオルと、家紋帖に武将家紋判
・南天満山/宇喜多秀家 陣跡
を押したものをお土産に配った。尚、家紋帖に武将家紋判を
・島津義弘 陣跡
押す作業をしてくださったのは、今回のガイドボランティアと
・床几場(陣場野公園)/徳川家康最後の陣跡
は別の、
「駅前ガイドボランティア」のみなさんの好意だった。
・東首塚
運営スタッフが3つのグループそれぞれについて歩いたが、ガイドボランティアの方々に対する印象は、来ていただいた参
担当者コメント
加者のみなさんに「伝えたい」気持ちがあふれている、というものだった。
史跡は小高い丘の上にもあり午前中はかなり歩いたが、天気にも恵まれ、昼食休憩は心地よい風に吹かれて皆さんゆっく
りと休まれていた。参加者の笑顔がうれしいひとときであった。
ガイドボランティアもいっしょに話しながらの昼食だが、その中にも午後の時間配分などの気配りがあり、ありがたかった。
ガイドボランティアのみなさんは、このフィールドワークの趣旨をよく理解してくださったと感謝する。
ガイドボランティアの伝えたいという気持ちと気配りがこのフィールドワークを成功させてくれたのだと思う。また、参加
者にとっても、自らのまちの観光資源を輝かせるヒントとなったと思う。
担当部会委員/前田 淳美、奥村 富士美
51
分科会
支 え 合 い
フィールドワーク
E-3, 4 (参加者人数:18人、8人)
分科会テーマ/未来をひらくマイプログラム ~長良川おんぱくをとおして学ぶまちづくり~
概
要
ボ ラ ン テ ィア
・ 福 祉 教 育
講師:谷 口 勤さん〈長良川温泉泊覧会事務局 事務局長/岐阜県〉
E-3 長良川おんぱく体験プログラム案内人:山 川 晃 生さん〈山川醸造(株)/岐阜県〉
E-4 長良川おんぱく体験プログラム案内人:長良会のみなさん/岐阜県
防 災・ 減 災
多世代・多地域・多分野との連携により新たな「地域力」を醸成していく活動が広がっている中、岐阜においては、このよ
うな試みの一つとして、
「長良川おんぱく」が開催され、毎年、100 を超える体験プログラムにより、新たな出会いや連携
を生み出し、
「地域力」
醸成につながっている。
この「長良川おんぱく」開催の狙いや効果、新たなまちづくりに向けての次の展開等についての講演、参加者自身による体
験プログラムづくりを行うワークショップ、実際の長良川おんぱく人気体験プログラムへの参加をとおして、参加者相互の
情報交換や情報共有を進め、新たな「地域力」向上のためのヒントをつかんでいただいた。
【講演】
「地域に眠る “ 本物” を掘り出し、みんなを巻き込む
観光まちづくり~長良川おんぱくを事例に~」
まちづくり
講師 谷口 勤さん 【フィールドワーク】
二手に分かれ人気体験プログラムを体験していただいた。
① 醤油蔵めぐり
体験プログラム案内人・山川醸造株式会社 山 川 和 俊さん
「長良川おんぱく」とは、
「長良川温泉泊覧会」の略で、大分県・
長良川の伏流水で仕込み、杉の桶で 2 年熟成させる伝統的な
得意分野を生かしてナビゲートする体験プログラムにより、長良
の醤油蔵にて、
「醤油を脇役ではなく主役にしたい」という想
別府で始まったオンパクの手法を用い、地域のふつうの方々が
川流域の観光まちづくりを進めるものである。今年度も 140 を
体験プログラムを作りだし、開催していく一連の過程は、これま
主な内容
フィールドワーク
超えるプログラムがそろい、全国屈指の規模を誇る。
方法で作られ、プロの料理人からも愛される「たまり醤油」
いから、ユニークな発想で次々と生み出される新商品や、岐
阜や東海地区に古くから伝わる「たまり文化」を復活させる
取り組みについて紹介いただいた。
でまちづくりとは無縁であった多種多様な地域の方を新たな当事
地場事業者による本業こそが地域の魅力であるという「長良
クルそのものであるこの一連の過程により、地域資源が継続的に
おして、地域の方が主役となって、チャレンジし、まちづくり
者として引き出し、新たな連携を生みだすとともに、PDCA サイ
改善され磨かれている。
「長良川おんぱく」をとおして、
「ないものねだりがあるものさが
し」となり、地域資源に新たな価値を見つけ出し、業種や世代を
超えた多くの人たちが、まちに関わるようになることで地域課題
川おんぱく」の想いを体現するこのプログラムへの参加をと
に関わっていく過程に触れていただいた。
② 猫道散歩
体験プログラム案内人・門 脇 和 正さん、交 田 紳 二さん
鵜飼屋地区は、長良川とその堤防の間に位置する鵜匠が住む
の解決に向けた多種多様なアイディアが生まれる。その積み重ね
地域で、旅館や漁師が川とともに生きてきた場所である。台
ながりを受け継ぎ、お互いさま、おかげさまがあたりまえの、な
川とともに生きる人々の知恵が詰まった地。そんな鵜飼屋地
が、自分たちが理念として掲げる「失われつつある、いのちのつ
にげに楽しい地域づくり」につながっていくと考えている。
【ワークショップ】
「プログラムねりねりシート」を使い参加者による体験プログラ
ムづくりを行った。まずは、自分や地域の持つ資源を知ること。
インタビュー形式で相手のもつ資源を探り、そこから魅力ある体
験プログラムづくりに取りかかっていただいた。
風や大雨による川の増水で度々浸水したこの場所であるが、
区の狭くて、細くて、曲がりくねった「猫道」を散策。鵜匠か
ら直接お話を伺ったり、買い食いしたり、長良川とその正面に
そびえる金華山を眺めたりと、岐阜の川を感じていただいた。
参加者からは、
「普通の生活空間を歩き、何気に新鮮であった。
」
「自分の地域を歩いて何か発見してみたくなった。
」等、今ある
地域資源に新しい価値を見つけ出し、次の展開へとつなげて
いく手がかりを見つけられたようであった。
担当者コメント
フィールドワークの際、
「歩き慣れておらず、大変であった。
」等の声もあったが、
「他の分科会に行った人は、損をしたと思う。
」
等の感想もたくさんいただき、それぞれ、疲れ以上のものを得られたようである。
「まちづくりは人づくり」であることを考えると、ボランティアや社協等が本分科会により、まちづくりに最も大切な人づくりの手
法を学ぶことができたことは、最大の収穫であったと言える。
この手法により、多くの人たちがまちに関わるようになることで、地域課題解決に向けた多種多様なアイディアが生み出され、よ
りよいまちづくりの花を咲かせる結果をもたらすであろう。この手法を参考に、ボランティア、社協、企業、行政、団体、地域の
方等、
「総がかり」のまちづくりの手がかりとしていただきたい。
担当実行委員/原 美智子 担当部会委員/富田 浩生、井野 寛義、三宅 梨沙
52
清 流トーク・セッション第2部
テーマ
想いの結集
岐阜から広げる清流ト~ク
~地域を包む点と面のダブルアプローチ~
本大会を振り返り、それぞれの実践が地域にもたらした
『チカラ』
(
「知力」と「地力」
)をいま一度確認し、新たな
地域社会のあり方について提案いただきました。
パネリスト
コーディネーター
支え合い部会長
ボランティア・福祉教育部会長
防災・減災部会長
まちづくり部会長
実行委員長
中部学院大学
短期大学部准教授
大垣市ボランティア
連絡協議会会長
地域防災ネット中部会長
ぎふ NPOセンター理事・
事務局長
中部学院大学教授
大 井 智香子 氏
西 田 松 代 氏
岩 井 慶 次 氏
原 美 智 子 氏
飯 尾 良 英 氏
〔飯 尾 良 英 氏〕
◦部会のテーマ「支え合い」
、あまりにも間口が広く、分
本大会もいよいよまとめの時間となりました。このトー
科会として取り上げるべき内容について絞り込むことに
クのねらいと致しまして、一つ目は部会で話し合われた
時間がかかりました。その企画に込めたオモイを、清流
事を全体のものにするということ、もう一つは、
「地域を
トークにちなんで、岐阜の自然になぞらえてスライドで
包む点と面のダブルアプローチ」というテーマを深めて
表現しました。
いくことです。各部会長さんに分科会で話し合われたこ
とのご報告をお願いします。
■分科会報告①〔大 井 智香子 氏〕
各分科会からの本日の話し合いの成果がメールで届い
ていますので、併せてご報告します。
(各分科会からのメッセージ)
A-1 一滴一滴の雨粒(ニーズ)を大地(地域)が受け
止める-それぞれの地域でおきている様々な問題
を、そこに住んでいる私達が主体となり、受け止
53
清流トーク・セッション第2部
めていくことが大切
◦ボランティアの出発は点と点であり、それぞれの人の
A-2 社会福祉施設が地域を動かす、そして、施設が地
「あんなことしたい」
「こんなことしたい」といった思いか
域のオアシスとなれば、大きな流れとなる。
ら出発し、そこからだんだんいろんなボランティアに繋
A-3 一人ひとりの一歩が大きな歩みとなり「川歩(せ
がり、地域での活動が広がっていったのだと思います。
んぽ)
」となる→自分が「楽しい、嬉しい」と思え
◦私が二十歳の時、職場の友人達と募金活動を実施し、
る気持ち。結果より過程を大切に。一人ではなく
毎月、養護施設に寄付金として送っていました。ある日、
みんなで動くこと。
新聞に「あたたかい心をありがとう。お揃いのパジャマ
A-4 成年後見というのは、誰もがその人らしい生活を
送るための一つの方法となった。
を買いました。
」と載せていただいた時の喜び、その心が
ずっと繋がってきたように思われます。
A-5 生活困窮へのさまざまなボランティア、それを特別
◦私たちは、ボランティア・市民活動がより充実するた
なものと考えない。人が人らしくあるために不可
めの分科会を設置しました。分類しますと、
「きっかけづ
欠なもの、それは私達住民の思い、活動。今こそ
くり」
「ボランティア活動への支援」
「ボランティアとして
知恵を出し合いましょう。
の心構え」となります。
A-6 人は日常を生きていくためには、外出、移動しなく
① きっかけづくり 貴重なキャリアを持つシニア世代が
てはなりません。誰かがそれを支えてくれれば生
ボランティア活動へ一歩を踏み出すヒントと勇気を与
きていくことができます。運ぶのは物だけでなく、
えていただきました。そして一手間かけた教育、
「疑似
私たちの思いであり、人生。
体験から学ぶ福祉教育」を考えました。また、地域に
A-7 国籍、言語、文化の異なる人たちが抱えさせられ
関わる市民を育成し、福祉教育の先にある、安心して
た生活問題に気づいた人々=ボランティアが声を
暮らせるまちづくりや、みんなの心で地域を変えるこ
上げ、仲間を増やして、多様な違いを認め合える
とが必要だと考えました。
地域を作り続けていきましょう。
② ボランティア活動への支援 ボランティアセンターで
未来を語り合いましょう、また、ボランティア連絡協
◦「自分や大切な人達の生命とくらしを守るために闘う」
、
議会で仲間を見つけましょう。そうすると輪が広がっ
歴史上初めて「ボランティア」と呼ばれた人達の精神に、
ていきます。
私達は今、戻っているとも言えるのではないでしょうか。
③ ボランティアとしての心構え 心悩む人、一緒に悩み
では、今私達が立ち向かわなければならないことは?そ
ましょう。とにかく聞かせて下さい。傾聴の心で寄り
れはつながることや関わることへの恐れ、自ら踏み出す
添いたいと思っております。一人一人の心の繋がりが、
事への恐れなのかもしれません。このフェスティバルで
周りを巻き込んで未来を広めていきます。
出会うことが出来た幸せを、
「いい話が出来たね、会えて
よかったね。
」それだけで終わらせるのではなく、今日ま
でと同様、一層元気にそれぞれが行動していきましょう。
■分科会報告③〔岩 井 慶 次 氏〕
■分科会報告②〔西 田 松 代 氏〕
◦この部会は 5 つの分科会で構成させていただきました。
54
清流トーク・セッション第2部
◦家具転倒防止の重要性、避難所運営のみならず福祉避
◦このようなキーワードから、4つの分科会と4つの体
難所ということをテーマのご講演、現場に行かなくても
験学習のプログラムを組ませて頂きました。各分科会に
できる被災地支援、防災協働社会、災害ボランティアセ
おいて、地域の未来を共に語られたのではないかと思い
ンターの必要性について熱心な討議がなされました。
ます。
◦防災・減災部会として、防災・減災宣言の提案をした
◦まちづくりは、市民が主役。企業も行政も一緒になっ
いと思います。
た協働の輪が広がると、自立が進む。住民自治です。そ
3つの「識」としてご提案をさせていただきたいと思
ういうことへの第一歩になるのではないかと思っており
います。
ます。
1つめは「意識」
災害に対する意識付けを高める。
◦悲壮感を持って、
「やらねばならない」ということでは
2つめは「どう避難して、どう立ち向かうかという知
なく、
「楽しいよ、一緒にやろうよ」というオーラが出て
識を身につける」
3つめは「知識がついてから、それをどう技に変える
いると、巻き込み力もアップしますので、地域の未来は
明るいというふうに、私達は思っています。
かという、技識」
そして今、急務なのは、あらゆる世代の人材育成です。
また、今出来る支援を、皆さん一度考えていただきたい。
■ テーマ:
「地域を包む点と面の
ダブルアプローチ」について
■分科会報告④〔原 美 智 子 氏〕
〔飯 尾 良 英 氏〕
◦「点」は、
みなさんボランティア、
あるいは、
皆さんが行っ
◦まちづくりの主役は市民です。私達市民が地域の未来
ているボランティア活動、つまり、一つ一つのボランティ
を描いて自分たちの未来に近づけるという営みです。こ
アの個の質とか量といったものです。
「面」とは、地域に
れはとても嬉しく、やりがいのあることだと思っておりま
ある他のボランティア、あるいは他のボランティア活動、
す。まちづくりの定義は、決して誰かにやってもらうこ
あるいは市民活動、あるいは住民活動、そういった少し
とではなくて、自ら行動するということ。
横に広がった、地域で展開する活動を「面」というふう
◦まず、部会において、地域にある課題を、始めに拾っ
に捉えました。
てみようということになりました。人口減少、少子超高
◦自分たちと他の人達が、どう協働していくのか。
齢社会、限界集落、耕作放棄地、荒れる山林、商店街の
◦「ダブルアプローチ」とは、個のボランティアと地域
シャッター通り等々。更に貧困や社会的孤立、虐待、自殺、
のボランティア活動の連携や協働という、両者の発展を
イジメ、セクハラ等のハラスメントなど課題は山積して
さしております。そのために私達はこれから、どう活動
います。
を展開すればいいのか。
◦更に「まちづくり」のキーワードをあげました。
◦お一人お一人に違う観点からご発言をお願いします。
「地域の未来をみんなで描こうよ」
「繋がり」
「連携協働」
「地
域総掛かり」最後に、
「楽しくやりましょう」
。
「ボランティア活動の質を高めていくこと。そのために
ボランティアが何に取り組んでいけばいいのか」
55
清流トーク・セッション第2部
〔大 井 智香子 氏〕
り、また後世に引き継ぐということが、我々生きている
◦そもそもボランティアの質とは何か。効率なのか、数
ものの使命なのではないかということを強く感じます。
なのか、長さなのか、自分の実感なのか。おそらくそれ
◦自主防災隊の話をしますと、少子高齢化による自主防
ら全てに関わっていたり、もしくは一部であったりするの
災隊見直しといった課題があります。高齢者が多い、何
だとおもいます。
も出来ない、訓練も出来ないという地域が、今たくさん
◦仲間や活動や場所が世界各地にあるわけですが、考え
出てきています。
方が違っても、
「お互い一生懸命やっているんだよね」と
◦しかし、自分たちの地区を見回すと、工場があったり、
いうことを認め合うことの大切さ。
コンビニがあったりします。今後はこういったところと
◦また、活動に無理が生じたら、勇気を持ってちょっと
も連携をしていくということが必要ではないか、協働型
立ち止まってみる。変化することをおそれない。
のボランティア活動、協働型の自主防災隊というものが、
◦問い直す、認め合う、そして、好きになる、続けてい
これからは必要なのではないかと思います。
くということ。それは、ボランティアと切り離したもので
◦「悲しめる乙女の像」が再び悲しむことの無いように、
はなく、生活全般あるいは地域社会から地球に広がって
我々は後世にしっかりと引き継ぐ必要があるのではない
いくものではないかと思っています。
かと思っています。
◦これら様々な要因が私達の多様な活動の質を高めてい
くことにつながっていくのではないかと思います。
「マルチステークホルダーの意味と連携の進め方、
課題について」
「ボランティアの仲間を増やし、活動の輪を広げるため
に何が大切か、どうすれば良いのか」
〔西 田 松 代 氏〕
〔原 美 智 子 氏〕
◦まちづくりとは、そこに住んでいる人の総力戦だと思っ
◦私達は日頃、いろんなボランティアの活動をしていま
ています。誰かがまちづくりをしてくれたらいいなあ、と
すが、仲間のみなさんと長く続けられる秘訣は、仲間を
いう人任せな住み方ではなく、住んでいる一人一人が主
信じるということです。
人公です。企業人であれ、市民であれ、NPO法人の担
◦ボランティアというのは、上下関係の差があってはい
い手であれ、ボランティアグループのボランティアであ
けない、常に対等でなければいけないということも、長
れ、行政職員であれ、全ての方が私達の住んでいる地域
年の経験の中でわかってきたことです。
の未来を、持続不能から持続可能に変える仕組みの中に、
◦また、他のボランティアグループとも楽しく活動が出
是非入ってきていただかないといけません。このマルチ
来るようになったのが、大垣市ボランティア連絡協議会
の関係者をステークホルダーと言っています。
です。登録している団体は 62 団体あり、いろんな部会
◦お互い違う主観を持ったマルチステークホルダーが手
に分かれて、活動するというやり方で、地域へ広げてい
をつなぐということ、その協働の一つ一つが連帯を生む
ます。
し、地域の未来をまた一緒に作ろうというやる気にもな
ります。
「過去の災害から私たちは何を教訓に学べばいいのか」
〔岩 井 慶 次 氏〕
◦長野県南木曾町に「悲しめる乙女の像」の像がありま
す。数々の災害により、この沢で尊い犠牲者が出ていま
す。そのことを忘れないために、
この像が造られています。
また、3.11 の釜石にも、これより下に家を造るなという
碑も震災前からありました。
◦そういった先人の伝えを真摯に受け止めて、それを守
56
清流トーク・セッション第2部
■ まとめ
〔飯 尾 良 英 氏〕
◦私達は本大会に「おいでよみんな、大地を潤す清流と
なって」というテーマを掲げました。
清流というのは、一滴の水滴から始まります。雫は強い
力で石に穴をあけることもできます。その強い力を持っ
た一粒の水滴が、やがてごつごつとした渓流にきたえら
れ、いくすじもの水が合流し川となり、大地を潤していく。
◦そして、さらに川幅をひろげ大河となり海に注ぎ、地
球を守っていく。その清流の流れに沿って、人々の暮ら
しがあり、人々の営みから生まれる知恵や工夫が伝統文
化として継承されている。私達の活動も、その流れのよ
「大地」は生き物を育み人々の心を潤す、ボランティア
の心。
「地域」は人と人とのつながり、
組織や団体のネットワー
ク。
うに昔から地域の中に伝わり、あるいは新しくその流れ
「地元」は「私の地元」という郷土愛、地元愛。
に加わってきたものです。そんな人達と力を合わせて、
この、大地、地域、地元、この3つが揃って私達のふ
大きな流れを作り、子ども達と繋いでいくことが、我々
るさとになると思います。
の使命なのではないかと思っております。
◦高齢者の方であったり、障がい者の方であったり、子
◦水は前へ前へといく力だけでなく、横へ広がる力もあ
どもだったりと、もっともっと地域の一人一人に目を向
ります。清流の流れのごとく、
「前へ横へ」そして地域の
けてもらいたいと思っています。
人々の中へ我々は進み、歴史や文化を継承していきたい
◦明日から、皆さんはふるさと地元へ帰って、この2日
と思います。
間のいろんな討議を糧にして、頑張っていただきたいと
◦岐阜大会は、地域の課題に対して新しいものと古いも
思っております。
のが地域の英知と力で結集することを、呼びかけてきま
した。同じ地域にあっても馴染みのなかった他のボラン
ティアグループやNPO、住民組織と手をつなぐことを
呼びかけてきました。
◦この大会を機に、自分たちと地域の関係を見直して欲
しい、そして連携して共に成長し、効果を高め、それを
これから始めていきたいと思います。
◦「清流の国ぎふ憲章」に「知」
「創」
「伝」という3つ
の言葉があります。
◦「知」
。地域の自然、歴史、伝統文化、現実を知り、学
びましょう。地域の中に埋もれた社会資源、もっと声を
かければ参加してもらえる人達、そんなものがたくさん
あるのではないかと思います。
◦「創」
。地域にある資源、時代に応じた新しい資源を磨
き生かしましょう。無いものは新たに創造しましょう。
◦「伝」
。私達の思いを、地域の人々や次の世代に伝え、
手を結びましょう。主体的な人作りを進めましょう。
◦この大会では「大地」と書いて「ちいき」と読みました。
「大地」
「地域」
「地元」という似た言葉があります。
57
閉 会式・引継式
閉
会
式
早崎副実行委員長 閉会挨拶
二日間の大会の振り返り映像を、
「ありがとう」の想いを込めて観て頂き、
岐阜大会早崎副実行委員長の閉会の挨拶により、参加者の皆さまにお礼の
気持ちをお伝えしました。
岐阜・福島
実行委員18名が
思いを込めて
全員で握手
引
継
式
岐阜人の熱い思いを次年度に
つなぐべく、岐阜県の飯尾実行
委員長より福島県の中田実行委
員長に大会フラッグを引き継ぎ
ました。また、
西田実行委員(大
垣市ボランティア連絡協議会会
長)より義援金が手渡されまし
た。
中田福島大会
実行委員長の
挨拶
義援金贈呈
最後に、ながら児童合唱団 90 人も加わって、会場全体で
復興支援ソング「花は咲く」を大合唱して大会の幕が下りました。
フィナーレ
58
交 流会
交流会は、メーン会場・国際会議場に隣接する岐阜都ホテルで開催しました。全国から約
400 人が参加、おおいに交流を深めました。ホテルのシェフが腕をふるった岐阜特産の料理
に加え、地酒、あゆぞうすい、あゆ菓子などを提供。また、ともにん(岐阜県「社協マスコッ
トキャラクター」
)やミナモ(
「清流の国ぎふマスコットキャラクター」も登場。あっという間
にすぎた 90 分でした。
① 田島一男(岐阜県社会福祉協議会会長)
の挨拶。 ② 市川一宏氏(ルーテル学院大
学 学事顧問 教授)の乾杯発声。 ③ 山
田秀昭(全国社会福祉協議会常務理事)の
締めの挨拶。 ④ 次期開催地福島県の実行
①
②
③
委員会の皆さんによるPR。
「来年、福島で
お会いしましょう!」
⑤チーム清流ミナモ
によるミナモパフォーマンス。盛り上がり
ました。 ⑥ ともにん、案内役で大活躍。
④
⑤
⑥
岐阜の自慢の地酒と
お菓子です。
贈呈頂きました。
地元食材たっぷりの料理。
岐阜都ホテルの自信作です。
59
楽 市楽座・展示コーナー
長良川国際会議場の市民ギャラリーにおいて県内授産施設やNPO法人等が楽市楽座を、
ホワイエでは県内外の様々なボランティア関係団体が展示ブース等を展開し、多くの参加者
でにぎわいました。
❹ 長良ひまわり社
❺(株)TFF ひなたぼっこ園
❻ ビー・カンパニー
❼ ぶなの木学園共働社
❶ 岐阜県共同募金会
❷ 日本赤十字社岐阜県支部
PRブース
展示コーナー
楽市・楽座
❶ かがやきネットワーク
❷(株)WSB バイオ
❸ 美谷の風
※27日のみ
❹ 岐阜市ボランティア連絡協議会/
岐阜市ボランティアセンター
❺ ECOタワシプロジェクト/
大垣市ボランティア連絡協議会
❻「広がれボランティアの輪」連絡会議
❽ ぶなの木学園
❼ おもちゃ図書館全国連絡会
❾ けやき
ポップコーン
❽ 筒井書房
※28日のみ
岐阜味寄せ研究会
NPO 法人 KI プロジェクト(福島)
NPO 法人 KI プロジェクト(宮城)
パネル展示
どんぐり村福祉工場
❸ 第24回全国ボランティアフェスティバルふくしま
岐阜市福祉の店
コープぎふ・くらしたすけあいの会
❷ ぎふ市民協
❸ 恵那市防災研究会
❹ 岐阜市NPO・ボランティア協働センター
❺ NPO法人 KIプロジェクト
写真展
NPO 法人 KI プロジェクト(岩手)
NPO 法人 KI プロジェクト
❶ 岐阜県生活協同組合連合会
ボランティア団体・学校における活動写真展
県内16市町村より、全134枚
(ボランティア団体98枚、学校36枚)の展示
60
広 報実績
新 聞
岐阜新聞 平成25年10月1日 朝刊(開催告知)
中日新聞 平成25年10月1日 朝刊(開催告知)
岐阜新聞 平成26年3月14日 朝刊(ボランティア一文字造語の募集)
岐阜新聞 平成26年8月17日 朝刊(開催直前告知)
中日新聞 平成26年8月17日 朝刊(開催直前告知)
岐阜新聞 平成26年8月24日 朝刊(コラム)
中日新聞 平成26年9月28日 朝刊(開催報道)
岐阜新聞 平成26年9月29日 朝刊(開催報道)
広報誌
福祉だよりぎふ(6回)
岐阜県内市町村社協広報誌(多数)
(公財)
岐阜観光コンベンション協会機関誌(7月号)
ボランティア情報(4〜11月)
金沢ボランティアセンターメールマガジン(4月)
PR活動
大会幟、はっぴの作成によるPR開始(25年10月〜)
大会facebookでの情報発信(25年10月〜)
「第22回全国ボランティアフェスティバル高知」でのブース出展・PR活動(25年11月)
ともにん(岐阜県「社協マスコットキャラクター」)のイベント出演によるPR活動(25年11月〜)
PR缶バッジ、PRピンバッジの作成・配布(25年11月〜)
子ども・3世代交流フェスティバルにてPRブース出展(26年2月)
大会ホームページでの情報発信(26年3月〜)
ボランティア一文字造語の募集(26年3月〜5月)
開催案内、チラシ、ポスターの作成・配布(26年6月〜)
ボランティア一文字造語優秀作のHP上での読者投票(26年7〜8月)
61
大 会制作物
岐阜県社会福
祉協議会様/
第23回全国ボランティア
CMYK
フェスティバ
ルA4チラシ-ウラ 4c/4
c
c
テ 4c/4
国ボ
第23回全
開催告
議会様/
祉協
県社会福
岐阜
YK
CM
日本 の ど真ン中 岐
阜で
① 飛騨高山
会 いましょう
知
(高山市)
――――――――
「飛騨の小京都」 ――――――――
、高山。年に2度の高山 ――
は、□ 騨人の心意
気が詰まっている。 祭りに
人気№1!世界の高山
(観光客
、飛騨牛も待ってる!
)
開催告知・ボランティア一文字造語募集チラシ
☎ -274 -294
058
北方町
各務原市
川辺町
可児市
恵那市
土岐市
⑥ 木曽三川
岐阜は
!
こんなとこだ
0
①
②
⑤ 岐阜城・
長良川の鵜飼い
――――――――
―――― (岐阜市)
クイズに答えて、
素敵なプレゼントをゲ
に合わせて下の回答欄
ットしよう。上の空欄
に入れれば、あなたも
の文字を番号
「岐阜」が分かる‼
に持ってき
④
て!「ともにん」
※正解者30人に、
が待ってるよ!
岐阜県ゆかりの景品を
らえるよ。正
解発表及び引換時間:1 プレゼント(先着順)。外
れても記念品がも
日目16:30~
17:00 2日目15:0
⑤
0~15:40
⑥
⑦
⑧
―――――
第二次大戦、
赴任地リトアニア領
事館にいた杉原は、
ナチスの迫害か
らユダヤ人等の難民を
救うため、外
務省訓令に反し、
大量のビザを発給
6,000人にのぼる避難
(究極のボラ精神!日 民を救った。
岐阜県人として誇りに□ 人として、
思います。)
難攻不落 の城、
――――――
□ 阜城。斎藤道三の居城
その後織田信長が城主
となり、
となって「天下布武
と、天下統 一をめざし
」の旗のも
た。この岐 阜城を背景
流長良川で は長良川鵜
に、清
飼が行われ る。赤々と
篝火を川面 に映し、鵜
燃える
匠と鵜が一 体となった
法「鵜飼」は千古の昔
古典漁
に観る者を誘う!
ここは必見!「鵜飼ミュ
(岐阜へ来
ージアム」もあるよ! たら
)
できたら岐阜県ブース
クイズ !
③
(美濃一円)
――――――――
―――――――
岐 □ を代表する
清流、木曽川、
長良
川、揖斐川。山
地では峡谷 をなし、
そ
れぞれ濃尾平野を南流
し、集まって伊
勢湾へ注ぐ。
この三川は
害を起こし、改修が繰 幾度となく水
り返され、薩摩
藩による宝暦治水は悲
劇のドラマを生
んだ。
(薩摩の皆さんありが
とう!今で
も千本松原が堤を守っ
てます。)
生誕地(八百津町)
――――――――――
木 曽 川
瑞浪市
多治見市
海津市
⑬ 奥の細道
むすびの地(大垣市
――――――
――――――)
⑨ 日本のシンドラー
・
杉原千畝
八百津町
御嵩町
笠松町
羽島市
輪之内町
大垣市
美 □ 焼が生産さ ――――
れる岐阜県
東濃地域 は、
日本最大 の陶磁
器生産地。信長、
秀吉の時代、
この地で「志野」
が生まれ、や
がて斬新なデザインの
「織部」
が誕生する。
(持ってますか?)
中津川市
白川町
美濃加茂市
坂祝町
岐南町
安八町
富加町
岐阜市
瑞穂町
大垣市
養老町
七宗町
⑨
⑩ ‒1
⑩ ‒2
所属 氏名
大会はっぴ
大野町
池田町
垂井町
関ヶ原町
東白川町
美濃市
揖斐川町
東海道 と
□ 山道を結 ぶ美濃の
宿場
町、大垣。芭蕉
にとって、大垣は旅す
上で非常に便
る
利な地、
ベースキャンプだった 居 心 地 の 良 い
。
(「奥の細道むす
びの地記念館」
があるよ!)
わせ
問い合
議会
会福祉協
ア・
岐阜県社
ランティ ター
岐阜県ボ 支援セン
市民活動
川
大会幟
W
.F
WW
目』、日本
を □ っ二つに分
けた
関ヶ原の戦い。徳川家
康率いる 東軍と石
田
三成率い る西軍と
の
一大決戦がこ
こ 関ヶ
原の地で展開された。
(歩いて みれば、
キミ
も戦の主人公!)
の水滴が
々を 育み
◆ 一粒
を潤 し人
ります。
り、地域
会をつく
清流 の
豊かな社
に集 い、
こ
の国 ぎふ
ょう。そ
◆ 清流
見しまし き な 川 と
力を再発 深 め 、大
う。
を
げましょ
で 、絆
全国へ広
て、
なっ
③ 美濃焼
(東濃地域)
――――――――
川
行委員会
ルぎふ実
スティバ
ィアフェ 議会
ボランテ 会福祉協
議
3回全国 岐阜県社
」連絡会
● 第2
福祉法人ンティアの輪 協議会
主催
G IF U
福祉
● 社会
ボラ
F.
社会
V
がれ
全国
●「広
M /Z
福祉法人
K. CO
● 社会
BO O
理想的な風土条件
――
(良質の土と
□
等)を備えた土
地が、
“関の孫六”
で知
られる「折れず、
曲がらず、良く切れ
る」関の刀を生
んだ。
(うちの爪切り、
信じられないほど良く
切れる!)
下呂市
山県市
⑪ 関ヶ原古戦場
(関ヶ原町)
――――――――
―
『天下分け
ト
ンセプ
大会コ 集まり清流とな、
郡上市
関市
本巣市
斐
期日
月 27
年9
2014
28 日
)
日(土
(日)
④ 関の刃物
(関市)
――――――――
――――
,500年を
超すエドヒガ
□ ザクラの古木。
蕾の時は 薄いピン
ク、満開 にな
ると白色 、散り際
には淡い 墨色
になる。
(言葉にならぬ美しさ
!)
会
•分科 めトーク
•まと 継ぎ式
•引き
き
高山市
⑫ 薄墨桜
(本巣市)
――――――――
―――――
薄墨公園にある樹齢1
28日
な
い
白川村
⑩ 郡上踊り
(郡上市)
――――――――
――――
~
13:00
会
•全体 マトーク
•テー 会
•交流
~
9:30
27日
天下の 名泉、 ―
下呂。
林羅山が、有馬、
草津
とともに 日本三名
泉
に数えた 。お湯
□な
めらかで、肌がツルツ
ルになる「美人の
湯」
だ。
(ええ湯やよ!いっ
ぺんいりゃぁーせ)
飛騨市
「♪郡上 1
――――
なぁ~八幡、出ていく
ときにゃ
~♪」。夏、郡上
八幡はこの盆おどり歌
け暮れる。8月13日か
で明
ら16日は徹夜お
だ!(一度おど
2り
ると、癖になる!)
内容
みん
ち
世界文 化遺産に
登録され た合掌造 ――
落。冬、 雪の降り
りの集
積もった 白川郷は
アップさ れて幽玄
ライト
の世界を 醸し出す
本っていいな!って気
。
(□
になる)
揖
マ
⑦ 下呂温泉
(下呂市)
――――――――――
・白川郷(白川村
――――――――
)
――――――――
議場・
国際会
長良川
ル ほか
都ホテ
志
て
す
でよ を潤 なっ
おい 大地 清流と
② 北アルプ
スの山々(飛騨山
――――――――
脈)
――――
槍ヶ岳、穂高岳、
――――
乗鞍岳など3,000メー
級の山々がそびえ、
トル
クライマー憧れの名
並ぶ。今は、ロープウェ
□が
イで穂高に、自動車道
で乗鞍へ向かうことも
OK。
(絶景!絶景!)
⑧ 世界遺産
会場
テー
!!
長 良
2014 全国
回
第23
ティア
ン
ラ
ボ
ル
ティバ
フェス
ぎふ
大会
13110703
平成 26 年
13111203
ラシ-オモ
バルA4チ
ェスティ
アフ
ランティ
⑪
⑫
⑬
A CE
開催告知チラシ(高知大会用)/岐阜県クイズ
大会缶バッジ/大会ピンバッジ
開催案内シール
エコタワシ
開催のご案内(パンフレット)/開催案内(チラシ・ポスター)/本大会資料
PR風船
62
大会スタッフTシャツ
資料袋
手と手をつなごう復興支援
~岐阜から福島へ
エコタワシプロジェクト
作成物
参加券
参 考資料
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会設置要綱
(設置)
第1条 第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ(以下「フェスティバル」という。)を実施するため、実行委
員会を設置する。
(名称)
第2条 この会の名称は、第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会(以下「実行委員会」という)とする。
(所掌事務)
第3条 実行委員会は、次の事項を審議決定する。
(1)フェスティバル開催要綱、役割分担等基本事項に関すること
(2)フェスティバルの企画、運営、広報等に関すること
(3)共催団体及び関係機関団体等との連絡調整に関すること
(4)その他、フェスティバルの実施に際して必要な事項に関すること
(組織)
第4条 実行委員会は、別表1に掲げる組織、団体等をもって構成する。
2 委員の増員を行うときは、実行委員会の承諾を得て行う。
(役員)
第5条 実行委員会に次の役員を置く。
(1)委員長 1人
(2)副委員長 2人 2 委員長、副委員長は実行委員から選出する。
3 委員長は実行委員会を代表し、会務を総括する。
4 副委員長は委員長の職務を補佐し、委員長に事故あるときはその職務を代理する。
(実行委員会の招集等)
第6条 実行委員会は委員長が招集し、議長を務める。
2 委員はやむを得ない理由により、実行委員会を欠席するときは、代理人を出席させることができる。
3 実行委員会の議事は、出席委員の過半数をもって議決する。
4 緊急やむを得ない場合など実行委員会を開催することが出来ない場合は、議事を事前に実行委員に付した
うえで、FAX、メール等により実行委員会の過半数の同意をもって決定することができる。
(部会)
第7条 事業の専門的・実務的な企画の立案及び個別課題ごとの協議を行うために部会を置く。
2 部会については、委員長が別に定める。
(幹事会)
第8条 実行委員会は、幹事会を設け、各部会で審議した内容の調整を図るとともに、フェスティバル全体に係る企画、
広報等の内容について、協議するものとする。
2 幹事会で協議した内容は、実行委員会に報告することとする。
3 幹事会の委員は、次の各号の委員で構成する。
(1)委員長、副委員長、部会長 (2)委員長が指名した委員
4 幹事会の運営は、第6条の規定を準用する。
(事務局)
第9条 実行委員会の事務を処理するために、岐阜県社会福祉協議会内に事務局を置く。
(経費)
第10条 実行委員会の業務に要する経費は、補助金、委託金、負担金、助成金、協賛金及びその他の収入をもって充てる。
(解散)
第11条 実行委員会は、その目的を達成したときに解散する。
(その他)
第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は委員長が別に定める。
付則
この要綱は、平成25年 7月 10日から施行する。
63
参考資料
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ 実行委員会
№
氏 名
所 属 ・ 役 職
1
飯 尾 良 英
中部学院大学 教授
2
長 野 利 信
岐阜市ボランティア連絡協議会 会長
副委員長
3
早 崎 正 人
市町村社協常務理事・事務局長会議 幹事長
副委員長
4
大 井 智 香 子
中部学院大学短期大学部 准教授
部会長(支え合い部会)
5
西 田 松 代
大垣市ボランティア連絡協議会 会長
部会長(ボランティア・福祉教育部会)
6
岩 井 慶 次
地域防災ネット中部 会長
部会長(防災・減災部会)
7
原 美 智 子
ぎふNPOセンター 理事・事務局長
部会長(まちづくり部会)
8
伊 藤 征 夫
中津川市ボランティア連絡協議会 会長
9
河 合 竹 乃
ぎふ市民協 理事長
10
中 谷 芳 孝
ぎふ市民協 常務理事
11
川 合 宗 次
岐阜羽島ボランティア協会 理事長
12
清 水 博
アップル子育てサポートセンター 理事長
13
野 中 基 彦
日本赤十字社岐阜県支部 事務局長
14
中 村 正
岐阜県経営者協会 幹事
15
伴 幸 洋
岐阜青年会議所 副理事長
岡 本 達 明 (25 年度)
〃 専務理事
16
河 原 洋 之
全岐阜県生活協同組合連合会 専務理事
17
益 川 浩 一
岐阜大学総合情報メディアセンター 生涯学習システム開発研究部門 准教授
18
松 井 逸 朗
岐阜県自治連絡協議会 会長
19
恩 田 政 武
岐阜市民生委員児童委員協議会 会長
20
葛 西 辰 夫
岐阜県老人クラブ連合会 常務理事
21
林 武
岐阜県社会福祉法人経営者協議会 青年部会副会長
近藤晃太郎(25 年度)
〃 青年部会長
22
服 部 吉 彦
岐阜県小中学校長会(岐阜市立岐阜小学校長)
河 合 鋭 夫 (25 年度)
〃 (岐阜大学教育学部附属中学校副校長)
23
武 山 重 幸
岐阜県共同募金会 常務理事
24
浅 野 賢 司
岐阜市社会福祉協議会 事務局長
25
田 中 博 幸
高山市社会福祉協議会 常務理事 26
山 田 仁 司
関市社会福祉協議会 課長
27
古 田 甲
中津川市社会福祉協議会地域福祉課 課長
田 口 良 典 (25 年度)
〃
28
阿 南 健 太 郎
児童健全育成推進財団 広報部・業務部 課長
29
後 藤 麻 理 子
日本ボランティアコーディネーター協会 事務局長
30
佐 甲 学
全国社会福祉協議会 全国ボランティア・市民活動振興センター所長
31
田 宮 仁 史
岐阜県社会福祉協議会 常務理事 【オブザーバー】
1
高 井 恒 司
岐阜市市民参画部市民協働推進課 課長
2
平 井 克 昭
岐阜県環境生活部環境生活政策課 課長
3
柳 友 仁
岐阜県健康福祉部地域福祉国保課 課長
山 田 昇 治 (25 年度 )
〃
【事務局 岐阜県社会福祉協議会】
64
敬称略・順不同
備 考
1
斉 藤 浩 昭
地域福祉部長
2
渡 辺 顕 直
ボランティア・市民活動支援センター所長
3
和 田 慎 太 郎
ボランティア・市民活動支援センター主事
4
三 島 幸 司
ボランティア・市民活動支援センター専門員
5
中 根 由 紀 子
ボランティア・市民活動支援センター嘱託員
6
篭 橋 文 子
ボランティア・市民活動支援センター嘱託員
7
高 木 伯 子 (25 年度)
ボランティア・市民活動支援センター嘱託員
8
堀 あ ゆ み
総務企画部主事
9
広 瀬 成 康
地域福祉部主査
10
森 英 謙
施設団体振興部課長補佐
11
藤 吉 智 子 (25 年度)
福祉人材部主査
12
濱 野 由 光 香
福祉人材部主事
委員長
参考資料
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ 実行委員会 幹事会
№
氏 名
所 属 ・ 役 職
備 考
1
飯 尾 良 英
中部学院大学 教授
委員長
2
長 野 利 信
岐阜市ボランティア連絡協議会 会長
副委員長
3
早 崎 正 人
市町村社協常務理事・事務局長会議 幹事長
副委員長
4
大 井 智 香 子
中部学院大学短期大学部 准教授
部会長(支え合い部会)
5
西 田 松 代
大垣市ボランティア連絡協議会 会長
6
岩 井 慶 次
地域防災ネット中部 会長
部会長(防災・減災部会)
7
原 美 智 子
ぎふNPOセンター 理事・事務局長
部会長(まちづくり部会)
8
川 合 宗 次
岐阜羽島ボランティア協会 理事長
9
阿 南 健 太 郎
児童健全育成推進財団 広報部・業務部 課長
10
後 藤 麻 理 子
日本ボランティアコーディネーター協会 事務局長
11
佐 甲 学
(後 藤 真一郎)
(園 崎 秀 治)
全国社会福祉協議会
全国ボランティア・市民活動振興センター所長
部会長
(ボランティア・福祉教育部会)
協 賛 団 体
「第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ」開催に当たり、ご寄付や広報、物品の
ご提供等のご支援、ご協力を賜りました。ありがとうございました。
日本生活協同組合連合会
教職員共済生活協同組合
全国労働者共済生活協同組合連合会
一般社団法人 日本新聞協会
一般社団法人 岐阜県観光連盟
公益財団法人 岐阜観光コンベンション協会
一般社団法人 飛騨・高山観光コンベンション協会
一久大塚製陶所
有限会社大橋量器
岐阜県老人福祉施設協議会
岐阜県保育研究協議会
岐阜県社会福祉法人経営者協議会
65
参考資料
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会部会設置規程
(目的)
第1条 この規程は、第23回全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会設置要綱第7条の規定
に基づき、部会に関する必要な事項を定める。
(部会の種類)
第2条 部会は次のとおりとする。
(1)支え合い部会
(2)ボランティア・福祉教育部会
(3)防災・減災部会
(4)まちづくり部会
(部会の任務)
第3条 部会は次の事項について審議し、その結果を実行委員会に報告するとともに、必要に応じて委
員長の諮問に応え、または意見を具申することができる。
(1)実行委員会から各部会に指示、提案された事項に関する企画、立案、広報啓発、実施等に
関すること
(2)その他、委員長が具体的に審議する必要があると認めた事項に関すること
(部会の運営)
第4条 部会は実行委員により構成し、部会長1人、副部会長1人を置く。
2 部会は部会長が招集し、議長を務める。
3 部会長は部会を代表し、会務を総括する。
4 副部会長は部会長の職務を補佐し、部会長に事故あるときはその職務を代理する。
5 部会には、必要な人材を加えるとともに、岐阜県内社会福祉協議会職員及びボランティア等の
スタッフが参加することができるものとする。
(部会間の調整)
第5条 部会で審議した内容の調整及び実施に係る調整は実行委員会幹事会で行う。
(解散)
第6条 部会は、実行委員会が解散したときに同時に解散する。
(その他)
第7条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は委員長が別に定める。
付則
この規程は、平成25年 7月 10日から施行する。
66
参考資料
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ 支え合い部会一覧
氏 名
実行委員
河 合 竹 乃
中 谷 芳 孝
大 井 智香子
松 井 逸 朗
恩 田 政 武
葛 西 辰 夫
早 崎 正 人
松 岡 秋 好
市町村社協職員等
廣 瀬 友 紀
加 藤 愛
長谷川 武 司
ぎふ市民協/理事長
所 属 ・ 役 職
敬称略・順不同
備 考
ぎふ市民協/常務理事
中部学院大学短期大学部/准教授
部会長
岐阜県自治連絡協議会/会長
岐阜市民生委員児童委員協議会/会長
岐阜県老人クラブ連合会/常務理事
市町村社協常務理事・事務局長会議/幹事長
岐阜市社会福祉協議会/地域福祉推進グループリーダー
岐阜市社会福祉協議会/主任
中津川市社会福祉協議会/主事
美濃加茂市社会福祉協議会/グループ長
川 合 真 治
可児市社会福祉協議会/主任相談員
牧 野 久 美
輪之内町社会福祉協議会/事務職員
副部会長
飛騨市社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
西 知 里
青木 晴香(25年度) 下呂市社会福祉協議会/福祉活動専門員
中 島 祥 文
永 田 昭 尋
渡 辺 孝 文
七宗町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
八百津町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
白川町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ ボランティア・福祉教育部会一覧
氏 名
西 田 松 代
伊 藤 征 夫
所 属 ・ 役 職
大垣市ボランティア連絡協議会/会長
敬称略・順不同
備 考
部会長
中津川市ボランティア連絡協議会/会長
実行委員
岐阜県社会福祉法人経営者協議会/青年部副会長
林 武
近藤晃太郎(25年度) 岐阜県社会福祉法人経営者協議会/青年部会長
岐阜県小中学校長会/岐阜市立岐阜小学校校長
服 部 吉 彦
河合 鋭夫(25年度) 岐阜県小中学校長会/岐阜大学教育学部附属中学校副校長
武 山 重 幸
山 田 仁 司
岐阜県共同募金会/常務理事
関市社会福祉協議会/課長
中津川市社会福祉協議会地域福祉課/課長
古 田 甲
田口 良典(25年度) 中津川市社会福祉協議会地域福祉課/課長
大垣市社会福祉協議会
佐々木 翼
江口 祥彰(25年度) 大垣市社会福祉協議会
加 藤 真太郎
渡 辺 光 城
多 田 羅 洋
杉 山 仁 仕
市町村社協職員等
阿 部 茉莉亜
高山市社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
多治見市社会福祉協議会/課長補佐
副部会長
各務原市社会福祉協議会/主事
山県市社会福祉協議会/事務局長
山県市社会福祉協議会/主任
高木 里奈(25年度) 山県市社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
瑞穂市社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
浦 千 鶴
村上 美穂(25年度) 瑞穂市社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
粥 川 真 衣
河 合 隆 二
市 川 洋 子
栗 本 浩 平
沖 升 千 尋
若 園 民記衣
牛 嶋 彰 子
赤 座 陽 子
有 賀 智 子
山 口 真 紀
木 場 幸 子
郡上市社会福祉協議会/主事
海津市社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
岐南町社会福祉協議会
笠松町社会福祉協議会/福祉活動専門員
養老町社会福祉協議会/事務職員
神戸町社会福祉協議会/福祉活動専門員
池田町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
北方町社会福祉協議会/主事
坂祝町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
坂祝町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
富加町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
67
参考資料
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ 防災・減災部会一覧
№
氏 名
所 属 ・ 役 職
実行委員
長 野 利 信
岐阜市ボランティア連絡協議会/会長
川 合 宗 次
岐阜羽島ボランティア協会/理事長
岩 井 慶 次
地域防災ネット中部/会長
野 中 基 彦
日本赤十字社岐阜県支部/事務局長
河 原 洋 之
全岐阜県生活協同組合連合会/専務理事
浅 野 賢 司
岐阜市社会福祉協議会/事務局長
高 田 薫
大垣市社会福祉協議会/主任
中 村 佐記子
瑞浪市社会福祉協議会/主事補
坪 井 繁 実
恵那市社会福祉協議会/主査
敬称略・順不同
備 考
部会長
菅野 悦子(25年度) 恵那市社会福祉協議会/主査
市町村社協職員等
長 谷 祐 子
美濃加茂市社会福祉協議会/嘱託
水 野 章 吾
可児市社会福祉協議会/相談員
大 橋 大 輔
海津市社会福祉協議会/係長
新 海 卓
笠松町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
岩 田 和 代
安八町社会福祉協議会/ケアマネージャー
鈴 木 康 子
安八町社会福祉協議会/事務職員
副部会長
巌 俊治(25年度) 垂井町社会福祉協議会/福祉活動専門員
小 里 博 子
大野町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
安 江 幸 太
東白川村社会福祉協議会/福祉活動専門員
鎌 倉 庄 司
KIプロジェクト/理事長
伊 藤 道 廣
みずなみ防災会/代表
島 田 千 寿
防災士なかつがわ会/代表
第 23 回全国ボランティアフェスティバルぎふ まちづくり部会一覧
№
実行委員
市町村社協職員等
68
氏 名
所 属 ・ 役 職
清 水 博
アップル子育てサポートセンター/理事長
原 美 智 子
ぎふNPOセンター/理事・事務局長
中 村 正
岐阜県経営者協会/幹事
伴 幸 洋
岐阜青年会議所/副理事長
益 川 浩 一
岐阜大学総合情報メディアセンター/准教授
田 中 博 幸
高山市社会福祉協議会/常務理事
伊 藤 良 平
関市社会福祉協議会/主査
井 野 寛 義
土岐市社会福祉協議会/課長
鷲 見 政 人
土岐市社会福祉協議会/主任
三 宅 梨 沙
土岐市社会福祉協議会/地域福祉係
西 村 幸 司
郡上市社会福祉協議会/係長
井上 彰人(25年度) 郡上市社会福祉協議会/係長
古 川 宏 幸
下呂市社会福祉協議会/係長
富 田 浩 生
垂井町社会福祉協議会/福祉活動専門員
前 田 淳 美
関ヶ原町社会福祉協議会/事務職員
嶺 川 将 来
川辺町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
奥 村 富士美
御嵩町社会福祉協議会/ボランティアコーディネーター
石 川 美 保
ぎふNPOセンター
敬称略・順不同
備 考
部会長
副部会長
大 会参加者アンケート調査結果
1 性別
2 年齢
◦アンケート調査の回答者の性別は、男性 35%、女
性 65%。
◦時系列的には、近年の大会とほぼ同様の割合である。
◦年齢は、20 歳代以下 5%、30 〜 50 歳代 23%、60 歳代
以上 72%。60 歳以上
が約7割を占める。
20歳代 5.1%
◦時系列的には、今大会は
30歳代 5.0%
60 歳代以上が多い。
40歳代
5.0%
男性
35.3%
70歳代以上
36.2%
50歳代
13.0%
女性
64.7%
60歳代
35.7%
3 職業等
◦職業等は、有職者(※)が 35%(うち、社協の役員・職員が半数以上の 20%)
、このほかは、
主婦 32%、無職 23%、学生 0.5%(主婦と無職の計が 56%で、有職者より多い)
。
人 数
小中学生
高校生
大学・専門学校生
会社員※
公務員※
NPO・NGO 職員※
社会福祉協議会役職員※
主婦
自営業※
無職(主婦・学生以外)
その他
全体
学生 計0.5%
その他
9.0%
%
0
0
3
33
19
11
118
194
27
140
54
599
0.0
0.0
0.5
5.5
3.2
1.8
19.7
32.4
4.5
23.4
9.0
100.0
有職者
計34.7%
主婦と無職
計55.8%
4 居住地
岐阜県内
38.1%
◦アンケート調査の回答者の居住地は、岐阜県内 38%、岐阜県外 62%。
岐阜県外
61.9%
■居住地
(過去の大会)
岐阜県大会
高知県
三重県
東京都
広島県
愛媛県
新潟県
愛知県
群馬県
熊本県
県内
228
38.1
20.9
55.1
33.3
45.0
49.2
55.4
66.7
62.2
54.6
県外
370
61.9
79.1
44.9
66.7
55.0
50.8
44.6
33.3
37.8
45.4
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
680
316
396
482
415
913
1,396
558
1,186
全体(%)
全体(回答者数)
598
69
大会参加者アンケート調査結果
5 ボランティア・市民活動の参加経験の有無
◦活動経験は、「している」73%、「したことがある」22%で、経験者は 95%。
■ボランティア・市民活動の参加経験の有無
(活動を)している
(活動を)したことがある
(活動をしたことは)ない
全体(%)
全体(回答者数)
している+したことがある
岐阜県大会
410
73.0
124
22.0
28
5.0
100.0
562
534
95.0
ない 5.0%
(過去の大会)
したこと
がある
22.0%
高知県 三重県 東京都 広島県 愛媛県 新潟県 愛知県
87.3
77.9
74.7
85.5
79.8
82.1
80.8
8.4
17.7
19.1
11.2
17.0
13.6
13.0
4.3
4.4
6.2
3.3
3.2
4.3
6.2
100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
534
271
388
491
411
884 1,345
95.7
95.6
93.8
96.7
96.8
95.7
している
73.0%
93.8
6 ボランティア・市民活動の通算の活動経験年数
◦通算の活動経験年数は、2 年以下 12%、3-9 年 31%、10 年以上 58%。
◦平均活動経験年数は、全体で 12.2 年、
「活動をしている」のみでは 13.1 年。
◦時系列的には、顕著な変化はない。平均活動経験年数は、愛媛大会以降すべての大会で 11 年以上(活動者のみでは 12 年以上)
となっている。
■ボランティア・市民活動の通算の活動経験年数
2 年以下
3~5年
6~9年
10 ~ 19 年
20 年以上
全体(%)
全体(回答者数)
岐阜県大会
43
11.9
73
20.1
38
10.5
121
33.3
88
24.2
100.0
363
高知県
10.5
17.2
13.6
33.3
25.3
100.0
447
2年以下
11.9%
(過去の大会)
三重県
13.9
16.5
9.6
27.4
32.6
100.0
230
東京都
20.9
17.8
11.6
28.4
21.3
100.0
225
広島県
10.5
19.6
11.9
30.7
27.3
100.0
362
愛媛県
11.8
20.9
8.8
37.4
21.2
100.0
340
3~9年
30.6%
10年以上
57.5%
7 関わっているボランティア・市民活動の分野
◦活動分野は、「福祉」が最も多く 74%、次いで「子どもの健全育成」31%、
「まちづくり」21%など。回答者一人あたり 2 ~
3 分野の活動をしている。なお、活動を支援する側の「ボランティア・市民活動の連絡・助言・援助」は 27%。
■関わっているボランティア・市民活動の分野(複数回答)
福祉(高齢者・障害者等)
子どもの健全育成
保健・医療
社会教育
まちづくり
地域安全活動
災害救援活動
学術・文化・芸術・スポーツ
環境保全
国際協力
人権擁護・平和推進
職業能力開発・雇用機会拡充
経済活動活性化
ボランティア・市民活動の連絡・助言・援助
その他
全体(%)
全体(回答者数)
70
岐阜県大会
420
73.7
179
31.4
31
5.4
36
6.3
121
21.2
101
17.7
79
13.9
70
12.3
47
8.2
13
2.3
29
5.1
6
1.1
2
0.4
154
27.0
26
4.6
100.0
570
(過去の大会)
高知県
67.8
31.4
6.5
8.1
27.3
19.0
16.6
13.3
14.8
3.9
6.0
三重県
76.8
21.8
4.4
7.0
20.8
15.4
15.8
8.4
9.7
5.0
5.0
東京都
68.0
30.6
8.2
10.7
26.0
12.6
16.4
12.0
10.7
7.4
5.2
広島県
71.8
35.4
6.3
8.2
27.2
23.4
14.6
9.8
13.4
5.4
5.0
愛媛県
62.2
27.0
3.5
8.2
22.9
13.3
12.3
9.2
9.2
2.7
2.5
29.1
2.2
100.0
633
20.1
1.0
100.0
298
28.1
4.1
100.0
366
25.3
2.5
100.0
478
18.4
0.3
100.0
489
大会参加者アンケート調査結果
8 参加理由
◦参加理由は、
「ボランティア・市民活動に参加しているから」
70%、
「全国の動向や活動事例が知りたいから」35%、
「ボ
ランティア・市民活動に興味があるから」22%など。
■参加理由(複数回答)
岐阜県大会
ボランティア・市民活動に参加しているから
410
友人・知人が参加・出演するから
全国の動向や活動事例が知りたいから
6.3
204
34.8
全国の実践者と交流したいから
ボランティア・市民活動に興味があるから
77
13.1
130
22.2
28
4.8
その他
全体(回答者数)
70.0
37
586
9 大会のことを最初にどうやって知ったか
◦情報の入手方法は、「機関・団体等から」が最も多く 60%、次いで、
「実行委員会からの案内・チラシ」25%、
「友人・知人からの紹介」12%など。
(複数回答)
(過去の大会)
岐阜県大会
友人・知人からの紹介
機関・団体等からの紹介
新聞広告
高知県
三重県
東京都
広島県
愛媛県
71
12.1
17.9
15.1
19.5
10.4
9.7
349
59.6
44.6
61.4
50.5
63.8
66.6
9
1.5
0.6
1
1.6
2.1
0.5
146
24.9
32.1
19.9
19
18.7
21.5
昨年度のボランティアフェスティバルに参加して
53
9.0
6.3
9
9.9
11.9
5.7
実行委員会以外からの案内・チラシ
28
4.8
4.2
1.6
3.2
2.9
0.7
その他
22
3.8
3
2.9
5.1
1.9
0.5
100
100
100
100
100
100
666
311
374
481
404
実行委員会からの案内・チラシ
全体(%)
全体(回答者数)
586
参加回数
参加費用
◦ 参 加 回 数 は、1 回 目 65 %、2 回 目
16%、3 回目以上 19%。参加経験
者(リピーター)は 35%。
◦近年の大会では、2 回以上の参加者
が 3 割前後を占めている。3 回以上
は 2 割弱。
◦参加費用は、
「すべて自分で負
担」20%、「一部補助」45%、
「全額補助」35%、何らかの補
助があった合計は 80%。
全額補助が
あった
34.8%
■参加費用
岐阜県大会
回答数 割合
3回目以上
19.3%
2回目
15.9%
(人)
(%)
一部補助があった
264
45.4
全額補助があった
202
34.8
全体
581
100.0
補助あり計
466
80.2
すべて自分で負担
1回目
64.8%
115
19.8
すべて
自分で負担
19.8%
一部補助が
あった
45.4%
※学生を除いて集計
※職務としての派遣を含む。
71
大会参加者アンケート調査結果
主なプログラムの参加状況
◦本アンケート調査回答者の参加状況は右表の通り。
◦ 1 日目の全体のプログラムは 34 〜 54%。交流会は 21%。
◦ 2 日目の分科会は 65%、大会最後のプログラムである閉会
式・引継式は 25%。
■主なプログラムの参加状況 (複数回答)
岐阜県大会
回答数(人) 割合(%)
開会式
331
53.6
記念講演
331
53.6
トーク・セッション(1 日目)
321
207
51.9
33.5
ボランティア一文字造語
交流会
合唱
トーク・セッション(2 日目)
閉会式・引継式
全体
開会式の評価
とても
良かった
40.3%
清流トーク・セッション
第1部の評価
◦清流トーク・セッション第1部の評価としては、
「とて
も良かった」50%、「良かった」47%で、合計の「満
足(計)」は 97%。
あまり良くなかった
3.0%
72
203
32.8
65.2
202
32.7
153
24.8
618
◦全体講演の評価としては、
「とても良かった」45%、
「良
かった」53%で、合計の「満足(計)
」は 97%。
あまり良くなかった
2.8%
あまり良くなかった
2.5%
良かった
46.8%
20.7
記念講演の評価
◦開会式の評価としては、
「とても良かった」40%、
「良かっ
た」57%で、合計の「満足(計)」は 98%。
良かった
57.2%
128
403
分科会・フィールドワーク
良かった
52.7%
とても
良かった
44.5%
ボランティア一文字造語
優秀作品発表・表彰式の評価
◦ボランティア一文字造語優秀作品発表・表彰式の評価
としては、
「とても良かった」43%、
「良かった」54%
で、合計の「満足(計)
」は 97%。
あまり良くなかった
3.0%
とても
良かった
50.2%
良かった
54.0%
とても
良かった
43.0%
大会参加者アンケート調査結果
分科会・
フィールドワークの評価
◦分科会・フィールドワークの評価としては、「とても良
かった」46%、
「良かった」51%で、合計の「満足(計)
」
は 96%。
良くなかった
0.8%
あまり良く
なかった
2.9%
良かった
50.7%
清流トーク・セッション
第2部の評価
◦清流トーク・セッション第2部の評価としては、
「とて
も良かった」22%、「良かった」63%で、合計の「満
足(計)
」は 84%。
良くなかった
1.1%
あまり
良くなかった
14.6%
とても
良かった
21.6%
とても
良かった
45.6%
良かった
62.7%
閉会式・引継式の評価
あまり
良くなかった
4.4%
とても
良かった
24.1%
◦引継式・閉会式の評価としては、「とても良かった」24%、「良かった」72%で、
合計の「満足(計)」は 96%。
良かった
71.5%
交流会の評価
合唱の評価
◦交流会の評価としては、
「とても良かった」24%、
「良
かった」48%で、合計の「満足(計)」は 72%。
良くなかった 7.8%
あまり良く
なかった
20.1%
とても
良かった
24.0%
◦合唱の評価としては、
「とても良かった」50%、
「良かっ
た」49%で、合計の「満足(計)
」は 99%。
あまり
良くなかった
1.5%
良かった
48.7%
とても
良かった
49.8%
良かった
48.1%
73
大会参加者アンケート調査結果
ボランティア・市民活動について、参考となる全国的な情報発信
や課題提起がなされていたと思うプログラムはどれですか。
◦参考となる全国的な情報発信や課題提起がなされてい
たか、については、「分科会・フィールドワーク」が最
も多く 57%、次いで「トーク・セッション(1日目)
」
45%、「記念講演」44%。
(複数回答)
今後の取り組みの方向性を
見出すことができましたか。
◦今後の取り組みの方向性を見出すことができたか、に
ついては、
「よく理解できた」18%、「ある程度できた」
78%、合計の「できた(計)」は 96%。
あまり理解
できなかった
3.9%
岐阜県大会
参加者数 回答数(人) 割合(%)
開会式
331
70
21.1
記念講演
331
147
44.4
トーク・セッション(1 日目)
321
145
45.2
ボランティア一文字造語
207
36
17.4
交流会
128
34
26.6
分科会・フィールドワーク
403
229
56.8
トーク・セッション(2 日目)
202
44
21.8
閉会式・引継式
153
16
10.5
本大会は全体的にスムーズに
運営・進行されましたか。
◦スムーズに運営・進行されたか、については、
「とても
良かった」21%、「良かった」74%、合計の「良かっ
た(計)
」は 95%。
理解できなかった
0.5%
よく理解
できた
17.8%
ある程度
理解できた
77.8%
あまり
良くなかった
4.2%
とても
良かった
21.2%
良かった
74.1%
やや不満だった
5.0%
本大会に満足されましたか。
◦本大会に満足されましたか、については、
「大いに満足した」19%、「満足した」
76%、合計の「満足した(計)」は 95%。
満足した
75.6%
74
良くなかった
0.5%
不満だった
0.5%
大いに
満足した
18.9%
大会参加者アンケート調査結果
回答数(人)
分科会関連項目
(1)アンケート調査の回答者が参加した分科会の内訳
◦回収された調査票数は 573 票。そのうち分科会参加者は
564 人。
割合(%)
支え合い1
37
6.6
支え合い2
11
2.0
支え合い3
13
2.3
支え合い4
10
1.8
支え合い5
14
2.5
支え合い6
18
3.2
支え合い7
4
0.7
支え合い8
55
9.8
ボランティア・福祉教育1
26
4.6
ボランティア・福祉教育2
35
6.2
ボランティア・福祉教育3
26
4.6
ボランティア・福祉教育4
33
5.9
ボランティア・福祉教育5
28
5.0
ボランティア・福祉教育6
26
4.6
ボランティア・福祉教育7
19
3.4
ボランティア・福祉教育8
23
4.1
ボランティア・福祉教育9
12
2.1
防災・減災1
32
5.7
防災・減災2
49
8.7
防災・減災3
30
5.3
防災・減災4
9
1.6
防災・減災5
13
2.3
まちづくり1
12
2.1
まちづくり2
7
1.2
まちづくり3
7
1.2
まちづくり4
4
0.7
フィールドワーク1
0
0.0
フィールドワーク2
6
1.1
フィールドワーク3
全体
5
0.9
564
100.0
(2)分科会を選ばれた理由
◦分科会を選んだ理由は、「テーマ・内容で」が主な理由で 62%を占める。
◦次いで「人の勧めで」11%など。「実施形式で」を選んだ参加者は 4%。
(複数回答)
(過去の大会)
岐阜県大会
テーマ・内容で
397
高知県
三重県
東京都
広島県
愛媛県
新潟県
62.4
87.8
75.3
84.5
71.7
84.6
63.9
出演者で
23
3.6
11.6
12.3
11.3
7.8
11.0
7.2
実施形式で(ワークショップ、フィールドワーク等)
23
3.6
5.4
2.2
4.2
4.7
2.9
5.9
人の勧めで
70
11.0
7.5
10.7
6.5
6.9
7.5
15.5
知人・仲間が企画運営しているため
26
4.1
6.0
5.8
7.2
10.7
3.2
5.4
第1希望以外の分科会に参加するよう調整を受けた
65
10.2
その他
32
5.0
全体(%)
全体(回答者数)
100.0
636
4.3
3.3
4.8
6.0
4.3
0.0
—
—
—
—
—
—
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
671
365
1154
681
345
808
75
大会参加者アンケート調査結果
あまり
得られなかった
4.4%
大いに
得られた
34%
(3)今後の活動のために得られたこと、
生かそうと思われたことがありましたか。
◦今後の活動のために得られたこと、生かそうと思われたことが
「大いに得られた」34%、
「得られた」61%で、
「得られた(計)
」
は 95%。
◦時系列的には、今回の大会は「大いに得られた」が多い。
得られた
61.4%
あまり
良くなかった
2.6%
良かった
58.7%
やや不満だった
4.8%
不満だった
0.9%
大いに
満足した
31.7%
(5)分科会に参加し、満足されましたか。
◦分科会に参加し満足されましたか「大いに満足した」32%、
「満
足した」63%で、「満足した(計)」は 94%。
満足した
62.6%
76
良くなかった
0.5%
とても
良かった
38.2%
(4)分科会はスムーズに運営・進行されましたか。
◦分科会はスムーズに運営・進行されましたか「とても良かった」
38%、「良かった」59%で、「良かった(計)
」は 97%。
得られなかった
0.2%
読み方
ボランティア募集中
読み方
読み方
読み方
つながり
ボランティア
ボランティア
ボランティア
あなたの“力”を
待っています。
手と手をつなごう
みんなの心が
結ばれて
お互いに助け合う心
心の絆で行動します
伊良皆和弘/沖縄県
上田真由美/京都府
吉永道子/鹿児島県
田中恭司/岐阜県
田中恭司/岐阜県
読み方
読み方
読み方
読み方
読み方
しあわせ
ボランティア
ボランティア
ふくし
さしのべる
みんなの心が和む
支え合うことで
みんな笑顔に
幸せがたくさんの人に
広がるように
みんな しあわせ
愛情を持って行動する
林詩織
古川里奈
北川真衣/岐阜県
武山重幸/岐阜県
下瀬理恵子/岐阜県
読み方
読み方
読み方
読み方
ボランティア
やさしい心
ボランティア
死力を尽くさないまでも
皆の力を合わせる
まーるい気持ちをもって
みんなで輪になりましょう
山之内洋子/三重県
中垣寿美子/岐阜県
読み方
読み方
読み方
ボランティア
輪になって
あなたの笑顔が
見たいから
みんなの心が輝いて
みんなの気持が
一つになって
大野真太郎/大阪府
渡辺知世子/新潟県
庵信子/岐阜県
読み方
読み方
読み方
ボランティア
コミュニケーション
つながり
コミュニケーション
ニコニコ
なごみのこころ
心が通い合っています。
人と人との絆を大切に
笑顔は人と人との繋がり。
いっしょにわらおう
小谷徹/石川県
中山晃一/岐阜県
庵信子/岐阜県
田中祐里奈/岐阜県
青山さとみ/岐阜県
読み方
読み方
読み方
読み方
読み方
ボランティア
ささえあい
ボランティア
傾聴
まごころ
皆が協力して
安心して暮らせる。
支えよう 愛をもって
真心で参加します
相手の気持を敬う
心を和ますプレゼント
前田修良/岐阜県
葛西康弘/岐阜県
田中恭司/岐阜県
柏香代子/熊本県
安室茂美/神奈川県
読み方
読み方
読み方
読み方
ふれあい
おたがいさま
ボランティア
ボランティア
アイデア
笑う心に福来たる
困った時は、お互いさま。
手を取りあって助けあおう。
多くの人で
人を支えていくから
輪の中に
笑顔が広がる
心で新しい発想を
つくりだす
上田真由美/京都府
西田奈津子/岐阜県
成木亮/岐阜県
加藤未貴
堀あゆ美/岐阜県
(敬称略)
読み方
ボランティ ア一文字造語 入賞作品
読み方
第23回
全国ボランティアフェスティバルぎふ
報 告 書
発 行/第23回
全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会
事務局 社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会
ボランティア・市民活動支援センター
〒500 – 8385 岐阜県岐阜市下奈良 2– 2– 1 岐阜県福祉会館内
TEL:058 – 274 – 2940 FAX:058 – 274 – 2945
発行月/2015年 1 月
赤い羽根共同募金を活用しています。