第4回伊勢市教育振興基本計画策定委員会会議概要 日 時:平成 23 年

第4回伊勢市教育振興基本計画策定委員会会議概要
日
時:平成 23 年 10 月 25 日(火) 午後7時 00 分~8時 21 分
場
所:小俣総合支所3階 大研修室
出席委員:有門秀記委員、竹内勇夫委員、沖河雅子委員、鈴木幸枝委員、小倉
恵美委員、大仲正人委員、西城宏樹委員、北河新松委員、雪岡 義
委員、田中信光委員、山下智史委員
欠席委員:佐藤年明委員、小山喜雄委員
事務局出席者:宮崎教育長、佐々木教育部長、北村教育次長、辻教育総務課長、村
田文化振興課長、世古口生涯学習・スポーツ課長、藤原教育研究所
長、坂谷教育総務課副参事、勢力学校教育課副参事、加藤生涯学習・
スポーツ課副参事、上島生涯学習・スポーツ課副参事、中居教育総
務課主幹
(会議の概要)
*発言内容の確認ができなかった部分は“○○”で表記しています。
副委員長:今日は委員長がお休みなので、私が司会を務める。今日は、前回検
討した「施策の基本的方向」の修正箇所の確認から入りたい。事務局
から説明を願う。
事務局:前回会議の意見を踏まえての修正箇所として、20 ページの「②国際理
解教育の推進」の「ア.外国語によるコミュニケーション能力の育成」
のALTの記述に関して、
「外国語のネイティブスピーカー及び外国語
に堪能な方」と修正。また、
【現状と課題】中に「日本の文化や伝統を
大切にしながら」を追加。
【取り組みの方向】のアに「また、異文化を
理解するだけではなく、日本の文化や伝統を大切にしながら、異なる
文化や習慣、価値観などを持つ世界の人々と共生する態度を養うとと
もに、自分の考えや日本の文化、伝統などを外国で発信できるような
コミュニケーション能力の基礎を育成します。
」を追加した。17 ページ
の「②生徒指導体制の充実」の記述において、
【取り組みの方向】と【主
な取り組み】との関連、整合性について指摘があったので、他の項目
も含めて【取り組みの方向】に呼応する形で【主な取り組み】を修正。
【主な取り組み】の体験活動が分かりにくいとの指摘に対しては、
「コ
ミュニケーション能力の育成」と修正し、
「職場体験、自然体験、地域
の農業・漁業、食、文化などを体験する学習を通してコミュニケーシ
ョン能力を育成します。」と記述した。24 ページの「(2)郷土を愛する
心を育てる学校づくり」の【主な取り組み】
「地域教材の開発と郷土教
育の推進」が分かりにくいとの指摘に対し、記述を見直した。また、
神宮にかかわる記述が少ないとの意見に対しては、4ページの「1.
基本理念」の記述に、
「神宮の鳥居前町として」という記述を追加した。
その他、分かりにくい文章等について、事務局で見直し、修正した箇
所がある。
副委員長:この件に関して、意見・質問はないか。
A委員:4ページで「神宮の鳥居前町として」というのが先に来ている。私は
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伊勢の人間でありながら、伊勢の歴史がよく分からないのだが、
“神宮”
があって“伊勢”があるのか、“伊勢”があって“神宮”があるのか。
これだと“神宮”があるから“伊勢”があるように取れるので、順番
を変えた方がいいように思うが。
事務局:そのような意見もあるかとは思うが、総合計画などに「神宮の鳥居前
町として栄えてきた伊勢市」というようなフレーズがあり、それに倣
った形でこのような表現にした。
副委員長:ほかになければ次に進む。今日は残りの部分全てを終えたいと考え
ている。26 ページの「これからの学校」から最後までを検討されたい。
事務局から説明を。
事務局:26 ページの「4.これからの学校」は「(1)よりよい学習環境を求めて」
「(2)児童生徒の安全安心」の2つの施策で構成し、また「(1)よりよ
い学習環境を求めて」は、さらに「①小中学校の適正規模化・適正配
置」と「②教育環境の整備・充実」
「③教職員の資質能力向上」の3つ
の施策で構成されている。
「(1)よりよい学習環境を求めて」「①小中学校の適正規模化・適正
配置」は、教育委員会の重要施策として取り組んでいるもので、子ど
もたちにとってよりよい学習環境を整備するため、小中学校の適正規
模化・適正配置を推進しようとするものである。児童生徒の減少によ
り学校の小規模化が進んでいること、小規模校にはメリット、デメリ
ットがあるものの、
「生きる力」を育むためには、一定規模の集団の中
で教育活動が有効であることを現状と課題に挙げている。取り組みの
方向としては、一定規模の集団の中で学習や生活をしながらコミュニ
ケーション能力を高め、豊かな人間関係を築き、自主性や社会性を身
に付けていくため、小中学校の適正規模化・適正配置を計画的に進め
ることとしている。数値目標は、前回の会議で表現について質問があ
ったが、計画を策定し、実施していくとした。
「②教育環境の整備・充実」では、現状と課題として、子どもたち
が安心・安全かつ時代に即応した快適な教育環境の中で学習していく
ことが望まれていること、今後さらに、施設・設備等の整備・充実や
維持管理、新学習指導要領の完全実施への対応等に向けて、教材備品
等の一層の充実を図る必要があるとしている。取り組みの方向として
は、
「ア.施設・設備の整備」
、
「イ.教材備品の充実」、
「ウ.教育用コ
ンピュータの整備」、「エ.給食施設・設備の充実」とし、主な取り組
みは、特に施設の整備・充実として、旧伊勢市の幼稚園、小中学校が
未整備の空調設備を整備することを掲げている。なお、教育用コンピ
ュータ等の整備の内容を見直し、前回の資料から修正している。
「③教職員の資質能力向上」では、現状と課題として教職員は教育
者としての使命感や責任感を持ち、教育の専門家としての指導力の向
上を目指すことが必要であり、学校が組織として力を発揮していくた
めに、校内研修の充実を図る必要があるとしている。取り組みの方向
としては、
「ア.研究の支援」、
「イ.研修の推進」、
「ウ.教育資料の提
供」を掲げ、主な取り組みは記載のとおりである。また、研修の推進
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については、内容を見直し、前回の資料から修正した。数値目標には、
研修講座等受講者の満足度を挙げた。
「(2) 児童生徒の安全安心」では、東日本大震災から、防災教育の
重要性が再認識され、子どもたちが危険を認識し、日常的な備えを行
うとともに、状況に応じて、的確な判断の下に、自らの安全を確保す
るための行動ができるようにすることが課題となっていること、不審
者による声掛けなど、子どもたちの生活の安全・安心に対する懸念が
高まっていること、子どもの危険予測能力や危険回避能力を身に付け
られるよう学校教育活動全体で取り組む必要があること、学校、家庭、
地域、警察等が連携して、社会全体で学校安全に取り組む体制を整備
する必要があることを現状と課題に挙げている。取り組みの方向とし
ては、
「ア.学校安全に関する取組みの充実」、
「イ.危機管理体制の整
備」を挙げ、数値目標には「子どもの交通事故・学校生活におけるケ
ガの件数」を設定した。
「5.幼児教育の充実」では、幼児期における教育は、子どもたち
の心身の健やかな成長を促すうえで、極めて重要な役割を担っている
こと、家庭と地域社会、幼稚園・保育所・認定こども園が十分な連携
を図り、それぞれの特色を生かした幼児教育を行うことが必要である
ことを現状と課題に挙げている。
取り組みの方向については、構成を見直し、修正をした。
「ア.教育
活動・教育環境の充実と小学校への円滑な移行」、「イ.地域の実情に
応じた幼児教育の推進」を掲げている。数値目標には、
「教育・保育関
係職員のうち他施設で保育体験等を行った人数」を挙げた。
「Ⅲ.地域全体で取り組む教育の推進」は「1.家庭地域における
教育力の向上」の中に「(1)家庭の教育力の向上」と「(2)地域の教育
力の向上」の2つの施策で構成している。「(1)家庭の教育力の向上」
では、核家族化や共働き世帯の増加等に伴い、地域との関係の希薄化
が進み、地域からの孤立による育児不安などを抱える家庭が増加して
いること、家庭における教育力の低下が懸念される状況にあること、
子どもたちが事件・事故に巻き込まれないようにするために、社会環
境の改善と、家庭における教育力の向上が求められていることを、現
状と課題に挙げた。取り組みの方向として、家庭教育の重要性の再確
認を上げている。数値目標には、地域活動者研修会終了後のアンケー
トでの、当該研修の「講演」「事例報告」の満足度を挙げた。
「(2) 地域の教育力の向上」では、地域の教育力の低下が課題とな
っており、青少年は自身が自覚しないような種々のストレスを増加さ
せていること、社会道徳を逸脱した行為に対する抵抗感の希薄化が進
んでいることを、現状と課題に挙げた。取り組みの方向としては、地
域活動へ気軽に参画できるような「ア 啓発活動の推進」、イとして教
育委員会の組織である「青少年相談センター活動の推進」を掲げてい
る。数値目標には、青少年相談センターが実施する街頭指導による指
導青少年数を挙げた。
「Ⅲ.社会教育・スポーツの振興」は、
「1.社会教育の推進」
「2.
3
文化の振興」
「3.スポーツの振興」の3つの施策で構成している。
「1.
社会教育の推進」では、細分化・高度化した住民の学習ニーズへの適
切な対応が求められていること、学習成果が生かされる機会を充実さ
せる必要があること、社会教育施設が社会教育の活動拠点として積極
的に活用されるよう努める必要があることを、現状と課題に挙げてい
る。「取り組みの方向として、「ア.学習機会の充実」、「イ.学習機会
の活用」、ウとして、社会教育関係施設が学習活動の拠点として有効に
活用されるよう、
「学習環境の整備」を挙げた。数値目標として、社会
教育施設の利用回数、図書館利用者数、図書貸出冊数を設定した。
「2.文化の振興」では、伊勢市には神宮御鎮座のまちとして来訪
者に日本人の心のふるさとを感じさせる独特の歴史・文化があること、
少子高齢化により地域の伝統行事の後継者の確保・育成が課題となっ
ていること、伊勢市固有の文化、民族芸能などに市民が触れる機会を
設け、文化財、伝統文化の適切な保存管理を支援し、活用することが
求められていることを現状と課題に挙げた。
取り組みの方向として、「ア.歴史・文化資産の周知・啓発」、「イ.
舞台芸能・美術の振興」、「ウ.文化財の指定・登録」、「エ.民俗芸能
の保存・継承」、「オ.文化財の保存・活用」を掲げている。数値目標
には、芸能祭・美術展覧会への参加者・出品者ほか5つを設定した。
「3.スポーツの振興」では、人々の健康に対する意識やスポーツ
に対する関心が高まっている一方で、精神的なストレスの増大、体力
の低下など、健康上の問題が顕在化していること、運動をする人とし
ない人の二極化も進んでおり、市民の誰もがその目的に合わせ、生涯
にわたってスポーツに親しむことができる環境づくりが必要となって
いることを現状と課題に挙げた。取り組みの方向として、
「ア.スポー
ツ組織の強化」、「イ.スポーツ施設の利便性の向上」、「ウ.スポーツ
活動の充実」を掲げている。これらについては、見直しを行い、前回
資料から修正を加えている。数値目標には、総合型地域スポーツクラ
ブのクラブ数・会員数、市内公共スポーツ施設に対する満足度、週1
回以上運動(スポーツ)を行っている割合を設定した。
副委員長:今の説明に対して、意見・質問はないか。
B委員:前回までは 30 ページの「主な取り組み」の部分に「安全マップの作成
支援」というのがあった。今の説明を聞くと、
「取り組みの方向」の項
目に「主な取り組み」の数を合わせたがために「安全マップの作成支
援」は削除されたということか。その「マップの作成」に代わる文言
がどこにもないが、子どもたち自身による「安全マップの作成」とい
うのは、防災教育においてすごくいいことだと思う。私の地区でも親
子会が中心となって、4・5年前に地区内のいろんな危険箇所を調べ
た。当時は震災による津波のことは想定していなかったが、M9.0の
三連動の津波が来た場合、堤防がうまく機能しなければ、私の御薗地
区には約2mの津波が押し寄せる予想がこの前発表された。そうなる
と、子どもたちが学校にいた場合には、耐震化もされているので屋上
に避難すれば安全だが、通学途中などは田んぼ道なので、ここならど
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こが一番高い場所か、といったことを知るための「安全マップの作成」
をどこかに入れてもらいたい。
副委員長:この件に関してどうか。具体的なものを入れるか抽象的なもので括
ってしまうかという問題だと思うが。
B委員:できれば、
「ア.」と「イ.」のままでいいので、
「危機管理体制の整備」
の中に「子どものたちの手による主な取り組み」として。前回は「主
な取り組み」として「安全マップの作成を支援します」という文言が
あったが、それが一切なくなったので、取り組み事項として入れて欲
しい。
副参事:その取り組み自体をなくしたという訳ではないが、今の意見に対して
は、こちらで検討をしたい。
C委員:今の意見と若干関連も出てくるが、大きくは「よりよい学習環境」に
入ることになるのかなとも思う。
「適正規模化・適正配置」の中で、災
害に対しても、例えば学校の高所移転であるとか高層化を視野に入れ
て進めていると聞いたが、そういった記述が一切なくて、災害に対す
るハード面の安全確保の取り組みの記述が乏しいような気がする。30
ページの「主な取り組み」の中には「交通安全・防犯教室等」と人災
に対しての備えは記述してあるが、天災に対する備えの部分が若干薄
いような気がするがどうか。
事務局:今、進めている学校再編に関しての意見であるが、これに関しては 26
ページから 27 ページにかけての「適正規模化・適正配置」の中で、
「よ
りよい学習環境を求めて」という切り口でこの施策を捉えている。当
然、この学校再編に当たっては、まず子どもたちの安全・安心を確保
し、併せて学校が地域の防災機能を果たすこと、それから機能強化の
面も含めて検討をしている。基本的に、整備をするに当たっては高台
に学校を設ける、高台がないところは校舎の高層化によって対応する、
というような考え方でこの「適正規模化・適正配置」の場合の学校整
備を進めていく考えではあるが、もう一つの視点、
「安全・安心」面か
ら見た部分というのがこちらには表れていないので、再度検討したい。
C委員:
「適正規模・適正配置」ということで、簡単に“統廃合”という言葉で
片付けてしまうと、関わり方で難しい部分も出てくるかとは思うが、
そこにプラスして、実際に危険な学校を安全にするために必要なんだ
というところを付け加えれば住民の理解も得やすいのではないか。非
常に重要だと思う。これから「適正規模化・適正配置」をしていく中
で、人数や効率のことだけではなくて、安全というところを前面に出
して進めていかないと、今後の適正規模化というのはスムーズにいか
ないような気がしたので、ぜひ入れて欲しい。
部 長:今、学校の「適正規模化・適正配置」を行っている。
“適正規模”とい
うのは一つの考え方のもので、それを具体化する“適正配置”の中で
は、規模だけではなくて学校の安全・安心を同じように大事に考えて
進めている。それをどこに入れるのが一番いいかということも含めて
検討をして、次回で示したい。
D委員:言葉のあやを取るかもしれないが、
“安全安心”か、それとも“安心安
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全”か。両方使われている。27 ページの「現状と課題」は「“安心・安
全”かつ時代に即応した」、28 ページの給食のところでは「“安全安心”
な給食」になっている。それと、29 ページは「児童生徒の“安心安全”」、
30 ページの「現状と課題」の文中は「子どもたちの生活の“安全・安
心”」になっている。これは、言葉のあやによってこういう使い方をす
るのか。どちらが正常なのか。どういう文言にすればよいのか。
副委員長:この件については、意図があるのか訂正するのかという問題だと思
うので、答えを。
教育長:おそらく意図はなく、分担したことによる誤り。検討してどちらかに
揃える。
E委員:29 ページからの「安心安全」に関する部分では、防犯教育、防災教育、
交通安全教育について全般的に書かれているが、特に防犯・交通安全
教育面では、
「主な取り組み」の中の「学校安全ボランティア」という
ようなある程度限定された言葉になっている。今、重要なのは地域の
自主的な安全ボランティアとか防犯ボランティアとか、そういう人た
ちとの連携をどうするか。教育委員会として、学校の組織上あまり手
の届かないところでも、地域にいろんな自主的な組織があるので、そ
ちらと連携していくべき。
“地域”という言葉はたくさん使われている
が、もう少し具体的に“地域の安全ボランティア”とか“自主団体”
とか、そういうところとの連携・情報の提供ということを少し言葉に
入れると、活動している人たちも「こういう基本計画の中できっちり
とされている」という思いを持たれると思うので、その点について考
えは。
力副参事:現実には、学校安全ボランティアや自主防犯組織の方々との連携も
し、協力も得ながら子どもたちを守っているところなので、この件に
ついては、入れていく方向で検討をしたい。
副委員長:これは明文化するかしないかということで、すでにやっているとこ
ろを明文化すれば、ボランティアの方の意義が非常に上がるというこ
と。
E委員:PTA以外にも自主防災とか安全のための防犯のパトロールとか、そ
ういうのもたくさんあるし、ある程度評価して入れる方がいいと思う。
36 ページからの「社会教育・スポーツの振興」は、生涯学習というこ
とで捉えられ、いろいろと掲げられている。特にスポーツの部分の取
り組みには「スポーツ組織の強化」であるとか「スポーツ施設の利便
性の向上」、「スポーツ活動の充実」とあるが、これだと若い人たちを
中心にした専門的な活動を指していると受け止められる。生涯学習か
ら言えば、ある程度高齢者や体の弱い人たち、スポーツに余り関心の
ない子どもたちのための軽スポーツを大事にしていかねばならない。
生涯学習の中ではそれらを抜かしていくと、専門的なところの競技ス
ポーツに走ってしまう可能性もある。もちろん、それはそれでいいが、
それ以外にも両立させて活動できるような内容、いろんな施設や組織
を通じてそういう人たちを対象に、ボランティア活動をやっている体
育指導員等が軽スポーツの振興、健康の管理・維持をしていく。そう
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いうことを含めた配慮をする必要があると思うが、その考え方を。
課 長:生涯学習のカテゴリーの中に軽スポーツの振興を、という意見である。
軽スポーツ・ニュースポーツは生涯学習の範疇かスポーツの範疇かと
いう議論もあるが、
「スポーツの振興」の記述の「主な取り組み」の中
の「スポーツ組織の強化」に“総合型地域スポーツクラブ等の育成・
支援”を入れている。総合型スポーツクラブは競技性というよりも広
く年齢も問わず、スポーツに取り組める組織体である。競技も重要で
はあるが、手軽にスポーツを楽しめ、だれでも汗を流せる状態を作っ
ていきたいと考えており、この部分がそれに当たる。
E委員:この中に総合型のことは書かれているが、各委員やこれをちょっと読
んだだけの人は、我々高齢者にはやってくれないのか、という思いを
感じる。
課 長:そういったことをこの「スポーツの振興」の中に、高齢者も障がい者
もといったかたちで加えるよう検討したい。
副参事:紙面上、あまりたくさんのことを書けなかった面もあるが、実はこの
計画と並行して「伊勢市スポーツ振興計画」の策定を進めている。他
市ではあまり例がないが、この「スポーツ振興計画」では各ライフス
テージによった重点目標を設定している。幼児から小学校中学年期ま
で、次に小学校高学年からずっと続き、最後は中高齢期までのそれぞ
れの年齢期に応じた重点目標を設定しており、それに向けてどうして
いくかということを記載している。ここでは漠然としたことしか書け
なかったが。
E委員:それとこれとは文書が違う。それはそれでいいが、少しはつながりが
あるように表現して欲しい。詳しくは書かなくていいので、あとはそ
ちらを見れば分かるのであれば。
副参事:検討する。
C委員:34 ページの一番下の囲みの「主な取り組み」の「啓発活動の推進」、
「青
少年相談センター活動の推進」の部分と、11 ページの上の部分の「イ
ンターネットや携帯電話の普及により子どもたちが有害情報に巻き込
まれ」という部分を見比べてみると、何かミスマッチな感じがする。
端的に言えば、34 ページの内容は古過ぎないかという気がする。子ど
もたちを取り巻く状況が、11 ページにあるように変化してきている中
で、啓発活動や相談センターの活動はちょっと古典的というか、これ
で本当に啓発できるのかという気がする。我々が小さい頃に街頭指導
だとか補導だとかあったと思うが、特に悪いことではないが、この“有
害図書”というのはいつの話なのかと。確かにあるとは思うが、今の
状況がこうであると 11 ページで言っておきながら、ここで“有害図書”
はないだろうという感覚がある。子どもたちがいろんな誘惑にさらさ
れるというのは、昔であれば、例えばどこかにたむろしたり集まった
り、ゲームセンターへ行ったりとかあったかもしれないが、最近は自
分の部屋の中でとか、ゲームの前でとかコンピュータの前でとか、そ
んなところの情報にさらされて、有害な情報が入ってきたりとか、誘
惑があったりとかしている。そういうことが 11 ページに書いてあるの
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に、34 ページのこの取り組みでは感覚的にミスマッチかなと思う。逆
にこれくらいしかやることがないというのであれば、それで納得はす
るが、今どき“有害図書等の環境浄化”というのは、せっかく今の時
代に即した振興計画を作ろうという中で、何かどこかから持ってきた
のかと思うようなこの文章について一考を願う。
副委員長:有害図書は見張りができるが、インターネットは見張りができない
のでどうするか。
課 長:有害図書の浄化が古典的という意見であるが、確かに自動販売機等の
有害図書に関しては、市内でも随分少なくはなってきている。ただ、
コンビニエンス・ストア等ではそういった図書を見受けることもあり、
その事業者には目に付かないところに移してもらったりして、あまり
子どもたちの目に触れないような配慮をお願していることも現実にあ
る。インターネットや携帯電話の有害性に関しては、健全育成会で研
修を行うなど、知識を深める取り組みも行っている。センター活動の
業務内容の中に“有害図書の環境浄化”が謳われていることから、こ
こに記載をしたということであり、理解願いたい。
C委員:全く理解できない訳ではなく、これから伊勢市としてこのように取り
組んでいくという基本計画の中で、今やっていることはあえて書かな
くてもいいのではないか。やらなくていいということではなくて。こ
の囲みの中の取り組みが、即効的である必要はないと思うが、○○の
ような気がする。
課 長:一般的に行っている取り組みでもあり、削除も含めて一度検討をした
い。
B委員:その同じ 34 ページの内容で質問したい。
“子ども会”
“親子会”という
のは教育委員会の扱うところか、それはまた別か。
課 長:昔はその連合体というのがあったが、今はそれがないので事務局とい
う意味合いでは“ない”ということになるが、いろいろな相談を受け
る窓口としては生涯学習・スポーツ課で担っている。合併前には旧町
村に連絡協議会があったものの、旧市にはそういった連合組織体がな
いことからなくなったが、地域の中では活動をされている。
F委員:言い回しだけのことだが、39 ページの「現状と課題」の部分で、
“運動
をする人としない人の二極化”とあるが、二極以外にあるのか。運転
免許で言えば、
“免許を持っている人と持っていない人の二極化”とは
言わないので。
副参事:“するかしないか”と言われると二つに分かれるが、“する”と“しな
い”がずっとある訳ではなく、山が二つに分かれてくる。
“する人”と
“しない人”が極端に分かれているということで、一般的に使われて
いる表現。
“する人”と“しない人”の分布がフタコブラクダのような
形になるということを指して二極化といっている。
G委員:33 ページの「家庭の教育力」のところだが、児童生徒から見た場合、
「家庭の教育力」とは保護者とか家族ということになると思う。どう
いうことが教育委員会の所管で考えられるのかと考えた時に、この建
物のフロアで行っている教育相談なんかがその方策に当たるのではな
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いかと思う。教育委員会として、子育てに関して直接保護者を支援す
ることができるのは、臨床心理士であったり、コンサルタントであっ
たりし、実際にやってもらっているし効果も上げてもらっているので、
そういう記載をしてはどうか。
所 長:今、指摘されたように、この3階の「スマイルいせ」が保護者のカウ
ンセリングを行っている。今年は件数も増えて、それにより学校教育
への協力・支援も成果を上げているところなので、今の竹内委員の指
摘内容について、適切な文言で表現をしたい。
C委員:単純に質問であるが、電子黒板の必要性というのはどうか。
副委員長:電子黒板には私も意見があるので言わせていただく。以前、オーバ
ーヘッド・プロジェクターというのがあり、すごく熱を入れてやった。
しかしもう使われていない。なぜ使わなくなったのか、その原因が追
究されないまま、またこれが導入された。結局使われないまま終わっ
てしまう可能性があるのではないか。そうなると、今度は使え使えと
なる。なぜ使わないのか原因が分からないのに使え使えとやってしま
い、教師の首を絞めてしまうということだが。この効果はどうなのか。
効果はあるかもしれないが、それを使う側にとってどうなのかという
検証がない。OHPがそうだった。
所 長:最近はテレビ型の、そのホワイトボードのような形式のものもあれば、
簡単に磁石のように布で黒板に張り付けてそのままプロジェクターで
投射するというような電子黒板も出てきている。大きなものだと非常
に場所も取るし、重いものなので転倒防止用の足場が付いており、移
動に困難を生じるし準備に手間が掛かるということで、各学校に1台
ずつ配備はしてあるが、今は簡易型の電子黒板の各教室への配備を進
めている。設置に時間が掛かるので、各教室にあれば準備はたやすく
できるし、先生も随分使い慣れてきて、ぜひ増やして欲しいという声
も聞いている。
副参事:今、効果という話があったが、電子黒板をどのように使っているかと
いうともう一つ、学校の授業の中で使われる教材がインターネット上
に非常にたくさんある。例えば、外国のことを習うときに直接海外の
インターネット上のホームページを活用して授業の中で見せると、子
どもたちが非常に興味・関心を示す。それを子どもたちに見せるとき
に、電子黒板に接続することによって大きな画面に映すことができ、
それが非常に効果的である。またもう一つ、授業に活用できる専用の
DVDやデジタル教科書といって、教科書と同じでありながら教科書
の上を動く、例えば数学の図形の絵が移動していくとか、そういった
ものを授業の中で使おうとした場合、こういった電子黒板がないと使
えない。そのため、電子黒板だと子どもたちの興味を引く関心の高い
授業を組み立てることができる。実際、学校を訪問した際には、どこ
かのクラスで活用されている。
副委員長:この件については言いたいことがたくさんあるが、この程度にして
おく。実際に言うのはいいが、稼働率が非常に低く、対費用効果はど
うなのか疑問。国が推し進めているので文句を言ってもどうしようも
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ないが。
C委員:これは学校教育上の専門用語で、一般的にはプロジェクターか液晶モ
ニターに近いものということか。電子黒板専用のものが出ているので
はなく、教育以外にも使えるもので、映写して授業を効率的に行える
ような。私もセミナーに行ったり勉強会に行ったりしたら、なるほど
電子黒板でいっぱい勉強していると思うが、電子黒板なんて言葉を
我々は社会の中で使わないので、ちょっとしっくり来なかった。そう
いうことか。
教育長:おそらく黒板というイメージを我々が持っているので、電子黒板とい
うのが上手くイメージできないのではないか。私も最初に聞いたとき
にどんなものか分からず、見てはじめて分かった。
C委員:わざわざこんな言葉を作らなくてもいいのに、いわば汎用的なものな
ので。専門学校とか我々の勉強会では絶対に使わずに、プロジェクタ
ーと言う。確かに効率が上がる場合もあるというのは理解した。
D委員:これ1台、かなりするのではないか。これを5年間で 10%増やすのか。
部 長:先ほどの説明にあった大きな一体型のものは高いが、簡易型のものは
それほどでもない。簡易型のものが同じ役割をするのであれば、それ
でと考える。
所 長:小さいプロジェクターで大きく映し出すものと磁石のようなもので貼
り付けるスクリーンのようなものがあり、手元を大きく映し出す実物
投影機などを組み合わせて授業をすることになっている。それらを組
み合わせて比較的安価な機器の配備を進めたい。
D委員:それならいいが、市は予算がないのに 10%増やしたら一体いくらにな
るのかを心配した。
E委員:質問と見解を聞かせて欲しい。33 ページの「家庭の教育力の向上」の
「現状と課題」の中で子どもたちの現状が示されているが、その下段
の方に「さらに、子どもたちは、携帯電話やインターネットによる様々
な被害や、いじめ・校内暴力、青少年による凶悪事件の多発、青少年
が被害に遭う凶悪事件の増加など、大変厳しい」ということが書かれ
ているが、家庭になると、子どもたちへの虐待が最近すごく大きな問
題になっている。そういったことをここに掲げずにやんわりと「家庭
の教育力の向上」ということでちゃんとやっていくのかどうか。言葉
をわざわざ書かなくとも、強烈過ぎるか何かで除けられたのか。その
関係はどうか。
副委員長:多分児童相談所の管轄になるのかとも思うが、どうか。学校でも通
報義務はあるので関係はする。
課 長:ここの部分は青少年健全育成という生涯学習・スポーツ課のカテゴリ
ーで記載した経緯があるので、その“虐待”に関しては記載をしてな
い。すべてを網羅するのであればそのことへの取り組みがあってもし
かるべきであり、検討したい。
E委員:子どもたちに対する凶悪事件ということで理解もできるし、あまり踏
み込まずとも別のところでやっているということも分かるので、その
点は見解として理解した。
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G委員:教育の側から考えた時には、
「家庭の教育力」は例えば子育て支援をや
っている。幼稚園であるいは保育所で。そういうセンター機能がある
訳なので、そういったことをここへ書くべき。
部 長:幅広い目で見て検討し直し、次回に示したい。教育委員会全体として
ここをどう捉えるかということを考えたい。
G委員:ぜひ検討を。
C委員:28 ページの「教育用コンピュータの整備率」について、平成 23 年度は
小学校 4.5 人に1台とある。そうすると、450 人の学校なら 100 台のパ
ソコンがあるということか。
所 長:今、例えば中学校で生徒の多い学校なら、第1・第2と二つのパソコ
ン室があるので、それぞれ 40 台ずつある。それから、各教室あるいは
特別教室というように考えていくと、児童生徒数に対する台数という
のが、中学校の方が若干人数当たりの台数が多くなるが、小学校でも
これだけの台数があるということ。
副委員長:これはコンピュータ室に 40 台あり、そこへ行くと一人1台ずつある
ということではなく、全体で何台ということか。
所 長:総数ということになる。
副委員長:ただ、最新式か時代遅れかという問題もあるが、インターネット中
心かもしれない。
ほかにないか。出尽くしたようなので、続いて「第4章 計画の推進」
について事務局から説明を願う。
事務局:この項目は、前回資料で追加したものである。学校や家庭、地域が連
携し、一体となってこの計画の目標を目指して取り組むように、市民
に情報提供や情報発信を行い、情報共有に努めることとしている。ま
た進行管理については、毎年実施している「教育に関する事務の管理
及び施行状況の点検・評価」の中で行い、その結果を議会へ報告し、
市民に公表することとする。
B委員:ここでいう目標とは「数値目標」ではなくて「主な取り組み」も含め
た全体のことか、「数値目標」だけか。
事務局:基本的には「数値目標」がそれぞれの施策の達成度合いを計るもので
あり、
「主な取り組み」の中ではこういったことをやるという記述をし
ている。これらは教育委員会の予算に基づいた事務・事業として実施
しており、
「事務の管理及び執行状況の点検・評価」の中ではそういっ
た内容も含めた評価・点検を行っているので、指標も事業も合わせた
点検・評価であると理解されたい。
副参事:現在、スポーツ推進計画の検討を並行して進めており、大きく変わる
訳ではないが、「取り組みの方向」の「ア.」「イ.」「ウ.」の順番を変
えたいというような意見がそちらであったりする。あるいは、数値目
標についても、1番の「スポーツクラブの会員数」が5年間で「3,500
人」というのは厳しいので「3,300 人」位でどうだというような話も出
ている。大幅には食い違わないが、スポーツ推進計画との整合性を図
りたいので、若干の変更が出るかもしれない。理解願いたい。
事務局:
「事務の点検・評価」については、最初に配付した資料の中にあるので、
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どういうものか確認を願う。それから、今回も前回の会議概要を配付
した。言い訳になるが、時間の短い中で作業をしたので十分整理でき
てない部分もある。概要として公開する際には、あまり議論と関係の
ない部分は除いていきたいということと、個人名も伏せていくが、現
時点では議論の流れが確認しやすいように網掛け表示をしている。何
か気付いた点や自分の発言の趣旨が違うといったこと、十分聴き取れ
ずに「○○」となっているところもあるので、指摘を。
副委員長:今読んでいると大変なので、次でよいか。それでは、ほかになけれ
ば次回の開催日。次回は 11 月7日(月)午後7時からこの会場でとい
うことでよいか。では、これをもって第4回伊勢市教育振興基本計画
策定委員会を終了する。
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