Gardの研修生プログラム / The Gard trainee programme

Gard の研修生プログラム
The Gard trainee programme
2011 年 8 月に、12 か月間にわたる Gard の研修生プログラムが無事に終了しました。今回が第 4 回
目のプログラムでした。
概要
「私たちは専攻も違うので、プログラムが始ま
Gard の人材採用活動の一環として、2005 年に、
ってすぐに、同じ海上保険でもそれぞれが関心
第 1 回の Gard の研修生プログラムが実施され
のある分野が違うことが分かりました。クレー
好評を博しました。以降、毎回選ばれた 2 名の
ム処理や応訴に強い関心を持つ人もいれば、引
新卒者がプログラムに参加する形式で、2 年ご
受に特化する人もいました。関心のある分野や
とに実施されてきました。そして、2010 年には、
持っている知識が違うことは、さまざまな課題
参加者数が 4 名に増員されました。
に取り組んだり、多岐にわたるテーマについて
議論するうえで非常に重要なポイントでした。
このプログラムは、業務経験の少ない(あるい
そのことで、知識や物の見方を共有しやすい環
は、全くない)新卒者を、社内のさまざまな部
境が生まれたのです。
署や、ノルウェー内外のオフィスに配属して、
海上保険業界を理解するためのまたとない機会
研修期間中、スキルや専攻に関係なく、Gard の
を提供しようとするものです。
主力であるクレーム部門と保険引受部門を中心
に、社内のさまざまな部署に配属されました。
Gard にとっては、業務を通じて参加者を教育し、
これは、私たちが「スペシャリスト」になる前
研修期間の終了時点で、その参加者に対して採
に、事業全体を理解できるようにと配慮された
用を働きかけることができるというメリットも
ものです。また、プログラムの最初からメンタ
あります(採用の義務はありません)。研修を
ーが付き、1 年を通してフォローアップとコー
終えた参加者の中には、Gard とお取引のある海
チングを行ってくれました。
運業界の企業に就職された方も多数いらっしゃ
います。
プログラムには、講義、実際のプロジェクト、
課題が組み込まれていました。また、個人単位
2011 年度の研修生プログラム
とチーム単位の両方でプロジェクトに参加する
2011 年度のプログラムの採用活動は 2010 年 2
機会が与えられました。
月にスタートし、オスロ、ベルゲン、アーレン
ダルにおいて面接試験が実施されました。4 人
クレーム部門では、事例研究を行い、適用され
の採用枠に対し、大学の専攻も国籍も多様な
る規則や法令に関する研修を受けました。その
200 名以上の方にご応募いただきました。
間には、船舶の見学や船級協会への訪問などを
行う機会にも恵まれました。
選ばれた 4 名の研修生は、ベルゲン、スタヴァ
ンゲル、ハウゲスン、イェーテボリの各大学の
引受部門では各種業務を経験するとともに、引
出身者で、経営、海事法、国際商事などの学位
受業務の担当者とスイス、イギリス、キプロス、
を取得しています。2010 年 8 月に、プログラム
ギリシャに出張し、クライアントや組合員の
が正式にスタートしました。
方々を訪問するなど、実際の海上保険の世界を
体験する貴重な機会となりました。
2011 年度の研修生は、Gard News に対し、Gard
での経験を次のように語ってくれました。
例えば、アーレンダルで年 2 回開催される、
Gard の社員以外でも参加可能な「海上保険入
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Gard News 204 November 2011/January 2012
門」など、講義やセミナーの日程も組み込まれ
進化させ、将来の研修生によりよい体験を提供
ていました。この講義は、Gard の学習センター
できるようにしたいと考えています。
であり、知識の創出と共有を促進する役割を担
う Gard Academy 主催のものです。社内研修に
加えて、社外講習会にも参加することができま
した。
言語と国籍のるつぼであるアーレンダルの本社
以外でも、オスロ、ベルゲン、ロンドン、イェ
ーテボリ、ピレウスなど、ノルウェー内外の
Gard のオフィスで働く機会を頂きました。ロン
ドンでは、高等法院の審問へ参加したり、
Lloyd's ビルを訪問しました。
Gard では、さまざまなオフィス、部署を経験し、
さまざまな人と知り合う機会を得ることができ
ました。オフィスごとに雰囲気が違っても、ど
のオフィスでも共通して友好的で親切に接して
いただいたことは申し上げておかなければなり
ません。Gard の社員の皆さんからは、知識と経
験を共有してくださる姿勢が感じられました。
私たち 4 人の Gard 研修生にとって、冒険的で
取り組みがいのある 1 年でした」
2011 年度の研修生:(左から)Ronny Waage
さん、Thorbjörn Emanuelsson さん、Kine
Merete Kronquist Haaland さん、May Kristin
Lillebø さん
2013 年度のプログラムは、2012 年秋にスター
トします。ただし、採用活動は 2011 年からす
でに開始されています。Gard では、国籍や専攻
の異なるできるだけ多くの候補者にご応募いた
だきたいと考えています。プログラムをさらに
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