FACE MIX 2015 Special Issue NEW Wave Has come. Hot Trend in New York. PROFILE 中根美智代さん N.Y. ブルックリンの最旬トレンド The 3rd Wave 1st Wave サードウェーブ日本では東京を中心に広がりを見せる、新たなコーヒーカルチャー “サードウェーブ（第３の波）”。サードウェーブとは、コーヒー豆の苗木や産地へのこだわりだけでなく、豆の個性にあわせた焙煎、挽き具合、淹れ方まで、すべての工程にこだわり抜いた一杯のコーヒーを提供するムーブメント。1990 年代後半に、アメリカで始まったサードウェーブは、浅煎り豆、ハンドドリップ、シングルオリジンが大きな特徴で、さらにオーガニック、フェアトレード、サスティナビリティへの積極的な取り組みも見られます。 ② ニューウェーブ特集本場N.Y.ブルックリンから、今回のトレンドキーワード “サードウェーブ” を、フードジャーナリストの中根さんがお届けします。 NEW 兵庫県神戸市出身。神戸の洋菓子製造・販売メーカーに約20 年勤務し、2005 年にN.Y.へ移住。N.Y.を本拠に日本の企業へ向け、スイーツ、ベーカリー、デリの Merchandise Development Adviser（商品企画アドバイザー）、フードジャーナリストとして活躍中。 2nd Wave ファーストウェーブセカンドウェーブファーストウェーブ（第１の波）は、1930 年代後半から1960年代、フォルジャーズ（Folgers）に代表されるアメリカ大手コーヒーメーカーの市場拡大に伴い、大量生産、大量消費のコモディティ化が進み、広くアメリカの一般家庭や職場で飲まれるようになった、いわゆるアメリカンコーヒーの時代を指します。そして、セカンドウェーブ（第２の波）は、1960年代後半から1990年代、味や品質にこだわった、スターバックスやピーツコーヒーに代表される、深煎りシアトル系コーヒー全盛の時代。深煎り豆で淹れたエスプレッソにミルクを合わせたカフェラテが注目された時期でもあります。 ① ③ ④ ①カジュアルかつ動きやすいスタイルが特徴。エプロンはコーヒーショップのマストアイテム②店内はいつも多くの人で賑わっています③スタイリッシュな外観 ④ショップにコーヒーロースターを設置し、コーヒー豆の特徴を活かせるようスモールバッチでローストトビーズ・エステート・コーヒーロースター豆にこだわり抜いたブルックリン随一のコーヒーショップコーヒー豆への頑固なまでのこだわりで知られる、オーストラリアの人気コーヒー、『トビーズ・エステート・コーヒーロースター』。ここからコーヒー豆を輸入し、豆の種類や産地に合わせて最も相応しい方法でローストする、とびきり美味しいコーヒーがブルックリンで大人気。ロー ② ① ④ ③ ② ⑤ ブルーボトルコーヒー 002 る当店は、芳醇な香りと味わいを楽しめるよう、ワンカップずつ丁寧にハンドドリップする「マイクロブリューコーヒー」をアメリカで確立したカフェでもあります。創業者自ら世界各国のコーヒー農園を訪れ、厳選した豆の良さを最大限に引き出す労力を惜しまない、顧客一人ひとりに向き合ったコーヒーショップです。 ①ヒップなブルックリンらしいブリュー専用カウンターは、ボタンひとつで適温のお湯が出るノズル、泡だてノズルも付いたハイテク仕様② ホットブリューチョコレート（ブルックリンブレンド）$3.75 ADDRESS ① サードウェーブといえばこのショップ“ブルーボトルコーヒー” MAST BROTHERS CHOCOLATE BREW BAR 105A N.3rd Street Brooklyn, NY 11249 http://mastbrothers.com/ 世界初のチョコレート・ブリュー・バー ADDRESS Blue Bottle Coffee Berry Street 店 160 Berry Street Brooklyn, NY 11249 https://bluebottlecoffee.com/cafes/berry-st ADDRESS TOBY’ S ESTATE COFFEE ROASTERS 125 North 6th Street Brooklyn, NY 11249 http://tobysestate.com/ マストブラザーズ・チョコレート・ブリュー・バー ①ブルーボトルコーヒーの象徴的な看板②ロゴ入りのドリッパーで一杯ずつ丁寧に抽出③シャツ＆ビーニーのラフなスタイル④オシャレなレンガの外観⑤人気の店内はいつもコーヒー好きの人たちでいっぱいサードウェーブコーヒーの旗手、『ブルーボトルコーヒー』は、クラリネット奏者だったジェームス・フリーマン氏が、サンフランシスコの自宅ガレージで 2002 年に創業。Apple の創業と同様、ガレージでスタートしたことから、コーヒー界の Appleとも呼ばれています。Googleや Twitter 創業者も出資者に名を連ね、ギークが人気の火付け役でもあストしたコーヒー豆は、空気に触れると酸化しやすく、臭いも吸収してしまうため、一番美味しい煎りたてで淹れるコーヒーを提供できるよう、店内にロースターを置く徹底ぶり。カッピングやコーヒーブリューの教室なども定期的に開催しています。サードウェーブコーヒーのように、マイクロブリューでドリップした新しいタイプのチョコレートドリンクを販売する『マストブラザーズ・チョコレート・ブリュー・バー』。世界初のチョコレート・ブリュー・バーは、コーヒー豆の代わりに、カカオニブをドリップし、いわゆるホットチョコレート（ショコラショー）とは一線を画した、紅茶のように淡い色と、サラッとした飲み心地が特徴。ほんのりカカオを感じるドリンクは、今までに飲んだことのないユニークなテイスト。サードウェーブコーヒーのように、カカオの産地や品種にこだわった、チョコレート界のサードウェーブチョコレートドリンクです。 MAST BROTHERS CHOCOLATE マストブラザーズ・チョコレート ①カカオ豆の入ったドンゴロスをイメージしてオーダーしたエプロン。しっかりした麻と綿のエプロン生地②販売スペースに並ぶ、シグネチャーのチョコレートバー ① ADDRESS MAST BROTHERS CHOCOLATE 111A N.3rd Street Brooklyn, NY 11249 http://mastbrothers.com/ ② ビーン・トゥ・バーチョコレート人気の火付け役元ピアニストの兄リック・マスト氏と、映像作家だった弟マイケル・マスト氏の兄弟コンビがブルックリンで始めたビーン・トゥ・バーチョコレートメーカー。アメリカの手作りビーン・トゥ・バーチョコレート人気の火付け役として人気は定着し、現在では、全米のグルメストアやオーガニックスーパーマーケット他多数で販売を展開。日本をはじめヨーロッパなどにも輸出しています。世界中のカカオ農園を巡って選び抜いたカカオ豆とサトウキビだけを原料に、すべて手作りのチョコレートバーが人気。ブルックリン本店では、シグネチャー商品のチョコレートバーの他、ボンボンチョコレートやチョコレートの焼き菓子なども揃います。 003