医療機器の保険適用について(平成26年7月収載予定)

中医協
総-1
26.5.28
医療機器の保険適用について(平成26年7月収載予定)
区分C1(新機能)
①
販売名
企業名
保険償還価格
算定方式
補正加算等
外国平均価格
との比
TMARS
オーギュメント
ジンマ-株式会社
205,000 円
類似機能区分
比較方式
改良加算(ハ)
5%
1.12
318,000 円
類似機能区分
比較方式
改良加算
(ハ、ヘ) 10%
0.89
類似機能区分
改良加算
TM リバース
上腕骨ステム
ポリエチレン
トラベキュ
②
ラーメタル
リバースシ
ョルダーシ
ステム
34,900 円
ライナー
TM リバースベ
ースプレート
とスクリュー
システム
ジンマ-株式会社
デュアルテー
パーインサー
比較方式
(ハ)
5%
0.49
184,000 円
類似機能区分
比較方式
改良加算
(ハ、ヘ) 10%
1.14
41,900 円
原価計算方式
なし
0.41
964,000 円
類似機能区分
比較方式
有用性加算(ハ)
5%
1.23*
ト
③
メドエル
人工内耳 EAS
音声信号処理
装置
メドエルジャパン株式会社
1
保険償還価格
算定方式
補正加算等
外国平均価格
との比
637,000 円
原価計算方式
なし
0.82
157,000 円
類似機能区分
比較方式
改良加算
(ハ、ホ)5 %
0.46
日本ストライカー株式会社
379,000 円
「Solitaire FR
血栓除去デバイ
ス(4 月 23 日中
医協了承)」と同
機能区分
なし
0.76
日本ストライカー株式会社
24,500 円
類似機能区分
比較方式
改良加算(ホ)
5%
0.31
COOK Japan 株式会社
136,000 円
原価計算方式
なし
0.84
販売名
企業名
保険償還価格
算定方式
補正加算等
J Graft
Openステントグラフト
日本ライフライン株式会社
1,140,000 円
原価計算方式
なし
販売名
Arctic Front Advance 冷凍ア
ブレーションカテーテル
④
Freezor MAX 冷凍アブレーシ
ョンカテーテル
⑤
トレボ プロ
クロットリトリーバー
⑥
ダック
カテーテル
⑦
COOK Resonance
尿管ステントセット
企業名
日本メドトロニック株式会
社
区分C2(新機能・新技術)
①
2
外国平均価格
との比
なし
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
TMARS オーギュメント
保険適用希望企業 ジンマ-株式会社
販売名
TMARS
オーギュメント
決定区分
主な使用目的
本品は、股関節における重度の変性等による骨
欠損又は股関節再建術(再置換を含む。)での骨
C1(新機能)
欠損等、骨組織の貧弱化又は欠損を補填するため
に用いられるインプラントである。
○
保険償還価格
販売名
TMARS
オーギュメント
償還価格
205,000 円
類似機能区分
078
人工骨
(3)特殊型
改良加算(ハ)5%
200,000 円
外国平均
価格との
比
暫定価格
1.12
200,000 円
関連技術料
K082 人工関節置換術
1 肩、股、膝 37,690 点
留意事項案
本品は、骨欠損等の状態に応じて適切な形状のものを必要最小限使用することとし、
1回の手術に対し、2個を限度として算定する。
推定適用患者数
約 2,000 人/年
3
[参考]
○ 企業希望価格
販売名
償還価格
TMARS
オーギュメント
○
類似機能区分
078 人工骨 (3)特殊型
231,000 円 有用性加算(ハ)30%
200,000 円
外国平均価
格との比
暫定価格
1.26
200,000 円
オースト
外国平均
ラリア
価格
諸外国におけるリストプライス
販売名
TMARS
オーギュメ
ント
アメリカ
合衆国
連合王国
ドイツ
フランス
283,416 円 194,157 円 173,940 円
432,306 円
83,850 円
(2,892
(1,269
(1,338
(4,599 オー 183,841 円
(645 ユーロ)
米ドル)
英ポンド)
ユーロ)
ストラリアドル)
※
外国平均価格については、外国の医療材料の国別の価格が2ヵ国以上あり、その
うち最高の価格が最低の価格の3倍を上回る場合は最高の価格を除き、その上で、
外国の医療材料の国別の価格が3ヵ国以上あり、そのうち最高の価格がそれ以外の
価格を相加平均した額の2倍を上回る場合は、最高の価格をそれ以外の価格を相加
平均した額の2倍に相当する額とみなして各国の外国の医療材料の価格を相加平
均した額を外国平均価格と見なすこととしている。
本品については、オーストラリアの価格がフランスの価格の3倍を上回るため、
オーストラリアを除いた外国の医療材料の価格を相加平均した額を外国平均価格
と見なすこととした。
1ドル = 98 円 1ポンド=153 円
1ユーロ=130 円 1オーストラリアドル=94 円
(平成 25 年 3 月~平成 26 年 2 月の日銀による為替レートの平均)
4
製品概要
1 販売名
TMARS
オーギュメント
2 希望業者
ジンマ-株式会社
本品は、股関節における重度の変性等による骨欠損又は股関節再建術(再置
3 使用目的
換を含む。)での骨欠損等、骨組織の貧弱化又は欠損を補填するために用いら
れるインプラントである。
本品写真
本品の使用方法
4 構造・原理
○患者の骨盤の寛骨臼に
骨欠損などが生じている場
合、人工股関節のカップの
設置が困難となる。本品を
カップと組みあわせて使用
することにより、骨欠損部を
補填することができる。
人工股関節用カップ
(本品と組みあわせ
て使用する。)
本品の主な有用性
○表面が生体骨に近い構造となっているため、本構造部への生体骨の内
部成長が得られ、固定性の向上が期待できる。
既存品
生体骨
5
本品
(トラベキュラーメタル)
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
トラベキュラーメタル
保険適用希望企業 ジンマー株式会社
販売名
トラベキュラー
メタル リバー
スショルダーシ
ステム
○
リバースショルダーシステム
決定区分
主な使用目的
C1
(新機能)
本品は人工肩関節置換術等の実施時に、肩関節の機
能を代替することを目的として使用する材料であり、
リバース型組み合わせ又は従来型組み合わせで使用
できる。
保険償還価格
販売名
TM リバース
上腕骨ステム
ポリエチレン
ライナー
償還価格
類似機能区分
065 人工肩関節用材料
318,000 円 (3)リバース型①上腕骨ステム
改良加算(ハ、ヘ)10% 293,000 円
外国平
均価格
との比
暫定
価格
0.89
293,000
円
0.49
32,500
円
065 人工肩関節用材料
34,900 円
(3)リバース型③インサート
改良加算(ハ)5%
32,500 円
TM リバースベー
スプレートとス
クリューシステ
ム
065 人工肩関節用材料
184,000 円 (3)リバース型⑤ベースプレート
改良加算(ハ、ヘ)10% 164,000 円
1.14
164,000
円
デュアルテーパ
ーインサート
41,900 円
0.41
-
原価計算方式
関連技術料
K082 人工関節置換術 1 肩,股,膝 37,690 点
K082-2 人工関節抜去術 1 肩,股,膝 30,230 点
K082-3 人工関節再置換術 1 肩,股,膝 54,810 点
推定適用患者数
160 人/年
6
[参考]
○ 企業希望価格
販売名
TM リバース
上腕骨ステム
ポリエチレン
ライナー
償還価格
類似機能区分
065 人工肩関節用材料
369,000 円 (3)リバース型①上腕骨ステム
有用性加算(ロ)30% 293,000 円
47,100 円
065 人工肩関節用材料
(3)リバース型③インサート
有用性加算(ロ)30% 32,500 円
プレートとスクリュ 224,000 円 (3)リバース型⑤ベースプレート
ーシステム
有用性加算(ロ)30% 164,000 円
○
暫定
価格
1.04
293,000
円
0.67
32,500
円
1.39
164,000
円
0.96
98,600
円
065 人工肩関節用材料
TM リバースベース
デュアルテーパー
インサート
外国平
均価格
との比
065 人工肩関節用材料
98,600 円
(3)リバース型②スペーサー
補正加算なし
98,600 円
諸外国におけるリストプライス
販売名
アメリカ
合衆国
連合王国
ドイツ
フランス
オースト
外国平均
ラリア
価格
355,576
円
TM リバー
ス上腕骨
ステム
791,700
円
(8,700
米ドル)
412,368
301,665
円
円
(2,904 (2,535
英ポンド)
ユーロ)
139,349
円
(2,904
ユーロ)
586,859
円(6,449
豪ドル)
ポリエチ
レン
ライナー
147,420
円
(1,620
米ドル)
80,372 円 67,949 円
(566
(571
英ポンド)
ユーロ)
20,944 円
(176
ユーロ)
129,220
円(1,420 70,527 円
豪ドル)
348,530
円
(3,830
米ドル)
176,932
131,138
円
円
(1,246 (1,102
英ポンド)
ユーロ)
79,492 円
(668
ユーロ)
481,390
円(5,290
豪ドル)
TM リバー
スベース
プレート
とスクリ
ューシス
テム
7
161,484
円
デュアル
テーパー
インサー
ト
89,180 円
81,224 円
75,446 円
(980
米ドル)
(572
(634
英ポンド)
ユーロ)
販売実績
なし
175,994
(1,934
豪ドル)
102,438
円
1ドル = 91 円
1ポンド=142 円
1ユーロ=119 円 1オーストラリアドル=91 円
(平成 24 年 11 月~平成 25 年 10 月の日銀による為替レートの平均)
※
外国平均価格については、外国の医療材料の国別の価格が2ヵ国以上あり、その
うち最高の価格が最低の価格の3倍を上回る場合は最高の価格を除き、その上で、
外国の医療材料の国別の価格が3ヵ国以上あり、そのうち最高の価格がそれ以外の
価格を相加平均した額の2倍を上回る場合は、最高の価格をそれ以外の価格を相加
平均した額の2倍に相当する額とみなして各国の外国の医療材料の価格を相加平
均した額を外国平均価格と見なすこととしている。
TM リバース上腕骨ステム及びポリエチレンライナーについては、アメリカの価
格がフランスの価格の3倍を上回るためアメリカを除き、その上で、オーストラリ
アの価格をそれ以外の価格を相加平均した額の2倍に相当する額と見なすことと
した。
TM リバースベースプレートとスクリューシステムについては、オーストラリア
の価格がフランスの価格の3倍を上回るためオーストラリアを除き、その上で、ア
メリカの価格をそれ以外の価格を相加平均した額の2倍に相当する額と見なすこ
ととした。
デュアルテーパーインサートについては、オーストラリアの価格をそれ以外の価
格を相加平均した額の2倍に相当する額と見なすこととした。
8
製品概要
1 販売名
トラベキュラーメタル
2 希望業者
ジンマー株式会社
リバースショルダーシステム
本品は人工肩関節置換術等の実施時に、肩関節の機能を代替することを目的
3 使用目的
として使用する材料であり、リバース型組み合わせ又は従来型組み合わせで使
用できる。
本品写真
ヘッド(別途B申請)
TMリバースベースプレ
ートとスクリューシステム
(本申請品)
ポリエチレンライ
ナー
(本申請品)
スペーサー
(別途B申請)
デュアルテーパー
インサート(本申請品)
TMリバース
上腕骨ステム
(本申請品)
側方オフセット
本品の主な有用性
4 構造・原理
○頚体角が変更可能であること、側方オフセットなど
構造上の工夫により、肩甲骨のノッチングの発生率
及び程度を低減できる。これにより、ルースニング(弛
み)や痛みの低減、再置換率の低減が期待できる。
既存品(n=28)
本品(n=37)
ノッチングなし
11(39.3%)
31(83.8%)
<0.0001
ノッチングあり
17(60.7%)
6(16.2%)
0.0003
グレード1
7(25.0%)
5(13.5%)
グレード2
9(32.1%)
1(2.7%)
グレード3
1(3.6%)
0
グレード4
0
0
頚体角の変更
p値
デュアルテーパー
インサート
0.0081
○手術に際して本申請品であるベースプレートの設
置が困難であるなどの理由によりリバース型人工肩
関節の設置できない場合に、デュアルテーパーイン
サートを用いることで、従来型の人工肩関節のように
使用することができる。
○トラベキュラーメタル加工により表面が生体骨に近い構造となっているため
、本構造部への生体骨の内部成長が得られ、固定性の向上が期待できる。
9
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
保険適用希望企業
販売名
決定区分
メドエル人工内耳
EAS
○
メドエル人工内耳 EAS
メドエルジャパン株式会社
主な使用目的
本品は、補聴器では効果が十分に得られない、低音域に
残存聴力を有する高音急墜型聴力像を呈する感音難聴を
対象とし、低音域を音響刺激し、高音域は電気刺激するこ
C1
(新機能)
とで音声等の情報を知覚させるための人工内耳システム
である。
保険償還価格
販売名
償還価格
(迅速加算
込み価格)
メドエル人工内耳
EAS
950,000 円
(964,000 円)
類似機能区分
外国平
均価格
との比
暫定価格
090 人工内耳用材料
(2)人工内耳用音声信号処理装置
有用性加算(ハ)5% 923,000 円
1.23*
923,000 円
※ 米国では未承認であり、日本における薬事審査期間(申請者側)も基準を満たしているため、
迅速な保険導入による加算の対象となる。(加算額及び償還価格の計算根拠は以下の通り)
有用性加算(ハ)5%による額が、950,000 円であり、加算前の価格との差額は 27,000 円。その
半分の 13,500 円が迅速導入による加算額となり、950,000 円に上乗せされる。合計 963,500 円
となるが、有効数字4桁目を四捨五入して 964,000 円が償還価格となる。
*諸外国ではマイクロホン及び接続ケーブルと合計した価格で販売されているため、対応する
機能区分の償還価格の合計額との比を記載した。
関連技術料
K328
人工内耳植込術
40,810 点
推定適用患者数
約 6,000 人
10
[参考]
○
企業希望価格
販売名
メドエル人工内耳
EAS
○
類似機能区分
外国平
均価格
との比
暫定
価格
090 人工内耳用材料
(2)人工内耳用音声信号処理装置
有用性加算(イ)30% 923,000 円
1.41*
923,000 円
償還価格
1,090,000 円
諸外国におけるリストプライス
販売名
アメリカ
合衆国
メドエル人工内
耳 EAS
販売実績
なし
連合王国
ドイツ
フランス
オーストラ
リア
862,110 円 789,437 円 760,451 円 808,400 円
(5,562.00 (5,980.58 (5,760.99 (8,600.00
英ポンド)
ユーロ)
ユーロ)
豪ドル)
1ドル = 99 円
1ユーロ=132 円
外国平均
価格
805,099 円
1ポンド=155 円
1豪ドル=94 円
(平成 25 年4月~平成 26 年3月の日銀による為替レートの平均)
11
製品概要
1 販売名
メドエル人工内耳EAS
2 希望業者
メドエルジャパン株式会社
本品は、補聴器では効果が十分に得られない、低音域に残存聴力を有する高
3 使用目的
音急墜型聴力像を呈する感音難聴を対象とし、低音域を音響刺激し、高音域は
電気刺激することで音声等の情報を知覚させるための人工内耳システムである。
本品写真
送信ケーブル
(別途B申請)
送信コイル
(別途B申請)
本品の使用方
法
音声信号処理
装置
(本申請品)
インプラント(体内部)
(別途B申請)
本品の主な有用性
4 構造・原理
○高音域は電気信号へ変換し
て人工内耳により直接聴神経
を電気刺激し、低音域は音を
増幅し、音響刺激により生理的
経路を経由して聴神経を刺激
する。
高音域の伝達経路
低音域の
伝達経路
○雑音下の語音明瞭度検査に
おいて、既存の人工内耳と比較
して、有意な有効性を示した。
EAS条件
(本品)
術後12カ月
術後6カ月
術後3カ月
術後1カ月
人工内耳
条件
術後12カ月
術後6カ月
術後3カ月
術後1カ月
補聴器条件
術後12カ月
術後6カ月
術後3カ月
術後1カ月
術前
12
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
保険適用希望企業
Arctic Front Advance 冷凍アブレーションカテーテル
Freezor MAX 冷凍アブレーションカテーテル
日本メドトロニック株式会社
販売名
Arctic Front
Advance 冷凍アブ
レーションカテー
テル
Freezor MAX 冷凍
アブレーションカ
テーテル
○
決定区分
主な使用目的
C1
本品は、薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作
性心房細動の治療に際して、心臓組織の冷凍凝固ア
(新機能)
C1
(新機能)
本品は、薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作
性心房細動患者に対して、バルーンカテーテルを用
いて冷凍アブレーション手技を行う際に、肺静脈の
電気的隔離の補完等を目的として必要に応じて使用
する可動型カテーテルである。
保険償還価格
販売名
償還価格
Arctic Front
Advance 冷凍アブレ
ーションカテーテル
637,000 円
ブレーションカテー
テル
外国平均
価格との
比
類似機能区分
原価計算方式
※
0.82
123 経皮的カテーテル心筋焼灼用カ
Freezor MAX 冷凍ア
※
ブレーション手技に使用されるバルーンカテーテル
である。
157,000 円
テーテル (1)標準型
改良加算(ハ、ホ)5 % 149,000 円
0.46
保険医療材料専門組織において、類似機能区分比較方式により算定した基準材料価格が
外国平均価格の 0.5 倍以下であるため、原価計算方式によって算定される額をもって基準
材料価格とすることとされた。
13
関連技術料
K595 経皮的カテーテル心筋焼灼術
1 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの
2 その他のもの
34,370 点
40,760 点
推定適用患者数
18,200 人/年
[参考]
○ 企業希望価格
販売名
外国平均価
償還価格
類似機能区分
720,000 円
原価計算方式
0.93
165,000 円
123 経皮的カテーテル心筋焼灼用カ
テーテル (1)標準型
有用性加算(ロ)10 % 149,000 円
0.48
格との比
Arctic Front
Advance 冷凍アブレ
ーションカテーテル
Freezor MAX 冷凍ア
ブレーションカテー
テル
○
諸外国におけるリストプライス
販売名
アメリカ
合衆国
Arctic
Front
Advance 冷
凍アブレー
ションカテ
ーテル
668,250
円
(6,750.00
米ドル)
911,400
794,825
801,504
713,460
円
円
円
円
777,888 円
(5,880.00 (6,021.40 (6,072.00 (7,590.00
英ポンド)
ユーロ)
ユーロ)
豪ドル)
316,305
円
(3,195.00
米ドル)
368,280
329,868
332,640
367,070
円
円
円
円
342,833 円
(2,376.00 (2,499.00 (2,520.00 (3,905.00
英ポンド)
ユーロ)
ユーロ)
豪ドル)
Freezor
MAX 冷凍ア
ブレーショ
ンカテーテ
ル
連合王国
ドイツ
フランス
オーストラ
リア
外国平均
価格
1ドル = 99 円
1ポンド=155 円
1ユーロ=132 円
1豪ドル=94 円
(平成 25 年4月~平成 26 年3月の日銀による為替レートの平均)
14
製品概要
1 販売名
Arctic Front Advance冷凍アブレーションカテーテル
Freezor MAX冷凍アブレーションカテーテル
2 希望業者
日本メドトロニック株式会社
本品は、薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作性心房細動の治療に際して、
3 使用目的
心臓組織の冷凍凝固アブレーション手技に使用されるバルーンカテーテルと、そ
の補完を目的として使用する可動型カテーテルである。
本品写真
Arctic Front Advance
冷凍アブレーションカテーテル
Freezor MAX
冷凍アブレーション
カテーテル
心房細動に対するアブレーション治療
○肺静脈内で生じる異常な電気的興奮が心房細動の原因となることから、
高周波により肺静脈からの電気伝導をブロックする「アブレーション治療」が
行われている。
4 構造・原理
本品の主な有用性
アブレーション後の組織標本の比較
冷凍アブレーション
高周波アブレーション
○高周波を使用せず冷凍によ
りアブレーション治療を行うこと
で、スチームポップ(水蒸気の
発生と破裂)の回避、明瞭な境
界と均一な傷害領域などによ
り、有害事象の低減が期待で
きる。
○冷凍によりカテーテルが組織に固着し、アブレーション中のカテーテル
が安定し、操作性の向上、所要時間の短縮が期待できる。
15
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
保険適用希望企業
販売名
トレボ
プロ ク
ロットリトリーバ
ー
トレボ プロ クロットリトリーバー
日本ストライカー株式会社
決定区分
主な使用目的
本品は、急性期脳梗塞(原則として発症後8時間
以内)において、組織プラスミノーゲンアクチベー
ター(t-PA)の経静脈投与が適応外、またはt-
C1
(新機能)
PAの経静脈投与により血流再開が得られなかった
患者を対象とし、脳血管内の血栓を除去することに
より、血流の再開通を図る目的で使用する、先端に
ナイチノール製自己拡張型ステントを有するデバイ
スである。
○
保険償還価格
販売名
償還価格
トレボ プロ
クロットリトリー
バー
379,000 円
類似機能区分
「Solitaire FR 血栓除去デバイス(4 月
23 日中医協了承)」と同機能区分※
※7 月 1 日保険適用の予定
関連技術料
K178-4 経皮的脳血栓回収術 30,230 点
推定適用患者数
約 700 人
16
外国平均価
格との比
0.76
[参考]
○
企業希望価格
販売名
トレボ プロ
クロットリトリ
ーバー
○
償還価格
類似機能区分
外国平均価
格との比
526,000 円
原価計算方式
1.05
諸外国におけるリストプライス
販売名
アメリカ
合衆国
連合王国
ドイツ
フランス
オースト
ラリア
外国平均
価格
トレボ プ
ロ クロッ
トリトリー
バー
663,300
円
(6,700
米ドル)
503,750
円
(3,250
英ポンド)
408,540
円
(3,095
ユーロ)
422,400
円
(3,200
ユーロ)
507,600
円
(5,400
豪ドル)
501,118 円
1ドル = 99 円
1ポンド=155 円
1ユーロ=132 円
1豪ドル=94 円
(平成 25 年4月~平成 26 年3月の日銀による為替レートの平均)
17
製品概要
1 販売名
トレボ プロ クロットリトリーバー
2 希望業者
日本ストライカー株式会社
本品は、急性期虚血性脳梗塞(原則として発症後8時間以内)において、組織プ
ラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)の経静脈投与が適応外、又はt-PAの経静脈
3 使用目的
投与により血流再開が得られなかった患者を対象とし、血流の再開通を図るため
の血栓除去デバイスである。
本品写真
4mm
36~37mm
主な使用方法
(参考)既収載品
本品
Solitaire FR血栓除去デバイス
(7月1日保険適用予定)
4 構造・原理
本品の主な有用性
○本品は既収載品と比較して、標的血管の再開通率及び手技後
90日での神経学的予後の改善率が有意に高かった。
Trevo 2試験
本品(n=88)
(open-label randomized
controlled study)
再開通率
mRS(0-2)(転帰良好)
mRS(3-6)(転帰不良)
既収載品(n=90)
86.4%(76/88)
60.0%(54/90)
術後7日
20.5%(18/88)
13.3%(12/90)
術後90日
39.9%(34/85)
21.8%(19/87)
術後7日
79.5%(70/88)
86.7%(78/90)
術後90日
60.1%(51/85)
78.2%(68/87)
18
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
ダック カテーテル
保険適用希望企業 日本ストライカー株式会社
販売名
ダック カテーテ
ル
○
決定区分
主な使用目的
C1
(新機能)
本品は、血管内手術の際、オクルージョンカテーテ
ル等を脳血管に到達させる目的で使用するカテーテ
ルである。また、診断用の造影剤等の注入にも使用
される。
保険償還価格
販売名
ダック カテ
ーテル
償還価格
類似機能区分
外国平均価
格との比
暫定価格
24,500 円
132 ガイディングカテーテル
(3)脳血管用
改良加算(ホ)5% 23,400 円
0.31
23,400 円
関連技術料
K178-4 経皮的脳血栓回収術 30,230 点
推定適用患者数
約 10,000 人
[参考]
○ 企業希望価格
販売名
ダック カテ
ーテル
償還価格
類似機能区分
27,800 円
132 ガイディングカテーテル
(3)脳血管用
改良加算(ハ)20 % 23,400 円
19
外国平均価
格との比
0.35
暫定価格
23,400 円
○
諸外国におけるリストプライス
販売名
アメリカ
合衆国
連合王国
ドイツ
フランス
オースト
ラリア
ダック カ
テーテル
98,505
円
(995.00
米ドル)
72,334
円
(466.67
英ポンド)
70,034
円
(536.56
ユーロ)
70,034
円
(536.56
ユーロ
84,600
円
(900.00
豪ドル)
外国平均
価格
79,101 円
1ドル = 99 円
1ポンド=155 円
1ユーロ=132 円
1豪ドル=94 円
(平成 25 年4月~平成 26 年3月の日銀による為替レートの平均)
20
製品概要
1 販売名
ダック カテーテル
2 希望業者
日本ストライカー株式会社
本品は、血管内手術の際、オクルージョンカテーテル等を脳血管に到達させる
3 使用目的
目的で使用するカテーテルである。また、診断用の造影剤等の注入にも使用され
る。
本品写真
本品の主な有用性
○本品は既収載品と比較してより遠位の血管に到達することが
できるため、オクルージョンカテーテル等の血管内での安定性が
増し、より精密な手技が可能となる。
血管モデルシミュレーターを用いた到達性評価
4 構造・原理
中大脳動脈(M1)まで到達している症例の画像
DAC遠位先端部の到達部位
21
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
保険適用希望企業
COOK Resonance 尿管ステントセット
COOK Japan 株式会社
販売名
COOK Resonance
尿管ステントセッ
ト
決定区分
主な使用目的
本品は、外因性尿管狭窄又は閉塞患者の尿管に留置
して尿路確保する目的で使用する金属製尿管ステン
トである。従来の樹脂製に比べ耐久強度に優れ、金
C1
(新機能)
属ワイヤーを密に巻いたコイル状構造の間隙部から
全長性に導尿する構造であること等から、従来の尿
管ステントがおおむね3ヶ月に1回の交換が必要で
あったのに対して最長12ヶ月間の尿路確保が可能
である。
○
保険償還価格
販売名
償還価格
類似機能区分
外国平均価
格との比
COOK Resonance
尿管ステントセット
136,000 円
原価計算方式
0.84
※
保険医療材料専門組織において、類似機能区分比較方式により算定した基準材料価格が
外国平均価格の 0.5 倍以下であるため、原価計算方式によって算定される額をもって基準
材料価格とすることとされた。
関連技術料
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 3,400 点
K783-3 経尿道的尿管ステント抜去術 1,300 点
推定適用患者数
約 8,000 人
22
[参考]
○
企業希望価格
販売名
償還価格
類似機能区分
外国平均価
格との比
COOK Resonance
尿管ステントセット
161,000 円
原価計算方式
1.00
○
諸外国におけるリストプライス
販売名
COOK
Resonance
尿管ステン
トセット
アメリカ
合衆国
116,784
円
(1,179.64
米ドル)
連合王国
ドイツ
フランス
オーストラ
外国平均
リア
価格
145,054
148,536
213,932
181,364
円
円
円
円
(935.83 (1,125.27 (1,620.70 (1,929.40
英ポンド) ユーロ)
ユーロ)
豪ドル)
161,134 円
1ドル = 99 円
1ポンド=155 円
1ユーロ=132 円
1豪ドル=94 円
(平成 25 年4月~平成 26 年3月の日銀による為替レートの平均)
23
製品概要
1 販売名
COOK Resonance 尿管ステントセット
2 希望業者
COOK Japan株式会社
3 使用目的
本品は、外因性尿管狭窄又は閉塞患者の尿管に留置して尿路確保する目的で
使用する金属製尿管ステントである。
本品写真
(参考)既収載品(樹脂製)
先端部断面
本品の主な有用性
○本品は金属ワイヤーを密に巻いたコイル状構造であり、従来
の樹脂製に比べ耐久強度に優れ、より長期の留置、尿路確保が
可能である。
開存率
平均開存期間
中央値 75%
中央値 7.3ヶ月
(ステント予定交換、
癌死までステント留 (ステント予定交換、癌死、ステント
置のまま機能する 不全までの期間)
率)
4 構造・原理
本品
既収載品
42~56%
ステント不全の大半が3ヶ月以内に
発生
(参考)036尿道ステント
(2)一時留置(交換)型
①長期留置型
(2)一時留置(交換)型
②短期留置型
定義
次のいずれにも該当すること。
ア 閉尿又は排尿障害等の改善
を目的に使用するものである
こと。
イ 金属製のものであること。
次のいずれにも該当すること。
ア 閉尿又は排尿障害等の改善
を目的に使用するものである
こと。
イ 非金属製のものであること。
償還価格
166,000円
33,000円
24
出典:企業データ
医療機器に係る保険適用決定区分及び価格(案)
販売名
保険適用希望企業
販売名
J Graft Openステントグラフト
日本ライフライン株式会社
決定区分
J Graft O
penステントグ
C2
(新機能
ラフト
・新技術)
○
主な使用目的
本品は、遠位弓部大動脈から近位下行大動脈におけ
る大動脈置換術に用いるものであり、血管内に留置
するステントグラフト部と、その留置のために用い
るデリバリー部分からなる。ステントグラフト部は
グラフト部とステント部を持ち、外科的に切開した
大動脈より血管に挿入、留置される。
保険償還価格
販売名
償還価格
(迅速加算
込み価格)
J Graft
Openステン
1,090,000 円
トグラフト
(1,140,000 円)
類似機能区分
外国平均価
格との比
原価計算方式
-
※ 既存のステントグラフトでは適応のなかった大動脈解離症例やカテーテル治療の困難
な症例に対して治療可能となることや、既存の人工血管置換術では左開胸や二期的な手
術など侵襲の大きい治療が必要であった症例に対して比較的容易な手技(胸部正中切開
による一期的手術)で侵襲を小さく抑えられること、手術時間の短縮が可能であること
を評価し、原価計算方式で営業利益率+50%の調整を行った。
※ 米国では未承認であり、日本における薬事審査期間(申請者側)も基準を満たしてい
るため、迅速な保険導入による加算の対象となる。(加算額及び償還価格の計算根拠は
以下の通り)
原価計算による額が 1,090,000 円であり、その5/100の 54,500 円が迅速導入によ
る加算額となり、1,090,000 円に上乗せされる。合計 1,144,500 円となるが、有効数字
4桁目を四捨五入して 1,140,000 円が償還価格となる。
次期改定まで準用する技術料
K560 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)
25
1 上行大動脈
イ 大動脈弁置換術又は形成術を伴うもの 114,510 点
ロ 人工弁置換術を伴う大動脈基部置換術 128,820 点
ハ 自己弁温存型大動脈基部置換術 148,860 点
ニ その他のもの 100,200 点
2 弓部大動脈 114,510 点
3 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術
イ 大動脈弁置換術又は形成術を伴うもの 187,370 点
ロ 人工弁置換術を伴う大動脈基部置換術 210,790 点
推定適用患者数
約 1,400 人
[参考]
○ 企業希望価格
販売名
償還価格
(迅速加算
込み価格)
類似機能区分
外国平均価
格との比
J Graft O
penステントグ
ラフト
1,510,000 円
(1,590,000 円)
原価計算方式
-
○
諸外国におけるリストプライス
販売名
アメリカ
合衆国
連合王国
J Graf
t Open
ステントグ
-
-
ドイツ
ラフト
26
フランス
オースト
ラリア
外国平均
価格
製品概要
1 販売名
J Graft Openステントグラフト
2 希望業者
日本ライフライン株式会社
本品は、遠位弓部大動脈から近位下行大動脈における大動脈置換術に用いる
3 使用目的
ものであり、血管内に留置するステントグラフト部と、その留置のために用いるデ
リバリー部分からなる。ステントグラフト部はグラフト部とステント部を持ち、外科
的に切開した大動脈より血管に挿入、留置される。
本品写真
ステント部:60~120mm
内側のステント部分
グラフト部全体:200mm
本品の使用方法
オープンステントグラフト(OSG)術
•
•
•
4 構造・原理
•
開胸手術によって大動脈を露出させ、大動脈の
切開部から病変部へ留置
末梢側はステントグラフトの拡張力により固定
中枢側は生体血管又は人工血管と外科的に縫合
され固定
人工心肺による体外循環が必須
遠位弓部大動脈瘤への適応例
本品の主な有用性
○本品はオープンステントグラフト(OSG)術に使用され、ステントグラフトが
適応できなかった症例に対しても使用できる。(下表)
○また、広範な病変の場合、従来の人工血管置換術では遠位側の人工血
管の縫合が困難であり、大きな左開胸か、二期的な手術が必要であったが
、本品により比較的容易に一期的な治療が可能となる。
OSG術
ステントグラフト内挿
術
日本国内未適応
大動脈解離
中枢側ランディングゾーンが
確保できない症例又は上行大動脈
に病変がある症例(例:A型解離,
上行大動脈瘤)
実施可能
実施不可
末梢動脈からのカテーテル送達経
路が確保できない症例
実施可能(同時処置
可能)
冠動脈や大動脈弁の置換など
同時処置が必要な症例
27
出典:企業データ
中医協 診-1
診調組 D-2(改)
26.5.28
26.5.14
DPC/PDPSに係る今後の検討方針・スケジュール等について
(案)
平成 26 年改定での対応と附帯意見及び DPC 評価分科会でのこれまでの検討と整理(平
成 26 年 4 月 18 日、平成 26 年 5 月 14 日)を踏まえ、次のような検討方針・スケジュール
等に基づき、DPC 評価分科会及び中医協総会/基本問題小委員会において、DPC 制度に関
する今後の検討を引き続き実施してはどうか。
1.平成 26 年度診療報酬改定(答申)の附帯意見(DPC 制度関連部分の抜粋)
DPC制度について、医療機関群、機能評価係数Ⅱの見直し等を含め、引き続き調査・検証し、
その在り方を引き続き検討すること。
2. 検討課題の整理(案)
(1) 「診断群分類点数表」に係る検討課題
① 基本方針について
(ア)ICD-10(2013 年度版)に係る対応について
現行の DPC 制度は ICD-10(2003 年度版)を元に運用されているが、平成
26 年度中に ICD-10(2013 年度版)が告示される見込みとなっており、DPC
制度における対応について検討が必要。
(イ)重症度を考慮した評価手法(CCP マトリックス)について
現在、厚生労働科学研究班(伏見班)で研究が行われている新たな評価
手法(CCP マトリックス)について、どのように対応するか検討が必要。
(ウ)点数設定方式 D のあり方
現在、点数設定方式 D は高額な薬剤や材料を使う診断群分類において適
用されているが、診療の標準化が進んでいる診断群分類等、現行の他に
も点数設定方式 D がふさわしい分類があるかについて検討が必要。
(エ)短期滞在手術等基本料3との整合性
平成 26 年改定で大幅に拡大された1入院あたりの包括支払に近い「短期
滞在手術等基本料3」と DPC/PDPS による包括支払いとの整合性について
検討することが必要
② DPC 検討ワーキンググループ(WG)における検討について
[WG における検討課題]
・ MDC 毎に最新の診療実態を踏まえた適切な診断群分類の検討
・ 診断群分類の見直しに合わせた「DPC/PDPS 傷病名コーディングテキスト」
1
の見直し(コーディングルールの整理)
<今後の検討方針と考え方>
○ 適切な診断群分類に関する検討作業を行う前に、診断群分類の基本骨格とな
る(ア)~(エ)等について標準化の観点も含め一定の方針を検討する。
○ 「① 基本方針」について一定程度取りまとめた上で、その方針を踏まえ DPC
検討ワーキンググループ(WG)において「② DPC 検討 WG における検討」に
おいて検討を行う。
(2)
①
「医療機関別係数」に係る検討課題
基本方針について
○ 適切な医療機関群のあり方に関する検討
○ 調整係数の置き換え完了に向けた枠組み
○ 激変緩和措置のあり方
平成 30 年(想定)の調整係数の廃止に向けて、平成 24 年医療機関群導入
後の診療実態の変化等も踏まえつつ基本方針の検討が必要。
② 各係数の見直し
○ 機能評価係数Ⅱの各7項目の見直し
・ 後発医薬品指数の導入等平成 26 年改定の検証を踏まえつつ、見直しに
ついて検討が必要。
<今後の検討方針と考え方>
○ 平成 26 年度中に「① 基本方針」について一定程度取りまとめた上で、機能
評価係数Ⅱの各項目等について、平成 26 年度の調査結果等を踏まえつつ、医
療圏別の評価のあり方や医療の標準化等の観点も含め検討を行う。
(3) 「算定ルール」等に係る検討課題
① 検討すべき課題
・ 同一傷病による7日以内再入院(再転棟)ルール
・ 持参薬の使用に関するルール(退院時処方を含む)
・ DIC でコーディング際の症状詳記の添付
・ 特定入院期間越えの化学療法に係る算定方法 等
これらについては、平成 26 年改定の検証を踏まえ、見直しについて検討必要。
<今後の検討方針と考え方>
○ 算定ルール等については、平成 26 年度退院患者調査の調査結果を踏まえつつ、
必要に応じてヒアリング調査等の特別調査を実施しつつ検証を行う。
2
(4)
①
②
「DPC 導入の影響評価に係る調査(退院患者調査)」に係る検討課題
平成 25 年度・26 年度退院患者調査の取りまとめ
調査項目について
・ 調査項目の整理(簡素化)
・ 新規の追加項目
<今後の検討方針と考え方>
○ 退院患者調査の取りまとめにおいては、経時的に特徴的な変化が起きていな
いかをモニタリングすることを目的とし、DPC/ PDPS に係る基本的な情報に
ついて、直近5年分のデータを「定例報告」する。
○ モニタリング項目と重点的また「定例報告」の結果等から、重点的に評価す
べき事項が生じた場合は、DPC 評価分科会において仮説を明確化した上で追
加集計を行う。
○ 毎年実施している退院患者調査の結果報告、DPC 検討 WG からの提言、他の中
医協関連組織の議論等を踏まえながら、負担軽減や簡素化の視点も含め、適
切な調査設計に向けて検討を行う。
(5)
①
その他、中長期的な検討課題
特定入院料の差額加算のあり方について
平成 22 年度診療報酬改定以降 DPC データ(EF ファイル)により特定入院料
の包括部分のより詳細が把握可能となりつつあり、その結果を踏まえた課
題の整理等が必要。
② DPC データの質の向上について
○ DPC データの質の向上に向けて、DPC データの記載内容にかかる確認の方
法や評価方法等について、課題の整理等が必要。
○ 各病院が独自に指標を作成し公開することについて、DPC データの質の向
上等の観点から、実現に向けた課題の整理や機能評価係数Ⅱとして評価
すべきどうか等も含め、引き続き検討する必要がある。
③ 請求の仕組みについて
○ 請求の仕組みの簡素化やより適切なレセプト請求の実現等に向けて、下
記の観点から具体的な対応案について課題の整理等が必要。
差額調整の仕組み
特定入院期間越えの出来高算定ルール
「コーディングデータ(包括範囲内の診療情報)」の取り扱い
コストアウトライヤーの算定方法
等
④ その他(DPC 制度のあり方等)
○ 小規模病院や単科専門病院等、多様な施設が DPC 制度に参加しているこ
とを踏まえ、医療提供体制全体の見直しの方針との整合性も踏まえつつ、
3
DPC 制度の対象病院のあり方や対象範囲等について中長期的な課題の整
理が必要。
<今後の検討方針と考え方>
○ 検討すべき課題について論点の整理を行いつつ、必要に応じて特別調査等を
実施しつつ検討を行う。
4
3. 今後のスケジュール(案)
平成 26 年
検討課題
(1)診断群分
①診断群分類の基本設計に関す
類に関する
る基本方針
4月~9月
平成 27 年
10 月~12 月
1月~3月
4月~6月
7月~9月
平成 28 年
10 月~12 月
1月~3月
基本方針
検討課題
②MDC 毎の診断群分類、コーデ
DPC 検討 WG 等
ィングテキストの見直し等
③医療機関別係数の設定に関す
別係数に関
る基本方針
する検討課
題
検証・評価・基本方針の策定
次回診療報酬改定(想定)
(2)医療機関
・医療機関群のあり方 等
④各係数に関する具体的な検討
・機能評価係数Ⅱ 等
(3)算定ルール等に関する検討課題
(4)退院患者
⑤定例報告
調査にかか
る検討課題
定例報告
定例報告
⑥調査項目のあり方に関する検
必要に応じて適宜
討
(5)その他中長期課題
個別課題に応じて適宜整理・検討
5
平成26年度診療報酬改定
中医協
診-1
参考①
2 6 . 5 . 2 8
診調組
D-3-1
2 6 . 4 . 1 8
平成26年度診療報酬改定の概要
(DPC制度関連部分)
厚生労働省保険局医療課
1
本日の説明内容
Ⅰ DPC制度の概要
1.DPC制度に関するこれまでの経緯
2.制度概要
3.「診断群分類点数表」について
4.「医療機関別係数」について
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定について
1.基本方針(改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
2
Ⅰ DPC制度の概要
1
2
3
4
DPC制度に関するこれまでの経緯
制度概要
「診断群分類点数表」について
「医療機関別係数」について
3
Ⅰ DPC制度の概要
1
2
3
4
DPC制度に関するこれまでの経緯
制度概要
「診断群分類点数表」について
「医療機関別係数」について
4
DPC/PDPS導入の経緯(1)
平 成 2 3 年 1 月 2 1 日
中医協総会 総-3-1(抜粋)
DPC制度(DPC/PDPS)は、平成15年4月より、閣議決定に基づき、
特定機能病院を対象に導入された、急性期入院医療を対象とす
る診断群分類に基づく1日あたり包括払い制度である。
(参考)健康保険法等の一部を改正する法律附則第2条第2項の規定に基づく基本方針(平
成15年3月28日閣議決定)より抜粋
急性期入院医療については、平成15年度より特定機能病院について包括評価を実施する。
また、その影響を検証しつつ、出来高払いとの適切な組合せの下に、疾病の特性及び重症
度を反映した包括評価の実施に向けて検討を進める。
[平成23年1月21日中医協総会 総-3-1(抜粋)]
・DPC/PDPSの導入に先立って、平成10年11月から国立病院等10病院における1
入院当たりの急性期入院医療包括払い制度の試行が実施された(平成16年3月
まで)。
・制度導入前に実施された包括払い制度の試行において、同じ疾患であっても
患者によって入院期間のばらつきが大きく、1入院当たりの包括評価制度と比
較して1日当たりの包括評価制度の方が、在院日数がばらついていても包括範
囲点数と実際に治療にかかった点数との差が小さいことや、1日単価を下げる
インセンティブが存在すること等が示されたことから、在院日数に応じた1日
あたり定額報酬を算定する、という現行のDPC/PDPSが導入された。
5
DPC/PDPS導入の経緯(2)
平 成 2 3 年 1 月 2 1 日
中医協総会 総-3-1(抜粋)
※ 「DPC/PDPS」について
「DPC; Diagnosis Procedure Combination 診断群分類」
Diagnosis
診断
Procedure 処置(手術、検査等)
Combination 組み合わせ
「PDPS; Per-Diem Payment System 1日当たり包括支払い制度」
Per-Diem
1日当たり
Payment System 支払い制度
※ 「DPC」という呼称については、
① 診断群分類に基づく1日当たり定額報酬算定制度
② 患者分類としての診断群分類
本来DPC(Diagnosis Procedure Combination)は②の意味で作られた
略称であり、①を意味する場合とが混在し、両者の使い分けを明確にす
るべきという指摘があったことを踏まえ、支払制度としてのDPC制度の
略称についてはDPC/PDPS (Diagnosis Procedure Combination / PerDiem Payment System)とすることで平成22年12月16日のDPC評価分科会
において整理された。
6
DPC/PDPS参加病院数・病床数
• 制度導入後、DPC/PDPSの対象病院は段階的に拡大され、平
成26年4月1日見込みで1,585病院・約49万床となり、全一
般病床の約55%を占めるに至っている。
【DPC対象病院数の変遷】
年度 及び データの時期
病院数
一般病床数
(H15年4月)
(H16年4月)
(H18年4月)
(H20年7月)
(H21年7月)
(H22年7月)
(H23年4月)
(H24年4月)
82
144
359
713
1,278
1,388
1,447
1,505
66,497
89,330
176,395
286,088
430,224
455,148
468,362
479,539
平成25年度対象病院 (H25年4月)
1,496
474,981
平成26年度対象病院 (H26年4月)
(見込み)
1,585
492,206
(参考)全一般病院(※)
(平成24年医療施設調査)
7,493
898,116
平成15年度対象病院
平成16年度対象病院
平成18年度対象病院
平成20年度対象病院
平成21年度対象病院
平成22年度対象病院
平成23年度対象病院
平成24年度対象病院
平成15年
82病院
66,497床
平成26年
1,585病院
492,206床
(約55%)
※平成25年度はDPC対象病院の募集は行っていない。
※一般病院とは、精神病床のみを有する病院、結核病床のみを有する病院以外の病院を指す(医療施設調査)。
7
【DPC対象病院数の変遷】
100床以上 200床以上 300床以上 400床以上
500床以上
200床未満 300床未満 400床未満 500床未満
年度 及び データの時期
100床未満
計
平成15年度対象病院 (H15年4月)
0
0
0
0
1
81
82
平成16年度対象病院 (H16年4月)
2
14
12
15
8
93
144
平成18年度対象病院 (H18年4月)
6
30
47
71
46
159
359
平成20年度対象病院 (H20年7月)
39
103
133
138
85
215
713
平成21年度対象病院 (H21年7月)
130
259
261
231
135
262
1,278
平成22年度対象病院 (H22年7月)
151
295
282
249
144
267
1,388
平成23年度対象病院 (H23年4月)
163
313
295
257
148
271
1,447
平成24年度対象病院 (H24年4月)
181
335
301
265
149
274
1,505
平成25年度対象病院 (H25年4月)
179
338
304
252
153
270
1,496
平成26年度対象病院 (H26年4月)
(見込み)
200
373
318
262
155
277
1,585
(参考)全一般病院(※)
(平成23年医療施設調査)
3,090
2,345
779
560
309
410
7,493
※平成25年度はDPC対象病院の募集は行っていない。
※一般病院とは、精神病床のみを有する病院、結核病床のみを有する病院以外の病院を指す(医療施設調査)。
8
【DPC算定病床数の変遷】
100床以上 200床以上 300床以上 400床以上
500床以上
200床未満 300床未満 400床未満 500床未満
年度 及び データの時期
100床未満
平成15年度対象病院 (H15年4月)
0
0
0
0
424
66,073
66,497
平成16年度対象病院 (H16年4月)
177
2,261
3,152
5,088
3,507
75,145
89,330
平成18年度対象病院 (H18年4月)
429
4,701
11,892
24,479
20,343
114,551
176,395
平成20年度対象病院 (H20年7月)
2,820
15,839
33,027
47,505
37,363
149,534
286,088
平成21年度対象病院 (H21年7月)
8,915
39,127
64,908
79,136
59,544
178,594
430,224
平成22年度対象病院 (H22年7月)
10,099
44,196
69,983
85,612
63,548
181,710
455,148
平成23年度対象病院 (H23年4月)
10,869
46,708
73,212
88,320
65,189
184,064
468,362
平成24年度対象病院 (H24年4月)
11,994
50,078
74,571
91,071
65,606
186,219
479,539
平成25年度対象病院 (H25年4月)
11,924
50,581
75,291
86,277
67,459
183,449
474,981
平成26年度対象病院 (H26年4月)
(見込み)
13,418
55,494
78,491
89,558
68,331
186,914
492,206
(参考)全一般病院(※)
(平成23年医療施設調査)
116,262
193,237
111,703
139,231
102,341
236,611
899,385
※平成25年度はDPC対象病院の募集は行っていない。
※一般病院とは、精神病床のみを有する病院、結核病床のみを有する病院以外の病院を指す(医療施設調査)。
計
9
【DPC準備病院数の変遷】
年度 及び データの時期
100床未満
平成18年度準備病院(H18年7月)
平成19年度準備病院(H19年7月)
平成20年度準備病院(H20年7月)
平成21年度準備病院(H21年7月)
平成22年度準備病院(H22年7月)
平成23年度準備病院(H23年4月)
平成24年度準備病院 (H24年4月)
平成25年度準備病院 (H25年4月)
平成26年度準備病院 (H26年4月)
見込み
100床以上 200床以上 300床以上 400床以上
500床以上
200床未満 300床未満 400床未満 500床未満
計
38
182
185
111
112
95
103
96
88
282
259
116
88
70
93
98
75
222
165
48
31
17
31
31
62
170
114
32
21
13
17
15
49
100
61
13
6
2
1
0
59
115
59
11
8
4
3
4
371
1,071
843
331
266
201
248
244
123
107
32
13
2
1
278
【DPC準備病院病床数の変遷(調査開始時の病床数で表示)】
年度 及び データの時期
平成18年度準備病院(H18年7月)
平成19年度準備病院(H19年7月)
平成20年度準備病院(H20年7月)
平成21年度準備病院(H21年7月)
平成22年度準備病院(H22年7月)
平成23年度準備病院(H23年4月)
平成24年度準備病院 (H24年4月)
平成25年度準備病院 (H25年4月)
平成26年度準備病院 (H26年4月)
(見込み)
100床未満
2,670
11,684
11,563
6,674
6,904
5,835
6,265
5,917
7,665
100床以上 200床以上 300床以上 400床以上
500床以上
200床未満 300床未満 400床未満 500床未満
13,472
18,403
21,080
21,523
36,909
41,494
54,760
58,004
44,004
71,363
37,366
40,793
39,151
26,940
36,429
16,104
11,537
11,223
5,533
6,894
12,473
7,265
7,018
2,498
5,249
10,003
3,893
4,369
838
2,813
13,173
7,330
5,628
400
1,706
13,869
7,529
4,980
0
2,206
15,398
7,565
4,409
901
520
計
114,057
281,309
192,242
57,965
41,407
27,751
34,502
34,501
36,458
10
Ⅰ DPC制度の概要
1
2
3
4
DPC制度に関するこれまでの経緯
制度概要
「診断群分類点数表」について
「医療機関別係数」について
11
DPC制度における診療報酬
平 成 2 3 年 1 月 2 1 日
中医協総会 総-3-1(抜粋)
包括評価の基本的考え方①
(包括評価の基本原則)
適切な包括評価とするため、評価の対象は、バラつきが比較的少なく、臨床的にも
同質性(類似性・代替性)のある診療行為又は患者群とする。
前提① 平均的な医療資源投入量を包括的に評価した定額報酬(点数)を設定
診療報酬の包括評価は、平均的な医療資源投入量に見合う報酬を支払うもので
あることから、包括評価の対象に該当する症例・包括項目(包括範囲)全体として
見たときに適切な診療報酬が確保されるような設計とする。
逆に、個別症例に着目した場合、要した医療資源と比べて高額となる場合と低額
となる場合が存在するが、個別的には許容する必要がある(出来高算定ではな
い)。
一方、現実の医療の中では、一定の頻度で必ず例外的な症例が存在し、報酬の
均質性を担保できない場合があることから、そのような事例については、アウトラ
イヤー(外れ値)処理として除外等の対応を行う(後述)。
12
DPC制度における診療報酬
平 成 2 3 年 1 月 2 1 日
中医協総会 総-3-1(抜粋)
包括評価の基本的考え方②
前提②
包括評価(定額点数)の水準は出来高報酬制度における点数算定データに
基づいて算出
制度設計に際し、包括評価(定額点数)のあり方や具体的な手法については様々
な議論や検討がなされたが、
1. 既存の出来高診療報酬体系で評価されていた医療機関の報酬体系の移行と
してDPC/PDPSを発足させたこと、
2. 既存の診療報酬体系と独立したコスト調査等の結果に基づく包括点数設定は
現実的に困難なこと(データや評価体制が不十分)、
等から、包括評価(定額点数)の範囲に相当する出来高点数体系での評価(点数)を
準用した統計処理により設定する方式を採用している。
(※ 包括評価の設定は医療資源投入量を評価して設定すべき、という考え方から
逆に見れば、出来高報酬制度における点数を医療資源投入量の近似値とし
て使用(準用)している、と見ることもできるが、制度設計としては、出来高見
合いの報酬(点数)設定が基本となっている。)
このことから、包括評価(定額点数)の水準の是非についての議論は、DPC/PDPS
単独の評価体系を除き、その評価の基礎となる出来高点数体系での評価水準の是
非に遡って検討する必要がある。
13
別 紙 1
1入院当たり包括評価と1日当たり包括評価の比較
中医協
総-3-1別紙
2 3 . 1 . 1 3
「肺がん→手術なし→副傷病なし」の場合
1日当たり包括評価
1入院当たり包括評価
支払額は、
在院日数
に関係なく
一定。
支払額は、
在院日数に
比例。
200000
200000
1日単価を
下げる強い
インセンティ
ブが存在。
入 院 の包 括 範 囲 点 数
1
1
在院日数
がばらつ
いている
現状では、
非常に大
きな差額
が発生。
300000
入 院 の包 括 範 囲 点 数
在院日数
を短くする
強いイン
センティブ
が存在。
300000
100000
100000
0
0
0
20
40
60
80
在院日数
在院日数が短ければ、
黒字
100
0
20
40
60
80
100
在院日数が
ばらついて
いても、差額
は比較的小
さい。
在院日数
在院日数が短くても、1
日単価が高ければ赤字
14
1日当たり包括評価の方法
【基本形】
【在院日数を加味した形】
300000
300000
200000
200000
1
入 院 の包 括 範 囲 点 数
1
入 院 の包 括 範 囲 点 数
100000
100000
0
0
0
20
40
60
在院日数
在院日数が短くても、1
日単価が高ければ赤字
80
100
0
20
40
60
80
100
在院日数
在院日数が短く1日単価
が高くても黒字
1
DPC制度の対象
平成26年度 DPC対象病院の要件について(1/2)
一 急性期入院医療を提供する病院として、医科点数表のうち次に掲げる区分番
号のうちいずれかの7対1入院基本料又は10対1入院基本料に係る届出を行っ
ていること。
イ A100 一般病棟入院基本料
ロ A104 特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)
ハ A105 専門病院入院基本料
二 医科点数表に掲げる区分番号A207診療録管理体制加算に係る届出を行って
いること。
三 厚生労働大臣が実施する次の調査に適切に参加すること。
イ 当該病院を退院した患者の病態や実施した医療行為の内容等について毎
年実施される調査 (※「退院患者調査」)
ロ 中央社会保険医療協議会の要請に基づき、イの調査を補完することを目
的として随時実施される調査 (※「特別調査」)
16
DPC制度の対象
平成26年度 DPC対象病院の要件について(2/2)
四 三のイの調査期間中において、退院した患者(第1項第一号から第五号までのいずれか
に該当するものを除く。)数を、当該病院の一般病棟(次のイからトまでの医科点数表に掲
げる区分番号いずれかを算定する病棟を除く。)の病床数で除した1月あたりの値が0.875
以上であること。
イ A106 障害者施設等入院基本料
ロ A306 特殊疾患入院医療管理料
ハ A308 回復期リハビリテーション病棟入院料
ニ A308-3
地域包括ケア病棟入院料
ホ A309 特殊疾患病棟入院料
へ A310 緩和ケア病棟入院料
ト
A400 短期滞在手術等基本料(短期滞在手術等基本料3を除く。)
五 適切な診断群分類区分を決定するために必要な体制が整備されていること。
適切なコーディング委員会の年2回の開催等
【※ DPC対象病院として望ましい基準】
・ 救急医療管理加算
・ 診療録管理体制加算1
・ 適切なコーディングに関する委員会の毎月の開催
17
DPC算定病床の考え方
DPC対象病院
一般病棟
・A100 一般病棟入院基本料
・A104 特定機能病院入院基本料
・A105 専門病院入院基本料
・A300 救命救急入院料
・A301 特定集中治療室管理料
・A301-2 ハイケアユニット入院医療管理料
・A301-3 脳卒中ハイケアユニット入院医療管理料
・A301-4 小児特定集中治療室管理料
・A302 新生児治療回復室入院医療管理料
・A303 総合周産期特定集中治療室管理料
・A303-2 新生児治療回復室入院医療管理料
・A305 一類感染症患者入院医療管理料
・A307 小児入院医療管理料
・A400 短期滞在手術等基本料3
いわゆる
以下の区分番号を算定する患者は出来高算定とする。
A106 障害者施設等入院基本料
A306 特殊疾患入院医療管理料
A308 回復期リハビリテーション病棟入院料
A308-3 地域包括ケア病棟入院料
A309 特殊疾患病棟入院料
A310 緩和ケア病棟入院料
A400 短期滞在手術等基本料(1、2)
「DPC算定病床」
DPC包括算定
精神病棟
・A103 精神病棟入院基本料
・・・等
出来高算定
療養病棟
・A101 療養病棟入院基本料
等
結核病棟
・A102 結核病棟入院基本料 等
18
DPC包括算定の対象患者
【DPC包括算定となる患者の考え方】
⇒DPC対象病院として告示されている医療機関において「一般病棟」に入院
する患者 (療養病棟、精神病棟等の入院患者は対象外)
出来高算定となる患者
A 出来高算定する診断群分類に該当した場合
B 特殊な病態の患者
-入院後24時間以内に死亡した患者、
生後7日以内の新生児の死亡
-臓器移植患者の一部
-評価療養を受ける患者 等
C 一般病棟のうち、DPC算定とならな
い特定入院料等の算定患者
A308 回復期リハビリテーション病棟入院料
A306-3 地域包括ケア病棟入院料
A310 緩和ケア病棟入院料
等
D 厚生労働大臣が定める者(告示に規定)
① 診療報酬改定で新たに保険収載された手術等が実施された患者
② 「高額薬剤」として別に定める薬剤を定められた診断群分類において使用した患者
③ 短期滞在手術等入院基本料3を算定する患者 (新設)
19
D 厚生労働大臣が定める者 (① 新規保険収載技術が実施された患者)
既存収載技術と類似性のない手術等について、包括評価が可能となるデータが
集まるまでの期間、 包括対象外とする趣旨で設定されるものであり、下記の診
療行為が実施される 症例については、次回改定までの間、 出来高算定とする。
K190-6
仙骨神経刺激装置植込術
K190-7
仙骨神経刺激装置交換術
K260-2
羊膜移植術
K281-2
網膜再建術
K328-2
植込型骨導補聴器移植術
K328-3
植込型骨導補聴器交換術
K340-7
内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅴ型(拡大副鼻腔手術)
K476-4
ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後)
K509-4
気管支瘻孔閉鎖術
K555-2
経皮的大動脈弁置換術
K562-2
胸腔鏡下動脈管開存閉鎖術
K617-5
内視鏡下下肢静脈瘤不全穿通枝切離術
K656-2
腹腔鏡下胃縮小術(スリーブ状切除によるもの)
K699-2
体外衝撃波膵石破砕術(一連につき)
K699-2
注
内視鏡的膵石除去加算
K879-2
腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る。)
K910-3
胎児胸腔・羊水腔シャント術(一連につき)
20
D 厚生労働大臣が定める者 (② 「高額薬剤」が使用された患者)
平成25年1 2月25日
中医協総会 総-3
○ 新たに保険収載・効能追加となった高額薬剤については、医療の技術革新の導入が阻害されないよ
う、一定の基準に該当する薬剤を使用した患者については、当該薬剤の十分な使用実績データが収
集され DPC 包括評価が可能となるまでの期間、包括評価の対象外としている(以下、当該対応を
「高額薬剤判定」という。)。
○ 「高額薬剤判定」は、包括評価の対象外となる薬剤および当該薬剤が使用される診断群分類を告示
するいわゆる「高額薬剤告示」への追加および診断群分類の定義(傷病名・手術・処置等)を定め
る「定義告示」への追加の2つの作業からなり、新薬の薬価収載に合わせ、年4回実施している
(なお、緊急に薬価収載された新薬については、必要に応じて追加的な判定作業を実施する)。
【高額薬剤告示への追加】
1. 新たに保険適用される以下の医薬品について、その効能・効果から当該医薬品を使用する可能
性のある診断群分類(14 桁コード)を抽出する。
① 新薬
② 効能効果・用法用量の一部変更(薬事・食品衛生審議会で審査・報告されたもの)
③ 事前評価済公知申請
2. 各診断群分類について、該当医薬品を入院初日から退院まで添付文書に記載された用法・用量
に従って投与した場合の投与回数(仮想投与回数)から、当該医薬品の1入院あたり薬剤費を算
出する。
3. 当該1入院あたりの薬剤費が、各診断群分類で使用されている1入院あたり薬剤費の 84%tile
値を超えている場合、当該医薬品を高額薬剤として指定する。
【定義告示への追加】
○ 類似薬効比較方式で算定された新薬であり、当該算定の際の比較薬が該当する診断群分類の定義
テーブルにおいて分岐として定義されている場合は、当該新薬を定義テーブルに追加する。
21
D 厚生労働大臣が定める者
短期滞在手術等
入院基本料3を
算定する患者に
ついては、DPC
包括算定の対象
外とする。
(③ 「短期滞在手術等入院基本料3」を算定する患者)
K008
(新) 腋臭症手術2 皮膚有毛部切除術
K093-2
(新) 関節鏡下手根管開放手術
K196-2
(新) 胸腔鏡下交感神経節切除術(両側)
K282
(新) 水晶体再建術 1眼内レンズを挿入する場合ロその他のもの
K282
(新) 水晶体再建術 2眼内レンズを挿入しない場合
K474
(新) 乳腺腫瘍摘出術1長径5cm未満
K617
(新) 下肢静脈瘤手術
1抜去切除術
K617
(新) 下肢静脈瘤手術
2硬化療法
K617
(新) 下肢静脈瘤手術
3高位結紮術
K633
ヘルニア手術 5鼡径ヘルニア(15歳未満)
K633
(新) ヘルニア手術 5鼡径ヘルニア(15歳以上)
K634
(新) 腹腔鏡下鼡径ヘルニア手術
K721
(新) 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 1長径2cm未満
K721
(新) 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 2長径2cm以上
K743
(新) 痔核手術
K867
(新) 子宮頚部(腟部)切除術
K873
(新) 子宮鏡下子宮筋腫摘出術
D237
(新) 終夜睡眠ポリグラフィー1携帯用装置を使用した場合
D237
(新
D237
D291-2
D413
(新) 終夜睡眠ポリグラフィー31及び2以外の場合
(新) 小児アレルギー負荷検査
(新) 前立腺針生検法
2硬化療法(四段階注射法)
終夜睡眠ポリグラフィー2多点感圧センサーを有する睡眠評価装置を使用した場合
22
DPC制度における診療報酬の算定方法
概要
【包括評価部分】
診断群分類毎に設定
・入院基本料
・検査
・画像診断
・投薬
・注射
・1000点未満の処置 等
【出来高評価部分】
+
・医学管理
・手術
・麻酔
・放射線治療
・1000点以上の処置 等
ホスピタルフィー的報酬部分
ドクターフィー的報酬部分等
【包括評価部分】
D P C 毎 の
1日当たり点数
×
在
院
日
数
×
医 療 機 関 別 係 数
1日当たり点数の階段設定(一般的な診断群分類)
点数
日数
23
DPC制度における包括範囲
「医科点数表」における項目
A 入院料等
包括評価
入院基本料
全て
入院基本料等加算
病棟全体で算定される加算等
(機能評価係数Ⅰとして評価)
特定入院料
B 管理等
※入院基本料との差額を加算
手術前医学管理料
手術後医学管理料
C 在宅医療
出来高評価
患者ごとに算定される加算等
左記以外
全て(DPC包括対象外)
D 検査
右記以外
心臓カテーテル検査、内視鏡検査、
診断穿刺・検体採取料(血液採取を除く)
E 画像診断
右記以外
画像診断管理加算
動脈造影カテーテル法(主要血管)
F 投薬
G 注射
H リハビリテーション・
I 精神科専門療法
全て
右記以外
無菌製剤処理料
薬剤料
左記以外
右記以外(1000点未満処置)
1000点以上処置
慢性腎不全で定期的に実施する人工腎臓
及び腹膜灌流に係る費用
J 処置
K 手術
L 麻酔
M 放射線治療
N 病理診断
全て
右記以外
術中迅速病理組織標本作製
病理診断・判断料
24
(参考)DPCにおける抗がん剤の取扱いについて
平成22年1月27日
中医協総会 総-3
1.経緯
○ 高額な投薬や処置等を長期継続的に実施する疾患の患者が、その疾患とは直接関連
のない他疾患の治療のためDPC病院に入院し、当該疾患を主病とした場合には、高額な
薬剤費等が包括点数に十分に反映されていないとの指摘があった。このため、HIV治療薬、
血液凝固因子製剤(血友病等)、人工腎臓及び腹膜灌流(慢性腎不全)については出来高
で算定することとなった。
○ 一方で、抗がん剤についても同様の取扱いとするべきではないか、との意見があり、こ
のことについてDPC評価分科会において検討を行った。
2.DPC評価分科会(平成21年12月24日)における検討
(1)分科会の議論において指摘された論点
①DPC病院における抗がん剤使用の実態
抗がん剤には多数の種類があり、また、注射薬、経口薬の違いもあることから、
取扱いについては現場の使用実態も踏まえた慎重な検討が必要。
②他の薬剤との整合性
抗がん剤以外にも生物製剤等、高額な薬剤があることから、DPCにおける高額
薬剤の取扱いに関する整理が必要。
③高額薬剤に関する対応の考え方
DPCにおいては、従来から抗がん剤などの高額薬剤の取扱いについて、診断
群分類の精緻化などで対応しているが、その考え方が整理されていない。
(2)結論
この問題は、整理が必要であり、DPC制度の在り方そのものに関わることから、時間をか
けて検討するべきとの結論になった。
25
DPC/PDPSにおける診療報酬の算定方法
包括評価部分(ホスピタルフィー的報酬部分)
医療機関別係数
診断群分類点数表
基礎係数
+
診断群分類毎の
1日当たり点数
×
機能評価係数Ⅰ
+
×
在院日数
機能評価係数Ⅱ
+
暫定調整係数
出来高評価部分(ドクターフィー的報酬部分、包括対象外等)
手術
+
麻酔
1000点以上の処置 等
患者ごとに算定される入院
基本料等加算
包括対象外となる薬剤・材
料の費用
退院時処方
等
26
Ⅰ.DPC制度の概要
1
2
3
4
DPC制度に関するこれまでの経緯
制度概要
「診断群分類点数表」について
「医療機関別係数」について
27
診断群分類(DPC)の基本構造
○ 日本における診断群分類は、
① 「診断(Diagnosis)(医療資源を最も投入した傷病名)」
② 「診療行為(Procedure)(手術、処置等)等」
の順に分類されている。
○ 「傷病名」は、「ICD-10:国際疾病分類(※)」により定義されており、
「診療行為等」は、診療報酬上の医科点数表上の区分(Kコード等)で定義されている。
※ ICD-10[International Statistical Classification of Diseases and Related Health
Problems国際疾病分類第10版(2003年改訂)]
MDC 18種※
ツリー 2,873分類
(うち包括 2,309分類)※
※ 平成26年度改定における数
わが国の診断群分類
開発では、臨床家の
思考方法に近い形で
判断樹を作成していく
ことを基本的理念と
している
最も資源を必要
とした傷病名
手術
各MDC
なし
あり
処置
なし
あり
診断群分類
処置
なし
あり
診断群分類
診断群分類
診断群分類
28
診断群分類番号(14桁)の構成
⑧副傷病
傷病名(Diagnosis)
0: なし
1: あり
①MDC(Major Diagnostic Category
主要診断群) :18種類
⑨重症度等
②傷病名の細分類
【手術等】
0: 片眼
1: 両眼 等
01 0010 x x 99 x 0 x x
③入院目的
x:(今回は使用しない)
④年齢・出生時体重等
【年齢・月齢】
0: n歳以上 (nか月以上)
1: n歳未満 (nか月未満)
【出生児体重】
1: 2,500g以上
2: 1,500g以上2,500g未満
3: 1,000g以上1,500g未満
4: 500g以上1,000g未満
5: 500g未満
【JCS】
0: 10未満
1: 10以上
【Burn Index】
1: 10未満
2: 10以上
手術・処置(Procedure)
⑦手術・処置等2
0: なし
1: あり(2以降がある場合は定義テーブルによる
手術・処置等あり)
2~8:定義テーブルによる手術・処置等あり
⑥手術・処置等1
0: なし
1: あり
2~5:定義テーブルによる手術・処置等あり
⑤手術
01~06:定義テーブルによる手術あり
97: その他手術あり(手術あり・なしでしか分岐し
ていない場合は「手術あり」)
29
99: 手術なし
診断群分類点数表の算定方法①
040100 喘息
┃
┗ 手術・処置等2
┣ なし ━ ━ 副傷病
┃
┃
┃
┣ なし
┃
┃
┃
┗ あり
┗ あり
┣ 1 ━ 副傷病
手術・処置等2
┃
┃
1;人工呼吸
┃
┣ なし
2;オマリズマブ
┃
┃
┃
┗ あり
┃
┗ 2 ━ ━ ━ ━ ━
診断群分類番号
040100xxxxx00x
040100xxxxx01x
040100xxxxx10x
040100xxxxx11x
入院日(日)
Ⅰ Ⅱ Ⅲ
3 6 10
6 11 23
6 12 27
9 18 44
平成24年10月から平成25
年9月までの12か月間の
データを用いて点数設定
━ 040100xxxxx00x
━ 040100xxxxx01x
━ 040100xxxxx10x
━ 040100xxxxx11x
━ 040100xxxxx2xx
点数(点)
入院期間Ⅰ 入院期間Ⅱ 入院期間Ⅲ
2,375
2,704
3,242
3,373
1,754
1,927
2,396
2,493
1,491
1,638
2,036
2,119
30
診断群分類(DPC)点数表における1日当たり点数の設定方法
<1日当たり定額点数・設定方式のポイント>
入院初期を重点評価するため、在院日数に応じた3段階の定額報酬を設定
例外的に入院が長期化する患者(アウトライヤー)については平均在院日数+2SDを超
えた部分について出来高算定
実際の医療資源の投入量に応じた評価とするため、4種類の点数設定パターンで対応
A
1入院期間での1日
当たりの医療資源
の平均投入量
15%
A=B
現行の点数設定方式の例
(標準的なパターン(A))
B
15%
特定入院期間
入院期間Ⅰ
入院期間Ⅱ
第Ⅰ日
(25パーセンタイル値/
但し、平均在院日数の1
/2を上限とする)
第Ⅱ日
(平均在院日数)
入院期間Ⅲ
出来高算定
第Ⅲ日
(平均在院日数+2SD)
31
DPC点数表の点数設定方法(4種)
A 一般的な診断群分類
C 入院初期の医療資源投入量の少ない診断群分類
B 入院初期の医療資源投入量の多い診断群分類
D 高額薬剤等に係る診断群分類
(Ⅰ入院あたり支払いに近い方式)
32
DPC制度における診療報酬
(参考)実際の診断群分類(DPC)点数表(例示)
33
改定時期
MDC数(※1) 傷病名数
DPC総数
うち包括対象
DPC数(※2)
平成15年4月
16
575
2,552
1,860
平成16年4月
16
591
3,074
1,726
平成18年4月
16
516
2,347
1,438
平成22年4月
18
507
2,658
1,880
平成24年4月
18
516
2,927
2,241
平成26年4月
18
504
2,873
2,309
※1 MDC:Major Diagnostic Category 主要診断群
18
506
2,451
1,572
平成20年4月
※2 改定時点で包括対象となっているDPC数
※1 MDC:Major Diagnostic Category 主要診断群
※2 改定時点で包括対象となっているDPC数
34
Ⅰ DPC制度の概要
1
2
3
4
DPC制度に関するこれまでの経緯
制度概要
「診断群分類点数表」について
「医療機関別係数」について
35
医療機関別係数について
各医療機関の医療機関別係数は、以下の4つを合算したものとする。
基礎係数 (医療機関群別)
医療機関群別に、医療機関の基本的な診療機能を評価したもの。
機能評価係数Ⅰ
出来高報酬体系における、「入院基本料の差額」、「入院基本料等加算」
等を係数化したもの。
機能評価係数Ⅱ
DPC/PDPS参加による医療提供体制全体としての効率改善等へのインセ
ンティブ及び地域において医療機関が担うべき役割や機能等を評価した
もの。
暫定調整係数
従来の調整係数の段階的廃止過程において暫定的に設定される係数。
36
基礎係数(医療機関群Ⅰ群~Ⅲ群)について
• 医療機関の基本的な診療機能を評価する係数であり、診療機能(施設特性)を反
映させるため、医療機関群(Ⅰ群~Ⅲ群)に分類して評価している。
Ⅰ群
Ⅱ群
(大学病
院本院)
(大学病院
本院に準
じる病院)
80病院
99病院
Ⅲ群
(Ⅰ群・Ⅱ群以外)
1,406病院
Ⅱ群病院の選定にかかる実績要件(大学病院本院に準じた診療密度と一定の機能を有する病院)
・以下の4つの実績要件について、「Ⅰ群の最低値(外れ値を除く)」をすべて満たす病院をⅡ群とする。
【実績要件1】 診療密度
【実績要件2】 医師研修の実施
【実績要件3】 高度な医療技術の実施
【実績要件4】 重症患者に対する診療の実施
37
基礎係数の具体的な算出方法
[各病院群の基礎係数(平成26年度) ]
={[各病院群の包括範囲出来高点数*1の平均値*2]×[改定率*3]
+[消費税増税にかかる対応分]}/[各病院群のDPC点数表*4に基づく
包括点数*5の平均値*2 ]
*1 改定前の出来高点数表に基づく実績値(退院患者調査)。但し、改定での入院基本
料や包括範囲の見直しは補正して反映。
*2 当該病院群の全病院・全包括対象患者(改定後)の1入院あたりの平均値。
*3 平成26年度改定では(1-0.0126)となる。
*4 DPC点数表は例外的な症例(アウトライヤー)を除外して集計・点数設定される。更
に基礎係数には改定率も反映されるため、基礎係数の全病院群・加重平均値は1.0
を上回る。
医療機関群
*5 医療機関別係数
を乗じる前のDPC点
数表に基づく1入院
あたりの包括点数。
施設数
DPC病院Ⅰ群(大学病院本院)
DPC病院Ⅱ群(Ⅰ群に準ずる病院)
DPC病院Ⅲ群
合計
80
99
1406
1585
基礎係数
1.1351
1.0629
1.0276
1.0464
38
平成23年1月21日
中医協総会 総-3-2
60
調整係数の分布(H22年8月以降、病床規模別)
施設特性の反映
40
○
診療内容のバラつきが、
施設の規模や施設の持つ診
療特性との間で、一定の関
連のあることが示唆されて
いる。
例えば、特定機能病院は他
の病院との比較で施設ごと
調整係数が高い傾向にあり
、これは概ね、平均的な診
療密度(=包括範囲に該当
する出来高相当の平均診療
報酬点数)の多寡に相当す
ると考えられる。
20
0
0.8 0.84 0.88 0.92 0.96 1 1.04 1.08 1.12 1.16 1.2 1.24 1.28 1.32
~99床
300~399床
特定機能病院(再掲)
1.2000
100~199床
400~499床
200~299床
500床以上
調整係数中央値の年次推移(病床規模別)
1.1500
1.1000
1.0500
○
同様に、施設の病床規模に
1.0000
応じて調整係数の大きさが
0.9500
影響を受けていることから
、施設のもつ体制や診療特
0.9000
性がこれらに何らかの形で
反映されていることが示唆
されている。
~99床
200~299床
400~499床
特定機能病院(再掲)
100~199床
300~399床
500床以上
39
平成23年1 1月18日
中医協総会 総-2-2
DPC/PDPSの定額報酬の算定における現行の調整係数について、今後の段階的な経
過措置を経て、最終的に基礎係数と機能評価係数Ⅱに置き換える。この場合の基礎係数
は、基本的な診療機能を評価した係数部分であり、直近の診療実績に基づき、1件当たり
の平均出来高相当点数を算出評価する。
<最終像のイメージ>
最終像
現行
Ⅱ
Ⅱ
Ⅰ
Ⅰ
調
整
係
数
基
礎
係
数
• 医療提供体制全体としての効率改善等へのインセンティブ(医
療機関が担うべき役割や機能に対するインセンティブ)を評価
① 全DPC対象病院が目指すべき望ましい医療の実現
① 社会や地域の実情に応じて求められている機能の実現
(地域における医療資源配分の最適化)
• 医療機関の人員配置や医療機関全体として有する機能等を反映
• 出来高点数体系で評価されている構造的因子を反映(出来高点
数を医療機関別係数に換算)
• 医療機関群毎の基本的な診療機能を評価
• 診療機能(施設特性)を反映させるため、幾つかの医療機関群
(2群もしくは3群)に分類
• 直近の診療実績(改定前2年間分の出来高実績データ)に基づく
基礎係数の設定については、DPC/PDPS参加病院の診療機能(施設特性)を適切に
反映させるため、幾つかの医療機関群別に算出する定数値(当該医療機関群全体に係
る1件あたり平均出来高点数に相当)とする。
40
平成23年1 1月18日
中医協総会 総-2-2
同一の基礎係数が設定され
る医療機関に対しては、同程
度の効率化・標準化が促進さ
れ、中長期的には同一基礎係
数の対象機関について、一定
の診療機能や診療密度等に
収斂していくことが期待される
ことになる。
例えば、より重症な患者へ
の対応やより先進的な技術の
実践といった、他の施設とは
異なる機能や役割を担う医療
機関に、他と同程度の効率
化・標準化を求めることは、こ
れらの役割や機能を担うイン
センティブがなくなってしまう懸
念がある。
このような弊害に対応するた
め、一定の合理的な役割や機
能の差が認められる医療機関
について、基礎係数を分けて
設定することが妥当と考えら
れる(医療機関群に対応した
基礎係数の設定)。
<効率化・標準化の進展のイメージ>
4000
1
日
当
た
り
包
括
範
囲
出
来
高
点
数
1
日
当
た
り
包
括
範
囲
出
来
高
点
数
3500
3000
2500
2000
1500
1000
0
100
200
300
400
500
4000
3500
3000
2500
2000
1500
1000
0
100
病床数
200
300
400
500
病床数
<基礎係数設定のイメージ>
【単一医療機関群】
【医療機関群ごと】
3500
1
日
当
た
り
包
括
範
囲
出
来
高
点
数
3500
1
日
当
た
り
包
括
範
囲
出
来
高
点
数
3000
2500
2000
1500
1000
0
200
400
600
800
3000
2500
2000
1500
1000
0
医療機関タイプB
400
600
800
病床数
病床数
医療機関タイプA
200
医療機関タイプC
医療機関タイプA
医療機関タイプB
医療機関タイプC
41
平成23年1月21日
中医協総会 総-3-1
【イメージ図】DPC/PDPS調整係数見直し後の医療機関係数のあり方
現
行
機能評価係数Ⅱ
最終的な見直し後
(新)機能評価係数Ⅱ
診療実績や医療の質的向上等を評価
機能評価係数Ⅰ
医療機関単位での構造的因子(人員配置等)への評価
(出来高の入院基本料等加算等を係数化して反映)
DPC/PDPS
参加への
インセンティブ
調整係数
医療機関の
バラつきの
吸収
医療機関の
バラつきの
吸収
基礎係数
(医療機関群別)
基本的な診療機能に対する評価
直近の診療実績(出来高)に依拠
機能評価係数Ⅰ
DPC/PDPS参 加へ
のインセンティブ
42
機能評価係数Ⅰ
1. 「入院基本料の差額」を評価
(例)
診断群分類点数表は、「一般病
棟10対1入院基本料」を基本とし
て作成されており、それぞれの入
院基本料について、「一般病棟入
院基本料10対1」との差額に係る
評価を行う。
一般病棟7対1入院基本料
2. 「入院基本料等加算」等
「当該医療機関においてDPC包
括算定をする全入院患者が算定
する加算」等について評価する。
(例)
専門病院7対1入院基本料
専門病院10対1入院基本料
特定機能病院7対1入院基本料
特定機能病院10対1入院基本料
総合入院体制加算
医師事務補助体制加算
診療録管理体制加算
検体検査判断料
43
機能評価係数Ⅰ
「入院基本料等加算」 と 「機能評価係数Ⅰ」の関係
医療機関の評価
A200
A204
A204-2
A207
A207-2
A234
病院の体制の評価
A234-2
A244
A245
A230
A230-2
A243
A207-3
A207-4
看護配置の評価
A213
A214
A218
地域特性の評価
A218-2
A224
特殊病室の評価 A225
A229
A219
A220
A220-2
A221
療養環境の評価 A221-2
A222
A222-2
A223
A223-2
総合入院体制加算
地域医療支援病院入院診療加算
臨床研修病院入院診療加算
診療録管理体制加算
医師事務作業補助体制加算
医療安全対策加算
感染防止対策加算
病棟薬剤業務実施加算
データ提出加算
精神病棟入院時医学管理加算
精神科地域移行実施加算
後発医薬品使用体制加算
急性期看護補助体制加算
看護職員夜間配置加算
看護配置加算
看護補助加算
地域加算
離島加算
無菌治療室管理加算
放射線治療病室管理加算
精神科隔離室管理加算
療養環境加算
HIV感染者療養環境特別加算
二類感染症患者療養環境特別加算
重症者等療養環境特別加算
小児療養環境特別加算
療養病棟療養環境加算
療養病棟療養環境改善加算
診療所療養病床療養環境加算
診療所療養病床療養環境改善加算
機能評価係数Ⅰとして評価
44
機能評価係数Ⅱ
○ 機能評価係数Ⅱは、DPC/PDPS参加による医療提供体制全体としての効率
改善等へのインセンティブ(医療機関が担うべき役割や機能に対するインセン
ティブ)を評価したものであり、具体的には7つの係数として評価している。
○ 機能評価係数Ⅱのうち、保険診療係数、複雑性係数、カバー率係数、地域
医療係数については、各医療機関群毎に評価設定されている。
名称
評価の考え方
1)保険診療係数
質が遵守されたDPCデータの提出を含めた適切な保険診療実施・取組を評価
2)効率性係数
各医療機関における在院日数短縮の努力を評価
3)複雑性係数
各医療機関における患者構成の差を1入院あたり点数で評価
4)カバー率係数
様々な疾患に対応できる総合的な体制について評価
5)救急医療係数
救急医療(緊急入院)の対象となる患者治療に要する資源投入量の乖離を
評価
6)地域医療係数
地域医療への貢献を評価
(中山間地域や僻地において、必要な医療提供の機能を果たしている施設を
主として評価)
7)後発医薬品係数
入院医療における後発医薬品の使用を評価。
45
機能評価係数Ⅱにおける指数・係数の考え方
各医療機関ごとに「指数」を算出し、変換処理を行って「係数」
を算出する。
「○○係数」
「○○指数」
各指標に応じた、各医
療機関のDPC制度参
加病院と比較した相対
評価を決める数値
包括範囲の報酬を規定
する数値
変換
処理
(例: 後発医薬品係数)
(例:後発医薬品指数)
医療機関A
0.0142
医療機関B
0.0032
0.41
医療機関C
0.0114
医療機関D
0.34
医療機関D
0.0089
医療機関E
0.28
医療機関E
0.0062
医療機関A
0.62
医療機関B
0.15
医療機関C
係数
(最大値)
最小値
下限値
後発医薬品の使用割合(%)
上限値
指数
46
DPC/PDPSにおける調査について
DPC/PDPSに係る調査は、以下に分類される。
「退院患者調査」
当該病院を退院した患者の病態や実施した医療行為の内
容等について毎年実施される調査。
「特別調査」
中央社会保険医療協議会の要請に基づき、退院患者調査
を補完することを目的として随時実施される調査(アンケー
ト調査、ヒアリング調査等)。
47
退院患者調査について
・当該病院を退院した患者の病態や実施した医療行為の内容等について
毎年実施される調査。
・当該調査結果(いわゆる「DPCデータ」)に基づき、「診断群分類点数表」
の設定、「医療機関別係数」の設定等が行われる。
様式名
内容
様式1
簡易診療録情報
カルテのサマリーのような情報。
様式3
施設情報(月1回提出)
届出されている入院基本料等に関する情報。
様式4
医科保険診療以外の診療
情報
保険以外診療(公費、先進医療等)の実施状況
に関する情報。
(※)
Dファイル
説明
診断群分類点数表により算
定した患者に係る診療報酬 DPCレセプトの情報。
請求情報
EF統合ファイ 医科点数表に基づく出来高
出来高レセプトの情報。
ル
点数情報
外来EF統合
ファイル
外来診療患者の医科点数
外来の出来高レセプトの情報。
表に基づく出来高点数情報
(※ 平成27年度以降、様式4は様式1に統合される予定。)
48
DPC対象病院・準備病院の定例報告
DPC制度における定例報告(年1回)
1.概要
○
機能評価係数Ⅱ等の医療機関別係数については、都道府県が行う事業への参加状況等を評
価に反映しているが、都道府県・厚生局等への確認業務の円滑化を図る観点から、DPC対
象病院及びDPC準備病院からの年1回の厚生局への別途様式による届出(「定例報告」)
に基づき、10月1日時点での参加状況等を確認した上で、翌年度の評価に反映している。
2.報告内容(案)
(1)施設基準の届出状況
(2)都道府県が行う事業への参加状況
①地域がん登録(登録件数)
②救急医療(病院群輪番制への参加、共同利用型病院の施設、救命救急センター)
③災害時の医療(災害拠点病院の指定、災害派遣医療チーム(DMAT)の指定、広域災害・救急医療情報
システム(EMIS)への参加状況)
④へき地の医療(へき地医療病院の指定、社会医療法人許可におけるへき地医療の要件(へき地診療所
への医師派遣実績、へき地順回診療の実績)
⑤周産期医療(総合周産期母子医療センターの指定、地域周産期母子医療センターの認定)
⑥がん診療連携拠点病院(がん診療連携拠点病院の指定、都道府県認定がん診療連携拠点病院の認定)
(3)その他
① 病床数(DPC算定病床数)等
49
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定
について(DPC制度)
1.基本方針 (改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
50
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定
について(DPC制度)
1.基本方針 (改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
51
平成26年度診療報酬改定における
DPC制度に係る改定の基本的な方針
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
1.平成15年度に導入されたDPC/PDPS(急性期入院医療の診断群分類
に基づく定額報酬算定制度)は、これまで診療報酬改定の際に必
要な見直しを行っており、今回の改定においても、改定全体の方
針を踏まえつつ、診断群分類点数表の改定及び医療機関別係数の
設定等、所要の処置を講ずる。
2.DPC/PDPSの円滑導入のために設定された調整係数については、今
回の改定も含め3回の改定を目途に段階的に基礎係数と機能評価
係数Ⅱへの置換えを進めることとされており、今回の改定におい
て引き続き段階的な基礎係数と機能評価係数Ⅱへの置換えを進め
る。
52
平成26年度診療報酬改定における
DPC制度に係る改定の基本的な方針
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
4.機能評価係数Ⅱについては、現行の6項目に新たに「後発医薬品係数」
を追加した7項目を基本として必要な見直しを行う。また、その際、項目
に応じて各医療機関群の特性を踏まえた評価を行う。
5.算定ルール等については、同一疾患で再入院した際の取扱い、入院時
の持参薬の取扱いについて、必要な見直しを行う。
6.DPC導入の影響評価に係る調査(退院患者調査)については、全DPC
対象病院において外来診療に係るデータの提出を必須化する等、必要
な見直しを行う。
53
全体の改定方針を踏まえた対応
短期滞在手術等入院料3に係る対応
出来高報酬体系における「短期滞在手術
等入院料3」の対象となる手術・処置等が
従来の「小児ヘルニア手術」以外で多数
追加されたことを踏まえ、DPC/PDPS
において下記の対応を行う。
①「厚生労働大臣が定める包括対象
外の患者(5号告示)」におけ
る対応
⇒
当該告示において、短期滞在手術
等入院料3の算定対象となる患者を
DPC包括対象外として定める。
② 「診断群分類点数表」における対応
⇒ 当該診断群分類において、ほとんどの症
例で「短期滞在手術等入院料3」によって
算定されると考えられる診断群分類は、
包括対象外とする。
K008
腋臭症手術2 皮膚有毛部切除術
K093-2 関節鏡下手根管開放手術
K196-2 胸腔鏡下交感神経節切除術(両側)
水晶体再建術 1眼内レンズを挿入する場合ロその他の
K282
もの
K282 水晶体再建術 2眼内レンズを挿入しない場合
K474
乳腺腫瘍摘出術1長径5cm未満
K617
下肢静脈瘤手術
1抜去切除術
K617
下肢静脈瘤手術
2硬化療法
K617
下肢静脈瘤手術
3高位結紮術
K633
ヘルニア手術 5鼡径ヘルニア(15歳未満)
K633
ヘルニア手術 5鼡径ヘルニア(15歳以上)
K634
腹腔鏡下鼡径ヘルニア手術
K721
内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 1長径2cm未満
K721
内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 2長径2cm以上
K743
痔核手術
K867
子宮頚部(腟部)切除術
K873
子宮鏡下子宮筋腫摘出術
2硬化療法(四段階注射法)
D237 終夜睡眠ポリグラフィー1携帯用装置を使用した場合
終夜睡眠ポリグラフィー2多点感圧センサーを有する睡眠
D237
評価装置を使用した場合
D237 終夜睡眠ポリグラフィー31及び2以外の場合
D291-2 小児アレルギー負荷検査
D413 前立腺針生検法
54
全体の改定方針を踏まえた対応
地域包括ケア入院医療管理料にかかる算定ルール
A308-3 地域包括ケア入院医療管理料1・2を算定する病室に転室する場合に適用される。
一般病棟
DPC対象病室
DPC対象病室
転室
DPC対象病室
地域包括ケア入院医療管理料
直前にDPC算定
病床に入院して
から転床した場
合は、特定入院
期間中について
DPC包括算定を
継続する。
※ なお、地域包括ケア病棟入院料を算定する病棟に転棟する場合、療養病棟において地域包括ケア入院
医療管理料を算定する病室に転室する場合は、当該規定は適用されない。
55
平成26年度診療報酬改定における
DPC制度に係る改定の基本的な方針①
第2
具体的な内容
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
1.入院基本料等の見直し等の反映
(1)急性期入院医療の評価の見直しに伴う入院基本料等の見直しについては、
診断群分類点数表の設定(改定)において実態に即して反映させる。
(2)診療報酬改定後の包括範囲に係る報酬水準(但し、機能評価係数Ⅰに係
るものを除く)については、診療報酬改定前の当該水準に改定率(消費
税増税に係る対応分を除いたもの)を乗じたものとし、医療機関別係数
の計算において反映させる。
(3)また、消費税増税に係る対応として、入院料、薬価等の出来高報酬体系
における消費税増税に係る対応を踏まえ、各項目の引き上げ分に相当す
る引き上げ額を前年度の包括範囲出来高実績に基づいて算出し、医療機
関別係数の計算および診断群分類点数表の設定において反映させる。
56
入院基本料等の見直し等の反映
(イメージ)
包括範囲
・入院基本料
・検査
・画像診断
・投薬
・注射
・1000点未満の処置 等
改定前の
出来高点数
による実績値
機能評価係数Ⅰ
(対応する点数の改
定を反映)
換算
医療機関別係数
機能評価係数Ⅰ
DPC毎の
1日当たり点数
×
在院日数
×
+
機能評価係数Ⅱ
暫定調整係数
基礎係数
入院基本料の改定及び消費税対応分
を反映
改定率(消費税増税分を除いたもの)
及び消費税対応分による報酬水準の
補正(改定の反映)
57
DPC/PDPSにおける消費税増税への対応
○
消費税増税に係る対応として、入院料、薬価等の出来高報酬体系にお
ける消費税増税に係る対応を踏まえ、各項目の引き上げ分に相当する
引き上げ額を前年度の包括範囲出来高実績に基づいて算出し、医療機
関別係数の計算および診断群分類点数表の設定において反映させる。
【入院基本料等の引き上げにかかる対応分】
消費税増税に係る対応によって医科点数表に上乗せされる点数分に応じて算出する。
【薬剤・材料費にかかる対応分】
薬剤費については、
[「包括範囲出来高実績による薬剤費」 × (1 - 平均乖離率) × 3/105]
によって算出する。
材料費(特定保険医療材料分)についても同様に算出する。
診断群分類A
入院料
その他
薬剤費
材料費
診断群分類B
入院料
その他
薬剤費
材料費
診断群分類C
入院料
その他
薬剤費
材料費
入院料、薬剤費、材料費の内訳をDPCデータにより算出
⇒ 診断群分類ごとに消費税上乗せ分を設定
58
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定
について(DPC制度)
1.基本方針 (改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
59
調整係数の見直しに係る対応と経過措置
調整係数見直しに係る経過措置
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
(1)調整係数の見直しに係る対応
① DPC/PDPSの円滑導入のために設定された調整係数については、今回の
改定も含め3回の改定を目途に段階的に基礎係数と機能評価係数Ⅱへの置
換えを進めることとされており、今回改定においては、調整部分の50%を機能
評価係数Ⅱに置換え、残りの調整部分を「暫定調整係数」として設定する。
〔医療機関Aの暫定調整係数〕=
(〔医療機関Aの調整係数(※)〕
-〔医療機関Aの属する医療機関群の基礎係数〕)×0.5
※「調整係数」は制度創設時(平成15年)の定義に基づく
② 制度全体の移行措置に伴う個別の医療機関別係数の変動についても、激
変緩和の観点から一定の範囲内(医療機関係数別係数の変動の影響による
推計診療報酬変動率(出来高部分も含む)に基づき、2%を超えて変動しない
範囲)となるよう暫定調整係数を調整する措置も併せて講ずる。
60
「調整係数」から「基礎係数」+「機能評価係数Ⅱ」への移行
調整係数
H24改定
H26改定
50%置換
25%置換
A
H28(想定)
H30(想定)
75%置換
移行完了
機能評価係数Ⅱ
A
B
B
C
DPC制度の円滑導入
のために設定された
「調整係数」につい
ては、段階的な廃止
に向けて、今回の改
定においては調整
部分の機能評価係
数Ⅱへ置き換え率を
50%とする。
A
B
C
病院 病院 病院
基
礎
係
数
A
C
暫定調整係数
平成
26年
改定
B
基
礎
係
数
C
A
B
C
基
礎
係
数
機能
評価
係数
Ⅱ
基
礎
係
数
調整係数から段階的に、基礎係数+機能評価係数Ⅱに近づける
A
B
C
病院 病院 病院
A
B
C
病院 病院 病院
A
B
C
病院 病院 病院
A~C
病院
※ 同程度の機能評価係数Ⅱの評価となるA病院~C病院を想定したイメージ
61
医療機関別係数の設定方法等(平成26年改定)
医療機関別係数 = 「機能評価係数Ⅰ」 + 「機能評価係数Ⅱ」 + 「暫定調整係数」 + 「基礎係数」
機能評価係数Ⅰ
入院基本料等加算
など
25
*1
*2
*3
*4
(B)
(A)
Σ 診断群分類Bの
1日あたり点数
× 入院日数
× 10円
改定後の診療報酬の推計
10
改定後の診断群分類点数表による診療報酬*2
24
当該医療機関における改定前の実績に基づく医療費の合計
(
平成 年 月~平成 年9月の
合計 か月分の実績に基づき算出 *1)
12
機能評価係数Ⅱ
Σ 診断群分類Aの
1日あたり点数
× 入院日数
× 10円
暫定調整係数
従来の方法で計算した調整係数(※)と
基礎係数の差の0.5倍
※ [(A) ×( 1 + 改定率(*3))+消費税増税に係る
対応分] /(B) - 機能評価係数Ⅰ
基礎係数
直近の医療機関群別包括範囲出来高点数(改
定前の点数表及び退院患者調査に基づく実績値)
の平均値に改定率を乗じた報酬に相当する係数
(*4)
改定前の実績に基づく医療費の合計には、平成26年度診療報酬改定における入院基本料や包括範囲の見直し等を反映している。
改定後の診断群分類による診療報酬については、当該医療機関における平成24年10月から平成25年9月の入院実績に基づき算出している。
消費税増税にかかる対応分を除いている。
消費税増税にかかる対応分を加味して算出している。
62
DPC制度における「基礎係数」
各医療機関の医療機関別係数は、4つの係数を合算
したものである
包括評価部分
医療機関別係数
基礎係数
+
機能評価係数Ⅰ
診断群分類毎の
1日当たり点数
×
+
×
在院日数
機能評価係数Ⅱ
+
暫定調整係数
+
出来高評価部分
63
基礎係数(医療機関群Ⅰ群~Ⅲ群)
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
(2)基礎係数(医療機関群の設定等)に係る対応
医療機関群については、「DPC病院Ⅰ群」~「DPC病院Ⅲ群」の3群による構成
を引き続き維持することとし、「DPC病院Ⅱ群」の選定に係る実績要件について必
要な見直しを行う。なお、各要件の基準値(カットオフ値)は、前年度のDPC病院
Ⅰ群の実績値に基づき設定する。
Ⅰ群
(大学病
院本院)
Ⅱ群
Ⅲ群
(大学病院
本院に準
じる病院)
(Ⅰ群・Ⅱ群以外)
Ⅱ群病院の選定にかかる実績要件(大学病院本院に準じた診療密度と一定の機能を有する病院)
・以下の4つの実績要件について、「Ⅰ群の最低値(外れ値を除く)」をすべて満たす病院をⅡ群とす
る。
見直しの概要
【実績要件1】 診療密度
変更なし
【実績要件2】 医師研修の実施
基幹型臨床研修病院の採用実績によって算出する。
【実績要件3】 高度な医療技術の実施
外保連試案(第8.2版)を用いて算出する。
複数手術が実施された場合は、最も難度が高い手術で算出する。
【実績要件4】 重症患者に対する診療の実施
変更なし
64
基礎係数の具体的な算出方法
[各病院群の基礎係数(平成26年度) ]
={[各病院群の包括範囲出来高点数*1の平均値*2]×[改定率*3]
+[消費税増税にかかる対応分]}/[各病院群のDPC点数表*4に基づく
包括点数*5の平均値*2 ]
*1 改定前の出来高点数表に基づく実績値(退院患者調査)。但し、改定での入院基本
料や包括範囲の見直しは補正して反映。
*2 当該病院群の全病院・全包括対象患者(改定後)の1入院あたりの平均値。
*3 平成26年度改定では(1-0.0126)となる。
*4 DPC点数表は例外的な症例(アウトライヤー)を除外して集計・点数設定される。更
に基礎係数には改定率も反映されるため、基礎係数の全病院群・加重平均値は1.0
を上回る。
医療機関群
*5 医療機関別係数
を乗じる前のDPC点
数表に基づく1入院
あたりの包括点
数。
施設数
基礎係数
DPC病院Ⅰ群(大学病院本院)
80
1.1351
DPC病院Ⅱ群(Ⅰ群に準ずる病院)
99
1.0629
1406
1.0276
1585
1.0464
DPC病院Ⅲ群
合計
65
基礎係数(Ⅱ群の選定に係る実績要件)
【実績要件1】:診療密度
診療密度 =[1日当たり包括範囲出来高平均点数(全病院患者構成で補正;外的要因補正)]
当該医療機関において症例数が一定以上の(1 症例/月;極端な個別事例を除外するため)診断群分類に該当する患者につい
て、当該医療機関が全DPC対象病院の平均的な患者構成と同様な患者群に対して診療を行ったと仮定した場合の1日当たり
包括範囲出来高実績点数を算出する。
【実績要件2】:医師研修の実施
医師研修の実施 =
後2年目まで)]
[届出病床1床あたりの臨床研修医師の採用数(基幹型臨床研修病院における免許取得
○ 各医療機関が厚生労働省に報告している初期臨床研修医の採用数と、地方厚生(支)局へ届け出ている届出病床総数
(許可病床数)により算出する。
○ 特定機能病院は当該実績要件を満たしたものとして取り扱う。
【実績要件3】:高度な医療技術の実施
高度な医療技術の実施= [次の3つ(3a~3c)がそれぞれ一定の基準を満たす]
(3a):手術実施症例1件あたりの外保連手術指数(外科医師数及び手術時間補正後)
(3b):DPC算定病床当たりの同指数(外科医師数及び手術時間補正後)
(3c):手術実施症例件数 (全国平均値)
「(3a):手術実施症例1件あたりの外保連手術指数(外科医師数及び手術時間補正後)」は、当該医療機関の全患者総計の外保
連手術指数(※)を「(3c):手術実施症例件数」で除して算出する。
「(3b):DPC算定病床当たりの同指数(外科医師数及び手術時間補正後)」は、当該医療機関の全患者総計の外保連手術指数を
DPC算定病床数で除して算出する。
「(3c):手術実施症例件数」については、外保連試案(第8.2版)において技術難易度が設定されている手術が実施された症例
を対象とする。ただし、点数設定から同等の技術と考えられるものも集計対象とする。
66
基礎係数(Ⅱ群の選定に係る実績要件)
(続き)【実績要件3】:高度な医療技術の実施
(※)外保連手術指数の算出方法
外保連手術指数の集計においては、様式1に記載された手術のうち、複数の記載がある場合については、最も外保連手術
指数が高い手術の指数に基づき評価する。
外保連手術指数は、外保連試案(第8.2版)に記載されている、外科医師数を含めた時間あたりの人件費の相対値(下表
参照。難易度B、外科医師数1人を1としてそれぞれ相対化)に手術時間数を加味して各手術に重み付けし、集計対象手術
それぞれについて合算し、算出する。
【例】難易度D、外科医師数3、手術時間数3の手術は7.01×3=21.03
難易度、外科医師数、手術時間数はいずれも外保連試案の規定を採用。
外科医師数
B
C
D
E
1
2
3
4
5
6
1.00
1.27
1.54
1.81
2.25
3.25
3.52
3.79
4.06
3.76
6.01
7.01
7.28
7.55
7.82
5.64
9.41
11.66
12.66
12.93
13.20
7
13.46
外保連試案と結びつけられなかったKコード(医科点数表の手術コード)の手術については、医科点数表の点数設定を参
考に、類似する手術が存在する場合に同じ難易度を付与する。それ以外のものについては集計の対象外とする。
1つのKコードに複数の外保連試案コードが対応する場合は、外科医師数を最も重視する形で外保連手術指数を算出する。
具体的には次の順で対応する手術を1つに絞り混んで対応関係を作成する(外科医師数を最優先)。
67
基礎係数(Ⅱ群の選定に係る実績要件)
【実績要件4】:重症患者に対する診療の実施
重症患者に対する診療の実施= [複雑性指数(重症DPC補正後)]
○ 全DPC参加病院データの平均在院日数より長い平均在院日数を持つDPCで、かつ、1日当たり包括範囲出来高実績点数が平
均値より高いDPCを抽出。これらのDPCについて複雑性指数を算出する。
68
DPC制度における機能評価係数Ⅰ
各医療機関の医療機関別係数は、4つの係数を合算
したものである
包括評価部分
医療機関別係数
基礎係数
+
機能評価係数Ⅰ
診断群分類毎の
1日当たり点数
×
+
×
在院日数
機能評価係数Ⅱ
+
暫定調整係数
+
出来高評価部分
69
機能評価係数Ⅰの見直しの概要
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
3.機能評価係数Ⅰについては、出来高評価体系における「当該医療機関の入院患者
全員に対して算定される加算」や「入院基本料の補正値」等を機能評価係数Ⅰとして評
価する。
(3) 機能評価係数Ⅰの見直し
従前の評価方法を継続し、その他の入院基本料等加算の見直し等について、
必要に応じて機能評価係数Ⅰに反映させる。
1. 「入院基本料の差額」にかかる評価
診断群分類点数表は、「一般病棟10対1入院
基本料」を基本として作成されており、それぞ
れの入院基本料について、「一般病棟入院基
本料10対1」との差額に係る評価を行う。
新規に評価対象となったもの
看護職員夜間配置加算
平均超過勤務減算
栄養管理体制減算 等
2. 「入院基本料等加算」にかかる評価
当該医療機関において全入院患者が算定す
ると考えられる加算について評価する。
評価対象外としたもの
患者サポート充実体制加算
70
DPC制度における機能評価係数Ⅱ
各医療機関の医療機関別係数は、4つの係数を合算
したものである
包括評価部分
医療機関別係数
基礎係数
+
機能評価係数Ⅰ
診断群分類毎の
1日当たり点数
×
+
×
在院日数
機能評価係数Ⅱ
+
暫定調整係数
+
出来高評価部分
71
機能評価係数Ⅱの見直し
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
①
機能評価係数Ⅱの各係数への報酬配分(重み付け)は等分と
する。
②
現行の評価項目(6指数)に加え、後発医薬品指数を追加した
7指数により評価を行う。また、データ提出指数、救急医療指
数、地域医療指数について必要な見直しを行う。
③
機能評価係数Ⅱの各指数から各係数への変換に際しては、各指
数の特性や分布状況を踏まえ、適切な評価定義域の下限値・上
限値及び評価値域の最小値を設定する。
72
機能評価係数Ⅱの基本的な考え方
平成25年1 0月16日
中医協総会 総-3-1
○
平成26年改定における機能評価係数Ⅱの基本的な考え方については、
平成 24 年改定における考え方を引き続き維持することとする。
①
機能評価係数Ⅱの基本的考え方
• DPC/PDPS参加による医療提供体制全体としての効率改善等へのインセンティブを評価する。
• 具体的には、機能評価係数Ⅱが評価する医療機関が担うべき役割や機能に対するインセンティブとし
て次のような項目を考慮する。なお、係数は当該医療機関に入院する全DPC対象患者が負担することが
妥当なものとする。
1) 全DPC対象病院が目指すべき望
ましい医療の実現
<主な視点>
○医療の透明化(透明化)
○医療の質的向上(質的向上)
○医療の効率化(効率化)
○医療の標準化(標準化)
2) 社会や地域の実情に応じて求められている機能の実現
(地域における医療資源配分の最適化)
<主な視点>
○高度・先進的な医療の提供機能(高度・先進性)
○総合的な医療の提供機能(総合性)
○重症者への対応機能(重症者対応)
○地域で広範・継続的に求められている機能(5疾病等)
○地域の医療確保に必要な機能(5事業等)
② 具体的方法
• 中医協の決定に基づき一定の財源を各係数毎に按分し、各医療機関の診療実績等に応じた各医療機へ
配分額を算出する。最終的に算出された配分額を医療機関別係数に換算する。
• 原則としてプラスの係数とする。
• DPCデータを活用した「係数」という連続性のある数値により評価ができるという特徴を生かして、段
階的な評価のみではなく、連続的な評価も考慮する。
•
評価に当たっては、診療内容への影響を考慮しつつ、必要に応じて係数には上限値・下限値を設け
る。
73
機能評価係数Ⅱの見直し
見直しの概要
改定前
平成26年改定後
①
データ提出指数
→見直し
①
保険診療指数
②
効率性指数
現行通り
②
効率性指数
③
複雑性指数
現行通り
③
複雑性指数
④
カバー率指数
現行通り
④
カバー率指数
⑤
救急医療指数
→見直し
⑤
救急医療指数
⑥
地域医療指数
→見直し
⑥
地域医療指数
→新設
⑦
後発医薬品指数
平 成 2 6 年 2 月 1 2 日
中医協総会 総-1(改)
①保険診療指数(現行の「データ提出指数」を見直した指数)
「データ提出指数」から「保険診療指数」に改称し、DPCデータの記載矛盾、レセプトの未コード化傷病名
の使用率、適切な保険診療の普及のための取組に関する評価項目を追加する。
②効率性指数、③複雑性指数、④カバー率指数
現行の評価方法を継続する。
⑤救急医療指数
当該指数の評価対象となる患者をより公平に選定するため、重症な患者が算定する入院料等を算定して
いる患者を評価対象とする。
⑥地域医療指数
地域医療計画等に基づく体制を評価(ポイント制)についても現状や都道府県の指摘も踏まえ見直しを行
う。
⑦後発医薬品指数(新設)
当該医療機関の入院医療で使用される後発医薬品の使用割合(数量ベース)に基づく評価を行う。
74
機能評価係数Ⅱの見直し
機能評価係数Ⅱ(6項目)の見直しの概要(1)
<項目>
1)データ提出
指数
→保険診療
指数
評価の考え方
DPC対象病院における、
質が遵守されたDPCデー
タの提出を含めた適切な
保険診療実施・取組を評
価
評価指標(指数)
原則として1点だが、以下の基準に該当した場合はそれぞれ加算又は減算する。
①適切なDPCデータの提出(「部位不明・詳細不明コード」の使用割合による評価)
「部位不明・詳細不明のコード」の使用割合が「20%以上」の場合、当該評価を0.05点減算する。
② 適切なDPCデータの提出(様式間の記載矛盾による評価)
当該医療機関において、以下のいずれかに該当するDPCデータの件数の全体の件数に占
める割合が「1%以上」の場合、当該評価を0.05点減算する。
ⅰ 様式1の親様式・子様式
データ属性等(郵便番号、性別、生年月日等)の矛盾
ⅱ 様式1とEFファイル
様式1上の入院日数とEFファイルに出現する入院料の回数の矛盾
ⅲ 様式4とEFファイル
様式4の医科保険情報とEFファイルに出現する先進医療等の矛盾
ⅳ DファイルとEFファイル
記入されている入院料等の矛盾
③ 適切な傷病名コードによるレセプトの請求
当該医療機関における入院医療分のレセプトに記載されている傷病名数のうち、未コード化
傷病名である傷病名の割合が「20%以上」の場合、当該評価を0.05点減算する。
④ 適切な保険診療の普及のための教育に向けた取組の評価(Ⅰ群のみ)
毎年10月1日時点において、当該医療機関において下記を満たす場合、当該評価を0.05点加
算する。
・規定の手順により、当該医療機関から出向して以降6か月以上指導医療官として勤務して
いる者がいる場合(ただし、1年以上在籍しない場合は実績と見なさない)
・規定の手順により指導医療官として勤務後、大学病院に復帰した日から1年以内の者がい
る場合(ただし、復帰後に当該医療機関において保険診療の教育に携わっていない場合は
実績と見なさない)
(※平成27年度は、募集開始の際に応募し採用された者がいる医療機関を評価対象とする)
2) 効 率 性 指 各医療機関におけ る在 〔全DPC/PDPS対象病院の平均在院日数〕/〔当該医療機関の患者構成が、全DPC/PDPS対
数
院日数短縮の努力を評 象病院と同じと仮定した場合の平均在院日数〕
価
※ 当該医療機関において、12症例(1症例/月)以上ある診断群分類のみを計算対象とする。
※ 包括評価の対象となっている診断群分類のみを計算対象とする。
75
機能評価係数Ⅱの見直し
機能評価係数Ⅱ(6項目)の見直しの概要(2)
<項目>
評価の考え方
3) 複雑性指数 各医療機関におけ る患
者構成の差を1入院あた
り点数で評価
4) カバー率指 様々な疾患に対応できる
数
総合的な体制につい て
評価
5) 救急医療指 救急医療(緊急入院)の
数
対象となる患者治療に要
する資源投入量の乖離
を評価
評価指標(指数)
〔当該医療機関の包括範囲出来高点数(一入院当たり)を、DPC(診断群分類)ごとに全病院
の平均包括範囲出来高点数に置換えた点数〕/〔全病院の平均一入院あたり包括点数〕
※ 当該医療機関において、12症例(1症例/月)以上ある診断群分類のみを計算対象とする。
※ 包括評価の対象となっている診断群分類のみを計算対象とする。
〔当該医療機関で一定症例数以上算定しているDPC数〕/〔全DPC数〕
※ 当該医療機関において、12症例(1症例/月)以上ある診断群分類のみを計算対象とする。
※ すべて(包括評価の対象・対象外の両方を含む)の診断群分類を計算対象とする。
1症例あたり〔以下の患者について、入院後二日間までの包括範囲出来高点数(出来高診療
実績)と診断群分類点数表の設定点数との差額の総和〕
救急医療管理加算2に相当する症例は、加算1に相当する症例の半分の比重によって評価
【「A205救急医療管理加算」の施設基準を取得している施設】
「救急医療入院」かつ以下のいずれかを入院初日から算定している患者
・「A205救急医療管理加算」
・「A300救命救急入院料」
・「A301特定集中治療室管理料」
・「A301-2ハイケアユニット入院医療管理料」
・「A301-3脳卒中ケアユニット入院医療管理料」
・「A301-4小児特定集中治療室管理料」
・「A302新生児特定集中治療室管理料」
・「A303総合周産期特定集中治療室管理料」
【「A205救急医療管理加算」の施設基準を取得していない施設】
「救急医療入院」の患者
76
機能評価係数Ⅱの見直し
機能評価係数Ⅱ(6項目)の見直しの概要(3)
<項目>
6) 地域医療指数
評価の考え方
地域医療への貢献を評
価
(中山間地域や僻地にお
いて、必要な医療提供の
機能を果たしている施設
を主として評価)
7) 後 発 医 薬 品 各医療機関における入
院医療に用いる後発医
指数
薬品の使用を評価
評価指標(指数)
以下の指数で構成する。
① 体制評価指数(評価に占めるシェアは1/2)
地域医療計画等における一定の役割をポイント制で評価(計12項目、詳細は次ページ
の別表2参照)。
地域医療指数(内訳)
①
体制評価指数
計12項目(各1ポイント)
Ⅰ・Ⅱ群は評価上限10ポイント
Ⅲ群は評価上限8ポイント
1) 小児(15歳未満)
② 定量評価指数
1) 上記以外(15歳以上)
評価に占めるシェア
1/2
1/4
1/4
一部の項目において実績評価を加味する。また、評価上限値を7ポイントとする。
② 定量評価指数(評価に占めるシェアは1)2)それぞれ1/4ずつ)
〔当該医療機関の所属地域における担当患者数〕/〔当該医療機関の所属地域におけ
る発生患者数〕
を1) 小児(15歳未満)と2) それ以外(15歳以上)に分けてそれぞれ評価。
【評価対象地域の考え方】
DPC病院Ⅰ群及びDPC病院Ⅱ群については、診療圏の広域性を踏まえ、3次医
療圏とし、DPC病院Ⅲ群については2次医療圏とする。
【集計対象とする患者数の考え方】
DPC対象病院に入院した患者とする。
当該医療機関における入院医療で用いられる薬剤について、後発医薬品の数量シェア
(=[後発医薬品の数量]/[後発医薬品のある先発医薬品の数量]+[後発医薬品
の数量])により評価。
(※数量とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。)
※数量ベースで60%を評価上限とする。
77
機能評価係数Ⅱの見直し
<① 保険診療係数について>
① 保険診療指数(従来の「データ提出指数」を見直した指数)
「データ提出指数」から「保険診療指数」に改称し、DPCデータの記載矛盾、レセプトの未コー
ド化傷病名の使用率、適切な保険診療の普及のための取組に関する評価項目を追加する。
改定前
改定後
【名称】
データ提出指数
【名称】
保険診療指数 (改)
【評価項目】
【評価項目】
1 「部位不明・詳細不明コード」
の使用割合
1 「部位不明・詳細不明コード」の使
用割合
2 様式間の記載矛盾の割合 (新設)
3 未コード化傷病名による請求の割
合 (新設)
4 適切な保険診療の教育の普及に向
けた指導医療官の出向の評価(Ⅰ群
のみ) (新設)
78
機能評価係数Ⅱの見直し
<① 保険診療係数について>
1 「部位不明・詳細不明コード」の使用割合
部位不明・詳細不明のICDコード(いわゆる「.9コード」)の割合が20%以上の場合、減算となる。(従
来の評価を継続)
800
施 600
設 400
数 200
0
「部位不明・詳細不明のコード」は、標準病名マ
スターが対応していないこと等が原因で一定程
度発生してしまう可能性があるという指摘があ
り、現時点では医療機関の努力のみで解決が
難しい点もあることから、従来の評価基準「2
0%」を継続する。
643 669
144
24
8
4
3
1
0
0
0
2 様式間の記載矛盾の割合 (新設)
退院患者調査の様式間で矛盾のある記載があるデータが1%以上の場合、減算となる。
0%超0.1%未満
0.1%以上0.2%…
0.2%以上0.3%…
0.3%以上0.4%…
0.4%以上0.5%…
0.5%以上0.6%…
0.6%以上0.7%…
0.7%以上0.8%…
0.8%以上0.9%…
0.9%以上1%未満
1%以上2%未満
2%以上3%未満
3%以上4%未満
4%以上5%未満
5%以上10%未満
10%以上15%…
15%以上20%…
20%以上25%…
25%以上30%…
30%以上35%…
35%以上
0%
様式間の記載矛盾があるデータは、分
析対象として取り扱うことが難しく、DPC
データの質としては低いと考えられるこ
とから、提出されたデータのうちそのよ
うなデータが1%以上ある場合は減点
する評価方法を導入する。
600
519
500 388
400
300
200
200
116 77
66 32
20 20 11 10 35 3 1 1 2 0 0 0 0 0 0
100
0
79
機能評価係数Ⅱの見直し
<① 保険診療係数について>
3 未コード化傷病名による請求の割合 (新設)
入院のレセプト(医科レセプト、DPCレセプト)において、未コード化傷病名の使用割合
(※NDBデータを用いて算出)が20%以上の場合、減算となる。
【背景①:適切な傷病名コードの利用の推進】
「規制改革推進のための3カ年計画(平成21年3月31
日閣議決定)」に基づき、厚生労働省は原則として傷
病名コードに記載された傷病名を用いたレセプトによ (参考:全国のDPC対象病院+準備病院の未コード化傷病名率のヒストグラム)
700 630
り請求をするよう周知しているが、傷病名コードに記 600
載されていない傷病名(いわゆる「未コード化傷病 500
名」)の使用率は、全体としては減少傾向であるもの 400
300
209
の、依然として非常に高い医療機関がある。
133 151
200
(平成25年12月13日 中医協総会 総-1-1より)
50.0%=<p
30.0%=<p<50.0%
20.0%=<p<30.0%
15.0%=<p<20.0%
14.0%=<p<15.0%
13.0%=<p<14.0%
12.0%=<p<13.0%
11.0%=<p<12.0%
10.0%=<p<11.0%
8.0%=<p<9.0%
9.0%=<p<10.0%
7.0%=<p<8.0%
6.0%=<p<7.0%
5.0%=<p<6.0%
4.0%=<p<5.0%
3.0%=<p<4.0%
98 64
38 45 38 26 19 17 13 13 13 7 31 25 10 15
2.0%=<p<3.0%
1.5%=<p<2.0%
1.0%=<p<1.5%
0.5%=<p<1.0%
ICD-10コードの「部位不明・詳細不明コード」の
使用割合の基準をクリアするために、あえて
未コード化傷病名を用いて病名を入力する事
例が存在することも指摘されていることから、
適切なICDコーディングを推進する上でも、未
コード化傷病名の使用割合による評価方法を
導入することが妥当である。
0%=<p<0.5%
【背景②:適切なICDコーディングの推進】
102
100
0
80
機能評価係数Ⅱの見直し
<① 保険診療係数について>
4 適切な保険診療の教育の普及に向けた指導医療官の出向の評価(Ⅰ群のみ) (新設)
【適切な保険診療の普及のため取組の評価】
Ⅰ群病院(大学病院本院)において、「規定の手順(※)」
により指導医療官を一定期間出向させた場合加算する評
価方法を導入する。
※ 厚生労働省指導医療官について
厚生労働省職員として、保険診療に関する指導(保険者、審査支払機関、保険医療機関等に
対する診療報酬の疑義解釈、点数表解釈等に関する指導や助言)、指導監査業務を行う。
(※)「規定の手順」に
ついて
指導医療官の採用をどの
ような任用制度で行うか
は、現在調整中。
(参考:任期付き職員法
等)
平成26年1月22日
中医協総会 総-6
定例報告(毎年10月1日時点)において、当該医療機関において原則として下記を満たす場合に
実績と見なすこととする(なお、「規定の手順」について現在調整を行っており、それに応じて下記
についても必要な見直しを行う)
•
規定の手順により、当該医療機関から出向して以降6か月以上指導医療官として勤務して
いる者がいる場合(ただし、1年以上在籍しない場合は実績と見なさない)
•
規定の手順により指導医療官として勤務後、大学病院に復帰した日から1年以内の者がい
る場合(ただし、復帰後に当該医療機関において保険診療の教育に携わっていない場合は
実績と見なさない)
81
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑤ 救急医療指数について>
⑤救急医療指数
当該指数の評価対象となる患者をより公平に選定するため、救急医療管理加算と
の整合性を高めるため、救急医療管理加算を算定する患者(又は重症な患者が算定
する特定入院料を算定している患者)を評価対象とする。
(なお、出来高報酬体系における「救急医療管理加算」の見直しに合わせ、評価の比
重を調整する。)
(考え方)
救急医療指数は、救急医療(緊急入院)の対象となる患者治療に要する
資源投入量の乖離を評価する指数であるが、平成25年度特別調査(ヒアリ
ング調査)において、予定外入院の患者の重症度の判断は医療機関によっ
て大きなばらつきがあると考えられた。
当該指数の評価対象となる患者の選定に係る公平性を高める
観点から、現行の様式1の「救急医療入院」ありに加えて、重症
な患者が算定すると考えられる入院料等を入院初日から算定
している患者に対象を限定して評価する。
82
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑥ 地域医療指数・体制評価指数の見直しイメージ>
がん
② がん地域連携
③ 地域がん登録
⑧ がん診療連携拠点病院等
(+小児がん拠点病院等)
脳卒中
① 脳卒中地域連携
⑨ 24時間t-PA体制
急性心筋梗塞
糖尿病
精神疾患
救急医療
●5事業
都道府県が策定することと
されている「5疾病・5事業
+在宅医療」の医療計画に
係る関連事業のうち、急性
期医療を担うDPC対象病院
が担うことが期待されてい
る役割にかかるものであり
、入院医療において評価す
べき項目であって、現時点
で客観的に評価できるもの
に限って導入。
●5疾病
【考え方】
都道府県における医療計
画策定の指針の見直しに
伴い、平成26年改定より、
従前の「4疾病・5事業」に
加え、「精神疾患」・「在宅
医療」を追加した「5疾病・5
事業+在宅医療」を対象と
して評価を行う。
⑪
-
⑫
④
⑤
急性心筋梗塞24時間診療体制
精神科身体合併症の受入体制
救急医療
災害拠点病院等
(+新型インフルエンザ対策にかかる指
災害時における
医療
定地方公共機関)
⑩ EMIS(広域災害・救急医療情報システム)
へき地の医療 ⑥ へき地の医療
周産期医療
⑦ 周産期医療
小児医療
-
在宅医療
-
赤字(下線):平成26年改定 新規項目
①~④、⑪:実績評価の要素を加味
83
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑥ 地域医療指数・体制評価指数について>
⑪ 急性心筋梗塞24時間診療体制 (新設)
○死亡順位第2位のいわゆる心疾患、急性心筋梗塞の評価の導入を検討すべきではないかという意見があっ
た。
○「疾病・事業および在宅医療に係る医療体制について(医政局指導課)」において、急性心筋梗塞が疑われる
患者について、専門的な診療を行う医師が24時間対応可能であり、ST上昇型心筋梗塞の場合、90分以内に
心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈形成術等が開始できる体制を構築することとされている。
⇒ 病名が「急性心筋梗塞」であり、予定外入院であって時間外対応加算等が算
定され、入院2日目以内に経皮的冠動脈形成術等が実施されている症例が一
定以上である医療機関を、実績評価によって評価する。
⑫ 精神科身体合併症の受入体制 (新設)
○ 平成24年度退院患者調査の結果報告において、
精神病床を併設する病院と併設しない病院を比較し
た場合、併設あり病院の方が当該病院の一般病床
における精神疾患を有する患者の受け入れが活発
である傾向が示された。
⇒ 「A230-3精神科身体合併症管理加算」
等の施設基準の取得を評価する。
【参考:平成24年度退院患者調査の結果報告より】
※ 一般病床に入院する精神合併症ありの患者数を集計。
(一般病床の入
院患者)
精神病床併設
なし
精神病床併設
あり
施設数
1病院当たりの
精神合併症あり
症例数
1病院当たりの
精神合併症あり、
救急車搬送あり
症例数
1,560
202.3
55.6
214
505.7
111.0
(p<0.05)
(p<0.05)
84
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑥ 地域医療指数・体制評価指数の見直しイメージ>
現行
体制評価指数
平成26年改定
・計10項目
・一部実績を加味
・評価上限値を設定
・計12項目
・一部実績を加味
・群別に評価上限値を設定
体制評価指数
1)小児
定量評価指数
平成24年改定
合計ポイント
評価上限ポイント
1)小児
定量評価指数
2)上記以外
2)上記以外
Ⅰ群・Ⅱ群・Ⅲ群
10ポイント
7ポイント
体制評価指数については、計12項目(各1ポイン
ト)について、地域において中核的な役割を果たす
と考えられるⅠ群・Ⅱ群病院については、Ⅲ群より高い
評価上限を設定して評価する。
平成26年改定
Ⅰ群・Ⅱ群
Ⅲ群
合計ポイント
12ポイント
12ポイント
評価上限ポイント
10ポイント
8ポイント
85
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑥ 地域医療係数・体制評価指数(ポイント制)の詳細(1)>
評価項目(各1P)
①脳卒中地域連携
( DPC 病 院 Ⅰ 群 及
びDPC病院Ⅱ群に
お い て実績評価を
加味)
DPC病院Ⅰ群及びDPC病院Ⅱ群
脳卒中を対象とした場合に限って評価。当該医療機
関を退院した患者について、〔「B005-2地域連携診療
計画管理料」を算定した患者数〕/〔医療資源病名が
脳卒中に関連する病名(例:脳梗塞等)である患者
数〕で評価(実績に応じて0~1P)
②がん地域連携
( DPC 病 院 Ⅰ 群 及
びDPC病院Ⅱ群に
お い て実績評価を
加味)
当該医療機関を退院した患者について、〔「B005-6が 「B005-6がん治療連携計画策定料」又は「B005-6-2が
ん治療連携計画策定料」を算定した患者数〕/〔医療 ん治療連携指導料」のいずれかの施設基準を取得して
いることを評価(1P)
資源病名が悪性腫瘍に関連する病名(例:胃の悪性
腫瘍等)である患者数〕で評価(実績に応じて0~1P)
③地域がん登録
(実績評価を加味)
当該医療機関を退院した患者について、〔医療機関所在都道府県地域がん登録事務局への登録件数(当該都
道府県内の患者分に限る)〕/〔医療資源病名が悪性腫瘍に関連する病名(例:胃の悪性腫瘍等)である医療機
関所在都道府県内の初発の患者数(同一患者の複数回受診は除いて計算)〕で評価(実績に応じて0~1P)
医療計画上の体制評価を前提とし、実績の要素を加味した評価を導入。
④救急医療
(実績評価を加味)
前提となる
体制
実績評価
右記のうち、救命救急センターの指定を重点的に評
価(0.5P)、それ以外の体制に指定は右記と同等の評
価(0.1P)。
救急車で来院し、入院となった患者数(救急医療入
院に限る)(0.5P)
DPC病院Ⅲ群
脳卒中を対象とする。
「B005-2地域連携診療計画管理料」、「B005-3地域連
携診療計画退院時指導料(Ⅰ)」又は「B005-3-2地域連
携診療計画退院時指導料(Ⅱ)」のいずれかの施設基準
を取得していることを評価(1P)
二次救急医療機関であって病院群輪番制への参加施
設、共同利用型の施設又は救命救急センターを評価
(0.1P)
救急車で来院し、入院となった患者数(0.9P)
救命救急センター
1P
1P
0.6P
0.5P
救命救急センター以外
0.1P
0.1P
救急者来院後入院患者数(救急医療入院)
救急者来院後入院患者数
86
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑥ 地域医療係数・体制評価指数(ポイント制)の詳細(2)>
評価項目(各1P)
⑤災害時におけ
る医療
⑥へき地の医療
⑦周産期医療
⑧がん拠点病院
DPC病院Ⅰ群及びDPC病院Ⅱ群
DPC病院Ⅲ群
「災害拠点病院又は新型インフルエンザ等対策に係 「災害拠点病院又は新型インフルエンザ等対策に係る指定
る指定地方公共機関(※)の指定」と「DMATの指定」 地方公共機関(※)の指定」又は「DMATの指定」の有無を評
をそれぞれ評価(0.5Pずつ)
価(いずれかで1P)
(※)平成27年度以降に導入すること平成26年度以 (※)平成27年度以降に導入することを平成26年度以降検
降検討する
討する
「へき地医療拠点病院の指定」又は社会医療法人認可におけるへき地医療の要件を満たしていることを評価(いず
れかで1P)
「総合周産期母子医療センターの指定」を重点 「総合周産期母子医療センターの指定」又は「地域周産期
的に評価(1P)
母子医療センターの指定」の有無を評価(いずれかで1P)
「地域周産期母子医療センターの指定」は
0.5P
「都道府県がん診療連携拠点の指定」又は「小 「がん診療連携拠点病院の指定」、「小児がん拠点病院の
児がん拠点病院」の指定」を重点的に評価
指定」もしくはそれに準じた病院(※)としての指定を受け
(1P)
ていることを評価(いずれかで1P)
※都道府県が当該地域においてがん診療の中核的な役割を担うと認
「地域がん診療連携拠点病院の指定」 (0.5P)
準じた病院(右欄※参照)としての指定は評価
めた病院。(今後「地域がん診療病院」及び「特定領域がん診療病
対象外(0P)
院」の指定が予定されており、平成27年度以降は評価対象を当該指
定病院に変更することを平成26年度以降検討する。)
⑨24時間tPA体制
「A205-2 超急性期脳卒中加算」を算定している医療機関を評価(1P)
⑩EMIS
EMIS(広域災害・救急医療情報システム)への参加の有無を評価(1P)
⑪急性心筋梗塞
の 24 時 間 診 療 体
制
医療資源を最も投入した傷病名が「急性心筋梗塞」であり、予定外の入院であって時間外対応加算(特例を含む)・
休日加算・深夜加算が算定され、入院2日目までに経皮的冠動脈形成術等(K546、K547、K548、K549、K550、K5502、K551、K552、K552-2)のいずれかが算定されている症例の診療実績により評価(実績に応じて0~1P)
⑫精神科身体合
併症の受入体制
「A230-3精神科身体合併症管理加算」又は「A311-3 精神科救急・合併症入院料」の施設基準を取得している医療
機関を評価 (1P)
87
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑦ 後発医薬品係数について>
平成25年12月25日
中医協総会 総-3
後発医薬品の使用割合による評価方法を、7項目の新たな指数として導入
する。
【評価対象となる薬剤の範囲】
入院医療で使用される全薬剤
(包括部分+出来高部分(※))
目標値
目標値
【評価対象となる患者の範囲】
DPC算定病棟に入院する全症例
(包括対象+出来高対象)
社会保障・税一体改革大綱(平成24年2月17日閣
議決定)に基づいて作成されている「後発医薬品の
さらなる使用促進のためのロードマップ」において、
後発品の数量シェア60%以上が目標値として設定
されている。
包括部分後
発医薬品使
用割合
出来高部分
後発医薬品
使用割合
全体
DPC
対象病院
DPC
準備病院
40.7%
30.1%
37.2%
34.2%
28.3%
32.5%
全体
40.3%
30.0%
36.9%
88
(平成24年度DPCデータによる)
機能評価係数Ⅱの見直し
<⑦ 後発医薬品係数について>
「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ(平成25年
4月5日)」に基づき、DPCデータによって「数量シェア(新指標)」に
よって算出し、評価上限を60%として評価する。
後発医薬品の数量シェア(新指標)
=[後発医薬品の数量]/([後発医薬品のある先発医薬品の数量]+[後発医薬
品の数量])
各先発医薬品における後発医薬品の有無及び後発医薬
品について
1:後発医薬品がない先発医薬品(後発医薬品の上市前の
先発医薬品等)、
2:後発医薬品がある先発医薬品(先発医薬品と後発医薬品
で剤形や規格が同一でない場合等を含む)
3:後発医薬品
※後発医薬品の数量シェア(置換え率)
=〔後発医薬品の数量〕/(〔後発医薬品のある先発医薬品
の数量〕+〔後発医薬品の数量〕
=〔3で分類される品目の数量〕/(〔2で分類される品目の
数量〕+〔3で分類される品目の数量〕)
※仕入れベースではなく、使用ベー
ス(請求ベース)による評価となる。
※数量は、薬価基準告示上の
規格単位ごとに数える。
(例)
「○○カプセル50mg」
→50mgで、「1個」と数える。
89
機能評価係数Ⅱの評価方法と医療機関群の関係
各指数の特性に応じて、全医療機関共通又は群毎に評価を行う。
2)効率性係数
全DPC対象病院が目指すべき
望ましい医療の実現
→ 全医療機関共通で評価
5)救急医療係数
7)後発医薬品係数
1)保険診療係数
1)保険診療係数
1)保険診療係数
3)複雑性係数
3)複雑性係数
3)複雑性係数
4)カバー率係数
4)カバー率係数
4)カバー率係数
6)地域医療係数
6)地域医療係数
6)地域医療係数
1)保険診療指数は、群別の
評価方法を導入するため、群
別の評価とする。
DPC病院Ⅰ群
DPC病院Ⅱ群
DPC病院Ⅲ群
(大学病院本院)
(大学病院本院に準じた
機能等を有する)
(Ⅰ群、Ⅱ群以外)
7)後発医薬品指数は、全病
院が目指すべき望ましい医療
の実現に係る評価項目である
ことから、全医療機関共通の
評価とする。
社会や地域の実情に応じて
求められている機能の実現
→ 医療機関群毎に評価
90
機能評価係数Ⅱの係数化の方法
指数
具体的な設定
保険診療
係数
上限値
下限値
最小値
評価の考え方
(固定の係数値のため設定なし。)
各医療機関群で評価
効率性
97.5%tile値
2.5%tile値
0
全群共通で評価
複雑性
97.5%tile値
2.5%tile値
0
各医療機関群で評価
0
0(※1)
各医療機関群で評価
0(※2)
0
全群共通で評価
1.0
0
0
1.0
0
0
カバー率
救急医療
地域医療(定量)
(体制)
後発医薬品
1.0
97.5%tile値
97.5%tile値
2.5%tile値
0
※原則 指数の上限・
下限は、外れ値等を除
外するため、原則97.5%
タイル値、2.5%タイル値
に設定(シェア等、値域
が一定の範囲の場合は
個別に設定)、係数の
最小値0に設定。
各医療機関群で評価
全群共通で評価
※1 専門病院・専門診療機能に配慮し、Ⅲ群では最小値を最大値の1/2とする
※2 報酬差額の評価という趣旨から設定する
係数
(最大値)
最小値
下限値
上限値
指数
91
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定
について(DPC制度)
1.基本方針 (改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
92
診断群分類点数表の見直し
診断群分類の見直しの概要は下記の通り。
傷病名数
:
516
診断群分類数: 2,927
⇒ 504 (- 12)
⇒ 2,873 (- 54)
MDC
主要診断群(上2桁コード)
MDC
MDC01
MDC02
MDC03
MDC04
MDC05
MDC06
MDC07
MDC08
MDC09
MDC10
MDC11
MDC12
MDC13
MDC14
MDC15
MDC16
MDC17
MDC18
疾患区分
平成
24年
合計値
516
神経系疾患
眼科系疾患
耳鼻咽喉科系疾患
呼吸器系疾患
循環器系疾患
消化器系疾患
筋骨格系疾患
皮膚・皮下組織の疾患
乳房の疾患
内分泌・栄養・代謝に関する疾患
腎・尿路系疾患等
女性生殖器系疾患等
血液・造血・免疫臓器の疾患
新生児疾患・先天性奇形
小児疾患
外傷・熱傷・中毒
精神疾患
その他
34
31
35
29
25
47
52
29
4
39
21
33
18
44
9
54
5
7
傷病名数
診断群分類数
診断群分類数
(上6桁コード)
(定義副傷病なし)
(定義副傷病あり)
平成26年
差分
504
37
31
34
28
22
46
52
29
4
39
21
33
18
34
9
54
5
8
-12
+3
0
-1
-1
-3
-1
0
0
0
0
0
0
0
-10
0
0
0
+1
平成
24年
2,662
214
81
81
144
237
498
230
68
42
106
145
150
105
306
20
213
5
17
平成26年
差分
2557
232
81
80
149
248
462
230
69
53
108
160
152
116
168
20
200
5
24
-105
+18
0
-1
+5
+11
-36
0
+1
+11
+2
+15
+2
+11
-138
0
-13
0
+7
平成
24年
2,927
262
81
83
153
262
569
239
70
46
115
173
166
118
307
21
240
5
17
平成26年
うち
包括対象
2,873
286
81
83
163
289
540
241
70
58
121
195
169
131
169
21
226
6
24
(2,309)
237
63
78
142
230
444
186
52
35
95
170
129
108
123
19
177
3
93
18
「点数設定方式D」が適用される診断群分類
(3)平成24年改定において高額な薬剤を用いる診断群分類に
対し試行的に導入された点数設定方式については、引き続
き継続することとし、適用する診断群分類について必要な
見直しを行う。
従来の化学療法等に係る診断群分類に加
え、高額な材料を用いる検査(心臓カテーテ
ル検査等)等も適用の対象として検討。
(参考)平成24年度改定で高額薬剤に対応
するため導入された「点数設定方式D」
1日目に入院料以外(薬剤費等)を支払われる方式
⇒1入院あたり包括支払いに近い方式
【適用における基本的な考え方】
•
十分に普及している(全国実施症例数が十分に多
い、多くの施設で実施されている、当該傷病において
化学療法等が実施される全症例数に占める割合が
一定以上含まれる)
•
7日以内入院の退院数が一定以上を占めている
•
1入院あたりの化学療法等に係る薬剤等が高額
•
入院中に複数回実施されるものは除外
※化学療法については、レジメン(入院単位で使用され
たがん化学療法薬剤の組み合わせ)別に分析。
※検査等については、平成 24 年診断群分類点数表で
定義されている検査を対象として分析。
94
「点数設定方式D」が適用される診断群分類
H26診断群分類
020200xx99x3xx
020200xx99x4xx
040040xx9907xx
040040xx9908xx
040050xx99x4xx
050050xx99100x
060020xx99x40x
060020xx99x5xx
060030xx99x4xx
060035xx99x30x
060035xx99x4xx
060035xx99x50x
060040xx99x40x
060040xx99x5xx
060040xx99x60x
070470xx99x5xx
070470xx99x6xx
070470xx99x7xx
080140xxxxx2xx
090010xx99x40x
090010xx99x6xx
090010xx99x7xx
100250xx99100x
110200xx99xxxx
120010xx99x50x
120010xx99x60x
12002xxx99x40x
130030xx99x7xx
診断群分類名称
黄斑、後極変性
黄斑、後極変性
肺の悪性腫瘍
肺の悪性腫瘍
胸壁腫瘍、胸膜腫瘍
狭心症、慢性虚血性心疾患
胃の悪性腫瘍
胃の悪性腫瘍
小腸の悪性腫瘍、腹膜の悪性腫瘍
結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍
結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍
結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍
直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍
直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍
直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍
関節リウマチ
関節リウマチ
関節リウマチ
炎症性角化症
乳房の悪性腫瘍
乳房の悪性腫瘍
乳房の悪性腫瘍
下垂体機能低下症
前立腺肥大症等
卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍
卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍
子宮頸・体部の悪性腫瘍
非ホジキンリンパ腫
処置2もしくは処置2定義名称
ペガプタニブナトリウム
ラニビズマブ、アフリベルセプト
ペメトレキセドナトリウム水和物
ベバシズマブ
ペメトレキセドナトリウム水和物
心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について)
ドセタキセル水和物、パクリタキセル
トラスツズマブ
カルボプラチン+パクリタキセル等
フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン
フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+オキサリプラチンあり
レゴラフェニブ水和物、ベバシズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ
フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン
フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+オキサリプラチンあり
レゴラフェニブ水和物、ベバシズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ
アバタセプト、トシリズマブ
インフリキシマブ
インフリキシマブ(強直性脊椎炎の場合)
インフリキシマブ
ドセタキセル水和物、パクリタキセル等
ペルツズマブ、トラスツズマブ
パクリタキセル(アルブミン懸濁型)
下垂体前葉負荷試験
カルボプラチン+パクリタキセル等
ドキソルビシン塩酸塩リポソーム製剤
化学療法ありかつ放射線療法なし
イブリツモマブチウキセタン塩化イットリウム等
合計27の診断群分類に適用。(※H24は22分類)
検査にかかる分類
95
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定
について(DPC制度)
1.基本方針 (改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
96
算定ルール等の見直しの概要
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
(1)3日以内に同一疾患により再入院した際に一連と見なすルー
ルについては、当該ルールの適用の対象となる再入院期間を7
日に延ばす等、必要な見直しを行う。
(2)持参薬については、予定入院する患者に対し当該入院の契機
となった傷病を治療するために使用することを目的とする薬剤
については、入院中の使用を原則禁止する。
(3)平成24年改定において高額な薬剤を用いる診断群分類に対し
試行的に導入された点数設定方式については、引き続き継続す
ることとし、適用する診断群分類について必要な見直しを行
う。
(4)適切な傷病名コーディングの推進に向けて、「DPC/PD
PS傷病名コーディングテキスト」の公開を行う等の対応を行
う。
97
7日以内の再入院(再転棟)ルール
再入院の時期や傷病名コードを意図的に操作することによって、入院期
間を不適切にリセットする事例があると考えられることから、いわゆる「3日
平成25年12月25日
以内再入院ルール(※)」の見直しを行う。
中医協総会 総-1
• 「7日」以内の同一病名の再入院は、「一連」として取り扱うこととする
(見直し前は「3日」以内)。
• 同一病名の考え方は、前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」と再
入院時の「入院の契機となった傷病名」の上2桁コード(主要診断群)が同
一である場合とする。
• 再転棟についても、再入院と同様の考え方に基づき見直しを行う。
•
•
•
•
前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院時の「医療資源が最も投入した傷病名」が一致するにも
関わらず「入院の契機となる病名」が異なる場合は、その理由を摘要欄に記載する。
再入院時に悪性腫瘍にかかる化学療法を実施する症例については、当該ルールの適用を除外することとする。なお、
その場合は化学療法を実施した旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載することする。
「一連」と見なされる再入院における退院期間の日数は、入院期間とはみなさない。
「7日」に延ばすことによる8日目以降の再入院率の変化、検査の外来移行等の影響については、次回改定以降、
退院患者調査や分析等によって重点的に検証することとする。
※ 退院後3日以内に再入院となった場合の算定ルール(いわゆる「3日以内再入院ルール」については、
平成20年改定の際に、患者を短期間退院させ単価の高い特定入院期間Ⅰを繰り返し算定する事例に対応
するために導入された。
98
7日以内の再入院(再転棟)ルール
入
退
DPC:A
①②③④⑤
入
退
DPC:A'
⑥⑦⑧⑨⑩
7日以内
【「7日以内」に係る日数の考え方】
○ 直近のDPC算定病床を退院した日
○ DPC算定病床へ再入院した日
入
退
DPC:A
対象外病棟
DPC:A'
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭⑮⑯
7日以内
【「同一傷病」の考え方】
入
退
DPC:A
①②③④⑤
入
退
対象外
DPC:A'
⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬⑭
7日以内
入
退
DPC:A
対象外
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨
7日以内
入
入
入
退
DPC:A
①②③④⑤
入
退
対象外
⑥⑦⑧⑨
7日以内
退
DPC:A'
⑩⑪⑫⑬⑭
退
DPC:A'
⑩⑪⑫⑬⑭
○ 前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病
名」と
○ 再入院時の「入院の契機となった傷病名」
によって、DPC上2桁コード(MDC)が同一である
場合、一連とする。
【入院期間への日数算入の考え方】
退院期間は入院期間に算入せず、
転棟期間は入院期間に算入する。
99
持参薬の取り扱い
平成25年12月25日
中医協総会 総-3
○入院の契機となる疾患に対して使用する薬剤を患者に持参させて使用することが望ましくないこ
とをDPC/PDPSとして明確化するため、下記のような規定を設けることとする。
DPC対象病院は、当該病院に入院することが予め決まっている患者に対し、
当該「入院の契機となった傷病」を治療するために使用することを目的とする
薬剤については、特段の理由がない限り、当該病院の外来で事前に処方す
ること等によって患者に持参させ入院中に使用してはならない(特段の理由
がある場合は診療録に記載すること)。
(例:がんの治療を目的に予定入院する患者に対し、内服の抗がん剤や制吐薬を外来で処方し患者に持参させ、入院中に使用して
はならない。)
○持参薬の使用に関する医療機関ごとの状況についてより正確に把握するため、退院患者調査の様式1によっ
て調査することとし、必要に応じてナショナルデータベース等のレセプト情報の活用を今後検討することとする。
(考え方)
平成25年度特別調査(ヒアリング調査)の結果、以下の持参薬は院内採用薬以外の治療を可能にする側面があ
り、例えば大学病院のように総合的な診療体制が整っている医療機関においては問題となりにくいが、専門病院
等では当該病院にない診療科の治療を入院中も継続する際には持参薬が必要となる場合があるという意見が
あった。
入院の契機とは直接関係のない疾患に対する薬剤については、特に中小病院の場合に院内採用がされていな
いこと等により持参薬が必要となる事例も多いと考えられるが、入院の契機となる疾患に対する薬剤ついては通
常は院内処方が可能であると考えられる。
100
適切な傷病名コーディングの推進(1)
平成25年12月25日
中医協総会 総-3
○ 「130100 播種性血管内凝固症候群(DIC)」によって請求する際は、一連の入
院の中で医療資源を最も投入したのが DIC であるか否かについてより的確な
レセプト審査を可能にする観点から、下記の内容が記載されたものをレセプト
に添付することを義務づけることを試行的に導入する。
・DIC の原因と考えられる基礎疾患
・厚生労働省 DIC 診断基準による DIC スコアまたは急性期 DIC 診断基準(日
本救急医学会 DIC 特別委員会)による DIC スコア
・今回入院中に実施された治療内容および検査値等の推移
○ 今後の「130100 播種性血管内凝固症候群(DIC)」のコーディングの動向を踏
まえつつ、DIC 以外で同様の対応とする診断群分類を追加することについて次
回改定(平成 26 年度)以降、引き続き検討する。
【130100xxxxx4xx 播種性血管内凝固症候群 トロンボモデュリンアルファあり】
年度
件数
平均在院日数
H22
H23
H24
2,057
4,579
6,362
37.6
37.0
35.1
一日あたり平均医
療資源投入量
5,714
5,238
4,943
全入院件数から
見た件数割合
0.05%
0.11%
0.14%
101
適切な傷病名コーディングの推進(2)
平成25年12月13日
中医協総会 総-3
【DPC/PDPS傷病名コーディングテキストの作成と公開】
○ DPC/PDPS 傷病名コーディングテキストは、各医療機関が年2回実施するこ
ととされている「適切なコーディングに関する委員会」における参考資料と
して活用することとする。
○ 今後、コーディングテキストの見直しのためのワーキンググループを設置
し、MDC 毎 DPC 検討ワーキンググループにおける検討内容や全国の医療機
関等からの要望等も踏まえて、今後当該ワーキンググループで引き続き見直
し作業を行うこととする。
○ 心不全・呼吸不全等の傷病名の複数の傷病を持った高齢者のコーディング
ルールや小児のコーディングルール、R コード(症状・徴候等で診断名を明
確に表さないコード)の取り扱い等については、DPC 評価分科会において今
後引き続き中長期的に検討することとする。
DPC/PDPSの見直しに係る今後の体制
DPC評価分科会
○分科会委員20名
(内科系臨床有識者委員(内保連)
外科系臨床有識者委員(外保連)を含む)
【DPC評価分科会・DPC検討WG】
◎総括班長2名(内科系・外科系)
○構成員36名(各診療科分野(20分野)
及び医療経済等+国際疾病分類の有識者)
102
DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト
目次
Ⅰ.はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
傷病名コーディング 1.序文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
の基本的な考え方や、 2.適切なコーディングのために望ましいと考えられる病院の体制・・・・・・・・・6
3.本書に疑義がある場合の問い合わせ先・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
コーディングを適切
4.参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
に行うために望まし
い病院の体制等につ
いて、DPC/PDPSに関
連する各医療機関に
周知することを目的
とする(序文より)。
Ⅱ.DPC(診断群分類)の基本構造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
DPC(診断群分類)は大きく3層構造で構成されている
DPC(診断群分類)とICD(国際疾病分類)について
傷病名コーディングが必要となるレセプト・退院患者調査の記載欄と留意事項につ
いて
Ⅲ.コーディングの基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
診療録の記載および診療報酬の請求における傷病名の選択について
コーディングの基本と傷病名選択の定義
Ⅳ.傷病名のコーディングにあたっての注意点・・・・・・・・・・・・・・・・・26
病態からみた場合の注意点と医学的に疑問とされる可能性のある傷病名選択の例
医療資源病名を「疑い」とする場合(診断未確定)への対応
医療資源病名が「ICD(国際疾病分類)」における複合分類項目に該当する場合
病態の続発・後遺症のコーディング 等
Ⅴ.付録:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
・DPC上6桁別 注意すべきコーディングの事例集
・留意すべきICDコード(部位不明・詳細不明コード)の一覧
・本書で使用される「用語」集
103
Ⅱ 平成26年度診療報酬改定
について(DPC制度)
1.基本方針 (改定全体の方針を踏まえた対応)
2.「医療機関別係数」の見直し
3.「診断群分類点数表」の見直し
4.「算定ルール等」の見直し
5.「退院患者調査」の見直し
104
退院患者調査の見直し
平成26年2月12日
中医協総会 総-1
6.DPC導入の影響評価に係る調査(退院患者調査)については、全DPC対象
病院において外来診療に係るデータの提出を必須化する等、必要な見直し
を行う。
【見直しの概要】
1. 退院患者調査の法令体系における位置づけの整理
2. 調査項目の見直し
3. 様式1の記録方式の見直し
4. 調査対象範囲の見直し
(参考)
出来高報酬体系における「A245データ提出加算」の見直し
105
退院患者調査の体系における位置づけの整理
• 「退院患者調査」および「特別調査」は、「DPC対象病院」が参加
すべき調査として、DPC算定告示において明確化。
[DPC算定告示より]
三
厚生労働大臣が実施する次の調査に適切に参加すること。
イ
当該病院を退院した患者の病態や実施した医療行為の内容等につい
て毎年実施される調査
(※「退院患者調査」)
ロ
中央社会保険医療協議会の要請に基づき、イの調査を補完すること
を目的として随時実施される調査
(※「特別調査」)
(調査の目的)
DPC/PDPSの導入の影響評価
DPC/PDPSの継続的な見直し 等
(調査の具体的な活用方法)
診断群分類点数表の見直し
医療機関別係数の見直し
急性期入院医療の分析 等
106
退院患者調査の調査項目の見直し
今後DPC/PDPSの適切な見直しを行うため、DPC検討WGにおける提案等も
踏まえ、調査項目の見直しを行う。
主な見直し内容(様式1:簡易診療録情報)
見直しの概要
入院経路 (改)
病院の機能を適切に評価するため、厚生労働省統計情報部が実施
する「患者調査」と整合性をとる形で調査項目を精緻化する。
退院先 (改)
病院の機能を適切に評価するため、厚生労働省統計情報部が実施
する「患者調査」と整合性をとる形で調査項目を精緻化する。
在宅医療の有無 (新)
DPC病院における在宅医療の実施状況、および他の病院以外との在
宅医療の連携の状況を明らかにするため、調査項目を新設する。
褥瘡の有無 (新)
入院前の褥瘡(いわゆる持ち込み褥瘡)の有無、及び急性期病棟に
おける褥瘡の発生率等に関する基礎データを収集する。
持参薬の有無 (新)
予定入院の症例について、持参薬の使用状況を調査する。
認知症による介護の必要
性の有無 (新)
認知症による介護が必要な患者については医療資源投入量や在院
日数が異なるか否かについて調査する。
107
退院患者調査における様式1記録方式の見直し
• 様式1のデータ記録方式について、平成26年4月1日より、患
者1名につき1行のデータ記録方式(横持ち)から、項目名も
同時に記録するデータ記録方式(縦持ち)に変更する。
(変更の視点)
・ 調査項目変更への対応の柔軟性
・ 目視性の良さ
・ データ処理速度 等
「横持ち」のイメージ
ID
入院日
退院日
○○○○
△△△△
11/1
11/3
11/18
11/7
××××
・・・
◇◇◇◇
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
ICD10
C187
J805
項目名
入院日
退院日
ICD10
入院日
退院日
ICD10
なし
K 605
入院経
路
予定
予定
退院先
退院
転棟
NYHA
分類
-
Ⅲ度
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
「縦持ち」のイメージ
キー情報
○○
○○
○○
△△
△△
△△
手術
値
11/1
11/18
C187
11/3
11/8
K805
キー情報(ヘッダー)
診療情報統括番号
データ識別番号
回数管理番号
様式1開始日
様式1終了日
108
外来EFファイルの提出の必須化
平成25年4月1日時点で、外来EF統合ファイルの提出が任意となっているⅢ
群病院のうち92%(1,224/1,326)の病院が提出していること、また平成24年度
退院患者調査の結果報告で、化学療法等、外来と入院の診療内容のあり方
を検証する上で、外来EF統合ファイルの一定の有用性が示されたこと等を踏
まえ、 DPC対象病院において外来EFファイルの提出を必須とする。
調査対象の一覧表(○は必須)
DPC参加病院 Ⅰ群・Ⅱ群
※1
※2
※3
※4
入院データ(※1)
外来データ(※2)
○
○
Ⅲ群
○
○必須化
DPC準備病院
○
任意
出来高病院(※3)
任意(※4)
任意
様式1、様式3、様式4、Dファイル、EF統合ファイル。
外来EF統合ファイル。
平成24年7月1日よりデータの提出を開始。
平成27年4月より、一般病棟7対1入院基本料を算定する場合は必須となる。
109
中医協
診-1
参考②
2 6 . 5 . 2 8
診調組
(
2
一
5
松田委員提出資料
部
.
抜
4
.
粋
2
)
4
CCP Matrixについて
「診断群分類を用いた急性期医療、
亜急性期医療、外来医療の評価手
法開発に関する研究」班提出資料
1
CCPマトリックスの必要性
• 調整係数は機能評価係数等で評価されない病
院の機能の違いを反映するものとされてきたが、
実際には同一DPC内の医療機関ごとのケース
ミックスの違いを調整する「DPC調整係数」の働
きも持つ
– 大学病院と中小病院では、同じDPC分類の肺炎患者
でも病態の違いがあると考えられるが、現在のDPC
分類ではそれらが十分適切に評価されていない可能
性
• 2018年度の調整係数廃止に向け、より正確に医
療資源必要量を反映させるためのDPC診断群分
類のさらなる精緻化が必要
2
樹形図で表された現行のDPC分類
手術
現行分類
手術・処置1
手術・処置2
副傷病
支払分類1
支払分類2
支払分類3
支払分類4
支払分類5
傷病名
(省略)
…
支払分類2241
• 分岐条件が枝わかれのどの階層、位置にある
かで分類の作成方法が制限
• 支払分類数の制限から条件設定が見送られる
3
CCPマトリックスとは
• 手術処置と副傷病等の組み合わせに基づく
医療資源必要度分類
• 枝わかれの構造にとらわれずに医療資源必
要度が類似したグループをまとめる
副傷病等
手術・処置等2
なし
糖尿病
尿路感染症
なし
低
低
中
中心静脈栄養
中
中
高
化学療法
中
高
高
9区分を3段階に圧縮して分類数を減らすことが可能
4
中 医 協
費 - 1
2 6 . 5 . 2 8
具体例を用いた検討について(案)
本部会の議論の材料とすることを目的として、企業からのデータ・分析の提出に
基づく具体例を用いた検討を行うこととしているが、その対象品目や詳細な取扱い
については以下のようにしてはどうか。
1.具体例の選定基準と対象品目
(平成 26 年 4 月 23 日中医協総会資料【費-1】より抜粋)
1.具体例を用いた検討について
(1)検討の対象
(中略)
また、対象を選定する際には、薬価、特定保険医療材料価格のルー
ルや市場規模、諸外国における費用対効果評価の実績の有無などの観
点から絞り込み、該当する企業にデータ・分析を要請してはどうか。
(絞り込みの観点の例)
1) 類似薬効比較方式・類似機能区分比較方式で補正加算のついたも
の又は原価計算方式で算定したもの(例:過去 10 年程度)
2) 諸外国において複数の評価機関により費用対効果評価が提出され
ているもの
3) 売上高が大きいもの(例:予測売上高が各年度で一番大きいなど)
(1)医薬品
これまでの議論を踏まえ、以下の選定基準としてはどうか。その場合、該当
する医薬品のうち古いものから5品目(5企業)について企業に対してデー
タ・分析の提出を要請することとしてはどうか。
1) 平成 17 年度以降に有用性加算のついた類似薬効比較方式又は原価計算方式
で算定したもの
2) 諸外国において複数の評価機関により費用対効果評価を提出されており、詳
細な分析結果が公開されているもの(ただし、複数品目を同時に評価してい
るものは除外する)
3) 1)、2)を満たすもののうち、予測ピーク時売上高が原則各年度で一番大きい
もの
1
(2)医療機器
これまでの議論を踏まえ、以下の選定基準としてはどうか。その場合、該当
する医療機器3品目(3企業)について企業に対してデータ・分析の提出を要
請することとしてはどうか。
1) 平成 17 年度以降に有用性加算若しくは改良加算のついた類似機能区分比較
方式又は原価計算方式で算定したもの
2) 諸外国において複数の評価機関により費用対効果評価を提出されており、
詳細な分析結果が公開されているもの
3) 1)、2)を満たすもののうち、同一機能区分の複数の品目が該当する場合は、
そのうち保険適用時の償還価格が最も高いもの
4) 1)、2)、3)を満たすもののうち、同一企業が複数の品目で該当する場合は、
他の企業の品目で該当するものがある機能区分については、他の企業の品目
で保険適用時の償還価格が最も高いもの
2
2.具体例のデータ・分析の提出の実施について
(平成 26 年 1 月 15 日中医協総会資料【費-1】より抜粋)
(ア) 効果指標
・ 質調整生存年(QALY)、生存年(LY)、臨床検査値、治癒率、重症度、
発生率等から、当該医薬品、医療機器の効果を最もよく表すと考えられ
る指標を選択する。なお、複数の指標を用いることも可能とする。
(イ) 費用の範囲
・ 公的医療費のみを費用の範囲に含めることを原則としながら、公的介
護費、生産性損失を費用に含めた分析を同時に提出することを可能とす
る。
(ウ) 比較対照
・ 幅広く臨床現場等で使用されており、当該技術が導入されたときに、
最も置き換わりうると想定されるものを原則とする
(エ) 効果データの取り扱い
・ 幅広に関連する効果データの検索を行う等、網羅性を担保することと
する。また、対象集団や診療実態の違い(例えば海外データの場合、医
療技術の使用実態のわが国との違い等)等に留意しつつ、原則としてエ
ビデンスレベルが高いデータを優先する。
(オ) 費用データの取り扱い
・ 原則として、
「単価」は、診療報酬点数表、薬価基準、特定保険医療材
料価格基準等を用いることとし、「回数」は、わが国の診療実態を適切
に反映していると考えられるデータ(例:「ガイドライン等に示された
標準的な診療過程」、「実際の診療を分析したデータ」)を用いる。
これまでの議論を踏まえ、以下のような考え方をもとに実施要項を作成し、企業
にデータ・分析の提出を求めてはどうか。
1) 効果
1.1) 効果指標
質調整生存年(QALY)、生存年(LY)、臨床検査値、治癒率、重症度、発
生率、死亡率等を効果指標として、複数の指標を用いることも可能とする。
QOL 値を用いる場合は、国内データに基づいて開発された QOL 尺度を用
いたものを優先的に使用する。
3
1.2) 効果データの取り扱い
幅広に関連する効果データの検索を行う等、網羅性を担保することとする。
また、対象集団や診療実態の違い(例えば海外データの場合、医薬品・医療
機器の使用実態のわが国との違い等)等に留意しつつ、原則としてエビデン
スレベルが高いデータを優先する。なお、エビデンスは、当該医薬品・医療
機器が保険適用された時点あるいは適応拡大された時点のものに限らず、現
時点で最新のものを用いてよい。
2) 費用
2.1) 費用の範囲
公的医療費のみを費用の範囲に含めることを原則とする。また、公的介護費、
生産性損失等を費用に含めた分析を同時に提出することも可能とする。
2.2) 費用データの取り扱い
原則として、「単価」は、現時点における診療報酬点数表、薬価基準、特定
保険医療材料価格基準等を用いることとし、「回数」は、わが国の診療実態を
適切に反映していると考えられるデータ(例:「ガイドライン等に示された標
準的な診療過程」、「実際の診療を分析したデータ」)を用いる。
費用は当該医薬品・医療機器の費用のみでなく、有害事象や将来的に関連す
る合併症等の費用も含める。生産性損失を含めた分析を行う場合は、賃金を用
いて推計することを原則とする。
3) 分析の枠組み等
3.1) 比較対照
幅広く臨床現場等で使用されており、当該医薬品・医療機器が導入されたと
きに、最も置き換わりうると想定されるもの(無治療を含む)を原則とするが、
当該医薬品・医療機器が保険適用された時点あるいは適応拡大された時点に開
発されていなかった医薬品・医療機器は比較対照に含めない。また、複数の比
較対照を用いて分析を行うことも可能とする。
3.2) 分析対象とする患者等
当該医薬品・医療機器が保険適用の対象となる患者等について分析を行うこ
とを原則とする。当該医薬品・医療機器に複数の適応疾患がある場合は、適応
患者数や保険医療財政への影響等を考慮して一つの適応疾患に限定しても良
い。性質の異なる複数の患者等に対して分析を行ってもよい。適宜、費用や効
果の違いに着目してサブグループ解析も検討する。
3.3) 分析手法
費用対効果評価の結果は、原則として増分費用効果比(ICER)を用いて表
すこととする。ただし、比較対照と臨床的に同等であることが想定される場合
4
は、費用のみの比較を行う。
ICER を算出する際に使用した数値とそのデータソースはすべて記述するが、
知的財産上の観点から公にすることが困難なものについては提出者がその旨
を記載しておくこと。
3.4) 分析期間
費用と効果の影響を検討する分析期間は、対象となる医薬品・医療機器の価
値を評価するのに十分と考えられる分析期間を用いる。
3.5) 割引
将来的な費用や効果への影響を現在の価値に調整するため、割引を行うこと
を原則とする。
3.6) 解釈
結果の解釈及び解釈方法についても提示すること。効率性フロンティア法に
よる解釈が可能な場合には、同時に提出してもよい。
4) 提出項目
提出するデータ・分析は、以下の項目を含むこと。
① 対象となる医薬品・医療機器の性質
② 分析の設定(分析対象や比較対照、効果指標等)
③ 有効性データ
④ 分析方法の詳細
⑤ 分析結果と解釈
5) 相談体制
上記項目については、当該医薬品・医療機器を評価するのに適切であると考え
るものを提出者が提案し、参考人等に相談の上で分析を行う。
5
3.具体例を用いた分析等の体制
(平成 26 年 4 月 23 日中医協総会資料【費-1】より抜粋)
(3)具体例を用いた分析等の体制
企業から提出されたデータ・分析について、参考人等が提出データを
用いた再分析等の検証を行い、その結果を部会の検討材料とすることと
なっている。
再分析等の検証に際しては、参考人等が含まれる研究班等をつくり、
作業の体制を整えることとしてはどうか。その場合、対象となる医薬品、
医療機器に関連した関係学会等に対して、必要に応じて協力を求めては
どうか。
再分析等の検証に際しては、参考人等が含まれる研究班等をつくり、作業の体制
を整えることとしているが、再分析等の検証を行う者の利益相反については、他の
会議における取扱いも踏まえて対応することとしてはどうか。
4.具体例の検討に関する今後のスケジュール
具体例の検討に関する今後のスケジュールについて、以下のようにしてはどうか。
平成26年
6月
7~9月
・企業への説明
・参考人等による分析等の方針に関する相談
・企業によるデータ収集・分析
・必要に応じて、参考人等による分析等の方針に関する相談
10~12月 ・企業から提出されたデータ・分析の再分析等の検証
(目途)
6