Title:表紙.ec5 Page:1 平成14年11月10日発行 昭和27年8月21日第3種郵便物認可〔山形県医師会会報〕 第615号 表 紙 写 真 『冬:日本海』第17回山形県医家美術展出展 鶴 岡 市 中 目 不三男 初冬の車窓から眺める鉛色の日本海。薄墨色の空を映している。 羽越線の車中は早くも薄暗く、急行「いなほ」の走っているガラスの中からは仲々写しにく い。列車の天井の電灯が反射したり、窓ガラスのゴミが邪魔して、カメラにとっては開かない 窓ガラスが憎い。 はるか彼方の一條の水平線だけがカラーで捕らえられたのが救いだった。 生涯教育のお知らせ 開催日時及び場所 12 月2日(月) 18:30 ∼ 20:30 天童市 主な演題及び講師 「保険診療について」 山形社会保険事務局保険医療指導官 原 正雄 取得単位 日医生涯教育 5単位 東京第一ホテル米沢 12 月4日(水) 18:30 ∼ 寒河江市 診療報酬審査に関する懇談会 特別講演 日医生涯教育 3単位 「ARBの基礎と臨床」∼心肥大・心不全症例を中心に∼ 山形大学医学部第一内科助教授 竹石 恭和 「C型肝炎の最近の治療」 山形大学医学部内科学第二講座教授 河田 純男 鶴岡地区医師会館 山形県臨床内科医会学術講演会並 びに診療報酬審査に関する懇談会 山形県臨床内科医会 023-631-4350 鈴木 日医生涯教育 5単位 寒河江市西村山郡医師会学術講演会 寒河江市西村山郡医師会 0237-86-4291 安食 寒河江市西村山郡医師会 12 月5日(木) 18:30 ∼ 20:30 鶴岡市 三郡市医師会合同保険診療研修会 天童市東村山郡医師会 023-654-4528 芦野 天童ホテル 12 月2日(月) 18:30 ∼ 20:30 米沢市 会の名称及び主催者又は連絡先 「Brugada 症候群及び不整脈の非薬物療法」 山形大学医学部附属病院第一内科講師 福井 昭男 「心臓超音波診断法の革新 臨床現場への恩恵」 岩手医科大学第二内科助教授 那須 雅孝 日医生涯教育 5単位 山形県医師会循環器検診研修会 山形県医師会 023-631-4350 川口 生涯教育のお知らせ 開催日時及び場所 主な演題及び講師 取得単位 12 月6日(金) 18:30 ∼ 20:30 山形市 ホテルメトロポリタン山形 「心臓超音波診断法の革新 臨床現場への恩恵」 岩手医科大学第二内科助教授 那須 雅孝 「Brugada 症候群及び不整脈の非薬物療法」 12 月7日(土) 14:00 ∼ 17:00 山形市 山形県勤労者福祉センター [参加費 1,000 円] 特別講演 「ヒアルロン酸ナトリウムを用いた EMR による一括切除術」 自治医科大学内科学講座消化器内科学部門 講師 山本 博徳 日医生涯教育 3単位 12 月 13 日(金) 18:30 ∼ 20:30 「脳幹病変の手術」 九州大学大学院脳神経外科学教授 佐々木富男 日医生涯教育 3単位 日医生涯教育 5単位 会の名称及び主催者又は連絡先 山形県医師会循環器検診研修会 山形県医師会 023-631-4350 川口 山形大学医学部附属病院第一内科講師 福井 昭男 第 23 回山形県消化器治療内視鏡研究会 エーザイ(株) 023-632-0116 河合 第 32 回山形脳神経外科懇話会 山形大学医学部脳神経外科 山形市 山形県教育会館 023-628-5349 斎藤 12 月 16 日(月) 特別講演 日医生涯教育 18:15 ∼ 21:00 山形市 ホテルメトロポリタン山形 「胃癌治療 最近の話題」 国立がんセンター外科第一領域外来部長 笹子三津留 3単位 第2回山形消化器癌研究会 日本ワイスレダリー(株) 022-264-4321 土岐 産業医研修会一覧表 開催日時及び場所 12 月4日(水) 14:00 ∼ 酒田市 酒田地区 クリーン組合 12 月5日(木) 18:00 ∼ 山形市 山形市医師会 健診センター 12 月 11 日(水) 18:00 ∼ 上山市 研修会名及び内容 「職場における3管理の実際」 酒田地区クリーン組合事務局 次長 成澤 実 「職場巡視」 酒田地区医師会理事 労働衛生コンサルタント 菅原 保 「酸化エチレンによる障害防止対策」 山形産業保健推進センタ− 産業保健相談員 斉藤 誠 「二次健康診断給付と過労死対策」 産業保健相談員 藤井 聡 実施主体者 申込先(TEL) 基礎研修単位数 生涯研修単位数 酒田地区医師会 酒田地区医師会 (0234-22-0558) 基礎実地 2単位 生涯実地 2単位 産業保健推進 センタ− 山形市医師会 (023-641-3650) 基礎後期 2単位 生涯更新 1単位 生涯専門 1単位 「ビデオ上映」 山形県医師会産業医委員会 委員 金沢 喜代志 ショッピングプラザ 「職場における心の健康づくり」 「カミン」 山形労働基準監督署長 白幡 勝雄 「職場のメンタルヘルス」 二本松会上山病院 江口 敬志 上山市医師会 上山市医師会 (023-672-6758) 基礎後期 3単位 生涯更新 1単位 生涯専門 2単位 産業医研修会一覧表 開催日時及び場所 研修会名及び内容 12 月 17 日(火) 13:30 ∼ 山形市 ホテルメトロポリタン山形 「労働基準法の母性保護措置」 山形労働局雇用均等室長 柳澤 恭仁 「職場における妊産婦の健康管理と産業医等 実施主体者 産業保健スタッフの役割」 女性労働協会 東日本旅客鉄道㈱中央保健管理所 呼吸器科部長 内山 寛子 「母子保健の理念」 山形大学医学部産科婦人科学講座教授 倉知 博久 申込先(TEL) 基礎研修単位数 生涯研修単位数 女性労働協会 (03-3456-4410) 基礎後期 3単位 生涯更新 1単位 生涯専門 2単位 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 1 目 次 生涯教育のお知らせ 産業医研修会一覧表 お知らせ 広告が可能な医師の専門性に関する資格名等について……………………………………………… 2 我が国に不法に持ち込まれる犬の対策等の徹底について…………………………………………… 2 記念誌配布のための山形市医師会准看護学院卒業生の連絡先照会について……………………… 3 健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う結核医療の公費負担の取扱いについて……… 4 「健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領」について……………………………… 6 日本医師連盟ホームページ開設のお知らせ…………………………………………………………… 6 第11回赤十字血液シンポジウムのご案内…………………………………………………………… … 7 叙 勲 勲四等瑞宝章 水戸 省吾先生………………………………………………………………… 8 表 彰 厚生労働大臣表彰 佐藤信一郎先生………………………………………………………………… 9 厚生労働大臣表彰 工藤 健一先生………………………………………………………………… 9 文部科学大臣表彰 吾妻 信夫先生………………………………………………………………… 10 文部科学大臣表彰 安日 礼先生………………………………………………………………… 10 山大医学部のページ 新任のご挨拶…………………………………山形大学医学部泌尿器科学講座教授 冨田 善彦… 11 勤務医のページ 公立精神科病院の役割…………………………………………………県立鶴岡病院 灘岡 壽英… 13 郡市地区医師会コーナー 鳥海山・象潟・庄内のバス旅行に参加して………………天童市東村山郡医師会 高橋 繁夫… 15 寄 稿 外総診が消えた…………………………………………………………………山形市 武田 和夫… 17 山形百山(小東岳)……………………………………………………………山形市 武田 昌孝… 18 ローマ紀行………………………………………………………………………新庄市 三條 典男… 19 筆 硯 母校の創立記念式典に想う……………………………………山形県医師会 理事 佐藤 紀嗣… 26 県医師会だより 第6回常任理事会………………………………………………………………………………………… 28 第8回全理事会…………………………………………………………………………………………… 35 山形県医師会と山形県病院協議会との懇談会………………………………………………………… 43 県医日誌…………………………………………………………………………………………………… 57 会員異動…………………………………………………………………………………………………… 59 日医FAXニュース……………………………………………………………………………………………… … 61 医師連盟だより…………………………………………………………………………………………………… 65 医師国保だより…………………………………………………………………………………………………… 68 医師信用組合だより……………………………………………………………………………………………… 69 医師会協同組合だより…………………………………………………………………………………………… 69 厚生年金基金だより( N O . 1 1 4 )…………………………………………………………………………… … 70 編集後記…………………………………………………………………………………………………………… 71 〔ホームページ〕http://www.yamagata.med.or.jp/ 〔Eメール〕[email protected] 2 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 広告が可能な医師の専門性に関する資格名等について 本眼科学会及び日本産科婦人科学会が認定 する専門医資格が認められ、合わせて6学 会が認められるようになった旨、日本医師 会長より下記の通り通知がありましたので、 ご連絡いたします。 本年4月1日に実施された広告規制緩和 により、一定の条件の下で医療機関が常時 診療に従事する医師について、いわゆる「専 門医資格」を広告することができることと なり、今般、新たに、日本医学放射線学会、日 記 届出受理年月日 連 絡 先 (社)日本整形外科学会 団 体 名 整形外科専門医 資 格 名 平成14年7月17日 (03)3816−3671 (社)日本皮膚科学会 皮膚科専門医 平成14年7月17日 (03)3811−5099 (社)日本麻酔科学会 麻酔科専門医 平成14年7月17日 (03)3815−0590 (社)日本医学放射線学会 放射線科専門医 平成14年10月1日 (03)3814−3077 (社)日本眼科学会 日本眼科学会専門医 平成14年10月1日 (03)3295−2360 (社)日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 平成14年10月1日 (03)3260−2296 我が国に不法に持ち込まれる犬の対策等の徹底について 外国船による我が国への不法な犬の持ち 込み事例が報告されており、我が国への狂 犬病の侵入防止についての対策を強化する 必要があることから、今般、 「我が国に不法 に持ち込まれる犬の対策等に係る取扱要領 について」を取りまとめたとして、厚生労 働省健康局結核感染症課長より、各都道府 県、政令市、特別区衛生主管部(局)長殿 宛に通知が出された旨日本医師会より連絡 がありました。 本要領は、我が国に不法に持ち込まれる 犬等の取扱いについて、国、地方自治体、 港湾関係者等の一致した理解を得ることに より、十分な連携を保ち、狂犬病等の侵入 防止に万全を図ることを目的として作成さ れたものであります。特に、不法上陸犬等 による咬傷事故への対応については、咬傷 被害者に対して、不法上陸犬による咬傷被 害者への治療について下記を参考にして、 速やかに適切な治療が受けられるようご協 力賜りますようお願いします。 不法上陸犬による 咬傷被害者への治療について 厚生労働省健康局結核感染症課 不法上陸犬に咬まれた人への対応 狂犬病の特徴(参考参照)と近隣のアジ ア諸国をはじめとする諸外国が狂犬病発生 国であることを踏まえ、不法上陸犬に咬ま れた人への対応は、狂犬病ウイルスによる 感染症を想定して狂犬病ワクチン接種によ る暴露後発病予防を中心に以下の方法に 従って行うことが望ましい。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 ① ただちに傷口を流水と石鹸で十分に 洗浄する。 ② 70% エ タ ノ ー ル ま た は ポ ビ ド ン ヨード液で消毒する。 ③ 組織培養不活化狂犬病ワクチンを初 回接種日を0日として、0、3、7、 14、30日の5回注射する。場合により 90日に6回目の注射をする。 (ただし、犬の観察経過等の結果から、 狂犬病ウイルスの感染が否定された場 合にあっては途中で接種を中止するこ とも可能) なお、各地域における狂犬病ワクチ ン接種実施可能機関については、厚生 労働省検疫所のホームページ「海外渡 航 者 の た め の 感 染 症 情 報」 (http:// www.forth.go.jp/)の「予防接種機関」 を参照されたい。 ④ 咬傷の処置と2次感染予防を行い、 破傷風トキソイドを投与する。 狂犬病の診断・ 治療に関する問い合わせ先: 国立感染症研究所ウイルス第1部 倉根一郎部長(Tel 03-5285-1111) 3 (参考)狂犬病の特徴 狂犬病は狂犬病ウイルスの感染によって 引き起こされる致死的な人獣共通感染症で あり、下記のような特徴がある。 ① 有効な治療法がないため、発病すれ ばほぼ100%死亡する ② 狂犬病患者の大半では潜伏期が1∼ 3カ月と長い ③ ほとんどすべての哺乳動物が罹患す る ④ 地域によって狂犬病感染源動物が異 なる ⑤ 発病する前に狂犬病ウイルス感染の 有無を知る手段がない 現在でも狂犬病ウイルスに有効な薬 剤はなく、狂犬病発生国では狂犬病動 物に咬まれた場合の対応として、ただ ちに狂犬病ワクチン接種等を始めて、 潜伏期間中に免疫を獲得させる狂犬病 暴露後発病予防が行われている。 出典:狂犬病対応ガイドライン2001 (平 成13年10月25日 厚 生 労 働 省 健康局結核感染症課事務連絡) URL:http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/ page_b/b04.html (上記ホームページ「関係法規集」 よりダウンロード可能) 記念誌配布のための山形市医師会准看護学院卒業生の連絡先照会について 山形市医師会では来年3月に准看護学院 記念誌を発行いたします。記念誌をより多 くの卒業生に配布したいのですが、山形市 医師会では全卒業生の現在の連絡先を把握 できないため、卒業生が勤務されている医 療機関、又は卒業生の連絡先等をご存知の 先生は山形市医師会事務局までご連絡下さ いますようお願い申し上げます。 山形市医師会事務局 〒990-0039 山形市香澄町二丁目9−13 TEL 023-641-3650 FAX 023-624-6754 E-mail [email protected] 4 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う 結核医療の公費負担の取扱いについて 健康保険法等の一部を改正する法律が平 成14年10月1日から施行されましたが、こ れに伴う結核予防法(昭和26年法律第96 号)による公費負担の取扱いについて、厚 生労働省健康局結核感染症課長から県健康 福祉部長を通じ下記のとおり通知がありま したので、その取扱いに遺漏のないようお 願いします。 記 1.老人保健法の一部負担金の取扱い 通院の場合 老人保健法(昭和57年法律第80号)の 一部負担金の月額上限制及び定額制が廃 止され、現行の健康保険法その他医療保 険各法と同様の仕組みとなったこと。た だし、の入院等の場合は、この限りで はないこと。 入院等の場合 ① 入院の場合における高額医療費の 支給については、これまでの取扱い と同様、同一の月の一の医療機関で の一部負担金の徴収は、個人ごとに 自己負担限度額までとし、それを超 える部分は高額医療費を当該医療機 関に支払うものとされたこと。 ② 入院以外であって、一の医療機関 による総合的かつ計画的な医学的管 理の下における療養として厚生労働 大臣が定めるもの(以下「在総診等」 という。)に係る高額医療費の支給に ついても、同一の月の一の医療機関 での一部負担金の徴収は、個人ごと に自己負担限度額までとして、それ を超える部分は高額医療費を当該医 療機関に支払うものとされたこと。 ③ ②の厚生労働大臣が定める療養は、 寝たきり老人在宅総合診療料または 在宅末期医療総合診療料が算定され るべき療養及びこれらの療養を受け る老人医療受給対象者が当該療養に 受ける月において当該療養を行う医 療機関から受ける外来療養とされた こと。 ④ 自己負担限度額は、次のとおりと されたこと。 ア)入院の場合 )一般の老人医療受給対象者 40,200円 )一定以上所得者である老人 医療受給対象者 72,300円と、当該入院療養に 要 し た 費 用 の 額(そ の 額 が 361,500円に満たないときは、 361,500円)か ら361,500円 を 控除した額に100分の1を乗じ て得た額との合算額。ただし、 多数該当の場合には、40,200円 とする。 )老人保健法施行令(昭和57年 政令第293号)第15条第1項第3 号に該当していることについて 市町村長(特別区長を含む。以下 同じ。 )の認定を受けている者 24,600円 )老人保健法施行令第15条第1 項第4号または第14条第6項 に該当していることについて市 町村長の認定を受けている者 15,000円 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 イ)在総診等の場合 )一般の老人医療受給対象者 12,000円 )一定以上所得者である老人医 療受給対象者 40,200円 )ア)の )ま た は )の 者 (以下「低所得者」という。) 8,000円 2.結核医療費の公費負担の取扱い 一般患者に対する医療費の公費負担 の取扱い(結核予防法第34条関係) 老人医療受給対象者に対する一般患 者に対する医療費の公費負担の取扱い については、現行の健康保険法その他 医療保険各法と同様、以下の仕組みと なったこと。 ① 老人医療受給対象者が同一の月に それぞれ一の医療機関等について受 けた一般患者に対する医療の一部負 担金の額が12,000円を超えるとき は、当該超える額を高額医療費とし て支給すること。(参考1−1参照) 参考1−1 ② 結核予防法に基づく一部負担額 (一般患者に対する医療費の5%)が、 低所得者の自己負担限度額を上回る ときは、当該費用徴収額と低所得者 の自己負担限度額との差額を高額医 療費として現物給付すること。 (参考 1−2参照) ③ 一般患者に対する医療とそれ以外 の医療が同時にあわせて行われる場 5 参考1−2 参考1−3 合はそれぞれ区分して扱うこと。 (参 考1−3参照) 従業禁止、命令入所患者医療費の公 費負担の取扱い (結核予防法第35条関係) ① 老人保健法に基づく一部負担金の 額が、結核予防法に基づく費用徴収 額を超えるときは、当該超える額に ついて従業禁止、命令入所患者医療 費の公費負担による医療が行われる ものであること。 ② 老人医療受給対象者が同一の月に それぞれ一の医療機関等について受 けた従業禁止、命令入所患者に係る 医療の一部負担金の額が40,200円 を超えるときは、当該超える額を高 額医療費として支給すること。 (参考 2−1参照) ③ 従業禁止、命令入所患者に係る医 療とそれ以外の医療が同時にあわせ て行われる場合はそれぞれ区分して 扱うが、医療機関での一部負担金の 6 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 参考2−2 参考2−1 徴収は、公費併用に係る費用徴収額 と保険単独の医療に係る定率負担額 とを通算して老人医療受給者の負担 区分に応じた自己負担限度額とされ たこと。(参考2−2参照) 3.健康保険法その他医療保険各法におけ る70歳以上の高齢者の場合 老人医療受給対象者と同様の取扱いとさ れたこと。 4.健康保険法等の一部を改正する法律の 施行に伴う結核医療の公費負担の取扱い について(平成12年12月15日健医感発第 110号)の一部を次のように改正する。 1、2及び3を削除する。 「健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領」について いわゆるダイエット健康食品による健康 被害につきましては、本会会報10月号にて、 厚生労働省の当面の対策をご連絡しており ますが、今般、厚生労働省では、健康食品・ 無承認無許可医薬品による健康被害発生の 未然防止のための体制整備及び健康被害発 生時の被害拡大防止のための対応手順を定 めた標記要領を策定した旨、日本医師会長 より連絡がありました。 本要領では、平常時における関係機関と の連携として、健康食品等による健康被害 を疑われる情報が保健所に提供されるよう、 地域の医師会等を通じて、 「健康被害を受け たと疑われる者、疑われる健康被害の原因、 診察結果等に関する情報を保健所に提供す る旨の要請」等について、医師等に周知・ 協力要請する等により、医療機関等との連 携を図ることとされております。 また、健康被害発生時には、保健所が、 患者の同意を得て、その主治医に連絡して 病状その他の情況について十分に聴取する ことや、患者に保健所医師もしくはその他 の医師の診断を受けるよう勧奨することが 求められております。 つきましては、ご了知の上、健康食品等 による健康被害の発見及び防止について、 ご協力を賜りますようお願い申します。 日本医師連盟ホームページ開設のお知らせ 日医連広報活動強化の一環として、この度 日本医師連盟のホームページが右記のとお り開設されましたのでお知らせいたします。 記 アドレス http://www.nichiiren.jp 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 7 第11回赤十字血液シンポジウムのご案内 日本赤十字社では、来年2月から3月に かけまして、第11回赤十字血液シンポジウ ムを開催いたします。今回のシンポジウム におきましては、 『血液と医療の新時代』を 統一テーマとしまして、 「改正薬事法」と 「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関 する法律」について、医師をはじめとする 医療関係者の皆様に十分ご理解していただ くための講演が予定されております。また、 各地域の実情に応じた演題も用意しており ますので、どうぞ奮ってご参加ください。 1.プログラム ☆「改正薬事法及び安全な血液製剤の安 定供給の確保等に関する法律と医療機 関との関わり(仮題)」 [4会場共通講演] 林いづみ先生(弁護士) 河原和夫先生 (東京医科歯科大学大学院医療管理学) ☆「C型肝炎治療の現状と問題点(仮題)」 [北海道・東京・大阪会場講演] 飯野四郎先生 (前聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科) ☆「細菌の院内感染対策について(仮題)」 [福岡会場講演] 小栗豊子先生 (順天堂大学医学部附属病院臨床検査部) ☆その他、開催地の地域性を踏まえた特 別プログラム 2.日時及び会場 北海道会場 平成15年3月1日(土) 14:00∼17:30 かでる2・7 (札幌市中央区北2条西7丁目) 東京会場 平成15年2月22日(土) 14:00∼17:30 東京国際フォーラム (千代田区丸の内3−5−1) 大阪会場 平成15年2月15日(土) 14:00∼17:30 大阪市中央公会堂 (大阪市北区中之島1−1−27) 福岡会場 平成15年2月22日(土) 14:00∼17:30 アクロス福岡 (福岡市中央区天神1−1−1) 3. 参 加 費 無料 4.主 催 日本赤十字社 5.後 援 厚生労働省、 日本医師会、その他 6.その他 赤十字シンポジウムは、日本 輸血学会認定医制度及び認定輸血検査技 師制度協議認定輸血検査技師制度の単位 の取得対象となっております。また、日 本医師会生涯教育制度の学術集会及び (財)日本薬剤師研修センターの研修会と しての認定を受けております。 〈問合せ先〉 日本赤十字社 血液事業部血液安全課(門倉) 〒105-8521 東京都港区芝大門一丁目1番3号 電 話(03)3437−7509 FAX(03)3459−1560 E-mail:[email protected] 8 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 叙 勲 水戸省吾 先生 勲四等瑞宝章受章さる 水戸省吾先生(山形市)は、平成14年秋の叙勲で保健衛 生への功労が認められ、勲四等瑞宝章を受章されました。 まことにおめでとうございます。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 表 彰 佐藤信一郎 先生 厚生労働大臣表彰に輝く 佐藤信一郎先生(山形市)は、永年に亘る国民健康保険事 業に貢献された功績が認められ、去る10月16日、厚生労 働大臣より表彰されました。 まことにおめでとうございます。 工藤健一 先生 厚生労働大臣表彰に輝く 工藤健一先生(山形市)は、永年に亘る医療保険制度の発 展に貢献された功績が認められ、去る10月24日、厚生労 働大臣より表彰されました。 まことにおめでとうございます。 9 10 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 吾妻信夫 先生 文部科学大臣表彰に輝く 吾妻信夫先生(大石田町)は、永年に亘る学校保健活動並 びに保健行政に貢献された功績が認められ、去る11月7 日、文部科学大臣より表彰されました。 まことにおめでとうございます。 安日 礼 先生 文部科学大臣表彰に輝く 安日 礼先生(高畠町)は、永年に亘る学校保健活動並び に保健行政に貢献された功績が認められ、去る11月7日、 文部科学大臣より表彰されました。 まことにおめでとうございます。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 11 山大医学部のページ 新 任 の ご 挨 拶 山形大学医学部泌尿器科学講座教授 冨 田 善 彦 この度10月16日付で泌尿器科学教室に着 ありますので何卒宜しくお願い申し上げます。 任しました冨田善彦と申します。出身は茨城 前立腺がんの実際の診断に関しては超音波造 県で水戸第一高校の卒業です。昭和54年に新 影剤(レボビスト)を使用した、経直腸前立 潟大学医学部に入学し、昭和60年に卒業後、 腺パワードプラー超音波を用いた生検により 同大学の泌尿器科学教室に入局いたしました。 生検精度の向上を図ってまいりました。また、 新潟済生会病院、長岡赤十字病院で臨床研修 前立腺がんの治療面では機能温存を目指した した後に、新潟大学院に入学し、藤原道夫先 神経温存前立腺全摘術の施行を積極的に行い、 生(前東京大学教授) 、安保徹先生のご指導を 神経刺激による手術の精度の向上を行い始め 受け、主に腫瘍免疫についての研究で学位を たところです。さらに、適切な治療法の選択 取得いたしました。その後、新潟大学附属病 に関しては、分子生物学的手法を用いた病期 院での臨床の仕事に従事した後、平成6年に 診断を目指しておりまして、高度先進医療に スェーデンのカロリンスカ研究所に1年1ヶ 申請すべく準備している段階です。 月留学いたしました。 難治性精巣腫瘍の治療では自家末梢血幹 帰国後、泌尿器科講師、助教授として主に 細胞移植を併用した、高用量化学療法を治 泌尿器腫瘍の診断治療に携わってまいりまし 療戦略に組み入れ、良好な結果を得てきて た。ここ数年の仕事としましては、症例数、 おります。この際にもPBSCフラクションの 死亡数ともに増加傾向にある前立腺がんの早 minimum residual disease (MRD)の検出を 期発見早期治療のための集団検診のシステム 効率的に行う検出法を開発しておりまして、 作りに力を入れてまいりました。全県統一方 臨床応用を開始しているところです。 式を目指した前立腺がん検診検討小委員会の 腎細胞がんの治療では、腹腔鏡の使用によ 立ち上げ、泌尿器科医の2次検診ガイドライ る低侵襲手術の施行、小径腎細胞がんの腎温 ンの策定に参画してまいりました。この経験 存手術の施行を積極的に行ってまいりました。 を生かし山形県でも少しずつ同様の仕事を進 また、下大静脈内腫瘍栓を伴う症例では、血 められたらと考えておりますが、癌集団検診 管外科とのタイアップで、積極的な体外循環 を実効性のあるものにするためには県医師会 の使用と、リングつきゴアテックス人工血管 の先生方の御指導、御協力が是非とも必要で による再建術を行い、非常に良好な結果を得 12 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 ております。有転移症例に関する治療ではサ これら泌尿器科腫瘍以外におきましても、 イトカイン療法のみならず、細胞療法を行っ 中 田 前 教 授 が 取 り 組 ま れ て き た、内 分 泌、 て ま い り ま し た。活 性 化 リ ン パ 球 療 法 は Andrology、 神経因性膀胱等による排尿障害、 selectされた症例ではきわめて有効であると さらに腎移植についても積極的に取り組んで 考えております。また、今年度発足しました いきたいと考えております。 厚生労働省の効果的医療技術の確立推進研 最後に申し上げたいことは、これまでの仕 究・がん分野の研究班の班員として、固形腫 事は、決して私個人の努力の結果ではありま 瘍に対する非骨髄破壊的前処置を用いた同種 せんで、前任地の同科の先輩後輩、他科の先 末梢血幹細胞移植に携わっております。山形 生方、コメディカルのスタッフ全員のチーム 大でも第三内科の加藤先生はじめ血液班の先 プレイの成果であります。従いまして、まず、 生方、また、近藤先生はじめ皮膚科の先生方 山形大学で行いたいことは、前任地でそうし にご指導を賜りつつこの治療法の可能性の探 てきましたように、良い仕事のできるチーム るとともに、その確立に寄与したいと考えて を作ることです。そういったチームができさ おります。また、この他にも21世紀型医療の えすれば結果は、その後に必ずついてくるも 開発の目的のもと、やはり厚生労働省の研究 のではないかと思います。以上、はなはだ僭 として全国規模のRCTが前立腺がん、膀胱が 越なことを申し上げました。私は若輩で、微 んで進行中でありますが、同研究に班員とし 力ではありますが、山形県の医療に貢献でき てかかわってきた経緯があり、現在山形大学 るように今後とも精一杯仕事をさせていただ として参加すべく、JCOGの泌尿器腫瘍研究 きたいと思います。山形県医師会の先生方に グループとして山形大学の申請を行っており は今後とも、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願 ます。 いいたします。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 13 公 立 精 神 科 病 院 の 役 割 県立鶴岡病院 灘 岡 壽 英 鶴岡病院の院長として17年間県内の精神 診療報酬改定はその圧力を強めることになる 医療の発展に尽くされた冨田先生の後任とし のではないかと心配しているところです。 て、今年4月に病院長を拝命しました。当院 公立の精神科病院に求められている役割の は今年の12月で開院50周年を迎えます。その 一つに精神科の救急医療があります。旧厚生 ような節目の年にこのような大任を預けられ 省は平成13年度までに各県の精神科の救急 たことに対し、身の引き締まる思いを感じる 医療体制を整えるよう指示しておりましたが、 と同時に様々な不安も感じております。今後 当県の精神科救急はまだ不完全なままです。 は色々な面で医師会の先生方にお世話になる 公立病院がその中心にならざるを得ないと思 ことがあろうかと思いますので、どうぞよろ いますが、24時間体制の相談窓口をどこに置 しくお願いいたします。 くか、救急病院と後方病院の連携、県内の地 病院長に就任以来、山形県の精神医療にお 域割りなど様々な問題が残されています。 ける鶴岡病院の果たすべき役割について考え 次に問題とされているのは、犯罪を犯した てまいりましたので、それらのことについて 精神障害者など重症患者の処遇についてです。 少し述べさせていただこうと思います。 この問題については確か30年ほど前に保安 現在県内には精神科の病棟を有する病院が 処分問題として議論されたことがありました 18あり、その内総合病院の精神科病棟が4つ が、それが様々な理由から立ち消えになって で、残りが精神科単科の病院です。この精神 からというもの、この問題を議論することさ 科病院の内、当院を除く残りが全て民間の病 えタブー視されるような雰囲気が続いてきま 院です。このような状況は何も当県に限った した。精神医療の現場ではなんとかこの問題 ことではなく、我が国の精神医療は病院の数 についてきちんと議論して欲しいという要望 でも病床数でもその90%近くを民間の病院 が根強く続いておりましたが、昨年の大阪の に依存しているという特徴があります。今回 小学校の事件を契機に一気に再びクローズ の診療報酬改定が様々な波紋を広げています アップされることになりました。マスコミの が、精神科の病院においてもそれは例外では 力は大きいものだと改めて再認識させられた なく、当院もある程度の収入減を余儀なくさ 感があります。あの事件の犯人はニュースで れております。近年病院の経営環境が厳しく 判断する限り精神障害者ではなさそうなので、 なる中で、精神医療の現場でも公的病院に対 少し問題のすり替えのような部分もあります する風当たりが強くなっていますが、今回の が、この問題がきちんと議論されること自体 14 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 はわれわれ精神医療関係者にとっては望むと 童思春期の患者の治療、地域の精神保健活動、 ころでありました。世論に後押しされる形で 教育・研修機能などがあげられています。県 一気に議案の国会上程まで進んでいきました 内唯一の公立の精神科病院としてはこれらの が、この議案については日本精神科病院協会 課題にできるだけ答えていかなければならな (日精協)は賛成、当院が所属する全国自治体 いと感じておりますが、最初に述べましたよ 病院協議会精神部会(全自病)は反対と態度 うに当院は今年で開院50周年となり、建物も が分かれてしまいました。日精協は法律がで 築後32∼35年を経過しております。この間に きることは一歩前進という捉え方で、全自病 精神医療の考え方も一般住民の精神科に対す はこの法律が通ってしまうと現在の精神医療 る見方もずいぶんと変わってきています。今 の貧困さや精神鑑定の問題が後回しになって の建物のままではこれらの需要に答えるには しまうのではないかと懸念しています。通常 限界もありますので、これからの精神医療を 国会では継続審議になってしまったようです 担っていけるような病院に早く生まれ変われ が、私としてはとりあえず今できることを考 るよう、検討しでいく必要があると考えてお え、時間をかけて議論する部分は今後の検討 ります。山形県における県立の精神科病院は 課題として残しておいて欲しいと考えていま どうあるべきか、今後議論を積み重ねていき す。 たいと思いますので、医師会の先生方にもそ その他に公立の精神科病院が担うべき分野 のような視点に立って色々とアイデアを出し としては、精神障害者の身体合併症治療、児 ていただけたら幸いです。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 15 鳥海山・象潟・庄内のバス旅行に参加して 天童市東村山郡医師会 高 橋 繁 夫 当医師会恒例のレクリエーションが7月 14日(日)行われた。小生も夫婦で参加させ て頂きました。当日はあいにく朝から小雨模 様でしたが、全員遅刻することなく集合し、7 時に医師会事務所前を出発しました。大型バ スに総勢18名(うち小児嬢3名)とゆったり と着席し、デラックス旅行となりました。車 中ガイドさんの美声に聞きほれ、説明に感心 程登山道を登り「白糸の滝」のよく見える展 しながら高速道を月山、湯殿山へと濃霧の中 望台に到着し、アルコール・コーヒー等を飲 を進んで行き、その景観は幻想的で、まるで みながら景観を楽しみました。下山後、バス 霊場を思わせるものであった。 は秋田側に下り「蚶満寺」に到着した。この 「雲の峰 いくつ崩れて 月の山」 芭蕉 境内は1804年の象潟地震で海底がもり上が り陸続きとなったそうで、舟着場の跡、舟つ なぎ石が残っており、昔の九十九島の様子が うかがわれた。 「きさかたの 桜は波にうづもれて 花の上 漕ぐ 海土のつり舟」 西行法師 次は「十六羅漢」へと移動した。ここは海 岸の奇岩に石川寛海大和尚が慈悲の念から元 治元年より石工と共に正面に釈迦、文殊、普 庄内側に出ると雨は小降りとなり、西の空が 少し明るくなり、一安心。ドライブインでひ と休みし、鳥海山へと進んで行きました。鳥 海ブルーラインに入り、うねうねとした坂道 を登り、10時頃5合目駐車場に到着した。そ の頃は雨もあがり庄内・象潟が良く見渡せ、 その景観には身も心も洗われる思いであった。 すぐ、トレッキングとなり、ワイワイと30分 賢の三尊とその周囲に十六羅漢像その他の佛 16 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 像を刻んだもので、よくもまあここまでと感 しょうか。皆さんおいしい海産物を買われた 心させられた。昔の人は偉かった。午後1時 ようでした。帰路はドシャ降りでしたが車内 ゆ ら り 「遊楽里」に到着し待望の昼食会、休憩、入浴 は思い思いの話題に花が咲き、非常にリラッ となった。早起きしてきたせいか、おなかペ クスした様子でした。無事定刻通り出発点に コペコ、ノドは乾くしで皆さん乾杯の音頭が 到着しました。今回も多くの観光地を巡るこ 待ちきれないようであった。生ビールのおい とが出来、非常に実り多い旅でした。旅行を しかったこと!食事にはすでに尻尾をはね上 準備、実行して下さった関係者の皆さんに感 げた「柳の舞」の塩焼きが待っており、岩ガ 謝し、この稿を閉じたいと思います。 キも医師会からの特別差し入れで味わうこと が出来た。酒宴となり、鞍掛会員のギターに 合わせての生オケ会となり、皆さん歌の上手 なこと、下手?なこと。ハラハラドキドキ…。 入浴後帰路につき大雨の中をバスは朝きた 道を引き返し、途中、 庄内観光物産館でショッ ピング。家で待っている愛妻たちへの土産で 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 17 外 総 診 が 消 え た 山形市 武 田 和 夫 平成14年10月から老人の外来窓口の自己 の外来の平均点数は見事に1,800点弱、皮膚 負担は、850円の定額制が無くなり原則1割 科、眼科は800点台で、内科は2,000点を超 の定率制になった。同時に平成8年から始 え る。850円 が 月2回 で1,700円、月2回 の まった老人の慢性疾患に対しての「外総診」 定率1割負担で1,800円弱ならほぼ同額であ が消えてしまった。定額負担は患者の支払い る。軽症者を1回850点以下で診療し、労せ の包括化であり、外総診は医療機関の請求の ずして得た利益がなくなるので保団連は反対 包括化であったが、同時に消えてしまった。 するのか。 昔の私のメモを見ると、老人医療もコスト 業界の利益はお客の不利益という言葉があ 意識を持たせるため、一般の医療保険から切 る、統制経済で横並び価格なら手抜きをした り離し独自のものとし、包括化を進め保険扱 方が得である。お客もいじくり回されて時間 いの部分を制限し、さらに窓口で2割程度を とお金を余計取られるのは嫌である、定額包 自分の財布から出さねば存続不可能、将来定 括なら医者とお客の利害が一致する、それが 率負担は避けられないと結論している。また 定額負担と外総診の組み合わせではなかった 800円と定額負担が決まった時は、将来定率 のか。定率負担となると月初に薬だけ貰って は避けられないがすぐに定率にすれば、日本 帰れば、継続管理加算や外来管理加算で、次 医師会の面子がたたない、もう一回待っての 回処置もしてもらい薬を貰った時より高くな 16年の改訂なら医師会も同意せざるを得な る。お客に説明しても理解できない複雑な点 いだろうとある。平成13年年末には、1ヵ月 数表を整理して、単純化する必要がある。単 幾らの包括支払いと定率負担をどうマッチさ 純化すれば当然上がるところ下がるところが せるか、それが問題としている。月の始めに 同数出る。全体で評価しないで下がるところ まとめてガッポリ取られたら、老人でなくと を取り上げて不平を言えばきりがない。 も驚くだろう。その後は只となればコスト意 診療所内科医=日医が外総診復活を要望す 識を養うこととは逆になってしまう。 れば次の次改訂あたりで慢性疾患には内視鏡 しかし「外総診」そのものを消してしまう などの特殊な検査以外は包括された、1日 発想には、参りましたと脱帽するより他はな 500点などの新外総診が現れるかもしれない。 い。これに対して保険医協会などが暴挙と反 月4回で2,000点、しかし長期投薬に一度慣 対している、1割負担となると毎回点数が変 れた患者は頻回通院はしてくれない。まさに 化し、医療機関の事務的な負担が増えるから 飴と笞の使い分けで医療費が抑制されること だろうか。外総診は2回通院で1,770点とな になるかもしれぬ。 る、支払基金や国保連合会の発表では、老人 18 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 小 東 岳 ひと き しん せ ん けい らい ふち なん ぷ う ふ つ く じん ぞ く た さん こ う ふ か と ころ り ょう お たの り ょく じゅ かげ こま すい らん はっ 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 19 ロ ー マ 紀 行 新庄市最上郡医師会 医療法人 三條医院 三 條 典 男 はじめに。 すなわち、提携してある航空会社どうしが 私は師事している米国のRalph B. Allison 飛行機とキャビンクルーを提供し、チケット M.D.の推薦により、スウェーデン臨床医学 を折半して販売すると言うものである。アリ 催眠学会(SSCEH)に招待会員として登録 タリアのチケットにも関わらず私の乗った飛 さ れ る こ と に な り、Eurohypnosis・ヨ ー 行機は日本航空のものであり、フライト・ア ロッパ催眠学会に出席する権利を得ている。 テンダントも日航の人々であった。 Allisonと共にここ10年の間に、ハンガリー 機内食も日航の食事である。 のブダペスト、ドイツ・ミュンヘンと2年置 きに開催されるEurohypnosisに参加してき 2.成田空港。 た。 国際空港にはラウンジが必ず存在している。 今回は、ローマで開かれることになり、 ビジネスチケットを保っていれば無料でラウ SSCEH会員更新の為にも単独発表が必要と ンジが利用でき、そこでは、シャワーを浴び 言うことで今までの共同ワークショップとい たり、無料のソフトドリンク、新聞、テレビ う形では無く、Paperと言うセッションで単 などをソファに座って利用できる。飛行機の 独発表することにした。以下、単独渡欧珍道 時間を前もって受付嬢に知らせておけば、 中とも言うべきものを知人の薦めもあって若 ゲートに赴く時刻となれば呼び出して教えて 干書き記しておきたい。ローマへの出発、ホ くれる。ここまでは、周知であろうが、実は、 テル、食事、町並みなどにも言及するので、 ラウンジは航空会社の物ばかりではなく、ク これから初めてローマへおいでになる向きに レジットカード会社のものも多数存在してい も(そんな方は少ないのだろうが)多少は役 る。成田なら、アメリカンエキスプレス、ダ に立つ情報もと心がけて綴ることにする。 イナースクラブ、NICOS、などである。 それらのクレジットカードを所有していれ 1.新庄−成田。 ば、無料であるし、万一所有していない同伴 すでに多数の諸先生方はご存じの通り、 者も1,000円払えば入室できる。ゆったりと 山形新幹線が新庄まで延伸しており、成田 したソファとソフトドリンク、それにイン に宿泊しなければならない事態は少なく ターネットサービスなどは1,000円では安い なっている。 と思う。 9月20日の13時発のフライトだが、朝5 ユ ナ イ テ ッ ド、日 航、全 日 空 な ど の メ 時台の始発に乗り、9時台には東京駅着。始 ジャーなキャリアではその会社のラウンジが 発から終着というのが大変有り難い。 よいが、弱小のキャリアの場合はクレジット 途中居眠りしても乗り越しが無いからであ 会社のラウンジの方が快適だと思う。 る。11時に成田エキスプレスに乗り換え、 今回は、私は第2空港ビルの日航の“さく 59分で成田空港駅に到着する。 ら”と言うラウンジを使用した。 今回は、アリタリア航空の飛行機であるが コ ー ヒ ー も 旨 い し、ク ロ ワ ッ サ ン や、 航空業界の不況のためかコードシェア便とい ジュースも旨い。インターネット用に無料の うのが増えている。 電話回線も用意してある。 (写真1) 20 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 4.ローマのホテル。 最初に投宿したのは、前評判ではローマ随 一のホテル、エデンである。小さな古いホテ ルでサービスはピカイチなのだとか。 チェックインした時の名刺にはCustomer RelationとあるConciergeが部屋まで案内し て く れ る。ど う も ゲ ス ト 一 人 に こ の Customer Relationが一人専属で付くらしい。 (写真2) 写真1 3.ローマ・レオナルドダビンチ空港。 正式名称はこの通りである。が、誰もそう は 呼 ば な い。航 空 会 社 も 現 地 の 人 た ち も Fiumicioフィウミチオと呼び慣わす。どう も河口とか、海のそばというような意味らし い。そのFiumicio空港まで成田から13時間 である。昼の13時から、13時間という旅は 結構辛い。飛行機にいる間はなかなか寝付か れるような時間ではなく、到着時には体内時 写真2 間は午前2時頃で、疲れているので入国審査 その後もいろいろと世話を焼いてくれたの が終わる頃にどっと眠くなる。しかし現地の は、このConciergeだった。 時間では午後7時にもならない時間なのであ 部屋は山形のキャッスルホテルのシングル る。寝ぼけ頭で電車に乗るか、タクシーを探 程度の広さである。はっきり言って狭い。 すかしてローマ市内までの道行き40kmを ベッドもシングルなので狭い。部屋の設備、 何とか無事にこなさなくてはならない。私は、 雰囲気としては、数日して移ったホテル・エ 航空会社のサービスを利用した。これが当た クセルシオールに断然軍配が上がる。エデン りだった。そうでなければ眠気のあまり何か とエクセルシオールのベッドを参考のために 失敗をしたに違いない。全く係員の居ない税 示しておく。(写真3、4)エデンは古いせい 関をフリーパスで過ぎ、ゲートを過ぎるとア リタリアの送迎サービスの人間が私の名前を 書いた紙を持って待っていた。 私は荷物を預け、車に乗り込むと、眠り込 んでしまった。約1時間の道程だったと思う。 前もって告げていたホテル・エデンにたど り着くと2ユーロほどのチップを運転手に渡 し、ホテルにチェックイン。運転手はホテル への道すがら、観光名所を案内してもっと チップを弾んでもらいたかったような口ぶり だったが、私が寝ていたために果たせなかっ た様である。 写真3 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 21 5.ローマ市内。 町中で一番に気づくことは歩行喫煙者が多 いことである。特に女性の歩行喫煙が目立つ。 山形喫煙問題研究会の会員としては非常に残 念である。 ホテルの中では喫煙している人は少なく、 むしろ路上の方が多いように感じられる。そ れも男性よりは断然女性の喫煙率が高い。こ れはどうやら世界的な傾向な様だ。イタリア に境を接するスイスのWHOは危機感を覚え 写真4 ているのに違いない。 通りは石畳が多く、アスファルト舗装は少 か、電話回線もノイズが多く、インターネッ ない。どうやら2000年前のローマ時代の物 トに繋がったり繋がらなかったり、だった。 をそのまま上面だけ石を並べ直したり、舗装 エクセルシオールは、映画「甘い生活」の したりして使っている所が殆どのようだ。そ 舞台となったことはあまりに有名。 う言えば、トレビの泉の近くの路地で石畳を 一方エデンにはニコル・キッドマンとトム・ 補修している所を見かけた。割れたり剥がれ クルーズの夫妻が宿泊している。 たりした石を丁寧に取り除き、同じような色 エデンに軍配が上がるのは、レストラン。 の石を丁寧に同じような形に割って敷き直し La Terazza del Edenと言う名で、元ダイア ていた。通りが突然、スペイン階段で終わっ ナ妃のお抱えシェフだったというChefの作 ていると言うような所も多く、レンタカーな る料理は絶品であった。また、このレストラ どを借りての運転は勧められない。町中を走 ンはその名の通り、屋上テラスに有り、ロー 行している車はイタリアの小型車、ドイツの マ市内が一望できる。夜景ともなれば、バジ 車が圧倒的に多く、いわゆるスーパーカーを リカやコロッセオがライトアップされており 見かけることは殆ど無かった。唯一、エクセ 異国情緒は満点である。ヨーロッパのホテル ルシオールの前にアラビアナンバーのポル のなんたるかを解し、設備よりもサービスと シェ・ターボとジャガーが歩道の上に違法駐 人にお金を掛けるという方には、エデンはお 車していたのを見かけたのみで、イタリアの 勧めのホテルである。一方で、ベッドが広く、 誇るフェラーリやランボルギーニはついぞ、 シャワーで床をぬらす心配をしたくないと言 見かけることが無かった。 う向きにはエクセルシオールはお勧めである。 これはローマ市内の道路事情に因るもので もちろん、旅慣れた方にもエクセルシオール あろう。ローマ市内では、丘が多く道が曲が はお勧めできる。ただ、エデンではお客様は りくねって狭いと言う特殊な事情から、断然 絶対的な神様であるのに対し、エクセルシ 小型車に有利である。 オールではホテルマンが若干スノッブな感じ 日本でも最近見かけるようになったMCC が否めない。どちらもインターネットにウェ スマートという車が大変多くハバを効かせて ブを開設しているのでここで上げておく。 いた。(写真5) Hotel Eden: 路上駐車も狭い道路なのにものすごく多い。 http://www.hotel-eden.it The Westin Excelsior: http://www.westin.com/ExcelsiorRome/ 運転は総じてやや乱暴か。バイクも多い。 通りを歩いているとあちらこちらに名所旧 跡、遺跡。なにせ遺跡の中にあるような町で ある。ホテルから学会会場までの間にも、バ 22 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 6.食事・レストラン。 私はだいたい、海外の食事で困ったという 経験があまり無い。だから参考にならないか も知れないが、ローマは食べ物の旨い所であ る。日本人の口に合わない物はあまり無いと 思われる。ローマではリストランテ、エノテ カ、バール、ピッツェリアなどいろいろな食 事の場所がある。 リストランテはやや高級なレストランと 言った所。エノテカは大衆食堂、一杯飲み屋 写真5 という趣。バールは喫茶店的で食事も出来る 所。誤解を恐れずに言えば、そんな分類と言 ルベリーニ広場、トリトーネ噴水、クィリ えよう。特に手軽なのが、街角どこにでも有 ナーレ宮殿、ビクトール・エマニュエル2世 る、バール。朝早くからやっている物も多く、 記念堂、レプブリカ広場、トレビの泉、トラ エスプレッソ、クロワッサン、サンドイッチ ヤヌス帝のマーケット跡など、カメラを持っ などが有る。安くて旨い。ただ、煙い。喫煙 ていれば、それだけで観光したような気分に 者が多いためだ。ピッツェリアはピザ専門の なれる。いや、実際観光になってしまうのだ。 お総菜屋さんという雰囲気。10種類以上の (写真6)学会会場の裏は、フォロ・ロマー ピザがショーケースに所狭しと並べてあり、 ノ、カピトリーノの丘、コロッセオなど、ガ 好みの物を指さすと切り分けてくれる。一人 イドブックに載っているような所には殆ど歩 前、だいたい200円くらいか。昼食にはこれ いて行けてしまう。ローマでは、スリ、置き とコーヒーで十分な量である。気が合えば、 引きが多いと言われるが、私は被害には遭わ 負けてくれたりするのもピッツェリアの良い ずに済んだ。またその日害を目撃することも 所。基本的に立ち食い。 無かった。タクシーは流しを通りで拾うと言 学会会場の近くにあるナツィオナーレ通り うことは出来ず、ホテルかタクシー乗り場で のピッツェリアには美人の店員さんが居て、 拾う必要がある。タクシーは一般的に高く、 私が1.5ユーロの所を2ユーロだしてお釣り 市民は地下鉄やルートバスを利用しているよ と言ったら、面倒なのか1ユーロに負けてく うだ。 れた。以来学会会場に来た折には、いつもこ こで昼食を取ることにした。 とにかく安い、旨い。働いている人たちが 気持ちよい。 これが、バチカンなどの観光地(といって もローマ中観光地には違いないのだが)へ行 くと一変する。バールでも高い、不味い、人 が気にくわない。やはり観光地の団体客が出 入りする所へは行かないに限る。 リストランテも観光客がバスで乗り付ける 所は本能的に避けるようにしていたので、あ まり報告することはない。ヴェネト通りでは、 写真6 上品そうなリストランテが歩道の上に椅子と テーブルを並べてパリのカフェのような雰囲 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 23 気でなおかつ、もっと気取りが無いというか、 懐に余裕があれば、バルバレスコ、バロー 入りやすそうな感じの店が多い。その中の一 ロ、アマローネなどの高級ワインを選びたい つにふらりと入る。水(炭酸入りとただの水 所。東京のレストランなら2−3万円は覚悟 を好みでオーダーする)、ワイン、アンティ だろうが、ローマなら4−5千円で済む。朝 パスタ(前菜)プリモ(第一のメインディッ 食時にはエデンではパンに付けるオリーブオ シ ュ)、セ コ ン ド(第2の メ イ ン デ ィ ッ イルが数種類置いてあり、どれも紛れもない シュ)、デザート、チーズと言う所がコース Extra Vergineであり絶品である。故に選択 だが、今ではあまり堅苦しく言う所は無く、 に悩むことになる。レストランでパンが出た 自由に単品でオーダーできる。私は、水と前 らオリーブオイルを要求すると、メートルド 菜にパスタ。子牛のステーキに赤ワインとい が話の分かる客とたいそう喜ぶ。イタリアは うオーダー。パスタは種類が豊富で、ペンネ、 パンにバターの国ではないのである。バター ラビオリ、タリオリーニ、など良く覚えきれ よりもあっさりしており、なれると病みつき ないほど。日本で言う、マカロニはこちらで になる。日本で手に入る物となると、私のお は、「マッケロー二」と発音する。パスタ類 薦めはジュゼッペ・クインッタレッリのエク の総称の事で、穴の開いたパスタだけを指す ストラ・バージン、または、トスカーナ州の 言葉ではない。 ラウデミーオ・フレスコバルディという事に 食後にカプチーノを飲んで、ワインはハー なろうか。フレスコバルディは絶品だが、一 フボトルだったが、総額で3,000円を超えな 瓶5,000円もする。ジュゼッペ・クインッタ い。安い、旨い。 レッリなら1,800円という所。 タリオリーニ(細麺のスパゲッティ)にゴ イタリアはパルマ名産プロシュットだが、 ルゴンゾーラクリームソースのパスタは特筆 ロ ー マ で は あ ま り 手 に 入 ら な い ら し い。 すべき美味。 DOCという政府の出荷管理が徹底しており、 もう一品上げろと言われれば、前出のLa 本物のパルマ産の名品は殆どが輸出に回るら Terazza del Edenの鳩の肉のソテーそれに、 しい。故に、プロシュットの極上品は東京の やはり同店のTagliani(写真7)という子牛 方が旨い。 のステーキ赤ワインソースが絶品。こちらは エクセルシオールでは朝食時にクラテッロ さすがにミシュランの3星レストランなので、 という生ハムが出たがこれが旨かった。プロ 食べて飲んで3,000円と言うわけにはいかな シュットはもも肉だが、クラテッロは臀肉と いが。ワインはお店でお勧めのワインを選ん の事。正式なクラテッロは現在イタリアでは でもらって外れが無い。 DOCの管理のために作られていないとの事 なので、名前だけの物かも知れないが、妙に 塩味の濃すぎるプロシュットよりも滋味に富 んでいると思う。本物のクラテッロは、どぶ ろくのような物で現在は非常に貴重で手に入 らないとホテルのメートルドが言っていた。 幻の珍味という所か。 7.コーヒー・カプチーノ。 イタリアではアラビカ種のコーヒーよりも 安価なロブスタ種が多く使われている由だが、 コーヒーは文句なく美味しい。エスプレッソ 写真7 でなくてもスチームしたミルクを入れたコー 24 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 ヒーは絶品。 有り難い。イスラエル人の英語、ベルギー人 エスプレッソは絶品。それにスチームミル の英語、イタリア人、フランス人、スイス人、 クを入れたカプチーノはもっと絶品。 ドイツ人それぞれ、それぞれな英語を喋るの 米国のデニーズのコーヒーなどこれと比べ だが、意思の疎通がはかれているのが不思議 れば泥水のような物と言わざるを得ない。 でしょうがない。 早速イタリアからコーヒー豆を1kg購入 イタリアにいるとイタリア人の英語は何と して来て、うちの物置にお蔵入りになってい か癖がつかめてくるのだが、イスラエルはテ たエスプレッソマシンを出し、帰国後は毎日 ルアビブから来た先生の英語は全く私には理 カプチーノを淹れている。 解できなかった。3年後のEurohypnosisは イタリアではバールで人々がコーヒーを飲 Tel Avivで開かれるというのに。 んでいるのを多く目にするが本当に旨いコー 私の発表の時には、(写真9)パワーポイ ヒーなので、人々がコーヒーを愛する気持ち ントファイルで、Imaginary Companionの が良く分かる。どうして他の国の人はエスプ 消去について、20分ほどプレゼンテーショ レッソを飲まないのだろうと思うほどだ。 ンした。 8.学会会場。 ビクトール・エマニュエル2世記念堂のす ぐ近く。フォロ・ロマーノの裏。Angelicum ア ン ジ ェ リ ー ク ム(天 使 の 使 わ さ れ る 場 所 と い う 意 味 ら し い)と い う 名 の 場 所 の St. Thomas Aquinas Universityという神学 大学。 (写真8)米国のSt. Thomas University と姉妹校らしい。教室は階段教室で、古く、 狭い。中庭には彫刻付き噴水。ちょっとした 雰囲気と趣がある。英語とイタリア語の間に は同時通訳付き。レシーバーを受付で貸して 写真9 くれる。これはしかし、英語のわからないイ その後質問時間で6−7つの質問があり、 タリア人向けであり、日本語への訳はもちろ ディスカッション形式で20分ほど応答。一 ん、無い。公式言語は英語。 般の日本の学会とはかなり雰囲気が異なる。 此処では本当にアメリカ人の英語が私には 全員参加のパネルディスカッションの趣。き りの良い所で、座長(ベルギー人女性)が 割って入って時間切れ、終了。2時間枠で3 題ほどのスケジュール。 一つの教室には、約150人程入る。大きな 教室が一つあり、そこは、400人ほど入るよ うだった。共同演者でもあり師のAllisonは その大きな会場での発表であり、かつ座長で もあった。いずれの教室でも参加者は勉強し ようと言う意欲がハッキリしており、座長が 質問を打ち切らないと次々と手が上がり収集 がつかないほどである。Eurohypnosisは3 写真8 度目の参加になるので何人か知り合いに学会 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 25 会場で会うことになるが、これが意外にうれ があり、非常に興味深い内容で、共感する面 しい物である。お互いに今、興味のある事や、 も多かった。内容については多岐に渡るので 症例、臨床などについて意見交換し、また次 省略する。 回のEurohypnosisで会うことを約して分か れる。 9.終わりに。 米国の臨床家も結構多く来ている。多くは Eurohypnosisにて発表するためにローマ 内科医で外科系の医師もいる。興味のある発 に滞在した。その間に得られた情報について 表としては、米国の発表で外科的手術後の患 若干記した。これらの情報が何らかの有益な 者を無作為に60名ほど抽出し、20名には通 情報として諸先生方のお役に少しでも立てれ 常の標準的創傷処置、20名には通常の創傷 ば、幸いである。 処置の他に、その都度、傷は良くなっている 最後に、イタリア旅行を計画されている向 と い うPositiveなSuggestionを 与 え る。も きには、もし、最初のイタリア旅行なら、お う一組の20名には、催眠暗示を与える。催 勧めはやはりローマと言うことになるであろ 眠はトランス状態に有ることを確認して強く、 う。ローマからは方々への日帰りの観光バス 「傷は良くなっている。すぐに良くなる。」 が出ており、ホテルも完備されている。観光 という暗示を与える。これらを研究グループ バスはミラノ、フィレンツェ、ベニス、ナポ に属していない外科医に治癒機転を評価して リ、ポンペイなどへ日帰りツアーで行ける。 もらいそれをスコアリング化して比較検討す もし気に入ったら後日ゆっくりと滞在して楽 る、というもの。 しめばよいのである。 明らかに催眠暗示群が優位の差を持って早 くきれいに治っている。つまり外科手術の後 留守中、サポートして下さいました山形大 の患者さんには、不快感や不安を与えるより 学産婦人科の倉智教授、医局長の中原講師、 も積極的に早く治るという暗示を与えた方の 医局の諸先生方にこの場をお借りしてお礼申 治癒が早いのである。また、低年齢の被虐待 し上げます。 小児への催眠介入についてと言うセッション 26 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 母校の創立記念式典に想う 山形県医師会 理事 佐 藤 紀 嗣 先日、母校である上山小学校の創立110周年記念式典に、教育委員として出席した。小生が 小学生の頃は、全校生徒数2,000人を越す、東北で最大規模の小学校だったと記憶している。 戦後まもなくの時代で、とにかく子供の数が多かった。教室もギューギュー詰めだった。とこ ろが、現在は在校生約650人だそうだ。小学校が二つに分かれた事にもよるだろうが、まさに 少子化の現実そのものなのだろう。 式典は校歌斉唱で始まったが、本当に久し振りであるのに、小さい頃に覚えたものは、身に ついていて、嬉しいことに一緒に歌うことが出来た。 来年、平成15年、山形県で開催される第18回国民文化祭やまがた2003(国民体育大会の文 芸版)の短歌部門が上山市を会場として催される。その事もあって、今、上山市の小中学校で は地域の特性を生かした、特色ある学校作り、ふるさと「上山」を誇れる子どもの育成の一環 として、歌人、斎藤茂吉にちなんで、短歌作りに力を入れている。今回の記念式典は、その教 育の一端を見るものだった。 校長先生の挨拶の中で話された、大先輩の歌人、斎藤茂吉翁のエピソードは、大変心に響く ものであった。茂吉少年は、上山の北に位置する金瓶の生家から、毎日4kmの道のりを歩い て通学していた。ある大雪の日、遅刻して、校門で待っていた校長に怒られ、廊下に立たされ た。茂吉は、心ならずも、一晩でのこの大雪の為に遅刻してしまった事を校長に説明、許しを 乞うた。そこで校長は、大雪の日には、いつもより早く家を出るよう話してきかせ、ぬれた着 物を校長室の囲炉裏で乾かさせて教室に入れた。遅れてくる茂吉を心配しながら雪の中校門に 立って待つ校長。遅刻してはならないと諭す校長。教育者としての厳しさと、やさしさが伝わ る話であった。 児童の心にも、茂吉が身近に感じられたのではないだろうか。 4∼6年生は茂吉が、ふる里上山を題材にして詠んだ「朝夕は やうやく寒し 上山の 旅 のやどりに 山の夢みつ」 「蔵王より おほになだれし 高原も 青みわたりて 春ゆかんと す」 「陸奥を ふたわけざまにそびえたまふ 蔵王の山の 雲の中に立つ」「この町の 小学校 に通ひたるころ偲びつつ 苔の水のかそけき」 「をさなくて 見しごと峯の とがりをる 三吉 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 27 山は 見れども飽かず」 「のど赤き 玄鳥ふたつ 屋梁にゐて 足乳根の母は 死にたまふな り」の6篇を全員で音読した。音読により十分に茂吉の歌を楽しんでいる様子がうかがえ、私 ももう一度読み直したい気持ちになった。 1∼3年生が音読した詩は、やはり上山小学校出身で、八才で亡くなった曽我部恭子さんの 作品3つだった。大正時代に国語の教科書にも載ったのだそうだ。子供の素直な眼、心で読ん であり、親しみやすい童謡のような詩であった。 茂吉が大先輩であるという事は、当然知っていたが、曽我部さんのような大先輩もあった事 に驚き、上山小学校の長い歴史を想った。 会の終わりを飾ったのは、在校生の母親で音楽活動をされている方の独唱であった(ピアノ 伴奏も父兄)。芸術の秋にふさわしく秋晴れの中、手作りの、温かい、文化の香りのする、心豊 かな素晴らしい式典であった。 最後に、うれしい話題をご披露したい。今年、鳥取で開催された、第17回国民文化祭とっと り2002の短歌部門で、上山の小学生2人が大賞を受賞したことである。後藤歩君(上山市立西 1小6年)の「夜の九時 みんなストーブ つけにいく ぶどうハウスは 霜注意報」 (鳥取県 知事賞)。押野恵介君(上山小学校6年)「かくれんぼ 幼いころを 思い出す かくれられな い 僕がいた」(鳥取県歌人会賞)。たのもしい後輩達である。 28 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 県医師会だより 第 6 回 常 任 理 事 会 日時、平成14年10月9日(水) 午後3時30分∼ 会場、県医師会館役員室 長が司会、栗谷監事より今置かれている状況、今 出席者 後の見直し等について説明した旨報告。 会 長 國井 一彦 副 会 長 大友 尚、竹内 輝博、三須 良彦 常任理事 真田 知彰、斎藤 幹郎、須藤 俊亮、 3.第3回診療情報提供の環境整備のための講習 会について 9月28日(土) 日本医師会館 有海 躬行、佐藤 泰司、三原 一郎 三原常任理事、鈴木理事出席 事務局 伊藤事務局長他事務局員 三原常任理事より、電子カルテーその利点と課 〔Ⅰ〕報告事項 題―をテーマに基調講演、シンポジウムが開催さ れた旨報告があり、伝達講習会を後日開催するこ 1.社会保険医療担当者の個別指導について とと決定。 9月26日(木) 米沢市・病院 立会 中條理事 4.眼底検査判定基準に関する小委員会について 10月1日(火) 県医師会館 9月26日(木) 米沢市・グランドホクヨウ米沢 大友副会長、斎藤・佐藤常任理事出席 立会 松下理事 佐藤常任理事より、眼底検査成績にバラツキが 次回の全理事会で報告願うこととした。 あるということで小委員会を開催し検討したが、 判定の方法、読影者は眼科医か、年齢別の基準等 2.健康保険法等の改正説明会について 9月27日(金) 天童市・天童市民文化会館 データを揃えてからもう一度検討することとした 旨報告。 國井会長、大友副会長、 佐藤常任理事出席 5.医師会活動を考えるシンポジウムのシンポジ スト打合わせ会について 大友副会長より、國井会長の挨拶、山形社会保 険事務局、私、介護保険推進室係員から説明し、 10月2日(水) 県医師会館 國井会長ほか役員出席 その時に寄せられた質問事項等について、昨日保 険部担当理事の会合を持った旨報告。 斎藤常任理事より、打合わせ会を開催し原案通 り了承されたが、シンポジウムのテーマは「患者 9月27日(金) 余目町・響ホール 竹内副会長、栗谷監事、中里副議長出席 竹内副会長から、私から会長の挨拶、中里副議 と医師の信頼関係」とすることと決定。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 6.健康保険法等の一部改正施行にかかる打合わ せ会について 10月8日(火) 県医師会館 平成14年度文部科学大臣感謝状伝達式並 びに第27回山形大学医学部慰霊祭 9月27日(金) 山大医学部体育館 國井会長ほか役員出席 大友副会長より、保険部担当理事、山形社会保 29 赤城主事出席 伊藤事務局長より報告。 険事務局、県長寿社会課、国保連合会からご出席 頂き、受給者証をもってこない人の窓口徴収の取 り扱いについて打合わせをした旨報告。 尚、会員から寄せたれた質問事項について、本 山形産業保健推進センター第1回運営協議会 10月4日(金) 山形グランドホテル 國井会長出席報告。 会会報号外に掲載することとした。 (詳細については、本誌前月号号外に掲載済) いきいき人生「健康セミナー」 10月5日(土) 山新ビル 7.会員訃報について 國井会長出席報告。 会員氏名 飯野太郎 先生(90歳) 死亡月日 9月28日(土) 告 別 式 10月2日(水) 場 所 セレモニーホール山形 喪 主 飯野正光 様(長男) 山形県介護支援専門員協議会臨時総会並び に研修会 10月6日(日) ビッグウイング 三須副会長、佐藤常任理事出席 國井会長参列 三須副会長より報告。 國井会長より、多くの参列者があり、しめやか な会であった旨報告があり、ご冥福を祈った。 山形県社会保険委員大会並びに研修会 10月8日(火) グランドホクヨウ米沢 8.会議・行事等について 山形県医師国保組合事業に関する懇談会 9月25日(水) いながわや 松本次長出席報告。 医師信用組合常務会 10月9日(水) 県医師会館 國井会長、竹内・三須副会長、 國井会長、竹内副会長出席 松下理事出席 竹内副会長より報告。 國井会長より報告。 9.その他 県保健薬務課との打合わせ 9月27日(金) 県医師会館 岩手県先進事業視察 佐藤常任理事出席報告。 佐藤常任理事より、岩手県が介護支援等の取 り組みが進んでいるということで、10月4日に 視察へ行って来た旨報告。 30 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 〔Ⅱ〕通知事項 6.平成14年度における公立学校共済組合山形支 部の組合証等の更新について 1.「産業保健関係者に対するウイルス肝炎・エイ ズ対策等講習会」について 大友副会長より、公立学校共済組合山形支部長 から、平成14年度における公立学校共済組合山形 須藤常任理事より、日本医師会長から、 「産業保 支部の組合証等の更新について通知がある旨説明。 健関係者に対するウイルス肝炎・エイズ対策等講 (詳細については、本誌前月号に掲載済) 習会」について通知がある旨説明。 (詳細については、本誌前月号に掲載済) 7.医師年金脱退一時金の適用利率について 「じん肺診断技術等研修」の受講者募集について 2. 竹内副会長より、日本医師会長から、医師年金 脱退一時金の適用利率について通知がある旨説明。 須藤常任理事より、日本医師会長から、 「じん肺 (詳細については、本誌前月号に掲載済) 診断技術等研修」の受講者募集について通知があ る旨説明。 (詳細については、本誌前月号に掲載済) 8.第18回肺癌集検セミナー実施のお知らせにつ いて 11月23日(土) 福岡市 都久志会館 3.平成14年度東北ブロック認定産業医制度基礎 (前期)研修会の開催について 11月23日(土) 宮城県医師会館 斎藤常任理事より、第18回肺癌集検セミナー世 話人から、第18回肺癌集検セミナー実施のお知ら せがある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通 須藤常任理事より、宮城県医師会長から、平成 知することと決定。 14年度東北ブロック認定産業医制度基礎(前期) 研修会の開催について通知がある旨説明があり、 各郡市地区医師会長宛通知することと決定。 4.労災診療費の算定に関する「Q&A」の送付 について 9.診療用放射線照射器具の安全管理の徹底につ いて 有海常任理事より、日本医師会長から、診療用 放射線照射器具の安全管理の徹底について通知が あるが、今般、札幌市内の医療機関で診療用放射 大友副会長より、日本医師会常任理事から、労 線照射器具の紛失事故が発生したため、再度診療 災診療費の算定に関する「Q&A」が送付されて 用放射線照射器具の適正管理を図るものである旨 いる旨説明。 説明。 (詳細については、本誌前月号号外に掲載済) 10.新生児聴覚スクリーニング後の精密聴力検査 5.健康保険法等の一部改正に関する「Q&A」 機関のリストについて の送付について 佐藤常任理事より、日本耳鼻咽喉科学会山形県 大友副会長より、日本医師会副会長から、健康 地方部会長から、新生児聴覚スクリーニング後の 保険法等の一部改正に関する「Q&A」が送付さ 精密聴力検査機関のリストについて通知がある旨 れている旨説明。 説明。 (詳細については、本誌前月号号外に掲載済) (詳細については、本誌前月号に掲載済) 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 〔Ⅲ〕協議事項 31 6.被害者支援センターやまがた(仮称)設立発 起人会の開催及び設立趣意書(案)について 1.第2次レセプト調査へのご協力について 11月14日(木) 遊学館 大友副会長より、日本医師会長から、第2次レ 有海常任理事より、県警察本部長から、被害者 セプト調査への協力依頼がある旨説明があり、協 支援センターやまがた(仮称)設立発起人会の開 議の結果、前回の調査同様A会員へ協力依頼する 催及び設立趣意書(案)について通知がある旨説 ことと決定。 明があり、発起人会へは大友副会長が出席するこ とと決定。 2.平成14年度血液製剤使用状況調査への協力依 頼について 7.平成14年度「40歳からの健康週間」の実施に ついて 佐藤常任理事より、日本医師会長から、平成14 10月14日∼20日までの1週間 年度血液製剤使用状況調査への協力依頼がある旨 説明があり、県保健薬務課と打合わせの上対応す 佐藤常任理事より、日本医師会長から、平成14 ることと決定。 年度「40歳からの健康週間」の実施について通知 がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通知 3.いわゆるダイエット健康食品による健康被害 することと決定。 の防止に向けた要請について 8.平成14年度北方領土返還要求山形県民大会の 佐藤常任理事より、日本医師会長から、いわゆ 開催及び「北方領土返還要求キャラバン」の実 るダイエット健康食品による健康被害の防止に向 施について けた要請依頼がある旨説明。 10月29日(火) 新庄市民プラザ (詳細については、本誌前月号に掲載済) 有海常任理事より、山形県北方領土返還促進協 4.平成14年度在宅医療の推進のための実地研修 事業の委託について 議会長から、平成14年度北方領土返還要求山形県 民大会の開催及び 「北方領土返還要求キャラバン」 への参加依頼がある旨説明があり、欠席と決定。 佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、平成 14年度在宅医療の推進のための実地研修事業の 委託依頼がある旨説明があり、委託契約を了承。 9. 「第55回日本医師会設立記念医学大会」開催 のご案内について 11月1日(金) 日本医師会館 5. 「山形県成人病検診管理指導協議会がん登録委 員会」委員の委嘱について 有海常任理事より、日本医師会長から、 「第55 回日本医師会設立記念医学大会」開催案内がある 佐藤常任理事より、山形県知事から、國井会長 が、日本医師会優功賞を國井会長が受賞している と伊藤事務局長へ「山形県成人病検診管理指導協 旨説明があり、國井会長出席と決定。 議会がん登録委員会」委員の委嘱依頼がある旨説 明があり、それぞれ受諾了承。 10.平成15年「愛育事業功労者表彰」候補者の推 薦について 有海常任理事より、県健康福祉部長から、平成 32 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 15年「愛育事業功労者表彰」候補者の推薦依頼が 14年度緩和ケア従事者研修事業の委託依頼があ ある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通知す る旨説明があり、委託契約を了承。 ることと決定。 17.日本医師会認定産業医制度産業医学研修会申 11.平成14年度公益法人概況調査について 請書の提出について 12月5日(木) 山形市医師会健診センター 有海常任理事より、県健康福祉部長から、平成 14年度公益法人概況調査依頼がある旨説明があ 須藤常任理事より、山形産業保健推進センター り、事務的に回答することと決定。 所長から、日本医師会認定産業医制度研修会への 指定申請依頼がある旨説明があり、日本医師会へ 12.山形コンベンションビューロー 10周年記念式 上申了承。 典への出席について 18.日本看護協会による「2002年診療所における 有海常任理事より、山形コンベンションビュー 看護職員需給状況調査」について ロー理事長から、山形コンベンションビューロー 10周年記念式典への出席案内がある旨説明があ 竹内副会長より、日本医師会長から、日本看護 り、欠席と決定。 協会が実施する「2002年診療所における看護職員 需給状況調査」への協力依頼がある旨説明があり、 13.交通事故傷害保険・傷害総合保険ご継続のご 協力了承。 案内について 19.日医広報活動ご協力のお願いについて 有海常任理事より、山形県医師会協同組合から、 交通事故傷害保険・傷害総合保険の継続案内があ 三原常任理事より、日本医師会長から、日医広 る旨説明があり、従来通り役員5口、職員3口加 報活動ご協力のお願いについて通知があるが、日 入することと決定。 医では地域の会員の声を積極的に反映した広報活 動を心がけているため、地域における情報収集へ 14.記念式典におけるご祝辞ご依頼について の協力依頼である旨説明があり、協力了承。 有海常任理事より、山形県接骨師会長から、記念 20.平成14年度都道府県医師会勤務医担当理事連 式典における祝辞依頼がある旨説明があり、了承。 絡協議会の開催について 11月22日(金) 日本医師会館 15.平成14年度救急医療施設医師研修事業の委託 について 斎藤常任理事より、日本医師会長から、平成14 年度都道府県医師会勤務医担当理事連絡協議会の 斎藤常任理事より、県健康福祉部長から、平成 開催案内がある旨説明があり、斎藤常任理事出席 14年度救急医療施設医師研修事業の委託依頼が と決定。 ある旨説明があり、委託契約を了承。 16.平成14年度緩和ケア従事者研修事業の委託に ついて 斎藤常任理事より、県健康福祉部長から、平成 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 21.医師連盟関係について 33 4.平成14年度山形県性に関する健康教育研究会 総会及び研修会の開催について 医政活動推進委員会の開催について 11月8日(金) ホテルメトロポリタン山形 10月10日(木) 日本医師会館 有海常任理事より、山形県性に関する健康教育 有海常任理事より、日本医師連盟委員長から、 研究会長から、平成14年度山形県性に関する健康 医政活動推進委員会の開催案内がある旨説明が 教育研究会総会及び研修会の開催案内がある旨説 あり、有海常任理事出席と決定。 明があり、伊藤事務局長出席と決定。 追 加 要 項 5.山形地区社会保険委員大会の開催について 11月12日(火) オーヌマホテル 〔Ⅰ〕通知事項 有海常任理事より、山形社会保険事務所長から、 1.高齢者に対するインフルエンザ予防接種費用 の状況について 佐藤常任理事より、県保健薬務課長から、高齢 山形地区社会保険委員大会の開催案内がある旨説 明があり、松本次長出席と決定。 6.看護師等による静脈注射の実施について 者に対するインフルエンザ予防接種費用の状況に ついて通知がある旨説明があり、各郡市地区医師 有海常任理事より、県健康福祉部長から、看護 会長宛通知することと決定。 師等による静脈注射の実施について通知がある旨 真田常任理事から、天童市が未定と記載されて 説明があり、各郡市地区医師会長宛通知をするこ いるが、市負担1,800円、個人負担1,200円、合計 とと決定。 3,000円に決定した旨報告。 (詳細については、本誌前月号に掲載済) 2.第29回山形県公衆衛生学会第1回運営委員会 7.診療報酬請求書等の記載要領等の全部改正に の開催について ついて 10月30日(水) 県医師会館 大友副会長より、日本医師会長から、診療報酬 伊藤事務局長より、本会が担当する第29回山形 請求書等の記載要領等の全部改正について通知が 県公衆衛生学会の第1回運営委員会を開催予定し あるが、改正された診療報酬請求書等の記載要領 た旨説明があり、國井会長出席と決定。 全文は日本医師会雑誌11月1日号に掲載される 旨説明があり、日本医師会雑誌に掲載されること 3.山形県介護支援専門員協議会第10回定例理事 を本会会報に掲載することと決定。 会の開催について 10月13日(日) 天童市総合福祉センター 三須副会長より、県介護支援専門員協議会長か 〔Ⅱ〕協議事項 1.母体保護法指定医師名簿について ら、第10回定例理事会の開催案内がある旨説明が あり、三須副会長、佐藤常任理事、松本次長出席 佐藤常任理事より、小野薬品工業株式会社仙台 と決定。 支店長から、母体保護法指定医師名簿の入手依頼 があるが、婦人科部会では既に了解している旨説 明があり、母体保護法指定医師名簿を提供するこ 34 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 とと決定。 6.日本医師会認定産業医制度研修会指定申請書 について 2. 「爪の健康セミナー」への後援依頼について 12月4日(水) 酒田地区クリーン組合 11月10日(日) 山形市保健センター 須藤常任理事より、酒田地区医師会長から、日 佐藤常任理事より、つばさ皮膚科院長から、 「爪 本医師会認定産業医制度研修会への指定申請があ の健康セミナー」への後援依頼があるが、主催者 る旨説明があり、日本医師会へ上申了承。 の日本臨床皮膚科医学会から再度後援依頼文書を 提出してもらい、その後に後援を了承することと 7.社会保険医療担当者の個別指導について 決定。 大友副会長より、社会保険医療担当者の個別指 3.学術講演会の後援依頼について 11月1日(金) 山形市医師会健診センター 導について通知がある旨説明があり、立会い理事 について協議の結果、次の通り決定。 斎藤常任理事より、山形市医師会長から、学術 11月12日(火) 鈴木理事 講演会の後援依頼がある旨説明があり、後援了承。 11月14日(木) 竹内副会長 11月18日(月) 須藤常任理事 4.学術講演会に関わる後援名義借用の件について 12月13日(金) 山形県教育会館 11月21日(木) 大友副会長 11月22日(金) 有海常任理事 11月28日(木) 斎藤常任理事 斎藤常任理事より、山形脳神経外科懇話会代表 11月29日(金) 大沼理事 世話人から、学術講演会に関わる後援名義借用依 頼がある旨説明があり、後援了承。 5.山形県医師会会報への原稿掲載依頼について 8.その他 ① 伊藤事務局長より、薬剤師会が当番で開催 する三師会との懇談会開催の日程について説 三原常任理事より、山形市医師会長から、准看 明があり、11月27日(水)全理事会終了後に 護学院が閉校することに伴い、記念誌配布のため 開催することと決定。 の山形市医師会准看護学院卒業生の連絡先照会に ついて、本会会報への原稿掲載依頼がある旨説明 があり、掲載了承。 (詳細については、本誌前月号に掲載済) 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 35 第 8 回 全 理 事 会 日 時、平成14年10月23日(水) 午後3時∼ 場 所、県医師会館役員室 出席者 3.診療に関する相談申込状況(9月分)について 会 長 國井 一彦 大友副会長より、9月分の診療に関する相談は、 副 会 長 大友 尚、竹内 輝博、三須 良彦 何れも県医師会での受付5件で、診療・病気に対 常任理事 真田 知彰、斎藤 幹郎、須藤 俊亮、 する苦情・相談であった旨報告。 有海 躬行、佐藤 泰司、三原 一郎 理 事 松下 三郎、大沼 央、佐藤 紀嗣、 4.朝日呼吸器疾患セミナーについて 10月10日(木) ホテルメトロポリタン山形 鈴木 明朗、中條 明夫 國井会長、斎藤常任理事出席 監 事 徳永 正靱、出羽 和、栗谷 義樹 議 長 舟山 尚 副 議 長 中里 純 斎藤常任理事より、開会の挨拶を國井会長が行 い、東京大学医学部老年病学教室助手の寺下信嗣 事務局 伊藤事務局長他事務局員 先生から「COPDの病態と診断のポイント」、金沢 医科大学呼吸器内科教授の高橋敬治先生から「慢 〔Ⅰ〕報告事項 性安定期のCOPD治療−薬物治療を中心に−」につ いての2題の講演があり、出席者は70名であった 1.第6回常任理事会について 旨報告。 10月9日(水) 県医師会館 5.都道府県医師会公衆衛生担当理事連絡協議会 三須副会長より報告があり、それぞれ了承。 について 10月11日(金) 日本医師会館 2.社会保険医療担当者の個別指導について 佐藤常任理事出席 9月26日(木) 病院 立会 中條理事 佐藤常任理事より、郡市地区医師会を対象に 行った「地域における包括的な保健・医療のあり 9月26日(木) グランドホクヨウ米沢 立会 松下理事 方」に関するアンケート調査の中間発表、保健所 長の医師資格要件の廃止、日医の禁煙推進活動、 健康増進法、医師とタバコ−医師・医師会はいま 10月11日(金) 病院 立会 鈴木理事 10月17日(金) 病院 立会 大沼理事 立会役員より、それぞれ指導内容について報告。 何をなすべきか等について協議した旨報告。 36 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 6.産業医研修会について 応ということで、議事運営委員会の報告、決算委 10月16日(水) ホテルメトロポリタン山形 員として秋田県の佐藤先生、診療情報提供指針の 國井会長、須藤・佐藤常任理事出席 見直し検討委員に青森県の土井先生と決定した。 10月18日(金) 最上検診センター 須藤常任理事出席 後の協議題にもあるが、日本医師・従業員国民年 金基金第5期代議員候補者推薦については安田会 長一任と決定された旨報告。 須藤常任理事より、山形産業推進センターの河 合産業保健相談員より、 「産業医のための簡易測定 9.第107回日本医師会臨時代議員会について 機器活用方法」、置賜南陽病院の新澤院長より、 「C 10月22日(火) 日本医師会館 型肝炎感染の問題と対策」について、両日同じ演 國井会長、大友・竹内・三須副会長出席 題でご講演いただき、出席者は山形会場124名、 新庄会場27名であった旨報告。 國井会長より、坪井会長の所信表明は30分近く あり大変長いものであった。 7.呼吸器CT検診に関する小委員会 10月21日(月) 県医師会館 斎藤・佐藤常任理事出席 日本医師会決算関連の議案第1号議案から第4 号議案と、第5号議案、診療情報の提供に関する 指針改定の5つの議案について慎重審議の上承認 賜りたいこと、韓国の大洪水の被害に対し、韓国 斎藤常任理事より、肺がん検診に胸部CT導入 医師会に日本医師会からお見舞いをしたところ、 が可能かどうかについて協議したが、医学的にも 感謝の礼状が届いていることの報告があり、①小 行政的にもいろいろ問題があるようである。現在 泉内閣の社会保障の考えを質す、②診療報酬改定 14都道府県において、検診のオプションとしてC 並びに医療制度改革、③広報活動、④日医総研、 T検診が導入されているが、本県の今後の取り組 ⑤世界医師会 等について抱負を含めた所信が述 み方について協議した。最初に、 県内のCTを持っ べられた旨報告。 ている医療機関に対し、実情等についてアンケー 三須副会長より、平成13年度決算関連の議案、 ト調査をし、その上で対応することとなった。 第1号議案は日本医師会決算、第2号議案は医賠 山形市・米沢市では肺がん検診に個別検診を取 責事業決算、第3号議案は日医総研事業決算、第 り入れたいとの意向がある。平成9年当時もそう 4号議案は診療情報の提供の環境整備事業決算に いう話があり、県医師会としては平成9年の第4 ついて提案され、決算委員会に付託され、それぞ 回常任理事会において、読影はダブルチェックが れ原案通り承認されたが、医賠責事業は170億の 原則、比較読影等精度管理の問題から、個別検診 赤字である旨報告。 は推奨できないことと協議されておったようだが、 竹内副会長より、資料によって、東北を除く7 このたびはどのように対応したらよいのか協議願 ブロックからの代表質問、30に及んだ個人質問の いたい、との説明報告があり、協議の結果、笹井 大半が診療報酬改定関連のものだった旨報告。 先生から、 「神奈川県方式」を取り寄せ、再度理事 会において検討することと決定。 8.東北ブロック選出日本医師会代議員打合わせ 会について 10月21日(月) 東京・ホテルグランドパレス 10.会議・行事等について 山形県損害保険医療協議会 10月9日(水) 県医師会館 國井会長ほか役員出席 國井会長、大友・竹内副会長出席 國井会長より報告。 國井会長より、翌日の日医臨時代議員会への対 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 健康文化やまがた21推進県民大会 10月10日(木) 山形テルサ 伊藤事務局長出席報告。 37 山形県接骨師会創立80周年・社団法人設立 35周年記念式典・祝賀会 10月19日(土) ホテルメトロポリタン山形 有海常任理事出席報告。 日本理学療法士協会第37回全国研修会 10月11日(金) 山形国際交流プラザ 國井会長出席報告。 山形県医師信用組合理事会 10月23日(水) 県医師会館 國井会長ほか役員出席 成年後見制度運営協議会 10月11日(金) 山形家庭裁判所 三須副会長より報告。 竹内副会長出席報告。 11.医師連盟関係について 平成14年度東北医師会連合会事務職員研 第1回医政活動推進委員会 修会 10月11日(金) 青森県医師会館 10月10日(木) 日本医師会館 赤城主事ほか職員出席 伊藤事務局長より報告。 有海副委員長出席 有海常任理事より次の通り報告。 坪井委員長の挨拶、本部の指針具体策、各都 山形県介護支援専門員協議会第10回定例 理事会 道府県における医政活動、衆参補欠選挙等につ いて協議した。日本医師連盟に設置した医政活 10月13日(日) 天童市総合福祉センター 三須副会長、佐藤常任理事出席 動推進委員会の本部組織は、石川副委員長を統 括責任者・政治活動担当、糸氏副委員長は広報 担当、青柳副委員長は政策担当と報告された。 三須副会長より報告。 本部としての指針の具体策は、選挙活動の活 性化、広報活動、日医の医療政策立案、組織強 平成14年度山形県暴力追放県民大会 10月16日(水) 山形国際交流プラザ 市村経理係長出席報告。 化策として、若手医師会員の研修制度等があげ られた。 各都道府県における医政活動推進については、 本部組織をモデルに各都道府県医師連盟にも支 山形県医師会協同組合福祉保険部委員会 10月16日(水) ホテルメトロポリタン山形 國井会長、三須副会長、大沼理事出席 大沼理事より報告。 部を設置し、設置した支部の組織、連盟会員名 簿、若手医師連盟会員等を報告して欲しいとの ことであった。 自民党県連職域支部長・幹事長会議 10月18日(金) 自民党県連会館 山形県産業廃棄物協会設立10周年記念式 市村経理係長出席 典・祝賀会 10月18日(金) ホテルメトロポリタン山形 伊藤事務局長出席報告。 市村経理係長より、党本部の甘利明党本部筆 頭副幹事長が来県し、第4選挙区選挙は全国的 に注目されている、大変厳しい選挙戦になって いる、いろいろな経緯があったが、寒河江候補 38 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 の支援を職域支部からもよろしくお願いしたい があるが、一人でも多くの患者さんに「健康交差 との挨拶があった旨報告。 点」をみて頂くために、クリアファイルの活用も 一つの方法として会員へ勧めて欲しいとの通知で 〔Ⅱ〕通知事項 ある旨説明があり、協議の結果、医師会協同組合 より購入し、A会員宛配布することと決定。 1.山形県障害者施策推進協議会委員の委嘱につ いて 6.広告が可能な医師の専門性に関する資格名等 について 有海常任理事より、県健康福祉部長から、國井 会長宛に山形県障害者施策推進協議会委員の委嘱 三原常任理事より、日本医師会長から、広告が 依頼がある旨説明があり、受諾了承。 可能な医師の専門性に関する資格名等について通 知があるが、新たに、日本医学放射線学会、日本 2.ご連絡「日本医師会有床診療所に関するプロ ジェクト委員会委員の推薦」について 眼科学会並びに日本産科婦人科学会が認められた 旨説明。 (詳細については、本誌別掲) 有海常任理事より、宮城県有床診療所協議会長 から、 「日本医師会有床診療所に関するプロジェク ト委員会委員の推薦」について連絡があるが、東 7.日医ニュース記事内容に関するアンケートに ついて 北ブロックから盛岡市の小林高先生を推薦したの で了承賜りたいとの通知である旨説明があり、 了承。 三原常任理事より、宮城県医師会広報担当理事 から、日医ニュース記事内容に関するアンケート 3.第107回日本医師会臨時代議員会における代 結果が送付されている旨説明。 表並びに個人質問について 8.平成15年度医療機能分化推進事業に係る要望 有海常任理事より、東北医師会連合会長から、 について 青森県医師会と秋田県医師会から個人質問が提出 されたとの通知があるが、臨時代議員会は終了し 佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、各郡 たので省略する旨説明があり了承。 市地区医師会長宛、平成15年度医療機能分化推進 事業に係る要望調査をしている旨説明。 4.医療安全研究発表会のご案内について 11月25日(月) 東京 大田区産業プラザ 有海常任理事より、県健康福祉部医務福祉課医 務係長から、医療安全研究発表会の開催案内があ 〔Ⅲ〕協議事項 1.「防災フォーラム2003」の開催について 平成15年1月21日(火) 遊学館 る旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通知する ことと決定。 佐藤常任理事より、県文化環境部長から、 「防災 フォーラム2003」の開催案内がある旨説明があり、 5. 「健康交差点」用ファイルおよび図書カードの 送付について 三原常任理事より、日本医師会常任理事から、 「健康交差点」用ファイルおよび図書カードの送付 事務局職員出席と決定。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 2.山形県医師会消化器検診委員会委員の辞任に ついて 39 7.平成15年度日本医師会「医療安全推進者養成 講座」受講者の募集について 西瀬祥一(長井市西置賜郡医師会) 有海常任理事より、日本医師会長から、平成15 佐藤常任理事より、長井市西置賜郡医師会長か 年度日本医師会「医療安全推進者養成講座」受講 ら、消化器検診委員会委員の解職依頼がある旨説 者の募集案内があるが、10月20日号の日医ニュー 明があり、了承。 スに掲載される旨説明。 3.日本医学会総会交歓行事(ゴルフ)のご案内 8.渡辺徳夫先生厚生労働大臣表彰受賞祝賀会開 について 催について 11月14日(木) ホテルシンフォニー 平成15年4月6日(日) 福岡カンツリークラブ和白コース 有海常任理事より、寒河江市西村山郡医師会副 竹内副会長より、第26回日医総会交歓行事(ゴ 会長から、渡辺徳夫先生厚生労働大臣表彰受賞祝 ルフ)世話人会から、医学会総会を記念して各都 賀会への出席案内がある旨説明があり、國井会長 道府県医師会対抗ゴルフ大会を企画したとの案内 出席と決定。 がある旨説明。 9.厚生労働省から依頼の「医事関係訴訟の円滑 4.日本医師・従業員国民年金基金第5期代議員 候補者推薦依頼について かつ適正な解決について(協力依頼) 」の送付に ついて 竹内副会長より、東北医師会連合会長から、日 有海常任理事より、日本医師会長から、厚生労 本医師・従業員国民年金基金第5期代議員候補者 働省から依頼の「医事関係訴訟の円滑かつ適正な 推薦依頼があるが、先の東北ブロック選出日本医 解決について(協力依頼) 」が送付されている旨説 師会代議員打合わせ会において、安田会長一任と 明があり、各郡市地区医師会長宛通知することと 決定されている旨説明があり、了承。 決定。 5.戴帽式のご案内について 10.厚生労働省が主催する「医療安全推進週間」 11月12日(火) 鶴岡准看護学院 等について 11月25日を含む一週間 竹内副会長より、鶴岡准看護学院長から、戴帽 (平成14年11月24日∼30日) 式への出席案内がある旨説明があり、三原常任理 事出席と決定。 有海常任理事より、日本医師会長から、厚生労 働省が主催する「医療安全推進週間」等について 6.第23回あしながPウォーク10開催について 11月10日(日) 有海常任理事より、第23回あしながPウォーク 実行委員長から、第23回あしながPウォーク10開 催について通知がある旨説明。 通知がある旨説明があり、病院協議会宛通知する ことと決定。 40 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 追 加 要 項 2.インフルエンザHAワクチンの供給及び購入 について 〔Ⅰ〕報告事項 佐藤常任理事より、日本医師会感染症対策危機 1.日医第2回学校保健委員会について 10月17日(木) 日本医師会館 佐藤常任理事出席 管理対策室長から、インフルエンザHAワクチン の供給及び購入について通知があるが、医療機関 等に対して、必要以上のワクチンを購入しないこ と、また、インフルエンザのシーズン終了後に多 佐藤常任理事より、雪下常任理事の挨拶、文部 量のワクチンを返品することのないようとの周知 科学省から「最近の学校保健を巡る諸情勢」につ 方依頼である旨説明があり、各郡市地区医師会長 いて、平成15年2月15日開催の学校保健講習会に 宛通知することと決定。 ついて協議した旨報告。 3.第59回国民体育大会冬季大会スキー競技会 2.会員訃報について 山形県実行委員会第3回常任委員会の開催に 会員氏名 西村 真 先生(51歳) ついて 【山形市医師会】 11月21日(木) 県庁 死亡月日 10月17日(木) 告 別 式 親族者のみによる密葬 佐藤常任理事より、第59回国民体育大会冬季大 喪 主 西村真理 様(長女) 会スキー競技会山形県実行委員会長から、同山形 県実行委員会第3回常任委員会への出席案内があ 会員氏名 大江尚美 先生(90歳) る旨説明があり、事務局職員出席と決定。 【山形市医師会】 死亡月日 10月17日(木) 告 別 式 10月21日(月) 場 所 「法祥寺」 (山形市七日町) 4.平成14年度山形県学校保健研究大会の開催に ついて 11月15日(金) 鶴岡市中央公民館ほか 喪 主 大江正敏 様(長男) 佐藤常任理事より、県学校保健研究大会実行委 國井会長より、お二人の先生が亡くなられた旨 員長から、同大会への出席案内がある旨説明があ 報告があり、ご冥福をお祈りした。 り、欠席と決定。 〔Ⅱ〕通知事項 5.我が国に不法に持ち込まれる犬の対策等の徹 底について 1.平成14年度乳幼児突然死症候群(SIDS) 対策強化月間について 11月1日(金)∼30日(土)の一ケ月 佐藤常任理事より、日本医師会感染症危機管理 対策室長から、我が国に不法に持ち込まれる犬の 対策等の徹底について通知がある旨説明。 佐藤常任理事より、日本医師会長から、平成14 (詳細については、本誌別掲) 年度乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月 間について通知がある旨説明があり、各郡市地区 6.さい帯血移植の安全性の確保について 医師会長宛通知することと決定。 佐藤常任理事より、日本医師会長から、さい帯 血移植の安全性の確保について通知がある旨説明。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 7.慢性疼痛疾患管理料等の算定について 41 2.第7回武見セミナーご案内について 11月19日(火) 大友副会長より、日本医師会副会長から、慢性 於、東京 ホテルニューオータニ 疼痛疾患管理料等の算定について通知がある旨 説明。 有海常任理事より、発起人代表から、第7回武 (詳細については、本誌前月号号外に掲載済) 見セミナーへの出席案内がある旨説明があり、竹 内副会長出席と決定。 8.診療報酬請求書(入院外分) (入院分)の一部 訂正について 3.天童市立天童病院増床についてのお願いにつ いて 大友副会長より、山形県国民健康保険団体連合 会事務局長から、診療報酬請求書(入院外分) (入 有海常任理事より、天童市立天童病院長から、 院分)の一部訂正について通知がある旨説明。 天童市立天童病院増床依頼の文書が届いている旨 説明があり、県医務福祉課へ連絡することと決定。 9.平成14年度の医療法25条第1項の規定に基づ く立入検査の実施について 4.公的財源投入病院の評価について 有海常任理事より、日本医師会長から、平成14 佐藤常任理事より、日本医師会副会長から、公 年度の医療法25条第1項の規定に基づく立入検 的財源投入病院の評価について通知があるが、国 査の実施について通知がある旨説明があり、各郡 立療養所山形病院に対する評価調査依頼である旨 市地区医師会長宛通知することと決定。 説明があり、県医務福祉課に問い合わせの上、佐 藤常任理事回答と決定。 10.特定機能病院における安全管理のための体制 の確保について 5.救急病院の認定に関する意見の聴取について 有海常任理事より、日本医師会長から、特定機 佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、町立 能病院における安全管理のための体制の確保につ 真室川病院に係る、救急病院の認定に関する意見 いて通知がある旨説明。 の聴取があるが、新庄市最上郡医師会も適正であ るとの意見である旨説明があり、本会としても適 〔Ⅲ〕協議事項 1. 「第8回仕事と家庭を考える月間」の実施に対 する協力依頼について 正である旨回答することと決定。 6.日本医師会認定健康スポーツ医申請(更新)に ついて 10月1日(火)∼31日(木)の一ケ月 佐藤常任理事より、日本医師会認定健康スポー 有海常任理事より、日本医師会常任理事から、 「第8回仕事と家庭を考える月間」 の実施に対する 協力依頼がある旨説明があり、協力了承。 ツ医更新申請があるが、持ち回り認定審査会でも 問題はなかった旨説明があり、日本医師会へ上申 了承。 7.日本医師会認定産業医申請(更新)について 須藤常任理事より、日本医師会認定産業医更新 42 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 申請があるが、持ち回り認定審査会でも問題はな がある旨説明があり、日本医師会へ上申了承。 かった旨説明があり、日本医師会へ上申了承。 9.山形地方社会保険医療協議会委員の推薦依頼 8.日本医師会認定産業医制度研修会指定申請書 について について 平成15年1月25日(土) クアハウス碁点 伊藤事務局長より、山形社会保険事務局保険課 長から、山形地方社会保険医療協議会委員の推薦 須藤常任理事より、北村山地区医師会長から、 依頼がある旨説明があり、協議の結果、大友副会 日本医師会認定産業医制度研修会として指定申請 長、斎藤・有海常任理事を推薦することと決定。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 43 山形県医師会と山形県病院協議会との懇談会 日 時、平成14年9月10日 午後3時∼ 場 所、ホテルメトロポリタン山形 出席者名簿 山形県医師会 会 長 國 井 一 彦 山形県病院協議会 理 事 長 横 山 紘 一 副 会 長 大 友 尚 副理事長 日下部 明 同 竹 内 輝 博 同 仁 科 盛 之 同 常任理事 三 須 良 彦 真 田 知 彰 常務理事 理 事 峯 田 武 興 篠 田 昭 男 同 斎 藤 幹 郎 同 木 村 格 同 有 海 躬 行 同 松 本 修 同 佐 藤 泰 司 同 中 嶋 凱 夫 事務局長 伊 藤 正 明 同 栗 谷 義 樹 事務局次長 松 本 みつ子 同 斎 藤 寿 一 同 横 川 弘 明 同 浜 崎 允 同 櫻 井 實 同 亀 山 仁 一 同 坪 井 昭 三 監 事 松 澤 信 五 1.開 会 同 千 葉 昌 和 事務局長 小 関 征 一 事務局次長 仁 科 義 英 施設管理専門員 運営企画専門員 岩 城 博 範 早 坂 勝 治 地域医療の中核として医師会事業にもご協力下さ れ、お礼申し上げます。 ○司 会(小関県立中央病院事務局長) ただいま 小泉内閣の行財政改革の中の社会保障制度の見 から山形県医師会と山形県病院協議会との懇談会 直しにより、2.7%切下げを始めとする医療改革が を開会いたします。 4月から行われ、医療界はてんやわんやです。 初めにご挨拶をお願いいたします。 日本医師会も再度にわたって、都道府県医師会 長協議会を開催し、今後の方針等を協議している 2.挨 拶 ところです。日医としては、成立した法を変える のは難しい。それで、与党の政調会長レベルと話 ○國井一彦山形県医師会長 この度は病院協議会 し合いをつけて、省令、政令あるいは通達などで が当番で、本日の懇談会を設営していただきあり 調整あるいは改定を迫る方針だということです。 がとうございました。先生方には貴重な時間をさ その一番目に出てきたのが、資料にある麻生政 いてご出席いただきありがとうございます。日頃 調会長との「確認書」です。これがどの程度、自 44 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 民党はじめ与党で守ってくれるか心配していると る医療事故に関する報道。最近、私たちの病院で ころです。その確認書に基づいたのが、 「健康保険 も毎日のように苦情がきます。というのは、患者 法等の一部改正の運用について」であり、その次 さんあるいは家族はそれぞれ自分のシナリオを が「手術の施設基準の運用について」 、これが案と 持って受診するのですが、そのシナリオから少し して中医協に出されたもので、究極的には廃止に でも外れると病院で、あるいは医院で悪いことを 持っていきたいということです。次の資料は「長 しているのではないかという見方をされるので、 期入院に係る入院基本料の特定療養費化の対象外 非常に日常の診療に苦慮しているのが実情です。 となる患者」 。これも緩和されています。その他 それから情報公開。日本医師会でも遺族へのカ 「健保法等改正の主なポイント」 「診療報酬改定に ルテ開示を来年1月1日から行うという方針が出 関する重点項目」を資料にしておいたのでご覧に されていますが、個人情報保護条例との絡みであ なってください。 るとか、今後さらに詰めなきゃならん問題が出て その他、頻発する医療事故のこと、急性期を過 くるのではないかと思っています。 ぎた患者の後送機関、検診後の患者紹介等いろい そのような様々な動きの中で、山形県としては ろお聞きしており、その対応策を得たいと思って 現在保健医療計画の見直しの時期に来ているので、 います。 その辺も含めて今日の話し合いが有効に行われれ また、2004年から実施される研修医引き受け制 ばと思っています。 度も気がかりなことです。単に大学病院の問題で 一方、実際の病院の日常の仕事から言うと、過 はなく、地域の問題と考えています。 労死までは至っていませんが、それに近い状況に 最後に、この度の診療報酬改定が、 内閣府のトッ あるという現実。それから小児救急の問題。これ プダウンで財務省主体で決められたことは大変遺 は単に病院だけの問題では止まらない。これは医 憾なことで、昨年の参院選挙で武見敬三票が22万 療人全体で考えるべきことだろうと思っています。 票と少なかったことが日本医師会に対する自民党 経営上も大変苦しいんですけれども、経営だけで の評価が下がったことによるものとみられていま なくて、こういう医療全体をどうするかを考える す。如何にして日本医師連盟の力を高めるかが大 ことは大変必要なことだと思っています。 きな問題として残されています。公的病院の勤務 本日いろいろ病院の私たちの気持ちも聞いてい 医の方は難しいとは思いますけれども、個人とし ただけますよう、よろしくお願い申し上げます。 ての立場で協力いただくことをお願いしまして、 ご挨拶と致します。 3.協 議 県医師会提出議題 ○横山紘一山形県病院協議会理事長 本日は懇談 県病院協議会提出議題 会の機会を設けていただきありがとうございます。 いろいろ懸案事項がある中で、医師会全体として、 小児救急医療体制について 意見をまとめて訴える、こういう機会は大変貴重 ○座 長 (日下部山形県病院協議会副理事長) 県 な機会だと思っています。 医師会側と病院協議会側で、小児救急医療体制に 先ほど國井会長からいろいろ話ありました通り、 ついては同じ議題で出されていますので、一括で 今年度も既に半年経過しつつありますが、今年度 話させていただきます。山形県でも各二次医療圏 初頭に本当に青天の霹靂というか、診療報酬の改 でそれぞれ事情に違いがありますので、病診連携 定がありました。手術数の施設基準や、180日の を含めて、まず県医師会側から小児救急医療体制 問題等々があげられます。私たちの耳に入らない についての説明をお願いします。 ところで決まったということで大変憤りを感じた ところです。 ○有海常任理事 マスコミ等によると、全国で それから、繰り返し、しつこいほどに報道され 365日24時間体制、当直体制を取っていないのは 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 45 5県であるということです。青森、新潟、佐賀、 て広域的な対応についての検討等も深めていただ 山形ともう1県です。各地区においては相当な努 ければありがたい。 力をして対応されているわけですが、このままで ○座 長 北の方、鶴岡・酒田側から現状とかお いいとは思えないしどのようにして充実させてい 話しいただきたい。 けばいいのかというのが悩みの種でもあります。 これにはやはり私ども医師会サイドばかりでなく ○斎藤・病院協議会理事 庄内全体で対応してい て、行政の方からも一歩を踏み出してもらって、 るというのは聞いていないです。鶴岡地区で言え いい方向に向けていけないものかと考えていると ば休日診療所やっていますが、現実には小児科が ころです。 かなり多い。40%ぐらい。その二次の引受けとい 今月の半ば過ぎに県当局との話し合いが県医師 う形で荘内病院にお世話になってますけれども、 会でもたれる予定になっていますので、私どもと 直接行く患者も多くて、おんぶに抱っこという感 しては県内の各二次医療圏で、どのような形で現 じで、鶴岡地区はやっています。 在、小児救急が行われているかということをまず もって知りたいということと、行政に望むものを ○栗谷・病院協議会理事 酒田の方は、夜間の小 お聞かせ願えればと思っているところです。 児救急はほとんどが県立日本海病院にお世話に なってます。私どもの病院にも来るんですが、小 ○座 長 病院協議会側からの説明をお願いしま 児科の常勤が1人ですのでどうしても限界がある。 す。 ただ、病院の夜間の小児科救急がとても多くなる ということから、酒田市の小児科医会有志の方々 ○横山・病院協議会理事長 いま有海先生からお が、広域的な小児の救急体制を取れないものか、 話ありました通り不名誉な新聞報道がなされたの 現在の夜間急病診療所を使って何らかの小児科の で、私たちも日常頑張っているつもりですが、あ 救急体制を取れないものかというような議論をな あいう報道があると山形県はやはり駄目かという されているやに聞いています。一部、地区医師会 ことになるので大変残念です。 の役員会とかにも話が来ていて、病院に小児科医 山形市ではご存じの通り、昨年の10月から有海 会の診療所の先生方が出向いて診療するとか、あ 会長のお骨折りで休日診療所に小児科医が常駐す るいは病院の一部で定点としての小児科救急の診 るということで進んできているわけですが、その 療を始められないものかとか、いろんなアイデア 他の二次医療圏ではどうか、あるいは山形市で が出ていますが具体的な形ではまだ出発はしてま あっても夜間はどうか、土曜日がどうかという問 せん。 題もあります。それから、この前新聞に出たのは 二次、三次医療、要するに入院を要するような時 ○中嶋・病院協議会理事 最上地区では小児科医 はどうかということで問題になったわけですが、 が、診療所に2名、病院に2名の4名だけです。 それは病院だけではとてもやりきれない。全医師 これはもう小児救急なんていう問題以前の、むし で考えるべきことだろうと思っています。 ろ全体の救急の方が問題でありまして、子供につ 行政的誘導としては、輪番制でやるとか、拠点 いては具体的な話は今のところ出てません。ただ、 病院に関しての補助金は出ているようですが、も 小児救急といっても何も小児科医という専門医で う少し補助金が受けられないかということと、医 なきゃ診れないというものばかりではないような 師の確保に関して、もうちょっと踏み込んでいく 気もしますので、その辺の配慮も必要ではないか という方向を強く打ち出してほしいと思っている と考えています。 ところです。 それと、医師会員の動員にはあまり市町村別の ○千葉・病院協議会監事 村山地方の西に位置し 小さな割り方では効率が悪いので、医師会も含め ていまして、小児科のドクターに3人来てもらっ 46 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 てまして、常時入院のベッドも用意しておき、あ 来るので、小児科だけをオンコール体制で小児科 の界隈の小児診療に関しては、さほど不便を感じ を呼ぶことにしています。小児科を当直から外し ていないかと思われ、いろんな苦情も来ますけれ ていますが、 その4人は必ず呼ばれますので、 オー ども、小児救急に関しての苦情はほとんど聞いて バーワークになり、非常に大変です。小児科の数 いません。 が増やせれば一番いいんですけれども、なかなか 人がいないということ。それから、市内の小児科 ○座 長 置賜二次医療圏では、米沢と公立置賜 の先生に準夜帯で待っていただいて診察でもすれ 総合病院がありますが、救急救命センターのある ば別ですが、そういう体制にはなっていません。 公立置賜総合病院の小児救急はどうでしょうか。 二次医療圏の今の医療計画を作る話し合いの中に、 とにかく小児救急という言葉の文は入れないと駄 ○坪井・病院協議会理事 問題ないと言えばない 目でないかということは言ってはあります。 し、あると言えばこのくらいひどい問題を抱えて ることはないんで、これは日本国中どこでも同じ ○峯田・病院協議会常務理事 うちの病院には小 じゃないかと思います。救急外来ですけれども、 児科医は6名いますが、昨年の10月までは小児科 特に救急救命センターに来るのが多いのが土曜・ の患者さんが集中しました。その中に入院の必要 日曜日です。私のところの小児科は3人で、土日 な患者さんは少なかったです。市の日曜診療所に あるいは祝日も含めて3人で休日は当直をしても 10月から小児科の先生を置くことになって、日曜 らっています。そのうちに誰か倒れるんじゃない 日はかなり数は減ってきました。ただし、日曜日 かとよく言われています。患者さんの方も悪知恵 の午前中小児科の医師を張り付けにして、医師会 と言うかずるく、普通のウィークデーに来ないで、 の日曜診療所の入院患者さんのバックアップ体制 日曜日・土曜日それから祝日に来ると待たなくて ということでやっています。私が子供の親となっ も済むし、お父さんがいて車で運んでもらえると て受診をしたとすると、山形市医師会の悪口を言 いうので来るんです。そういうこともあって大変 うわけではないんですが、日曜診療所の設備があ 苦慮しているところです。私も小児科医がもっと まりにも劣悪すぎます。同じお金払うならば当然 欲しいと思ってずいぶん苦労して私の知りうる医 設備の整った病院に集中するのは当たり前のこと 学部にお願いしたんですが、どこの大学でも小児 で、その辺を何とかネットワーク化しないと、子 科医はいないと。当然、山形大学医学部でも今の 供の親が納得できないという問題が結構あると思 が限度ですので、当直の医者は外科であろうと内 います。あとは、うちでは内科系の当直1名、外 科であろうと何でも、医者という名前のつく人 科系の当直1名、研修生1名ということで、小児 だったら小児科は診ろとお願いはしています。そ 科の患者さんでも全部診るようにしてますけども、 れで乗り切っていますけれども、小児科の救急医 患者の家族から小児科の先生を呼んでくれという 療は大変ぎりぎりの線でやっているということで 希望があって、その辺が大変苦慮しているところ す。 です。 ○座 長 米沢の場合は、休日診療所が休みの ○國井会長 この問題は何遍も出ていますが、ま 時は小児科が山形大学から1名必ず来ることに とめてみると小児科医が足りないということがま なっています。それから、私の病院は小児科医を ず一つだと思います。それからもう一つは、診療 急遽増やして現在4名常勤してますので、私ども 報酬が小児科医の場合特に低いということで、各 の病院とあと2つの輪番の病院、それから市内の 病院で、例えば聖路加国際病院あたりでさえも小 小児科の開業の先生で、一応小児救急はやってい 児科の医師が優遇されていないという大変なこと るんですが、準夜帯を含めて、休みの日と準夜帯、 があります。これは医師全体として考えなければ 12時ぐらいまでは全部私どもの病院の小児科に ならない問題だと思います。地域ごとに地域救急 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 47 医療協議会という会がありますので、そこの場で 医は不在ですが、まず最初はプライマリーケアと 地区の医師会と地区の行政と話し合う必要がある して救急対応という形で取って、次の日専門医の と思っています。 方に行きなさいよと。問題あるんだったら米沢市 報酬の問題は日本医師会の診療報酬検討委員会 立病院とか、舟山病院にも常勤いますので、そち を通して中医協に出していただかないとならない らの方に紹介するという形で、まず診てあげると と考えます。少子化の問題もあって、小児科医師 いうのが根底にあります。そういう意味で、例え になる方が少なくなってきてることに対しては何 ば開業医の先生は救急対応の携帯電話を常備して、 とか手を打たなければならないんだろうと思って どういう状態なんだと。そしてかかりつけの先生 います。 から病院の方にこういう患者が行くからよろしく それから公的病院での医師の定数に対しての配 お願いしますと。家族にもそういう旨を伝えてお 慮も必要だと思います。 けば、安心感が大分あるんではないかと。小児科 医が不足する場合には、病院側だけでなくて、県 ○有海常任理事 山形の話が出ましたのでちょっ 医師会の会員全体一体となって対応しなければ、 と補足します。実は10月から、小児科は病院の先 なかなか前に進んでいかないと思うんです。情報 生方も参加していただいて、休日診療所の日中の 公開というのはカルテ開示のみならず診療内容の 診療に小児科が必ずいるというふうになりました。 情報開示もどんどん進むわけですから、患者の目 これは非常に病院の方のお力によってなんとか立 は相当厳しくなっています。だから病院協議会も ち上がったわけです。夜間の方は小児科のひどい 県医師会も一体とならなければ勤務医の先生も、 ものはあまりないので、なんとか病院の方でお願 また休日診療所に出る開業医の先生も倒れられて、 いしているのが現状です。ただ、峯田先生から貧 これは崩壊すると思うのでみんなで考えて行く問 弱な設備だと、これは立ち上がったばかりなので、 題ではないかと私は感じました。 果たしてどれぐらい機材とか設備を持てばいいの かと悩んでいるところです。小児科の先生方の集 ○座 長 各地域の二次医療圏での救急医療協議 まりで、いろいろとそこで検討し、来年度には診 会もありますし、それから医療計画を作ったりす 療所自体のスペースも広げていこうかという考え る場面でも救急問題その中での小児救急問題とい も持っています。設備をしましても無駄になるん うことも文章として入れなきゃならんと思います。 じゃないかという考え方もあるわけで、必要なも 行政とも一緒になって、地域の医師会の皆さんと のは病院の方に専門的にお願いすることも一つの お話して、どういう体制だとやりやすいか、すぐ 方法ではないかという意見が強いのです。 素晴らしいシステムを作れなくてもやっていくし かないのかもしれませんが。 ○仁科・病院協議会副理事長 小児救急のみなら ず日常診療もいま、かかりつけ医、地域病診連携 介護保険について ということで日本医師会も進めるようにと言って ○佐藤常任理事 病院、あるいは地区医師会でも いるわけです。今なぜ病院に集中するかと言うと、 いろいろな研修を行っていると思いますが、医師 困った時に頼りになるのは、病院の方に行けばな 会でいろんな研修会を計画しても、参加されない、 んとかなるという地域の希望があるわけです。自 関心を持たれない先生もおられて、医師会として 分のかかりつけの先生方に電話しても全然なしの はそういう先生に働きかける手段を持っていない つぶてだと。自分の身内の立場、患者さんの家族 ことがまず問題だと思っています。主治医意見書 の立場から言えば、少しは電話を受け取っていた の件ですが、最初の新規申請の段階では、山形市 だきたい。初期の対応をなんとか言葉だけでも受 の場合には大体半分が病院の方から出てくるし、 け取っていただきたいというのが根底にあるので 更新の時期になると、いわゆる一般診療所の方が はないかと常日頃思っています。当院では小児科 少し増えてきます。ここに何枚か綴ってあるもの 48 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 は主治医研修会の講義概要という資料で、これ実 は医療保険で必ず請求できるという性質のもので は東京都の医師会が行ったものをそのままダウン もないんですけれども、こういうことで介護保険 ロードしたものです。いろんなことが書いてあり を理解していただきたいと思います。 ますが、こういうことをよく書いていただきたい 最後に、入院診療計画書の一例をちょっと書い ということ。私が介護保険担当理事で、山形県の てあります。平成11年に「主治医殿」ということ 介護支援専門員協議会に関与していることで、施 で、これは特別養護老人施設に対して来たもので 設の方からいろいろなメールが入ってきます。ま す。この時のいわゆる薬品の処方が、ビオチンサ た私自身が介護認定審査会の審査員をやっていま ン 4.5 ミアイリサン 3.0 ビタミンCサン 1.0で、 すので、いろいろな主治医意見書を見ることが多 これを3×1と。小児用バファリン2錠を粉末に いんですが、とにかく書いていない。極端な例で して飲ませてくれと。さらに糖尿病でペンフィー すと、病名が書いてあって前回と変わらないと一 ルを朝晩やってくださいというのが来たと。この 言書いてあるだけとか、ちょっと良くなると病名 方が特別養護老人施設に入所して段々と状態が変 と薬が書いてある。本来、主治医意見書に求めて わってきたので、平成14年にさらに今度は同じ病 いることはどんな薬を飲んでいるかではなくて、 院に入院することになったというので入院診療計 どういう介護の手を必要としているかということ 画書を作ったわけですが、家族はこの入院診療計 が一番問題なわけですが、特記事項が本当に書い 画書を前にいたところの特別養護老人施設に持っ ていない。診療所の先生よりは病院の先生の主治 てくるわけです。入所している時には注射なんか 医意見書の方が書いていない。病院と言ってもい してくれなかったけれども、入院することになっ ろんな性格があって、いわゆる急性期疾患を中心 たらビオチンという薬を2ccずつ毎日朝晩筋注 にしている特定機能のような病院と、あるいは自 するんだと。まもなく退院してくるので、入所の 分たちが訪問看護などのステーションを作って積 暁には病院と同じようにビオチンを2ccずつ 極的にやっている病院というのもありますので、 やっていただきたいと。言われた特別養護老人 一概に病院とは言えませんが、とにかく主治医意 ホームとしては、内服のビオチンでもかなり疑問 見書に関しては非常に問題がある。ほかにいつも があったようですが、指定された以上は仕方がな 時間を守らないとか、審査会のアンケートの結果 いということで内服していましたが、注射を朝晩 が出てます。さらに提出時期を守ってほしいとい と言われるとどうしようかと相談があったんです うのもあります。今回データを持ってきましたの けれども、まず特別養護老人ホームはいわゆる看 で、病院内の研修でも少し話していただければと 護師は夜間当直はしていない。夜間当直はしてい 思います。 ないので、朝インシュリンを注射するだけでも早 最後の方の頁ですが、大病院の先生が主治医意 く出てきてもらわなければいけない。7時には出 見書の依頼を受けた場合には、患者さんに対して てきてほしいと、注射は7時半と。あるいは7時 急性期疾患増悪時には責任を持つことを説明して、 に注射して7時半から食事、さらにその他にビオ 次回更新申請時までには身近な地域の主治医を チンを朝晩。ドクターが、特別養護老人施設がい 持ってほしいことを言ってほしいと。要するに、 わゆる医療に対してどういうことができるのかと 介護保険という慢性期あるいは高齢に関与する状 いうことを理解していないのではないかという感 態像と、いわゆる急性期疾患という病院の性格と じを持つんです。もう少しドクターが介護保険制 は合わないんではないかと。あとはケアマネー 度を勉強してくれればいいと思います。特に、特 ジャーに対する情報交換もあるんですが、ケアマ 別養護老人ホームにショートステイしている方に、 ネージャーに情報を提供することは、この文章に かかりつけの病院の先生に往診していただきたい は医師としての義務だというようなことも書いて と。そうしたら、特別養護老人ホームだから往診 あるんです。必ずしも介護保険で医師の情報提供 はできないと言われたと。挙げ句は、今まで処方 料が認められているわけでもないですし、あるい していた薬を残っているはずだから返してくれと 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 49 言われたと。やはり介護保険制度を勉強していな んですけれども、意見書が遅くなれば患者さんが いというのが根底にあるような気がするんです。 困るわけで、そういう点ではとにかく協力してく 医師会活動に参加して、ぜひ病院の先生方でも、 れと。意見書の研修会については、私も気をつけ 理解を深めていただきたい。 て診療科長は特に出るようにと努めているつもり でいます。 ○千葉・病院協議会監事 私も審査会に入ってい 米沢市医師会では毎年2回、ケアマネージャー るんですが、病院のドクターだけではないと思い と医師会員との懇談会をやっています。それで、 ますが。とにかく調査員と主治医意見書の所見が ケアマネージャーの立場から医師の方にこういう あまりに乖離している場合があります。それから、 要望があると。そして医師の立場から介護マネー 利き腕がどちらかとか体重とか最低限のことも書 ジャーもこういう要望があると。そのあとの懇親 いてないケースもあります。そういう場合ドク 会でいろいろディスカッションしまして、非常に ターの方に差し戻しとか、審査の期限も1カ月以 いいと思っています。 内とかあるようですが、その辺あまりにひどけれ ばもう1回書いてもらうこともどうかなと。それ ○坪井・病院協議会理事 外から聞いてみますと、 から、病院のドクターは日常の仕事に埋没して、 そもそも病院の医者が治療しておってまだ治って ちょっと介護の方には手が回らないと思うんです。 いないというならば、そちらの方へ移すこと自身 私なんかはできるだけ主治医意見書の書き方の講 も変な話じゃないかなと思うんです。そこで、そ 習会には出て、それを医局員にこんな具合になっ ういう治療はできないということは、それでも移 ているよと伝達しているんですけれども、病院勤 したということか、それとも規則とかなんか厚労 務医は大方受け持ちの患者さんだけで精一杯追わ 省が決めたのかどこが決めたのか知らないけれど れているんじゃないかと。いろんなインフォーム も、病院と介護施設の間の木と竹を接ぎ合せたよ ドコンセントとか何とか時間割かれることもどん うなことをやっておれば、元々うまくいくはずが どん多くなってきているので。ですから、厚生労 ないんです。それを医者とで解決しろと言われて 働省の方でも、今度の臨床研修には介護の方面の も駄目なこと、もし間違ってたらお許しいただき 項目も入れているのかなという具合には感じてい たいが、初めから議論にならないことをやってい ます。 るような気がするんです。例えば介護施設に医者 は何人、看護師は何人というのは明らかに普通の ○仁科・病院協議会副理事長 前のこの懇談会で 病院ですら今でも足りません。それよりももっと も同じような議題があったのですが、会員も含め 足らない病院で預けたらやれないのを分かって預 て駄目な意見書だったらもう1回差し戻して、例 けるんでしょうか。極めて素朴な質問ですから無 えば病院だったら担当の診療科長とか、病院長へ 視していただいても一向に差し支えありませんが、 こういう意見書が出て、これはちょっと改善して 私のようなものが聞いておると不思議なことを議 いただきたいと。審査会の立場から見れば判定が 論するんだなというしか言いようがありませんの あまりにも乖離しているということで。私、意見 で。大変申し訳ありませんけど、教えていただけ 書 100人ぐらいは書いているんですが、日本医師 たらこれから頑張ってみます。 会で出してるコンピューターブック、例えばどう いう介護が必要なんだと、今後どういうリハビリ ○三須副会長 いま佐藤先生言われたこと、全く が必要なんだ、医師がどういうふうに必要なんだ その通りです。例えば各地区医師会で年1回主治 と非常に明確になっている。勤務医の先生はもう 医研修会を開きます。そこに勤務医の先生はあま 全部ごちゃ混ぜになって何を書いていいか分から り出てこられません。ぜひ出席して勉強していた ないんです。日常の勤務の中でいろいろ業務に追 だきたいと思います。全体で言いますと介護保険 われているというその心情も分からないでもない スタートして3年でしょう。実は私、主治医の意 50 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 見書のことは頭の中からなくなっていました。と でしたので、これもぜひよろしくお願いします。 いうのは、お医者さんだからきちっとやってもら えるだろうということが一つ。それから、もっと ○座 長 介護保険については、この辺で終わら 重要なのは介護保険の中心的役割を果たすのがい せていただいて、今年の初めに労働局側から医師 わゆるケアマネージャーなんです。そっちの方の の宿直問題、勤務実態の通達があって、病院協議 資質をいかに高めるかということに汲々としてい 会、自治体病院協議会としてもいろいろ問題に るものですから。ぜひ勤務医の先生も少し介護保 なったことですので、横山理事長に説明お願いし 険のことを勉強していただきたいと思います。そ ます。 んな難しいことではないと思うので、私からもお 願いします。 県病院協議会提出議題 ○座 長 病院が特にそうかもしれませんが、介 労働局からの医師宿直現況調査について 護保険の審査、書類の書き方を若い時から習って ○横山・病院協議会理事長 今年の5月30日付け いないんです。介護保険に限らず最低限書かなけ で山形労働基準監督署長から出た通達です。医療 ればならないこと、死亡診断書は最低限ここは押 機関における休日及び夜間勤務の実態に関する自 さえなきゃならんとか、それから社会保険の傷病 主点検ということで、各施設で、いわゆる宿日直 手当、休業補償、それから保険の書類でもどこを の状況を自主点検しなさいという文章です。結局、 押さえなきゃならんかを習ってない人も多すぎる。 最初に私が話したように過労死やなんかの問題が そういう点で臨床研修にもある程度、工面してい あって、その中で労働時間の問題がある。そこで きたいということもあるのかもしれません。病院 労働局としては何らかの対応をしなきゃならんと 協議会側から何かありますか。 いうことで出た通達かと思うのですが、これが実 際のところ宿日直にこれだけ当たっているとなる ○横山・病院協議会理事長 話は良く分かりまし と労働条件に非常に反すると。そういうことでは た。確かに医師会でいくら努力するようにと流し 救急医療あるいは宿日直医療というものは根本的 ても医師会員でない勤務医もかなりいますので、 に成り立たないということにもつながってくるの それが通じないということは佐藤先生おっしゃる で病院協議会の役員会で話題になりました。その 通りだと思います。病院協議会として、県医師会 話題を提供してくれたのは済生病院の浜崎先生で とこういう会合を持ちましたと。それで小児救急 す。 なりいろんな話題について話し合いをしましたと いう通達を、病院協議会63病院ありますが、そこ ○浜崎・病院協議会理事 これは就労時間との関 に流したいと思います。 係だと思うのですが、当直医は病院の中の患者さ んを診るだけで、救急患者を診た場合は時間外に ○三須副会長 主治医の意見書の書き方という日 なって、そして時間外手当を払ったところもあっ 本医師会で出してるのがあるので、それを読んで たようです。それと、就業時間超えてしまうと代 いただければ簡単なことなので机のどこかに用意 休を含めての体制を取るというのがその次につい していただきたいと思います。 てくると思います。そうなるとさっきの小児科医 の救急どころじゃなくて、全体の救急医療という ○佐藤常任理事 ケアマネージャーというか審査 のはできなくなっちゃうと。かなり大きな問題に 員の方から、ぜひ言ってくれということの一番は、 なると思うのですが、あまり知られていないよう 読める字で書いてほしい。これは病院とかじゃな です。自主点検はその一歩で、その次に出てくる くて、まず読める字で書いてほしい。それから専 のはいま言ったようなことです。そうするとどの 門用語をあまり振り回さないでほしい。この2つ 病院でも同じと思いますが、救急当直には何万円 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 51 か出してることでの財政的な問題、また、これに けです。通常の勤務の延長となるとほとんど時間 時間外手当、それから人の問題と、大きな問題だ 外の支給。もちろん県立ですから実労働時間、急 と思います。厚生労働省と2つ一緒になって、片 患の方が入られた場合にはそれに見合った時間は 一方の方は救急一生懸命やれと、こっちはするな 支給してますが、それは宿日直の範囲を越えて全 というような感じで変な具合になっているわけで 部拘束しているわけだから全部時間外にしなさい すけど、今後これは病院だけじゃなくて全体的な、 と。そうすると17時から翌朝8時半まで全部時間 日本の中の救急をどう考えていくか大きな問題だ 外。一人、ドクター平均7千円、8千円ぐらいで と思うので、問題提起しました。 すか、それが十何時間すると一人について相当な お金。それが何人かいるんであればとてももたな ○座 長 この労働基準局からの自主点検だけ いぐらいの数字になります。こういう現実を、い じゃなくて、調査で書類等を提出させられたとこ ま県立各病院とも突きつけられています。さらに ろがあればお話いただきます。 今度は県の方で一体どうするかといま病院局とし ても頭を悩ませているところです。 ○千葉・病院協議会監事 来ましたが、正直にそ のまま事務方で返事したようです。うちの方は県 ○座 長 どこの病院もそうなのでご理解いただ 立ですので、働いた分それなりに、深夜であれば いたと思いますが、県医師会側から何かご意見等 何割増とかできちんと支払っているので、その点 があれば。 は指さされることはありません。ただ、ものすご いオーバーになるわけで、それはまかりならんと ○佐藤常任理事 「このアンケートに関しまして クレームが来たんですが、その辺うまくかわして はまだ完全に集計していないというか、まだ発表 たその当時の事務局長であった小関さん、説明し する段階ではない。ただし、この結果に基づいて て下さい。 集団指導を行う予定である。 」 と労働基準監督署か ら回答をいただいております。 ○小関・病院協議会事務局長 去年の夏過ぎ頃 だったでしょうか、労働基準監督署の方から宿日 ○仁科・病院協議会副理事長 この問題は、全日 直のドクター並びにナースの勤務の実態を調査に 本病院協会の支部長会議、理事会で話題になり、 来ました。その調査は実際どういった就労形態に これを遵守すれば救急医療はとてもできないと。 なっているか。河北病院は救急も引き受けていま もう本気に厚労省はやる気がないんではないかと。 すので、当然労働基準監督署の方から宿日直の許 もう一つは、県によって大分対応が違うそうです。 可を得てやっている前提で向こうは入ったわけで 長崎県の場合は病院の救急病院を取り消すみたい す。こんなに患者さんが多く来るのでは宿直ある なことを言ったそうです。だけど実際問題、労働 いは日直の範囲を越えて、要するに通常の勤務で 基準局ではそんな権限がありませんので。結論的 あると。ですから、宿直並びに日直の許可を与え には無視してくださいと、模様眺めで結構ですと るわけにはいきません、という判断になって。そ いうのが全日病の執行部の考え方でした。 れでは、救急業務をやらなくていいのかと。いや、 それはまた別だと。救急業務は医療法の問題なの ○座 長 自治体病院とか公立病院は非常に大変 で、それはそれでと。ただ、宿直、日直の許可は なわけですけれども、いわゆる二次救急は病院申 今の状況では許可を差し上げることはできません。 請の医療ですから、申請をしなくて取り消せば救 つまり1日に数人程度の患者さんが来るんであれ 急医療やらなくていい、全部救急医療の申請取り ばその程度だったら宿直あるいは日直の範囲かも 下げれば救急医療壊滅しますよと言いたくなるけ しれないが、何十人も来るんであればそれは過酷 ど、公立とか自治体病院はそういうわけにもいか な労働条件、通常の勤務の延長だと見なされたわ ない面もあるので、いわゆる過重労働の問題が一 52 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 番。とにかくそういう労働はさせてはいかんとい 医療情報・災害情報ネットワーク整備について うこと。そうすると人を増すほかないわけですけ ○横山・病院協議会理事長 県行政との話し合い ど、今の医療法で定めてる医師の数自体でも今の の席上でもぜひ要望していただきたいので出した 救急医療やれば合わなくなっちゃいますのでいろ ところです。医療情報ネットワークの構築は各都 いろ問題なんです。 道府県で作るべきともう何年来言われています。 これは医師会で作れというだけでなくて、各都道 ○坪井・病院協議会理事 こういう問題こそいか 府県で一つ作れと。そして医療情報ネットワーク に大きな矛盾を含んだことでわれわれが生活して をまず構築して、それを災害時は災害モードに変 いるかという証拠だと思うんです。大変重要な問 えるということで、全国ネットになるというシス 題ですからそういうことをまず強力に厚生省なり テムなんです。それができてないのは小児救急と 労働省なり、医師会の方でも強力に議論して抗議 同じで確か3県かなんか。去年の医師会のあるべ していただいて、われわれも楽にお医者さんが き姿を考えるシンポジウムの時にも山形県はなぜ やってくれることを望んでいます。ぜひ抜本的な ないのかと講師が言ってたと思うんですが。私が 矛盾を突いて議論をしていただけたらと思います。 県のいろんな会議やなんかにも出かけてその時盛 んに話をするんですが、維持費が何千万かかると ○國井会長 この問題は私の推察ですが、過労死 かでなかなか動きません。ネットワークを作るこ が非常に増えているし自殺者が増えてるという問 とは絶対必須だということをぜひ県医師会の方か 題で、労働省の方でそれに取り組んでいったんで らも話を持っていっていただきたい。 はないかなという感じがします。おそらく労働省 としては藪をつついて蛇を出したみたいなものに ○佐藤常任理事 いわゆる医療情報ネットワーク、 なってくるんでないかと思うんです。特に勤務医 正式名は救急医療情報システムといいます。全国 の勤務時間、勤務体系は一般の労働者とは全然 的には10県が未整備で、そのうち3県が今年度中 違っていて非常に過労であるのに医療法での人員 に整備予定になるので、東北では山形と宮城県が 配置の問題も改めなければならないのに、いろん 未整備。宮城県ではこのシステムではないが、独 な新しい仕事が出てきても医師の定員数は増やさ 自のものを作っているということで、何にもない ない。そういうところにこの問題点があるんだと 県は山形、鳥取、島根、鹿児島、沖縄の5県だけ 思うので、今度のデータをどういう意味づけで出 です。山形県は、防災行政無線システムを今年度 してくるか、それを見た上でいいんじゃないかと 作ったんです。これは平成9年から計画し始めて、 思います。 総 工 費58億 5,500万 円 を 使 っ て や っ と 出 来 上 がったと。それで、防災行政無線は衛星回線なん ○座 長 全日病の話は仁科先生がお伝えしまし ですが、それを使って医療情報の方もやろうと山 た。東北医務局の医務局長、今度9月1日付けで 形県は考えているんですが、よその県は両方持っ 代わりましたが、前の医務局長は知らなかったと ています。ですが、うまくいくかどうかはまだ不 言ってました。新しい東北医務局長も知らなかっ 明だと。山形県庁内に立派なセンターがあります。 たみたいです。労働省側でこういう調査をしたの それを使うと言うんですけれども、おそらく災害 が厚生省側で知らなくてもそっちで調整取ってく が起きた時に医療機関の中核になる県立中央病院 ださいと僕も冗談で言ったんですけど。同じ官庁 に、それに載せるシステムがあるのかどうか。そ になったんだから、片一方で調べて藪つついて蛇 れから、それを使うんだと言っても、防災行政無 出して、厚生省側で医療体系が崩れちゃったんで 線システムに誰が載せるんだという問題もあって、 はと話したんですけど。議題3、医療情報と災害 本当に未整備だという感じがします。近いうちに、 情報について説明願います。 どれぐらい近いうちか分かりませんが、山形県村 山に大地震が起こると盛んに言われておりますの 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 で、早急にやっておかなくてはと私も考えており 53 題です。 ます。 ○仁科・病院協議会副理事長 今回の診療報酬も ○座 長 次は議題4で医療法改正による影響に 含めて、こういうような事態になったのは日医執 ついて、篠田先生。 行部が怠慢だったからだと思います。これは騙し 討ちの最たるもので、例えば外総診が廃止になっ 医療法改正による影響について たのは、日医と厚労省とでは全国でも外総診は ○篠田・病院協議会常務理事 一般には何%下 40%ぐらいしかやってない、これはあんまり影響 がった何%下がったという数字だけが一人歩きし がないんだということで廃止しようということに ていて、実際の個々の医療機関でどのぐらい一体 なったとも聞いています。日医の執行部も病院団 下がったのか。公的病院には減価償却費というの 体と十分協議すべきです。中医協に全日病から委 があるのかないのか知りませんが、われわれ民間 員が初めて出るようになり、中医協に出る時には 病院には減価償却費がなかったら建物の建て替え 日本医師会と十分前もって話し合って作戦会議を も設備の更新もできません。ですから、減価償却 やるということで、2度とこういうことがないよ 費が算定できるようになってないといけない。そ うにしたいと全日病の会長は言っていました。そ ういうところの数字まできちんと行政側に言わね のおかげで手術の点数、 老人の 180日の問題でも、 ばならないと思っているので議題にしました。 日医と十分協議して交渉に当たったということで す。 ○座 長 医療法改正による影響については、マ イナス改定ですからいろいろダメージを受けてい ○亀山・病院協議会理事 お金の話じゃないこと るわけですが、県医師会側から何か。 ですが、昔東北大にいた頃、青森県あたりから来 てる患者さんがいて、処方箋2週間のやつをカー ○國井会長 先ほど挨拶の中で大体申し上げたこ ボン紙で複写して4週間出していて、保険医抹消 とになると思います。この度の改正によっていろ というか2カ月ぐらいありました。今回は90日と いろ影響が出てきたところまでまだ分かりません。 いうようになった。これは病院側の医者がそうい データ出ていませんので。経営の状態にどう影響 うことを説明しなきゃならないのか、国が国民に してくるか。確認書のことは、本当に自民党はじ ちゃんと説明すべきだと思うんです。各病院で各 め与党が実行してくれるのかどうか、その他に 医者が法律が変わったからというふうな説明だけ もっといい方法があるか。今のところは、確認書 でいいのか。過去において保険医を取り消したこ に基づいていろいろ進めているという状況です。 とがあるのに、国の説明というのはどうなんだろ 入院にかかる基本料金等の特定療養費対象外の患 うと思うんです。もう一つこれから高齢者の医療 者ということもさっきの資料の中にありますが今 費の負担が1割2割と、病院の受付の事務でこの までのでは足りないということで、項目を増やし 人が金持ちだこの人は貧乏な人だっていうのが分 て緩和したということです。それから手術の症例 かるわけです。この前酒田の医師会の講演会でこ 数基準等が、緩和されました。それから健保法等 ういう話を伺って、こういうのもちゃんと国で説 の一部改正の運用についても確認書に基づいて申 明する責任があるんじゃないかと。病院だけで解 し入れたということです。 決していいんだろうかということ。質問というか お願いというか。 ○座 長 今まだ9月で6月時点の緊急調査とか いろいろ出てるようですが、抜本的に言えば非常 ○國井会長 保険法ってぐるぐる変わってくるん にマイナス改定で診療報酬だけではなく、医療法 です。二重請求でなくて因数分解ということで、 も変えていく中でどうなっていくか、いろいろ問 昔は保険医の指定を取り消されたこともあったん 54 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 です。それが今度は診療報酬の体系が変わって、 になるんで。おそらく篠田先生のところでも三友 回数が多くなるとその度に診療の点数が増える形 堂病院でも原価計算やってらっしゃるんでしょう。 になってきてます。前は非常に医師の技術料を低 くみていたのでそういう形になってきて、薬の方 ○仁科・病院協議会副理事長 診療科毎と病院全 が重かったから薬はあまり出すなということで2 体で原価計算して診療科長に全部オープンにして 週間ということ決められたんです。今度は医療の います。 技術の方を重点的に見たものだから、診察回数が 多くなると点数が上がっていくわけで、さっき ○櫻井・病院協議会理事 それから見て、今の医 言った因数分解を逆手にとって投与日数を延ばし 療費はどういうふうに判断されますか。マイナス てきたわけです。そういうふうに変わってくるん ですか。 です。これは県医師会も、それから保険事務局も 一緒になって説明会等をやっていますので、それ ○仁科・病院協議会副理事長 今回の医療法の改 で分かっていただきたいと思います。 正、先生がおっしゃるように特に整形外科は相当 厳しいです。 ○座 長 現場の人たちもある程度説明義務はあ るにしても、国、官僚も国民に説明しなければと ○櫻井・病院協議会理事 それは建物から人件費 いうご意見だと思います。桜井先生、何か。 から全部入れて計算してみたんですか。 ○櫻井・病院協議会理事 話題がちょっと逆戻り ○仁科・病院協議会副理事長 日本病院会の原価 して申し訳ないんですが、先ほど篠田病院の院長 計算の方法にちょっと修正加えて原価計算をして 先生から減価償却の話がありました。それとは います。 ちょっと意味合いが違うんですが、原価計算を医 療界の人たちは計算しようとしないのが僕は大変 ○櫻井・病院協議会理事 私は仮にリハビリテー な誤りだと思うんです。今回整形外科が平均して、 ション料だけをやったんですが、やろうと思えば ここに資料1、2にあるように16%減って、その 他の診療科でもできるわけです。協議会ですから 中でも理学診療、リハビリテーション料が26% お互いに資料を出し合ってそこから逆算して、こ 減っているわけです。私、昨年ちょうど半年かけ れこれの治療費はいくらもらわなきゃいけないと て東北地方の大きな病院のリハビリテーションの いうものは出てきてもいいと思います。 現実を全部調査して、今年の春の整形外科の学会 で発表したんです。その時初めて原価計算という ○仁科・病院協議会副理事長 東京医科歯科大学 考え方を導入して、昨年度におけるリハビリテー 教授の川淵さんが、今度東京医科歯科大学の原価 ション料というものはあまりにも安すぎて、1.3倍 計算を全部するということで、どの診療科が駄目 もらわなければペイできないという資料を作った なのかというのが分かるわけです。ただ、それは んです。もうじき印刷物になるので公的な場所で 診療の行為とかいろんな要因が含まれてますので、 利用してもらおうと思っています。そこにまた4 各診療に携わる方の意識改革のもとでしなくちゃ 月から大打撃です。ですから医療は国が制度とし いけないと。これは診療所も同じことです。先ほ て国民皆保険導入するなら、タクシー料金とか電 どの厚生労働省の調査は全部公表すべきだと思い 気料金と同様医療界もそれを計算してみて、これ ます。いかに病院の勤務医は過重労働をさせられ だけ医療費が安すぎて病院が成り立たないという ているかということで、ぜひ公表していただきた こと、皆さんで今のうちから着々計算すべきだと い。医療の現実を国民に分かってもらいたい。 思うんです。自治体病院であれ公的病院であれ、 ジリ貧になったら医療の内容がみすぼらしいもの 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 55 ○國井会長 日本医師会の方では、原価計算もそ たという事実があります。その中で天童市立天童 れから減価償却の問題も含めて医療費を算定でき 病院は、近くに県立中央病院もできたし、大きな るんだと思います。厚労省の方で診療報酬の原案 病院で囲まれていて、そのための弊害というのも を提起しますがそれに対抗するために、日本医師 出てきているわけです。先ほどの小児救急に関し 会でそういう報酬を決めて出せないかということ ても、一次救急が行くために県立中央病院での二 を言われたんです。担当の先生は出せるというん 次医療がうまくこなされない弊害が出てきている です。それには金がかかりますなんて言ってまし というのがありますし、大病院は全て急性期の病 たが、そういう方向に行かなければ駄目だと思い 床が多いわけですが、それ以降の慢性期あるいは ます。その中に減価償却の問題も入ってくるんだ 急性期の患者さんを引き受ける場所がないという と思います。 ことで、医療情勢がかなりまたこの3年間で変 わってきているわけです。その中で、この基準病 ○座 長 次のその他の議題として話題が3つあ 床をもう1回見直してほしいということで、ここ るので、説明だけお願いします。 に県の医療審議会のメンバーがかなり多数いらっ しゃるので、その方たちに現況をご理解いただい その他 て、10月に見直しがかかります。徳洲会、山形西 ①HIV検査の適応拡大について(要望) 部、特に山形西部病院です。徳洲会は大体決まっ ているという情報得てますので、総体的な不足病 ○横山・病院協議会理事長 ①のHIV検査の適 床数を県はどう考えているのか。われわれの病院 応拡大についてですが、これはあらためて申し上 でもここ数カ月何回も足を運んでるんですが、増 げるまでもないけれども、病院協議会全体で要望 床はまかりならんと、ゼロであるという回答しか しようということで、支払基金、国保連合会、そ ないという現実があります。それから来年度以降 れに県医師会長宛に要望書を提出したところです。 になりますと、さらに病床数の見直しがありまし ②③は天童の松本先生からの話ですので先生簡単 て、現在村山圏だけでは 6,006という現行の病床 にお願いします。 数があるんですが、基準病床数の見込みではこれ は 5,747に減る状況があるんですが、国の医療費 ②医療法等の一部改正による病床区分の申請に ついて ③山形徳洲会病院等の建設承認による病床数の 充足について 削減の政策だけでこのような病床数の削減をして いいものかどうか。ぜひ県知事の見解を病院協議 会、医師会並びに県の医療審議会のメンバーとし てお伺いしていただきたいということで話題を提 供させていただきました。ちなみに、最上圏だと ○松本・病院協議会理事 平成11年の12月末に徳 現在 825が若干増えて 831、置賜圏では 2,162が 洲会病院が 290床、山形西部病院から 170床、そ 若 干 増 え て 2,204、庄 内 圏 で は 3,027か ら 若 干 の他の病院から村山の医療圏の基準病床数を満た 減 っ て 2,982、現 行 の 基 準 病 床 数 県 全 体 で は すような 600床の増床計画があったわけです。と 12,020ですが、新しい病床数このまますんなり決 ころが、それから3年経とうとしているのに、徳 まると11,764になるということです。ぜひ医療審 洲会病院にしても山形西部病院にしても形が全然 議会で、このような現況を踏まえて村山圏の基準 見えてこない。ということは、この 500床ぐらい 病床数の現在の位置づけ、それから今後の見通し の病床は実は3年間マイナスで過ごしてきている についてぜひお伺いしていただきたいと思います。 ことに他なりません。その他に、いま山形県の医 療計画の見直しがあって、先日県から医師会に ○仁科・病院協議会副理事長 県医師会の委員会 配った資料を見ると、なんと病床数が基準病床数 で話しがありましたが。 を満たしたと言いながら実は75床の空床があっ 56 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 ○松本・病院協議会理事 天童ではいま自治体病 ○松本・病院協議会理事 私のところにもそちら 院として療養型少し欲しいと。ただ、病床数はな の情報、医師会から回ってきた資料で初めて知っ いと。近くに県中があるじゃないかと。県では患 たところだったものですから、これから間に合う 者をどんどん県中に集めろと言っているが、横山 会議となるとこの会議とそれから県の医療審議会 病院長いますけれども、県中の先生方から言わせ しかないだろうということで、それなりの根回し ると天童を始めとする周りからあまりにも一次救 をいまやっているところなんです。 急も含めて一次医療の患者さんが来過ぎるために、 それ以上の高度医療ができなくて困っていると。 ○國井会長 先生おっしゃったことを一応書いて 中には帰してしまえという意見もあって、県の 出してみてください。その会議の方でこれを検討 言ってることと県中の方から要請を受けてること できるかどうかやってみますから。 と非常に矛盾もあるんです。僕らも県の医療審議 会に諮ってほしいので何回も申請書出してるんで ○松本・病院協議会理事 分かりました。どうも すが、申請書出されると会に諮んなくちゃいけな ありがとうございます。 いので出さないでくれ出さないでくれと、県の方 では一点張りで全然取りつくしまありません。 ○座 長 突然の議題と言うか、提案がいろいろ あり時間が来てしまいました。いろいろ忌憚のな ○仁科・病院協議会副理事長 西部病院と徳洲会 いご意見を県医師会側、それから病院協議会側か 病院の具体化が12月以降、来年度までずれ込むの らいただいて、大変有意義な懇談会だったと思い であれば、それは認めないというのが医務福祉課 ます。今日提示された議題について、病院協議会 長の説明でした。従って、村山地区については病 としても何か陳情するようなことがあればお話さ 床が不足するとの見解でした。現行はそのままで せていただきたいし、県医師会の先生方にもいろ 行かざるをえないということで、12月までに県の いろの点で、行政との話し合いの時に役立ててい 方では西部病院と徳洲会が具体的な病院建設が進 ただければと思います。不慣れな座長で申し訳あ まなければ、取り上げるという表現はちょっと私 りませんでしたが、長時間のご協力大変ありがと も聞き逃したんですけれども、そういうことでご うございました。 理解してくださいと。あともう一つは、県知事の 意向も今度入るそうです。県医師会執行部より、 4.閉 会 今度の県知事懇談会において、各地区の実情とい うのを県知事の方にはご理解していただき、いま あとがき 松本先生がおっしゃった点を十分反映させていた 本懇談会は今回も大変熱のこもった雰囲気で進 だきたいと私からもお願いします。 行し、多岐にわたる話題について語り合われまし た。 ○國井会長 そういう意味も含めて、この前合同 ただ、記録に残すには紙数の関係もあり、幾分 会議をやったんでしたけども、質問もなければ先 圧縮させて頂かざるを得ませんでした。ご発言の 生が考えておられるようなことは何も出なかった 主旨にそむかないよう努めたつもりですが、不十 わけです。東郡から三條先生、真田先生おられま 分の点などお赦し頂きたく存じます。 したけど、そういう意向は全然出ておりません。 ご熱心なご討議に重ねて御礼申し上げます。 その時にはお聞きしなかったわけです。 (文責:大友 尚) 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 10月 1日 眼底検査判定基準に関する小委員 会を県医師会館で開催。 〃 2日 医師会活動を考えるシンポジウム のシンポジスト打合せ会を県医師会館で開催。 〃 3日 介護老人保健施設における他市町 村からの入所者に対するインフルエンザ予防 接種について、各郡市地区医師会長宛通知。 〃 4日 山形産業保健推進センター第1回 運営協議会が山形グランドホテルで開催され、 國井会長出席。 〃 平成14年度日本医師会生涯教育 講座並びに救急医療講習会の開催について、 各郡市地区医師会長並びに全会員宛通知。 〃 5日 いきいき人生「健康セミナー」が 山新ビルで開催され、國井会長出席。 〃 6日 山形県介護支援専門員協議会臨時 総会並びに研修会が山形ビッグウイングで開 催され、三須副会長、佐藤常任理事出席。 〃 7日 会報編集会議(テレビ会議)を県 医師会館他で開催。 〃 8日 健康保険法等の一部改正施行にか かる打合せ会を県医師会館で開催。 〃 山形県社会保険委員大会並びに研 修会がグランドホクヨウで開催され、松本次 長出席。 〃 9日 医師信用組合常務会が県医師会館 で開催され、國井会長、竹内副会長出席。 〃 第6回常任理事会を県医師会館で 開催。 〃 山形県損害保険医療協議会を県医 師会館で開催。 〃 10日 朝日呼吸器疾患セミナーがホテル メトロポリタン山形で開催され、國井会長、 斎藤常任理事出席。 〃 健康文化やまがた21推進県民大 会が山形テルサで開催され、伊藤事務局長出 席。 〃 第1回医政活動推進委員会が日本 医師会館で開催され、有海副委員長出席。 57 10月 10日 本会消化器検診研修会のご案内を 各郡市地区医師会長並びに全会員宛通知。 〃 11日 都道府県医師会公衆衛生担当理事 連絡協議会が日本医師会館で開催され、佐藤 常任理事出席。 〃 日本理学療法士協会第37回全国 研修会が山形国際交流プラザで開催され、國 井会長出席。 〃 成年後見制度運営協議会が山形家 庭裁判所で開催され、竹内副会長出席。 〃 平成14年度東北医師会連合会事 務職員研修会が青森県医師会館で開催され、 赤城主事他職員出席。 〃 平成14年度「40歳からの健康週 間」の実施に関する協力方について、郡市地 区医師会長宛通知。 〃 平成15年度「愛育事業功労者表 彰」候補者の推薦依頼について、各郡市地区 医師会長宛通知。 〃 高齢者に対するインフルエンザ予 防接種費用の状況について各郡市地区医師会 長宛通知。 〃 看護師等による静脈注射の実施に ついて、各郡市地区医師会長宛通知。 〃 平成14年度山形県学校保健研究 大会の開催について、各郡市地区医師会長宛 通知。 〃 13日 山形県介護支援専門員協議会第 10回定例理事会が天童市総合福祉センター で開催され、三須副会長、佐藤常任理事出席。 〃 15日 第2次レセプト調査へのご協力に ついて、各郡市地区医師会長並びに全会員宛 依頼。 〃 16日 産業医研修会をホテルメトロポリ タン山形で開催。 〃 平成14年度山形県暴力追放県民 大会が山形国際交流プラザで開催され、市村 経理係長出席。 〃 山形県医師会協同組合福祉保険部 58 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 委員会がホテルメトロポリタン山形で開催さ れ、國井会長、三須副会長、大沼理事出席。 10月 17日 「第18回肺癌集検セミナー」ポス ターを各郡市地区医師会長宛送付。 〃 18日 産業医研修会を最上検診センター で開催。 〃 山形県産業廃棄物協会設立10周 年記念式典・祝賀会がホテルメトロポリタン 山形で開催され、伊藤事務局長出席。 〃 自民党県連職域支部長・幹事長会 議が自民党県連会館で開催され、市村経理係 長出席。 〃 19日 山形県接骨師会創立80周年・社団 法人設立35周年記念式典・祝賀会がホテルメ トロポリタン山形で開催され、有海常任理事 出席。 〃 21日 呼吸器CT検診に関する小委員会 を県医師会館で開催。 〃 東北ブロック選出日本医師会代議 員打合せ会が東京・ホテルグランドパレスで 開催され、國井会長、大友・竹内副会長出席。 〃 労災医療に関する研修会の開催に ついて、各郡市地区医師会長宛通知。 〃 22日 第107回日本医師会臨時代議員会 が日本医師会館で開催され、國井会長、大友・ 竹内・三須副会長出席。 〃 23日 第8回全理事会を県医師会館で開 催。 〃 医師信用組合理事会が県医師会館 で開催され、國井会長他役員出席。 〃 24日 第18回山形県医家美術展のご案 内とプログラムを郡市地区医師会長並びに会 員宛通知。 10月 24日 平成14年度山形県医師会産業医 研修会の開催について、各郡市地区医師会長 並びに会員宛通知。 〃 25日 米沢市医師会館創立81周年記念 式典が米沢市医師会館で開催され、三須副会 長出席。 〃 平成14年度の医療法第25条第1 項の規定に基づく立入検査の実施について、 各郡市地区医師会長宛通知。 〃 インフルエンザHAワクチンの供 給及び購入について、各郡市地区医師会長宛 通知。 〃 平成14年度乳幼児突然死症候群 (SIDS)対策強化月間について、各郡市地区 医師会長宛通知。 〃 厚生労働省から依頼の「医事関係 訴訟の円滑かつ適正な解決について(協力依 頼)」を各郡市地区医師会長宛通知。 〃 医療安全研究発表会のご案内につ いて、各郡市地区医師会長宛通知。 〃 26日 平成14年度全国医師会勤務医部 会連絡協議会が山口県総合保健会館で開催さ れ、國井会長、大友副会長、青柳理事出席。 〃 28日 日医生涯教育講座並びに救急医療 講習会を酒田地区医師会館で開催。 〃 山形地方社会保険医療協議会が山 形グランドホテルで開催され、國井会長、大 友・三須副会長出席。 〃 29日 医師連盟執行委員会を県医師会館 で開催。 〃 30日 第29回山形県公衆衛生学会第1回 運営委員会を県医師会館で開催。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 59 会 員 異 動 10月30日現在会員数1,587名 A会員707名 B会員880名 ○ 会 員 訃 報 死 亡 年 月 日 氏 名 享 年 平成14年10月17日 西 村 真 51歳 山形市鉄砲町二丁目9−17 西村内科小児科医院 〃 大 江 尚 美 90歳 山形市七日町五丁目12−9 ○ 入 住 所 会 月 日 所属郡市 会員区分 氏 名 診療科目 内・循 新住所又は勤務先 9. 1 酒 田 B 小 松 尚 10. 1 山 大 B 安 藤 嘉 章 消・胃・内 山形市 山形大学医学部 三友堂病院 同 左 山形市瀬波一丁目6−10 やまかわ整形外科 小白川至誠堂病院 山形市南栄町三丁目5−1 東北中央病院 山形市 県立中央病院 同 左 天童市南部整理区域39−7 おおやま皮膚科 山形大学医学部 上山市 二本松会上山病院 同 左 〃 山 形 A 山 川 正 紀 〃 山 形 B 笠 島 武 病理 〃 山 形 B 戸 屋 真由美 産・婦 〃 天・東 A 大 山 正 俊 皮・アレルギー 〃 上 山 B 菰 田 哲 精神・内 〃 上 山 B 渡 辺 章 整・内・麻 上山市 みゆき会病院 〃 北 村 A 奥 山 雅 基 内・循 村山市駅西19−15 奥山内科循環器科クリニック 山形大学医学部 〃 酒 田 B 酒 井 朋 久 循・内 酒田市相生町二丁目5−40 酒井医院 東京慈恵会医科大学 〃 酒 田 B 本 間 清 明 内・消・胃 酒田市 県立日本海病院 同 左 〃 鶴 岡 B 田 中 栄 一 内 鶴岡市 鶴岡協立病院 山形大学医学部 〃 長・西 B 鈴 木 明 彦 内 西置賜郡小国町 小国町立病院 市立荘内病院 〃 米 沢 B 安 島 雄 二 整・リハビリ 米沢市 米沢市立病院 国立水戸病院 10. 7 山 大 B 森 亜紀子 産・婦 山形市 山形大学医学部 横山病院 ○ 異 整・リハビリ 酒田市 市立酒田病院 旧 勤 務 先 同 左 動 月 日 所属郡市 会員区分 氏 名 新住所又は勤務先 備 考 10. 1 山 形 A→B 山 口 博 三 山形市相生町5−20 会員区分変更 〃 山 形 B→A 五十嵐 秀 〃 山 形 B 長 瀬 輝 顕 山形市 山形済生病院 医師会の異動 〃 山 形 B 大 竹 修 一 山形市三ツ江70(3−2) 現住所変更 〃 山 形 B 杉 木 浩 山形市あこや町二丁目5−22 勤務先変更 〃 上 山 B 西 瀬 祥 一 上山市 みゆき会病院 医師会の異動 〃 新・最 B→A 田中井 道 夫 〃 酒 田 A→B 栗 田 弘 酒田市寿町6−45 会員区分変更 〃 鶴 岡 B→A 菊 地 直 人 鶴岡市東原町25−51 菊地内科クリニック 新規開業 山形市銅町二丁目24−5 新規開業 いがらし内科・循環器科クリニック 新庄市東谷地田町5−7 東山整形外科クリニック 新規開業 60 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 月 日 所属郡市 会員区分 氏 名 新住所又は勤務先 備 考 米沢市春日二丁目6−51 前 田 慎 吾 前田整形外科クリニック 新規開業 10. 1 米 沢 B→A 〃 米 沢 B 柴 崎 弘 之 米沢市大町四丁目4−36 現住所変更 10. 5 鶴 岡 A 腰 越 直 也 鶴岡市美咲町25−16 腰越クリニック 住居表示変更 鶴岡市美咲町28−1 三 井 病 院 産婦人科・小児科三井病院 住居表示変更 B 三 井 卓 弥 鶴岡市美咲町26−16 住居表示変更 住居表示変更 現住所変更 〃 鶴 岡 〃 鶴 岡 〃 鶴 岡 B 鶴岡市美咲町6−17 仁 科 正 裕 アネックスゼルコバ202 10.16 鶴 岡 B 五十嵐 裕 一 鶴岡市上畑町5−6 ○ 退 会 月 日 所属郡市 会員区分 氏 名 備 考(移転先) 4.30 山 大 B 渡 邊 隆 夫 山形大学医学部 → 国立療養所福島病院 9.30 長・西 B 三 沢 慶 子 小国町立病院 → 山形大学医学部 〃 米 沢 B 高 野 光太郎 米沢市立病院 → 東京都葛飾区新柴又駅前クリニック 10.18 米 沢 B 本 間 高 米沢市松ケ岬 → 福島市北沢又新田1−27 10.31 山 大 B 久保田 洋 子 山形大学医学部 → 公立置賜総合病院 〃 山 大 B 渡 辺 晋一郎 山形大学医学部 → 公立置賜総合病院 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 61 ◎国民が満足する情報提供の方法を学ぶ必要 ―坪井会長― 日医FAXニュース 9月28日の「診療情報提供の環境整備のための講習 会」で、診療情報の提供と共有を通じた患者との信頼 関係の構築が、国民皆保険体制を守るためには不可欠 10月1日 であることを指摘。十分な情報をもとに、患者が自ら ◎「医療特区構想」の断固反対を鮮明に主張 の医療を選択していく時代だと強調し、電子カルテに 櫻井秀也常任理事は「経済活性化の目的で、地域を ついては、その方法論のひとつと述べた。 限定して試験的に規制を解除することは許されない」 と断固反対の姿勢を表明した。 ◎4∼6月の医療費は1∼3月に比べて1. 6%減 「生命・身体・健康」を犠牲にしてまで経済活性化を図 ―厚労省― ろうとする政府の考え方は「容認できない」と反発。 厚生労働省は9月27日の中医協総会(星野進保会長) 株式会社の医業経営参入や混合診療の容認、外国人医 に、 4∼6月診療分の医療費動向を報告した。 4月の診療 師による医療行為の許容など、医療保険制度を根底か 報酬改定の影響をみるために1∼3月の伸び率と対比す ら覆すことになる規制の解除については「許すことが ると「1. 6%減」となっている。 できない」と主張した。 青柳俊委員(日医副会長)は、医療費の動向と診療 報酬の課題として、予算編成時に予測した医療費総額 ◎10月からの医療監視に医療安全管理体制追加 の「伸び率約1%」 (想定値)に対し、 4∼6月の3か月間の ―厚労省― 医科総医療費の伸びが2. 7%減と激しく落ち込むなど、 10月から医療監視の検査項目に、医療安全管理体 当初の予測以上に医療費との乖離がみられることを指 制の確保を加える方針を明らかにした。病院と有床診 摘した。厚労省が02年度の予算編成時に医療費の伸び 療所に医療安全管理体制の整備を義務づけることに伴 率を1%と予測していたにもかかわらず、メディアスで い、安全管理指針の整備安全管理委員会の開催 示された4月から3か月間の医療費の伸び率は2. 7%減 安全管理のための職員研修の実施医療機関内の事故 となり、想定値との乖離が3. 7%にまで達していること 報告など安全確保のための改善方策の実施―の4項目 を問題視。さらに、日医の緊急レセプト調査でも3か月 を追加する。 間の医療費の伸びが3. 86%減となり、乖離は4. 86%に も拡がっていると強調した。青柳委員は、診療報酬改 10月4日 定の10月1日施行分のうち、医療安全管理体制未整備減 ◎抜本改革の厚労省案は11月中に提示 算、褥瘡対策未実施減算、平均在院日数の要件見直し ―再任の坂口厚労相― や外総診の廃止など、医療経営に影響する内容が多い 11月中に「医療制度改革明確なサイン」として厚労 ことをあげながら、改めて中医協でこれら問題を議論 省案を取りまとめる考えを表明した。また、改革案公 すべきだと求めた。 表後には利害関係者や与党議員とも調整するとし、来 年3月までに改革の基本方針を取りまとめ、必要なもの は通常国会で議論すると見通した。 62 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 10月8日 ◎独自提案の宣言案採択を評価 坪井会長 ◎「患者の安全に関するWMA宣言案」が採択へ WMA総会で日医提案の宣言案が採択されたことに ―WMA総会開幕― 触れ、 「WMAに加盟して、日医が独自に宣言案を作り 第53回世界医師会(WMA)総会が10月2日(現地時 採決されたのは初めて。国際的な事業として画期的な 間)、米国ワシントンDCで開幕した。同日開かれた ことだ」 医の倫理委員会では、日本医師会が提案し、米国、英 国、デンマークの各国医師会の作業グループで検討し 10月15日 てきた「患者の安全に関するWMA宣言案」が文言修 ◎医療経営への株式会社参入は見送られる公算 正を経て成案化、 5日の理事会に諮ることが決まった。 ―政府・構造改革推進プログラム― 宣言案は勧告として、各国医師会に対して、患者安 政府の構造改革特区推進本部は、 「構造改革特区推進 全に関わるエラーや有害事象とともに解決方法を交換 のためのプログラム」の決定に向け、医療分野の特区 することなど4項目を規定、順守を求めている。 構想をめぐり、 9日の坂口力厚労相と鴻池祥肇構造改革 特区担当相の折衝に引き続き、 10日には厚労省と内閣 ◎医療制度改革最終案は年明け早々に取りまとめ 官房の事務協議が行われた。厚労省は一貫して医療経 ―坂口厚労相― 営への株式会社参入に「反対」姿勢を表明。この結果、 健保組合を都道府県単位に統合・再編する手段とし 医療経営への株式会社参入は見送られる見通しとなっ て、中立公正な「運営法人」の設置を検討するとしな た。ただ特別養護老人ホームについては、特区構想で がら、その運営形態については、公益法人を含めて検 株式会社参入を一部条件つきで認められる方向だ。 討しなければならないとの考えを示した。さらに、保 険者間のリスク調整方法については「年齢による調整」 ◎01年度の政管健保決算は過去最大の赤字 を優先させるとし、あくまで「財政・所得の調整」につ ―厚労省― いては、 「二の次と考えている」と述べた。 厚生労働省は10月8日、政管健保の2001年度収支決算 を公表し、収入7兆2217億円、支出7兆6927億円で4710 10月11日 億円の赤字になったことを明らかにした。赤字額のう ◎日医提案の「患者の安全に関する宣言」を採択 ち医療分は4231億円で、長引く経済低迷による保険料 ―第53回WMA総会が閉幕― 収入の減少と、老人保健・退職医療の拠出金増加が赤字 米国ワシントンDCで開かれていた第53回世界医師 に大きく影響した。赤字決算は93年度以降実質9年連続、 会(WMA)総会は現地時間の10月5日、全日程を終了し 赤字額は過去最大。 閉幕した。同日の総会では米国医師会が提出していた、 生物兵器の開発や使用を抑止するための医師会や医師 ◎西ナイルウイルス進入阻止で5省が緊急会議 の役割を盛り込んだ「生物兵器に関するWMA宣言」 ―診断・治療GL作成へ― を「ワシントン宣言」として採択した。また、日本医師 米国で流行している西ナイルウイルスについて厚生 会が提出していた「患者の安全に関する宣言」 「高度医 労働省は10月4日、農林水産、国土交通、環境、外務の 療技術と医の倫理に関するWMA宣言」も採択された。 関係4省を集めた会議を開き、ウイルスの国内進入阻止 に政府一体となって取り組む方針を確認した。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 10月18日 63 としての意見を日医に報告するというもの。日医とし ◎医療情報の開示と質評価、透明化を て各団体の意見を踏まえて中医協論議に臨む姿勢を示 ―坪井会長が提唱― すとともに、改定時期については「先生方が合意頂ける 「選ぶ医療、選ばれる病院」と題して講演し、 21世紀 のであれば、 6月実施もあり得る」との考え方を示した。 の医療として、高い倫理観を持った医療公的保険 による皆保険制度高度に質管理のされた医療徹底 10月22日 したディスクロージャー競争原理の入った医療(市 ◎国民皆保険の存続は1∼2年が勝負 坪井会長 場原理主義者の排除)−をあげ、 「しっかりした医療制 10月17日、都内で講演し、医療保険制度のあり方が 度を構築し、国際水準の医療を提供する」ためにも欧米 議論されるなかで、 「国民皆保険制度を守るか、守れな 並みの医療費水準を確保する必要があると強調した。 いかはここ1、 2年が勝負になる」と見通した。 日本の国民皆保険制度は、公費が医療保険財源に組み ◎患者負担廃止を改革論議の目玉に位置付ける 込まれていることで「大きな支えとなり、制度として完 ―坪井会長― 璧に成熟した」と強調。そのうえで、経済財政諮問会議や 10月12日、東京都内で開かれた関東甲信越医師会連 総合規制改革会議が主張する公民ミックス論や混合診 合会定例大会で講演し、健康保険制度の「療養の給付」 療が皆保険制度の崩壊につながる。との危機感を表明。 について、 「患者からの一部負担をやめさせるべき」と 述べ、今後の制度改革の「議論の目玉」に位置づけた。 ◎診療報酬再改定にはデータが必要 青柳副会長 坪井会長は、 「医療は投資であり、施しや消費ではない」 青柳俊副会長は10月16日、群馬県前橋市で講演し、 との考えを展開、制度改革論議のなかで「自助、互助、 中医協での議論について「医業経営を安定化させるこ 扶助の確立を考える」必要性を指摘した。そのひとつ とも議論すべき」との持論を改めて展開するとともに、 として、患者からの一部負担金のあり方を見直す考え 同日の中医協総会で調査実施小委員会の開催が決まっ を主張。 たことにも触れ、 「(医業経営を好転させるための)改 定にはそれなりのデータが必要になる。調査小委を開 ◎中医協論議では「重大な決意をする覚悟で対応」 くことは不可欠」と強調した。 ―糸氏副会長― また、今後の診療報酬改定のなかで、医療提供コスト の反映とあわせ、地域差を評価のなかにいかに取り込 ◎診療報酬改定時の案件検討連絡網を構築へ むかに加え、医療経済実態調査を診療報酬改定に適切 ―青柳副会長が構想示す― に反映させるルールづくりが必要になることも強調した。 青柳俊副会長は10月12日、富山県医師会が主催した 「第1回医療施設経営改善セミナー」で、診療報酬改定 ◎支払基金の民間法人化など厚労関連法案を了承 の影響と日医の対応について説明した。 4月改定後の対 ―自民党・厚生労働部会― 応として、 「診療報酬改定時の案件検討連絡網」を構築 自民党厚生労働部会(金田勝年部会長)は10月17日、 する考えを明らかにした。具体的には、診療報酬改定 社会保険診療報酬支払基金を民間法人化するための支 の厚労省案が日医に示された段階で、外保連、内保連、 払基金法改正案など、特殊法人改革に関係する厚生労 医会、病院団体、有床診療所、都道府県医師会の代表 働関連9法案を了承した。 9法案は18日の閣議了承を経 者に示し、各団体ごとに案件の検討・検証を行い、団体 て、臨時国会に提出される。 64 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 10月25日 ◎マイナス改定、制度改革への対応で緊迫した討議 ―日医代議員会― 10月29日 ◎慢性疼痛疾患管理料算定で厚労省、日医が事務連絡 ―取り扱いの明確化図る― 第107回日本医師会臨時代議員会が10月22日、東京・ 出来高で算定していた患者について、月途中で慢性 本駒込の日医会館で開催された。東北を除く7ブロック 疼痛疾患管理が必要となった場合、その月の出来高の が立った代表質問、 30に及んだ個人質問の大半が診療 診療を精算することなく、出来高部分と慢性疾患疼痛 報酬改定関連に集中。 4月のマイナス改定受け入れの意 疾患管理料をあわせて算定できるようになった。 思決定のあり方を問われた坪井栄孝会長は、 「最終責任 は自分にある」としたうえで、診療報酬の再改定が実 ◎三師会が国民向け広報「健康三叉路」 現しなかった場合の「アクション」について、 「それな ―創刊号は「医療特区」の問題点アピール― りの方法を取らざるを得ない」と、強い姿勢で臨む考 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会 えを表明した。 はこのほど、国民向けの広報資料として「健康三叉路」 の第1号を発行した。健康三叉路は、国が医療分野で進め ◎地域医療重視で組織強化 坪井会長 ようとしている制度改革などの動きに対する三師会の考 坪井栄孝会長は10月22日の臨時代議員会で、地域医 え方や主張をわかりやすく国民に伝えようとするもの。 療重視を基本に、理事会のあり方を含む組織強化の方 策を具体化する考えを示した。 ◎一部負担金の直接精算方式を提案 診療報酬改定への対応についても、平常的に各都道 ―保険者機能強化で青柳副会長― 府県の医師会関係者と論議するのも地域医療重視のひ 青柳俊副会長は10月25日、東京都内で開催したシン とつの考えだ」と指摘。医療関係団体とのネットワー ポジウム「保険者機能の発揮−今後の方向と課題」 (医 ク構築の一方で、医療現場の実態を反映する取り組み 療科学研究所主催)で、保険者機能の強化を目的とし を進める考えを述べた。 た業務能力の向上策として、 「一部負担金の直接精算」 の導入を提案した。直接精算は、医療機関の窓口で患 ◎「混合診療は皆保険制度否定の突破口」 者負担を徴収せず、医療機関が発行する仮領収書や仮 ―青柳副会長が鮮明な反対姿勢― 請求明細書を参考に、被保険者が保険者との間で一部 10月22日の臨時代議員会質疑で混合診療に関する見 負担金を直接精算するというもの。 解を求められた青柳俊副会長は、皆保険制度の否定に つながるとして反対の立場を鮮明に示した。 ◎ウエストナイル熱の診断、治療GLを作成 ―厚労省― ◎対外広報のあり方に強い関心 厚生労働省健康局結核感染症課は、米国で社会問題 ―各県から質問相次ぐ― 化しているウエストナイル熱の診断・治療ガイドライ 10月22日の日医臨時代議員会では、坪井会長は「情 ン(GL)を定め、都道府県あてに通知した。 報・広報センター」について「設置を急ぎ、実効性のあ 蚊を媒介して感染するウエストナイル熱は比較的軽 る広報活動を展開していく」との意欲を表明。 度の感染症。ただ高齢者など体力が低下している人で、 まれに日本脳炎に似た重篤な患者が現れる。現時点で 国内の患者は確認されていない。 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 65 医師連盟だより 山形県医師連盟執行委員会 日 時、平成14年10月29日(火) 午後3時30分∼ 場 所、山形県医師会館 2階大ホール 出 席 者 惧されるところである。日本医師会としても、日 医総研の分析データを基に、政界、行政等多方面 委 員 長 國井 一彦 に日本医師会の医療政策への理解を求め、リスク 副委員長 大友 尚 竹内 輝博 有海 躬行 の拡大を防止すべく鋭意折衝している状態である。 菅 繁三 古川 和秀 今回開催された第107回日本医師会代議員会で 常任執行委員 仁科 盛之 渡辺 徳夫 吉田 勉 も執行部批判の質疑が沢山出され、執行部もこれ 斎藤 好正 真田 知彰 外田 陽 に対し丁寧に答えていた。これについては、後で 執行委員 大沼 央 鈴木 明朗 小田 純士 竹内先生より報告頂く予定である。坪井会長は、 三條 忠夫 青山 新吾 佐藤 正年 −2.7%に同意した点については、医学的根拠も全 舟山 尚 大内 清則 高橋 介 くなく医療費のあり方の哲学もない財政計画に、 金沢喜代志 吾妻 信夫 鈴木 伸男 医療費財源としては説得力の乏しい数字に合意せ 斎藤 忠明 ざるを得なかったのは、あくまでも極端に疲弊し 会計監督者 徳永 正靭 たわが国の社会経済とそのリスクに喘ぐ一般国民 会計責任者 三須 良彦 の現状があったからだと申している。そして、こ 同職務代行者 松下 れらの暴挙ともいうべき医療政策に対して、修正 三郎 を求めていかなければならない確固たる社会保障 1.挨 拶 山形県医師連盟委員長 國井一彦 の理念に基づく政策立案を、政府に進言し求めて 行く覚悟を示された。 本日は急な開催となりお忙しいところご出席頂 このように、医療担当者の意見が無視され、法 きお礼申し上げる。あいにく鶴岡地区医師会の理 が改定された原因のひとつには、日本医師連盟の 事会とかさなったりして欠席者も13名であるが、 政治力低下の評価があると思う。昨年7月の武見 出席者は28名なのでこの委員会は成立すると思 議員選挙を思い出して頂きたい。まず、後援会員 うのでよろしくご協議願いたい。 獲 得 目 標200万 名 に 対 し、獲 得 数180万 名 で 本年4月の健康保険改定は、われわれ医療界だ 91.7%の達成率だが、実際の得票数が227,042票 けでなく国内各分野に多大な影響を与えているこ で後援会員数の12.4%しかなかった。山形県内で とはご承知のとおりである。行財政改革の煽りを みると後援会員数は11,706名であり獲得目標の うけ、国の将来に対して多くの国民は不安感を増 17,506名 の66.6% だ っ た が、実 際 の 投 票 で は 大させている。患者、社会的弱者にとっては尚更 8,312票で後援会員になってくれた人数11,706名 のことである。4月以降の日本医師会、東北医連 に対する割合は71%で、全国に比べ非常に高く後 の調査結果は、会員の先生方のご協力により漸次 援会員の71%が武見さんに投票してくれたこと 明らかになってきている。都道府県医師会長協議 になり、山形県は固い票であったと思う。ただ、 会でもいろいろな意見が述べられ、10月からの改 支援団体からの1,061票が含まれており、12.8% 定、来年4月からの3割負担等の影響が大きく危 は支援団体のものであった。また、A会員1人あ 66 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 たりの獲得目標数は1人30票であったが、20,730 を決めていきたい」との挨拶、武見議員の挨拶、 票の目標に対し獲得した8,312票は40.1%であっ 宮崎議員のメッセージの代読、医療制度改革の た。そして、地区医師会毎にみても得票割合にム 流れ、日医連負担金徴収規程、日医連入会率、 ラがみられ、最高と最低の地区別A会員一人あた 各都道府県の自民党に対する考え方・今後の医 りの獲得率が5.5倍となっていた。会員の、選挙、 政活動等について報告があり、今後の政治活動 医療政治に関する度合いの差が如実にみられる。 のあり方について、活発な意見交換をした。ま 如何にして全会員に参加、努力して頂くかが大き た、9月20日は、坪井委員長の挨拶、医政活動 なテーマとなっていると思う。 の活性化を図るため、都道府県医師連盟の自主 医療構造改革に対する必要性は、どの団体も誰 性を尊重することなどを柱とした「日医連の活 しもがいっているが、具体面では大きな差がある 動方針」案に日医連の理念を書き加え10月1日 のも当然と思う。日本医師会の構想はすでに発表 より施行することが決定された旨報告。 され、執行部の方々が精力的に政治家の方々に説 明説得にまわっている模様である。これを実現す 日本医師連盟医政活動推進委員会について るには何といっても政治力を養成し戦いとるほか 10月10日(木) 於、日本医師会館 有海副委員長出席 ないと思う。他人まかせでなく、自分達の力でわ れわれの考えている国民医療を打ち立てなければ、 国も国民もそしてわれわれの将来も暗くなってし 有海副委員長より次の通り報告。 まう。 坪井委員長の挨拶、本部の指針具体策、各都 国の内外への戦略、行政、保険者等との戦闘へ 道府県における医政活動、衆参補欠選挙等につ の対策は日本医師会が練っており、日本医師会全 いて協議した。日本医師連盟に設置した医政活 会員の呼応によって目的達成の方針である。山形 動推進委員会の本部組織は、石川副委員長を統 県医師連盟も日本医師連盟に歩調を合わせて行く 括責任者・政治活動担当、糸氏副委員長は広報 べきであると思う。 担当、青柳副委員長は政策担当と報告された。 日本医師連盟は、政治力の回復を狙って、医政 本部としての指針の具体策は、選挙活動の活 問題懇談会により日本医師連盟活動指針を作成し 性化、広報活動、日医の医療政策立案、組織強 実践に入っているところである。その第一弾とし 化策として、若手医師連盟会員の研修制度等が て医政活動推進委員会を立ち上げた。本会からは、 あげられた。 有海先生に出席してもらっており、竹内先生とと 各都道府県における医政活動推進については、 もに後ほどご報告頂く予定である。 本部組織をモデルに各都道府県医師連盟にも支 今まで経験したことのない危機的状態で、確か 部を設置すること。設置した支部の組織、連盟 な認識と覚悟をもってご協議頂きますようお願い 会員名簿、若手医師連盟会員等について報告を 申し上げる。 することになった。 2.報 告 第107回日本医師会臨時代議員会について 日本医師連盟執行委員会について 10月22日(火) 於、日本医師会館 8月27日(火) 於、日本医師会館 國井会長、大友・竹内・三須副会長出席。 9月20日(金) 於、日本医師会館 國井委員長、竹内副委員長出席 竹内副委員長より、資料によって、東北を除 く7ブロックからの代表質問、30に及んだ個人 竹内副委員長より、8月27日の日本医師連盟執 質問の大半が診療報酬改定関連のものであった 行委員会は、坪井委員長より、 「本日の執行委員 旨報告。 会において各位の意見を十分にお聞きして方策 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 3.協 議 若手医師連盟会員研修制度参加会員の推薦 について 67 いとの説明があった。 医政活動推進委員会山形県支部 有海副委員長より、日本医師連盟から、衆議 院各小選挙区より原則50歳未満の日本医師連 盟会員2名を、若手医師連盟会員研修制度参加 会員として推薦してほしいとの依頼がある旨説 明があり、各小選挙区の地区ごとに協議し、後 日次のとおり決定。 1区 門馬 孝先生、北村 洋史先生 2区 佐藤 洋一先生、島田 耕司先生 3区 吉岡 信弥先生、小室 淳先生 4区 本間 清和先生、福原 晶子先生 医政活動推進委員会山形県支部の設置につ いて 有海副委員長より、日本医師連盟から、医政 活動推進委員会山形県支部を設置してほしいと の依頼がある旨説明があり、協議の結果、下記 の通り設置することに決定した。 その他 なお、有海副委員長より、未来医師会ビジョ ン委員会の答申が出ており、この委員会には山 ① 各郡市地区医師会ごとに医師連盟の支部 形県より八鍬直先生が参画されご努力頂いてい 設置について要請され、それぞれ対応する るわけだが、この答申は医師連盟が活動する上 こととした。 での土台になっていると思うので、ご覧頂きた 山形県医師会会報 平成14年11月 第615号 71 編 集 後 記 本年4月には、日本医師会が経験したことのな り広げられました。今迄にない厳しい代議員会で いマイナスの診療報酬改定がなされました。加え ありました。難しい時期に日本医師会は割れるべ て、10月から「外総診」が廃止されました。その きではなく、むしろ団結すべきではないかと感じ 影響については、日本医師会では第2次のレセプ てまいりました。 ト調査をして、影響を把握することになっていま 日本医師会は今回の一連の改革の中で、日医連 すが、 「外総診」を適用しております当院でみてみ の活動指針を再検討し、日医連も日本医師会の医 ますと約10%のマイナスとなりました。平成15年 療政策を政治の場にアピールしていく機能を持つ 4月から実施予定になっています自己負担3割が べきであると考え、日本医師連盟の活動指針の見 実現しますと、更に、医業経営を圧迫することが 直しを行いました。組織として、政治活動担当、 予測されます。 広報担当、政策担当の三本柱とし、活動の指針の 10月22日に第107回、日本医師会代議員会が開 具体策が決められました。組織強化として、若年 催されました。平成13年の日本医師会決算の件、 医師会員(50才未満)の研修制度ができました。 医賠責事業特別会計決算の件、日医総研事業特別 衆議院300各小選挙区ごとに2名を推薦し、研修 会計決算の件、診療情報の提供の環境整備事業特 を重ね、具体的行動をするというものであります。 別会計決算の件、「診療情報の提供に関する指針」 10月29日開催の山形県医師連盟執行委員会にお 改定の件の5つの議案が審議され、承認されまし きまして、本部組織をモデルに山形県支部を設置 た。その後の代表質問、個人質問は、大幅に時間 いたしました。この組織を通して、山形県の特性 延長され、医療制度改革ならびにマイナス診療報 を発揮し、活動しなければならないと思います。 酬改定に対する日本医師会の対応への批判が、繰 (三須良彦) 平 成 14 年 11 月 5 日 印 刷 平 成 14 年 11 月 10 日 発 行 発 行 者 國 井 一 彦 編 集 委 員 竹 内 輝 博 〃 山 形 県 医 師 会 会 報 第615号 ¥ 500 本会会誌の誌代500円は、山形県医師 会会費賦課微収規程第2条別表に定め る会費の中に含まれる。 〃 三 須 良 彦 佐 藤 泰 司 三 原 一 郎 〃 山形市荒楯町一丁目8番9号 発 行 所 山 形 県 医 師 山形市本町一丁目7番50号 印 刷 所 ㈱ 誠 文 堂 印 会 刷
© Copyright 2024 Paperzz