リモートセンシングによる植生衰退状況のモニタリング

グ回―バル大気汚染の現状と植生影響
可視域から近赤外域の波長における分光反射の情報を利用 して作成される相生や水に関する指標,そ して地
表面温度の情報を利用 した植物のス トレスの程度を示す指標など, リモー トセンシングによる植生の衰退状
況のモニ タリング時に利用される指標を説明する とともに,lTVDl画 像 による丹沢山地の植生のモニ タリン
グの例について紹介 した。
田 リモー トセンシングによる
植生のモニタリング
★
植物や植生 を表退 させ る ことになる
̲
して ,植 物や植 生 のモ ニ タ リン グを行
分光反射特性 は,① 可視域での分光反
う場合,分 光放射計 によって取得 され
射率が低 く,② 近赤外域で分光反射率
た分光情報や赤外温度計 によって取得
が高 い, ことである (図1)。植物 は光
合成 を行 い,光 の物理エネルギーを有
された温度情報 が よ く使用 され る。 そ
★
れ は,可 視域 か ら近赤外域 の波長 に
機物 の化学エネルギーに変換する。そ
足,高 温 ・低温,病 害虫,大 気汚染な
ど,さ まざまで ある。 リモ ー トセ ンシ
お ける分光反射 の情報 が光合成 に関 わ
の際,す べての波長 の光を使用するわ
る植物 内 の色 素や地表面 (植物や土壌 )
ン グに よる植物や植生 のス トレス検知
の水分 の情報 を表す ためで あ り, また
けで はな く,光 合成 に有効 である400
〜 700 nmの 波長 の光を吸収 し使用す
とは,植 物 の生 育 に とって適 さない環
植物 の応 答 」も し く
境条件 に対 す る 「
温度の情報 は地 表面 の蒸発散 の情報 と
る。特 に,主要な植物色素であるクロロ
ス トレスの原 因 は,水 分や 日射 の過不
関 わ るためで あ る。
は 「その累積 に よって引 き起 こされた
結果」をモ ニ タ リングす る ことで ある。
た とえば,病 害虫 に起 因す る 「
葉 の成
□ 植生や水の指標
葉 の量 の減 少や植物
長不 良」お よび 「
体 の枯死」を対象 とす る場合 , リ モ ー
表 に,代 表的な植生指数を示す。 こ
トセ ンシ ングデ ー タか ら植物葉 の量 を
れ らの指標 は,単 位面積当た りの植物
示 す植生指数 の画像 を作成 し,対 象地
葉 の量や植物葉 の被覆が 占める比率 と
域 の 中 で その数値 を比較 す る こ とに
よって,地 域 内での相対的なダメ ー ジ
相関関係 をもつ指標 であ り,植 物葉 の
の程度 を知 る ことがで きる。
農地や山岳地 な ど広 い地域 を対象 と
癒生l
【
ある対象とする地域に生青している植物体
の総称。
分光反射特性 を利用 して作成 されてい
る 1)。
分光
光 の波長 ごとの反射率 を 「
t波長 l
電磁波の波動で,波 の山から次の出までの
水平距離を示す。物体はその物体の温度が
絶対零度でないかぎり電磁波を放射 してお
り,単 位波長当たりの放射強度が最大とな
る波長tま
,物 体の温度が構 くなるにつれて
短 くなる。たとえば,太陽の場合 (約5,780
K).放 射強度 が最大 となる波長 は約500
nmで ある。
反射率」と呼ぶが,植 物 の場合,そ の
ヨ 伝 IW・ 缶 ヽⅢど lt,il
4Lb生
影響評価法l
[特集]グ ローバル大気汚染の現状と植生影響 【
フ ィルの吸収帯 で ある青色光 450 nm
したが つて,単 位 面積 当 た り (1ピク
応 じて, これ らの波長 にお ける反射率
と赤色光680 nm付 近 の波長 の光 を吸
セル (pixel)☆
当 た り)で 植物葉が多 く
は変化 (乾燥す ると反射率 は上昇)す る
収するため,2つ の波長 に挟 まれ る緑色
存在 す る とき,値 は大 き くな る。 正規
光 550 nm付 近 で反射 率 が 少 しだ け高
くな る。一 方 ,近 赤外域 の800〜 1,100
化 植 生 指 数 (Normalized DifFerence の形 はNMと
ため,水 の指標 に利用 されて い る。式
Iにお
同 じで あ り,N酎 「
nm付 近 の光 は葉 内で はほ とん ど吸収
単純で理解 しやす い こともあ り,植 生
(Normalized Difference lnfrared
され な いため,反 射率 は高 く,そ れ よ
のモニ タ リングによ く利用 されて い る。
lndex,正 規化赤外線指数)は 1,550〜
りも波長 が長 い場合 は,後述 の とお り,
また,植 物 ・土壌 の水分 の情報 を示
水 の 吸収 に よって部分 的 に反射率 が低
す指標 も多 く研究 されて い る。近赤外
11laliZed DifFerence VVater lndex,
(Nol・
Vegetation lndex,NFOは ,計 算式が
ける可視域 の反射率 の代 わ りに,NDII
1,750 nmの反射率 を使用 し助,NDWI
くな る。植 生指数 は,近 赤外域 と可視
域 には複数 の水 の吸収帯 が あ り,た と
正規 rヒ
水指数 )で は 1,240 nm付 近 の
域 にお ける分光反射率 の差 を利用 して
えば 1,450 nmと 1,950 nmの 付近 に,
反射拝 を使用 して い る。。
お り,表 に示 す 3種 類 の植 生指数 は計
そ して 1,200 nmあ た りに も存在 す る
植 生や水 に関す る指標 は,光 合成 に
算式 の分子 に その項 が 含 まれて い る。
(図 1)。植 生や土壊 にお ける水分量 に
関 わ る葉 内の色素量 の変化,葉 その も
のの減少,葉 の萎れや植物体 の枯死 な
ど,主 に可視 障害 (日で 見 てわか る障
害)が 対象 とな る。 したが つて,植 物
表 植 生指数の例
計算式
植生指数
=絆 器 t Xll刊
鉢Ⅵ
対引。
と
=市
EⅥ
母
持揺
理高
荒景
孟
品
土壊 綱 整植 生 指 数 鋤
Sd卜Aαusted Ve8dalon lndex(SAⅥ
)
植生強調指数 。
Enhanced VegelaHon index(EVL SARV2)
や植生が ス トレスを受 けた場合,あ る
程度 の時 間 を経 た後 に生 ず る現象 を対
正 規 化 相 生指 数 糾
NDVi=檎
Normallz●
d Dlrttence vegetation index(NDVi)
象 として い る。
E 温 度情報を便つた指標
表 中 のRRedとR〕ueはそれ ぞれ可視域 の赤 色光 と言 色光 にお ける分光反射 率 であ り,RMRは 近赤 外域 (たとえ
ば850 nm付 近 )に お ける分光 反射 率 を示 してい る
可視 障害 がみ つ か る前 に,早 期 に植
物 のス トレス をみつ ける ことはで きな
いで あろ うか ? 植 物 の短 期的な応答
を検知す るため に,温 度 の情報 が利用
されて い る。植物 は光合成 を行 う とき,
気子しを開孔 して二 酸化炭素 を吸収 す る
冊練 区 択 冬
が ,同 時 に水分 を空気 中 に放 出す る。
この現象 を 「
蒸散 」 とい うが,植 物 は
ス トレス時 に気子しを閉 じて しまうため,
植物 か ら大気 へ の蒸散速度 が低 下 (潜
十ヽ
ど一̀
0.001‐
400
800
1,200
1,600
2,000
波長 ( n m )
とクセル ( p i x e 〕
【
r】
画像データを構成する最小単位であり, 「
画
素」ともいう。ビクセルの大きさは, リモー
トセ ン シ ン グの セ ン サ や デ ー タの 種 類 に
引 L l b r a r y s p l i b oー
6 aタを編集)
デ
( U S G S D i g t 』s p e c ヤ
よ っ て異 な り, た とえばM O D i S ( 後 出) デ ー
タの場 合, 2 5 0 m 四
方.500m四
m 四 方 の 3 種 類 が あ る。
図 1
1661通
伝
波 長 400〜
2.500 nmに
お ける ナ ラ の葉 の分 光 反 射 率 の変化
方.1,000
リモー トセンシングによる植生豪退状況のモニタリング
あるつ助。Omasa冴
″マ
熱 フラックス密度が低下)し ,植 物 (キャ
ノピー ・葉)の 温度が上昇 す るか らで
冴.の研究 910で は,
植物 の葉面 にお ける熱収支式 を解 いて,
葉温分布 か ら気子L抵抗 ,蒸 散速度,そ
ーの
︵
0 し Cト
ト
して汚染ガスの吸収量 な どの葉面分布
を定量的 に求めて い る。 それ らの応用
例 として,地 上や ヘ リコプター か ら取
得 した温度 の画像情報 を使 って,街 路
樹や都市近郊 の森林 を対象 とした植物
のス トレス診断 を行 つてい る 11)19。
圃場 にお ける農作物 の水 ス トレス診
ネ
断 のため提案 されたCWSI(Crop Water
Sttess lndex,作物 の水 ス トレス指標)19
IEⅢ
Ⅲ
も,温度 の情報 を使用 した指標で ある。
CWSIの 導出 において 中心 とな る考 え
方 は,式 1に 示す とお り,可能 (最大 の)
図2 温 度情報 (Ts― Ta)と 植生被覆率の関連性
蒸発散速度 E「Pに 対 す る実 際 の蒸発散
速度 E「の比であ る。
CWSI=1‑型 工
先E「P
(TS― Ta)̲(TS―
Ta)min
(TS― Ta)max一 (TS― Ta)min
照 して ほ しい。 CWSIの 導 出 で は,植
して い る。P点 にお けるTs― Taの 値 は
物 が 観 測対 象地 域 の地 面 を覆 って お
可能蒸発散速度 を示す ときの値 であ る
り,植 物 の下や植物 と植物 の間 の上壌
ためTs― Taの 最小値 を示 し,反 対 に
は見 えないこ とを前提条件 として い る。
Q点 で はTs― Taの 最大値 を示す。Ts
(式1)
WDI(Water Dencit lndex,水 分欠損
―T a の 観 測 値 が R 点 の と き, R 点 の
この とき,えは水 の蒸発潜熱,E「Pは 可
指 標 )19は,植 生 指 標 (表 1の SAVI)
C W S I は 次のように示す ことがで きる。
能蒸 発散 速 度,E「 は実 際 の蒸 発 散速
を利用 して ,土 壌 が見 え る状 態 におい
度,Tsは 地表面 の温度 (この とき,特
て取得 された地表面温度 で も植物 のス
に植物 の温度),Taは 気温であ り,下 添
トレスの状態 をモニ タ リングで きるよ
この とき,RQ,PQ,PRは
え字 のmaxと minは それぞれTs― Ta
うに,CWSIの
考 え方 を応用 した もの
さを示 す。WDIは ,あ る植物 の 量 の も
の最大値 と最小値 を示す。水 ス トレス
で あ る。図 2に ,横軸 を植 生被 覆率 (植
とで可能蒸発散速度 に対す る実際の蒸
を受 けた植物 は蒸散速度 が低下す るた
生 の被 覆 が 占 め る比率 ),縦 軸 を地 表
発散速度 を比較 す る ことか ら,植 生被
値 は 1に 近 づ くこ とにな
面温度 か ら気温 を差 し引 いた値 (Ts―
覆率 が 1.0未満で も適用可能であ ると図
る。 この指標 は可能蒸発散速度 と比較
Ta)と 設定 した場合 に描かれ る台形状
2の C点 は植 生被覆率 が0,4の ときを例
す る ことによってス トレスの程度 を相
の形 (PQ韻 ヽ を示 す。 台形 の各頂 点
P,Q,V,Wは
それ ぞ れ 「十 分 に 濯
として示 し,C点 にお けるVVDIは次のよ
め,CWSIの
CWЫ =l一型 =里
PQ
PQ
(式2)
各線 分 の 長
対値 として表現 して い る。 また,蒸 発
散速度 の比 は地 表面 のエ ネ ル ギー収支
水 された植 物」,「水 ス トレスのかか っ
式か ら,「
大気 の温 度」
植物 の温 度」と 「
た植 物 」,「十分 に濯 水 され た土 壌」
,
の差 (Ts― Ta)を 変数 とした式 に置 き
そ して 「
乾燥 した土壊 」を示 して い る。
この とき,CB,AB,ACは
換 え る こ とがで きる (式 1)。なお,詳
ChlVSIは,地 表面温度 の測定時 に土 壊
長 さを示す。なお,図中 の各頂点 P,Q,
α
.
しい 説 明 につ いて は,」ackson tt ″
が見 えて い な い とき,す なわち横軸 の
V,Wの
Idso冴 冴。(1981)14)を
参
(1981)13)と
植生被 覆率 が 1.0の ときのみを対象 と
送 に関す る空気力学的抵抗,風速 な ど,
うに示す ことがで きる。
CB
AC
―
WDI=1‑̲̲=一
AB AB
(式3)
各 線分 の
4点 は,純 放射量や水蒸 気輸
遺 伝 I Vo165NⅢ2 1 67 1
[特集]グ ローバル大気汚終の現状と植生彫零 【
植生影響評価法】
︲
V
D
N
品
0・
0・
図中の点線 にて囲 まれ る範 囲 が対象地域 で あ る。 白 い ピ クセル は理 の影 響 な どのデ ー タ欠損 を示 す
石村ら(2010)19の
図を―部修正〕
図3 夏 季におけるNDVI画 像とiTVDl画 像 〔
圃場 にお ける多 くの観測デ ー タを使用
よ り取得 された地 表面温度 (Ts)
の情報 は地 表面温度 (Ts)の みであ る。
して算 出す る こ とにな る。 また,線 分
と植生指数 (NDVI)の 2つ の画像
デー タ
したがって,標高差 の大 きい地域 な ど,
VPと 線分 WQは ,植 生被 覆率 を変数
とす る一 次式 に よってそれぞれ算出可
能 で あ るた め,C点 にお け るWDI算
出 に必要 とな る点 Aと 点 Bは それ らの
一 次式か ら求め る ことがで きる。
衛星 リモ ー トセ ンシン グデ ー タを利
用 し,山 岳地 な ど広 域 にお ける植生や
土壊 の水分状態 のモ ニ タ リングを行 う
(2)対 象地域内の気象観測所 において
記録 された気温 デ ー タを空間補
対象地域 内 に気温 の差 が ある場合 には
正 しい推定 はで きず ,適 用可能 な対象
地域 の範 囲 は限定 され る。
間 ・標高補正することによって作
成 した気温 (Ta)の画像デー タ
を使 い, 図2の ように,Ts― Taを 縦
軸 に,植 生被覆率 (NDVI)を横軸 に設
定 し,画 像データの各 ピクセルをサ ン
■ 丹沢山地における
植生寮退状況のモニタリング
神奈川県北西部 に位置 し,山 梨 ・静
場合,図 2の 4つ の頂 点 を求 め るた め
に必要 とな る多 くの観測 デ ー タを正確
プル として散布図を描 く。そ して,図
2に おける4つ の頂点 P,Q,V,Wを
,
ー
に求 めることは難 しい。Temperature― 多 くの観測デ タを使って算出する代
岡両県 にまたが る丹沢山地 は, ブナや
モ ミの原生林が残 り,国 定公園 にも指
Vegetation Dttness lndex(TVDI)16)
わ りに,散 布図の外縁部の点群か ら線
定 されて い る。しか し,1980年 代 よ り,
ア
egetation
ギbilnproved Temperature―ヽ
分 VPと 線分 WQの 代理 とな る2つ の
ブナや モ ミの立 ち枯 れが深刻化 して い
Dryness lndex(lTVDI)17)は , wDIの
直線を推定することによって,各 植生
るこ とが報 告 されて い る 1助
。 そ こで ,
考 え方 を利用 した指標 で ある。 iTVDI
の場合,具 体的 には,
被覆率 のもとでのiIVDIを算出 してい
る。 なお,TVDIの 場合 10,気 温 (Tal
衛 星 リ モ ー トセ ン シ ン グ デ ー タ の
MODiS★ デ ー タ (可視 〜 近赤外域 の反
(1)対 象地域 で リモ ー トセ ンシ ングに
の画像デー タを使用 しておらず,温 度
射率 デ ー タ と地 表面温度 デ ー タ)を 使
1681遺
伝
リモー トセンシングによる植生衰退状況のモニタリング
用 して iTVDI画 像 を作 成 し,丹 沢 山
地 にお ける植生 の衰退状況 のモ ニ タ リ
0.90
ン グ を行 つた 19。 対象 と した時期 は
Low
E Medium
2007年 の春季 と夏季 の2時 期 で あ る。
同時期 にお ける気温 の画像 デ ー タは対
一
>OZ
象地域 内 10地 点 のAMeDASの 日単位
平均気温 デ ー タを空間的に補間 し,同
■ High
時 にDigital Elevation Modelデー タ
(標高 の 画像 デ ー タ)を 利用 して,標
A
エ
0.60‐
高補正 を行 うことで作成 した。
0。
50,
図3に ,夏 季 にお け るNDVI画 像 と
(5月 十日〜 5月 8日 )
夏季 (7月 28日 〜 8月 4日 )
iTVDI画 像 を示 す。NDⅥ は全体 的 に
0.8以上 の高 い値 を示 し,空 間的 に値
の違 い はほ とん ど見 られ な い。 一 方,
の量 は同程度 であ るが,蒸 発散速度 に
Low
■ Medium
E High
一
ω >卜一
iTVDIは 値 の違 いが 見 られ ,NDVIが
一様 に高 い値 を とることか ら
,植 物葉
0.70
違 いが見 られ ることがわか る。図4に ,
現地調査 デー タ 2oに おいて枯死状況が
Lowち
Medium",
High"に 分類 さ
れた ピ クセル にお けるN〕 阿 とiTVDI
の平均値 を示す。春季 と夏季 の どち ら
の デ ー タ に お い て も,iTVDIの 方 が
030‐
1 日 〜 5月
5 月 8日
8日 )
春
春季
季 (5月
( 5 月 1日
夏
季
(7月28日 〜3月 4日 )
図中のアルファベ ッ トが異 なる場合は, 平 均値に統計的な差 ( p く0 0 5 ) が あることを示す
NDVIと 比較 して枯死 状況 をよ く捉 え
て お り,春 季 の iTVDIの 値 は 夏 季 と
図4 現
地 調 査 の 枯 死 状 況 図 を も と に した NDVIと
iTVDIの
石村 ら (2010】19の 図を一部修正 )
平 均 値 の比 較 〔
比較 して,枯 死状況 と強 い対応関係 を
もって い る こ と力ざ
示 された。 1lYDIは
その特 性上,枯 死木 を直接 的 に検 出 し
てい るわけで はな く,蒸 散速度 の低下
回 まとめ
い な い 2o。植 生 の 衰 退 な ど,生 態 系
や枯死 に至 る可能性 の高 い地域 を検 出
して い る とい える。
や衰退のメカニ ズ ム の解 明 には至 って
植生や水 に関す る指標,そ して地 表
に深刻 なダメー ジが生 じる場合,そ れ
面温度 の情報 を利用 した植物 のス トレ
らは復元可能 で あ る とはか ぎ らな い。
スの程度 を示す指標 な ど,植 生 のモ ニ
したが つて,植 生の状況 につ いてモ ニ
タ リング時 に利用可能 な指標 を説 明す
タ リングを継続 しつつ,早 期 の対応策
る とともに,丹 沢山地 にお ける植生 の
が必 要 とされ る。 その ためには,長 期
tMODiS】
衰退状況 モニ タ リングの例 について紹
Moderate Resolutton inttging Spectroradio‐
介 した。
m e t e r の略。日本語では 「
中分解能撮4 録
分
光放射針」と駅 される。N A S A の 衛星T e r r a
丹沢山地 の植生衰退 について,そ の
とA q u a に搭載 されている光学センサの名
原因 として,水 分 ス トレス,オ ゾ ンな
前であり, こ のセンサによって取得 ・算出
された分光反射率や地表面温度などのデー
どの大気汚 染 の影響,病 虫害 な どが あ
タはN A S A の W E B サ イ トから取得できる。
間 において反復 的 に,そ して広域 を対
げ られて い る。 しか し,原 因 の特定化
象 として情報 の取得が可能 とな る衛星
リモ ー トセ ンシングデー タの利用 は適
して い る。 そ して,モ ニ タ リン グの結
ー
果 を空間情報 デー タベ ス として孝Fttt
し,時 系列 の変化動 向 に関 す る情 報 を
in伝 1瑚 6iヽ̀l̲・
1691
植生影響評価法】
[特集]グ ローバル大気汚染の現状と植生影響 【
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〔
= 房i
r l t温ほ化
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ど
″
″″'θ″″″
冴,あ″′あ
わ物C″
″
θ
均召
,θ
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SpringerVerlag,Tokyo,2002,p.343‑359.
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1 2 0 1 0 年 , 東 京 大学 農 学 鶴卒 岩。 同年, 東 京 大準 大学確 農 学 生命 科学 研 究1 4 告士
際寝 入学 。現 在 に至 る。
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