新製錬技術の開発

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特
集
新日鉱グループの環境事業
新製錬技術の開発
当社グループの強み
低品位銅精鉱から効率的に銅や貴金属を回収できる独自の湿式製錬技術
事業拡大の推進力
新製錬技術を活用した鉱山権益の取得、鉱山プロジェクトへの参入
現在のステージ
2009 年度上期から、オーストラリアにおいて、商業的適用の実証試験を開始
‚ 新しい湿式製錬技術の実証化試験を開始
日鉱金属では、低品位の銅精鉱から効率的に銅、金をは
パイロット・プラント
(オーストラリアパース)
‚ 低品位鉱石から効率的に金属を回収できる新技術
「日鉱式塩化法」
じめとする非鉄金属を回収できる、独自の新しい湿式製
「 日鉱式塩化法 」は、日鉱金属が独自に開発した技術であ
錬技術「 日鉱式塩化法 」
( N-ChloProcess )を開発しま
り、銅品位の低い銅精鉱から銅だけでなく金・銀などの貴
した。本技術は、資源の生産性革新に大きく貢献するも
金属をも効率的に回収できる点に特色があります。
のと期待されます。また、エネルギー消費量の大きい溶
近年、既存の鉱山から生産される銅精鉱の品位低下や
錬工程を必要としないため、銅生産の主流である乾式製
不純物増加の傾向が顕著となっていますが、この「 日鉱
錬法に比べ、SOx が発生せず、大幅な省エネルギーと
式塩化法」を用いることで、貴金属を含有する低品位の銅
CO 2 排出量削減が可能です。
精鉱からこれらの金属を回収することが可能となりま
現在、2009 年度上期完成を目途に、オーストラリアに
す。これにより、貴重な資源の有効活用が推進されるこ
おいて、パイロット・プラントを建設しており、完成後は、
とに加え、鉱山の効率的な延命や、これまで困難であっ
本プロセスの商業的適用の実証化試験を 1 年間行う予定
たタイプの鉱山開発の促進が期待されます。
です。
今後は、早期に実証化試験を完了して技術を確立し、
「日鉱式塩化法」を活用することにより、鉱山権益の獲得、
鉱山プロジェクトへの参入を図ります。
パイロット・プラントの概要
立地
日鉱式塩化法の仕組み
パース
低品位銅精鉱
(オーストラリア西オーストラリア州都)
操業規模
100t /年(銅量)
建設費・操業費
建設費 約 28 億円
操業費 約 8 億円/年
主要スケジュール
建設完了 2009 年度上期
銀抽出
銀回収
塩化浴による銅浸出
銅抽出
銅浸出残渣
硫酸浴による
銅電解採取
金浸出
金回収
金浸出残渣
銀
金
銅