2012 年度 事業報告書 自 2012年4月 1日 至 2013年3月31日 公益財団法人 山田科学振興財団 2012 年度(2012 年 4 月 1 日~2013 年 3 月 31 日)事業報告書 Ⅰ. 事業報告 概要 当財団は、自然科学の基礎研究を助成振興し、もって我が国の科学研究の向上発展と人 類の福祉に寄与することを目的としている。この目的を達成するため、本年度も自然科学 における多岐の分野に渡って、基礎的研究に対する援助、研究者の海外派遣に対する援助、 学術集会の開催及び援助を実施したが、事業の運営について若干の変更を行った。 研究援助の選考対象は推薦制をとっているが、推薦が得られなかった研究者に対しても 研究計画書等の資料を財団関係者が閲覧することになっていた。しかし閲覧しなくとも公 益性に問題はないと考え、本年度からは推薦があったもののみを選考対象とした(2012 年 2 月 25 日理事会決議) 。 学術集会の開催援助に関して、山田シンポジウムは理事・評議員による主催責任者の推 薦を経て選考委員会にて採択を審議することになっていたが、これとは別に主催責任者を 公募し、直接選考委員会にて選考を審議することもできることとした。さらに研究援助、 山田シンポジウム及び山田研究会の推薦者として、当財団の役員等に加えて、学術参与並 びに当財団の役員等経験者を追加した(2012 年 5 月 19 日理事会決議) 。 これらとは別に東日本大震災被災地児童の教育支援を行う、「一般財団法人 教育支援 グローバル基金」へ寄附を行うための義捐金募集事業を行った。 1.自然科学の基礎的、学際的研究に対する援助 1) 研究援助 物理、化学、生物・医学の各分野における萌芽的、独創的な基礎研究に対して研究 費の援助を行うものである。本年度は学会推薦及び個人推薦が 63 件あり、選考委員 会により 14 件が採択、 理事会の決議を経て総額 3385 万円の研究費の援助を行った。 また、過去に本財団の研究援助を受けた研究者を一堂に会して成果を互いに発表す る研究交歓会を開催、14 名の発表と質疑応答、意見交換が行われた。 2.自然科学の研究を行うための招聘・派遣、その他国際学術交流に対する援助 1) 長期間派遣援助 海外における学識交換を通じて学術の国際交流を促し、また協同研究によって相互 に研究の学際的あるいは国際的な進展を図るため、長期間(6ヵ月~1年間)海外派遣 するための渡航費、滞在費等の援助を行うものである。公募による直接申請が 6 件 あり、理事会決議により 3 件が採択、本年度の海外出発者に対して 188 万円の援助 を行った。また派遣を終えて帰国した研究者による長期派遣者研究交歓会を開催、5 名の成果発表を行い、学術の交流のみならず内外の研究現場の比較と研究を行う上 での問題点についても意見交換を行った。 2 3.自然科学に関する学術集会の開催援助 内外の研究者が最先端の研究内容を講演、討議する国際学術会議「山田コンファレ ンス」の開催援助を実施、第 66 回山田コンファレンスの開催費 685 万円の援助を 行った。また山田研究会は 1 件実施し、90 万円の開催援助を行った。 4.東日本大震災支援事業 1) 義捐金を募り、東日本大震災の震災孤児や被災遺児をはじめとした被災児童に対 して全奨学金提供と就学支援等を行う一般財団法人教育支援グローバル基金に 義捐金の全額 540 万円を寄附した。 予算 (万円) 事業名 件数 審査 採択 実施 支払 (万円) 摘 要 募集開始 年月日 締切り 年月日 決定 年月日 2011.10.1 2012.2.29 2012.8.6 研究援助 3,000 63 14 14 3,385 研究交歓会 337 - - 1 296 長期間 派遣援助 700 6 3 2a) 188 長期間派遣者 研究交歓会 157 - - 1 105 2012.10.13 実施(大阪) 山田コンファ レンス 685 - 1 685 2012.6.2~2012.6.6 実施 (東京) 山田研究会 200 - 1 90 2012.9.22~2012.9.23 実施(東京) 東日本大震災 支援事業 540 - 1 540 東日本大震災の被災地支援事業として 義捐金を募集し、「一般財団法人教育支 援グローバル基金」への寄附を実施予定 その他の 事業費 2,041 - - 1,957 会議費、役員報酬等 計 7,660 - 20 7,246 実施率 94.6% 2012.6.2~2012.6.3 実施(東京) 2011.10.1 2012.2.29 2012.7.28 a) 1 名の出発日が 2013 年度であるため 5.その他 1) 財団ニュース 本財団の機関紙である財団ニュースを 2 回発行し、当財団関係者、研究援助や長 期間派遣援助の受領者、山田シンポジウムや山田研究会の関係者に配布、コミュニ ケーションの一助とした。 2) 事業報告書 2011 年度の事業報告書を発行した。 3 4
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