2003年3月1日発行(奇数月1日発行)通巻1084号 昭和26年11月24日 第三種郵便物認可 UNESCO 3 TERAKOYAを国策に ベトナム社会主義共和国 教育訓練大臣 グエン・ミン・ヒエン 2003 Vol. 1084 発行 △ (社)日本ユネスコ協会連盟 2000年3月24日、ベトナム政府と日本政府 は「ベトナム北部山岳地域成人識字振興計画」 を実施することに合意しました。 このプロジェクトは識字教育とともに、そ の後も人びとが継続的に学習できる機会を提 供し、きびしい山岳地域に暮らす人びとの教 育レベルの向上を支援して、食糧不足や貧困 の解消、収入の向上をめざすものです。JICA (国際協力事業団)からプロジェクトの遂行を 委託された日本ユネスコ協会連盟(日ユ協連) は、3年をかけて、トゥアチュア郡とフォン トー郡(現在はフォントー郡とタムドゥオン 郡の2郡に分割)に40のコミュニティ学習セ ンター(Community Learing Center:略して CLC)と3つの継続教育センターを完成させま した。 CLCは、そのどれもが 人民の人民による 人民のため の学習場所です。あらゆる人び とに学習機会を提供し、暮らしを良くし、地 域を発展させるため、すべて地元の人びとに よって管理運営されています。 19世紀初頭、日本には全国各地に1万5000 カ所以上にのぼる「寺子屋」があり、人びと が基礎学力を身につけるのに役立ちました。 日本の近代化は、ある意味では寺子屋の存在 によって成し遂げられたといわれます。その ことをうかがって、我々ベトナム国民も大変 勇気付けられました。 プロジェクトでは、施設の建設と同時に、ラ イチャウ省教育訓練局と密接に協力して、郡や 村のリーダー510人を対象とした、活動内容 や彼らの役割に関する研修会が開かれました。 CLCでは識字クラスが50と識字後クラスが75 開かれました。寺子屋で学んだ人の数はのべ2 万6579人にのぼります。学習者は全て少数民 族の人びとで、このうち80%は女性でした。 また、養蜂、養鶏、 会 長:児島 仁 副 会 長:平山郁夫 ミミズ養殖、キノコ 村田昌志 栽培など技術指導の 鈴木幹夫 理 事 長:野口 昇 講座が245ものクラ スで開講され、ス http://www.unesco.jp ポーツや文化交流など、村びとの集会場ともな りました。まさにCLCは人びとの暮らしを物 心両面にわたり向上させるのに中心的な役割 を果たしはじめています。 プロジェクトの開始から3年、教育訓練省は、 このCLCを、 「村びと誰もが教育に参加できる 社会」をつくるモデルになるものと非常に重 視しています。また現実に省の指導により、 CLCは全国に急速に普及しはじめました。 JICAと日ユ協連の支援によるライチャウ省の 40カ所以外にも、2003年1月には全国780カ 所で活動が始まりました。2003年9月には、 全国の15%にあたる1500カ所の村々にCLCが 増える予定です。 教育訓練省は、まもなく「コミュニティ学 習センターの組織と活動に関する規定」およ び「メコンデルタ、タイグエン地方、北部山 間各省でのコミュニティ学習センター普及方 針」を発布します。 私はベトナムの教育訓練省を代表して、日 本政府、日本の人びと、JICA、日ユ協連に対 しベトナムへの教育事業支援に心から感謝の 意を表したいと存じます。同時に、 「万人のた めの教育を実現し、全国をひとつの学習社会 にする」というベトナム共産党第9回大会の方 針に沿って、各CLCが適切かつ効果的な活動 が続けられるよう、日本政府と日本人のみな さまに対し、JICAと日ユ協連による人材養成 センターの建設と指導者への研修プログラム を引き続き支援してくださることを願ってや ISSN1340-6442 みません。 (原文はベトナム語) ベトナム・ライチャウ 2000年4月にプロジェクトが始まってから3年。 世界寺子屋運動の長い歴史の中で、このプロジェク トはひとつの画期的な事業となった。 日本ユネスコ協会連盟(日ユ協連)が現地に事務 所を構えて、直接事業の運営にあたるのが初めてな ら、市民の方々からの募金に加え、ODA(政府開発 援助)の事業をNGOに委託するJICA(国際協力事業 フォントー トゥアチュア 日ユ協連 プロジェクト事務所 ライチャウ省 佐 藤 幹 治 2 国 際 協 力 事 業 団 ︵ J I C A ︶ ア ジ ア 第 一 部 長 ベ ト ナ ム プ ロ ジ ェ ク ト に 寄 せ て ユネスコ 2003 3月号 ディエンビエンフー 団)の「開発パートナー事業」という新しい枠組み から公的な資金を得てプロジェクトを執行するのも 初めてだ。すべてが手探りの中で始まったこの事業 も、この3月末をもって完了しようとしている。 南北に長い国の北西のはずれ、ベトナム人でさえ 辺境の地と呼ぶ、山岳少数民族居住区ライチャウ省 の僻村に、 「すべての人びとのための生涯学習の場」 、 中でも、貧しさなどから幼いころ学校へ通えなかっ た人が、読み書きを学び、暮らしを良くする知識や 技術を身につけられる学び舎がつくられた。しかも チュンタム ホ ク タ プ コ ン ド ン テ ラ コ ヤ ※ 住民自身の手によって。中心 学習共同寺子屋 であ る。その数40。村の寺子屋を支える3つの継続教育 センターもまた、みなさまの募金による支援で建設 された。 完成した寺子屋では、住民自身が、今何が必要な のかを考え、活動計画をつくり、実行していく。 「地 元のニーズに応じた参加型の学習施設」とは、言う は易し、行うは難しだ。どのようにして活動計画を つくり、それを実行していくか、繰り返し村のリー ダーや教員らに対する研修会が行われた。はじめは 五里霧中だった人びとも、村を良くするためには寺 子屋が必要だと確信し、今ではプロジェクトが終 ベトナムはドイモイ政策導入後、急速な経 済発展を遂げる一方、都市部と農村部の貧富 の差が拡大しており、とりわけ北部の山岳地 域は発展から取り残されています。そこで JICAは、日本ユネスコ協会連盟に委託し、 北部山岳地域のライチャウ省における識字教 育、継続教育の普及を通じた住民生活の向上 を目的として事業の実施を決めました。 近年「住民参加型」のプロジェクトが重要 視される中、本事業では多数の地域住民が寺 子屋の建築や活動に継続的に参画していま す。識字のみならず養蜂や農業の技術移転や、 文化交流も行うと同時に、都市部に継続教育 センターが設立され教員訓練が行われ、更に 国や地方公共団体の各行政機関に事業実施の ための委員会も設置、運営されてきました。 こうした現場での実績、積極的な広報、行 政府を巻き込んだ事業運営などが功を奏し、 ベトナム教育訓練省によって寺子屋活動の有 効性が認められ、将来は正式なノンフォーマル 教育制度として認可される予定と伺っていま す。また、読み書きを覚えた住民は養蜂の教 科書を読み技術を覚え、大切な人に手紙を書 き、幼い子供に本を読んで聞かせ、ビデオを 楽しめるようになるなど、この事業は人びと の生計や生活の向上に大きく貢献しています。 わずか3年間の協力でこのような特筆すべき 成果をあげられたのも、40を越える国々で寺子 屋活動を通じ識字教育の実績を重ねてこられ た日本ユネスコ協会連盟のご協力の賜であり、 また、 ベトナムで最も貧しい地域の一つである 事業地域において、不便な職務環境と厳しい生 活条件の下、献身的な活動を続けてこられた現 地スタッフの方々のご尽力なしには果たし得 なかったものです。今後残された協力期間にお ける事業の順調な展開と、本プロジェクト終了 後もプロジェクトの成果が現地に根付き末永く 活用されることを祈念いたします。 省 寺子屋プロジェクト完了 わった後も、自分たちの力で続けていくと約束して くれている。 プロジェクトは終了し現地の事務所も閉じること になるが、日ユ協連は、今後も彼らの主体的な取り 組みを見守りつつ、ときおり再研修などをして、寺 子屋が将来にわたり活発に活動を続けていけるよう 支援する。一方で、寺子屋はベトナム全土に広がろ うとしている。今後は、こうした動きへの協力も必 要となるだろう。 トミンの独立戦争を助けた歴史をも ※「寺子屋コミュニティー学習センター」のベトナム語 しい通学路が目前にあり、寺子屋コミュニティー学習セ ベトナムの山村 日ユ協連前会長 山本 卓眞 2000年4月、残留日本軍将兵がベ つディエンビエンフーから山道を3 時間半、目にしたのは40度を超す急斜面を「耕して天に 至る」人びとの姿でした。主産物は陸稲、玉ねぎ、鶏は 全て地鶏、豚も地豚でした。歓迎の席で娘さん二人が 歌ったのは「学校への遠い道」。山を越え谷を渡りの厳 ンターの必要性を痛感させられた。日ユ協連・JICA協力 の初プロジェクトで、関係者が多くの障害を克服し目的 を達成しつつあることに敬意を表したい。ファン・バン・ カイ首相が私たちの活動に理解と賛同を示され、ベトナ ムの国策による継続と拡大につながることとなった。 ベトナム・中国戦争が終わってから20年あまり。北部 山岳地帯では未だ飢餓との戦いがあるとの首相発言も衝 撃的だった。日ユ協連の活動は識字に続き、山村をも豊か にするための養蜂、農業技術にもわたり、吉田先生、田島 先生のご活躍を聞いて喜び、今後に期待したい。色彩豊か な民族衣装はお祭用ではなく普段着なのにも一驚、伝統 文化の画像アーカイブとして残したいものと思った。 児 島 仁 社 団 法 人 日 本 ユ ネ ス コ 協 会 連 盟 会 長 3 年 間 ご 苦 労 さ ま 2000年9月、最初の継続教育セン ターの落成式にディエンビエンフーを 訪問した。今もなお辺境の地といわれ るが、そこで出会った少数民族の人び とはみな心優しい、美しい笑顔を持っ た人びとだった。私たちはプロジェク トの実施に関わるさまざまな協議を行 う一方で、地元の人びとと楽しい交流 の時を過ごした。プロジェクトの中心 人物であるミン教育長のご招待を受 け、伝統的なタイ族の家屋でおいしい 夕げと伝統舞踊を楽しんだ事は今も強 烈な印象として脳裏に焼き付いてい る。 困難と思われた事業も、3年を終了 したと聞くと、アッという間の出来事 だったように思える。幸い、誰もが本 事業を成功したと実感できたことは、 誠にご同慶のいたりである。事業に全 力を傾注したベトナム教育訓練省およ びライチャウ省教育局、両国の平和の 礎として募金や交流活動に汗を流した 全国の協力者のみなさまやユネスコ協 会、資金的・技術的に多大な支援を受 けた国際協力事業団、そして友情を育 てながらパートナーとしての役割を立 派に果たした事務局職員、こうしたす べての人びとの協力の輪が一つになっ たからこそ、私たちは成功の喜びを共 有できるのだと思う。 何よりも寺子屋で読み書きを学んだ 人びとに「おめでとう」を言いたい。 学ぶ喜びに目を輝かせる青年の顔はさ わやかである。寺子屋から世界がはじ まり、寺子屋から未来が開ける。寺子 屋を支え、寺子屋で学んだすべての 方々に心より感謝申し上げたい。 ユネスコ 2003 3月号 3 最 終 回 あ り が と うご ざ い まし た 「あっという間に3年間が過ぎた。 困難な道のりを振り返ると、今日 の成果は奇跡である」。私たちと ともに汗水流してきたライチャウ 省教育局のギーさんの言葉だ。ミ ン教育長もまた「最初は日ユ協連 が何をしようとしているのかすら 分からなかった。それが今では、 日越双方が一体となって取り組む までになった」と振り返る。 確かに楽な道ではなかった。私 にとって、初めての海外赴任。ラ イチャウ省の人びとも寺子屋(コ ミュニティー学習センター)をつ くったことは今までない。互いに 喧々諤々しながら、なんとかここ まで辿りついた。楽でなかったの は我々だけではない。村の人びと も、ともに汗を流して寺子屋をつ くり上げてきた。ギーさんは続け る。「現地では、工事の際、さま ざまな民族の人びとがボランティ アで整地をし、その数は延べ千人 に上った。自動車が通れないとこ ろでは、皆で峠を越え、川を渡っ て、人力で現場まで数百トンの原 材料を運んだ」 。 そうしてできあがったそれぞれの 寺子屋に、学ぶ人がいる。それを支 える人がいる。 「ベトナム日記最終 回」 は、 そんな人びとの声を集めた。 * サンニェー村、山々に囲まれた モン人の集落に、15歳のスン・ ティ・スーさんは暮らしている。 貧しい家庭に育ち、弟や妹の世話 4 ユネスコ 2003 3月号 ベトナム事務所長 奥川 浩士 や家事を手伝わなければならず、 学校に通うことができなかった彼 女は、一昨年の9月から寺子屋の 識字教室に通っている。いまでは ベトナム語もすらすら話し、クラ スの中心的な存在だ。 「寺子屋に通ってベトナム語が できるようになる前は、市場で野 菜や肉を買うときに、ときどきお つりをごまかされたり、高く売り つけられたりしたの。だから市場 へ行くといつでもどぎまぎしてい た。お父さん、お母さんはベトナ ム語ができないから、今では市場 で買い物をするのは私の役目。私 がベトナム語ができるようになっ て、両親もすごく喜んでくれてい るし、私も本当にうれしい。結 婚?まだ全然考えていない。だっ て、その前にやりたいことがたく さんあるし、もっと本をいっぱい 読んで、いろいろなことを知りた い。どうしたら稲についた害虫を 駆除できるかを寺子屋で学んで、 実際にやってみたらとても役立っ たし、この間養蜂のことも勉強し たから、そのうち挑戦してみるつ もり。友だちと一緒に伝統舞踊を 踊ったり、歌を歌ったりするのも 楽しいの。将来は先生か婦人会の リーダーになって、モンの人びと にベトナム語を教えてあげたい な。ベトナム語ができるようにな れば、世界がうんと広がるんです もの。 」 * こうした学習者たちの喜びの声 は、寺子屋の先生たちの献身的な 努力によって支えられている。13 年間、バンボー村の小学校教員と して務めてきたドー・ティ・ヒエ ンさんは、都会で生まれ育ったが、 伯父に誘われてこの辺境の地へと やって来た。 「はじめは大変でした。伯父は 美しくて住み易い所だなんて言っ ていましたけど、都会育ちの私に は、村での生活なんて貧しくて惨 めにしか感じませんでした。それ に少数民族の人たちの話している 言葉はさっぱり分からないし。で も、彼らの貧しい生活を見ている うちに、ここで人びとの手助けを しながら一緒に暮らしていくこと が、私に与えられた使命だと思っ たんです。今では、モン、タイ、 ラオの言葉も話せるようになっ て、人びとの気持ちも良く分かる ようになりました。寺子屋での授 業では、みんな読み書きだけでは なく、日々の暮らしに役立つこと を学びたがっているんです。です 。 の人びとに んですもの 将来はモン る たいな。 が げ 広 あ ーさん て と え ん う を教 ・ティ・ス が 語 ン ム 界 ス ナ 世 ト 、 ベ なれば きるように で が 語 ム ベトナ ながら 手助けをし の と び 人 ここで 、 いくことが て し ら 暮 一緒に 命 つかの の中にいく 将来は、村 くりたい 寺子屋をつ れた使 私に与えら ます。 と考えてい んです。 ん だと思った ・ヒエンさ ドー・ティ ーさん ィン・ニョ チャン・デ から他の先生とも相談して、バン ボー村の寺子屋では、週のうち3 日間は識字、2日間は家畜の育て 方を勉強することにしました。識 字の教科書に載っていないこと も、生徒たちが知りたいとなれば、 いろいろ調べて授業の準備をしな ければならないので教師は大変で す。でも、私は人のために自分の 時間を使うことができて、とても 幸せだと感じています。 」このよう に寺子屋では、学習者のニーズに 応え日々の生活に直接役立つベト ナム語の学習に重点が置かれた。 スン・ティ・スーさん 適 と結論して帰ったのですから、 それが現地でいかに受けいれられ ているか早く見たくて仕方があり ませんでした。ある養蜂農家を訪 れると、まだ幼さの残っている少 年が対応してくれました。父親が 出て来ないので仕方なくこの子に 養蜂のことをきくと、すらすらと 答えるではありませんか。年齢を きくと13歳と言うので2度ビック リです。このように少年でも、11 人という大家族の生活と将来を担 い、現場での知恵も行動力も並々 でないということが分かり、素晴 ドー・ティ・ヒエンさん * この3年間、多くの専門家が日 本から派遣された。目黒ユ協顧問 の田島重雄帯広畜産大学名誉教授 は、2度にわたり現地調査を行っ た。以下は2002年4月、2度目の 訪問を終えた先生の感想だ。 「今度は2度目なので、4時間の 険しい道も気にならず、むしろ懐 かしさが感じられるくらいです。 1年前、この山村には養蜂が 最 チャン・ディン・ニョーさん らしい将来の地域リーダーを発見 した思いでした。ベトナムでは、 一人一人の国民が、少しでも経営 や生活を発展させようと、努力し ていることをひしひしと感じま す。私はベトナムに行くたびに、 励まされて帰ってくるのです。 」 * ビンルー村の人民委員会主席で あるチャン・ディン・ニョー寺子 屋運営委員長も、そんな高い志を 持ったベトナム人の一人だ。 「私はハノイ近郊の貧しい農家 に生まれました。ですから、経済 的な苦しさがいかにつらいことか を身をもって体験しています。私 の夢は、次の世代の人たちが、私 の子どもの頃のような惨めな生活 でなく、少しでも良い暮らしがで きるようになることです。でも、 私一人の力なんて大したものでは ありません。周りにいる寺子屋運 営委員会のメンバーたちが、私と 一緒になって一生懸命働いてくれ るからこそ、ビンルー村の寺子屋 ではこうして活発な活動ができて いるのです。大きな村ですから、 遠く離れた山の上の集落に住む人 びとは、なかなか寺子屋まで通っ てこられませんので、将来は、村 の中にいくつかの寺子屋をつくり たいと考えています。 」 * 人びとの夢を乗せた寺子屋。ラ イチャウ省でのプロジェクトが呼 び水となって、今ではベトナム全 国に700を越える寺子屋が、ベト ナム人の手によってつくられてい る。今や、中央政府も寺子屋の全 国普及に本腰を入れ出した。この ような素晴らしいプロジェクトの 実施を可能にしてくださったすべ ての関係者のみなさまと、私にこ のような機会を与えて最後まで支 えてくださった方々に心から御礼 申し上げます。本当に有り難うご ざいました。 ユネスコ 2003 3月号 5 ベトナムプロジェクトの歩み 【 主 な 活 動 や 出 来 事 】 【年月】 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 6 現地事務所開設 プロジェクト開始式典 全40ヶ村の基礎データ収集 第1回プロジェクト・マネージメント・ユニット ここから事業は本格的に始動 山岳地域にふさわしい識字教材の作成 識字教員のトレーニング(80名) 40ヶ村約5000家庭へのアンケート調査実施 寺子屋運営委員の研修会(110名) はじめての寺子屋の起工式 山岳地域にふさわしい識字教材 全6冊 寺子屋の工事開始 絵入り教材開発ワークショップ ベトナム側関係者のインド・スタディツアー(7名) 研修会の講師になる人材の養成(14名) 寺子屋第1号開所式(トゥアチュア郡サンニェー村) 寺子屋実務責任者への研修会(37名) 寺子屋第1号(サンニェー村)開所式 成人教育についての教員向け研修会(138名) 寺子屋運営委員の研修会(37名) 小学校の代用教員に対する教育(220名) 養蜂技術指導者の養成講座(8名) ライチャウ省継続教育センター開所式 寺子屋運営委員の研修会(98名) ライチャウ省寺子屋活動振興セミナー(80名) 寺子屋運営委員の研修会(37名) 養蜂教材製作ワークショップ コンピューター技術講習 トゥアチュア継続教育センター開所式 農業技術講習会 フォントー郡継続教育センター開所式 ベトナム側関係者のタイ・スタディツアー(10名) 全国寺子屋普及セミナー(150名) ライチャウ省の寺子屋リーダーらタイビン省へ寺子屋見学 寺子屋運営委員と識字教員への研修(72名) 補助教材開発ワークショップ(トイレの使い方のポスター、少数民族の物語の紙芝居など) 小学校代用教員への教育(270名) 寺子屋運営委員と識字教員への研修(58名)養蜂クラス講師養成講座(36名) 40軒すべての寺子屋の村への引渡し終了 成人教育担当官へのワークショップ(19名) 寺子屋活動運営能力向上のための研修会(122名) 最終評価調査 ベトナム側関係者のタイ・スタディツアー(13名) プロジェクト終了式典 ユネスコ 2003 3月号 養蜂教材 全6冊 ベトナムプロジェクトの歩み 【 専 門 家 の 訪 問 】 【 日 越 間 の 交 流 】 【月】 山本卓眞前会長をはじめとする訪問団と日ユ協連スタディ ツアー J. ミドルバーグ(UNESCOバンコク事務所)、B.K.バルラヤ(インド)、 M.M.イスラム(バングラデシュ)各氏が基礎調査 ライチャウ省ミン教育長来日 日ユ協連中央委員木村良夫さんが紙芝居を用いた教育について調査 教育訓練省継続教育局トゥー局長、ライチャウ省教育局ギー さん来日/名古屋国際センターの寺子屋スタディツアー 杉並ユ協スタディツアー 絵本作家かこさとし先生、木村良夫さんによるワークショップ開催 帯広畜産大学田島重雄名誉教授、玉川大学吉田忠晴教授による調査 岡田茂事務局長モニタリング 鈴木幹夫理事(当時)訪問と宇部ユ協青年部スタディツアー 吉田教授による再調査 児島仁会長をはじめとする訪問団と日ユ協連スタディツアー 岡山ユネスコ協会スタディツアー 春日住夫さん(春日養蜂場社長)ハミチツの商品化について調査 ライチャウ省ベー副主席、フォントー郡タィン主席来日、 「第1回世界TERAKOYA会議(京都)」出席 千葉県内ユ協他混成スタディツアー 鈴木幹夫副会長、本多隆評議員の訪問 千葉杲弘世界寺子屋運動専門委員会委員長による中間評価調査 市川市ユネスコ協会スタディツアー 田島教授による追跡調査 吉田教授による再々調査 紀北ユネスコ協会スタディツアー/高校生スタディツアー 上野卓彦さん、森川法夫さん、記録映像作成のため来訪 大阪南ユネスコ協会青年部(U's)スタディツアー 野口昇理事長をはじめとする訪問団と日ユ協連スタディツアー ユネスコ 2003 3月号 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 7 む? どう取組 ユネスコ青年交流信託基金の助成を得て、6倍もの参加希 望者の中から選ばれた高校生13名がベトナムスタディツアー に行った。参加者たちは帰国後学校や地域で体験談を話すこ とが参加の条件となっている。今回は引率の先生方からの全 体を通した感想を掲載する。 神奈川県立大和南高校教諭 望月 浩明 ベトナム出発の前日、全国から成田へ集合した参 加者は、事前学習会を開いたり、交流会での出し物 について活発に意見を出し合った。ハノイに到着す るなり、ディエンビエンフーまでの国内便が天候不 良で突如キャンセルとなり、ハノイ滞在が延びるな ど、多少の混乱はあったが、29日に北部山岳地域の サンパイ村に着き、寺子屋の交流会を村の人たちと 一緒に開くことができた。 高校生たちは福笑い、こま回し、凧揚げなど、日 本の正月行事の紹介、書道や茶道などの実演、それ にハノイのホテルでも練習した「よさこいソーラン 節」 を踊り、楽しい交流の時間を過ごすことができた。 寺子屋には100名を越える村人が集まり、寺子屋が 地域の文化センターとしての役割も果たしていると いうことを実感した。 今回のツアーでは新しい試みとしてホームビジッ ト(一日家庭体験)が行われた。 朝の早い農家の生活に合わせて、 まだ暗いうちにホ テルを出発してそれぞれの農家の家を訪ねていった。 私の訪問した農家は30代の夫婦と3人の子供のいる 家庭だった。旦那さんはすでに、山へ働きに行ってい た。奥さんは豚の 餌 を 用 意 し てお り、早速、高校生た ちも豚の餌やり、 家の中の清掃、子 供の遊び相手な 【02 高校生スタディツアー (ベトナム) 参加者名簿】 ど、 いそがしく動 番 号 氏 名 高 校 名 き回っていた。昼 1 足立 和宏 大阪府立福井高等学校 2 新垣 裕子 沖縄県立向陽高等学校 食は貴重な鶏をそ 3 伊藤 麻美 尚志学園尚志高等学校 の場で調理してく 4 遠藤 洸希 福井県立武生高等学校 5 河口 友卯 椙山女学園高等学校 れたが、高校生た 6 菅原 麻衣 岩手県立前沢高等学校 ちも初めての体験 7 筋野 有里 筑波大学附属高等学校 8 津田 美樹 石川県立小松高等学校 らしく驚いていた。 9 蓮見 朱加 私立富士見丘高等学校 片言のベトナム 10 福本 一茂 工学院大学附属高等学校 語で何とか話そう 11 富士 未奈子 北海道札幌開成高等学校 12 前山 千秋 東電学園高等部 とするのだが、言 13 丸井 良子 帝塚山学院高等学校 いたいことが伝わ 引率教員 望月 浩明 神奈川県立大和南高等学校 引率教員 山本 昭一 大阪府立福井高等学校 らないもどかしさ。 8 ユネスコ 2003 3月号 ● ベトナムスタディツアー スケジュール ● ことばが通 12/26 東京 ハノイ ハノイ着 /27 ハノイ ハノイ視察 じるという 移動日ディエンビンフー市 ライチャウ市 /28 フォントー市 フォントー郡人民委員会表敬訪問 ことの大切 /29 タムドォン市 タムドゥオン郡人民委員会訪問 スンファイ村 交流会 さを、身を /30 ホタウ村 ホームビジット もって体験 タムドォン市 タムドォン教育局との夕食 タムドォン文化会館にて文化交流会 することが /31 マルタン村 中越国境視察 ディエンビンフー市 事務所スタッフと年越しそば できた。 1 / 1 ディエンビンフー市 省継続教育センター見学 博物館・A1の丘・司令部跡等視察 「アヒル / 2 フエ 世界遺産・フエ観光 が周りを歩 / 3 フエ フエ観光・地元高校訪問 / 4 ハノイ 東京 空路、帰国の途へ き回ってい たのがショック」 「子供たちが年齢のわりには小さかっ た」 「子供たちが仕事を良くやっていた」 「女の人たちが よく働いていた。 寺子屋へ行く時間はあるのだろうか」 「村人が都会に出ていくと伝統が崩れてしまう。学ぶ 事も大切だけど、村の良さが失われてしまうのはど うだろうか」ほんの一部だが高校生たちの感想である。 北部山岳地帯での体験はこの他にも文化交流会、 中越国境見学、継続教育センター訪問と続いた。日 を追うごとに高校生たちもこの地域で識字教育を進 めることの重要性を認識するようになっていった。 大阪府立福井高等学校教諭 山本 昭一 グエン(阮)王宮や寺院、皇帝の陵墓などの建造物 が点在するフエは、京都を思わせる古都である。王 宮付近は緑で覆われ、白いアオザイ姿の学生が映え る街でもある。王宮に入るとベトナム戦争で破壊さ れた建造物の復元が図られている。夜のミーティン グでは「世界遺産」について、そのまま残すのか (そこで生活する人びとがいる) 、当時の栄華を復元 するのか(それも当時のままか、経済上の理由で安 価な方法で)議論になった。もちろん結論は出ない が、高校生に問題意識は残ったと思う。 ゆったり流れるフン(香)川を船でくだる。やが て、ライトアップされたチャンティエン橋(仏橋) が見えてくる。ベトナムの魅力はフランスや中国の 影響を取り入れながらも自立して国を造っていると ころではないだろうか。その原動力が教育。ホー・ チ・ミンも学んだクオック・ホック高校を訪問出来た のは幸運だった。歓迎行事のあと数人ずつに分かれ て交流した。日越の将来を高校生に託したいと思う。 世界寺子屋運動への募金は、 (社) 日本ユネスコ協会連盟 郵便振替 00190-4-84705 口座名: 通信欄に「世界寺子屋運動」とお書き下さい。 ご協力お願いいたします。 2002年4月に開始したネパール・ ルンビニ・プロジェクトが順調に 進捗している。2003年1月5日から 寺子屋サポーター5名と現地を訪 れ、寺子屋識字教室で勉強する子 供たちや女性たちに会った。 子どもたちの声 朝9時、子供たちの元気いっぱ いの声が村中に響きわたる。世界 寺子屋運動の支援を受けて、学校 に行けない子供たちの識字教室 (前期)が始まった。授業を受け るのは9歳から14歳までの男女。 まったく学校に行ったことがない 子ども、家庭の事情で中途退学し た子どもなど寺子屋教室に通う理 由はさまざまである。子どもたち には教科書2冊とノート、エンピ ツが無料で配られ、週に6回2時間 の授業をこれから10ヶ月受ける。 「勉強できてうれしい」 「友だちが できて楽しい」と子どもたちは 口々に話してくれた。前期10ヶ月 勉強した後は後期10ヶ月の授業を 受ける。現在664人の子どもたち が寺子屋で学んでいる。 驚いたことに教室で勉強してい る女の子のほとんどが結婚してい た。といってもまだ親元で暮らし、 実際は婚約中で一緒に生活してい るわけではない。しかし、16歳頃 には夫の家に嫁ぐと聞いた。 女性たちの声 午後3時、女性たちが村の役場 に集まってくる。役場といっても 6畳ほどの部屋が2つあるだけの質 素な建物。16歳から45歳までの 男女が慣れない手つきでエンピツ を握り、ノートにネパール語を書 いていく。「本が読めるようにな りたい」「野菜の作り方を覚えた い」「水牛の飼い方を習いたい」 など識字教室に通ってくる理由は それぞれ異なるが、学習への熱意 はみんな同じ。現在614人の成人 が寺子屋で学んでいる。識字教室 を終了した後は、覚えたネパール 語で農業研修や職業研修を受けら れるようになる。少しでも収入を 増やし生活を豊かにするにはまず 識字なのだ。 プロジェクトが実施されている 村には多くの少数民族が暮らして いる。独自の言語で話し、ネパー ル語が話せない大人や子どもがほ とんどだ。識字教室でネパール語 を習得すれば、市場へ行ってもネ パール語で会話できるようになる だろう。 寺子屋建設準備進行中 新 し い 教 科 書 で 勉 強 す る 少 女 た ち ﹃ 神 ア 長 ジ 大 ア 使 の︵ こ中 こ央 ろ︶ ﹄が を 贈 呈 す る 2002年10月にネパール国王が 首相を解任したのに端を発して、 地方行政の混乱が続いている。そ のため寺子屋建設が予定より遅れ ていたが、昨年末には建設用地の 登記も完了し、建設の準備が整っ た。3月以降、予定地ではくわ入 れ式を経て、順次建設が行われる。 『アジアのこころ』を ネパールの子どもたちに贈呈 2000年の「平和の文化国際年」 を記念し絵本作家葉祥明氏のご協 力により出版された『アジアのこ ころ』のネパール語版1万冊が完 成。カトマンズ市内の小学校や寺 子屋に贈呈された。1月7日カトマ ンズ市内での贈呈式には、神長善 次・在ネパール王国日本大使をは じめ、宮辺鈴子さん(奈良県ユネ スコ連絡協議会事務局長)やネ パール関係者100名以上が出席 し、盛大に行われた。宮辺さんは、 ネパールの子供たちが平和を培う 心を育み、ネパールの発展の基礎 となることを願っているとあいさ つした。本事業は「アジアの子ど もたちに本を」に寄せられた募金 によって実施された。 今後ともみなさまのご支援とご 協力をお待ちしています。 (教育文化事業部 荒井千香子) 1月のルンビニは寒かった。 昨年6月に訪れた時は気温摂氏 40度。今回は一転して5度から 10度。日中も曇りがちで気温 が上がらない。朝は濃霧が立ち こめ、昼までどんよりした天気 だった。帰路は濃霧のため飛行 機が飛ばず、8時間かけて陸路 でカトマンズまで帰ってきた。 飛行機で30分、陸路で8時間。 これもネパールの現実だ。 ユネスコ 2003 3月号 9 世界遺産ノート (パキスタン) (ネパール) ガンダーラならびにルンビニへの支援開始 ネパールの「カトマンズの谷」の伝統家屋の修復、ベトナム「古都ホイアン」の町並み保存への協力に続き、 日ユ協連では新たな支援プログラムを実施する。本来はあるべきはずの基本的な資料さえ国によっては整備で きない状況にある事実を踏まえ、その遺跡の意味や重要性を現地の人びとに周知するために以下の2件につい ての「世界遺産募金」による独自支援を開始した。 「パキスタン・ガンダーラ遺跡のパンフレット制作 支援 」 内容:ガンダーラ文化は、パキスタン北西部のペシャワール県東のタキシラ 地方、北のスワート地方、西のアフガニスタンのバーミヤンをも含む 地域で花開いた。また、ギリシア・ローマの造形思想や技術、美術思 想などが流入しガンダーラ美術が興隆した。このガンダーラ文化や遺 跡に関する一般向け資料は現在ほとんど無い状況にある。地図と併せ て現地のウルドゥー語 契 約 者: ユネスコ・イスラマバード事務所 と英語解説の資料を作 実施団体: ペシャワール大学考古学博物館部局 成し、地元の人びとや 実施期間: 2002年11月〜2003年3月末 訪れる人びとに無料配 支 援 金: 10,000ドル 布する予定。 「ネパール・ルンビニ小冊子制作 支援 」 内容:インド国境にほど近いネパールのルンビニは、「仏陀の生誕地ルンビ ニ」として世界遺産リストに1997年に登録された。紀元前3世紀頃に アショーカ王がこの地を訪れ、ここが生誕地であることを示すために 残したと考えられる石碑(ピラー)や、釈迦がこの地で誕生したこと を示す生誕石が発見されている。ルンビニの仏教文化や遺跡の保護に 関する小冊子をネパール語と英語で発行する。ルンビニでは寺子屋事 業が2002年から開始 契 約 者 インターナショナル・ブッディスト・ 実施団体: ソサイエティー されており、寺子屋支 実施期間: 2003年1月〜2004年1月 援地での世界遺産活動 支 援 金: 1,630ドル の推進を目指す。 10 ユネスコ 2003 3月号 九州ブロック研究会 12月7日・8日、熊本市「くま もと県民交流館・パレア」で7県 12協会80名が参加して九州ブ ロック研究会が開催された。ブ ロック間交流の視点から千葉県市 川市ユ協事務局長吉崎晴子氏が 「ボランティアとしてのユネスコ 活動に喜びを感じて」と題した講 演を市川市ユ協会活動紹介ビデオ をまじえて行い、具体的で示唆に 富んだ内容と参加者から高い評価 を受けた。特筆したいのは、熊本 ユ協が「ユネスコ活動の新たな歩 みのために」の質問事項に従った アンケートを事前に九州ブロック 内全ユ協に送付し、回答の分析結 果を資料としてまとめたことだ。 分科会討議のベースとして画期的 かつ有効な資料となった。アン ケートの中の協会資金獲得方法と して、年会費・寄付・助成金と回 答した協会が8割以上であるのに 対して「事業イベント収益」 「広告 収入」は1割であることは象徴的 であった。来年度は福岡県久留米 ユ協が12月6日・7日に開催され る予定だ。 (総務部 石神澄子) インド・ゴカック・プロジェクト 地鎮祭 プロジェクト開始2年目の今年 は、実施地45村のうち15村で寺 子屋建設が始まる。建設開始を前 に、最初の15村のひとつに選ばれ たラジャプール村で1月19日、地 鎮祭が行われた。昨年「世界子ど もの日」にちなみ全国の店舗で同 プロジェクトのための募金へのご 協力をいただいた日本マクドナル ド㈱を代表して社員5名が16日〜 24日現地を視察し、地鎮祭にも出 席された。 寺子屋が建設されるのは村から 提供された公共地。地鎮祭ではヒ ンズー教の 僧侶による お祓いの 後、BIRDS 代表パティ ル氏や村の長老がくわ入れを行 い、日本マクドナルドの楠山辰さ んが建設地に清められた「石」を 埋めた。寺子屋では識字教室や農 業研修など村のニーズに合わせた プログラムが行われる予定だ。 日本マクドナルドの皆さんは、 既に地鎮祭を終えた村で村人と共 にくわやざるを手に大汗を流しな がら整地作業を行ったり、村人を 対象に啓発を目的として行われた 路上劇の演技にも参加。村人から 大きな笑いと拍手喝采を受けた。 (教育文化事業部 古澤真理子) 定款改訂の進捗報告 昨年5月開催第53回通常総会に おいて日ユ協連定款改訂案が承認 され、主務官庁である外務省、文部 (2月 科学省に認可申請を行った。 17日現在まだ認可はおりていない) 両大臣の認可が今年度末までに おりた場合には、関連した諸規定 改訂案に則して来年度役員等改選 が行われ、総会・理事会・評議員会 を新定款にもとづいて開催する運 びとなる。前期期日までに認可が 間に合わなかった場合は、現行定 款・諸規定に即って役員・中央委 員等の改選が行われ、諸会議も現 行名称のままの開催となる。いず れの場合も、2年に1度実施される 役員など改選の手続きは次の日程 で実施される予定である。 3月31日迄:構成団体会員代表者代 表代理登録 2002年度会費納入期限 4月中旬 :予備推薦名簿発送 5月 6日:予備推薦名簿回収 (当日消印有効) 5月10日:理事会 5月22日:予備推薦管理委員会開催 5月23日:総会(札幌) (総務部 石神澄子) ! New 斑鳩ユネスコ協会加盟 去る1月 25日開催第 206回中央 委員会で奈 良県斑鳩町 の斑鳩ユ協(会長小城利重氏/斑鳩町 長、会員数80名)が加盟した。 世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」 のある町、斑鳩に是非ユ協発足を−の 願いは奈良ユ協・県連など近隣ユ協の 熱意もあって、2002年5月18日に設立総 会が開催された。12月22日にはヴォー カルグループ「エンブリア」を招いて のチャリティーコンサートを開催し 840名が参加するイベントを成功させ た。会員には町長、教育長他、文化人が 多数名を連ね、 「7世紀に聖徳太子が 『和』の精神をもって隋(中国)と交流 をはじめたその心を全国に発信する」 ことを旨としている。世界遺産のある 地域ユ協とともに文化遺産を標榜する 同ユ協の新しい活躍が期待される。 連絡先:斑鳩ユネスコ協会事務局 〒636-0116 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺1-8-25 電話:0745‐74‐6800 ユネスコ 2003 3月号 11 あなたの協会も参加しませんか? 青少年向けイベントのご案内 ◎ユネスコ・子どもキャンプ◎ ◎全国高校ユネスコ研究大会◎ ◎日本ユネスコ運動全国大会◎ 毎年夏に日ユ協連が主催する事 業で今夏35回目を数えます。毎年 変わる開催地の青年が企画・運営 し、 ウォークラリーやキャンプファイ ヤーをはじめ、自然の中の生活を 楽しみます。ユネスコ精神に基づ いた生活の中から、子供たちが友 情を育み最後には感動の涙の別れ となります。友だちに会いたいとリ ピーターも多いプログラムです。 全国各地の高校生約180名、教 員約40名が、毎年夏休みに3泊4 日間集い、ユネスコのテーマにも とづいた分科会(多文化理解、環 境、平和、人権、識字など)にわか れて体験学習や討議を行います。 今年の夏49年目を迎える伝統あ るプログラムで、高校生自らが運 営する熱気には、誰もが圧倒され ます。是非ユ協会員からも参加者 を推薦してください。 ★対象:ユネスコ活動や国際理 解などに関心のある高校生・教 職員(ユ協推薦も受け付けます) ★お勧めポイント: ① ユネスコが取り組むさまざま な課題を、学校では経験でき な い 体 験 学 習( フ ィ ー ル ド ワーク)を通して学べる。 ② 全国の高校生が一堂に介し、 交流し学びあうことで、若い 人びとへのユネスコ精神の普 及の場となる。 ③ 教員同士の交流の場になる。 ★2003年度の詳細: 第49回全国高校ユネスコ研究大会 開催日:2003年8月7日(木)〜 8月10日(日) 場 所:東京都・国立オリンピック 記念青少年総合センター 参加費:15,000円 開催要項:5月配布(予定) 全国大会 初日の夜ユ ネスコ活動 を行ってい る青年が全国から集まり、活動報 告やゲームなどを通して交流し、 今後の青年のユネスコ活動につい て話し合います。 また大会2日目には青年の集い 参加者全員で全国大会参加者に 向けアピールを行います。 ★対象:地域ユ協や大学ユネスコ クラブなどで活動している青年も しくは始めようとしている青年 ★お勧めポイント: ① 全国からの青年ユネスキャン が集い交流・研鑚する場。 ② 民間ユネスコ活動の全国的な 動きや携わる人びとを知るこ とができる。 ③ 全国大会の分科会を青年自ら が企画し運営する。 ★2003年度の詳細: 第59回日本ユネスコ運動全国大 会青年の集い 開催日:2003年5月24日(土) 20:00〜(レセプション終了後) 場 所:北海道札幌市・北農健保会館 ※両日にわたり全国大会へ参加 することが青年の集い参加の条 件となります。 申込方法:本誌同封要項に記載 ★対象:全国の小学校4年生〜中 学3年生(同時に16才〜35才の スタッフ青年も募集) ★お勧めポイント: ① 3泊4日の寝食を通して、かけ がえのない友情が育まれる。 ② ユネスコの理念や自然の大切 さを体感。 ③ スタッフとして参加する青年 ユネスキャン育成の場。 ★2003年度の詳細: 第35回ユネスコ子どもキャンプ 開催日:2003年8月1日(金)〜 8月4日(月)※7月31日 スタッフ事前研修日 場 所:千葉県 参加費:15,000円 開催要項:4月配布(予定) 青年の集い ※上記イベントの詳細情報は右記のホームページで紹介されます……… http://www.unesco.jp/youth/ 新 日 本 ユ ネ ス コ 国 内 委 員 紹 介 日本ユネスコ国内委員会(会長:平山郁夫) 連絡協議会会長)の各委員に代わり、右記の は「ユネスコに関する法律」に基づき、文部科 方々が新しい委員として委嘱されました。 学省に置かれる特別の機関を指し、 教育、科学、 文化などの各分野を代表する60名以内の委員 ◆継続委員…7名 で構成されています。日ユ協盟の関係者は「普 児島 仁 日本ユネスコ協会連盟会長 及活動小委員会」に地域的なユネスコ活動の 野口 昇 日本ユネスコ協会連盟理事長 領域の代表者として選任されています。2002 児嶋 眞平 ふくいユネスコ協会会長 年12月で3年の任期を終えられた、林美紀子 高木 眞弓 久留米ユネスコ協会事務局長 ︵ (杉並ユネスコ協会会長) 、保田耕志(和歌山県 敬 、三宅正勝(岡山ユ 称 ユネスコ連絡協議会会長) 略 ネスコ協会会長) 、 中井慶子 (香川県ユネスコ ︶ 鴇澤 武彦 鎌倉ユネスコ協会理事 12 ユネスコ 2003 3月号 和田 耕十郎 廣重 力 青森県ユネスコ協会理事長 北海道ユネスコ連絡協議会会長 ◆新委員…4名 小笠原 紀子 愛媛県ユネスコ連絡協議会副会長 長門 芳子 宇都宮ユネスコ協会会長 宮辺 鈴子 奈良県ユネスコ連絡協議会事務局長 脇 防府ユネスコ協会会長 正典 左から宮辺、小笠原、脇、長門各委員(敬称略) おしらせ・募 集 ●北海道内のネッツトヨタ(トヨタ車 の販売会社)7社が店頭募金を開始 2003年1月25日(土)より、北海道 ◆日時:2003年3月3日 (月)〜30日 (日) ●ユネスコ村大恐竜探検館開館 10周年特別企画展 「巨大恐竜の七ふしぎ」を開催中 10:00〜18:00 土日・祝日休館、ただし のネッツトヨタ7社(旭川、帯広、北 ユネスコ村大恐竜探検館は本年で 29・30日は開館 見、釧路、札幌、苫小牧、函館)のご 10周年を迎えました。この記念すべ ◆場所:電通ギャラリー 協力により、道内92店舗の各店頭で、 き年、6月2日まで特別企画展として ユネスコ活動への募金活動が開始さ 「巨大恐竜の七ふしぎ」が開催され れました。 ています。企画展では、恐竜がなぜ 今回の店頭募金は、全道ネッツト 巨大になったのか?、恐竜のフンは ヨタ7社が、 「希望を持てる世界を作 固い?〜匂いは?など、7つのコー るために、我々にできること」とし ナーで展開するとともに、実寸大の て日本ユネスコ協会連盟の活動に賛 恐竜の足の展示や、しゃべる恐竜の 同し、「道民のみなさまが世界で起 模型を2頭展示するなど、楽しい展 きている諸問題に目を向け、一人ひ 示を行っています。 とりができることを考えるきっかけ ■詳しくはこちら↓ になれば」との願いから実施されま http://www.seibu-group.co.jp/rec/unesco/ 箱の設置をはじめ、CM放映やラジ オ告知も行われます。 中央区銀座7-4-17電通銀座ビル1階 ◆入場料:無料 連日多くの人でにぎわった丸ビルの展示会 (1月10〜19日) した。ポスターの掲示、ユネスコ活 動に関する各種パンフレットや募金 TEL:03‐3574‐2545 ●三菱IMPRESSION−GALLERY アジア子供アート・フェスティバル 「アジアの子供達の絵日記展」 電通ギャラリーにて開催 ●JTBグループがユネスコ活動への 協力を開始! 「21世紀のツーリズム発展の一翼を 担い、平和で豊かな社会の実現に貢献 する」を経営理念とする㈱ジェイティー アジア22の国と地域の子供たち(6 ビー(JTB)グループが、日ユ協連の活 歳〜12歳) が「私の生活」 というテーマ 動に賛同、3月中旬より、同社の制作・ で描いた絵日記88作品を展示します。 配布するツアーパンフレット等でユネ また期間中、選考委員の葉祥明氏、 スコ活動への協賛を告知します。また、 C.W.ニコル氏他によるトークショーも ユネスコの理念にそったツアーで1人 開催予定。詳細は電通ギャラリーまで。 あたり200円の寄付を募っていきます。 ◆主催:三菱広報委員会、アジア太 第一弾として、エースJTBが実施する 平洋ユネスコ協会クラブ連 エコツアー「ファーブル」とJTB中国 盟、㈱電通、 日本ユネスコ 旅行が実施する「LOOK中国(一部 協会連盟 コース) 」が対象となります。 ■詳細は、ネッツトヨタのユネスコ 活動のページ↓ http://www. do-netz.co.jp/webpress/unesco.html 去る2月13日、国連とユネスコの主催によ ナーシップのもと、一丸となって取り組むこ る「国連識字の10年」の開始式がニュー とにあると述べた。 ヨークの国連本部で開催された。 現在、15歳以上の5人に1人が非識字 なお同時開催されている展示会には 者で、その数は8億6100万人にのぼり、 三菱広報委員会と当連盟が主催で1990 3分の2を女性が占めている。また学校 年の国際識字年より実施してきた「ア に行くことのできない子どもの数は1億 ジア子供アート・フェスティバル」の 1300万人を数える。「国連識字の10年」 パネル8点も展示。民間企業の助成を得 の目的は、識字の重要性を訴え、識字率向 上を世界に喚起す て行われている優れた識字促進事業として 評価され、国連機関によるパネル出品以外の ることにある。テーマは 唯一の Literacy as Freedom 。 展示物とし 開始式で挨拶した松浦晃一 て取り上げ 郎ユネスコ事務局長は、識字 られている。 の10年の成功の鍵は人類共通 同展示会は3 の目的 ― 識字率の向上 ― の 月26日まで ために国際社会が強いパート 開催予定。 ユネスコ 2003 3月号 13 2002年11月1日〜12月31日・敬称略 ご協力ありがとうございました。 ご協力者一覧 書きそんじハガキ・切手 ■ワールド・ヘリテジ・ファンド 三重県:祖父江利夫 玲子/荒籾あゆみ/安藤純一/池田健 新潟県:新潟市立東石山中学校ユネス 栃木県:原秀年 京都府:秋月清/浦谷文代/並川理子 男/池田忠正/石井千昭/磯崎一美/ コ委員会 埼玉県:小宮雅明 大阪府:葛城文子/児島朋子/福島正 市原正男/梅田まち江/遠藤勢津夫/ 栃木県:佐野市立城東中学校/財団法 千葉県:三島恵子 彦/福田富美子 大野忠雄/小野楢次/開沢利江/香川 人栃木県国際交流協会/栃木県立宇都 東京都:斎藤由里子/塩田真己/篠田 兵庫県:小西俊子/芝野慶子/西畑美 洋子/笠間文夫/柏木文男/金子國 宮北高等学校/ユネスコみどりの会O 典良・佳子 子 紘/上村由紀/神山幸子/神部章/木 B会 神奈川県:鈴木千里/福嶋聡美 岡山県:井上智子/大熊立代 村元雄/久保敏雄/久保寺健一/小菅 群馬県:安中碓氷ユネスコ協会/太田 大阪府:印藤八郎/岸陽子/山本勲 広島県:松本多恵子 博治/小林武/小林延枝/近藤久江/ 市立沢野小学校/群馬三菱自動車販売 和歌山県:西川治 山口県:岡田節代 斎藤邦一/斎藤尚雄/佐久間春子/関 ㈱富岡営業所/高崎市立寺尾小学校/ 兵庫県:富士谷重樹 鳥取県:浅田史緒 野サト/関野武/関山仲夫/芹沢秀 高崎ユネスコ協会 高知県:仙頭英子/徳広紘子 夫/田代優/田代律子/田島由香里/ 埼玉県: 福岡県:秋山恵子 立野路枝/谷亀理/津田敏子/剱持嘉 市立両新田中学校/所沢市立山口中学 北海道:秋川宜聖/河野芳子/小藤道 熊本県:坂田道太/中野史子 久枝/常盤博/中里明/中山清子/永 校/所沢西高校1−8/深谷地方ユネ 子/竹川亨 鹿児島県:武田ファミリー 井マスミ/西山哲/根本利一郎/野村 スコ協会/武蔵国際総合学園東京校生 青森県:鵜島冨美子 北海道:和光堂 浜生/配島成光/橋本テル子/長谷川 徒会 宮城県:伊藤敦子/岡幸男 愛知県:ナゴヤ音楽教育研究会 弥生/早野眞美/日比谷加代子/平田 茨城県:中村医院/常陸太田市内の 新潟県:山田みさお 佐賀県:佐賀ユネスコ協会 広子/平野實延/廣田恵子/福島孝/ 小・中学生/ひたちなか市立大島中学 藤川孝男/本多正八/本多美夫/松下 校生徒会/ひたちなかユネスコ協会/ 民子/松田宏道/村松光子/山崎悦 日立ユネスコ協会/水戸ユネスコ協 ■一杯のスプーン 栃木県:菊地親子 埼玉県:大石博美/岡安藤男/西垣昌 ■ユネスコ・世界寺子屋運動 埼玉中央青年会議所/草加 彦/野上節子/野上義夫 北海道:中山照子/林幸子 子/湯川良平/湯本田鶴子/米山静 会/グローバルアクトクラブ 千葉県:伊藤智恵子/大塚久子/鈴木 青森県:小平久子 江/両毛明良/和田美惠子 千葉県:㈱伊藤水道/うすい日出男後 啓子/原一司 岩手県:遠藤勝博 富山県:鷹田安二 援会/浦安市ユネスコ協会/柏アジア 東京都:磯崎千壽/伊藤明美/伊東登 宮城県:岡幸男/工藤美紀 石川県:高林敏久 寺子屋協力会/柏ユネスコ少年団/芝 茂子/伊藤博子/岩田昌子/上野喜代 福島県:陽田美枝子 愛知県:神谷綾子/越川卓/佐々木清 山町立博物館友の会/ジェイティエー 蔵/上野寿男/江崎智昭/河野美智 栃木県:崎田弘一/原秀年 三重県:滝哲男 スター㈱/館山ユネスコ協会/千葉日 子/小塚敦子/佐々みち子/佐藤久美 群馬県:猿谷岳史/野木村俊夫 滋賀県:田中康勝 本大学第一小学校ボランティア委員 子/塩澤裕幸/末永サナエ/鈴木喜代 埼玉県:荒井甲子/植竹道子/尾崎達 京都府:中澤忠 会/東京歯科大学千葉病院医療課杉 子/田中和子/野田一郎/橋本晴子・ 夫/竹内和子/中島孝代/宮川速子 大阪府:小西浩子/白水京子/鍋本美 村/常盤平幼稚園PTA白鳥の小箱/ 祐一/羽生恵美子/幅和子/原田芳 茨城県:済藤洋子/寺島打江/根本朋 穂/正岡のり子/山野有文/柚木英 藤本歯科長洲医院/㈱ユナイテッド 子/松田薫/宮崎紀子/山崎一郎/渡 子 治/吉岡利恵 イースト 辺友紀子 千葉県:石井理恵/大塚久子/小野寺 兵庫県:井藤勇助/岡佐代子/小山迪 東京都:㈱大林組購買一部仮設機材 神奈川県:岡朋子/河合美智子/小泉 俊雄/加藤貴代/金井祭二/京増博/ 夫/橋本明美/馬場園明美/富士谷重 課/暁星中・高等学校シャリテ/国際 邦子/嶋田和美/竹内敏子/戸田和 鈴木啓子/手島英男/七田辰男/萩田 樹/森田均 ソロプチミストアメリカ日本東リジョ 子/根来忍/峯村克子 章/橋本和奏・遥香 岡山県:土屋綾 ン/小平市中島町住民の皆様/小平ユ 静岡県:大池寿櫻/紅林建三/紅林な 東京都:青木陽子/蘆田英治/石川佳 広島県:太田志保・茂雄/小野光代 ネスコ協会/新宿区立西戸山小学校/ か子/紅林道恵/佐藤千代子/椙山貞 余子/泉三和子/内田淳子/音喜多博 山口県:大空富美子/末吉正幸 真如苑社会育成本部/杉並区立天沼中 夫/鈴木さち子/鈴木節子/鈴木ちづ 英/小泉富史郎/嵯峨野佳世子/佐藤 長崎県:平野綾子 学校保健委員会/ 子/平郡紀子/広沢克枝/広住賀江/ 英昭/室住隆/島田九希芳/諏訪昭 熊本県:嘉悦貴子 学校/私立高輪中学校・高等学校/東 三島治/三島任郎/村松よき 三/武田浩枝/手島廣三/鳥居功/中 宮崎県:岩見芙沙 京調布むらさきロータリークラブ/東 岐阜県:佐合英司 村美枝子/林真紀/三上裕之/宮崎一 鹿児島県:山田正秀 京八王子東ロータリークラブ/東京都 愛知県:荒木ゆかり/神谷綾子/鈴木 三/宮下昌三/横山康一 その他:畠山邦夫/フジイイサコ/ミ 立三田高等学校ユネスコ委員会/東洋 梅三郎/立岡良子 神奈川県:相田隆一/赤松ヨリ/浅井 ヤジマミツオ/山口浩志/リキタニタ 興業㈱/日本マクドナルド株式会 ミノスケ/カゲヤマエツコ 社/ 北海道:上西春別小学校4年生/恵庭 院短期大学一年六組ご一同/文京学院 ご支援総額(2002年11月1日〜12月31日) 春光学園 星美学園中学高等 春光幼稚園/文京学 ユネスコ協会/小樽ユネスコ協会/釧 大学国際交流同好会ご一同/東京三鷹 プロジェクト 募金額(単位:円) ハガキ枚数 路ユネスコ協会/千歳ユネスコ協会/ ロータリークラブ/目黒ユネスコ協 ワールド・ヘリテジ・ファンド 95,000 − 北海道ユネスコ連絡協議会 会/山口国際法律事務所/㈱リン 一杯のスプーン(国際) 989,724 − 岩手県:岩手県ユネスコ協会連盟/岩 ク/ ユネスコ世界寺子屋運動 22,947,182 12,938 手県立盛岡第三高等学校PTA母親委 ショナル/㈱スタディ 6,708 − 員会/水沢ユネスコ協会/宮古市立河 神奈川県:㈱相田酒造/厚木ユネスコ 242,500 − 南中学校/宮古ユネスコ協会 協会/小田原市立酒匂小学校/小田原 − 山形県:和耕会 商工会議所会頭/小田原市立城山中学 福島県:いわき市立泉北小学校/いわ 校/小田原ユネスコ協会/ き市立草野小学校/学校法人恵泉学園 聞厚生文化事業団/鎌倉ユネスコ協会 飯坂恵泉幼稚園/須賀川市立西袋第一 会員梅田美千代/県立山北高等学校/ 小学校ボランティア委員会/日本キリ さがみ信用金庫理事長/新玉小学校/ スト教団飯坂教会/福島市立信陵中学 逗子市立沼間中学校生徒会/函嶺白百 校/福島ユネスコ協会 合学園高校/聖坂養護学校/福沢小学 カルナータカ州ユネスコ活動支援(インド) アジアの子どもたちに本を 被災地への緊急援助 アフガニスタン教育支援 世界遺産募金 49,000 2,500 − 5,046,534 − ユネスコ活動募金 221,795 − 忘れられた子どもたち基金 294,000 − 29,894,943 12,938 総 14 計 ユネスコ 2003 3月号 東洋文庫/ピーワイインターナ 神奈川新 募金協力のお願い すべての募金の振込先は以下の通りです。よろしくお願いいたします。 郵便振替 00190-4-84705 口 座 名 (社) 日本ユネスコ協会連盟 *振込用紙の通信欄に「世界寺子屋運動」 「世界遺産」など事業名を明記して ください。 *お名前にふりがなをお付けください。できるだけ電話番号をご記入ください。 *専用の振込用紙もご用意しています。ご入用の方はお申し込みください。 *募金は 「特定公益増進法人」 の認証による免税措置を受けられます。 免税証明が必要な方は、日ユ協連事務局まで毎年1月にお申し出ください。 校/放送ライブラリー/南足柄市立北 立王江小学校ユネスコ学校/下関ユネ 校/久米島大岳小学校/具志川市立兼 東京都:安藤歯科医院/㈱さいとうな 足柄小学校/南足柄市立南足柄中学 スコ協会/第一慈光幼稚園育慈会/第 原小学校/小禄小学校/平良市立鏡原 んぺい事務所/新宿区立西戸山小学 校/湯河原小学校/横浜市立六ツ川中 二慈光幼稚園育慈会/常盤中学校親師 中学校/高嶺中学校/知念小学校/東 校/㈱ソニー・ミュージックコミュニ 学校2年5組/カンバーランド長老キ 会/徳山市立久米小学校/徳山市立秋 江中学校/前田小学校/港川中学校/ ケーションズ/ネットマイル/富士通 リスト教会渋沢教会 月中学校/長門ユネスコ協会/防府市 宮古郡上野中学校/宮古郡城辺小学 ㈱/手打蕎麦渡邊 山梨県:甲府市立北西中学校生徒会/ 立新田小学校/焼肉ハウス 校/八重山高等学校/八重山商工高等 富山県:守山会 甲府ユネスコ協会/山梨県ユネスコ連 ぼうし 学校/安冨祖中学校/屋部小学校/陽 愛知県:大河歯科医院/㈲トラベルス 絡協議会 島根県:鎌手中学校ボランティアクラ 明高等学校/寄宮中学校/コザ高等学 テージ ブ 校/コザ高等学校定時制 京都府:舞鶴ユネスコ協会 長野県:あとりえ佐久 井出博士/あ とんがり ぷりこっと/長野北東ロータリークラ 香川県:高松ユネスコクラブ/丸亀市 ブ 立小手島小中学校/丸亀ユネスコ協会 静岡県:静岡大学教育学部附属静岡中 愛媛県:愛媛県立松山工業高等学校国 学校/私立藤枝南女子高等学校イン 際研究同好会/野村高校/松山市立た 東京都:武田浩枝/朝日生命ユネスコ 診療所 ターアクト部/ユネスコ世界遺産の ちばな小学校 クラブ 福岡県:九州女子大学高等学校揮亮大 会・浜松 福岡県:浮羽町立吉井小学校/北勢門 富山県:大沢野町立大沢野小学校/城 小学校6年2組/久留米商業高等学 端町立城端小学校児童会 校/久留米市立日吉小学校/久留米ユ 東京都:武田浩枝/松田薫 岐阜県:むつみ幼稚園 ネスコ協会/福間町地域婦人会/明治 京都府:浦谷文代 愛知県:浄土宗西蓮寺/創価学会名古 学園小学校児童会/ユネスコ・がんば 大阪府:仲門勇市 屋東文化会館東旭日区青年部/東海工 ろい大牟田の会/タナカ美容室/ギャ 埼玉県:越谷市立西中学校創立40周 北海道:赤羽拓己 業専門学校熱田校高等課程生徒会/め ガ・コミュニケーションズ九州支社 年記念実行委員会/越谷ユネスコ協会 茨城県:佐藤厚二 いきん生協ユニセフ活動すすめる会− 大分県:大分県ユネスコ協会連盟/大 春日井 分県立中津北高等学校ユネスコクラ 三重県:桑名ユネスコ協会 ブ/大分県立大分東高等学校ユネスコ 北海道:赤羽拓己 京都府:前田見知子 滋賀県:井田歯科医院 同好会 東京都:山田みち 大阪府:前原礼子/山本勲 京都府:並川理子 奈良県:小川慎一郎 久保/長浜ユ ■インド・カルナータカ州ユネス コ活動支援 ■アジアの子どもたちに本を ■被災地への緊急援助 大阪府:堺市立平和と人権資料館/戸 口歯科医院/原歯科 兵庫県:相生ユネスコ協会/神谷歯科 会事務局/久留米ユネスコ協会 大分県:数野歯科小児歯科 佐賀県:古賀歯科医院 ■ユネスコ活動募金 千葉県:門脇俊史 東京都:新井和恵/唐澤聡 ネスコ協会 宮崎県:医療法人明和会 京都府:綾部市立何北中学校/西本願 院/えびのロータリークラブ/門川 寺御影堂平成大修復奉讃会事務局/イ ロータリークラブ/串間ロータリーク クルミ時計店 ラブ/小林ロータリークラブ/小林中 大阪府:足利歯科病院/池田マルチメ 央ロータリークラブ/西都ロータリー ディア㈱/和泉南ロータリークラブ/ クラブ/佐土原ロータリークラブ/高 茨木市立三島中学校/大阪市立田島中 鍋ロータリークラブ/田島歯科クリ 埼玉県:伊藤文子/稲垣留美子/榎本 茨城県:日立ユネスコ協会 学校/関西ケーブルネット㈱/堺市立 ニック/日南ロータリークラブ/日南 君子/岡安藤男/加藤静子/金子きよ 東京都: 春光学園 春光幼稚園 平和と人権資料館/吹田ケーブルテレ 中央ロータリークラブ/日南ユネスコ 子/小山宜孝/小山静子/小山真平/ 京都府:リフレッシュスタジオ楽々 ビジョン㈱/たかいし寺子屋ウオーク 協会/延岡ロータリークラブ/延岡中 小山崇幸/小山昌彦/清水雅一/荘智 大阪府:和泉南ロータリークラブ 実行委員会/高槻ケーブルネットワー 央ロータリークラブ/日向ロータリー 子/高島民枝/戸井政廣/春山花/春 奈良県:斑鳩ユネスコ協会 ク㈱/豊中コミュニティーケーブルテ クラブ/日向中央ロータリークラブ/ 山昌子/春山光弘/星野悦子/宮沢百 山口県:萩市立椿西小学校 レビ㈱/富田林市立新堂小学校/東大 日向東ロータリークラブ/都城北ロー 合子/本橋恵子 香川県:香川県立飯山高等学校ボラン 阪ケーブルテレビ㈱/守口・門真ケー タリークラブ/都城地区ロータリーク 千葉県:岡部宗祐/坪谷正則 ティア部 ブルテレビ ラブ/都城中央ロータリークラブ/都 東京都:西方潔 その他:関東ブロ研 奈良県:桜井市国際交流協会/天理ユ 城西ロータリークラブ/都城ロータ 神奈川県:田島由香里 ネスコ協会 リークラブ/宮崎ロータリークラブ/ 愛知県:越川卓/佐々木清 和歌山県:JA紀の里 宮田眼科病 ■アフガニスタン教育支援 東京都:武田浩枝 ■世界遺産募金 兵庫県:東和子 広島県:岡野廣光 福岡県:白石美佐子 群馬県:群馬松嶺福祉短期大学秋桜実 行委員 ■忘れられた子ども達基金 宮崎北ロータリークラブ/宮崎中央 京都府:佐藤 芳野 マーケット めっけもん広場 ロータリークラブ/宮崎西ロータリー 大阪府:谷本博/前原礼子/山田利 兵庫県:相生ユネスコ協会/芦屋ユネ クラブ/宮崎南ロータリークラブ/宮 幸/山本勲 スコ協会/上ヶ原南青少年愛護協議 崎東ロータリークラブ 兵庫県:玉川順夫・芳江・成美/福中 福島県:三本杉榮子 会/神戸文具事務用品協同組合/坂口 鹿児島県:鹿児島ユネスコ協会/かわ 知子 新潟県:阿部直美 歯科医院/篠山市立丹南中学校/篠山 の菓子店㈲/国際ロータリー第273 福岡県:平石勝之 埼玉県:野上節子/野上義夫 ユネスコ協会/三田ユネスコ協会/私 0地区ガバナー事務所/崎原小中学校 大分県:櫻井利恵 千葉県:大村秋子/レイモンドフリコ 立湊川女子短期大学学友会/西宮ユネ 児童生徒会 熊本県:嘉悦貴子 東京都:黒田佳樹/武田浩枝/辻田千 スコ協会/㈱フェリシモ/未来会 佐賀県:佐賀市立鍋島中学校/七山村 沖縄県:斉藤利夫 津子 岡山県:BLAST岡山県/倉敷市立 立七山中学校 岩手県:千厩ユネスコ協会/遠野ユネ 神奈川県:鈴木耀子 第二福田小学校児童会 沖縄県:伊平屋小学校/糸満市立糸満 スコ協会/もりおかこども病院小児歯 三重県:山原雅子 広島県:医療法人社団晃弥会介護老人 南小学校/伊良部高等学校/浦添高等 科 京都府:石田眞弓/浦谷文代 保健施設あいあい 学校/浦添中学校/沖縄県ユネスコ協 埼玉県:戸田市ユネスコ協会/八五の 岡山県:長光千住子 山口県:宇部西ロータリークラブ/宇 会/沖縄キリスト短大 会 千葉県:野田市立岩名中学校福祉委員 部東ロータリークラブ/宇部ユネスコ 恩納村安冨祖小学校/嘉手納高等学 千葉県:佐倉ユネスコ英語会話/睦沢 会 協会/宇部ロータリークラブ/下関市 校/神森中学校/国頭村安波小中学 町教育委員会社会教育課 ファーマーズ 社会人講座/ 郵便振替 00190-7-611160 口 座 名 ユネスコ ユネスコ 2003 3月号 15 連 載 世界遺産の 現場 イシュケウル国立公園 (チュニジア共和国) さいとうなんぺい チュニスの北西約70キロにあるイシュケウル 国立公園。チュニジア国内唯一の世界自然遺産 であり、また危機遺産でもあります。公園はイ シュケウル山、イシュケウル湖と湿地帯からな り、さまざまな動植物を育む貴重な生態系を有 しています。 淡水のイシュケウル湖は、北にある汽水湖の ビゼルト湖とつながっていて、生息する水中生 物も豊富なため、飛来する鳥類も多種多様さを きわめます。 国立公園になる前からエリア内に先住民が住 んでいて、登録の是非を問われたことがありま した。 『人間も生態系の一部では?』と柔軟な解 釈が採択され、ようやく国立公園の仲間入りが ● さいとうなんぺい 1934年9月、東京神田の生まれ。 雑誌新聞記者の経験を経、フ リーライターとして世界の各都 市から辺境の地まで単身駆け回 り、世界遺産を中心に取材活動 中。17年余にわたる世界遺産歴 訪の地も200ヶ所近くとなる。 編集後記 者▼の■ 声 ▲ 読 できたといわれます。 最近、その公園内の環境や生態系に異変が生 じつつあります。変貌が著しいのは湿地帯で、 水分は枯渇し水中生物や珪藻類は死滅、湖岸の コーラの木などの植物も枯れ果て、水鳥や野生 動物もあまり見かけません。 草原化した湿地帯には、ヒツジ、ウシなどの 家畜類がのんびりと草を食んでいます。このま まダム公害がすすみ、イシュケウル湖の水位が 減少すれば、皮肉なことに、かつて生態系から 仲間はずれになりかけた人間だけが残り、こん どはイシュケウル国立公園の存在意義の方が問 われることになります。 (写真・文 さいとうなんぺい) 1月号より 今号はベトナム TERAKOYA の 特集をお送りします。この事業で私た ●千葉杲弘先生の巻頭言に深く感動させられ ●寺子屋とういうのは非常に優れた概念だと ちは非常に多くのことを学びました。 ました。現在、非識字者が9億近くしかもその いうことを改めて感じました。更に運動が広 点から面への考え方、公的資金の導 64%が女性であるということに胸が傷みま がるのを願うと同時に、日本国内でももう1度 入、政府レベルでの契約と執行、現地 す。世界寺子屋運動が果たす役割は地球上の 思い返す必要があるように思います。自分の 事務所の開設と職員の常駐、村ごとの 人類にとっても真の平和と安全をもたらす非 国を自分たちで造っていこうという気概が今 に人間としての最小限の生活ができるよう支 ●まず第一に平和であることが大切です。日 育の全国展開が図られようとしてい 援し続けることこそ、日本人である私たち一 本でも昔は寺子屋で勉強した時代がありまし ます。 寺子委員会の設置と運営、教員養成 常に大切な運動であると実感させられます。 の日本には欠けてしまっているのだと思います。 施設の開設、教科書の開発、などなど。 貧困にある国々から良きリーダーが育ち、共 埼玉県 芝崎智子(30歳) そしてベトナムでは、成人識字教 人一人の果たすべき責任であると感じます。 た。教育が大切なことは当然ですが、本人が これらの経験は私たちの貴重な財 今の日本の、あるいは世界の一部の人の豊か 勉強すべき気持をしっかり持つことが大切だ 産です。この経験を活かしてベトナ さは、今貧困にあえぐ国々の犠牲の上に成り と思います。私は日本に生まれ日本人として ムの今後の展開や、他の国々での新 立っているのですから。日本中の子供たちがこ 教育を受けられた人間で感謝しております。 しいプロジェクトを準備しましょう。 を知ってほしいと痛切に感じさせられます。 広島県 安田尚子(64歳) 3 京都府 岡本敏雄(89歳) 皆様からのお便りをお待ちしております。 添付のハガキをご利用ください。 ▲ の世界寺子屋運動を通じて「学ぶこと」の意義 この機関誌「ユネスコ」は次号から 紙面を一新する予定です。ご期待下 さい。 (S.O.) 2003年3月1日発行 通巻第1084号 発行 ●社団法人 日本ユネスコ協会連盟 発行人・野口昇 編集人・岡田茂 ●購読料800円/1年(発送料込) 第3種郵便物認可(奇数月1日発行) 東京00150−9−56030 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1−3−1 朝日生命恵比寿ビル12階 TEL 03 (5424) 1121 FAX 03 (5424) 1126 再生紙を利用しています
© Copyright 2024 Paperzz