韓国知的財産ニュース 2011 年 1 月前期

韓国知的財産ニュース 2011 年 1 月前期
(No.190)
発行年月日:2011 年 1 月 24 日
発行:JETRO ソウルセンター 知的財産チーム
★★★目次★★★
法律、制度関連
今号はありません。
関係機関の動き

2-1 李・スウォン韓国特許庁長 年頭所感(1 月 1 日)

2-2 自己の特許権をより早く行使(1 月 3 日)

2-3 新人弁理士の実務修習集合教育を先輩がサポート(1 月 4 日)

2-4 複雑な特許判例がひと目で把握できる(1 月 4 日)

2-5 韓 国 特 許 庁 の キ ャ ラ ク タ ー 誕 生 ( 1 月 6 日 )

2-6 韓国特許庁、情報化事業に中小企業の参加拡大(1 月 7 日)

2-7 韓 国 特 許 庁 、 ヨ ー ロ ッ パ 特 許 庁 と 特 許 外 交 推 進 ( 1 月 11 日 )

2-8 2011 年「名品知的財産コンテンツ」が押し寄せる(1 月 13 日)
模倣品関連及び知的財産権紛争

3-1 「ニセ物取引」オープンマーケット運営業者を嫌疑無し処分(1 月 4 日)

3-2 著作権侵害の死角地帯「モバイルウェブアプリ」
(1 月 4 日)

3-3 「特許怪物」に対応する知的財産専門担当者の養成至急(1 月 10 日)
その他一般

4-1 著作権管理士認証制度を導入(1 月 12 日)
技術、商標動向

5-1 真の無公害自動車、
「燃料電池自動車」(1 月 10 日)

5-2 幸福の伝導師の命を襲った病気(1 月 12 日)
法律、制度関連
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今号はありません。
関係機関の動き
2-1 李・スウォン韓国特許庁長 年頭所感(電子新聞 1 月 1 日)
2011 年はこれまでの情熱と努力で編み出した成果を土台
とし、知的財産における一流先進国家の道を歩んで行くため
に力強い跳躍をしなければならない重要な時点です。
これまで韓国は、国内産業財産権の出願および PCT 国際特
許出願などで目を見張るほどの成長を成し遂げました。しか
し、このような量的成長に安住せず、さらに高く跳躍するた
めに新しいモメンタムを築いていかなければなりません。
特許庁は効果的で高品質な審査・審判の確立、また核心・
基盤特許などより優秀な知的財産権の創出と活用および知的財産情報を活用した国家研究
開発(R&D)の特許生産性の向上など、知的財産分野における質的成長のための能力を増強す
る方針です。
対外的には、グローバルな知的財産制度改革に積極的に参加する一方、知的財産分かち
合い事業を政府開発援助(ODA)と連係し、公的援助事業のロールモデルとして発展させ、国
家の品格を高めるために寄与してまいります。
また、知的財産が公正に推進される社会的基盤を造成していくのも重要です。公益弁理
サービスなど社会的弱者に配慮した施策を強化し、知的財産専門担当者の養成を拡大して
知的財産が重視される社会的基盤を確立してまいります。
2-2 自己の特許権をより早く行使(韓国特許庁 HP 1 月 3 日)
韓国特許庁は出願された発明をより速かに公開するために産業財産権の公報発刊手続き
を改善し、2011 年 1 月 3 日から施行すると明らかにした。
これに伴い、今後発明者は自己の発明を実施する者に警告状の発送および補償金を請求
するなど、自己の発明に対する権利行使を速やかに行うことができる。また、一般人も公
開される技術を従来より早く活用できるようになる。
特許庁は 1948 年から現在に至るまで、出願された発明を公開して一般人がその発明を活
用できるように公報を発刊している。1998 年からはそれまでの本の形態であった公報を
CD-ROM の電子的形態に切り替えて発刊し、
2001 年からは特許庁のホームページにも掲載し
ている。代表的な公報として特許と実用新案公開公報があり、登録公報を含め年間約 30
万件を発刊している。
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特許が出願されれば通常 1 年 6 ヵ月後に公開するか、出願人が必要により早期公開を申
請した場合には即時公開する。 しかし、嘆願書類の受付待ちや文書編集により、実際はこ
れより多くの期間を要して発刊された。しかし今回はこのような公報の発刊手続きを改善
し、発刊期間を短縮また出願された発明を以前より早く公開することになった。
カン・チョラン情報管理課長は「出願人が自己の発明に対する権利を速やかに行使した
り、優先審査請求などのために早期公開を申請しているが、公報の発刊期間を短縮するこ
とがこのような出願人に対して大いに役立つ」と話した。
2-3 新人弁理士の実務修習集合教育を先輩がサポート(韓国特許庁 HP 1 月 4 日)
韓国特許庁と大韓弁理士会は「理工系司法試験」と呼ばれる弁理士試験の合格者に対す
る実務修習集合教育を 1 月 4 日から漢陽(ハンヤン)大学校で実施すると明らかにした。
弁理士実務修習教育は 2010 年まで韓国特許庁で実施したが、今年からは大韓弁理士会が
主管して実施する。教育主管機関の変更とともに教育運営内容も大幅に強化された。
教育期間が 1 ヵ月(168 時間)から 2 ヵ月(258 時間)に増え、集合教育と別にサイバー教育
も 151 項目で運営される。また、毎週火・木曜日の夜間には弁理士実務英語教育を実施し、
修習弁理士の国際的実務能力を向上させる。
実務修習教育生に対する評価も強化され、共通科目の評価や専攻科目の評価および総合
評価の 3 段階学習評価と任務別報告書評価・修習態度評価・サイバー教育評価に区分して
実施される。
特に例年と違い、実務修習教育の評価結果に対する個人別成績証明書を提供して弁理士
採用などに活用する予定だ。成績証明書は修習弁理士の実務能力を客観的な目安として活
用できる一方、教育中の修習弁理士間で切磋琢磨するなど二次的効果が期待される。
今回の実務修習教育のプログラムは、知的財産法律サービス分野のグローバル競争力を
向上し、弁理士の業務領域拡大により新しく要求されている実務能力を培養することに重
点を置いて立案された。
明細書の作成や先行技術検索および審判・訴訟制度教育など、多様な実務教育を提供す
る一方で、米国を中心とした海外の知的財産権教育を日本・中国・ヨーロッパなど知的財
産分野を主導する主要国に拡大し、技術価値評価・著作権・ライセンシングなど重要性が
高まっている知的財産法律サービス分野に対する教育も実施する。
韓国特許庁ユン・ビョンス産業財産人材課長は「前回より大幅に強化された 2 ヵ月間の
実務修習教育は、高レベルな知的財産法律サービスを提供できる優秀な弁理士への充実し
た導入教育となる」と話した。
大韓弁理士会が教育を主管することになり、修習弁理士の教育に対して先輩弁理士の関
心も何時になく高いようだ。30 人余りの弁理士が忙しい本業にもかかわらず、弁理士実務
修習教育講師として参加しており、大韓弁理士会も教育費の一部の支援を決定するなど修
習弁理士教育に熱心に取り組んでいる。
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実務修習教育講師として参加するある弁理士は「弁理士として実務を経験すると、修習
弁理士の時が本当に重要な時期だったと実感する。その当時、知的財産権に対する学習意
欲が最も高まっていたが、それを満たしてくれるほどプログラムが充実していなかった。
修習弁理士のこのような意欲を充足してあげることが先輩としての義務であり、やりがい
だと考え教育講師の話があった時に快諾した」とし、「修習弁理士が今回の実務修習教育
と同じ体系的な教育を受けるようになれば、教育修了後に実務の即戦力になるぐらい能力
がある弁理士になれるだろう」と、今回の実務修習教育にかける期待を話した。
<2010 年-2011 年 弁理士実務修習集合教育対比表>
区
分
2010 年
2011 年
主管機関
韓国特許庁
大韓弁理士会
教育期間
1 ヵ月
2 ヵ月
教育時間
168 時間
評価結果の提供
-
258 時間
(サイバー教育 151 項目別途)
成績証明書発給
2-4 複雑な特許判例がひと目で把握できる(韓国特許庁 HP 1 月 4 日)
韓国特許庁は、判例を争点別に区分して事件の概要と展開事項および判決に対する解説
をひと目で把握できる判例集を発刊する。
これまで刊行された判例集を見ると、いかなる場合に特許性があり、いかなる場合に権
利が無効になるのかひと目で把握するのが難しく、結局関連事件を再度確認しなければな
らない事が頻繁にあった。
また、特許事件は事件別に技術分野と内容そして事件の展開事情が各々異なるが、これ
までの判例集は特許性の要件や無効の理由に対して、千編一律的にその要旨だけを羅列し
ており、事件に対して適切に把握ができず実務活用に支障をきたした。
これに伴い、
特許庁は過去の重要判例はもとより 2006 年以降の最高裁判所と特許裁判所
の判決を争点別に区分し、事件の概要と展開事項および判決に対する解説をひと目で把握
できるように『争点別による特許判例事例研究』集を製作してその効用性を高め、初任審
判官の教育資料にもこれが活用されることになった。
また『争点別による特許判例事例研究』は、特許と関連した産・学・研の関係者たちが
容易に活用することができるように、スマートフォン用のアプリケーションも製作して配
布する予定だ。
金・ソンファン特許審判院長は「今回『争点別による特許判例事例研究』の発刊を通し
て、特許審判の品質向上という大きな目標にさらに一歩近づくことができる。今後も、特
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許審判院は知的財産権の 1 次紛争調停機関として、増加している知的財産権の紛争を迅
速・正確に解決し、企業と国家の競争力向上のために最善の努力をつくす」と話した。
2-5 韓 国 特 許 庁 の キ ャ ラ ク タ ー 誕 生 ( 韓国特許庁 HP 1 月 6 日 )
韓国特許庁は、全職員および関連機関の職員 1,500 人余りが参席する中でキャラクター
宣言式をおこない、新年からキャラクターを本格的に使用すると明らかにした。
今回誕生した特許庁キャラクター「
」は、特許庁 CI「
」と英
文名称「KIPO」との関連性を最大限生かして特許庁のイメージの一貫性を維持した。
特許庁は国民に親近感のあるイメージを表現し、特許庁に対する肯定的な概念を高める
ために 2010 年 9 月からキャラクターを開発してきた。
デザイン開発専門業者の提示した草案および国民公募展の受賞作などをキャラクター専
攻の教授やデザイン博士などで構成された諮問委員会で検討して候補案を絞り込み、最終
的に特許庁内での好感度アンケートと専門家の厳正な審査でキャラクターを確定した。
今後特許庁のキャラクターは、CI ロゴとともに特許庁を代表するシンボルとして特許庁
の各種行事や記念品・ホームページ・掲示板・刊行物などに積極的に活用される予定だ。
特許庁ソン・ヨンシク顧客協力総括課長は「韓国人の先祖の偉大な発明 DNA が溶け合た
創造的発想のシンボルである朝鮮時代の日時計「仰釜日晷(アンブイルグ)」が特許庁の
CI ロゴに形象化されたのに続き、今回は可愛い広報大使に生まれ変わった」とし、「新し
く誕生した『キキとポッポ』を積極的に活用して、知的財産権に対する国民の認識向上に
取り組んでいく」と話した。
2-6 韓国特許庁、情報化事業に中小企業の参加拡大(韓国特許庁 HP 1 月 7 日)
韓国特許庁は今年度における情報化事業の推進方向を「大-中小企業の共生協力」と「技
術力ある新規業者の参加誘導」と定め、これを実践するために多様な政策を推進する予定
だ。
まず、中小企業だけが参加できる 40 億未満の事業を 20 件以上に拡大し(2010 年 12 件 43
億ウォン→2011 年 20 件 100 億ウォン)、大企業の参加が可能な 40 億以上の事業の場合に
は大-中小企業に対するコンソーシアムの形成など優遇措置を設ける。
次に、特許庁の情報化事業に初めて参加しようとする中小企業に対して提案書を確実に
作成できるよう特許業務全般に対するオーダーメード型教育を実施、また特許庁の内部シ
ステムを使用できる機会を提供する。
また、新規参加業者が不利な評価をされやすい技術評価項目の点数を下方調整して、新
規業者と既存業者が公平な条件の下で競争できる環境を提供する予定だ。
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韓国特許庁はこのような内容を盛り込んだ「2001 年度における情報化事業の総合説明会」
を来る 1 月 10 日に韓国知識財産センターで開催する。
今年度における特許庁の情報化事業規模は総額 305 億ウォンであり、今回の説明会で 3
世代特許ネットの構築事業や特許ネット運営委託事業など、特許庁が計画している 24 件の
情報化事業に関する発注日程と事業内容が詳しく説明される予定だ。
ジェ・デシク情報企画局長は「説明会で提起された中小企業の多様な声を情報化事業の
施行過程に積極的に反映する計画だ」と話した。
2-7 韓国特許庁、ヨーロッパ特許庁と特許外交推進(韓国特許庁 HP 1 月 11 日)
韓国特許庁が、ヨーロッパ特許庁と戦略的パートナーとしての関係を構築して知的財産
分野における相互協力を拡大することに合意した。
特 許 庁 は 、 1 月 11 日 に ソ ウ ル 市 内 の ホ テ ル で 韓 国 特 許 庁 と ヨ ー ロ ッ パ 特 許 庁
(EPO:European Patent Office)* 間で開かれた庁長会談において、李・スウォン庁長とベ
ヌワ・パティステリ(Benoit Battistelli)ヨーロッパ特許庁長が人的交流、情報化システ
ムおよびデータ交換、特許審査分野協力を含む 9 件の協力事業を共同推進することに合意
したと明らかにした。
* 1977 年に設立されたヨーロッパ地域の特許行政最大機構。加盟国は 38 ヵ国。
両国庁長間の合意により、▲迅速な特許獲得のための特許審査分野の協力▲高品質な特
許審査のための技術情報データの交換▲特許行政効率化のための情報化分野の協力▲韓国
人出願人対象のヨーロッパ特許制度セミナー開催▲両国庁間のノウハウ共有のため専門家
の人的交流などが推進される予定だ。
李・スウォン特許庁長は「今回の協力事業合意は、世界最高水準の特許審査で有名なヨ
ーロッパ特許庁が、世界 5 大先進特許庁の一つである韓国を戦略的パートナーと認定して
持続的に協力していく意志を見せたことは、韓国とヨーロッパ特許庁および両国の出願人
に対して非常にメリットになる」と話した。
その他にも、両国庁長は各庁における最近の発展動向を紹介し、先進 5 ヵ国の特許庁グ
ループ議論での緊密な相互協力関係に合意した。特に李・スウォン庁長は、外国の出願人
がヨーロッパ特許庁に特許出願する時、本国の特許庁の技術検索結果を直接提出しなけれ
ばならない義務があるが、韓国の出願人は免除してもらえるように協力を要請、パティス
テリ庁長の積極的な相互協力の約束を得た。
特許庁は 2011 年にも商標分野の協力拡大、南米およびアフリカ地域特許庁との交流拡
大など、世界 5 大特許庁としての責任と地位に相応しい役目を果たすために外交的努力を
継続していく予定だ。
2-8 2011 年「名品知的財産コンテンツ」が押し寄せる(韓国特許庁 HP
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1 月 13 日)
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韓国特許庁は新しく開発した知的財産 e ラーニングコンテンツ 4 件を『国家知識財産教
育ポータル』を通じて、2011 年 1 月 14 日からサービスすると明らかにした。
国内唯一の無料知的財産専門教育サイトの『国家知識財産教育ポータル』
(www.ipacademy.net)は、約 45 万人の会員が所属しており、155 件の知的財産コンテンツ
をサービスしている。 韓国特許庁は、全国民対象の知的財産における認識向上と企業内に
おける知的財産実務人材養成のために新しいコンテンツを持続的に開発しているが、特に
今年 1 月から新規でサービスするコンテンツは、企業体など教育需要者の要求を反映して
開発された。
その中で『TRIZ を活用した技術革新』と『知的財産経営と特許戦略』は、企業の知的財
産創出および保護力向上に大きく寄与すると期待される。また「男女探求生活」(韓国 TV
番組)のフォーマットを借用した『標準特許理論と事例』と芸能人キム・ハクト氏が出演す
る『MICE(Meeting、Incentive Travel、Convention、Exhibitions)産業と知的財産』は、
おもしろい知的財産コンテンツとして注目されている。
国際知識財産研修院ホン・マンピョ院長は「今年からお目見えするコンテンツは、イン
ターネットでダウンロードしてスマートフォンで学習することもできるため、学習時間が
不足している企業の実務者を強力にサポートできる」と話した。
特許庁は先に紹介した 4 件のコンテンツ以外にも、今年は『知識財産権行使に関する公
正取引法の規制』、『IP ビジネスの環境変化にともなう企業の特許経営戦略』など、知的
財産と関連した講演やセミナーなどを動画で製作して提供する計画で、学習者が新しいテ
ーマや動向に難なく対応することができる機会が持続的に拡大すると期待される。
模倣品関連及び知的財産権紛争
3-1 「ニセ物取引」オープンマーケット運営業者を嫌疑無し処分(電子新聞 1 月 4 日)
ソウル中央地検刑事 6 部は、G マーケット・オークション・インターパークのオープン
マーケット事業者 3 社をいわゆる
「ニセ物」商品の販売をほう助した疑惑(商標法違反など)
で捜査した結果、嫌疑無しの決定を下したと 1 月 3 日明らかにした。オープンマーケット
とは、個人と小規模販売業者などがオンラインで自由に商品を取引できるように仲介する
インターネットショッピングモールを言う。
検察は 2009 年 1 月、一部のオンライン販売者が大型オープンマーケットを通じて、海外
ブランドの衣類商標を偽造したニセ物製品を大量に取引するという機密情報を入手して、
G
マーケットなどオープンマーケット運営業者のほう助疑惑を 2 年近く捜査してきた。しか
し、これらの業者が偽造商品だという事実をあらかじめ知ったうえ販売者の広告および取
引行為を放置したと確信できる具体的な証拠がなく、司法処理として扱うことができなか
った。
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これと関連して、検察はオープンマーケットとは運営業者がオンライン「市場」を開け
ておけば販売者と購入者がオフラインで商品を売買する構造で運営されるため、法的に運
営業者の責任を立証するのが非常に困難だと説明した。検察関係者は「今回の事件は具体
的に立証できなかっただけで、免罪符を与えられたと判断されては困る」とし、
「今後、他
の事件でほう助した疑惑が立証されればいくらでも起訴ができるだろう」と強調した。
<ホ・ジョンユン記者>
3-2 著作権侵害の死角地帯「モバイルウェブアプリ」(電子新聞 1 月 4 日)
時間と費用をかけて製作した有名モバイルホームページ(モバイルウェブ)を不法利用し
て利益を得るケースが発生した。個人が、人気のモバイルウェブをスマートフォン用のア
プリケーション(アプリ)として製作し登録した後に広告まで付けたが、コンテンツを本来
生産した公的機関と企業はこの事実をほとんど知らなかった。
1 月 3 日現在、アンドロイドマーケットには警察庁と国税庁、気象庁、G マーケット、S
K encar、電子新聞など公的機関と報道機関および一般企業を網羅した「モバイルウェブ
アプリ」が登録されている。このアプリを実行すれば、該当機関および企業のモバイルウ
ェブに移動する。
問題は、該当アプリの下段に広告が掲載されているという事実だ。他人のコンテンツを
許可なく販売しただけでなく、広告料まで得ているのだ。このモバイルウェブアプリは、
キム某氏が製作してアンドロイドマーケットで提供した。 キム某氏は何と 85 個のモバイ
ルウェブアプリを製作し広告を付けて販売中だ。
アプリの名称も「警察庁交通情報」や「韓国代表電子新聞」など各機関と企業の代表名
を前面に出している。キム某氏はアプリを製作する時に一部の公的機関には同意を受けた
が、他多数の企業からは許諾を受けなかった。これは、著作権があるコンテンツを無断使
用して不当利益を得たということだ。
著作権侵害だけでなく、公的機関や企業イメージも傷つけた。単純にモバイルウェブを
リンクに張ったこのアプリに対して、ネチズンは「誠意もないアプリが広告まで付けた」
と非難した。同時に、アイフォンに続きアンドロイドフォン用でアプリを製作する予定だ
った公的機関と企業は、すでに市場を奪われた状況に置かれた。
シン・ジョンピル文化体育観光部著作権政策課書記官は
「広告を付けて販売した行為は、
明白な不当利益の取得にあたるため損害賠償を請求することができる」とし、
「しかし該当
コンテンツを一切再加工しないまま、モバイルウェブにリンクを張る行為が著作権侵害な
のかは検討してみなければならない」と説明した。
<チョン・ミナ記者>
3-3 「特許怪物」に対応する知的財産専門担当者の養成至急(電子新聞
1 月 10 日)
知的財産を武器に収益を創出する特許怪物(Patent Troll)が登場するなど知的財産の重
要性が高まっているなか、国家レベルで知的財産を保護・管理する専門人材の養成が至急
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だという指摘がされている。
知識経済部による最近の調査資料を見ると、韓国の大学と研究所の技術移転専門担当者
は、技術開発件数に比べて大幅に不足しているのが分かる。韓国の場合、年間平均技術開
発件数が 1 万 5247 件に対し、
技術移転専門担当者(助手を含む)は 8.5 人程度に留まってい
る。一方、米国は開発件数 1 万 9534 件に専門担当者は 11.24 人、ヨーロッパ連合(EU)は開
発件数が 3373 件で韓国の 4 分の 1 に過ぎないが、技術移転専門担当者は 10.7 人とむしろ
韓国よりも多い。これに反映して、韓国の大学と研究所が毎年得る技術料収入は米国・EU
などと比較して大幅に下がる。このような人材の不均衡要因は、人材不足が一つの要因と
して考えられる。特許庁が企業を対象にした調査においても、全体の 61.6%が知的財産(IP)
分野に対する人材不足を吐露した。
これに伴い、韓国知識財産サービス協会は、最近行われた知識経済部の予算支援で「知
的財産専門担当者」の養成事業を試験的に実施することにした。今年初めて終日課程で一
ヵ月間実施されるプログラムは、技術分野の予備就業者が特許など知的財産に対するあら
ゆる情報を習得して、知的財産専門家になることができるように支援するのがねらいだ。
今年の試験的事業としてプログラムは無料で進行され、主要教育内容は知的財産関連に
関する法・制度の理解から特許情報調査や技術価値評価および移転など、知的財産業務を
全般的に扱う。大部分が理工系の卒業予定者で、技術と知的財産に関する知識を土台に特
許創出に関わると同時に、特許怪物などに対する特許紛争においても効果的に対応できる
ようにすることが趣旨である。
この分野で就職を希望する教育参加者は、プログラムに高い関心を示した。教育生の金・
ソナさん(23・淑明(スンミョン)女子大化学科)は「学会に参加して講演を聞いたり、教
授の特許出願を補佐する過程で知的財産に対して関心を持つようになった」とし、「授業
を聞きながら、特許紛争の発生と解決事例を見て知的財産の意味を知ることになった。今
後企業の特許関連部署に属し、持っている化学知識を活用して専門性を培っていきたい」
と抱負を話した。
イム・ヒソプ知識財産サービス協会事務局長は「グローバルな特許戦争が日に日に熾烈
になることを勘案すると、企業と研究所などに知的財産関連サービスを提供できる専門担
当者が、非常に不足していることが懸念される」とし、「今回の教育は、このような限界
を改善するのに寄与するだろう」と話した。
<金・ジュンベ記者>
その他一般
4-1 著作権管理士認証制度を導入(電子新聞 1 月 12 日)
ユビキタスメディアコンテンツ連合とオンライン産業振興会は「著作権管理士」養成の
ための教育と資格認証試験制度を導入することにし、
協約式をおこなったと 1 月 11 日に明
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らかにした。
著作権管理士とは、コンテンツの著作物を製作した著作者の権利とこれに伴う権利を保
護し、公正な利用を推進する専門職業人であるとユビキタスメディアコンテンツ連合は説
明した。創作者と事業者、消費者間の紛争を事前に予防して、創作者の権利保護および著
作権の仲介などの役割を担う。
試験は、1 次が客観式、2 次が叙述および短答型だ。40 点という各科目ごとの不合格は
無く、平均 60 点以上であれば資格証を取得できる。ユビキタスメディアコンテンツ連合は
「著作権管理士はメディアおよびコンテンツ企業の幅広い需要が予想され、未来の有望な
職種に浮上する可能性が高い専門資格」と導入の趣旨を話した。 <チョン・ミナ記者>
技術、商標動向
5-1 真の無公害自動車、
「燃料電池自動車」
(韓国特許庁 HP 1 月 10 日)
着実に厳格化している世界各国の環境規制に対応して、石油の枯渇に備えた
自動車企業のグリンカー開発競争が加速化している。グリンカーは、有害ガス
と二酸化炭素を発生させず、たとえ発生しても発生量が少ない車両であり、一
般的には燃料電池自動車、電気自動車、ハイブリッド自動車などがそれにあた
る。
しかし、燃料電池自動車のライバルである電気自動車は、厳密な意味で無公
害車として分類することは難しい。なぜなら、走行時に排気ガスを排出するこ
とはないものの、火力発電で電気を生産するため化石燃料を使用するからだ。
したがって、都市の空気はきれいになるが、地球全体として見れば汚染源の位
置が変わるだけだ。
これまでの火力発電システムは、
燃料を燃焼させて発生した熱でスチームを生成した後、
そのスチームでタービンを回して電気を生産する。しかし、燃料電池は燃料の化学エネル
ギーを電気エネルギーに直接変化させるため、エネルギー変換段階が減少し効率が良い。
これにより、自動車としての用途以外に船舶用、家庭用および発電用としてその適用範囲
が拡大している。
燃料電池自動車は水素を燃料として使用するが、依然として水素の保存および運搬技術
が不十分であり、充電所も少ないため商用化されずにいる。しかし、研究は活発に進行し
ており、研究開発の基準を示す特許出願件数を見ると、燃料電池自動車のうち核心技術と
いえる運転装置に関連した特許出願は 2000 年以降着実に増加し、最近 5 年間(2003~2008
年)では年平均 8%の増加率を見せている。
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韓 国 特 許 庁 の 関 係 者 は 、 去 る 2009 年 に 全 世 界 の 自 動 車 業 界 が 2015 年 か ら 燃
料電池自動車を一般需要者に普及させるという共同宣言文を発表しており、燃
料電池自動車に関する特許出願は今後も着実に増加すると予想している。
一 方 、 ソ ウ ル 市 で は 先 日 開 催 さ れ た G20 サ ミ ッ ト に 参 加 し た 内 ・ 外 信 記 者 に
国内業者が製作した燃料電池自動車を取材用に提供しており、燃料電池自動車
時代が確実に近づいて来ていることを感じさせた。
<燃料電池運転装置の特許出願現況>
(出願件数)
(年度)
以前
<グリンカー市場の今後>
水素ハイブリッド燃料電池
販
電気
圧縮天然ガス╱液化圧縮ガス
売 量(百万台)
プラグインハイブリッドディーゼル
ハイブリッドディーゼル
ディーゼル
プラグインハイブリッドガソリン
ハイブリッドガソリン
ガソリン
(출처:
出処: International Energy Agency(IEA), "450 Scenario", 2009)
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5-2 幸福の伝導師の命を襲った病気(韓国特許庁 HP
1 月 12 日)
先日自殺した幸福の伝導師 故チェ・ユンヒ氏は「ループス」という自己免疫疾患を患っ
ていたことが分かった。自己免疫疾患は、免疫細胞が正常細胞を外部侵入者と認識し、こ
れを持続的に攻撃して破壊しながら炎症と痛みを引き起こす病気だ。
例えば、私たちの周囲でよく見られるリウマチ性関節炎も代表的な自己免疫疾患のひと
つだが、これは免疫細胞が関節の正常な軟骨細胞を持続的に攻撃し、慢性的な炎症を起こ
す。この外にも強直性脊椎炎、多発性硬化症、シェーグレン症候群、ベーチェット病、重
症筋無力症など、耳慣れない名前の 80 余りの病気が自己免疫疾患だと分かった。
それでは、なぜ私たちの体の免疫系が敵と味方を区別できなくなってしまったのだろう
か? 残念なことに遺伝的、環境的要因および深刻なストレスが複合的に作用して発病する
のではないかという推定だけで、正確な原因はまだ明らかになっていない。したがって現
在は完璧な治療剤がないのが実情であり、消炎剤やステロイド剤等で症状を緩和、また進
行を遅らせる程度が精一杯だ。症状が重い場合には、免疫抑制剤を投与して免疫機能を弱
化させることもあるが、この場合は防がなければならない病原菌も防げなくなり、病気に
感染するという致命的な結果が待っている。
自己免疫疾患治療剤は、1980 年代以降に分子生物学が発達して免疫に関与する物質とそ
の作用が一つずつ明らかになった。ようやく開発され始めたが、例えば私たちの体で免疫
機能が作動する時に生成される腫瘍壊死因子(TNF)という蛋白質に選択的に結合して、その
機能を阻害する抗体治療剤があげられる。抗体治療剤はエンブレル(Enbrel)を筆頭に 2010
年度の全世界売上額トップ 10 の中に 3 品目が入った。
一方、腫瘍壊死因子だけでなく免疫細胞を標的治療する自己免疫疾患治療剤も相次いで
開発されているが、最近オレンシア(Orencia)、マブセラ(Mabthera)等が発売され、腫瘍壊
死因子阻害剤だけでは十分な効果を得ることができない患者が追加療法剤として使用して
いる。
自己免疫疾患治療剤に関する特許出願動向を調べてみると、1980 年に初めて出願された
後、
分子生物学に基づいた分子水準での研究が活発になり始めた 1996 年以降に出願が急激
に増加している。
韓国の特許出願件数は米国に続いて多いが、製品化においては治療用抗体 1 件に対し臨
床承認申請書を米国 FDA に提出している程度だ。
分野別では、抗体治療剤および細胞治療剤などバイオ医薬品の割合が 45%と最も高いが、
伝統的な合成医薬品も活発に開発されている。注目するのはこれまでの他疾患治療剤を自
家免疫疾患に新しく使用したケースが 14%ということだ。
今まで自己免疫疾患は様々な要因が複雑に絡まって治療が難しい病気として知られてき
た。しかし、分子生物学が発達してこれまでベールに包まれていた免疫体系に異常を引き
起こす原因物質が明らかになっており、これらを標的に治療して成果を上げている。
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これと共に、自己免疫疾患治療剤に対するパラダイムが変わり、自己免疫疾患が完全に
征服される日も遠くないと思われる。患者は希望を失わずに待ってみて、製薬業界は新し
くスタートラインに立つような心境で技術と市場を先行獲得できるよう努めなければなら
ない。
<自己免疫疾患関連における国内出願の研究分野別出願比率>
자가면역질환 관련 국내출원의 연구분야별 출원비율
天然物医薬品
천연물
3%
의약품 3%
その他
기타 4%
4%
기존 타질환치료
既存の他疾患
제를 자가면역질
治療剤を
환에 새롭게 사용
自己免疫
한 경우 14%
疾患に新しく
使用した
場合 14%
既存自己免疫疾患治療剤の
기존 자가면역질
환치료체의 제형
剤形改良
2%
개량 2%
바이오 의약품
バイオ医薬品
45%
45%
合成化合物医薬品
합성화합물 의약
32%품
32%
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