富士通株式会社 フルリストアの手順について この度は、CA ARCserve Backup r12 for Windows(以後 ARCserve と表記)製品をお 買い上げいただき、誠にありがとうございます。本書は、ARCserve 製品のフルリストア 手順の概要について記載しております。フルリストアを実施する前にお読みください。 フルリストアを完了する為には、以下の手順が必要となります。 またリストアするサーバが、メンバサーバの場合には手順 5 から 8 の作業は必要ありませ ん。 1 オペレーティングシステムと CA ARCserve Backup の再インストール (1) オペレーティングシステムを再インストールします。 重要:ハードディスクパーティション、ハードウェア、およびオペレーティングシス テム(バージョン、エディション、およびサービスパック)の構成は、バック アップした構成と同一にします。 (2) CA ARCserve Backup(エージェントやオプションも含む)を、バックアップした時 と同じフォルダに再インストールします。 2 マージの実行 (1) CA ARCserve Backup のマージユーティリティを開き、フルバックアップに使用 したメディアをマージします。 3 ARCserve 関連以外のセッションのリストア (1) リストアマネージャの[ソース]タブで、[セッション単位]を選択し、リストアす るセッションを指定します。その際、下記の ARCserve 固有のセッション以外を すべて選択します。 ・ [惨事復旧] セッション ・ [ARCserve ジョブ キュー] セッション ・ [ARCserve データベース] セッション ・ [SQL Server 惨事復旧エレメント] セッション 1/8 #I00179 重要:リストアするセッションに、[ARCserve カタログデータベース] セッションが 含まれている場合(デフォルト)、リストアジョブをサブミットした後に、CA ARCserve Backup 画面を終了します。 再度、CA ARCserve Backup を起動し、ジョブステータスマネージャやジョブ モニタにて、ジョブのステータスは確認できますが、ジョブが完了するまで、 リストアマネージャとデータベースマネージャは表示しないで下さい。 (2) リストアマネージャの[デスティネーション]タブで、[ファイルを元の場所へ リストア]オプションがチェックされていることを確認します。 (3) リストアマネージャの[オプション]ダイアログボックスの[操作]タブで、 [レジストリファイルおよびイベントログをリストア]オプションをチェックし ます。 (4) リストアジョブを開始します。 4 OS の再起動 (1) リストアジョブが完了後、OS を再起動します。 なお、再起動後 SQL Server サービス(ARCSERVE_DB)は開始できない状態で す。 2/8 5 CA ARCserve データベース(ASDB)のセキュリティ属性の変更 (1) ASDB の Data フォルダに移動します。 デフォルトパス) C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server¥MSSQL.1¥MSSQL¥Data 重要:上記以外の場所に Microsoft SQL Express インスタンスが存在する場合には、 Windows サービスマネージャの、[SQL Server (ARCSERVE_DB)] - [プロパティ] -[実行ファイルのパス]フィールドよりフォルダを確認します。 (2) Data フォルダを右クリックし、ポップアップメニューから[プロパティ]を選択 します。 (3) [セキュリティ]タブで[詳細設定]ボタンをクリックします。 3/8 (4) [アクセス許可]タブで、[子オブジェクトすべてのアクセス許可エントリを、 ここに表示されているエントリで子オブジェクトに適用するもので置換する]オ プションを選択し、[OK]をクリックします。 重要:ASDB のデータファイルが別のフォルダにも格納されている場合、そのフォル ダに対しても手順 5-2 から 5-4 までを実行します。 6 サービスの起動 (1) Windows サービスマネージャを開き、SQL Server (ARCSERVE_DB) のサービス を起動します。また、CA ARCserve Database Engine のサービスを再起動しま す。 7 CA ARCserve データベース(ASDB)のリストア (1) リストアマネージャの[ソース]タブで、[セッション単位]を選択し、[ARCserve データベース] セッションを選択します。 (2) リストアマネージャの[デスティネーション]タブで、[ファイルを元の場所へ リストア]オプションがチェックされていることを確認します。 (3) リストアオプションを開き、[操作]タブを選択します。[データベースに記録 しない]オプションをチェックします。 4/8 (4) [ARCserve データベース] セッションを右クリックし、ポップアップメニューか ら[エージェント オプション]を選択します。 (5) [リストア オプション]タブをクリックし、[リストアで強制的に既存ファイル またはデータベースに上書きする]を選択して、[OK]をクリックします。 5/8 (6) リストアジョブを開始します。 重要:リストア処理中は、データベースエンジンサービスが停止または一時停止し、 マネージャ画面の反応が遅くなる場合がありますが、リストア ジョブが正常に 完了すると、データベースエンジンは自動的に再開し、通常のパフォーマンス に戻ります。 重要:ASDB として Microsoft SQL Server を使用している場合、下記順番でリストア を実行する必要があります。 1) [master データベース] のリストア 2) [msdb データベース] と[model データベース] セッションのリストア 3) [ARCserve データベース] のリストア (手順 7.1 から 7.6) 8 ジョブ キューセッションのリストア (1) リストアマネージャの[ソース]タブで、[セッション単位]を選択し、[ジョブ キ ュー] セッションを選択します。 (2) リストアマネージャの[デスティネーション]タブで、[ファイルを元の場所へ リストア]オプションのチェックを外し、[ジョブ キュー] セッションを別の場 所(空のフォルダを指定)にリストアします。 (3) リストアジョブを開始します。 (4) ジョブキューセッションのリストア後、サーバ管理を開き、[すべてのサービスを 停止] をクリックします。 (5) (2)で指定したフォルダにリストアされたすべてのジョブキューファイルを以下の フォルダにコピーします。以下のフォルダにすでに存在しているジョブキューフ ァイルは、任意の場所に退避します。 <ARCserve_HOME>¥00000001.qsd (6) サーバ管理から、[すべてのサービスを開始]をクリックします。 6/8 9 フルリストア完了後の作業 リストアするシステムがドメインコントローラでない場合は、(2) へ進みます。 (1) ドメインコントローラの場合 ① システムを再起動します。 ② システム再起動時、F8 キーを押して拡張オプションメニューを起動します。 ③ プロンプトで「ディレクトリ サービス復元モード」を選択し、リストアモ ードでシステムを開始します。 ④ CA ARCserve Backup を起動します。 重要:ARCserve システムアカウントの関係で、E3073 が発生します。 ⑤ リストアマネージャの[ソース]タブで、[セッション単位]を選択し、[シス テム状態] セッションを選択します。 重要:Authoritative の場合は、システム状態セッションを右クリックし、システム状 態リストア オプションのコンテキスト メニューの[Active Directory のリストア を Authoritative モードで実行する]をチェックします。 ⑥ リストアマネージャの[オプション]ダイアログボックスの[操作]タブで、 [レジストリファイルおよびイベントログをリストア]オプションをチェッ クします。 ⑦ リストアジョブを開始します。 ⑧ リストアジョブが完了後、システムを再起動します。 (2)ドライブ文字の割り当て バックアップされたレジストリ情報に現在使用中のハード ディスク デバイスが 反映されていないことがオペレーティング システムによって検出された場合は、 適切なドライブ文字を割り当て直します。 (3)ライセンスの管理 フルリストア完了後 CA ARCserve Backup ライセンスは、フルバックアップを 実行した状態にリストアされています。フルバックアップ後に新規ライセンスを 追加した場合や、他のサーバに動的にライセンスを割り当てた場合には、必要に 応じて製品ライセンスを登録または割り当てます。 (4)イベントログに CA ARCserve データベース(ASDB)のエラー CA ARCserve データベース(ASDB)のリストア後、イベントログに[イベント ID:8355] のエラーが記録される場合があります。 [イベント ID:8355] を記録させたくない場合には、以下の処理を実施します。 ( [イベント ID:8355] は、SQL Server の"service broker"が無効の場合に発生し ます。システムデータベース回復時に SQL Express の仕様で、"service broker" が無効に設定されますが、イベントログに本エラーが出力されている状態でも ARCserve の運用は可能です。) 例:コマンドプロンプトから実行 ① sqlcmd で該当インスタンスへ接続 sqlcmd -S <localhost 名>¥ARCSERVE_DB 7/8 ② 以下の sql 文を実行し、msdb データベースの"service broker"を有効に設定 alter database msdb set enable_broker go Quit 8/8
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