吉祥寺シアター10月共催公演 無名塾『無明長夜-異説四谷怪談-』 全キャストコメント 我々日本人なら誮でもが知り、恐れられ、また同情を寄せられてきたお岩さん。 そのお岩さんに毒を盛り、死に追いやった田宮伊右衛門を演じさせていただきます。 もし伊右衛門がお岩をとことん愛していたらどうなるのか。果たして光明はさすのか。 『好きというのはな、船なのじゃ。無明長夜を越えてゆく荒海の船なのじゃ。~西行花伝より』 伊右衛門の純愛に浸りたいと思います。 長森 雅人(伊右衛門役) 皆様はじめまして。「岩」を演じさせていただきます、渡辺梓と申します。 「お岩さん」というと少し怖いものを連想すると思いますが、 今回のお話の中の「岩」は皆様の想像をいい意味で裏切る “象徴”のような存在で登場します。 「純愛と闇」私の中の今回のテーマです。 伊右衛門への純粋な愛情・・・そこに潜む闇・・・生きるということ・・・ 初めての鐘下さんの演出の下で、象徴である「岩」がどう生き抜くか、 そしてどんな匂いを残せるか・・・ 「挑戦」の一言です。 今から「岩」との対話は始まっています。どこにたどり着くか・・・ご期待下さい。 渡辺 梓(お岩役) 最初にこの『無明長夜~異説四谷怪談』を読んだ時にゾクゾクしたのを覚えている。 当時無名塾で上演出来る戯曲を探していて、月に百本近い戯曲を読んでいた。 中でもこの作品のインパクトは私にとって衝撃的なものだった。 今迄の四谷怪談の概念を吹き飛ばし、新たな企みのある刺激的な本だったのである。 鐘下辰男さんならこの世界観を造り出すのに最適だと判断し、 演出を心良く引き受けて頂き非常に感謝している。後は我々役者の力が試される番だ。 恐れずに果敢にこの世界観の中に飛び込んで行こう。 是非『無明長夜~異説四谷怪談』をご覧下さい。 森岡 弘一郎(直助役) 現実、虚構、定かならぬこの作品。 ひとりで台本と向き合い、思いを巡らせる「作業」などしようものなら、 あっという間に迷いの渦におちてしまいそうです。 日々の稽古の中で、目の前の共演者の息吹きを感じながら、 どう変容していくのか。いまからたのしみです。 進藤 健太郎(佐藤与茂七役) 始めにあった愛は、純粋に我が子に対するそれだった。 愛しくて愛しくて、苦しいほどに愛しくて。やがて狂おしいほどの想いは、 狂気に変わり、失うくらいなら、自分の元から離れて行くくらいなら。 こんなはずじゃなかった。決して望みはしなかった。 後は皆様の目前で起る出来事何を感じるかも人によりけり。 どうぞ宜しくお願いします。 川村 進(四谷左門 岩の父親役) 作品の内容的にも、巡り会えた演出家という面からも、 この作品は無名塾にとって自分にとって、新たなる大きな一歩になると思う。 この作品がどう息づいていくのか。 これから始まるであろう格闘の日々を前に、今はただ楽しみである。 中山 研(下男役) 無明の闇の続く限り 無明長夜の続く限り 女の愛憎。男の嫉妬。そこに光は差すのでしょうか。 愛憎と嫉妬を燃やして、その炎で闇を照らそうか。 何が見える?善と悪?真実? 生と死と。答えはこれから見つけて行こう。 この作品に関われたことに感謝して、飛び込んでみようと思う。 円地 晶子(下女役) 「一瞬でいい。あなたの愛が欲しいだけ。」 欲望の果てはいずこにか。魂と魂が触れ合う、共鳴し合う。 そんな喜びを求め、欲望はぐるぐると蜷局を巻き、夜の闇へと堕ちてゆくのでしょう。 片手をのばしたまま、心は震え、叫び出す。 無明長夜の世界へ身を投じ、道なき道をひた走ります。 お袖の身を焦がす情熱、どこまでも堕ちてゆきましょう。 松浦 唯(お袖役) 皆様初めまして、無名塾の村上新悟と申します。 伊右衛門の義理の父親で伊東喜兵衛という役を演じます。 骨太かつ繊細な無名塾の舞台を、様々な世代の方々に観て頂けるよう、 キャスト&スタッフ一丸となって作品創りに取り組んで行きますので、 10 月は是非吉祥寺シアターまで足をお運び下さい! 村上 新悟(伊東喜兵衛役) とっても個人的な話です。 今回演じる「お梅」という役は私にとって、今まで演じてきた役の中で ある意味一番自分に近く、ある意味一番自分に遠い女性です。 イメージがあるにも関わらず、そのイメージがまったく通じない…そんな女性です。 彼女がどの様に成長して皆様とお会いできるか、今からワクワクしています! 樋口 泰子(お梅役) 信じる仲間たちと冒険に出る。はやる気持ちを抑えつつ、航路図を見渡す。 難所だらけだ。 。。 大丈夫かな。。でも引き返す道は無い。 覚悟を決めて向き合おう。 この冒険の向こうに どんな景色が広がっているのか、 見届けない訳にはいかないのだから。 平井 真軌(お色役) 人に尽くすのは容易ではない。 「献身」は美だと思う。 物語の大団円で作者は、尽くした相手への同化という型で「究極の献身」を昇華させた。 「お岩」を失くし同時に己の人生をも喪失した「お槇」は、 自らの心と肉体を「業病」の深淵に投じた女だ・・・と、思う。 芝居へ献身する我々役者も、舞台を失えば生きることの意味を失う。 あ、「お槇」と「私」の共通点が見つかった? このクエッションの答えは是非あなたご自身でお確かめ下さい。 吉祥寺シアターでお待ちしております。 岡本 舞(お槇役)
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