第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) 《最優秀賞》 浪費する知的障がい者へのファイナンシャル・プランニング -「家計簿」と「袋分け」の効果の検討- 浪費が改善された2つの事例報告 鹿野 佐代子 Ⅰ.はじめに 地域で暮らす知的障がい者や生活支援センタ ーの利用者の中には、家計に行き詰まり、自立し た生活を維持できなくなる人が多く存在している。 知的障がい者の認知的特性から、金銭管理能力を 身につけるための教育を長期にわたり繰り返し行 う必要があると考えるが、彼らの中には、金銭教 育を受けた経験の少ない人が多い。学校・家庭・ 社会で行われている金銭教育が、彼らに影響を与 えない理由として、①学校では、知的障がい児者 の教材は、個別に配慮や工夫が必要であるため、 能力に応じた対応がされていない。②家庭では、 保護者がお金を管理してしまい、自分の判断で使 う(管理する)機会が少ない。③社会では、知的 障がい者が参加できる金銭教育機関・セミナー等 が非常に少ない。などが考えられる。 本研究は、浪費が原因で生活が維持できなく なった知的障がい者を対象にファイナンシャル・ プランニングを行い、 支出の理解を深めるために、 「家計簿」の記載や、ひとめで残金が確認できる 「袋分け」の実施を行った。その結果、お金に対 する彼らの意識や、破綻した家計のキャッシュフ ローにどのような影響を与えるのか検討を行った。 Ⅱ.対象と方法 1.対象者と期間 大阪府内の地域支援センターの利用者。浪費 が原因で生活が困難な状態か、家計が破綻した 20 代の女性2人を対象にした。 療育手帳判定1は両者ともにB22。簡単な計算や 読み書きが可能である。 (以下、 事例1-樋口葉子、 事例2-北条政美、すべて仮名) 実施期間は 2008 年 8 月~2010 年 1 月まで。 1厚生労働省の知的障害者実態調査(1975)におけ る知的障害者の程度に関する判定資料 2軽度の知的障がいで IQ51~75。小学校5~6年 生程度の学力。 抽象的思考や合理的判断に乏しい。 事態の変化に適応する能力は弱い。職業生活はほ ぼ可能である。 -1- 事例1 樋口葉子(仮名)21 歳。独身女性。グループホー ム入居。 両親とも所在不明のため里親に育てられる。大手 工場の準社員。 (1) 支援センター支援者の所見(2008 年 8 月 現在) 性格・特徴:日常会話は可能。しかし、込み入 った会話は難がある。言葉使いが悪いため、人と 人とのやり取りは誤解を招く。自己中心的に物事 を考えるため、本人の常識と一般の常識の差は激 しい。例えば、夜中に大声で歌を歌っていても、 グループホームの同居者や近所迷惑になっている ことがわからない。 金銭面:支援センターの支援者が金銭管理を行 い、世話人が毎日千円ずつ本人に渡している。お 金があれば 0 円まで使い切る。通帳の残高を考え ず、高額なローンを組む。定期代など必要なお金 も小遣いとして使う。通帳と定期預金に 50 万の 残高があるが、 支援センター内の金庫で保管して、 残高は本人に見せない体制を作っている。浪費の 原因は、収支の理解ができていないことと、欲し いときに欲しいだけ購入しており計画性がないた めと考える。 (2) 資産 普通預金 10 万円。定期 40 万円。収支の内訳は 図表-1 のとおり。 事例2 北条政美(仮名)26 歳。独身女性。賃貸で父と2 人暮らし(母は入院中) 。スーパーでパート勤務。 (1) 支援センター支援者の所見(2009 年 8 月 現在) 性格・特徴:性格は温厚で友達付き合いもよい。 日常会話は可能。相手を見て敬語の使い分けがで きる。飲酒、喫煙があり、行きつけのスナックが ある。交際中の男性がいる。 金銭面:以前、母が知人に騙され 100 万円ほど の負債を抱える。生活費の不足から、母子ともに 2社の消費者金融を利用し、生活費の不足を補填 していた。月々の返済に追われているにもかかわ 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) らず、セールスで勧められて高額なバックと補正 下着を購入。その負債額は母子で約 300 万円に膨 らみ、2009 年7月に自己破産の申立てを行った。 その後、母は脳梗塞で倒れ入院。母は免責許可さ れ債務は免除された。政美さんは現在審問中。支 援者は、今もどんぶり勘定でやりくりを行ってい る政美さんに不安を感じているため、日常生活自 立支援事業の金銭管理サービス3 の利用を促して きた。そのことに対して政美さんは、 「次は失敗し たくない。でも自分の通帳を人に預けたくない」 という思いがあるため、サービスの利用は「受け たくない」と主張。生活は父の給料、政美さんの 障害基礎年金と給料で生計を立てている。浪費の 原因は、偶数月に振込まれる障害基礎年金を、外 食費(コーヒーショップ店の飲食)や小遣いに当て てしまい、奇数月に繰り越しができなくなる。奇 数月の我慢が偶数月の浪費につながっていると考 える。 (2) 資産 普通預金 980 円。定期預金 0 円。収支の内訳は 図表-2 のとおり。 2.方法 実施は、FPの手法である6つのステップの 考え方に基づいて、図表-3 の手順で提案書とキャ ッシュフロー表の作成を進めた。提案書の作成に あたり、次の 3 つのことに配慮した。1.ルビを 打つ。2.箇条書きにする。3.専門用語は使わ ない。 「家計簿」は様式を指定せず、市販のものを 購入するよう指示した。つけ方は、その日購入し たレシートを見て、支出をノートに記入する方法 で実施した。 「袋分け」は、封筒かジップロックを使用し た。葉子さんは、家賃や光熱費などすべてを袋分 けするのではなく、小遣いを袋分けで管理するこ とにした。8 万円以上使っていた小遣いを、6 万 円以内に抑えるために、世話人から手渡されてい た 1 日千円の小遣いと臨時出金をやめて、図表-4 のとおり、1 週間分 1 万円を袋に入れて、予備費 と合わせて 1 ヶ月分まとめて渡した。金種は週単 位を千円札 10 枚、予備費を 1 万円札にした。 政美さんは、2 週間単位で袋分けを行うことし た。振り分けは図表-5 のとおり、外食費・小遣い・ 必要経費(光熱費、携帯電話代、医療費、弁護士 費用) ・食費・次回繰越金に分けた。小遣いと外食 3社会福祉法人 全国社会福祉協議会の有料サービ スで、通帳やハンコ、証書などの書類を保管して くれる。 -2- 費を分けた理由は、奇数月にがまんしていた外食 費を確保するためである。外食費 1 日 800 円、小 遣い 1 日 800 円、食費 1 日 2 千円と設定し実施し た。 Ⅲ.結果 「家計簿」を付けるように勧めたところ、葉子 さんは「めんどうくさいから家計簿はつけない」 と回答。しかし、貯金ができるようになると、 「今 まで何に使ってお金がなくなっていたのか気にな る」と気持ちに変化が表れた。1 年後に見直しを 行ったとき、 再度家計簿を付けるように勧めると、 「結婚したら(家計簿を)つけないといけないの でそのうち練習します」と答えたが、 「残金を付け ておかないと、お金がなくなっていてもわからな い」と言うと「ほんとや、たいへん!」と答え、 家計簿はどこで売っているのかたずねてきた。 政美さんは市販の家計簿を購入しようと試み たが、購入を断念。理由は①市販の家計簿は文字 やイラストが多くあり、付け方がわからない。② レシートの貼り付けができない。③記入する枠が 小さい。などである。これらの理由から、市販の 家計簿は使用せず、ルーズリーフを購入するよう に指示し、自由に記入する方法を試みた。ルーズ リーフへの記入は、図表-6 のとおり、中央で線を 引き、日付・項目・支出金額のみ記入するように した。支出だけを家計簿に付けたところ、コーヒ ー専門店のケーキは高いことに気付き、コーヒー だけ飲んで帰る日が増えた。そして、毎日 800 円 使っていたのが、300 円~600 円の日もありその 成果が記録に残るため、 「家計簿を付けることが楽 しくなってきた」 「家計簿を付けてよかった」 、 「は 、 じめて自分のお金の使い方がわかってきた」と家 計簿の効果を認識することができた。 「袋分け」を実施するにあたり、葉子さんは 1 日千円ずつ小分けで渡されていたので、 「まとめて 1 万円貰えるなら欲しい物が買える」と述べた。 袋分けをする前は、 「千円以上のものが購入できな い」という不満と、お金が欲しいときに臨時出金 してもらうので、 「給料分はいくらでも貰える」と 述べていた。袋分けを始めて 3 ヵ月後には、 「毎 週貰うお金が使いきれないときがある。残ったお 金はどうすればいい?」と質問があった。1 年後 の見直しの際、 「15 万円以上貯まり、箱に入らな くなってきた」と報告されたので、自由に使える 貯金として新しく通帳を作り貯まったお金を入金 した。葉子さんは袋分けを始めて 1 年後に、 「自 分のお金や通帳を管理したい」という夢が実現し た。 政美さんは、障害基礎年金を翌月の生活に繰 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) り越す必要があるため、外食費や小遣いを 5 万円 以下に抑える必要があった。 「袋分け」は、我慢せ ず浪費を抑えることができるので「安心して使え る」と述べていた。破産の申請から半年経ち、は じめて通帳にお金を残すことができた。 「袋分け」に対する2人の、共通した意見は 以下のとおりである。 ・ 袋の中に入っているお金がなくなってく ると不安になる。 ・ お金を残す体験が少ないため、残すことが できると嬉しい。 ・ 袋に入っているお金を使い切ることが負 担になってくる。 ら使い、袋の残金は通帳に入金するという流れに した。その結果、冠婚葬祭などの急な支出があっ ても、混乱することはなかった。複雑なお金の収 支も理解しやすいシステムをつくることで、浪費 を抑え貯蓄につなげることが可能になった。 「袋分 け」の実施は健全なキャッシュフローに導く結果 となった。2人のキャッシュフロー表の比較は図 表-8、図表-9 Ⅴまとめ 「先のことを予測し計画を立てて行動し欲求 をコントロールすることが苦手」という知的障が いの特徴である「見通しの欠如」が、浪費につな がる一因と考えた。自己認知が不適切で情緒不安 を起こしやすい人や「自己中心的」とされる人の 背景には、知的障がい者の特徴が理解されずに、 不適切な養育や環境により培われることが要因で あると考えられる。それは学校・家庭の問題と同 様に、福祉制度や支援体制の中でも①能力にあっ た金銭支援がされていない。②支援センターや金 銭管理サービスの制度がお金を管理してしまい、 自分で管理する機会が与えられていない。など、 金銭管理能力を身に着けるための取り組みが継続 的にされていないためである。知的障がい者の金 銭教育の取り組みが不足する今、金融リテラシー を高める役割を担うのは、ファイナンシャル・プ ランナーである。専門知識をもって家計の分析を 行い、その人の特性に応じた計画や柔軟なアドバ イスが立案できるからである。特化した分野の人 に、適切な支援やアドバイスを提供していくため には、その分野の専門家との連携は欠かせない。 知的障がい者においては、特徴的な行動を理解し 日々支援する現場の支援者である。福祉の専門家 と、FPが、それぞれの専門性を生かした上で、 連携・共働することが重要であると考える。 Ⅳ考察 研究の結果、 「家計簿」を付けたことで、政美 さんは日常的に支出の確認ができ、浪費の原因で ある外食費と小遣いを、それぞれ 800 円以下に抑 制する効果につながった。 「袋分け」をすることで、葉子さんは、図表-4 でも確認できるようにたくさんのお札を管理して いるという満足度があがり、浪費の抑制につなが ったと考えられる。政美さんは、偶数月に振り込 まれる障害基礎年金と、毎月振り込まれる給料を 包括的に捉える必要がなくなり、1週間、もしく は2週間という短い期間で捉えればよくなった。 そのため、仮にその週使い過ぎたとしても、次の 資金が確保されているため「我慢」ができるよう になった。そして、これらの体験は、指示されな くても自分でお金の管理ができるという自信につ ながったといえる。 知的障がいの特性との関係で気付いたことは、 「流用」が苦手ということである。例えば、外食 費が予想より残り、小遣いに不足がでると、外食 費から小遣いに流用することができる。しかし、 政美さんは、小遣いや食費がなくなると、外食費 や経費に余剰金があってもその袋から使うことは [参考文献] なかった。小遣いの不足は「外食費から流用すれ ・菅野敦、橋本創一、林安紀子、他。知的障害(児) ばどうか」と提案したが、 「いくらまで使ってもい 者の知能特性 いのか」 、 「そのお金がなくなればどうすればいい ―障害種別の特徴と加齢の影響―。特殊教育研 のか」など、意識の混乱がみられた。対策は、 「予 究施設研究報告(2003)71-82 備費」を作ることで突発的に起こる不測の事態に ・日本FP協会(2004)「ファイナンシャル・プ 手を打つことができた。葉子さんも同様に、袋に ランニング 提案書の作り方」日本FP協会。 残ったお金を翌週に繰り越すことはできなかった。 ・ 「知的障がい者の人権を守るために~相談者のた これらの結果から、 「包括的に物事を考えるこ めのハンドブック」厚生省大臣官房障害保健福 とが苦手」という特徴のある知的障がい者に、余 祉部障害福祉課監修。中央法規 剰金を不足に流用して補う方法は 「包括的な判断」 ・東京都心身障害者福祉センター (2006) を求めている対応であり、混乱をまねくことがわ 「障がいのある方への接遇マニュアル改訂版 かる。 「一元化」された情報は理解しやすいとされ 6知的障害者」東京都心身障害者福祉センター ているため、図表-7 のとおり不足は「予備費」か -3- 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) 図 表 -1 葉子さんの 1 ヶ月の収支 186,000円 給 料 障害基礎年金(1 か月分) 1 ヶ月の支出合計 120,000円 66,000円 175,000円 生活費 1ヶ月の収入合計 グ 食 共 携 こ ループホームの家賃 費 用費 帯電話 づかい(臨時出金も含む) 残 金 4 3 1 1 7 1 図 表 -2 政美さんの 1 ヶ月の収支 1ヶ月の収入合計 給 , , , , , , 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 円 円 円 円 円 円 196,000円 料 130,000円 障 害 基 礎 年 金 (1 か 月 分 ) 66,000円 1 ヶ月の支出合計 食 費・外食費 光熱費 生 電話代 活 日用品 費 こづかい(服・美容代) 医療費※ 弁護士費用※ 残 0 5 0 5 5 1 195, 90, 6, 16, 15, 22, 35, 10, 金 0 0 3 4 0 3 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 円 円 円 円 円 円 円 円 980円 ※ 2 0 11 年 の 1 2 月 で 医 療 費 の 一 部 と 弁 護 士 費 用 の 支 払 い は 終 了 。 図 表 -3 ス テ ッ プ FP プ ロ セ ス 1 顧客との関係確立 2 3 相 談 者 の 情 報 収 集 と 目標の設定 現状分析 4 提案書の作成 5 プランの実行援助 6 継 続 的 な フ ォ ロ ー と 見直し 内容 質 報 内 相 い 問 し の 分 と 3 て プ 4 問 用 紙 な ど を 活 用 し 相 談 者 の 情 収 集 を 行 う 。相 談 者 に サ ー ビ ス の 容を明確にする。 談 者 の 保 有 資 産 状 態 の 分 析 を 行 、生活上の目標を明確にする。 題 を 解 決 す る た め プ ラ ン を 検 討 、キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー 分 析( 対 策 前 ) 提示を行う。 析 お よ び 検 討 し た 対 策 な ど を も に、提案書を作成する。 ヶ 月 後 に プ ラ ン ど お り 実 行 で き いるか見直しを行う。 ランの定期的見直し 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) 図 表 -4 葉子さんの袋分け 千 れ 残 箱 示 札 を 1 0 枚 入 1 ヶ 月 分 渡 す 。 た お 金 は 貯 金 入 れ る よ う 指 る 。 5 週 目 4 週 目 3 週 目 11,200 円 2 週 目 外食費 1 週 目 予 備 費 1 万 円 図 表 -5 円 て っ に す 2 週間単位の袋分け 小遣い 11,200 円 必要経費 次 回 繰 越 金 光熱水費・携帯電 話・医 療 費・弁 護 士 費用など 食費 70,000 円 28,000 円 ( 1 ヶ 月 分 ) 予 備 費 項 目 に な い 支 出 ( 冠 婚 葬 祭 、 送 別 会 な ど ) 不 測 の 事 態 に 備 え 、 予 備 費 の 袋 を 新 た に 作 っ た 。 5,000 円 5 70,000 円 偶数月のみ繰越 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) 図 表 -6 実際付けている家計簿 2 週間分の家計簿 6 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) 図 表 -7 不測の事態の対策 収入 予備費 小遣い 外食費 経費の の残金 食費 繰越金 残金 不足 不足 「一元化」 さ れ た 項 目 の 理 解 は可能 他から流用できる項目と 繰越金など流用できない 項 目 が る た め「 包 括 的 な 判 断」は苦手 残ったお金は貯金 図 表 -8 葉子さんのキャッシュフロー表の比較 対策前 150 万 円 100 50 0 -50 -100 現在 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 年 後 浪 費 を 続 け た ま ま 5 年 後 に 希 望 す る 結 婚 資 金 130 万 円 計 上 し た 場 合 対 策 300 万 円 後 200 100 0 現在 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 年 後 浪 費 に 手 を 打 ち 5 年 後 に 希 望 す る 結 婚 資 金 130 万 円 計 上 し た 場 合 7 第1回「FP向上のための小論文コンクール」入賞作品(2010 年、日本FP協会) 図 表 -9 政美さんのキャッシュフロー表の比較 対策前 万円 100 50 0 現在 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 年 後 6 7 8 9 10 年 後 対策後 万円 600 400 200 0 現在 1 2 3 4 5 8
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