三菱商事の 環境・CSRパフォーマンス - Mitsubishi Corporation

三 菱 商 事 の
環 境 ・ C S
三菱商事の
環境・CSRパフォーマンス
三菱商事は、本業を通じた企業価値の向上はもちろんのこと、
地球的な課題である環境、人権や労働などの社会性の課題に向けて、
真剣に向き合っていかなければならないと考えています。
そのために当社が考え、実現に向けて取り組んでいることと、
その進捗についてご報告します。
R パ フ ォ ー マ ン ス
環境・CSRマネジメントシステム
環境・CSR体制
三菱商事では、2008年4月1日に「環境・CSR委員会」を
展開を進めるためにも、社内での議論に加え、社外有識者の
社長室会の下部組織として設置しました。また、環境・CSR
方々の声も活かしていきたいと考えています
(P.26∼27参照)
。
担当役員を任命し、役員の業務分担として環境・CSRを明記
本業を通じた環境・CSRの実践が企業にますます求めら
しました。
れる中、環境関連活動と社会貢献活動の相互関連が強くなっ
加えて、社外有識者の方々を加えた「環境・CSRアドバイザ
ていることから、2009年度より「環境・CSR 検討委員会」
リーコミッティー」では、三菱商事グループの環境・CSR 活動
を環境・CSR委員会の下部組織として設置し、個別施策など
などに対する助言や提言を行っています。グローバルな事業
の検討を効果的に行う体制としました。
CONTENTS
環境・CSRマネジメントシステム……………… 29
環境・CSR 体制
コーポレート・ガバナンス、内部統制システム
コンプライアンス体制
事業投資先とのかかわり…………………… 30
事業投資と環境・CSR
あらたサステナビリティ認証機構による
第三者保証
三菱商事では今年度より、
(株)あらたサステナビリティ認証機
構による環境パフォーマンス情報
(電力使用量、紙使用量、廃棄
社長室会
環境・CSR委員会
物排出量、CO2 排出量など)および環境会計の第三者保証を受け
ています。環境パフォーマンス情報に関しては P.35を、保証報告
書に関しては P.39をご参照ください。
環境・CSRアドバイザリーコミッティー
環境・CSR 全般の基本方針について討議し、社長室会に提言
三菱商事グループの環境・CSR 活動に対する諮問機関
環境・CSR検討委員会
環境・CSRに関する基本方針、リスクマネジメントなどを討議し、社会貢献活動の
当年度のレビューと来年度の内容を決定する
事業投資先に対する環境管理の状況調査結果
環境マネジメント……………………………… 32
環境影響評価とその手法
World Business Council for
Sustainable Development(WBCSD)
環境レビュー
1995 年、
「経済成長」
「環境保全」
「社会の進歩」の調和した持
環境方針管理テーマ
続可能な発展を目指して設立。約160 社の企業のトップによる国
環境マネジメントの特徴と推進体制
オフィスにおける環境負荷軽減の取り組み
商品取引活動における環境レビュー
コーポレート・ガバナンス、内部統制システム
三菱商事は、
「三綱領(所期奉公、処事光明、立業貿易)
」
また、法令・定款に適合し、かつ、適正に業務を遂行するた
を企業理念とし、持続的成長を目指して経営基盤の強化に取
めに、
「効率的な職務遂行」
「コンプライアンス」
「リスク管理」
際的連合組織で、提言活動などを展開しています。三菱商事は、
り組んでおり、法定の機関・ガバナンス体制に加え、社外取
「財務報告」
「情報の管理・保存」
「連結経営における業務の
1991年より同組織の前身であるBCSD から参画しています。
締役の選任、執行役員制度の導入、取締役会の諮問委員会
適正確保」
「監査、モニタリング」
「監査役」などの内部統制
の設置などを通じて、コーポレート・ガバナンス体制の改善・
システムの継続的な改善・向上に努めています。
事業投資活動における環境レビュー
強化に努めています。
環境方針管理テーマに関するレビュー
株主総会
全社 CO2 削減運動「CO2 Action Project」開始
三菱商事の環境パフォーマンス
環境会計
社会性パフォーマンス………………………… 36
社会的責任投資(SRI)インデックス
近年、従来の財務分析による投資基準に加え、社会・環境・倫
理などの観点から企業を評価・選別するSRI 指数やSRIファンド
人権への配慮………………………………… 36
が世界各地で設定されています。
社員とのかかわり…………………………… 36
ける透 明 性を評 価され、イギリス・Financial Timesとロンド
執行役員の選任・
監督
的な社会的責任投資
(SRI:Socially Responsible Investment)
います
(2009 年 8月現在)
。
28
MC’s Performance
監査役・監査役会
報告
重要事項の付議・
業務執行の報告
報告
会計監査人
会計監査
監査
監査役・監査部・会計監査人の連携
社長
監査部
社長室会
内部統制関連の主な委員会
定例経営連絡会
ポートフォリオ・マネジメント委員会
FTSE4Good 、日本・モーニングスターの MS-SRI など世界
のインデックスに組み込まれて
監査・報告
[業務執行組織]
三菱 商 事はこれまでの CSRへの取り組みと情 報 開示にお
ン証券取引所の合弁会社であるFTSEの代表的な指標である
取締役会
提言
ガバナンス委員会
国際諮問委員会
選任・解任
選任・解任、
報酬
(枠)
の決定
報酬
(枠)
の決定
選任・解任、
諮問
コンプライアンス委員会
営業 6 グループ
開示委員会
コーポレートスタッフ部門
本部・BU
安全保障貿易管理委員会 等
経営企画本部
全社開発部門
内部統制関連の各種制度・施策の立案、周知徹底
関係会社
国内・海外拠点
海外現地法人
Mitsubishi Corporation Sustainability Report 2009
29
三 菱 商 事 の
環 境 ・ C S
R パ フ ォ ー マ ン ス
コンプライアンス体制
事業投資先に対する環境管理の状況調査結果
三菱商事は、2000年9月に「三菱商事役職員行動規範」
いていることを確認するとともに、ビジネスの現場でさらに注
を制定するとともに、コンプライアンス・オフィサー制度を導
意が必要な点を分析し、現行のコンプライアンス制度をさら
入したほか、
2006年3月には役職員行動規範を改定し、
毎年、
に充実させるための提言を全役職員から募りました。連結
全役職員から誓約書を取りつけるなど、
社内コンプライアンス
ベースでの企業価値向上を実現するための重要施策の一つと
Q2
体制の充実・強化を進めています。
2008年度には、
営業グルー
して、当社関係会社の社員一人ひとりに至るまでコンプライア
プ内の本社各組織についてのコンプライアンス・リスク分析と
ンス意識が浸透・徹底するよう、さらなる充実・強化を図って
役職員へのコンプライアンス浸透度調査を実施しました。こ
いきます。
グループ CEO、国内支社長、地域 CRO
任命
コンプライアンス委員会
任命
チーフ・コンプライアンス・オフィサー
指揮・命令
委員長:チーフ・コンプライアンス・オフィサー
事務局:コンプライアンス総括部コンプライアンス推進室
グループ・コンプライアンス・オフィサー
国内支社・コンプライアンス・オフィサー
海外地域・コンプライアンス・オフィサー
コンプライアンス目安箱・電話相談窓口(事務局)
監査部目安箱・電話相談窓口
社外弁護士目安箱・電話相談窓口
指揮・命令
84%
環境管理を全社的に推進する運営体制はありますか?
35%
65%
Q3
従業員に対して、定期的に環境教育を実施していますか?
23%
77%
Q4
環境関連事故やクレームがありましたか?
4%
96%
Q5
現在、顕在化している土壌汚染・地下水汚染がありますか?
3%
97%
Q6
自社操業により土壌汚染・地下水汚染が発生する可能性がありますか?
23%
77%
みやすい環境マネジメントシステムや環境パフォーマンス評価、環境コミュニケーションの方法などを規定
事業投資先のうち、環境パフォーマンスを把握している企業の割合
内部通報制度
エネルギーおよび資源使用量の把握
廃棄物排出量の把握
(%)
100
80
報告・相談
組織(場所・本部・部・BU など)の長
16%
「ISO14001」
または
「エコアクション21 」
などの環境マネジメントシステムの
認証を取得していますか?
※1 中小事業者など幅広い事業者の自主的な環境への取り組みを推進するために、環境省が策定した「エコアクション21ガイドライン」に基づいた認証・登録制度。中小の事業者でも取り組
報告
報告
コンプライアンス・オフィサー
指揮・命令
いいえ
Q1
の調査では、コンプライアンス活動が日々の営業活動に根付
社長
はい
※1
通報・相談
(%)
100
83%
70%
60
55%
報告・相談
60%
54%
62%
60
47%
39%
40
社員
80
61%
40
20
事業投資先とのかかわり
0
ガソリン
重油
灯油
水
頼性の確保を目的に、グローバル連結
て、環境・CSRリスクも考慮されます。また、案件によっては、
また、案件を取り進める上での留意点を取りまとめたCSR
ベースでのCO2排出量データの第三者
さらに取締役会で審議されます。
チェックリストを策定し、環境面での審査に加え、グローバルな
レビューをビューローベリタスジャパン
社長室会での投融資案件の意思決定は、社内専門部局の
視点からみた人権・労働への配慮など、社会性項目についても
(株)により実施しました。
提言を考慮したポートフォリオ・マネジメント委員会(PM 委
審査を行っています。
(レビュー参考基準 : WBCSD GHGプロトコル
〈2004年〉
)
申立部局(コーポレートスタッフ部門、全社開発部門、各
取締役会
●
環境・CSR推進室が環境・社会への影響について審査
社長室会
意見提出
意見提出
環境・CSR 推進室
CSR 対応チェック
MC’s Performance
一般
廃棄物
産業
廃棄物
リサイクル
総量
廃棄物の
削減対策
(単位:t-CO2)※1
国内拠点
海外拠点(海外現地法人本店・海外支店)
国内外連結子会社※ 2(孫会社含む)
2007年度
2006年度
7,821
7,946
5,150
5,150
1,978,236
1,792,834
※1 電力使用に伴うCO2の間接排出(スコープ2)を対象
※2 株式持分50% 超の完全連結事業投資先を対象(データ回収率約70%)
環 境 パフォーマンス開示に関連して、三菱商事では
今後も来るべき低炭素社会の到来に向け CO2 排出量の
2003 年度からCO2 排出量を含めた気候変動に対する
信頼性を高めるように努力していきたいと考えています。
考え方をCarbon Disclosure Project
(CDP)に開示し
ています。また、CO2 排出量の報告内容に対する信頼性
の確保を目的に、グローバル連結ベースでの CO2 排出量
データの第三者レビューを2005 年度より開始しています。
●地球環境(気候変動・生物多様性等)
環境・CSR 推進室の審査に当たっては、
「環境社会配慮
確保のための国際協力銀行(JBIC)ガイドライン」や、国際
0
エネルギーの
削減対策
Carbon Disclosure Project(CDP)への参加とCO2排出量の第三者レビュー
ポートフォリオ・マネジメント委員会
案件申立
営業グループ)が、投融資案件の申立書において環境・社
会への影響を自ら記載
ガス
投融資案件の審査フロー図
具体的には、次のシステムを導入しています。
●
軽油
CO2排出量の報告内容に対する信
金融公社(IFC)のガイドラインなどを参照しています。
検討を行っています。
30
電力
三菱商事では、社長室会における投融資案件の審議に際し
面だけでなく、地球環境や社会性についても総合的に審議・
31%
20
グローバル連結ベースでのCO2排出量
事業投資と環境・CSR
員会)の諮問を基に行われます。PM 委員会では、経済的側
37%
25%
●地域・社会(先住民・文化遺産等)
申立部局
●人権・労働(児童労働・強制労働等)
Mitsubishi Corporation Sustainability Report 2009
31
三 菱 商 事 の
環 境 ・ C S
R パ フ ォ ー マ ン ス
環境マネジメント
商品取引活動における環境レビュー
環境マネジメントの特徴と推進体制
品取引先・請負先あるいは事業投資先に対して、環境面や社
三菱商事では、幅広い産業を事業領域として、グローバル
は現地視察を通じて、取引先や事業投資先の環境管理の状
なビジネスを展開しています。当社がかかわる
「商品取引活動」
況、緊急時の対応などを確認し、情報交換を行います。その
と、
国内外におけるさまざまな「事業投資活動」
、
そして「オフィ
結果、レビュー先にとって環境改善につながる提言や要望の
スにおける業務活動」と環境とのかかわりを把握し、気候変
伝達を行い、双方で環境負荷軽減につながる結果を得ること
動などの地球環境問題や人権問題などの社会問題を背景とし
を目標としています。
た ビジネス環境の変化 に対応する能力のレベルアップを図
2008年度は、本店各グループでは「商品取引活動」12件、
会面の対応状況に関するアンケート調査やヒアリング、さらに
ることが重要と考えています。そこで、社長を最高責任者とし、
「事業投資活動」17件の環境レビューを実施。レビュー先に
各グループ、および国内コーポレートセンター(国内支社・支店
対する環境負荷軽減に向けた提言や要望の伝達を行ったほ
を統括)に環境・CSR 推進責任者を配置し、ISO14001に則し
か、取引先や事業投資先と共に定量的な目標を設定して、具
た環境マネジメントシステムの推進体制を構築しています。
体的なビジネス展開につなげるなど、環境マネジメントシステ
ムのツールをサプライチェーン全体の環境管理に活用した有
環境影響評価とその手法
本店グループでは、毎年商品担当者ならびに事業投資担当
者自らが「環境影響評価カード」を用いて、当該商品や事業
効性の高い環境レビュー策も実施されました。
データセンタービル運営における
BEMSの導入
スチレンモノマーの輸送委託先の環境管理体制
および緊急時対応の確認・評価
イノベーション事業グループICT 事業本部※1 ICTサービス
化学品グループ汎用化学品本部 石化中間原料ユニットで
第一ユニットでは、省エネ法の第二種エネルギー管理指定工
は、ポリスチレン樹脂や合成ゴムなどの原料となるスチレンモ
場に該当するデータセンタービル(東京都三鷹市)のオーナー
ノマーの輸送における環境汚染の防止および事故時の対応
※2
として、2008年2月にNEDO と協力してBEMS を導入、
策の立案・改善を目的に、同製品の輸送を委託しているツルガ
EMSの取り組みを推進しています。2008年度はBEMSの導
ケミカルサービス社に対し、環境レビューを実施しました。そ
入により、2.3%のCO2排出削減達成を確認しました。また、
の結果、
「グリーン経営認証」
の取得を提案。
同社の協力により、
データセンタービルとして増え続けるエネルギー需要に対し
2009年度に同認証の取得を実現することとなりました。
※3
て、きめ細かい運用管理を行うことにより、CO2排出削減を毎
年続ける運営努力を進めています。
※1 組織改編により、09年4月より全社開発部門 ITサービス事業開発本部
※2 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
※3 ビル・エネルギー・マネジメント・システム
環境方針管理テーマ
投資先の環境側面の抽出ならびに環境影響評価を行ってい
間接的な環境影響への取り組みである環境レビューに加
ます。この環境影響評価の作業を通じて、担当業務と環境と
え、当社では、環境負荷軽減に貢献する環境ビジネスの推進
のかかわりを再認識し、社員一人ひとりの環境意識の向上を
や、社員の環境意識向上につなげる環境講演会などの教育の
図っています。
実施、または環境保全や環境管理・改善につながる自主的
当社の環境影響評価の手法は、商品については、原料調達
な環境調査の実施など、環境方針から直接導いて環境目的・
から商品の使用後の処理に至るまでのライフサイクル全体の
目標を定めて管理対象とする「環境方針管理テーマ」の取り
三鷹データセンター
導入したBEMS 設備
交通エコロジー・モビリティ財団が推進する、トラック事業、バス・
タクシー事業の分野で優れた環境取り組みを実施している事業者
を認定する「グリーン経営認証」を取得しました
事業投資活動における環境レビュー
水質保全のための排水浄化設備の設置と
稼働状況・効果の確認
機能性ポリマー販売会社における
環境管理体制の再構築
環境影響を、また事業投資先については、各事業投資先の業
組みも行っています。2008年度には7件のテーマを実施し、
種・業態における活動の範囲や事業内容が環境に与える影
その結果、
環境ビジネスの推進や国内の各支社の地域特性を
新産業金融事業グループ物流サービス本部 不定期船事業
化学品グループ機能化学品本部 機能性ポリマーユニットで
響を、通常時・緊急時の両面から評価しています。そしてこの
生かした環境・CSR 活動につながりました。
ユニットでは、事業投資先である瀬戸埠頭(本社 : 岡山県倉敷
は、事業投資先であるMC山三ポリマーズ(本社 : 東京都中央
市)
における排水浄化設備の稼働状況と効果の確認を行いま
区)が目指している環境管理体制の構築(
「エコアクション21」
した。瀬戸内海に面した埠頭を持ち、船内作業から陸揚げ、
の取得)をサポートし、登録完了までの過程をレビューしまし
保管・出荷・配送までの一貫直営体制の同社では、海水の水
た。また、エコアクション21登録審査時に指摘を受けた環境
質保全のための排水浄化設備の設置を行いました。三菱商
コミュニケーションの改善に関する提案と、三菱商事のEMS
当社では、全社員が直接関与し、環境への影響が大きい
事はその準備から設置、本格稼働までの過程に立ち会ったほ
マネジメントレビューに記載された社長指示事項にのっとった
一方、国内支社・支店では、ビジネス活動やオフィス内の業
テーマとして、オフィスにおける紙や電力使用量の削減などの
か、浄化槽設置の効果をより分かりやすくするため、同社へ指
提言・要望が、いずれも実施されていることを確認しました。
務全般を切り口として、環境への影響を考え、評価を実施して
オフィス関連施策についても、定量目標を掲げ、毎年継続的に
標となる項目と目標数値の設定を依頼しました。
います。
運用管理を行っています。オフィスビルなどの事業所におけ
評価点に加え、当社の影響力、環境リスクの度合いおよび環
境法規制の有無などの評価を加え総合的に判断した上で、各
グループの特性、環境経営上の優先度・重要性を勘案して、毎
年、環境目的・目標を設定し運用管理を行う対象(著しい環
境側面)を特定しています。
オフィスにおける環境負荷軽減の
取り組み
る省エネルギーが、企業の責任としてますます重要度を増し
環境レビュー
環境レビューは、当社として間接的な環境影響となる環境
側面に対して実施する、当社独自の運用管理の手法です。商
32
MC’s Performance
てきていることから、2009年度からは、全社一斉運動「CO2
Action Project」
(P.34参照)を開始し、さらなる省エネ・省
資源活動の強化・徹底を図っています。
設 備の水洗いに使 用した排
水を浄 化 処 理する設 備を設
置し、海水の水質保全に自主
的に取り組んでいます
社員一丸となって、エコ
アクション21を取得
Mitsubishi Corporation Sustainability Report 2009
33
三 菱 商 事 の
環 境 ・ C S
R パ フ ォ ー マ ン ス
環境方針管理テーマに関するレビュー
インターネット車両管理サービスによる
安全運転と省エネ効果確認
三菱商事の環境パフォーマンス
省燃費タイヤの国内販売協力を通じた
環境負荷低減
機械グループ船舶・交通・宇宙航空事業本部 宇宙航空第
生活産業グループ資材本部 生活資材ユニットでは、CO2削
二ユニットは、事業投資先であるジクー・データシステムズ(本
減効果のあるタイヤの販売協力活動を、
EMSの仕組みを活用
社 : 東京都千代田区)が販売する動画記録型ドライブレコー
して実施しました。販売計画を目標値として、事業の進捗状
※4
ダーを利用したインターネット車両管理サービス「くるみえ」
況をフォローするとともに、エンドユーザーに対する現状把握
による安全運転管理と燃費の効率化、およびCO2削減効果の
を行ったことで、実際に燃費向上効果が認められ販売実績も
確認作業を行いました。プロモーションなどを通じて、燃費
向上しました。輸送における省エネの観点から、今後も三菱
向上、CO2削減実績が「見える化」でき、着実に省エネ成果
商事の顧客やグループ会社に対し、この省エネタイヤを広く
を上げていることを確認しました。今後は「くるみえ」による
PRし、普及につなげていきたいと考えています。
安全運転・エコドライブの促進を通じて、さらなる環境負荷
軽減に貢献したいと考えています。
電力使用量
(単位:千 kWh)
2008年度
廃棄物排出量
2007年度
2008年度
2007年度
本店
8,569
8,536
廃棄物の排出量(単位:t)
767
748
国内支店等
1,192
1,209
廃棄リサイクル率(単位:%)
96.3
96.2
国内計
9,761
9,745
CO2 排出量
・2008年度は品川オフィスの移転準備などの影響により若干増加
(単位:t -CO 2)
2008年度
本店
国内支店等
国内計
3,658
511
518
4,183
2008年度
2007年度
80,322
77,511
本店
国内支店等
国内計
4,176
物流起因のCO2 排出量
CO2 排出量(物流起因)
(単位:千枚)
2007年度
3,672
・上記の電力使用量から換算
・GHG Protocol Initiative Calculation Toolsの“Calculation worksheets(December 2007)
v2.0”の係数(2005年、日本)を使用
※4「くるみえ」の詳細はウェブサイトをご覧ください http://www.jicoux.com/telematics/
紙の使用量
8,194
8,410
88,516
85,921
・2008年度は品川オフィスの移転準備などの影響により若干増加
(単位:t -CO 2)
2008年度
2007年度
83,500
95,100
・エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)に基づき、三菱商事が荷主となって国内輸
送にかかわるもの
三菱商事取り扱いのエコタイ
ヤ。
左からブリヂストン、
トーヨー
タイヤ、ヨコハマタイヤ製品
ドライバーの移動履歴やアイ
ドリング時間のほか、
急ブレー
キを踏んだ瞬間の動画やその
位置と時間などの詳細な運行
データをインターネット経由
で閲覧できる「くるみえ」
[対象期間]
2008年4月1日∼2009年3月31日
[方針・基準]
環境関連法規に準拠し、
「環境管理基本規程」
「環境影響評価実務基準」などの社内規程に基づき記載しています。
[集計範囲]
当社の環境マネジメントシステムの適用範囲(本店〈コーポレートを含む9グループ、1支店、1事務所、7子会社〉および国内〈6支社、8支店、1分室〉
)を対象
としています。
電力使用量……三菱商事ビルの共用部分、データセンターなどの電力使用量は含んでおりません
廃棄物排出量……本店(三菱商事ビル、品川オフィス、および東京に所在する一部のビル)を集計対象としています
紙使用量……データセンターおよび一部の事業所の紙使用量は含んでおりません
全社 CO2削減運動「CO2 Action Project」開始
2008年度の環境マネジメントシステム(EMS)における、マ
環境会計
環境保全コスト
ネジメントレビュー(社長によるEMSの見直し)では、2009年
度に向けた社長指示事項が提示されました。そこで指示され
投資
た「CO2削減を目指した活動の推進」を受け、三菱商事では
事業エリア内コスト
(廃棄物の減量化、削減、
リサイクルなどの費用)
全社 CO2削減運動である「CO2 Action Project」を2009
上・下流コスト
(容器包装などの低環境負荷化のための費用)
年4月よりスタートさせました。
管理活動コスト
(環境管理、環境情報発信などにかかる費用)
具体的には、
「オフィスにおけるCO2削減」と「勤務や営業
研究開発コスト
̶
9,373
̶
140
̶
261,221
̶
86,967
(サンゴ礁保全や熱帯林再生に関するプロジェクトなど)
ています。また、各グループに配置している環境・CSR担当者
(財団、基金、大学寄附講座など)
̶
337,744
環境損傷対応コスト
̶
̶ 合計
̶
695,444
ています。
MC’s Performance
社会活動コスト
「CO2 Action Project」の
ポスターを社内各所に掲示
環境保全効果
費用(千円)
グループごとに目標を掲げて推進し
活動に伴うCO2削減」を、
を通じて、CO2削減につながるアイデアを社員より広く募集し
34
環境保全効果/経済効果
廃棄物排出量
経済効果
▲ 15t
765 千円
紙の使用量
▲ 2,812 千枚
▲ 5,198 千円
電力使用量
▲ 33 千 kWh
▲ 18,598 千円
・環境保全効果・経済効果は「前年度実績値ー当年度実績値」により算出
[環境会計において基本となる重要な事項]
対象期間 :2008年4月1日∼2009年3月31日
参考ガイドライン:環境省「環境会計ガイドライン 2005年版」
集計範囲 : 本店(三菱商事ビル、品川オフィス、および東京に所在する一
部のビル)ただし、廃棄物排出量は三菱商事ビル、品川オ
フィスを対象
その他 : 千円未満は四捨五入
Mitsubishi Corporation Sustainability Report 2009
35
三 菱 商 事 の
環 境 ・ C S
R パ フ ォ ー マ ン ス
社会性パフォーマンス
障がい者雇用率※1
女性管理職比率※2
2.05%
2.05
3.1%
1.88%
1.90
1.82%
1.92%
1.5
1.80
1.1%
2004
05
06
07
08 (年)
1.0
※1 国内単体および特例子会社1社での集計
25人
20
2.4%
2.0
1.85%
から、経営者講座、経理に携わる幹部社員向け講座、人事担
の強化を図っています。
当者向け講座、若手リーダー研修など、連結グループの各層
30人
30
25
2.5
1.95
1.75
3.5
3.0
2.00
を対象とした講座や研修を実施し、グループ経営のより一層
(人)
35
(%)
(%)
2.10
1.85
海外現地法人などからの本店出向者数推移
部人材の確保・育成を最重点に置いています。こうした観点
2004
1.3%
05
18人
15
1.9%
1.5%
働きやすい環境整備策の促進
25人
10
9人
5
06
07
08
09(年)
0
2004
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08 (年)
※2 単体(グローバルベース、出向者を含む)
人権への配慮
人権に関する基本的な考え方
三菱商事は、世界中でさまざまなビジネスを展開するに当
各国・地域の文化・慣習・言語の尊重、国際社会や地域社会
たって、人権への配慮がCSRの重要な要素であると考えてい
との調和」を規定しています。また、世界人権宣言※1、ILO 国
ます。三菱商事役職員行動規範
(P.4参照)
では、
「人権の尊重、
際労働基準※2、安全と人権に関する自主的原則※3などの人権
人種・民族・信条・宗教・その他事由による差別の禁止、セクシャ
に関する国際規範を支持しています。
ルハラスメントの禁止、人権問題に対する正しい理解・認識、
※1 人権および自由を尊重し確保するために、
「すべての人民とすべての国と
が達成すべき共通の基準」を宣言したもの。1948年の第3回国連総会
三菱商事は8つのすべての条約を支持し、役職員行動規範細則で遵守
において採択されました。国連ではこの世界人権宣言を基礎に宣言を
条約化し、市民的・政治的権利に関する「自由権規約」と、経済的・社
会的・文化的権利に関する「社会権規約」からなる、拘束力のある国際
人権規約を定めています。三菱商事は国際人権規約を支持、役職員行
※3 Voluntary Principles on Security and Human Rightsは、2000年
に、米国政府、英国政府、資源・エネルギー分野の民間企業、人権や企
事項の関連法令として明記しています。
業の社会的責任に関心のあるNGOなどが、安全と人権について対話を
重ねる中で、基本的人権、業務の安全確保などについて自主的に提起
した原則で、国際連合が策定した"Basic Principles on the Use of
Force and Firearms by Law Enforcement Officials and Code of
動規範の細目において、遵守すべき関連法案として明記しています。
※2 国際労働機関(ILO)が定めた、差別待遇条約、最低年齢条約、最悪の
形態の児童労働条約などを含む8つの条約から構成されている基準。
Conduct for Law Enforcement Officials"に準じて策定されました。
社員とのかかわり
2007年10月に設置した「働く環境支援室」では、
「社員一
きない場合のみ制度を利用できるという制限)を撤廃し、男
人ひとりがやる気と活力にあふれる働く環境づくり」の観点
性の育児参加を促進、また、家族の介護を抱える社員の時差
から「残業時間・休暇」
「メンタルヘルス・健康」
「男女問わ
勤務・フレックスタイム制適用期間を1年間から介護が必要な
ず安心して働き続けられる環境づくり」の3分野を中心に働
期間に延長するなど、社員の状況に合わせて、制度の拡充に
きやすい環境整備を推進しています。
取り組んでいます。
2008年5月、
これまでの従業員
メンタルヘルスについては、社内に相談機関(企業内診療
の子育て支援のための行動計画
所、カウンセリングルーム)を設けていますが、2008年度には
の策定・実施が認められ、厚生労
従業員支援プログラム(EAP ※)の社外相談窓口を導入し、本
働省より「くるみん」の認定マー
店以外に勤務する社員や、そのご家族の方も利用できる仕組
クを取得しました。また、09年4
みとしました。また、同時期に両親やご家族の介護相談など
月にも育児関連制度の配偶者要件
に対応する介護相談窓口も設置しました。
(配偶者が常態として子を養育で
多様かつグローバルな人材開発
障がい者雇用では、特例子会社の三菱商事太陽(1983年設
人材配置では、本部や営業グループを超えたローテーショ
立:本社・大分県別府市)
に加えて、
ハローワークと共同でグルー
ンや、海外法人などからの日本への出向・研修派遣、海外拠
プ企業の合同面接会などの施策を引き続き実施しています。
点間の異動など、社員一人ひとりに多様な経験やチャンスを与
当社はグローバル企業として、各国の関連法規制の遵守と
えることができる施策を引き続き進めます。
地域ごとの文化やビジネス環境の相違を踏まえ、グローバル
加えて、
社内コミュニケーションにおける日本語と英語の
「バ
な人材開発の取り組みを積極的に進め、多様な人材への機会
イリンガル化」を進めています。社内報「RYOWA」や、社内
均等の実現を目指しています。特に、連結対象先の社員、海
ポータルサイトもバイリンガルで提供。海外拠点で働く現地
外の現地スタッフも対象に含めた研修体系を整備し、人材育
スタッフの希望者には、
日本語教育支援プログラムをe-ラーニ
成の促進に注力しています。
ングで実施しています。
従業員組合より
基本姿勢と多様な人材を活用する環境整備
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※ EAP=Employee Assistance Program
三菱商事の最大の資産は人材です。社員一人ひとりが能力
組んでいます。また、成長を支える人材の確保や育成、社員の
商社にとっての最大の財産である従業員が
携組織を通じて、
「残業時間削減」
「育児・
「良い働き方」を実現し、生き生きと充実した
介護との両立支援」
「独身寮や社員食堂を
を最大限に発揮し、自らの価値を高めることができる健全な
さらなる活力向上に向け、多様な人材が活躍できる体制・環
会社生活を送ることは、従業員組合としても
通じた社員間のコミュニケーション活性化」
雇用・労働環境の整備を人事の基本方針としています。採用・
境づくりを、連結・グローバルベースで進めています。
継続的に取り組んでいる、非常に大切なテー
などの会社の諸施策に対して制度の導入、運
教育・配置・評価・処遇などの人事施策に加え、組織・風土
国内外500社を超える連結対象先で構成される当社の事
の強化と働くための環境整備も連動させて、人材強化に取り
業では、人材面でも、事業会社の経営や内部管理に当たる幹
MC’s Performance
三菱商事従業員組合
執行委員長
石綿 恒
マです。
用の改善などの積極的な提言を行い、
働きや
労使合同で立ち上げているもろもろの連
すい環境の整備を支援しています。
Mitsubishi Corporation Sustainability Report 2009
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