ノースバンクーバー市 - 公益財団法人千葉市国際交流協会

平成27年度 青少年交流事業ノースバンクーバー(派遣)
報
告
書
公益財団法人千葉市国際交流協会
・
目 次
1.派遣概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
2.滞在日程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
3.研究レポート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
(1)カナダの自然とそれに対する取り組み
派遣生 坂本 文音
(2)放課後の過ごし方の違い
派遣生 佐藤 優衣
(3)日本とカナダの違い
派遣生 柏次 海紀
(4)自然災害 ~もしものときに~
派遣生 佐藤 賢人
(5)ノースバンクーバー市における高等学校教育について
引率者 千葉市教育委員会 教育総務部企画課 佐藤 啓之
4.滞在感想文(日本文/英文)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
(1)忘れられない思い出/Memorable Two Weeks
坂本 文音 Ayane Sakamoto
(2)笑顔をつなぐ/Baton of Smile
佐藤 優衣 Yui Sato
(3)ああ、素晴らしき2週間/ Oh, wonderful two weeks!
柏次 海紀 Kaiki Kashiwaji
(4)学ぶ/Learning
佐藤 賢人 Masato Sato
(5)ノースバンクーバー市青少年交流事業の引率を経験して/
My Experience as a Chaperone of North Vancouver Youth Exchange Program
引率者 千葉市教育委員会教育総務部企画課 佐藤 啓之 Keiji Sato
5.滞在の思い出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
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1.派遣概要
(1)派遣都市 カナダ・ブリティッシュコロンビア州ノースバンクーバー市
(2)派遣期間 平成27年8月3日(月)~平成27年8月18日(火)
(3)派遣者
高校生4名、引率者1名
(4)滞在形態 一般家庭にホームステイ
2.滞在日程
8月3日(月)
【第1日目】:出発・到着、ウェルカムパーティ
17:30(日本時間) 成田空港第1ターミナルより出国
10:30(現地時間) バンクーバー国際空港到着
ノースショア・ライオンズクラブ青少年交流担当のジョージさんとゲイリーさ
んが笑顔で出迎え
13:00 ライオンズクラブ・アンブルサイド支部主催のウェルカムパーティ
15:00 解散(各ホストファミリー宅へ)
空港で千葉に向けて出発する派遣団と遭遇
ウェルカムパーティにて
バンクーバー国際空港では、出国直前のノースバンクーバー市から千葉市への交流派
遣団と一緒に記念撮影をすることができました。
サイプレス山の麓で開かれたウェルカムパーティでは、ホストファミリーと対面し、
この交流事業を支援していただいているノースショア・ライオンズクラブの皆さんによ
る、手作りのランチをいただきました。和気藹々と笑顔で雑談するうちに、ホストシス
ターと次第に打ち解けていきました。
8月4日(火)
【第2日目】
:ノースバンクーバー市近隣訪問
9:50 リン渓谷の吊り橋に到着
12:00 キャピラノ渓谷のサケ人工ふ化場を見学
13:30 ホワイトクリフ・ビーチ散策
17:00 解散(各ホストファミリー宅へ)
この日は、2日目とは思えないほど多くの活動をし、充実した1日となりました。
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リン渓谷吊り橋近くの公園にて
ホワイトクリフ・ビーチ近くの岩場にて
リン渓谷では揺れる吊り橋にはしゃいだり、滝の近くの水辺で遊んだりしました。続
いて訪れたキャビラの渓谷近くのサケの人工ふ化場では、サケを大切な漁業資源として
守ろうとする取組について学ぶことができました。また、ホワイトクリフ海岸では、海
水浴をしたり、近くの岩場まで移動して写真を撮ったり、アザラシの親子に遭遇したり
して、リラックスした時間を過ごすことができました。
8月5日(水)
【第3日目】
:ノースバンクーバー市長表敬訪問
11:00 ノースバンクーバー市役所集合
11:30 ダレル・ムサット市長に表敬訪問
12:00 市長とレストランで会食
13:30 解散(各ホストファミリー宅へ)
浴衣を着てムサット市長と記念撮影
会食では市長と楽しく懇談
ダレル・ムサット市長への表敬訪問では、全員で浴衣を来て少し緊張しながら市役所
を訪れました。千葉市長からお預かりした親書と浮世絵のお土産を市長にお渡しすると
ともに、千葉市からの派遣者としてそれぞれが名簿に記帳しました。
近くのレストランでの会食では、終始笑顔の市長の言葉がけのおかげで、楽しく懇談
することができました。市長からは、現在任期10年目であること、これまでに日本を
4回訪問されていること、そして現在一番力を入れたい課題は住宅問題で、市内の老朽
化した建物を補修する必要がある、というようなお話を聞かせていただきました。
-3-
8月6日(木)
【第4日目】
:各自ホストファミリーと過ごす
<派遣生>
合同研修(プレイランド、川遊び等を体験)
<引率者>
グラウス・マウンテン、シーモア・マウンテンへ
グラウス山では木こりのショー等を見学
シーモア山へのハイキングで絶景を満喫
この日は、初めて派遣生と引率者が別行動となりました。派遣生は、絶叫系のアト
ラクションが楽しめるバンクーバーの遊園地「プレイランド」で遊んだのち、近くの
川でカニや魚を追いかけて楽しんだようです。
引率者は、ノースバンクーバーを代表する3つの山のうち2つを回りました。午前
中に行ったグラウス・マウンテンでは、生憎の天候のため、山頂からの景色は楽しめ
ませんでしたが、夕方ホストファザーと登ったシーモア・マウンテンからは、眼下に
海やバンクーバーの街はもちろん、遠くアメリカ合衆国の山々まで一望することがで
きました。カナダの自然の雄大さに触れた1日となりました。
8月7日(金)
【第5日目】
:各自ホストファミリーと過ごす
<派遣生>
合同研修 MOA(Museum Of Anthropology=人類学博物館)見学等
<引率者>
スタンリーパーク見学、野球観戦、ナイト・マーケット見学
8月8日(土)
【第6日目】
:ブリティシュ・コロンビア州の州都ビクトリアを訪問
10:00 トゥワッセン港からフェリーで出発、スウォーツ港に到着後バスで移動。
13:00 ビクトリア市街到着。議事堂前の庭で持参の昼食。
14:30 海岸を経て、
「ビーコン・ヒル・パーク」へ。動物園で山羊と触れ合う。
15:30 議事堂内見学ツアーに参加
17:30 チャイナ・タウンで夕食後、市内散策。バスで港へ移動。
21:00 フェリー出発、トゥワッセン港から車で帰途へ。
23:30 解散(各ホストファミリー宅へ)
車、フェリー、バスを乗り継ぎ、片道4時間ほどかけて、ブリティッシュ・コロンビ
ア州の州都である都市ビクトリアを訪問しました。
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議事堂ツアーでは、カナダの歴史を学ぶ
美しい花々に彩られた「エンプレスホテル」前で
この日のメインは、無料の議事堂見学ツアーでした。議事堂内の美しい装飾などを見
学し、州都の持つ歴史遺産に感じ入りました。
市内散策では、バンクーバーとは趣の異なるこの街の雰囲気を感じつつ、ショッピン
グ等を楽しみました。最後に、北米大陸で2番目に古い歴史を持つというチャイナ・タ
ウンに立ち寄り、中華料理の夕食をみんなで美味しく味わいました。
8月 9日(日)
【第7日目】
:各自ホストファミリーと過ごす
8月10日(月)
【第8日目】:ライオンズ・ディ
10:00 キャピラノ・サスペンションブリッジ集合
12:00 日本食レストランで昼食
14:30 「フライ・オーバー・カナダ」(カナダ上空を疑似飛行体験する3D映像)体験
15:30 「バンクーバータワー」からの眺望を楽しむ
16:30 「ギャスタウン」散策
17:30 夕食
20:00 解散(各ホストファミリー宅へ)
小雨が降る中、揺れる吊り橋を渡る
澄み渡った青空と穏やかな海に癒やされて
平成25年度の引率者であるジョージ氏と、平成28年度に引率者として千葉を訪問
する予定のキャズ氏の案内で、バンクーバー市内の見所の多くを見学しました。
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「フライ・オーバー・カナダ」で記念撮影
ジョージ氏、キャズ氏とともに楽しく会食
キャピラノ吊り橋では、その高さ(70m)と長さ(137m)に圧倒され、
「フライ・オー
バー・カナダ」では、あたかも鳥になってカナダの上空を飛び回っているかのような感
動体験をしました。市街のギャスタウンでは、風情ある街並みを見学したあと夕食をい
ただきつつ、ジョージ氏からこれまで多くの方々に支えられてこの青少年交流事業が継
続されてきたことをお聞きしました。
8月11日(火)
【第9日目】
:派遣生:スタンリーパーク見学
引率者:MOA見学
<派遣生> スタンリーパークでウォーキングと映画鑑賞
<引率者> UBC 人類学博物館(MOA)見学、ノースバンクーバー・ディストリク
ト内の公立高校巡り
先住民の残したトーテムポールなどを保存するMOA
Handsworth Secondary School の入口
午前中は、ブリティシュ・コロンビア大学の中に建つ人類学博物館(MOA)を見学
しました。先住民が伝えてきたトーテムポールの意義やその保存活動等について学ぶこ
とができました。午後からは、ホストであるホイットニーさんの案内で、ノースバンク
ーバー・ディストリクト内のハンズワース高校、カーソングラハム高校、サザーランド
高校、アーガイル高校、ウィンザー高校の5校の公立高校を巡りました。
残念ながら、夏休み期間中は校舎が閉鎖されているため、外から建物の全体を見学す
るのみでしたが、それぞれの高校の雰囲気の違いを感じることができました。
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8月12日(水)
【第10日目】
:ウィスラーへの旅行〔1泊2日〕(1日目)
8:30
集合
9:30 ブリタニア鉱山博物館見学
12:00 昼食
14:00 ウィスラーに到着
16:30 ウィスラー市街を見学
17:30 夕食
23:00 消灯
※宿泊先:レジェンズ・ホテル
ブリタニア鉱山博物館のトロッコで地底探検へ
バンクーバーから北へ車で約 90 分ほど
の距離にある町、ウィスラーへの1泊2日
の旅行に出かけました。途中、ブリタニア
鉱山博物館ではガイド付きのツアーに参加
し、小さなトロッコに乗り、かつて多くの
人が働いていた鉱山について学びました。
ダイナマイトの保管の仕方や、岩を掘り砕
く機具や道具について、また、採掘した鉱
ウィスラーの五輪会場前にて
石から目的の鉱物を取り出す方法、当時の過酷な労働条件などを知ることができました。
ウィスラーの町に到着後は、みんなでホテルのプールで泳いだり、2010 年のオリン
ピック会場跡地を訪ねたりして、瞬く間に時間が経過しました。普段とは異なる体験を
通して、ホストシスターたちとの距離がさらに縮まった実感が得られました。
8月13日(木)
【第11日目】
:ウィスラーへの旅行〔1泊2日〕(2日目)
8:30 起床
9:30 ホストシスターたちの手作りの朝食
10:30 ウィスラーにて「ピーク 2 ピーク」
ゴンドラで登頂
13:00 昼食
14:30 ウィスラー出発
17:00 ホースシュー・ベイにて
シーサファリ体験
18:30 解散(各ホストファミリー宅へ)
ウィスラー山からの雄大な風景
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先住民のシンボル「イヌクシュク」の前で
シーサファリで爽快感を満喫
2日目の朝は、ホストシスター手作りのパンケーキの朝食で始まりました。その後、
リフトを乗り継ぎ、ブラックコーム山とウィスラー山を結ぶ「ピーク 2 ピーク」では、
足元がガラス張りになっている特殊なゴンドラに乗り、全長 4.4km、360 度の絶景を楽
しみました。トレイル散策や爽快な風を受けながらの昼食を楽しんだ後、「イヌクシュ
ク」(人型に石を積み上げたもので、カナダの国家全体の象徴)の前で記念撮影。
続いて、ウィスラーを離れ、ホースシューベイで「シーサファリ」を体験しました。
これは、ゴムボートで海面上を高速で滑走するもので、大型フェリーの間近ではその波
を受け、水しぶきを全身で浴びながらの絶叫の連続でした。途中に立ち寄った沖の小島
では、親子でくつろぐアザラシの姿や、鳥のさえずりに癒やされました。
8月14日(金)
【第12日目】
:ハイキング&カヤック体験
11:00 集合
11:30 Deep Cove からハイキング出発
14:00 昼食
15:00 カヤック体験
19:00 野外コンサート体験
21:00 解散(各ホストファミリー宅へ)
カヤック体験
往復1時間強のハイキングでたどり着い
た大きな岩の上から眺めたディープ・コーブ
の入り江の景色はとても美しいものでした。
ホストの一人の家に集合し、カードゲームや
ジェンガ、エアホッケーなどを楽しんだ後、
ハイキングでたどり着いた巨石の上から
海でカヤックを体験。
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穏やかな海面を滑るように進むカヤックを見
ていると、多くの派遣生にとって、初めての
経験とは思えないほど見事な操縦ぶりでした。
夕闇が迫るなかでの野外コンサートでは、
地元で有名なバンド「デイ・トリッパーズ」
による、ビートルズのレパートリーを中心と
した音楽を楽しんで、リラックスした時間を
過ごしました。
ホストファミリーと一緒に過ごす貴重な時間
8月15日(土)
【第13日目】
:各自ホストファミリーと過ごす
<派遣生> ダウンタウンにてショッピング
<引率者> グラウス山起点にトレッキング、
青少年交流事業 OB・OG によるシャペロンズ・ナイトに参加
トレイルからバンクーバー市街を望む
シャペロンOB・OGの皆さんと
8月16日(日)
【第14日目】
:フェアウェル・パーティ
午前 各自ホストファミリーと過ごす
17:00 ライオンズクラブハウスにてフェアウェル・パーティ
21:00 解散(各ホストファミリー宅へ)
ライオンズクラブの皆さん、ホストファミリー、派遣生が集合して、フェアウェルパ
ーティを開いていただきました。和やかな会食に続き、派遣生からホストファミリーへ
お礼のメッセージ。英語でしっかり、感謝の思いを伝えることができました。
続いて、出発前に多くの時間を費やして準備を進めてきた、3つの発表を行いました。
最初は、千葉市が世界に誇る歴史遺産である加曽利貝塚と「かそりーぬ」を紹介するプ
レゼンです。参加者が熱心に聞いてくれて、こちらからの問いかけにも良い反応が見ら
れました。2番目は「書道パフォーマンス」。みな成り行きを見守り「一期一会」の文
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字が完成した瞬間には、大きな拍手をいただきました。3つ目は「We Are The World」
の合唱。全員で心を一つにして歌うことができました。その後、プレゼント交換では、
各ディストリクト等の代表から、さまざまなプレゼントを受け取り、派遣生はみな大感
激。たいへんな盛り上がりを見せたパーティとなりました。
ホストファミリーへのお礼のスピーチ
加曽利貝塚と「かそりーぬ」紹介のプレゼン
「一期一会」を一人一文字ずつ心をこめて
ホストファミリーと最後の食卓を囲みました
8月17日(月)
【第15日目】
:帰国の途へ ⇒ 8月18日(火)成田空港到着
11:00 バンクーバー国際空港集合
14:00(現地時間) 出国
16:00(日本時間) 成田空港第1ターミナル
到着
16:45 解散
ホストシスターと再会を誓い合い、「ずっ
とこのままここにいたい。」という思いを断
ち切るかのように乗り込んだ飛行機。あっと
いう間に過ぎてしまった16日間を振り返
りながら、無事日本に帰国しました。
成田空港で家族の出迎えを受けました
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3.研究レポート
(1)カナダの自然とそれに対する取り組み
坂本
文音
【テーマ選定理由】
私が「カナダ」と聞いて、まず思い浮かべた「豊かな自然」を実際に肌で感じ、そして
それを守るため、現地の人がどのような意識をもって何を取り組んでいるか調査したいと
思いました。
【カナダの自然】
私がカナダの自然の中で一番印象に残ったのは、海や川と山とがコラボレーションした
絶景です。この景色は身近なところでもよく見ることができます。ステイ先の Deep Cove
にあるビーチは山に囲まれており、山の緑と水の青との美しい融合には何度も感動させら
れました。また、カナダでは多くの野生動物に出会うことができます。私の滞在中にはリ
ス、シカ、アザラシ、アライグマ、スカンクなどを見ました。特にリスは、家を一歩出れ
ば、いろいろな所で見ることができます。一方でウィスラーなどの観光地へ行けば、いか
にもカナダらしい青く澄み渡った空の下、山々が連なり針葉樹が広がるといったような雄
大な自然がありました。
Deep Cove のビーチ
ウィスラーでの景色
【自然に対する取り組み】
私は今回の研究において、人々にとって一番身近だと思われる「ゴミ問題」に対する意
識と取り組みに焦点を当てて、調査をしました。
まずは家庭での取り組みについてです。私のステイ先ではゴミの分別をしていました。
その一方、他の派遣生のステイ先では分別している家もしてない家もあるようで、これに
関しては各家庭で様々といえそうです。しかし、派遣中に外食をした時、余った食べ物は
ほとんどのお客さんが持ち帰っていました。また、どのレストランでも持ち帰りの箱が用
意してあり、カナダ全体として「余った食べ物はもちかえり、ゴミにしない」という文化
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があるとわかりました。日本でもこのようなサービスがある店は見かけるものの、持ち帰
りをする人はあまり見ません。この文化は日本人も見習ったほうがよいものだと感じまし
た。
次に街中での取り組みについてです。街中には、日本よりもかなり多くのゴミ箱があり
ました。道にポイ捨てされたゴミが少なかったのも、このゴミ箱の多さに関係していると
思われます。中には、リサイクルボックスなど日本にはあまり置かれていないものもあり、
他にも新聞紙用やペットボトル用など、多様なものがしっかり分別して設置してありまし
た。
また、私は、8 日に行ったビクトリアでの散策中に珍しいものを見つけました。犬のフン
を取るための袋が無料で設置してあり、それを自由に使ってよいのです。これがあれば飼
い主がフンを放置することはなくなり、街をきれいに保つことができます。
リサイクルボックス
犬のフンを取る袋
【まとめ】
この研究を通して私が思ったのは、ゴミ箱の設置などは行政が行っており、実際、カナ
ダに住む一人一人の環境問題に対する意識は、日本とそこまで大きな差がないということ
です。しかし確実に異なっているのは、自然との接し方、つまり「自然と共生しているか
どうか」だと思います。朝は家の近くでベリーを摘み、スムージーにして飲む。バンクー
バーに建ち並ぶビルのすぐ隣には海があり、山が見える。夕方、海辺にある公園の芝生の
上で町中の人が集い、音楽を楽しむ。カナダではいつも、人々の隣には自然がありました。
都市と自然は、隣り合っていました。日本でも、田舎ではそのような暮らしをしているか
もしれないし、カナダのもっと中心部ではそうではないかもしれません。しかし、今回の
派遣で私が見たカナダは、自然を生活の一部として、共に暮らしていました。私は、日本
では、自然に対して一方的に「取り組む」ことばかりを考えているように感じます。もっ
と、自然を生活の一部として、密接な関係を築いてゆく必要があるのではないでしょうか。
自然に対するこの姿勢は、環境問題に積極的に取り組んでいかなければならないこれから
の日本、そして千葉市にとって大切になってくると思います。もっと自然と親しんだ暮ら
しをするために、いま自分ができることは何かをしっかり考えて、この研究から得たこと
を活かした生活をしていきたいと思います。
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(2)放課後の過ごし方の違い
佐藤 優衣
【テーマ選定理由】
カナダのサマータイムは日没が午後9時頃だという話をきき、日本よりも日が長く時
間が多くあるカナダの高校生は放課後に何をして過ごしているのか興味をもちました。
そして、そこから日本とカナダの文化の違いを探してみたいと思いました。
【部活動】
研究するにあたり、日本の友達に放課後の過ごし方をきいてみたところ、多くの人が
部活動をしていると答えました。そこで、ホストシスターたちに部活動には入っている
かときくと、4人とも入っていませんでした。また、カナダには長期休暇にバカンスに
行くという文化があるそうで、ノースバンクーバーにある高校は夏休み中には学校を完
全に閉鎖していることから、日本ほど部活動が盛んではないのかもしれないと思いまし
た。
【放課後にしていること】
私は単純に「部活動をしていないなら何をして遊んでいるのだろう。」と思ったので
すが、きいてみると、合唱隊やサーカスといった習い事をしているか、家事をしている
とのことでした。習い事をしているのは日本と同じですが、家事をするというのは多く
の女性が仕事をしているカナダの特徴だと思いました。実際、ホストファミリーは5家
庭でしたが、ホストマザーは4人とも働いていましたし、私が滞在した家庭ではホスト
シスターが朝食づくり、洗濯、掃除を担当していました。日本の高校生も家事を手伝い
はしますが、頼まれたときだけやる、というのがほとんどで、カナダの高校生ほど習慣
化されていないのではないかと思います。
【違いが顕著な交通面】
では、友達と遊ぶときにはどんな違いがあるでしょうか。ショッピングを楽しむなど、
内容はあまり変わらないと感じましたが、大きな違いは交通面でした。日本では自動車
の運転免許証の取得は18歳にならないとできないので、私たち高校生は通学や友達と遊
ぶときに主に電車を利用していて、放課後に友達と駅にあるお店で遊ぶことがよくあり
ます。しかしカナダでは16歳になると免許証を取得できるため通学手段は自動車、バス、
徒歩、自転車が主で図1と図2を比較してもわかるように、電車は日本ほど盛んではな
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く、学校帰りに駅で遊ぶといったことはないようです。
(図1
現地の電車の路線図)
(図2
日本の電車の路線図)
【夜が遅い】
私にとって1番印象的だったのが、夏休みだったからかもしれませんが、夜遅くまで
活動していたことです。ノースバンクーバーでは、公園での無料映画上映会や海辺での
ミュージックフェスティバルなどのイベントが多く開かれていました。日本では午後9
時以降に高校生だけで外出することは、ほぼないと言ってもいいと思いますが、日没が
遅く始まる時間が遅いためか、これらのイベントは、終わるのが午前0時頃になること
も珍しくありませんでした。また、私が他の派遣生のホストファミリーに遊びに連れて
行ってもらい、夜10時頃に帰ってきたとき、遊びに来ていたホストシスターの友達が、
まだ帰っていなくて驚いたのも覚えています。
【まとめ】
「国によって高校生が違う」というよりも、「国によって環境が違う」から文化や生
活が違うだけであって、根本は同じなのだと思いました。彼女たちは私たちと同じよう
に友達と過ごす時間を楽しみ、テレビを見て、ジョークで笑い、ときにはケンカだって
していました。私はカナダにしか行ったことがないので自分の目で見たわけではありま
せんが、きっとどこの国でもこれは同じなはずです。当たり前のことですが、ひとりひ
とりがこのことを改めてちゃんと考えれば人種差別はなくなると思います。
日本は2020年に東京オリンピックをひかえていて、千葉市にも多くの外国の方がいらっ
しゃるでしょう。一人でも多くの外国の方に楽しんでもらえるように小さなことでも私
にできることを見つけ、実行していきたいです。
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(3)日本とカナダの違い
柏次
海紀
【テーマ選定の理由】
私は、以前、父の仕事の関係で中国の大連、天津、上海に計9年間住んでいました。
9年間の中国での生活を経て、小学3年生の時に日本に帰国してみると、中国と日本の
間に多くの「違い」があることに気が付きました。それは生活文化、食文化、人々の価
値観等、どの違いも自分にとって、とても興味深いものでした。
日本で暮らしていても世界の様々な国の様々なニュースが入ってきます。私の場合、
中国に関するニュースについては、ある程度想像したり、日本との違いを考えたりする
事ができますが、欧米圏については、そこで生活をしたり、そこの国々の人と接したこ
とがないので、実際にそれらを理解したり、違いを見つけることはとても難しい事です。
そこで私は、今回のカナダ訪問という貴重な機会を通じて、私にとって初めての欧米
圏であるカナダと日本における違いは何なのか、自分の眼で探し、発見しようと考えた
のです。
【見つけられた違い】
1.街中で見つけた違い
ゴミ箱が何と頑丈な鉄でできていて、しかも 街中を駆け抜けるカナダ人の移動の足、路線
前側に傾斜が付いていました。ホストマザー バスには、バスと自転車の併用者のためにバ
に聞いたところ熊がゴミ箱を開け漁らないよ ス前方に自転車を取り付けるための「架台」
うにするためだそう・・・・。
が有りました。日本では一部の地域で活用さ
カナダではよく熊を見かけます。私も家の近 れているらしいですが、滞在先だったバンク
くの山でハイキングしていた時に見かけまし ーバーでは全てのバスに付いていました。便
た。
利ですね・・・。
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これはバンクーバーの至るところで見かけた バンクーバーの街並みで最も気になったの
標識です。その中でも特に危険を促す標識の は、どんな大都市部でも路上駐車が無料で認
絵が日本よりも分かりやすく、視覚に訴える、 められているということです。でも千葉市で
ユーモラスなものが多かったです。
は見かけませんよね・・・。
これは映画でもよく見る「SCHOOLBUS」で こちらは日本でもよく見かけるマクドナル
す。やはりカナダの車は日本と比べ、とても大 ドのマーク。真ん中の方をよく見るとなんと
きかったです。このバスでも千葉市でよく見か カナダの国旗同様「メープルリーフ」が・・。
ける路線バスと同じくらいでした。
このほかにも歯磨き粉や車にも同じような
ものが・・・。
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日本でも見かける信号の押しボタンですが、日 おしゃれな横断歩道!日本で見かけるのは
本の物とは少し違い、押した感覚があまりあり すべてと言っていいほど縞々の模様ですよ
ませんでした・・・。こちらも文字ひとつなく、 ね。バンクーバーではこれの他に花をモチー
絵で分かりやすい物でした。
フにしたと考えられる模様も見られました。
デザイン性豊かで道を渡るのも楽しかった
です。
2.生活面での違い
バンクーバーは多くの島が隣接しているので やはり何もかもビッグサイズ!!
海を渡る機会が多いそうです。その移動手段 アイスクリーム一個、何と4L!!!
では水上飛行機が大活躍していました。これ 食べきれるのでしょうか・・・。
はその飛行場。
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カナダ全国からやってくる種類の豊富な果物 こちらは日本では見かけないその名も「コカ
達。ホストファミリーの家にも常に多くの果 コーラ・ダイエット」!コカコーラ・ゼロも
物がありました。
ありましたがこちらの方が売れていた気がし
ます。
3.自然環境の違い
緑が町中にあふれていること。バンクーバーで ホストファミリーの家の近くの山にあるき
も有名な自然豊かなハイキングコース。ここに れいな湖。ホストシスターと泳ぎました。家
向かうまでの車道も木々に囲まれていてとて から一歩出たら豊かな自然と出会えて、バン
も気持ちがよかったです。
クーバーの魅力的な部分でした。
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もちろん、今、挙げた他にも沢山の違いを見つけることができました。既述は、特に
興味深く感じられた事を紹介しました。他には、
 海に入った足を乾かすのにタオルでは拭かず、そのまま裸足で歩く。ワイルドな生
活でした!!
 私のホストファミリーの家にはどの部屋にもカーテンがなかったです。外界をあま
り気にしないのでしょうか・・・。
 毎週決まった曜日に公園等を利用して、コンサートが開かれたり、映画が放映され
たり、アウトドアの活動が多かったです。
 汗をあまりかかないので、洗濯は一週間に一度ぐらいのペースでした。
等々……
【最後に】
私は、2週間のノースバンクーバーから帰って、改めて日本には閉鎖的な部分が多く
あることに気が付きました。日本が島国であるという事に関係するのかも知れません。
日本は、街中の標識を見ても漢字表記等、文字が多く含まれています。最近では英語
表記も追加され始めていますが、まだまだ外国から来た人々にとっては住むのが不便で、
暮らすのが難しい国ではないかと感じました。もっと「外国の人々にとっても過ごしや
すい環境づくり」をする必要があると思いました。
また、日本人は忙しすぎる!!この国を忙しくしているのは、我々が狭い視野からし
か見られない事が多いからかも知れません。例えば、私とって将来の進路は、必ずしも
日本の大学に行かなければならない訳ではないのです。日本以外にもたくさんの大学が
あります。つまり、「世界はもっと広いのだ」と言う事です。私は、今までよりももっ
と広い視点、視野で物事を捉え、考えられるようになった気がします。
更に、「おもてなしの国、日本」と言われていますが、まだまだ足りないところも少
なくないように感じました。特に私が今回感動したのは、カナダでの車と人の譲り合い
精神がとても浸透しているということです。例え、どんなに自分が急いでいたとしても、
少しの時間を他人のために割くことによって、それよりもずっと大きな効果、安全を得
られるのです。更にお互いがとても気持ちよくなれるのです。
我が国日本も、2020年の東京オリンピックを目線に入れ、外国文化をうまく取り
入れつつ、人と人とがお互いに過ごしやすい環境づくりを目指していってほしいな、と
思います。私も今回の貴重な経験を活かし、引き続き「違い」に興味を持って、日本の
良さを活かしながら、貢献できることを探していきたいと思います。
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(4)自然災害 ~もしものときに~
佐藤
賢人
【テーマ選定理由】
日本では毎年のように各地で自然災害が起きています。それらのなかにはゲリラ豪雨
のように被害が比較的小さいものや震災と呼ばれる大きな地震やそれに付随する津波
のように私たちに甚大な被害を及ぼすものもあります。
2011 年の東日本大震災や 2014 年の広島市で起きた土砂崩れのニュースを見た頃から私
は日本と全く気候や地形の違う海外ではどのような災害が起こるのか気になりこの機
会に調べてみようと思ったことが動機です。
【カナダの災害】
カナダ(特にノースバンクーバー周辺)で起こる災害は主にこのようになっています。
地震
(太平洋沿岸)
山火事
(ブリティッシュコロンビア周辺)
干ばつ
(各地の川など)
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① 地震
カナダでも地震が起こります。震度は 4 ほどで日本ほど大きな地震は起こらない
ようです。また日本と同じように教育機関での避難訓練が年に数回行われます。
日本では地震という災害の頻繁さから学校だけでなく自宅や店の中にも家具や棚
を固定するなどの対策が行われていますが、カナダの建物のなかには、そういった対
策は見られませんでした。
② 山火事
カナダの気候は夏でも湿度が低く空気がからっとしています。さらに日本よりも陽
射しが強く、特に降水量が少ない年には山火事が起こります。
日本の豪雨のように、
山火事が起きた時には、周辺住民には避難指示がだされます。
また、山火事からは離れた地域であっても、火事による煙霧などの被害を受けるこ
とがあるようです。
③ 干ばつ
私たちがノースバンクーバーを訪れた 2015 年の夏は、とても雨が少なかったそう
で、行く先々の山の中で水位が下がった川をみました。
英語で drought と言われるこの災害が起こると各家庭で使う洗車や庭の草木に使
う水、シャワーの使用時間が制限されることもあります。
また自然災害ではないですが、カナダのバンクーバーならではといえる災害として
石油流出があります。
石油流出
(バンクーバー周辺)
ノースバンクーバーと入江を挟んですぐ近くにあるバンクーバーでは、水上飛行機
や小型フェリーの利用が盛んです。
石油流出が起きる原因は様々ですが、私が聞いた話の一つで水上機やフェリーの停
留所近くの水上にある燃料補給所で、男性が使ったライターの火が気化した燃料に引
火し爆発、などの事例もあるそうです。
そういった事故の結果、石油流出が起こり水辺の生物などに影響を与えます。
- 21 -
【考察・まとめ】
共に環太平洋造山帯に属していることなど気候や地形、生活に使う施設などが共通し
ていると似た災害が起こり、同じ災害に対してはどの国、地域でもよく似た対策や訓練
をしていることが分かりました。
日本では、特に東日本大震災の頃から地震に対しての対策が強く進められていますが、
ここ最近の災害でも逃げ遅れる人が多かったように、洪水や土砂災害などへの対策・意
識は依然として低いままだと感じます。ほかの国々が、日本の地震を経て対策をはかっ
たように、日本もタイやオランダなど水の災害が多い国から対策を考えられるのではな
いでしょうか。
また首都直下型地震のように目先に迫った大きな災害もあります。それらの災害が
「もしも」起こったとき自分の住む地域でどう行動するのか、予め決めておくことが、
今強く必要とされています。
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(5)ノースバンクーバー市における高等学校教育について
千葉市教育委員会
教育総務部企画課
佐藤
啓之
【研究テーマ選定理由】
職務で市立高等学校教育に携わっており、また以前勤務した高等学校で国際交流事業
に関わった経験から、ノースバンクーバー市の高等学校教育について理解したいと考え
た。さらに、日本では、高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革への取
組が始まろうとしていることを受け、今回の経験を千葉市の高等学校教育の推進に役立
てるために、研究テーマを選定した。
【研究内容】
1 カナダの教育制度
カナダでは、教育の管理・運営は完全な地方自治制が敷かれ、教育権は各州の教育
省に委ねられているため、ノースバンクーバー市の教育は、ブリティッシュコロンビ
ア州(以下B.C.州)が決定している。学年をグレード1からグレード12に分け、
小、中、高校の区分は州によって異なっている。例えば、B.C.州では、7-5制、ア
ルバータ州は6-3-3制、ケベック州は6-5制となっている。
2 カナダの高等学校
カナダ国内には、公立と私立を合わせ、中等教育課程(高校)をもつ学校が約5,
500校あり、95%の生徒が公立高校に通っている。公立の高校は各州の教育省に
よって運営されており、州内をいくつかの学区(School District)に分け、人口密度に
応じて各学区に 1 校から複数校設置されている。各学区には、それぞれ教育委員会
が設けられており、そこが学区内の公立高校の管理・運営を行っている。同じ州内で
あれば、カリキュラムや授業料などに、大きな格差はないため、生徒は自宅から最も
近い高校を選んで通学している。なお、高等学校を「High School」と呼ぶ州もあるが、
B.C.州では「Secondary School」と呼んでい
る。この「Secondary School」は5年間の課程
で、日本の中2~高3生に相当する。
学年は毎年9月上旬に始まり、翌年の6月下
旬に終わるのが一般的である。生徒ひとりひと
りが学年の初めにカリキュラムを組み、自分が
選んだ科目の教室に移動して授業を受ける。
カナダ国民は、高等学校教育を無料で受ける
ノースバンクーバー市教育委員会の入る建物
ことができる。
- 23 -
3 ノースバンクーバー市の高等学校教育
ノースバンクーバー市には、以下の6校の公立高等学校がある。
■Argyle Secondary School
■Carson Graham Secondary School
(受入家庭の Whitney さんの勤務校)
■Handsworth Secondary School
(市立稲毛高等学校の姉妹校)
■Seycove Secondary School
■Sutherland Secondary School
■Windsor Secondary School
Whitney さんに高校の話をお聞きしたとこ
Handsworth 高校の入口
ろ、次のように答えて下さった。
「ノースバンクーバー市の高等学校の教育状況は非
常に良好です。高等学校は、総合的な学習や教科横断的な学習を重視し、単なる教科
指導のみに焦点を当ててはいません。生徒は既存の枠組みや考えに縛られず、想像力
を駆使して新しい解決策や方法などを考え、情熱を傾けるものを見つけることを奨励
されます。生徒は、芸術にもスポーツにも創造的な活動にも積極的であることが求め
られているのです。」
また、海外からの交換留学生を受け入れているのは、多くが公立高等学校であると
いう。市立稲毛高等学校では、平成3年度から Handsworth 高校との交流を実施して
おり、毎年10月に派遣を、4月に受入を行っている。
4 Carson Graham Secondary School のカリキュラムの特徴
カーソン・グラハム高校では、学生に対して
彼らが学んでいるものについて批判的に考え
ることや質問させることに焦点を当て、地球市
民を育成する基準で国際的なレベルの教育を
提供しているという。国際バカロレア(注1)
のディプロマ・プログラム(注2)を提供する
ことにより、国際バカロレア資格(国際的に認
められる大学入学資格)にも対応している。
Carson Graham 高校の校舎
注1)国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)について
国際バカロレア機構(本部:ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムを指す。国際バカ
ロレア(IB)は、1968 年、チャレンジに満ちた総合的な教育プログラムとして、世界の複雑さ
を理解して、そのことに対処できる生徒を育成し、生徒に対し、未来へ責任ある行動をとるための
態度とスキルを身に付けさせるとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)
を与え、大学進学へのルートを確保することを目的として設置された。
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現在、認定校に対する共通カリキュラムの作成や、世界共通の国際バカロレア試験、国際バカロ
レア資格の授与等を実施している。
注2)IBのディプロマ・プログラムについて
国際的な視野を持った人材を育成することを目的とした、16歳~19歳を対象としたプログラ
ムである。所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に
認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)が取得可能となっている。
平成27年9月1日現在、全世界で2,908校、日本国内では26校において実施されている。
【考察】
今回の派遣の滞在期間は夏休みにあたり、すべての高等学校が閉鎖されており、ま
た生徒の多くが家族とともに自宅を離れているということで、高等学校での教育の様
子を見聞きすることはできなかった。また、ノースショア・ライオンズクラブのメン
バーには、高等学校の退職校長が居られるとのことだったが、日程の都合でお話を聞
くことはできなかった。出発前の適切な時期に、現地に確認して確実な面会のアポイ
ントを取ったり、資料の提供を求めたりしておく必要性を感じた。
お世話になったホストスチューデントは、
「心理学者」「ヨガのインストラクター」
など将来の目標をはっきりと見定めていた。派遣生たちにとって、カナダの16・1
7歳の高校生が、自分のやりたいことを主張し、自らの力で環境を整え、実践してい
る様子を間近で見聞きする体験は貴重であったと思う。彼女らの姿勢は、これまで述
べたような教育制度や特徴あるカリキュラムに拠るところが大きいものと思われる。
国際バカロレアに関しては、カナダには認定校が200校以上あり、日本よりかな
り進んでいる。しかし、豊富な科目数や科目間での難易度の差、高額な受験料や授業
料、日本語の問題作成の難しさ、など様々な課題も指摘されており、今後の動向を見
守る必要がある。
この研究を振り返り、他国の教育事情というフィルターを通して理解した状況を踏
まえ、日本や千葉市の高等学校教育にどんな付加価値を持たせていけばよいか、とい
う視点を持ち続けていきたいと考えている。
<参考URL>
・文部科学省 Web サイト「国際バカロレア(IB)について」
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1307998.htm
・カナダ政府 Web サイト「カナダの教育制度」
http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon/study-etudie/ss-education-es.aspx?lang=jpn
・North Vancouver school district
http://www.sd44.ca/Pages/default.aspx
・Carson Graham Secondary School http://www.sd44.ca/school/carson/Pages/default.aspx
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4.滞在感想文(日本文及び英文)
(1)忘れられない思い出
坂本
文音
この夏、カナダ・ノースバンクーバーで過ごした 2 週間は、今まで生きてきた中で最
高の思い出となりました。この経験は私にとって本当にかけがえのないものであり、一
生忘れないことでしょう。はじめに、このような素晴らしい機会を与えてくださった、
そして、サポートしてくださったすべての方に感謝したいと思います。
私たち派遣生は、選ばれてから出国するまで何回もミーティングを重ね、この派遣を
よりよいものにするために努力してきました。どんな体験ができるのか期待に胸をふく
らませる一方で、その努力が報われるのか、自分の未熟な英語で上手くコミュニケーシ
ョンとれるのか、不安な気持ちもありました。しかし現地に到着し、カナダの空気を吸
った瞬間に、そんな気持ちは吹っ飛びました。ウェルカムパーティーでホストファミリ
ーが明るく迎えてくれたときのこと、今でもよく覚えています。
この派遣を通して、文化の違いや自然の美しさなど様々なことを知ることができたの
はもちろん、私にとって何よりも嬉しかったのは人々の温かさに触れられたことです。
滞在した 2 週間は毎日予定がつまっていて、ホストファミリーたちは、私たちが存分に
楽しめるよう多くのことをしてくれました。車での送り迎えや食事、一緒に遊んでくれ
たこと、すべてのことがありがたく、そして嬉しかったです。思い返すたび、感謝の気
持ちでいっぱいになります。また、私のステイ先にはピアノがあり、曲を演奏すると喜
んで聞いてくれたり、家族みんなで弾いて楽しんだりしたのも大切な思い出です。言葉
以外にも音楽というツールでコミュニケーションがとれることを学べた時間でした。日
本人もカナダ人も同じ人間なのだから、コミュニケーションにおいて怖がる必要はない
し、いくらでも仲良くなれると確信しました。
私はこのように、ホストファミリー含め、多くの人の協力と優しさに助けられ、忘れ
られない素晴らしい思い出をつくることができました。次は私が受け入れる番です。カ
ナダからの派遣生に、自分がしてもらった恩を返す気持ちで、全力でサポートしたいで
す。
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Memorable Two Weeks
Ayane Sakamoto
In this summer, I stayed in North Vancouver for two weeks and this stay is the best memory of
my life. The experiences I have are irreplaceable and unforgettable. First, I would like to say
‘Thank You’ to everyone who gave me such wonderful opportunity and those who supported
me.
We had a lot of preparation meetings and made considerable effort to help make this program
better. Before I left Japan, I was full of fears and hopes. However, when I arrived in Canada, my
fears disappeared. I can still remember clearly how my host family warmly welcomed me at the
welcome party.
Through this homestay program, I learned the differences of culture, beauty of nature, and more.
In addition, I felt the warmth of the heart of Canadian people. In two weeks, all host families did
a lot of things so that we could enjoy our stay to the fullest. They took us to various places,
cooked meals, and played with us. I really appreciate all their kindness.
Also, there was a piano in my host family’s house. Whenever I played it, my host family
listened to my performance attentively. I enjoyed playing for them. This is one of the most
important memories, too. We can communicate with people through music. I believe that both
Canadian and Japanese are the same and there is no need to be afraid in communicating with
each other. Through this way, and with the support and kindness of many people, I was able to
make such great memories. This next, I will be hosting students from Canada. I hope to return
the favor and support them with every effort I can.
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(2)笑顔をつなぐ
佐藤
優衣
私はこの夏とても充実した2週間を過ごさせていただきました。このような機会をくだ
さった千葉市国際交流協会の皆さん、ライオンズクラブの皆さん、Victoria をはじめとする
ノースバンクーバーの皆さん、そして滞在をともにした文音、賢人、海紀、佐藤先生、本
当にありがとうございました。
帰国から一か月以上経った今改めてノースバンクーバーでの滞在を思い返してみる
と、広大な自然や日本とは全く違う街並み、ひやりとしているのにどこか暖かい空気な
どいろいろなことが思い出されます。しかし一番多くよみがえってくるのはみんなの笑
顔です。私たち派遣生は特に笑っていましたし、それは現地の皆さんのおかげです。
出発前スーツケースが重くなるとともに膨らむ、楽しみな気持ちと同時に不安も少な
からずありました。英語サロンに参加したときにも自分の言いたいことはなんとか伝え
られましたが、相手の言っていることが半分もわからない、という場面が多くリスニン
グは特に不安でした。
そんななかでバンクーバー国際空港に到着すると、当たり前ですが聞こえてくるのは
英語ばかり。はじめのうちは慣れない環境でどうしたらいいのかわからず上手く会話に
も加われませんでしたが「Don’t be shy.」というホストマザーの優しい言葉やお腹は
空いていないか、困っていることはないか、とこまめに気遣ってくれたホストシスター
のおかげで、気づいたら不安も感じなくなっていました。また、出かけ先でジョークを
言って笑わせてくれたり、公園やプールで一緒に遊んだり、ひとつひとつは小さなこと
ですが私にとっては忘れられない素敵な時間でした。
次は私が迎える番です。2016年に千葉市を訪れるノースバンクーバーからの派遣生も、
出発前の私が感じていたような不安を抱えているかもしれません。しかしそんな不安も
吹き飛ぶくらい楽しく笑顔が絶えない滞在になるよう、この夏に私がしてもらったよう
に今度は私がしていきたいと思います。
- 28 -
Baton of Smile
Yui Sato
This summer, I spent a really good time in North Vancouver Canada. I would like to express
words of gratitude to the staffs of CCIA, Lions Club, and everyone in North Vancouver. Also to
my friends in this program, Ayane, Masato, Kaiki, and Mr. Sato, thank you for everything.
I can still remember a lot of things in North Vancouver, the beautiful nature, buildings, and most
especially, everyone’s smile. My home stay was so fun, and I found myself always smiling! I
owe this moment to everyone in North Vancouver.
Before leaving Japan, I was excited about going to Canada but I was also worried about my
English skills especially the listening ability. When I joined the English salon, I could not
understand what my practice partner was saying.
A few days later, I left for North Vancouver. Of course people there speak only in English. At
first, I couldn’t able to talk with my host family as I wanted. But then, my host mother told me
with a smile “Don’t be shy”. My host sister was always kind like a real sister. I didn’t feel any
uneasiness with them. I spent a lot of times with my host sister doing many things together such
as playing in the park, swimming in the pool, go shopping and joke around. Those times really
made me happy. These kinds of stories are just among those many episodes from my daily life
of home stay in Canada. Although they are just minor events, all the details are engraved in my
heart.
Next year, I will be hosting students from Canada and have the opportunity to return the favor
given to me. The students visiting Chiba in 2016 may feel the same uneasiness I felt before
leaving Japan. I hope to make them smile and help them enjoy their home stay experience here
in Chiba like my host family in North Vancouver did for me.
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(3)ああ、素晴らしき2週間
柏次
海紀
今回のカナダでの滞在は、想像をはるかに超える2週間でした。これまで、自分にと
っては遠い国、カナダではありましたが、この2週間で目と鼻の先のように近く感じる
ようになりました。
特に興味深かったのは、まずはカナダでの時間の流れが日本ほど忙しくも早くもなか
った事です。また、街中の至るところに日本でいう「森」が広がっている事にもびっく
りしました。都市と自然がうまく共生しているのが魅力的でした。そんな都市で暮らし
ている人々もとても寛容で皆、明るく、陽気に感じられました。
私も他の派遣メンバーも、最初は一緒にいなければ心細かったのですが、滞在が進み
一緒に過ごすにつれ、頼れるパートナーになっていき、カナディアン5人と派遣メンバ
ーとの隔たりが無くなっていくのも嬉しく思いました。
彼らとコミュニケーションをとる時、私は積極的に英語を話すように努力しました。
でも時々英語がすぐに思い浮かばず、ジェスチャーで伝えようとした事もありました。
その時、ジェスチャーは世界の共通表現であることを身をもって感じることができまし
た。どんなことでもミスを恐れず、コミュニケーションを積極的にとる事が重要だとい
う事がよく分かりました。
私のホストファミリーは、初日から私を近隣地域の様々な場所に連れて行ってくれま
した。おかげで、様々な景色を見ることができ、まるでノースバンクーバーが私をあた
たかく出迎えてくれているように感じました。また、ホストファミリーは。地元で起こ
ったちょっとした出来事やニュースを、食事の機会に色々と教えてくれました。これぞ
まさに「教科書では学べない」事が勉強できました。この2週間が想像を超える楽しさ
だったのには、ホストファミリーのこのようなあたたかな優しい協力があったからに間
違いありません。
人生を変える「転機」ともなる素晴らしき2週間を過ごすことができました。いつか
また私の第二の故郷になったノースバンクーバーに必ず戻り、ホストファミリーをはじ
め、カナダでお世話になった全ての方々に、負けないくらいの恩返しをしたいです。本
当に充実した濃密な刺激のある毎日を過ごすことができました。ありがとう、ノースバ
ンクーバー!!
最後になりましたが、千葉市国際交流協会、千葉中央ライオンズクラブの皆様、今回
のこの貴重な機会を下さり、本当にありがとうございます。
- 30 -
Oh, wonderful two weeks!
Kaiki Kashiwaji
Two weeks in Canada was really exciting. I found people in North Vancouver, Canada live in
harmony with nature. They were very kind, generous and friendly.
At first, I was very shy to talk with Canadians in English. However, as the time passes, we were
able to communicate with each other little by little. I was very happy about it. I realized that to
communicate with others positively is very important. Sometimes, I used gesture to make the
communication smoothly. I think gesture is the most common language used in the world. And
communicating assertively is very important.
My host family was really kind to me. They took me many places near their home. I appreciate
their effort touring me around so I was able to see various landscapes around North Vancouver.
Sometimes at home, my host family told me many interesting things about North Vancouver
during diner. Everything I’ve learned was very useful and precious to me, something I could not
learn from text books. The city welcomed me kindly.
The amazing two weeks experience in North Vancouver became possible through kind
cooperation of my host family. It was through them that I have the most exciting experiences
that surely last a lifetime.
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(4)学ぶ
佐藤
賢人
今年の夏、私は生涯の中でもかけがえのない時間を、カナダのノースバンクーバーで
過ごしました。私にとっては初めての海外渡航であり、心から楽しみにしていた時間で
した。
また、私は今この貴重な体験をする機会を与えてくれた CCIA をはじめとするライオ
ンズクラブの方々、共に 2 週間を過ごした海紀、結衣、文音、佐藤先生とホストファミ
リー達に心から感謝しています。
初めての海外ということで渡航直前はとても不安を感じていましたが、カナダの人々
は寛容で、あちらについてから張りつめていた緊張の糸はすぐに切れました。ノースバ
ンクーバーでの思い出は数え切れないほどありますが、中でも特に印象に残っているの
は、その広大で美しい自然です。
2 日目に訪れた Lynn Canyon という山の中での遊泳は自然の美しさの裏に隠れた厳し
さを肌で感じました。
(実は溺れてしまいました。)
また、前述したようにカナダの人々は寛容で、行く先々で知り合いではない人同士が
談笑しているところを見かけたり、時には私たちにも話を振られることがありました。
こうしたコミュニケーションに前向きな姿勢は、英語を日本で学ぶのに必要なことだ
と強く感じました。
今回の体験を通して学んだことは、
「言葉を学ぶことは可能性を広げる。
」ということ
です。今年の夏を経て学んだことを胸に見聞を深め、いつかホストファミリー達と再開
した時に今年の夏よりも自由に交流できる自分を目指していきます。
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Learning
Masato
Sato
I had a lot of irreplaceable memories this summer in North Vancouver.
It was my first time to go abroad and I was really looking forward to it.
I am grateful to the CCIA,
Lions Clubs, people I spent time with, Kaiki,
Yui, Ayane,
Mr.
Sato and my host family, for given me this wonderful opportunity.
Actually when I arrived in Canada, I was a little bit nervous because it was my first time ride an
airplane and go abroad,
meet new faces, and experience more other new things. But despite of
it all, I was able to adopt so easily through the help of many Canadian people who were really
outspoken and outgoing individuals.
I have so many memories in Vancouver that I can hardly count.
Among those is the great nature of Canada that left an amazing impression in me.
I found a severity at the lake called the Lynn Canyon. As I have mentioned, people in North
Vancouver were really outgoing, that we even spoke to people even they are unknown to us. I
believe that such positive attitude to communicate assertively is necessary in learning English in
Japan.
Through this experience, I learned that by through language, the possibility expands. From
now on, I will learn harder to make the reunion better and more freely!
- 33 -
(5)ノースバンクーバー市青少年交流事業の引率を経験して
佐藤
啓之
2週間にわたるノースバンクーバー市での滞在を終え、大きなトラブルや病気・ケガ
などなく無事に帰国することができ、私は大きな安堵感を感じています。滞在中に幾度
となく感じたのは、人々の心の豊かさ、温かさでした。それはすべて、千葉市とノース
バンクーバー市の間の、45年という長い交流の歴史に裏打ちされたものです。主催団
体であるノースショア・ライオンズクラブの皆さん、引率者OB・OGの方々、そして
特に、青少年交流委員長の Garry さん、George さんや、ホストファミリーとして私を
受け入れていただいた Whitney ご夫妻の行き届いた配慮によって、毎日が新たな発見に
満ちた楽しいものとなりました。関係の皆様には、心から感謝しています。
私は以前、県立高等学校で国際交流を担当しました。米国の姉妹校に生徒を引率して
訪問した際、現地で日本の文化を紹介するプレゼンテーション活動を通して、生徒のコ
ミュニケーション能力が飛躍的に向上する様子を目の当たりにしました。そこで、今回
の派遣にあたり、派遣生と相談し、千葉市の魅力を伝える発表の機会を作りました。具
体的には、フェアウェルパーティーで時間をいただき、加曽利貝塚と「かそりーぬ」の
紹介、書道パフォーマンス等を行うことにしたのです。結果として、参加者からたいへ
ん温かい拍手と声援をいただきました。事後の感想に「ウェルカムパーティの時よりも
自分達が自信を持ってみんなの前に立っていたのが実感できました。一回り大きくなった
と思います。
」とあるように、派遣生は大きな手応えを感じたようです。出発前に全員
が協力して掲示資料を作成し、自分の言葉を英語というツールを使って表現して相手に
伝える、という経験は、今後の進路選択や将来設計に必ず役立つことと確信しています。
個人的に強く印象に残ったのは、ブリティッシュ・コロンビア大学敷地内にあるMO
A(人類学博物館)で見たトーテムポールです。トーテムポールは、先住民の出自、家
系に関わる紋章や、彼らの間に伝わる伝説や物語の登場者などを家の主柱に彫刻したも
のですが、崇拝の対象としての意味は薄いことを初めて知りました。できればもう
一度この博物館を訪問し、十分に時間をかけて展示物を見て回りたいと思います。
最後に、今後期待されるグローバルに活躍する人材の育成にあたり、海外で実際
の生活を経験させることが最も確実な方法であることを今回の引率を経験して、改
めて認識しました。千葉市の「草の根」の青少年交流事業が果たす役割の大きさを、
さまざまな機会を通じて、伝えていきたいと考えています。「国際交流は帰ってき
てからが大事」。まさに、このことに尽きると思っています。
- 34 -
My Experience
as a Chaperone of North Vancouver Youth Exchange Program
Keiji Sato
I feel so much relieved to finish a two-week stay in North Vancouver as a chaperone
accompanying students with no real problems. I was impressed by the richness and warmth of
the heart of people through daily life. I believe it owes to the 45 years history of this program
that is based on a good relationship between Chiba City and North Vancouver. Every day was
full of new discoveries and enjoyment, thanks to all the people involved such as the members of
the North Shore Lions Club, past chaperones, and so on. Mostly, a special appreciation to the
kindness and perfect tender care of Mr. Garry, Mr. George, and my host family, Whitney and
Giel.
I was once in charge of an international exchange program at a prefectural high school. When I
visited a sister school in the United States, I found the communication ability of the students
improved greatly through presentation activities to introduce Japanese cultures. Therefore, this
time I also gave the students an opportunity to introduce the charm of Chiba City after a
consultation with them. At the farewell party, we gave an introduction of Kasori Shell Mound
Site and its mascot character, ‘Kasori Inu’, and had a Japanese calligraphy workshop with all the
participants. After our presentation, we received a very warm applause and words of
encouragement from many Canadian people. I was sure the students were very satisfied with
their performances. One of them said, “We felt more confident, tougher and stronger in mind
now compare to the greetings we did at the Welcome Party.” They did very well, making the
presentation materials before the departure and for expressing their ideas using English as a tool.
I believe their experience will be so useful that in the future they can make use of it to decide
their own careers.
What impressed me most were the totem poles I saw at the MOA (Museum of Anthropology) in
the University of British Columbia. Totem poles are monumental sculptures carved on poles and
the carvings symbolize or commemorate cultural beliefs that recount familiar legends, clan
lineages, or notable events. I learned for the first time that they were used mainly as central
pillars of each house, and that the meaning as the object of worship was very weak. I want to
visit MOA once again and take enough time to a look into totem poles and other displays, if
possible.
Finally, I am convinced that letting young person go abroad and experience real life through
- 35 -
homestay is the most significant way to foster people who can play an active role in highly
globalized society in the future. I want to tell many people the importance of this ‘grass-root’
youth exchange program of Chiba City through various occasions. I am also convinced it is
essential for participants of this program to make use of this experience hereafter.
- 36 -
5.滞在の想い出
フライトに大興奮!
バンクーバー国際空港にて
水上飛行機の盛んな都市
ノースバンクーバー
ウェルカムパーティにて
お昼を食べながら皆で談笑
サイプレス山で千葉市派遣生 OB と
奇跡の対面!(右)
お世話になった George さんと
Capilano 渓谷にて
- 37 -
市長表敬訪問にて
NSLYE 委員長ゲイリー・ノルホイ氏(左)
ジョージ・シム氏(右)
リン渓谷にて
スリル満点の吊り橋
市長表敬訪問にて
自分の名前を記帳する緊張の一瞬・・・
ビクトリアへの途上
フェリーの甲板にて
ムサット市長に千葉市からのお土産
(浮世絵)をプレゼント
フライ・オーバー・カナダを体験!
- 38 -
いつも陽気なジョージ・シムさんと
ホストファミリーの
Whitney さんと Giel さん(佐藤啓之)
Whitney さんの母 Helen さんと
ホストファミリーの
Giel さんのお母様と
NEW DECK!!
After playing a lot, feel much dizzy
- 39 -
ウィスラーマウンテンにて
最高の景色と空気
夕食ができるまで皆で UNO
(ルールは日本と同じ)楽しい時間
野外ライブで
ビートルズの音楽を楽しむ
ビーチにて
皆で大はしゃぎ!
水しぶきを浴びてびしょびしょに!
笑顔があふれる素敵な時間
はじめてのシーサファリ体験
皆で最高にスリリングな思い出
- 40 -
友達とショッピングを楽しむのは日本
と同じ!まるで本当のお姉ちゃんのよ
うに優しくしてくれました!
ホストファミリーと
歌舞伎パックで大盛り上がり!
東洋の神秘!
ホストシスターと
最高のサーモンで大御馳走
ワトソンさんとライオンズメンバー
お別れパーティにて
ダンディなエリックさんと
大好きなホストシスター達と空港にて
2週間、本当にありがとう!!
- 41 -
Discover the City of North Vancouver !
URL: http://www.cnv.org/
平成27年度 青少年交流事業
ノースバンクーバー(派遣)報告書
発行
平成28年1月発行
編集・発行 公益財団法人千葉市国際交流協会
〒260-0013
千葉市中央区中央2-5-1
千葉中央ツインビル2号館8階
TEL:043-202-3000
FAX:043-202-3111
URL:www.ccia-chiba.or.jp/