課題名:競争力のあるオクラ産地の育成 対 象:JA高知はた管内オクラ生産者 1 背景・目的 オクラの平成 25 年度の栽培農家 335 戸、栽培面積 36.1ha で横ばい傾向である。産地 の維持拡大のためには、新規耕作者を確保し栽培面積の拡大を図るとともに、栽培技術 のレベルアップにより出荷量を増大させていくことが必要となっている。 オクラの市場トラブルは減少傾向にあるが、園芸品の中では比較的発生の多い品目と なっている。平成 24 年度に行ったスーパーパーシャルシール(SPS)包装の輸送試験で は、東京市場で高い評価が得られており、試験実証販売による検証が必要である。 また、平成 25 園芸年度から、JA 高知はた管内のオクラはエコシステム栽培に切り替わ っており、IPM 技術であるコンフューザーVやボトキラー、また、農薬のドリフト対策の ためのソルゴー障壁の導入を進めていく必要がある。 2 主な活動内容と成果 (1)出荷量の増大 現地検討会や研修会により、追肥や病害虫防除の適正化に努めた結果、出荷量は 704t と前年の 684t を上回った。また、新規耕作者の作付け呼びかけを行った結果、平成 26 年 度には新たに 3 名の作付け希望者があり、初心者向けの栽培講習会を行うことができた。 (2)市場トラブルの低減 GAP シートの活用により、生産者段階や出荷場段階の管理の適正化に努めた結果、前年 の市場トラブル 16 件から 13 件に減少することができた。 (3)SPS 包装試験実証販売 5 月 28 日から 10 月 19 日の間、毎日 800 袋の試験実証販売を行った。名古屋市場では SPS 包装のメリットを見出すことはできなかったが、東京や大阪市場では有利販売の可能性が 示唆され、包装機械導入の具体的な動きが見られてきた。 (4)IPM 技術の普及 現地検討会や研修会により IPM 技術の普及に努めた結果、ソルゴー障壁設置農家は前 年の 40 戸から 50 戸に、コンフューザーV・ボトキラー使用農家は前年の 28 戸から 35 戸にそれぞれ増加した。 左:SPS 包装、右:慣行ネット 現地検討会 (担当:高岡佳宏、田村 綾、藤本友紀、渋谷淳平、下八川裕司、安岡扶美、田村 -1- 悠)
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