自然と文化科 活動記録 日時 2016年8月19日(金) 場所 午前:クロスパル高槻(高槻市立総合市民交流センター)公開講演会 文: 木邨圭子 午後:同ホール 写真:小牧敬二 備考 天候:晴れ 10時~14時30分 各委員会 各班ミーティング 参加人数:1班17名、2班19名、3班20名、4班16名合計72名 外部聴講者23名(森林文化16名、高等科3名、一般4名) 公開講演会 担 当 者 総数95名 講師:山崎 哲秀氏(犬ぞり北極探検家) アマゾン河イカダ下り単独行を経て1989年から約30年に亘り北極圏に通い続けている。北極 圏に住むエスキモー民族から伝授された犬ぞり技術を駆使し2006年から「犬ぞりによる北極圏環 境調査」活動に取り組んでいる。第46次日本南極地域観測隊(越冬)に参加。 テーマ 「エスキモー犬たちの北極大冒険」 ●北極と南極の違い 北極は海 白熊が住んでいる。南極は陸地 ペンギンが住んでいる。 ●北極の自然 グリーンランド北緯75度~80度。 夏 気温5度~10度まで上がる。 白夜は1日中明るい。4月中旬~8月中旬まで続く。秋 海に張り始める。 冬 10月中旬~2月中旬 極夜 9月 昼と夜は半分ずつ。初冬10月氷が 太陽が全く昇らない真っ暗な季節。緯度の高 い地域は薄いオーロラが見える。2月中旬以降太陽が戻り 春 海の氷が割れ始める。 ●エスキモーの人びとの住居 現在木造の家に住んでいる。40年~50年前は竪穴式住居 動物の 骨を骨組にしてアザラシやトナカイの毛皮で覆った。雪の家は固い雪をブロック状にして作っていた ●北極の動物とエスキモー民族の狩猟・食生活 北極ギツネ、北極ウサギ、トナカイ、ジャコウウシ オオカミなど。 魚エイ、オヒョウ 池や湖イワナやマス。狩猟は子どもの頃から当たり前の生活風 景で乱獲はしない。肉は参加したみんなで分け合う。セイウチやアザラシや白熊など。白熊は絶滅の 危機といわれているが住んでいる人たちは保護されて多くなりすぎていると言っている。食生活は生 肉を食べる習慣で生肉で栄養をとっている。政府が経営する販売店では果物や野菜(空輸)、コカコ ーラ、カップヌードル、アイスクリーム、醤油なども売られている。 ●生活用水と電気 水道水はごく限られた大きな町にしかないので、犬ぞりで氷をとって家に持ち帰 り溶かして生活用水にする。電気の前はランプ生活だった。電気になってから便利な生活になった。 ●北極のゴミ問題 便利な生活になるとゴミが大きなリスクになる。ゴミ処理場がなく山積みのゴミ が捨てられている。ゴミが増え続けメタンガスが自然発火し社会問題になっている。 ●北極の温暖化 暖かくなっていることを体感している。冬になっても海が凍りにくくなった。 ●地下資源開発 最近温暖化で北極海に航路ができるのではないかといわれている。地下資源が狙 いで領海権をロシア、アメリカ、カナダなどが主張している ●犬ぞりのエスキモー犬たち エスキモー犬は純粋なのはいなくなってしまった。グリーンランドで は外国からの犬の持ち込みは禁止している。エスキモー犬の特徴は馬力があることと寒さに強いこ と。家の中に入れてもらえず外で過ごす。-30度や-40度でも凍死しない。12頭のエスキモー 犬たちがグリーンランドで山崎氏を待っている。 (感想)グリーンランドはデンマーク領で物価が高いことや、犬たちにドッグフードを日本から運ん で食べさせていることなどいろいろ興味ある話を聞かせていただきました。
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