平成28年度 北海道教育大学 附属函館幼稚園だより NO.5 【号】 平成28年7月19日(火) 1学期の育ちを振り返って 園長 橋本忠和 少し長く感じた蝦夷梅雨も明け、いよいよ、暑い夏がやってきま した。そして今日は1学期の終業式。明日から、夏休みが始まりま す。その前に少しこの 1 学期の園児の育ちを 6 月の「ちびっこまつ り」の様子(図 1)をエンゲストロームの拡張的学習理論*(図 2) を参考に振り返ってみましょう。 まず「主体」は園児です。その園児が「くじびき・釣り堀・ゲー ムセンター」という「対象」=出店を実現するため、用具や材料を 図1 花組の出店 使って造形活動を展開しました。この段階でも園児は「コミュニティ」=クラスの中で、出店の ための商品・看板づくり等を「分業」し、当日のお店を営業するための「ルール」作りをそれぞ れの年齢レベルで担任と共同で行っていました。そして、おまつり 当日には、店を運営するための「分業とルール」を実施していま した。 この友達・保護者・小学生・教員と繋がり集団的活動を展開して いく「ちびっこまつり」で、園児は継続的に課題解決(出店づくり) を挑んでいました。そして、その活動を三角形下部のルール・コミ ュニティ・分業といった社会的媒介物が支えることで,クラスや園 という枠にとどまらない育ちのネットワークを構築し、それまで 図 2 学習活動の構造* 自らの資質・能力=学びを拡張していたように思います。この多様な他者との活動による学び の拡張が幼稚園というコミュニティでの生活体験の醍醐味だと考えています。 さて、明日からは夏休みです。函館やそのほかの町で、楽しく多様な他者や行事・自然等と触 れ合うことで一人一人の育ちを拡張し、より逞しく成長した子どもたちが2学期の始業式に元気 に出席できますこと期待しております。 そして、 8 月 17 日に子どもたちやご家族と再会するのを、 職員一同、楽しみにしています。 *ユーリア・エンゲストローム(1999)『拡張による学習-活動理論からのアプローチ-』新曜社 夏休みの間のお知らせ 8月4・5・8・9・10日は預かり保育があります。時間は9:30~14:30です。 事前に申し込みの上、水筒・弁当・タオル(年少のみ)を持参し、ご利用ください。 (8/11~16 は園が閉鎖しています 緊急連絡先 090-2603-2044 副園長)
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