JALの貨物事業

JALの貨物事業
- 航空貨物輸送の現状と展望
(本日お話しする内容)
1.日本の貿易と航空貨物
•
•
•
•
•
日本の貿易の推移 – 金額、品目、地域
航空貨物需要の変遷とその背景
貿易の輸送手段としての航空輸送の役割 – 航空利用率
今後の航空貨物輸送需要の見通し
物流のトータル・コストの把握 – 保管費と陳腐化損の把握 2.航空貨物にかかる課題と展望
• ロジスティクスと航空貨物の近未来イメージ
• 空港問題 – 空港の容量と使用料金
• 環境問題への取組み
• 航空貨物関係の情報化,その他
カーゴ・コミュニティー・システム・ジャパン㈱
常務取締役 松山 久秋
1
貨物を飛行機のどこに積んでいる?
(B747旅客機)
2
B747貨物機 - 約100トンの貨物を搭載
貨物搭載重量:約100トン 離陸重量: 394トン
-)航空機重量:155トン
-)燃料重量: 136トン
貨物重量: 103トン
3
ノーズドア
からの
貨物の搭載
4
サイドドア
からの
貨物の搭載
5
ベリーへの貨物の搭載
6
日本の貿易額の推移
バブル崩壊
91-
バブル経済
85-90
60
プラザ合意
85.9
50
40
97-98
アジア通貨危機
(兆円)
輸出額
ITバブル崩壊
01
30
20
輸入額
10
02
20
00
20
98
19
96
19
94
19
92
19
90
19
88
19
86
19
84
19
82
19
19
80
0
1980年に比べて、輸出1.8倍、輸入1.4倍に
Source :「外国貿易概況」
7
円・ドルレートの推移
(円/ドル)
400
300
73.2
円の変動相場制移行
200
150
100
87.10
73.10
第一次石油危機
250
プラザ合意
350
85.9
ブラック・
マンデー
第二次石油危機
79.1
50
00
20
98
19
96
19
94
19
92
19
90
19
88
19
86
19
84
19
82
19
80
19
78
19
76
19
74
19
72
19
19
70
0
(年末終値)
8
日本の輸出品目の変化(金額ベース)
1982年
その他
14%
精密機
器
5%
2002年
化学製
繊維類 品
4%
5%
金属・
同製品
15%
一般機
械
15%
輸送用
機器
28%
電気機
器
14%
その他
12%
精密機
器
4%
化学製
繊維類 品
金属・
2%
8% 同製品
6%
一般機
械
20%
輸送用
機器
25%
電気機
器
23%
電気機器、一般機械、化学製品の構成比が増えている
Source :「外国貿易概況」
9
日本の輸入品目の変化(金額ベース)
1982年
その他
17%
機械機
器
7%
繊維製
品
3%
化学製
品
5%
2002年
食料品
11%
原料品
7%
その他
16%
食料品
13%
原料品
6%
鉱物性
燃料
19%
機械機
器
31%
鉱物性
燃料
50%
化学製
繊維製
品
品
8%
7%
鉱物性燃料の構成比が減り、機械機器の構成比が増えている
(原油価格と為替の影響)
Source :「外国貿易概況」
10
日本の輸出・地域別(金額ベース)
1982年
2002年
その他
8%
その他
大洋州
2% 2%
大洋州
4%
アジア
37%
北米
33%
アジア
47%
北米
32%
ヨーロッ
パ
19%
ヨーロッ
パ
16%
アジア宛の構成比が増えている
Source :「外国貿易概況」
11
日本の輸入・地域別(金額ベース)
1982年
2002年
その他
大洋州 6%
6%
大洋州その他
4%
5%
北米
20%
北米
23%
ヨーロッ
パ
9%
アジア
56%
アジア
55%
ヨーロッ
パ
16%
ヨーロッパからの輸入の構成比が増えている
Source :「外国貿易概況」
12
日本・東アジア間の貿易(金額ベース)
1981年
2001年
域内の貿易額は約7倍に拡大
(注)NIEs:韓国、台湾、香港、シンガポール
ASEAN:タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム等
Source :「通商白書」
13
日本発着航空貨物輸送量の推移
300
単位:万トン
IT不況
アジア危機 ↓ 合計
↓
250
(239万トン)
200
円高で
輸出入逆転
プラザ合意 ↓
150
100
バブル崩壊
↓
輸入
(132万トン)
円急落
↓
輸出
(107万トン)
↓
50
0
80
82
84
86
88
90
92
94
96
98
'00 '02
(年度)
(国土交通省資料、トランジット貨物を除く)
航空貨物量:10年前の約2倍、 20年前の約6倍に
背景:貿易拡大、高付加価値化、商品寿命短縮化、運賃の低下、製品輸入の増加等
14
トランジットを含む輸送量(02年度):出国131万㌧+入国156万㌧=287万㌧
航空貨物の需要の変遷
4 第1期(1967-1973)
高成長の時代(平均23%/年)
4 第2期(1973-1979)
マイナス→二桁成長(平均12%/年)
-航空機大型化(B747:’70)、荷役機械化、運賃低下、米国港湾スト
-石油危機(’74)、航空機更に大型化(74F)、ブーム商品(カメラ,トランシーバー,VTR)
4 第3期(1979-1985) 伸び鈍化→安定(平均10%/年)
-第二次石油危機(’79)、米景気回復、ハイテク機器、混載化の進展
4 第4期(1985-1990)
輸入拡大(輸出5%/年、輸入15%/年)
- プラザ合意(’85)、輸出減、東南アジア発拡大
4 1991年以降
湾岸戦争、バブル崩壊→需要回復(平均6~7%/年)
96年度 +4% : 円急落、 輸入減少
97年度 +8% : 半導体、 ゲーム機器、車部品等増加、下期アジア通貨・金融危機
98年度 -5% : アジア危機(工場への部材ストップ、消費財ストップ)
99年度 +17% : アジアの回復、円高による輸入増、パソコン等増加(2000年問題)
00年度 +9% : 上期はパソコン、半導体等堅調。下期は米景気後退で低調に。
01年度 –15% : IT不況。9.11後の不況。
02年度 +14% : IT商品の在庫一巡から出荷増勢へ。港湾スト(米西岸)
15
航空貨物主要品目 (輸出)
繊維
1%
非金属
1%
金属
2%
化学製品
7%
(医薬品を含む)
その他
15%
金額ベース
機械機器
74%
(電子部品、事務用機器、科学光学機器)
機械機器: 半導体、半導体製造装置、ビデオカメラ、デジカメ、コンピューター、DVD、
薄型テレビ、携帯電話、TVゲーム機、複写機、プリンター等
(外国貿易概況、2003年)
16
航空貨物主要品目 (輸入)
金額ベース
その他
18%
金属
3%
食料品
2%
化学製品
11%
機械機器
66%
(事務用機器、半導体等)
(医薬品を含む)
<食料品は金額で2%,物量で約2割>
(外国貿易概況、2003年)
17
航空貨物 - 方面別構成比の推移
(日本発着, トランジットを除く)
1982年度
(13万トン)
2002年度
太平洋線
33%
アジア等そ
の他路線
51%
(20万トン)
太平洋線
23%
北欧州線
(7万トン) 16%
(合計:40万トン)
世界の生産基地:アジア
(54万トン)
アジア等そ
の他路線
61% (147万トン)
北欧州線
16%
(38万トン)
(合計:239万トン)
(アジアへの工場進出、海外生産比率アップ)
Source : 国土交通省
18
日本の貿易額と航空輸送による部分
(兆円)
60
輸出額
50
40
輸入額
30
20
(航空・輸出額)
10
2002
2000
1996
1994
1992
1990
1988
1986
1984
1982
1980
0
1998
(航空・輸入額)
航空輸送の割合が増加している。
Source :「外国貿易概況」
19
貿易額の伸び(1980年を100とする指数)
800
航空による輸出
700
600
500
航空による輸入
400
300
輸出総額
200
100
20
00
20
98
19
96
19
94
19
92
19
90
19
88
19
86
19
84
19
82
19
19
80
0
02
輸入総額
Source :「外国貿易概況」
20
航空利用率(金額ベース)の推移
貿易の輸送手段のなかで航空が占める割合
40%
35%
輸出:32%
30%
輸入:30%
(輸入)
25%
20%
15%
(輸出)
10%
5%
’03
'02
'01
'00
99
98
97
96
94
92
90
88
86
84
82
80
78
76
74
0%
航空利用率:20年前は10%弱 → 現在では3割強
背景:ハイテク・ハイバリュー化、 “Just in Time”輸送、 製品輸入の増加(63%)
半導体、コンピューター、科学光学機器、医薬品等では7割を超える利用率
Source :「外国貿易概況」 21
航空利用率 -- バラ積海上貨物を除く
(金額ベース、 分母:航空貨物+海上コンテナ貨物)
輸出
輸入
50%
輸入:44%
45%
40%
輸出:42%
35%
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
1998
1999
2000
2001
2002
原材料・専用船を除くと航空利用率は4割以上
Source:財務省統計
22
主要商品の航空利用率
輸出エア化率
輸入エア化率
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
科
半
映
事
医
学
導
像
務
薬
光
体
機
用
品
学
器
機
機
器
器
高付加価値商品は航空の利用率が高い
Source: 外国貿易概況, 2003年
23
米国の貿易における航空利用の割合
(2003年、価格ベース)(括弧内は1990年の利用率)
日本
米国の輸出
49.4% (34.5%)
韓国
51.4%
台湾
58.2%
中国
34.6%
ドイツ
60.2%
英国
68.5%
フランス
74.6%
(26.5%)
(27.1%)
(14.5%)
(48.4%)
(52.1%)
(59.2%)
米国の輸入
26.6% (17.2%)
41.0%
40.8%
(20.6%)
(13.6%)
17.3%
33.1%
47.4%
57.2%
(9.5%)
(27.2%)
(43.4%)
(41.2%)
Source: 米商務省
24
米国の輸出 – 品目構成(2002年)
日本宛
8.60%
韓国宛
8.10%
台湾宛
7.90%
中国宛
12.50%
独宛
20%
9.40%
47.10%
7.70%
59.40%
11.50%
0%
8.50%
58.10%
13.00%
仏宛
14.30%
51.90%
8.60%
英国宛
38.30%
40%
15.90%
51.90%
14.00%
53.40%
14.40%
60%
80%
動植物、食料品
穀物
鉱物
化学品
原材料
繊維類
繊維製品
金属、同製品
機械、電機、自動車
光学・精密機器
100%
高付加価値商品の割合が高いと航空利用率が高い。
Source: 米商務省
25
米国の輸入 – 品目構成(2002年)
日本発
4.70%
77.30%
10.20%
(自動車:51.2%)
韓国発
2.30%
台湾発
3.50%
中国発
73.90%
68.50%
3.80%
独発
4.10%
39.60%
8.90%
10.30%
23.90%
63.30%
12.20%
(自動車:53.4%)
英国発
12.70%
仏発
39.30%
16.00%
0%
20%
15.60%
37.20%
40%
60%
動植物、食料品
穀物
鉱物
化学品
原材料
繊維類
繊維製品
金属、同製品
機械、電機、自動車
光学・精密機器
18.10%
80%
100%
自動車の割合が高い日本発とドイツ発は航空利用率が低い。
Source: 米商務省
26
航空利用率(重量ベース)
1.1%
輸出:0.81%
0.9%
0.6%
輸出
0.4%
0.2%
輸入
輸入:0.20%
0.0%
74 76 78 80 82 84 86 88 90 92 93 94 95 96 97 98 99 '00 '01 '02
重量ベースの航空利用率は1%未満
Source : 「外国貿易概況」 + 国土交通省資料
27
航空輸送商品はキロ当たり100米ドル位
120
単位:US$
100
80
60
40
20
0
74
78 82
86 90 92
@161
¥7,200
93 94 95 96
@95
¥8,600
97 98
@122
¥10,100
99 '00 '01 '02
@115
¥11,347
@126
¥12,362
航空貨物は高価格:平均1.2万円/kg(輸出1.5万円/kg,輸入9千円/kg)
海上貨物の平均単価 : 輸出300円/kg,輸入30円/kg
Source : 「外国貿易概況」
28
世界の航空会社・船会社 トップ20
(貨物輸送量 2003年)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
航空会社
Federal Express
Lufthansa
Korean Air
UPS
Singapore Airlines
Cathay Pacific
Air France
China Airlines
Eva Air
Japan Airlines
Cargolux
British Airways
KLM
Northwest
Emirates
Asiana
American Airlines
United Airlines
Nippon Cargo
Air China
(Mil. FTKs)
13,320
7,260
6,896
6,732
6,681
5,197
4,875
4,727
4,713
4,388
4,348
4,194
4,085
3,001
2,586
2,566
2,555
2,388
2,321
2,177
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
船会社(コンテナ船)
マースク・シーランド(デンマーク)
Mediterranean Shipping
エバーグリーン(台湾)
P&Oネドロイド(英蘭)
Hanjin Shipping
CMA-CGM/ANL(仏豪)
American President Lines
日本郵船(日)
Chine Ocean Shipping
川崎汽船(日)
Mitsui OSK(日)
CP Ships
ZIM(イスラエル)
Orient Oversea
Hapag-Lloyd(独)
CHINA SHIPPING(中)
Yang Ming Lines
Compania Sud Americana
Hamburg Sud
Hyundai Merchant Marine
Thou.TEU
852
490
440
395
292
290
270
243
221
199
180
178
174
173
164
159
147
130
129
124
Source: IATA, 日本郵船
29
全国港別貿易額シェア
成田空港
19%
(19兆円)
その他
36%
輸出:55兆円
輸入:44兆円
合計:99兆円
東京港
9%
横浜港
9%
大阪港
5%
関西空港
神戸港
6%
6%
名古屋港
10%
成田は金額ベースで日本最大の貿易港(94年以降)
Source : 「外国貿易概況」,2003年
30
空港別取扱量シェア
福岡 その他
名古屋
2%
1%
3%
大阪
24%
出国:131万トン
入国:156万トン
合計:287万トン
東京
69%
関空のシェアは増加傾向だったが、2001年度、2002年度はダウン
(’97年:25%, ’98年:26%, ’99年:27%, ‘00年:30%, ’01年:28%)
Source: 出入国航空貨物統計, 2002年度
31
今後の需要見通し
4 過去10年間:年6~7%
4 IATA予測 : 2002~2006年; 年5.3%
アジア内:8.1%、 太平洋:7.7%
4 ボーイング予測 : 2001年~2021年; 年6.4%
アジア内:8.4%、 太平洋:7.5%
4 エアバス社予測:2002年~2022年;年5.75%
アジアパシフィック地区から欧州/米州宛が最も高い伸び
4 国土交通省 : 日本発着 +4.0%(2000年~2007年)
+4.5%(2007年~2012年)
参考: 96(+4%), 97(+8%), 98(-5%), 99(+17%),00(+9%), 01(-15%), 02(+14%)
緩やかな成長(4~6%)
32
IATA予測:年5.3%の伸び(~2006)
2001
2002
2003
2004
2005
2006
4.7%
5.3%
6.2%
5.5%
5.1%
5.0%
Source:IATA
33
IATA予測:2006年まで年平均5.3%の伸び
Within Asiaが最も高い伸び、次いでTrans-Pacific
Annual Growth Rate(%)
2002
2003
2004
2005
North Atlantic
-1.6
5.6
4.9
4.0
Trans-Pacific
9.5
7.8
7.3
7.0
Europe-Asia
4.5
6.5
5.7
5.3
Europe-Middle East
5.8
5.2
5.0
4.6
North America-South America
-5.7
3.4
4.1
3.6
South West Pacific-Asia
10.7
5.3
4.7
4.3
Europe-South America
-4.3
4.5
4.8
4.3
9.0
6.5
5.9
5.6
Wtihin Europe
-1.0
3.2
3.3
3.2
Within Asia
13.4
8.2
6.7
6.2
TOTAL
4.7
6.2
5.5
5.1
Asia-Middle East
2006 AAGR
3.8
3.3
6.7
7.7
5.1
5.4
4.3
5.0
3.5
1.7
4.2
5.8
4.1
2.3
5.5
6.5
3.3
2.4
6.0
8.1
5.0
5.3
Source:IATA
34
ボーイング社の予測:年6.4%の伸び
Source:Boeing
35
ボーイング社の予測: 地域別のGDP伸び率
中国の伸びが最も大きい
Source:Boeing
36
成長要因、抑制要因
<プラス要因>
新製品、貿易自由化、
航空サービス拡充、
JITの普及
<マイナス要因>
貿易保護主義、
片荷現象、空港カフュー、
航空協定の制約、
テロ問題
Source:Boeing
37
日本発着航空貨物の需要予測
6000
千トン
4,810
5000
3,860
4000
3000
2000
2,927
2,504
1000
0
92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
00-07年:年率4.0%、 07-12年:年率4.5%の伸びを予測
Source:国土交通省ホームページ
38
アジア発北米向け 海上貨物
発地別の割合
その他
19%
1995年
中国
25%
その他
15%
2002年5月
韓国
7%
韓国
7%
中国
48%
台湾
8%
台湾
14%
香港
16%
日本
19%
Source: 朝日新聞2002.07.30
(米ピアーズ社の資料をもとに作成)
日本
8%
香港
14%
中国発と香港発を
合わせると6割以上
39
アジア発米国向け航空貨物
発地別の割合の推移
1995
19%
26%
中国 日本 26%
2000
2002
24%
30%
0%
中国
マレーシア
20%
7% 5% 8%
13%
20%
40%
日本
シンガポール
9%
13%
台湾 韓国 マレ 星 香港 その他
8% 6% 6% 5%
13%
10%
8%
60%
台湾
香港
7% 5% 5%
80%
12%
15%
100%
韓国
その他
中国発と香港発を合わせると35%
Source:US DoC
40
需要予測 - 荷主の視点から
航空貨物輸送の特徴と荷主の利用動機
特徴
航空は早いが高い?
4 安全=低事故率 精密機械、貴重品
4 迅速=時間価値 生鮮食品、新製品、高付加価値商品
4 定時性=確実な引渡し Just In Time、組立部品(半導体)
利用動機
4 クレーム、納期遅れをカバー
4 修理部品を早く届けたい
4 長時間輸送では価値がなくなる
4 振動、衝撃を避ける必要がある
積極的利用
4 盗難、毀損の可能性が少ない
4 需要が急激に伸びて供給が追い付かない
4 新製品の初期市場を押さえたい
4 在庫を減らしたい(値崩れ回避、保管費削減、資金回転の促進)
4 トータルの費用では安い
41
最も多い荷主の要望は?
世界の主要荷主から聞き取り調査(1998年)
1. Lower cost : 航空運賃を安くして欲しい。
2. Time-Definite Service : 3日なら3日の約束通りの時間
で運んで欲しい。
3. Timely Information : 貨物の所在が常に分かるようにして
欲しい。「見える化」
4. Speed : 数時間でも早く着けて欲しい。
42
SCMの浸透
SCM:サプライ・チェーン・マネージメントとは、原料調達から最終顧客への商品の納入までの活動を全体的に
統合し、経営戦略と連動させ、システム的に管理しながら構築していく考え方
製品在庫
の削減
最適量・最適納期
での原材料調達
製品の
在庫管理
原材料の
調達・納期
管理
販売計画
顧客
顧客
生産
製品の
配送計画
受注
顧客
原材料・
半製品の
在庫管理
原材料・半製品
在庫の削減
(日本経済新聞より)
労働力の
確保
納品期間の短縮
と配送効率の向上
顧客
生産規模に見合った
最適な人員確保
43
物流のトータル・コスト
把握は困難だが、、、
財務会計と管理会計
(発地)
空港/港
空港/港
(着地)
+梱包費 +地上輸送費 + 航空運賃 +地上輸送費 +保管費
+保管費
+ 海上運賃 +書類作成費
+保険料 +輸送中の金利
物流のトータル・コスト=上記コストの合計 ⇒ どのように把握し、比較するか?
物流コストの内訳:輸送費6割:保管費2割:その他(荷役/梱包/管理)2割
トレードオフ:航空輸送では運賃は高いが、梱包費、保険料、保管費、輸送中の金利、
地上の横持ち費等は、海上輸送よりも安い。
44
輸送の所要日数の差 – 日米間で4週間
45
陳腐化をどのように数量化?
商品のライフサイクル : 商品が売れる寿命
IT関連品目では半年から1年位
ある荷主の言葉『デジカメの賞味期限は6ヶ月』
ノートPCは3ヶ月毎に新製品
ムーアの法則 : 半導体に集積されるトランジスタの
は18ヶ
数
月ごとに倍増する
陳腐化の速度 : パソコン、デジカメ、携帯電話等では1年経
つと、半額か、それ以下の値段になる
1年52週の間に50%程の減価が発生
⇒理論上は、1週間で1%の陳腐化損が発生
46
航空の利用で在庫量を減らす
多くの荷主企業の声:在庫を減らしたい ⇒ どうやって減らす?
着地の在庫
発地の在庫
(発地)
空港/港
空港/港
(着地)
海上輸送:ウィークリーサービス(週に1便)、コンテナ単位の輸送、長いリードタイム (見込み輸送)
航空輸送:デイリーサービス、コンテナ未満貨物、高い定時性、短いリードタイム (オンデマンド輸送)
必要な時に必要なだけ ⇒ 在庫量を減らす
販売店や消費者への直送方式に変更 ⇒ 着地倉庫を閉鎖することも可能に
参考:航空貨物1件あたりのの平均出荷重量は250kgsほど(JAFA統計)
47
輸送のロットを1/2にすると在庫量は半分に
波型の線は着地倉庫の在庫量の変動を表す。
航空のケースでは2週間毎にQの量(ロット)を輸送、海上のケースでは4週間毎に2倍(2Q)の量を
輸送すると仮定すると、在庫量の変動は次のようになる。
在
庫 2Q
量
海上輸送
航空輸送
Q
2週間
4週間
6週間
8週間
航空輸送ではアミかけした部分、海上輸送では太線で囲った部分の面積が累積在庫量となり、
太枠の三角の面積はアミかけの三角の面積の2倍である。
保管費は累積在庫量が2倍になると2倍かかる。累積在庫量は輸送のロットに比例する。
従って、保管費は輸送のロットに比例する。
48
航空による直送方式
飛行機
飛行機
飛行機
飛行機
国内線
飛行機
ロサンゼルス空港
エクスプレス転送ツードアサービス
ロサンゼルスの
配送センターは不要になる
LAXで通関後、サウスウェスト航空
で全米60都市へ
49
主要製造業の売上高物流コスト比率(95-01平均)
売上高に対する保管費の割合は?
売上高に占める
物流コスト比率
物流費
8.1%
物流費の内訳
物流機能別
物流費の内訳 調達物流費
9.0%
領域別
輸送費
保管費
61.0%
社内物流費
22.5%
荷役費 包装費 管理費
18.4%
7.9%
7.8%
4.9
販売物流費
68.5%
出典:(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流コスト調査報告書」(2001年度)
⇒ 売上高に占める保管費の割合:1.5%( ←8.1%x18.4%)
⇒ 製品段階の保管費の割合 :1.0% ( ←1.5%x68.5%)
50
航空輸送と海上輸送のコスト比較(その1)
(アウトオブポケットで支出される費用ベース)
東京郊外の工場から、シカゴ近郊の現地法人の倉庫までの輸送
電気製品 2,500kgs, 15m3, 商品価格3千万円 (1.2万円/kg)
航空輸送
海上輸送
75,000
127,000
積出しまでの諸費用(日本)
1,250,000
222,000
運賃(空港間/港間)
60,000
82,000
ドアまでの配送費用(注1)
45,000
90,000
保険料
費用計
1,430,000
521,000
注1:海上輸送では米西岸からシカゴまでの鉄道輸送費を含む。
⇒ 航空輸送では運賃以外の費用が海上輸送よりも安い
が、合計では依然として割高
51
航空輸送と海上輸送のコスト比較(その2)
(陳腐化損、保管費等を考慮に入れると、、、)
①航空輸送と海上輸送の輸送期間の差4週間に2%の陳腐化損が発生する。
②発地と着地の製品在庫量が減り、保管費は船の場合の1/5に減少する。
③海上輸送は輸送日数の差だけ余計に金利コストがかかる。(年2%と仮定)
航空輸送
1,430,000
0
60,000
0
1,490,000
前掲の表の費用計
陳腐化損(注1)
保管費(注2)
金利差
総費用
注1:商品価格3千万円 x 2%
注2:保管費(於:販売物流段階)は売上高の1%の30万円
海上輸送
521,000
600,000
300,000
46,000
1,467,000
⇒陳腐化損、保管費、金利等を加味した総費用では、航
空と海上のコストはほとんど同じ。
52
既成観念を捨てよう
4運賃だけの比較でも航空の方が安いケースがある。
ある関東の精密機械メーカーは3トン車をチャーターして製品の国内配送を行っていた。
北海道、九州等遠隔地への輸送では航空の方が運賃が安いことが分かり航空に切替えた。
4新製品をいち早く市場に出してシェアを押える。
自社の新製品を競合他社の類似商品がマーケットに出るよりも、例え1ヶ月でも早く出せ
れば、売上が数割違ってくるケースがある。
4製造機械は早く稼動したほうが得。
製造機械は早く工場に運んで稼動を開始すれば、それだけ多くの製品を生産できる。そ
の製品価格を勘案すると、運賃が高くても航空便を利用した方が得になる。
4航空と海上のベストミックスでトータルコストを下げる。
自動車部品の航空利用率は3%である。コスト削減のために航空利用を止めると仮定す
ると現地在庫を大幅に増やさなければならない。逆に航空をより多く利用すれば現地在庫
を縮小できて、トータルでは得になる可能性がある。シミュレーションが必要。
4現地法人の収支は悪化しても連結収支では得になる。
輸送費は一般的に現地法人が負担するので、航空便の利用が増えると現地法人の収支
が悪化する。しかし、会社全体の売上増・コスト減等を含めて総合的に連結収支で見ると得
になるケースがある。
53
課題と見通し
4空港の容量と使用料金:ゲートウェー競争、3倍の着陸料
4保安対策: 抜け穴のない対策必要、スムースな物流の確保必要
4環境問題:廃棄物、リサイクル、機材更新(CO2削減,騒音対策)
4情報化の取組み:ドアツードアの可視化、手続きの電子化
4燃油価格:大幅な価格変動、高値どまり
4規制緩和:航空自由化の提案、通関制度、競争激化
4フォワーダーとの関係:パートナーシップ、利害対立
4アライアンスと競争: 戦略的提携, 競争に勝つために
54
ロジスティクスと航空貨物の近未来イメージ
4ロジスティクス・マネジメントの高度化:
トータル管理(調達/生産/販売/配送)を実現、在庫極小化、最適度を競う
4IT化の進展:商流と物流の連動、注文生産方式、貿易手続きの電子化
4マテハン新技術:貨物はICタグで自動仕分け、自動バニング
コンテナもICタグで自動搬送
4規制緩和:通関制度の簡素化、オープンスカイ化、業際の垣根低下
4環境対応:リサイクル技術の進歩、航空機:低騒音、低CO2排出
4保安規制の強化:米税関の規則、日本政府、 ICAO、WCO
4航空貨物マーケットのシフト:中国が世界一のマーケットに
4日本の空港:トランジット型でなく、日本発着需要に対応、NRT(滑走路延
長)、HND(2009年国際線定期便)、新中部(2005年開港)、KIX(第二滑走路)
55
世界の主要空港の滑走路
日本 アジア 米国 欧州
Source : 航空振興財団「数字でみる航空」
56
Outline of Main International Airport
Schipol
(Amsterdam)
Frankfurt Main
Kennedy
(New York)
Heathrow
(London)
Dulles
(Washington)
Charles De Gaulle
(Paris)
Narita
Changi
(Singapore)
57
着陸料の比較(B747-400, 395トン)
(国土交通省資料)
58
成田空港の貨物取扱施設
59
保安問題
60
保安対策
4保安確保と円滑な物流の両立を図る
航空貨物はロジスティクス・チェーンの中で重要な役割
保安チェックのためにスムースな物流が阻害されるるのは困る
8月から米税関(CBP)に積荷情報を航空機到着前に提出
4保安対策の方向性;サプライチェーンの全
段階で保安を確保
全貨物を空港でチェックすることは不可能
輸出者=フォワーダー=航空会社=輸入上屋=トラック業者=輸入者
保安確保ができている貨物は、税関のチェックを簡素化して、より早
い引渡しを可能に、
(例)CT-PAT:Customs and Trade - Partnership Against Terrorism
61
地球環境問題とは
熱帯雨林減少
地球温暖化
オゾン層破壊
野生生物種の減少
酸性雨
砂漠化
海洋汚染
開発途上国の公害問題
廃棄物問題
62
航空会社と環境との係わり
事業内容
投入資源
航空機の運航 航空機用燃料
地上運航支援
営業・事務一
般
資源エネルギー
(熱・電気等)
業務車両用燃料、
エンジンオイル
航空機、部品
貨物搭載器材
(パレット、コンテナ)
塗料、洗浄液等
消火器、冷房機、冷
却機
水、湯
事務機器、事務用品
社員診療医療器具
排出物
航空機の排気ガス
(CO2,NOX, SOX)
音
車両の排気ガス
(CO2, NOX, SOX)
一般廃棄物
産業廃棄物
化学物質
洗浄排水
環境へのリスク
地球温暖化
大気汚染
資源枯渇
騒音
廃棄物
水質汚濁
オゾン層破壊
63
JALグループ環境基本理念
JALグループは、公共交通機関としての使命を果たす一方で、化石
燃料の消費や騒音等、環境への負荷を与えています。
私たちは環境への取組みを経営の重要課題として認識し、地球環
境との共生を目指して、すべての事業活動を通じ環境への負荷の抑
制に努めます。
JAL
グループ
JALグループ環境行動指針
1.環境に係わる法令・規則の遵守はもとより、更に積極的に環境取り
環境基本理念と行動指針
組みに努めます。
2.各種エネルギー、資源の効率的な利用を促進します。
3.廃棄物の削減と適正な処理及びリサイクルの推進を図ります。
4.地球環境に配慮した航空機を含む物品、資材等の選定に努めます。
5.環境意識の向上と社会貢献に努めます。
64
日本の二酸化炭素排出量
(部門別、輸送機関別)
日本の部門別二酸化炭素(CO2)排出割合
運輸部門の輸送機関別二酸化炭素(CO2)排出割合
総排出量 12億3700万トン
(90年度比 8%贈)
廃棄物
1.96%
運輸部門(自
動車、船舶、
航空機等)
20.7%
工業プロセス
4.3%
その他
0.4%
エネルギー転換
部門
7.0%
総排出量 2億5600万トン
航空
4.1%
鉄道
2.8%
タクシー
1.5%
バス
1.5%
内航海運
5.8%
民生(業務)部門
12.3%
産業部門
40.0%
民生(家庭)部門
13.5%
営業用貨物車
15.6%
自家用貨物車
10.8%
2000年度 国土交通省資料
自家用自動車
57.9%
65
環境問題への取組み(貨物関係)
【省資源, リサイクル】 ①防水ビニールカバーの再生利用
②防水ビニールカバーのリサイクル
③廃棄スキッド, 廃棄金属製搬送器の再利用
【大気汚染防止等】 ①電気牽引車の導入
②電動フォークリフト など
【ISO14001取得】 成田貨物支店
【無塗装貨物機】 ペイントを使わず環境負荷を軽減
66
ポリエチレン防水カバーのリサイクル
回収したポリエチレンシートを、中国の工場でシートに再生し、輸入するシステムを
構築している。
67
ポリエチレンより再生された境界杭等
回収したポリエチレンシートを車輪止めや園芸用品等に再生している。
68
無塗装貨物機
ペイント塗装と剥離の発生抑制のため、ペイントを塗る代りに機体のアルミ表面を半年程度毎
に磨きあげるPolished Skin System方式を実施している。
69
騒音問題 → 航空機の更新必要
• 航空機騒音対策
①発生源対策(機材改良、発着規制、運航方法)
②空港構造(滑走路の移転、防音壁)
③空港周辺対策(施設・住宅の防音工事)
ICAOはバランスト・アプローチを提唱
①reduction of noise at source
②improved land planning and control
③noise abatement operational procedures
④operational restrictions
• 発生源対策(ICAO騒音基準、Noise Certification Standards)
-Non Noise Certified(NNC): 例 B707, DC8
-Chapter 2: 例 B727, DC9, B747-100/200(‘77年以前の設計)
-Chapter 3: 例 MD11, B737-300/400, B747-400, B767, B777
-Chapter 4: 2006年1月以降certifyされる航空機に適用(Chapter 3 マイナス10デシベル)
2002年4月: Chapter 2機は飛べなくなった。
EUでは各空港が独自に Chapter3に準拠した基準を決め、
段階的に実施できることになった。
70
JAL CARGOの基幹システム
4JALMAX CARGO
国際貨物予約、運送情報処理(’83,‘84年から)
約140都市・空港に展開
(IBM MainFrame TPF, JALCOMとシェア)
4JALDOM
国内貨物運送情報処理(’88年から)
約25空港に展開
(IBM MainFrame MVS, JALFOSとシェア)
(注)TPF:Transaction Processing Facility
MVS:Multiple Virtual System
71
社内・社外システムとの接続
MAR.2004
FGV
貨物系システム OVERVIEW
海外CASS
NACCS 日本税関
国内収管
運航
各国税関/他
ALCボードPC
ACS/米国
ACS/豪州
ACP2000/英国
COSAC/香港
その他/CGO IMP
(上海、韓国他)
TTY/
専用線
受託他社
海外CFX/C1
DACCS/HITACHI
各国CCS
AGENT
INX/TCB
JALFOS/TOPICS
重量管理システム
CGO-IMP
搭載情報
CCSJ
運賃情報
国内貨物
API
国際貨物
パレット
汎用検索
ULD基礎情報
国内貨物代
理店
DWH:データウエハウス
MVS/JALDOM
JALCOM/JALMAX
TMS
JALMAX、JALDOM
ICRAS、DACCS
IMAGE、DPORAS
2004.4月
運送情報
パレット
国際
計量MCC
SPK,HND,ITM
KIX,FUK,OKA
貨物基盤SERVER
CASPA/販社
JANETS/販社
2003.12月
SUSIE
PYRAMID
2004.5月
2003.2月 KIX
2003.7月 NRT
無線サーバ
ー
自動計量機
AMTEC TAG
操作盤
インターネット
GEIS
日本郵政省
貨物WEB
国際収管/ICRAS
e-JAL
E.MAIL
物流君
e-BONDサーバー
NRT MHS
KIX MHS
72
インテグレーターのシステム戦略
4インテグレーターとは: “地上 + 航空” の一体化
(例:Fedex, UPS, DHL, TNT, Airborne)
4荷主ニーズに、より適合(弱点もあるが、、、、)
ドア・ツー・ドア、 時間限定、 割増料金
情報システム(出荷書類、トレース、精算), ロジ・サービス
4戦略:IT活用による効率化と顧客固定化
(例) (あるインテグレーターのホームページより)
- One-tenth of total revenue is spent on IT → integrating
customers,
- Information about a package is as important as the package
itself.
- “We believe that information can replace inventory”
- “ The key today is to take a system-wide view across the
supply chain.”
73
インテグレーター
UPS/FedEx/DHL
74
UPSと競合社の比較
(日経03.01.06)
75
ドア・ツー・ドア輸送の情報化
(Visibility, 可視化の実現)
76
JAL CARGO HOMEPAGE
77
航空貨物業界を取り巻く将来のITの絵姿
SHPR / CNEE
既存インターフェイス
新規インターフェイス
一般SHPR/CNEE
特定SHPR/CNEE
XML
貿易金融EDI
FWDR
一般FWDR
郵政公社
特定FWDR
XML?
提携?
提携?
CGO-IMP
インターネット予約
GF-X CPS
CCS
e-Portal
Ezycargo
wow
税 関
CGO2K
CDMP
EDIFACT?
XML?
インターライン予約
輸入代理店
CGO-IMP
CGO-IMP
航 空 会 社
R M S + C R M + KM
SPC方針販売方針
PYRAMID/SUSIE/JANETS等
e-Bond
JAL
各種改善、新技術導入
他A/L
SCM/3PL対応
DTD対応
Post ICRAS
Post JALMAX
国内貨物
代理店
提携?
CGO-IMP
インターネット
国内貨物DAN
78
RFIDタグ
79
RFIDの活用
情報のやりとり
アンテナ
リーダー・ライター
アンテナ
ICチップ
RFIDタグ
(トランスポンダー)
貨物
ホストシステム
動作の仕組み
①リーダー・ライターはRFIDタグに電磁波を放射する。
②RFIDタグはICチップに記録されたデータの送信を行う。
③リーダー・ライターはデータを受信して、ホストシステムに送り込む。
④ホストシステムはデータを記録し、管理する。
80
RFID利用例
81
(参考)輸出船積書類の部数(三井物産資料)
B/L
船荷証券
Invoice
仕入書
P/L
パッキング
・リスト
I/P
保 険
明細書
C/O
原産地
証明書
計
3
5
5
2
3
18
10
10
10
5
2
37
オリジナル
コピー
82
ボレロ・ドット・ネット
「貿易金融に関する手続書類を電子化するためのイ
ンターネットを利用したセキュアで且つオープンな企
業間電子データ通信サービス」
船会社
フォワーダー
フォワーダー
B/L
B/L Advice
Purchase Orders,
Customs
Declaration
買手
売手
COs,
ライセンス
LC
Documents
銀行
見積、Shipping
Instructions, Schedules,
LC documents
ボレロ
Customs
Clearance
税関
B/L, Shipping
Instruction
保険書類
エージェント
保険会社
83
原油価格の推移
(ドル/バレル)
第二次オイルショック
78年
35
30
25
20
15
10
01年
米国同時多発テロ
第一次オイルショック
73年
90年
湾岸戦争
40
5
Dubai
Brent
2002
2000
1998
1996
1994
1992
1990
1988
1986
1984
1982
1980
1978
1976
1974
1972
0
WTI
Source: BP, Statistical Review of World Energy 2003
84
貨物便の自由化
→ コスト競争力の強化が必要
4現状:関係国間の航空協定がないと飛べない
海運は「公海自由の原則」、空運は原則不自由(許可が必要)
4様々な動き:旅客便と異なる枠組みを、、、
OECD:自由貿易主義、航空輸送の自由化、第1段階として貨物便自由化
WTO:サービス貿易の一環として付随サービス自由化を検討(地上取扱、整備等)
US DOT:オープンスカイ協定を推進、貨物オープンスカイの提案
APEC:多国間自由化協定(米、NZ、シンガポール、チリ、ブルネイ)
ASEAN:旅客便よりも緩やかな規制を検討中
ICAO:航空協定に盛り込む案文を作成
4問題点:世界の貨物の約半分は旅客機ベリーで輸送
空港容量の制約、公正な競争の確保
4対応:コスト競争力の強化が必要
85
航空会社とフォワーダー : パートナー、ただし、競合も
【直送貨物(Straight/Direct Cargo)】
配 達
受
引渡し
荷
航空運送
人
人
通 関 業 者
4
(着地サイド)
航 空 会 社
搬入
航 空 会 社
送
セールス
集 荷
航空代理店
荷
(発地サイド)
①荷送人と航空会社間の運送契約
②航空代理店は、航空会社を代理して、セールス、AWB発行、 運賃収受、貨物が航空運送に適合した状態で
あることのチェック等を行う。
【混載貨物(Consolidation Cargo) 】
配達
受
仕分
荷
引渡し
人
人
通 関 業 者
航空運送
仕分代理店
4
(着地サイド)
航 空 会 社
搬 入
航 空 会 社
送
セールス
集 荷
航空代理 店
混載業者
荷
(発地サイド)
①混載業者=利用運送事業者
→ 飛行機を持たない運送人、 ハウスAWBで荷送人と運送契約
②混載業者は航空会社と運送契約(荷送人vs運送人)
③混載業者は航空代理店としての資格を持ち、AWB発行
86
グローバルアライアンス
インテグレーター、郵政、他航空会社との競争 → 航空会社1社では対抗不能
戦略的提携が必要に
87
ボーイング747-400ER フレーター
• 搭載重量:約120トン(2002年秋就航、10機のオーダー)
• 最大離陸重量:412トン
• 航続距離:9,200km
(ボーイング開発中:747-400XQLRフレーター)
(747-400Fは93年に初便、 現在約60機就航中、 約40機のオーダー、 747Fの合計は約225機)
88
エアバス380 フレーター
• 搭載重量:約150トン
• 最大離陸重量:590トン
• 航続距離:10,300km
(2008年就航予定, 発注:Fedex 10機、Emirates 2機)
89
中期経営計画 – 国際貨物
(2004-2006)
90