傾斜センサ i n c l i r o m e te r 製品概要 24 アクセレンスMEMS式傾斜センサ（ACS）仕様概要（標準／ヘビーデューティ） 26 セレクションガイド/外形寸法 27 アングセンス電解液式傾斜センサ（AGS）仕様概要 28 セレクションガイド/外形寸法 29 アプリケーション事例 30 inclirometer 傾斜センサ製品概要はじめに傾斜センサのご提供角度を正確に測定することは非常に重要で、各種原理を応用した傾斜センサが開発・販売されています。その測定方法はシンプルな気泡や振り子を利用した機械的な測定からポテンショメータや磁気を利用した測定方法に変わってきています。P O S I TA L は角度測定で最先端の M E M S 技術を利用した傾斜センサ（ A C S ）、及び電解液の傾きを利用した傾斜センサ（AGS）を提供しています。製品特徴 1. MEMS技術のアクセレンス傾斜センサ（ACS）アクセレンス傾斜センサは M E M S 技術を活用した製品です。完全にモールドされた筐体の中にアレー条に電極を配置し、 2 極のうち、1 極は固定され、他の 1 極は可動が自由です。（スプリングバネに取り付けられています。）計測方法は傾斜センサが水平時の静電容量測定を基準とし、傾斜センサが傾くと、自由端の電極が固定端の電極に対して、その位置が変わり、同時に静電容量も変化します。その静電容量の変化量を角度に変換します。 $%# !"" # $&# $" # $' # 2. 電解液技術のアングセンス傾斜センサ（ A GS ）アングセンス傾斜センサ（AGS）は電解液技術を活用しています。プラチナ電極が測定軸に平行に筐体の底面に2対取り付けられ、また、電解液で充填されています。電圧が2極間に印加されると、電流が分散場を形成します。筐体の傾きで液面が変化し、分散場を変化させます。電解液の伝導率は一定ですので、抵抗の変動は液面との関係で変化します。特に、AGSは非常に精度のある測定機器です。電解液 20° 白金電極 24 inclirometer 傾斜センサ製品概要 □ 設置の容易さ ACSは3本のネジだけで取り付けることができ、傾斜角を測定する装置に直接、簡単に取り付けることもできます。また、特別な工具、特別な取り付けジグも必要としません。 □ 測定範囲の広さ（1軸、2軸） ACSは1軸で360° 、及び2軸で±80° を、AGSは高精度で±30° までを測定できます。 □ 高分解能・高精度 ACSは分解能0.01° と精度0.1° 、AGSは分解能0.001° と精度0.01° を有しています。また、ACSのアナログ出力では、測定範囲を狭めることで、さらに分解能を上げることも可能です。ご相談ください。 □ インターフェースの充実 ACSは近年、工業製品に要求される多様なインターフェースに対応しています。既設のネットワーク、コントローラにも簡単に追加することができます。 ANALOG □ 確かな保護構造 ACSは内部に温度計を持ち、プラスチックで完全にモールドされているため適切なコネクタを選択すると、IP68/IP69Kまでの保護等級を得ることができます。保護等級（IP）基準は外部からのゴミ、水の侵入に対する装置の遮蔽構造を規定しています。 □ 温度補償、EMC対応、衝撃・振動対策、移動平均フィルタの採用 A C S は内部に温度計を持ち、自動的に温度補正を行いますので、外部で温度換算をする必要がありません。放射障害 EN61000-6-4とノイズイミュニティEN61000-6-2の規格に適合しています。また、耐衝撃、耐振動の点から傾斜センサは十分に耐えることができ、センサに振動が加わった場合、測定値への影響を軽減するため移動平均フィルタを採用しています。 □ 小型軽量 ACSはアルミダイキャスト筐体、または強化プラスチック筐体にモールドされ、小型・軽量です。 25 inclirometer アクセレンス M E M S 式傾斜センサ（ A C S ）仕様概要アクセレンス M EM S式傾斜センサ（ A C S ）仕様（標準、ヘビーデューティ）インターフェース型式測定範囲軸数アナログ CANopen ACS080 ACS360 ±80° （*5 ） 0 360° （*5 ） 2 1 ACS360 ±80° 0 360° 1 0.01° 精度 0.04° 0.14° (*1) 0.1° （*1） 10ms（フィルタなし）応答時間移動平均フィルタ N=64（工場設定値：変更可能）最大10Hz 最大測定レートインターフェース電流電圧伝送速度 ACS080 SSI 2 分解能出力 DEVICE NET RS232 4-20mA 4-20mA 0° =12mA 0° =4mA 0.5 4.5V 0.5 4.5V 0° =2.5V 0° =0.5V ― ― ― ― ― ― 最大115,200Baud 最大1MBaud 125,250,500KBaud 工場設定9,600Baud 工場設定125KBaud 工場設定125KBaud ― プログラム・プリセット・分解能・ボーレート・プリセット入力項目・ボーレート・プリセット・ノード番号・回転方向・フィルタ・ボーレート・フィルタ・ノード番号・フィルタ 10 30VDC 供給電圧消費電力 EMC 最大0.7W 最大57mA（*2）最大100mA（*2）最大53mA（*3）最大80mA(*3) 電磁干渉：EN61000-6-4、ノイズイミュニティ：EN61000-6-2 筐体材料ガラス繊維入りPBT（ポリブチレンテレフタレート）、アルミニウム合金（*4）充填材料ポリウレタン EN60068-2-27：≦100g（ハーフサイン 6 ms）衝撃振動 EN600068-2-6：1.5mm（10Hz 重量 58Hz）、及び≦20g（58Hz 2,000Hz） 75g、170g（*4）動作温度 -40 +85℃ 保存温度 -40 +85℃ 湿度保護等級 98％（結露なし） EN60529 IP68/IP69K（適切なコネクタ使用のこと）（*1 ）温度 -10∼+40℃ （ *2 ）10VDC使用時（ *3 ）24VDC使用時（ *4 ）ヘビーデューティ仕様（*5 ）その他の測定範囲についてはお問い合わせください。 26 inclirometer アクセレンス M E M S 式傾斜センサ（ A C S ）セレクションガイドアクセレンスM E M S式傾斜センサ（ A C S）セレクションガイド 1 A 2 C 3 4 5 7 6 8 9 S 7 筐体材料 1 ACS 4 インターフェース ACS − アクセレンス傾斜センサ CA − CANopen E − 標準（PBT） D1 − DEVICE NET H − ヘビーデューティ（AL） 2 測定範囲 SV − アナログ（電圧）+RS232 080 − ＋/−80° SC − アナログ（電流）+RS232 360 − 360° S1 − SSI 8 シリーズ 2 − ACSII 5 ファームウエア 9 接続 1 − 1軸 00 − SV, SC,D1 PM − M12コネクタ 2 − 2軸 01 − CA 3 測定軸数（標準、ヘビーデューティ共） 02 − SSI 6 測定方向 H − 水平（2軸） V − 垂直（1軸）注）詳細仕様、詳細寸法はFRABAのWEBサイト（www.fraba.jp）でご確認ください。なお、組み合わせによっては、ご要望に添えない場合がございます。お問い合わせください。外形寸法（単位：m m ） ACS（ヘビーデューティ仕様） 11 21.5 8.47 18 10.5 ACS（標準仕様） 47 7.5 16 22 22 83 2 8. 68 34 5 Ø 3x 3x 7.5 11 .3 Ø4 6.4 44 3xØ max R8.1 63 52 7 16 59 27 inclinometer 傾斜センサアプリケーション事例アプリケーション事例掘削機械トンネル等の掘削や採掘を行う場合、ドリルの侵入角度を管理することは非常に重要な点となります。当初の期待する角度から外れると、掘削方向が変わったりし、無駄な作業や危険につながります。このような場所は非常に高い振動や高い衝撃が生じます。高精度、耐振動性、耐衝撃性をもつ測定器が要求されます。昇降用プラットフォーム昇降空中作業プラットフォームのアームの先端にかかる荷重は 1 ∼ 2 キロから数トンまでと幅広く、時としては、アームへの過大な荷重のため転倒に至ることも予想されます。この角度を計測するのに、傾斜計が使用されます。昇降用プラットフォームは水平に、アームは過度な角度にならないように、常に角度を測定し、危険予知を行う必要があります。建設機械特にコンクリート打設では高所にある所定のコンクリート場所にホース先端を持って行く必要があります。その場所は、高所でありながら、足場等の障害物に覆われた場所が少なからず、接近するには困難が予想されます。クレーン等の先端にホースをつけ、クレーンを操作することにより接近します。このクレーンのアームは重量物でありながら、障害物を避ける必要があります。そのため、クレーンに必要以上角度を要求することにも成りかねません。角度による危険を予知するため傾斜計を利用します。風力タービン風力タービンに取り付けられた風速計は風向も測定するために使われます。正確に測定できるように、できるだけ水平になるように取り付ける必要があります。 30 inclinometer 傾斜センサアプリケーション事例太陽電池パネル太陽追尾は、太陽電池が十分充電できるため、行う必要があります。部品が太陽に向いている時間を最大化することが必要です。この位置は任意箇所に取り付けられた傾斜計によって容易に測定されます。多くの屋外用途の場合と同様、傾斜計は測定物へ直接取り付けることができ、これが大きな利点です。また、雨や埃が測定を混乱させないようにするために、高い保護等級が要求されます。 CT装置/X線装置 C T 、又は X 線で測定した人体の病巣の位置を正確に知る必要があります。そのためには測定回転体の角度を正確に求めることになります。通常これらの機械は円形の撮像装置を持ち、患者はその中心部の「カウチ」（あるいはベッド、テーブル）に横たわります。ご想像いただけるように、カウチの位置情報は画像が再構成される際に極めて重要なものです。放射線治療が必要となった場合、傾斜計はカウチの位置決めに使用されます。画像処理の間、患者の位置情報は蓄積され、それらは放射線治療において放射線が当てられるときに利用されます。 31