テキストサンプル

見本
パワーエレクトロニクスシステムの
パ
クト
ク シ
ム
基礎と応用
~ 実践 システム設計
システム設計・モデリング技術
モデリング技術 ~
長崎大学大学院 工学研究科
電気・情報科学分野
准教授 阿部 貴志
講義概要
パワ エレクトロニクスの概要
パワーエレクトロニクスの概要
直流-直流変換技術と直流電動機への応用
直流
直流変換技術と直流電動機への応用
降圧形,昇圧形,双方向チョッパの原理
直流電動機の原理
直流ドライブシステムと制御
直流-交流変換技術と交流電動機への応用
単相 三相インバータ PWM制御法の原理
単相,三相インバータ,PWM制御法の原理
永久磁石形同期電動機の原理
交流ドライブシステムと制御
見本
見本
パワエレの基礎
ワ
の基礎
スイッチングデバイス(IGBT)
nチャネル形IGBT
等価回路
構造概略図
・ バイポーラトランジスタとMOSFETを1チップ上に複合した素子。
・ nチャネル形において,コレクタに正,エミッタに負の電圧を与え,
ゲ トに ミ タに対して正電圧を加えるとオ
ゲートにエミッタに対して正電圧を加えるとオン,
負(または0)電圧を加えるとオフ。オン時にコレクタ→エミッタと電流が流れる。
・ 電圧制御形であり,駆動電力が小さい。
・ MOSFETと同様に,高速スイッチングが可能。
・ トランジスタと同様に,オン抵抗が小さく,低損失,大容量。
見本
降圧チョッ の基礎
降圧チョッパの基礎
インダクタは電流の変化に対し,起電力
を生じ,電流の変化を妨げようとする。
IGBT : オン
電流は増加し,それを妨げようとイン
ダクタに起電力が生じる。この時,以
下のようになる。
io = is, Ed = eL + eo
誘導性負荷
降圧チョッ の基礎
降圧チョッパの基礎
IGBT : オフ
電流は減少し,インダクタに起電力が生じ,
電流は減少し
インダクタに起電力が生じ
電流を保持しようとするが,上図では電流
の経路が無い。そこでダイオードを挿入。
io = iD, 0 = eL + eo
見本
誘導性負荷
降圧チョッ
降圧チョッパ
見本
実際に使用される回路(出力にコンデンサ)
十分に大きな C を挿入すると,
を挿入すると
LPFとして作用し,出力電圧 eo は
常に一定値
常に
定値 Eo=DEd となる。
となる
また,出力電流は iR = Eo / R となる。
R = 5 L = 20H, C = 100F
Ed = 10V, T = 10s, D = 0.75
Eo = 7.5V, iR = 1.5A, iL = 0.9375A
昇圧チョッ
昇圧チョッパ
見本
昇圧チョッパの実用回路
昇圧形コンバータとも呼ばれ,
昇圧形コンバ
タとも呼ばれ
入力より高い出力電圧が得られる。
十分に大きなCを挿入しており,
出力電圧eoは常に一定値Eoとなる。
R = 10 L = 125H, C = 470F
Ed = 24V, T = 10s, D = 0.6
双方向チョッ
双方向チョッパ
見本
A→B 降圧チョッパ
Aに電源,Bに負荷を接続。
S2には常にオフ信号を与え,S1に対して
スイッチング信号を供給する。
S1に対するスイッチング信号のデューティ比
により出力電圧が決まる。
L = 125H, C1 = 470F, C2 = 100F
R = 10 , Ed = 60V,
60V T = 10s,
10 D = 0.4
04
Eo = 24V, io = 2.4A, iL = 1.152A
B→A 昇圧チョッパ
Aに負荷,Bに電源を接続。
S1に常にオフ信号を与え,S2に対して
スイッチング信号を供給する
スイッチング信号を供給する。
S2に対するスイッチング信号のデューティ比
により出力電圧が決まる。
L = 125H,
12
C1 = 470F,
4 0
C2 = 100F
100
R = 10 , Ed = 24V, T = 10s, D = 0.6
Eo = 60V, Io = 6A, IL = 15A , iL = 1.152A
直流電動機の原理
Ia
他励式を例に
界磁鉄心
回転速度
界磁巻線
m
見本
電機子電流
電機子鉄心
電機
鉄心
電機子巻線
電源電流
I
界磁電流
If
Vf
V
電源電圧
電源電
界磁電圧
発生トルク T = KaIa = Kt Ia
誘導起電力 E0 = Kam = Ke n
dI a
電圧方程式 V  Ra I a  La
 E0
dt
d m
 TL
運動方程式 T  J
dt
ここで,Ka = pNa = pZ / 2a ,
Kt = 2Ke / 60 ,p:極対数,Na:電機子
有効巻数 Z 電機子全導体数 並
有効巻数,Z:電機子全導体数,a:並
列回路数,n:毎分の回転数[rpm],
m :回転角速度[rad/s] ,:1極有効
磁束
磁束[wb],R
電機子抵抗 a:電機
電機
a:電機子抵抗,L
子巻線インダクタンス,TL:負荷トルク,
J:慣性モーメント
直流ドライブシ テ
直流ドライブシステム
見本
降圧チョッパ+直流電動機
等価回路
電動機の時定数 La / Ra が十分に大きく,
周期 T も早く,電流が連続とする。
も早く 電流が連続とする
発生トルク T = KaIa = Kt Ia
ダイオード両端電圧の平均値は,
誘導起電力 E0 = Kam = Ke n
1 T
ED   eD dt
T 0
dI a
電圧方程式
DEd  Ra I a  La
 E0
Ton
1 T
  Ed dt 
Ed  DEd
dt
T 0
T
Ra
回転角速度   DEd 
T
m
2 L
これを電動機への入力電圧とする。
on
K aΦ
( K aΦ )
見本
直流ドライブシ テ
直流ドライブシステム
第2象限までの運転範囲拡大 双方向チョッパの利用
第1象限運転
1
S2に常にオフ信号を与え,S
に常にオフ信号を与え S1に対して
Ed
スイッチング信号を供給する。
S1に対するスイッチング信号のデューティ比
により出力電圧 が決まる
により出力電圧Vが決まる。
ia > 0, V > E0 > 0
第2象限運転
S1に常にオフ信号を与え,S
に常にオフ信号を与え S2に対して
スイッチング信号を供給する。
S2に対するスイッチング信号のデューティ比
により電源 Ed への回生割合が決まる。
の回生割合が決まる
ia < 0, E0 > V > 0
1
ia
m
2
DCM
2
V
E0
イン
インバータの基礎
タの基礎
t0 ~ t1:S1とS4をオン, S2とS3をオフ
負荷
負荷Rに正の電源電圧
電 電 Ed
ac
1
見本
2
eac
d
3
4
t1 ~ t2:S2とS3をオン,
をオン S1とS4をオフ
負荷Rに負の電源電圧 -Ed
単相電圧形方形波イン
単相電圧形方形波インバータ
タ
見本
出力電圧実効値

2Ta
1
2
(
)

(
1

)
Veff 
f
t
dt
E
d
   
T
出力電圧 基本波実効値
T
2 2
V1 
E d cos( a )

T
R = 2 L = 8mH,
8mH
 = 4ms, Ed = 50V,
T = 10ms , Ta = 2/5
三相電圧形方形波インバータ
相電圧形方形波イン
タ
180度通電方形波方式
基本構成のレグを3つ並列に
接続し 3相構成とする
接続し,3相構成とする。
各スイッチを180度期間オンし,
各相は120度ずらして点弧する。
平衡三相負荷が接続。
R = 2 L = 2mH,  = 1ms
Ed = 50V, T = 10ms
見本
三相電圧形正弦波インバータ
相電圧形正弦波イン
タ
見本
指令電圧:実効値Vs = 30V,周波数 fs =100Hz
u相指令 = 2 Vs /Ed sint,
v相指令 = 2 Vs /Ed sin((t – 2/3),
),
w相指令 = 2 Vs /Ed sin(t – 4/3),
搬送波:振幅:1, 周波数 fc =900Hz, 入力Ed = 50V
永久磁石形同期電動機
見本
交流電動機には,誘導電動機と同期電動機があるが,高効率,
小型 軽量 制御性能などの理由で 永久磁石形同期電動機が
小型・軽量,制御性能などの理由で,永久磁石形同期電動機が,
家電用,工作機器,ロボット,鉄道車両に多く利用され,最近は,
自動車用の主機として応用されて る。
自動車用の主機として応用されている。
永久磁石形同期電動機の構造
1) 電機子
2/3の位相差を持つ三相固定子電
機子巻線 平衡三相電機子電流を流
機子巻線。平衡三相電機子電流を流
し,図のように,各相巻線軸を定義。
2) 界磁
永久磁石を持つ回転子。円周方向
の磁束密度を正弦波状に工夫。N極
の向きをd軸,回転方向90度先をq軸。