株式会社キタムラ

第68期事業報告書
■ 株主メモ
決
算
期
平成13年4月1日から平成14年3月31日まで
毎年3月31日
定時株主総会
毎年6月
配 当 金 受 領
株 主 確 定 日
毎年3月31日
公告掲載新聞
日本経済新聞
1単元の株式数
1,000株
名義書換代理人
大阪市中央区北浜四丁目5番33号
なお、中間配当を実施する場合には毎年9月30日
住友信託銀行株式会社
同事務取扱場所
大阪市中央区北浜四丁目5番33号
住友信託銀行株式会社 証券代行部
(郵送物送付先)
〒183-8701
東京都府中市日鋼町1番10
住友信託銀行株式会社 証券代行部
(電話照会先)
(住所変更等用紙のご請求)K 0120-175-417
(その他のご照会)
同
取
次
所
K 0120-176-417
住友信託銀行株式会社 全国各支店
■ 株主ご優待制度のご案内
平成14年3月31日現在、1,000株(1単元)以上ご所有の株主様に対し、株主
ご優待券(5,000円分)を贈呈いたします。この優待券は、全国のカメラ
のキタムラ、COM店の取扱商品に対しご利用いただけます。
■お問い合わせ先
〒780-8540 高知県高知市本町4丁目1番16号
TEL. 088-822-1646 FAX. 088-875-6639
株式会社キタムラ
株式会社キタムラ
本紙は再生紙を使用しております。
証券コード:2719
TOP MESSAGE
デジタル化をビジネス拡大のチャンスに、めざしているのは、
“良い
「仕事を創り、仕事を楽しみ、仕事によって社会に応える」。
企業特徴
写真づくりのお手伝い”です。
「プリントは品質」、
「商品は安さ」のニーズを先取り。
キタムラは、「人が主語」の会社です。一人ひとりがもっている能力や可
キタムラ躍進の鍵は、お客様や市場が求めているニーズを的確に把握し、
能性を存分に発揮できるよう、「明るく、朗らか、のびのび」と仕事がで
それをどこよりも早く実現してきた「お客様第一」の考え方にあります。
きる環境を整えています。また、従業者自身が写真好きになり、地域の
業界に先駆けて導入した、デジタルミニラボはその象徴です。そして、
お客様とのコミュニケーションを深めることにより、本当の写真の楽し
「高品質のプリントの提供」、「ハード商品の負けない価格」こそ、顧客が
さや感動を提供できると考えています。キタムラは、個の力を結集し、
求めている最大の価値と捉えています。10年前に、ミニラボを店内に導
人の暮らしに欠かせない「良い写真づくりのお世話業」として発展して
入し、スピード仕上げへの迅速な対応で、売上高を大きく伸ばしました。
きました。今、キタムラのテーマは、写真を核事業としてダントツにな
この間、収益基盤であるプリント中心の高収益構造を築き上げてきまし
り、デジタルとインターネットをビジネスとして育てること。デジタル
た。また4年前からデジタルカメラの急速な台頭による、市場環境の変化
化の進む現代にあって、デジタル写真の楽しさを一日でも早く、一人で
に対応して、2001年には全店にデジタルミニラボの導入を完了し、デジ
も多くのお客様に提案したいと考え、日々変革をつづけています。
タル時代の新たな顧客ニーズに対応しています。
「10万人商圏のナンバーワン写真専門店」を全国展開。
553店舗のネットワークとデジタル化対応でビジネス拡大を狙います。
キタムラは、人口10万人規模のロードサイドを中心に店舗網を拡大して
「カメラのキタムラ」直営553店舗と、そのネットワークを支えるシステ
きました。現在では、全国に553店舗を展開(平成14年3月31日現在)。国
ム、そしてマンパワーこそが当社の持つ最大の資産です。また、全店で
内全メーカーの商品を揃え、フィルムカメラ、デジタルカメラ等の販売
デジカメプリントのスピード仕上げを可能にするために、高性能なデジ
において、地域一番店を確立しています。また、便利な立地に加えて、
タルミニラボの導入を完了し、デジカメユーザーへの即応体制を整えて
最高のプリント品質、専門的なアドバイスなど、専門性の高いサービス
います。結果、全プリントに占めるデジカメプリント構成比が13%を超
を提供し、地域に密着した写真の専門店として、初心者の方からハイアマ
えるまでに成長しました。これを20%、30%にすることで、写真業界の
チュアの方まで幅広い支持を得ています。
需要縮小の中でも、「業界ダントツのトップ企業」、また「写真・映像総
合専門店としてさらなる地域一番店化」を狙います。
1
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
2
TOP MESSAGE
カメラ・写真業界では売上日本一の企業です。
コアコンピタンスは“良い写真づくりのお手伝い”を提供する総合力。
写真業界における国内需要は年間1兆2,000億円といわれております。そ
技術の進歩と、顧客ニーズの高度化に対応して、常に一歩先のサービス
のうちプリントと商品が半分ずつを占めており、商品はカメラ、フィル
を提案することが大切になってきました。デジタルプリントやネットプ
ム、その他写真関連用品に3分割されています。当業界で最も多い2万
リントへの投資を積極的に実施して、これから数年間かけて成果を出し
5,000店のDPショップは、プリント販売が主力の自営業がほとんどです。
ていきます。あくまでもお客様への価値提供は“良い写真づくりのお手
数百店舗規模を持つ大手プリントチェーン店では、売上高100∼200億円
伝い”であるということを肝に銘じて、事業運営を進めてまいります。
規模の上場企業が3社あります。写真業界では当社が売上日本一を上げて
幸いキタムラには、写真専門店として長年に亘って培われた「写真に関
います。当社は現在、カメラの販売シェア18%、フィルム2%、プリント
する専門知識とアドバイスができる人材」が多く存在します。そしてそ
4%でそれぞれ日本一です。
れは、“良い写真づくりのお手伝い”を大切にする「仕組み」と「技術」
と「文化」が存在することを意味します。この競争優位は他社には簡単
競争環境
将来展望
に真似ができないことと自負しております。
環境の変化に対応し、さらなる飛躍をめざします。
デジタルカメラの急速な普及は、プリントにも影響をおよぼしつつあり
ます。キタムラでは、「デジカメプリントは今までどおり写真専門店で」
キタムラグループ3,000億優良企業構想。
という環境づくりをフィルムメーカーと共同で強力に推し進めており、
キタムラには現在グループ企業が5社あります。これらを含めてグループ
店頭での訴求も行っております。また、デジタルプリント需要の新たな
全体で売上高3,000億優良企業構想という長期ビジョンを策定していま
取り込みを狙って、ネット上で簡単にプリント注文ができる専用ソフト
す。「カメラのキタムラ」は1,000店舗、売上高2,000億体制をめざしてい
を開発、デジカメ購入者への無料配布を始めるなど、ネットプリントの
ます。そのためには、つねにお客様第一の発想に立ち、お客様の要望や
普及に努めています。デジタルミニラボ「フロンティア」を十分に活用
期待にスピーディーに対応できる組織であることが大切です。写真・映
し、業界ダントツのトップ企業として勝ち残るため、全力で取り組んで
像を軸として、大都市でも地方でもどこでも利用できるネットワークの
います。
構築をめざし「プリントする」「つなぐ」「変換する」「送る」「蓄える」
ことの楽しさを提案できる店舗を全国に広げていきます。また「インター
ネット」と「店舗」を融合させ、お客様への販売とサービス体系を確立
したいと考えています。残りの1,000億についてはグループ企業を発展さ
せることと、新規事業を立ち上げることで実現していく構想です。
3
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
4
Domain of
■ 事業の概略紹介
「カメラのキタムラ」を中心に、
デジタル写真時代の本流を歩む映像・情報企業。
「ハード」で売上を伸ばし、「ソフト」で利益を出す事業構造。
キタムラグループは、映像・情報関連事業に集中特化した企業集団です。この
キタムラグループは、日本を代表する映像・情報企業です。その中核をなす株
映像・情報関連事業は、映像機器部門(カメラ、デジタルカメラ、ビデオカメ
式会社キタムラは、写真専門店として写真関連商品の販売、写真の現像・プリ
ラ)とフィルム部門(ネガフィルム、リバーサルフィルム)、プリント部門
ントを行う「カメラのキタムラ」545店舗を中心に、カメラとパソコンを扱う
(カラープリント、ポストカード)のほか、情報機器部門(パソコン、パソコ
「COM(コム)」6店舗、インターネットを媒体とした通信販売の3つの事業を
ン周辺機器)、その他部門(修理、電池)で構成されています。売上額の大き
展開しています。核事業である写真の圧倒的ナンバーワン企業をめざすととも
い映像・情報機器部門の増加が収益の核となるプリント部門の拡販につながる
に、デジタル画像とインターネット販売を次代の核事業として積極的に推し進
事業構造です。
部門別売上高構成比(連結ベース)
その他事業 8.3%
その他 3.0%
プリント
27.2%
映像機器
47.6%
めています。
地域で質量ともに一番店をめざします。
当社は、店舗数拡大による地域シェアの獲得を基本戦略に、今後も新規出店を
フィルム 10.7%
情報機器 3.2%
(平成14年3月期)
継続し、一層の地域ドミナント化を進めていく方針です。店舗運営では、地域
密着型として写真イベントを通じて、お客様との結び付きを深め、他社との差
(株)
ラボネットワーク
営業所、現像所、
メディアラボNEXT、写真スタジオマリオ
カメラのキタムラ
(株)
メディアシティキタムラ
カメラ+パソコン専門店 COM
(株)
ビコムキタムラ
別化戦略を柱に据えています。また専門店として品揃えの強化を図るとともに、
映像・情報機器では売り負けない価格設定を重視しています。経営の核となる
メディアシティBOM
プリントについては高品質の維持に努め、リピーターの拡大を図っています。
BOM
通販・インターネット事業部
(株)
ジェイドラッグ
J.ドラッグ
インターネットとデジタル化対応で日本一をめざします。
(株)小田通商
インターネット販売には早くから取り組み、「写真・映像機器」に関する業界
ナンバーワンサイトをめざしています。特にインターネットを使ってデジタル
画像のプリントを受注するネットプリントサービスは、今後急成長が見込まれ
■ 映像機器部門 (カメラ、デジタルカメラ、
ビデオカメラ等販売)
■ 情報機器部門
映像・情報関連事業
■ フィルム部 門
■ プリント部 門
■その 他 部 門
その他事業
5
KITAMURA REPORT
■そ
の
他
「カメラのキタムラ」
「COM」
「メディアシティBOM」
「メディアラボNEXT」
(パソコン、パソコン周辺機器等販売)
「COM」
(ネガフィルム、
リバーサルフィルム等販売)
「カメラのキタムラ」
「COM」
「メディアシティBOM」
「BOM」
「メディアラボNEXT」
(カラープリント、ポストカード等取扱い)
「カメラのキタムラ」
「COM」
「メディアシティBOM」
「BOM」
「メディアラボNEXT」
(修理、電池販売等)
「カメラのキタムラ」
「メディアシティBOM」
(ビデオソフトレンタル、
ゲームソフト販売、医薬品販売等)
「メディアシティBOM」
「BOM」
「J.ドラッグ」
る事業。その他、ネット中古、ネット新品販売を事業の核として展開していま
す。インターネットと店舗を融合させ、お客様への販売とサービスの体系を確
立していきます。
KITAMURA
KITAMURA REPORT
6
Power of
■ キタムラの強み
全国店舗ネットワーク
地域密着型店舗運営
「カメラのキタムラ」を中心に、全国に553店舗を展開しており、初心者の方
店舗運営では、地域密着型として安さと品揃え、フレンドリーな応対はもちろ
からハイアマチュアの方まで幅広い層に、「写真のことならキタムラ」という
ん、写真を通じて地域の皆様とのコミュニケーションを深めるため、年間を通
高い評価を得ています。
してフォトコンテストを開催しています。「春の花」「子ども&赤ちゃん」「秋
店舗は、売場面積40∼90坪を基本とし、郊外のロードサイド中心に、ショッ
の彩り」「ペット・動物」「ガーデニング」。また新聞社や出版社とタイアップ
ピングセンター内店舗も視野に出店しています。
してのフォトコンテストも開催。年間を通じての応募総数は10万点を超える
までにいたりました。その他にも、撮影会、写真教室等を開催し、地域の皆様
商品サービスの充実
に写真を楽しんでいただくため、機会の提供に努めています。
あくまで写真にこだわるキタムラの独自性は、商品サービス構成にも表れてい
積極的な店舗投資
ます。映像機器(カメラ・デジタルカメラ・ビデオカメラ)とフィルム、プリ
各地域におけるドミナント化をめざした積極的な店舗数の拡大と、他社に先駆
北海道
24
ントを組み合わせたバランスの取れた商
けたデジタルミニラボの導入は、当社における積極経営の一つの象徴です。ま
品構成が特徴です。
た、デジタルカメラの急激な増加による、デジカメプリント需要増に対応して、
ほとんどの店舗にデジタルミニラボを導入し、店内処理体制を整えています。
青森
5
秋田
6
島根
6
佐賀
4
山口
10
福岡
32
長崎
6
大分
7
熊本
10
宮崎
鹿児島
6
3
広島
30
愛媛
29 高知
12
石川
7
鳥取
8
岡山
21
香川
18
徳島
10
福井
7
兵庫
19
京都
8
新潟
12
富山
11
滋賀
10
大阪
21
奈良 三重
9 11
和歌山
0
愛知
24
静岡
20
群馬
10
栃木
4
埼玉
茨城
山梨
22
9
9
東京
神奈川 8
19
千葉
10
長野
18
岐阜
10
当社では、店舗の運営を委託経営者(店長としての実績がある社員)に業務委
託する「のれん分け制度」があります。委託経営者は独立した経営者として委
岩手
7
山形
7
委託経営者として独立を支援
託店を責任運営していただき、利益を分配する仕組みです。のれん分け方式は、
人件費の大幅削減や意欲的な店舗運営などが期待でき、効率的な店舗運営方式
宮城
3
として今後も順次拡大していく方針です。平成14年3月現在、全店舗の約2割
に当たる全国108店舗、97名の委託経営者が誕生しています。
福島
5
効率的なストアシステムの構築
正確で迅速な販売情報の把握も強みの一つです。全店舗はネットワークで結ば
れ、各店舗の販売・在庫情報は本社で一元的に管理されています。売れ筋商品
をいち早く把握し、欠品による販売機会損失の回避や過剰仕入れ防止等の効率
KITAMURA
発注により、利益率の向上を図っています。
沖縄
6
7
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
8
■ クローズアップ新技術・新サービス
デジタルミニラボ「フロンティア」をほぼ全店に導入。
インフラ整備により、デジタルサービスがますます充実!
Q
デジタルミニラボ『フロンティア』とは?
A
「フロンティア」は、長い歴史の中で培われた高度な
銀塩写真技術と、先進のデジタル画像技術の融合から
生まれた最新鋭のデジタル対応のミニラボです。フィ
ルムカメラやデジタルカメラから、今までにない超高
画質プリントが提供できます。
Q
今後の出店計画について
当社は10万人商圏の地域一番店を目的とし、今
後も新規出店を継続してまいります。ただし、
A
大手家電量販店との競合状況について
写真専門店である当社にとって、現在の競合状
況は、DPEチェーンと大手家電チェーンです。
従来のように急速な拡大、大量出店ではなく、デジタ
競合商品は急速に普及が進むデジタルカメラが中心で、
ルミニラボの投資効果、人材の育成状況、景気の動向
競合対策として売り負けない価格政策や接客応対力の
を見極めた上で、出店していく方針です。
強化を図っています。
フルデジタルミニラボ
『フロンティア』
ネガとリバーサル
デジカメプリント
フジカラーCD
ハガキサイズ
ここが知りたい
大伸ばしプリント
etc.
Lサイズ
2L
Q&A
サービス
6切
サービス
4切
ハガキサイズ
デジカメプリントもフジカラーCDも
ネットプリント受注を本格始動。
こんなこともできる。
インターネットのブロードバンド化が進む中、デジタ
デジタルカメラの各種メディアからの超高画質プリン
ル画像のネット受注事業をビジネス拡大のチャンスと
トや、従来型の135ミリやリバーサルフィルムからの
捉え、本格的に始動しました。まずデジタルからの写
引き伸ばしやハガキサイズなど、多様なプリントサイ
真サービスを可能にするため、ほぼ全店にデジタルミ
ズにもスピード対応。また、フィルム画像をデジタル
ニラボ「フロンティア」を導入。さらに、簡単にイン
化する「CD-Rへの書き込みサービス」やデジタル画
ターネットでプリント注文できるオリジナルソフト
聞きたい
Q
A
人材教育について
人材教育の内容は、①将来の幹部候補の育成、
知識、店舗オペレーションなどを学びます。この他、
②継続的な能力向上の仕組みづくり、③連帯感
デジタルインストラクター研修、ミニラボ研修、海外
像をインターネットでプ
「プリント直行便」を開発。このソフトは、当社のホ
リント注文できるなど、
ームページから無料でダウンロードでき、注文した写
の向上、④自己啓発の促進であり、研修には特に力を
セミナーなど、社外研修にも積極的に参加しています。
超高画質プリントを核
真は最寄りの店舗で受け取ることができます。また、
入れています。研修には、店舗で行う実地研修(OJT)
このように接客応対力を高め、さらにお客様に写真の
に、お客様を強力にサポ
ご自宅への宅配サービスも実施。このネットプリント
と集合研修(OFF・J・T)があります。集合研修では
楽しさ・アドバイスを提案できるよう今後も教育を強
ートしています。
サービスにより、デジタルプリントの大幅な拡大を見
階層別に行われ、ビジネスマナーからカメラ・写真の
化していきます。
込んでいます。
9
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
10
■ 営業の概況
■ 財務データ
当連結会計期間におけるわが国経済は、世界的なIT不況の影
響で輸出・生産の低迷が続いており、企業の業績悪化等で企業
のリストラも再燃し、景気の停滞色を強めております。また、
米国経済の回復が遅れていることもあり、景気は厳しい状況が
続く現状にありました。また、個人消費も弱い動きを示してお
り、生産の落ち込みや景気感の急速な冷え込みなど当面厳しさ
が続く現状でもあります。
当小売業界におきましても、個人消費の低迷が続くなか、商
品の低価格化も進行している状況にあり、企業間の競争は一段
と激しさを増しており、消費者の求める価値のある商品・サー
ビスを提供し、先進的で効率的な経営を実現している企業しか、
売上と利益を確保することができなくなっております。
このような状況にあって、当社グループ(当社及び連結子会
社)は、「安さ」・「品揃え」・「応対」をはじめ、全国規模
で行われている写真コンテスト・撮影会・写真教室の開催によ
り、写真を通じて地域のお客様とのコミュニケーションを深め
ることができ、「写真のことならキタムラへ」といった評価が
定着しており、今後は、デジタル時代の到来に向け、IT技術、
画像処理技術の向上を図ってまいります。写真という概念を
「ピクチャー(映像)」という言葉に置き換え、「撮影」「現像」
という工程に加え、新しく「結ぶ」「変換する」「送る」「蓄え
る」を加えた「ピクチャーメイキング(映像づくり)」の楽し
さを提供できる店づくりに全力投球し、永続的な成長をめざし
ております。
このような中、当社グループ(当社及び連結子会社)は、こ
れまで写真のスペシャリティストアとして、より専門性の高い
売上高
サービスの提供を理念に成長しており、当連結会計期間におい
て「カメラのキタムラ」新規直営店18店鋪を開店、13店鋪を
閉店、また、営業政策といたしましてプリント拡販策の徹底推
進、デジタル処理への早期対応の結果、当連結会計期間の売上
高は、115,890百万円(前期比1.1%減)、経常利益は3,347百万
円(同41.6%増)、当期純利益は1,402百万円(同36.3%増)と
なりました。
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
映像・情報関連事業におきましては、フィルムカメラからデ
ジタルカメラへの急速なシフト等、経営環境は急速に変化しつ
つあるなか、デジタルミニラボを積極的に導入し高品質なプリ
ントサービスを提供する専門店チェーンとしての姿勢をより鮮
明に打ち出すとともに、新たな市場を創出するデジタルカメラ
プリント、インターネットによるデジタルプリントの受付等の
顧客獲得に注力し、品質及び料金で業界をリードする地位を築
いてまいりました。また、ハードウェアの販売につきましては、
従来のフィルムカメラの販売は低迷しましたが、デジタルカメ
ラ及び中古カメラの販売は拡大しております。
この結果、映像・情報関連事業の売上高は106,282百万円
(同0.8%減)となりました。
その他の事業につきましては、ビデオソフト等のレンタル売
上が競争の激化に伴うレンタル料金の低下やレンタル率の悪化
により低調に推移した他、ドラッグストア事業も競合店の増加
等、販売価格の低下の影響を受けており苦戦を強いられました。
この結果、その他事業の売上高は9,608百万円(同4.7%減)
となりました。
経常利益
(百万円)
連結
150,000
単体
117,238
連結
3,500
94,176
90,000
81,762
71,967
94,162
単体
92,118
83,570
連結
1,500
2,000
1,808
1,891
2,222
2,036
2,060
1,2991,225
900
892
2.26
2.16
1.92
2.05
1.70
2.21
2.89
2.03
単体
12.30
11.10
8
8.51
6
7.82
4
1.59
11.35
9.42
7.40
6.97
2
0
0
第64期
H10/3
第65期
H11/3
第66期
H12/3
第67期
H13/3
20
安定性
15
19.86
16.82
16.95
10
単体
28.37
23.91
19.66
第65期
H11/3
第66期
H12/3
第67期
H13/3
第68期
H14/3
■ 流動比率(%)
連結
25
0.14
0.10
第64期
H10/3
第68期
H14/3
■ 株主資本比率(%)
30
24.19
18.96
連結
100
80
78.68
60 77.88
19.72
単体
78.38
70.16
72.62
73.87
69.75
70.98
72.63
75.59
第65期
H11/3
第66期
H12/3
第67期
H13/3
第68期
H14/3
40
15.65
20
5
0
0
第64期
H10/3
第65期
H11/3
第66期
H12/3
第67期
H13/3
第64期
H10/3
第68期
H14/3
■ 総資本回転率(回)
■ 株主資本回転率(回)
3
連結
2
単体
2.31 2.28 2.24
2.22
2.15 2.08 2.26 2.19
2.11
2.09
効率性
560 552
490
0
第64期 第65期 第66期 第67期 第68期
H10/3 H11/3 H12/3 H13/3 H14/3
15
12
9
連結
12.41
13.38
10.18
単体
14.23
11.07
12.65
11.75
9.83 10.16
8.01
6
3
558
0
0
第64期
H10/3
0
KITAMURA REPORT
連結
10
1
600
500
11
2
1
単体
300
30,000
第64期 第65期 第66期 第67期 第68期
H10/3 H11/3 H12/3 H13/3 H14/3
収益性
14
12
3
1,028
1,000
0
単体
3.40
1,402
1,305
2,375
1,500
60,000
連結
1,200
2,500
93,093
(百万円)
3,347
3,130
115,890
108,223
■ 株主資本当期純利益率(ROE)
(%)
4
当期純利益
(百万円)
3,000
120,000
■ 売上高経常利益率(%)
第65期
H11/3
第66期
H12/3
第67期
H13/3
第68期
H14/3
第64期
H10/3
第65期
H11/3
第66期
H12/3
第67期
H13/3
第68期
H14/3
10 8
第64期 第65期 第66期 第67期 第68期
H10/3 H11/3 H12/3 H13/3 H14/3
KITAMURA REPORT
12
■ 連結財務情報
連結貸借対照表
科 目
前期
(H14.3.31現在)
(H13.3.31現在)
科 目
当期
前期
(H14.3.31現在)
(H13.3.31現在)
流動資産
流動負債
36,067
14,004
14,835
短期借入金
9,358
12,197
未払費用
1,135
1,198
その他
8,524
7,836
5,256
6,896
長期借入金
2,310
3,434
その他
2,945
3,462
38,280
42,964
66
91
26,197
現金及び預金
4,133
4,824
支払手形及び買掛金
受取手形・売掛金
3,120
3,104
14,959
15,480
たな卸資産
その他
2,749
2,787
固定資産
25,617
27,436
有形固定資産
4
33,024
24,962
固定負債
12,341
13,191
建物及び構築物
4,021
4,394
土地
5,162
5,055
負債合計
その他
3,157
3,741
少数株主持分
916
1,140
資本の部
12,359
13,104
資本金
2,654
2,514
投資有価証券
416
331
資本準備金
2,222
1,973
繰延税金資産
888
897
連結剰余金
7,363
6,107
10,321
10,783
9
△ 16
791
1,092
△ 17
△ 0
資本合計
12,233
10,578
負債、少数株主持分及び資本合計
50,580
53,633
無形固定資産
投資等
敷金及び保証金
その他
貸倒引当金
資産合計
△ 59
△ 0
50,580
53,633
その他有価証券評価差額金
自己株式
2
6
115,890
売上高
117,238
売上原価
76,736
78,647
売上総利益
39,154
38,590
販売費及び一般管理費
36,234
36,506
2,921
2,084
営業外収益
799
727
営業外費用
372
437
経常利益
3,347
2,375
特別利益
56
343
特別損失
503
363
税金等調整前当期純利益
2,900
2,354
法人税、住民税及び事業税
1,563
1,299
法人税等調整額
△ 65
28
0
2
1,402
1,028
少数株主損失
3
連結剰余金計算書
前期
当期純利益
(単位:百万円)
当期
科 目
(H13.4.1∼H14.3.31)(H12.4.1∼H13.3.31)
営業利益
5
(単位:百万円)
当期
科 目
負債の部
資産の部
1
連結損益計算書
(単位:百万円)
当期
前期
(H13.4.1∼H14.3.31)(H12.4.1∼H13.3.31)
連結剰余金期首残高
6,107
5,163
124
62
連結剰余金減少額
配当金
21
22
当期純利益
1,409
1,028
連結剰余金期末残高
7,370
6,107
役員賞与金
連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
当期
科 目
前期
(H13.4.1∼H14.3.31)(H12.4.1∼H13.3.31)
営業活動によるキャッシュ・フロー
3,867
3,763
投資活動によるキャッシュ・フロー
△ 988
△ 4,849
財務活動によるキャッシュ・フロー
△ 3,582
2,004
△ 702
919
現金及び現金同等物期首残高
4,029
3,110
現金及び現金同等物期末残高
3,326
4,029
現金及び現金同等物増加額
1
2
3
4
5
6
流動資産は、前期末に比べて、
流動負債は、前期末に比べて、
資本の増加は、平成13年10月
売上高は、デフレ、消費不況等
経常利益は、荒利益率の向上及
特別損失の主なものは、固定資
1,234百万円減少しておりま
3,043百万円減少しておりま
25日の新株発行による公募増
厳しいなか、前期比98.9%であ
び販売費及び一般管理費の抑制
産除却損244百万円、貸倒損失
す。これは主に現金及び預金、
す。これは主に短期借入金の返
資によるものであります。
ります。
により前期比141.0%でありま
94百万円等であります。
未収入金等の減少によるもので
済による減少であります。
す。
あります。
13
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
14
■ 単体財務情報
貸借対照表
科 目
前期
(H14.3.31現在)
(H13.3.31現在)
科 目
当期
前期
(H14.3.31現在)
(H13.3.31現在)
流動負債
20,976
21,337
現金及び預金
3,331
3,609
支払手形及び買掛金
受取手形・売掛金
1,938
1,975
短期借入金
流動資産
未払費用
13,185
13,371
2,521
2,380
22,297
23,478
9,645
10,208
建物及び構築物
3,225
3,515
土地
4,584
4,523
負債合計
その他
1,834
2,168
資本の部
たな卸資産
その他
固定資産
有形固定資産
その他
固定負債
4
26,761
28,885
10,944
11,028
8,358
11,320
856
915
6,602
5,621
4,236
5,213
長期借入金
1,491
1,912
その他
2,744
3,300
30,997
34,099
865
1,090
資本金
2,654
2,514
11,787
12,179
資本準備金
2,222
1,973
投資有価証券
414
328
利益準備金
150
136
繰延税金資産
807
762
剰余金
9,259
9,771
無形固定資産
投資等
敷金及び保証金
その他
貸倒引当金
資産合計
1,451
1,317
△ 145
―
43,274
44,815
その他有価証券評価差額金
7,256
6,108
10
△ 16
△ 17
―
資本合計
12,277
10,716
負債・資本合計
43,274
44,815
自己株式
(単位:百万円)
当期
科 目
負債の部
資産の部
1
損益計算書
(単位:百万円)
当期
2
92,118
93,093
売上原価
59,571
61,520
売上総利益
32,547
31,573
販売費及び一般管理費
29,788
29,773
2,759
1,799
営業外収益
641
603
営業外費用
269
342
3,130
2,060
特別利益
56
354
取締役賞与金
特別損失
616
562
別途積立金
税引前当期純利益
2,570
1,852
法人税、住民税及び事業税
1,383
1,069
法人税等調整額
△ 118
△ 109
1,305
892
前期繰越利益
100
100
当期未処分利益
1,405
992
売上高
3
6
経常利益
当期純利益
(単位:円)
科 目
(H13.4.1∼H14.3.31)(H12.4.1∼H13.3.31)
営業利益
5
利益処分
前期
当期
当期未処分利益
買換資産圧縮積立金取崩額
計
前期
1,405,215,999
992,318,675
7,920,817
7,496,031
1,413,136,816
999,814,706
―
14,297,667
261,027,360
124,903,546
これを次のとおり処分します。
利益準備金
利益配当金
(1株につき15円) 1株につき旧株10円
新株 9銭
(
次期繰越利益
)
17,805,517
18,073,120
1,034,303,939
742,540,373
100,000,000
100,000,000
1
2
3
4
5
6
流動資産は、前期末に比べて、
流動負債は、前期末に比べて、
資本金の増加は、平成13年10
売上高は、デフレ、消費不況等
経常利益は、荒利益率の向上及
特別損失の主なものは、固定資
360百万円減少しております。
2,124百万円減少しておりま
月25日の新株発行による公募
厳しいなか、前期比99.0%であ
び販売費及び一般管理費の抑制
産除却損235百万円、貸倒引当
これは主に借入金の返済による
す。これは主に短期借入金の返
増資によるものであります。
ります。
に努めたことにより前期比
金繰入額145百万円等でありま
現金及び預金の減少によるもの
済による減少であります。
151.9%であります。
す。
であります。
15
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
16
■ 株式情報(平成14年3月31日現在)
■ 会社情報
■ 株式の状況
■ 所有株式数別株主分布状況
会社が発行する株式の総数
49,800,000株
発行済株式の総数
17,418,252株
株主数
1,148名
10万株以上
30名 2.61%
■ 会社概要(平成14年3月31日現在)
5万∼10万株未満
17名 1.48%
1千株未満
39名 3.40%
1千∼5千株未満
763名 66.46%
5千∼1万株未満
140名 12.20%
社
名
株式会社キタムラ
取 締 役 会 長
本
社
高知県高知市本町4-1-16 高知電気ビル3F
代表取締役社長
新横浜本社
持株数
(千株)
(%)
株式会社キタムラメディカル
3,748
21.5
キタムラ従業者持株会
1,836
10.5
富士写真フイルム株式会社
759
4.4
株 式 会 社 四 国 銀 行
480
2.8
北
志
368
2.1
株式会社日本興業銀行
360
2.1
株 式 会 社 ニ コ ン
328
1.9
村
正
(注) 上記当社の大株主である株式会社日本興業銀行は、同じ
みずほフィナンシャルグループの傘下にある株式会社第
一勧業銀行及び株式会社富士銀行とともに、平成14年4
月1日付で株式会社みずほ銀行、株式会社みずほコーポ
レート銀行に統合・再編されました。この統合・再編に
伴い、当社の大株主は同日付で株式会社みずほコーポレ
ート銀行となっております。
代
1,148名
持株比率
設
1万∼5万株未満
159名 13.85%
資
■ 所有者別株式分布状況
政府・地方公共団体
400株 0.00%
証券会社 50,000株 0.29%
外国法人等
250,000株 1.44%
金融機関
2,508,000株
14.40%
表
本
神奈川県横浜市港北区新横浜2-4-1
者
代表取締役社長 北村正志
常 務 取 締 役
立
昭和18年5月
常 務 取 締 役
金
26億5,493万円
4,441名(社員1,326名、パート3,115名)
売
921億1,878万円(平成14年3月期)
高
■ グループ会社(平成14年3月31日現在)
株式会社ラボネットワーク
17,418,252株
個人・その他
8,040,181株
46.15%
その他の法人
6,569,671株
37.72%
事業内容:写真の現像、プリント、写真関連商品等の卸売、プロ用のプ
リント処理及びスタジオ写真撮影と販売
株式会社メディアシティキタムラ
事業内容:ビデオ・CDソフトのレンタル及びTVゲーム・CD・書籍等の
■ 地域別株主分布状況
東北
17名 1.48%
北海道
9名 0.78%
外国
5名 0.44%
九州
30名 2.63%
中国
66名 5.75%
常 務 取 締 役
常 務 取 締 役
従業員数
上
専 務 取 締 役
新横浜WNビル7F
■ 大株主
株主名
■ 役員(平成14年6月27日現在)
北村 政喜
北村 正志
川谷 國士
杉本 央
北村 正雄
浜田 宏幸
取
締
役
取
締
役
武川 泉
金沢 稔
岡田 幸雄
水野 年成
取
締
役
菅原 孝行
取
締
役
取
締
役
取
締
役
取
締
役
取
締
役
石川 仁志
木内 憲一
成岡冨士夫
甲藤 隆造
山田 博雅
常 務 取 締 役
常 勤 監 査 役
販売、DPE及びデジタル映像の出力サービス、カメラ及び写
監
査
役
真関連商品等の販売
監
査
役
依光 渉
兵藤 章博
紅露 昭男
株式会社ビコムキタムラ
事業内容:ビデオ・CDレンタル及びゲーム関連機器等の販売
株式会社ジェイドラッグ
四国
377名 32.83%
中部
103名 8.96%
事業内容:医薬品・化粧品・家庭用雑貨等の販売
株式会社小田通商
事業内容:写真関連商品等の輸入販売及び卸売
1,148名
近畿
179名 15.59%
関東
362名 31.54%
17
KITAMURA REPORT
KITAMURA REPORT
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