平成26年度 第2回食品技能検定 第1類 筆 記 試 験 注意事項 1.試験時間は50分です。 2.試験監督の指示があるまで,問題用紙を開いてはいけません。 3.解答は全て解答用紙に記号(1~4)で記入してください。 4.試験終了後,問題用紙・解答用紙とも試験監督に提出してください。 全 国 水 産 高 等 学 校 長 協 会 教科「水産」研究委員会(食品部会) 問1 マイワシの分類として正しいものを選びなさい。 (1)マイワシ→ニシン属→ニシン科→ニシン目→軟骨魚綱→せきつい動物門→動物界 (2)マイワシ→ニシン属→ニシン科→ニシン目→硬骨魚綱→せきつい動物門→動物界 (3)マイワシ→ニシン属→ニシン目→ニシン科→軟骨魚綱→せきつい動物門→動物界 (4)マイワシ→ニシン属→ニシン目→ニシン科→硬骨魚綱→せきつい動物門→動物界 問2 次の記述に該当するものを選びなさい。 汽 水性 ( 海水 と 淡水 の 混 ざり 合 う 水域 にす む ) ある い は 淡水 性の 二 枚 貝で , ビ タミ ンB 12 が多量に含まれる。 (1)アワビ 問3 (2)シジミ (3)アカガイ (4)サザエ イカ類についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)スルメイカ :わが国の周辺海域に広く分布しており,漁獲量はイカ類の中で最も多 く,さしみや煮付け,するめ,塩辛,くん製,塩蔵品など用途は広い。 (2)アカイカ :ムラサキイカとも呼ばれ,本州近海および南方の沖合で , 漁獲される。 スルメイカより大型で表皮は黒紫色,肉質は柔軟でおもにさきいか, 珍味加工品となる。 (3)ホタルイカ :アフリカ大西洋岸から地中海,アラビア海,バルト海にかけて広く分 布する大型のイカで,冷凍品としてわが国に持ち込まれる。おもにさ しみやすしだねとして用いられる。 (4)ケンサキイカ:ヤリイカに似て体型は細長い。このイカを原料としたするめは一番す るめといわれ特に味がよい。 問4 次の記述に該当するものを選びなさい。 タラバエビ科に属し,アマエビ・ナンバンエビともいう。背面の棘が特徴であり,すしだ ねとして人気が高い。 (1)ホッコクアカエビ (2)クルマエビ (3)ウシエビ (4)イセエビ 問5 次の中で食用となるクラゲを選びなさい。 (1)ミズクラゲ (2)ツノクラゲ (3)ビゼンクラゲ (4)エビクラゲ 問6 「イワシ」の説明として誤っているものを選びなさい。 (1)小骨が多く,包丁を使わず手開きで調理することも多い。 (2)近海性回遊魚類である。 (3)うの花漬け,つみれ汁,目刺し,煮干しなどが良く知られている。 (4)サバ科に属する。 問7 わが国で漁獲されているおもな魚についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)カツオ :サバ科に属し,回遊海域の広い魚で,さしみ・たたき・塩焼き・煮付けな どにして消費されるほか,かつお節・つくだ煮・塩辛など用途が多い。 (2)ホッケ :アイナメ科に属する魚で,東北・北海道沿岸で多獲され,冷凍すり身の原 料としてかなり利用されている。 (3)マダラ :寒海性の魚で,肝臓は肝油の原料とされる。 (4)シシャモ:アジ科に属する魚で,成長にともなって呼び名が変わり,色々な方言があ る。 問8 次の魚類について誤っ ているものを選びなさい。 (1)スズキ :海魚の王とも言われ養殖も盛んに行われている高級魚。体色 は品の良いピンク色で小さい青い斑紋がある。 (2)ヒラメ :養殖も盛んな高級魚で,目は体側の左側にあり,背びれ,尻 びれに接した 部分を縁側といい美味である。 (3)トラフグ:フグ類の中で最高級で,体側の大きな斑紋が特徴。卵巣や肝臓にテトロド トキシンという毒を持つ。 (4)スケトウダラ:寒海に分布しマダラより体の幅が細い。鮮度が落ちやすく, 冷凍すり身の原料とされ,卵巣はたらこに加工される。 問9 「アユ」の説明として誤っているものを選びなさい。 (1)アユ科に属する魚である。 (2)内臓の塩辛は「このわた」と呼ばれ珍味である。 (3)体色は若草色で,えらの後方に黄斑がある。 (4)香りがよいことから香魚とも称される。 問 10 海藻類についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)ヒジキ :モズク科に属し,北海道南部から九州南部までの外洋に面する岩の 上に 生育する。加工品には煮干し品・塩干し品がある。 (2)スサビノリ:アマノリ属の海藻で,全国各地の内湾で養殖されている。干しノリの原 料とされる。 (3)マクサ :北海道から九州まで広く分布し,寒天製造の原料に用いる。 (4)マコンブ :北海道が主産地で,褐藻類に属し,干しコンブとして,だしをとるのに 用いたり,つくだ煮・珍味加工品・ねり製品などに使われる。 問 11 魚類の死後硬直の持続時間についての記述で正しいものを選びなさい。 (1)底生魚類は回遊魚類より持続時間が短い。 (2)一本釣などで漁獲してただちに殺した魚は,底引き網などで漁獲し網の中で疲労した, または死んだ魚より持続時間が長い。 (3)頭部および内臓を除いた魚は除かない魚より持続時間が短い。 (4)魚体の小さいものは大きいものより持続時間が長い。 問 12 自己消化についての記述で正しいものを選びなさい。 (1)魚肉に食塩を飽和になるまで加えると自己消化は停止する。 (2)魚肉を 50℃で 10 分間くらい加熱すると,酵素は不活性化し,自己消化は停止する。 (3)自己消化はカツオ・サバなどの赤身魚類では遅く,タイ・スズキ・カレイなどの白身 魚類では速い。 (4)魚肉がやや酸性のときに自己消化は進みやすい。 問 13 魚介類の鮮度保持についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)漁獲後すぐに殺し,温度を下げる。 (2)死後硬直の始まる時間をできるだけ早くする。 (3)魚体表面の粘液を洗い流す。 (4)内臓をできるだけ早く除去する。 問 14 大型魚の魚体処理法で,ドレスしたのち三枚におろしたものを選びなさい。 (1)セミドレス 問 15 (3)ラウンド (4)フィレー 次に示す魚介類のうち,採肉歩留りの最も悪いものを選びなさい。 (1)サ 問 16 (2)ステーキ ケ (2)ヒラメ (3)マダイ (4)イ カ 処理・加工法についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)魚介類を 10℃~-2℃の温度で凍結させずに貯蔵することを冷蔵という。 (2)調味の効果は,味付け以外に香気を良くする,消化吸収を増進する,保存性を高める などの効果がある。 (3)魚介類を食塩水の中に漬ける方法を立て塩漬けという。 (4)缶詰などの加熱殺菌は, 100℃前後の蒸気または熱湯で行うのが一般的である。 問 17 次の組み合わせで誤っているものを選びなさい。 (1)からすみ ・・・塩 蔵 品 (2)だて巻き ・・・ねり製品 (3)く さ や ・・・発酵食品 (4)かつお節 ・・・乾 製 品 問 18 次の水産食品についての記述で正しいものを選びなさい。 (1)凍乾品とは煮熟した魚肉を,堅木を燃やした煙の中で繰り返し乾燥させた後,天日乾 燥を行い,整形後カビ付けをして製造する。 (2)レトルト食品は,缶の代わりにプラスチック容器がアメリカで開発されたことが契機 になり発達した。 (3)冷蔵品とは凍結状態で長期間貯蔵するために処理した魚介類や水産加工品である。 (4)くん製品は天然または人工の冷気で原料を凍結させ,日中の暖気で水分を融解脱水さ せる処理を繰り返して水分を除き,乾燥させたものである。 問 19 次の水産加工食品のうち,発酵食品の組み合わせを選びなさい。 (1)イカの塩辛 魚しょうゆ なれずし (2)温くん品 かす漬け 寒 (3)う る か た ら こ つくだ煮 (4)で ん ぶ はんぺん ふかひれ 問 20 天 自然毒食中毒についての記述で正しいものを選びなさい。 (1)カキなどの貝類による自然毒食中毒の原因は,ノロウイルスである。 (2)フグに含まれる猛毒のテトロドトキシンは加熱すると消えるため,鍋 物やフライなど で食べると安全である。 (3)さんご礁の周りに生息するオニカマスやバラフエダイには,シガトキシンという毒素 をもつものがおり,食中毒を引き起こすことがある。 (4)イシナギやアブラボウズには,ヒスチジンが多く含まれており,これが変化すること でヒスタミンが生成され,アレルギー様の症状が起こる。 問 21 食品を包装する目的として誤っているものを選びなさい。 (1)食品の栄養強化 (2)品質保持 (3)流通の合理化 (4)食生活の変化に応じた新製品の開発 問 22 魚肉の味についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)同じ種類の魚では,年齢(大きさ)によって肉の味は変わらない。 (2)魚肉の味は,魚の種類によって異なる。 (3)魚肉は新鮮なものほど肉に締まりがあり,色調がよく,不快臭が無く,美味である。 (4)魚の味は,季節によって異なることが多い。 問 23 「マサバ」の旬(しゅん)を選びなさい。 (1)春 問 24 (2)冬 (3)秋 (4)夏 魚を塩焼きする場合の適当な火加減を選びなさい。 (1)弱火の遠火 (2)強火の遠火 (3)強火の近火 (4)弱火の近火 問 25 食品の加工処理により,ある程度の栄養素の分解や損失は避けられない。 次のうち栄養素の損失を防ぐ働きをするものを選びなさい。 (1)酸素 (2)光線 (3)抗酸化剤 (4)熱 問 26 魚介類の成分比率(成分として含まれる割合)の組み合わせとして誤っているものを 選びなさい。 (1)脂 質 0.5~25% (2)水 分 60~90% (3)無機質 0.5~2.0% (4)タンパク質 60~75% 問 27 次の文章で誤っているものはいくつあるか ,選びなさい。 ア 血合肉は赤身魚に比べて白身魚には少ない。 イ 脂質含量は白身魚に比べて赤身魚には少ない。 ウ タンパク質含量は赤身魚,白身魚ともに大きな差はない。 エ 炭水化物含量は赤身魚,白身魚ともに非常に少ない。 (1)4つ 問 28 (2)3つ (3)2つ (4)1つ 魚介類の成分についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)魚の味は魚の種類により異なっている。 (2)魚の背部は一般に脂が多く,特有のうま味がある。 (3)酸化していない魚油は,他の食用油と同様の栄養価がある。 (4)一般に魚油は陸上動物油に比べ酸化しやすい。 問 29 海藻類についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)コンブにはタウリンが多く含まれ,血圧降下の作用がある。 (2)テングサやオゴノリ中に含まれるガラクタンを抽出して製品にしたものが寒天である。 (3)スギノリやヤハズツノマタから抽出されるカラゲナンはゼリーに利用されている。 (4)カジメやアラメからはアルギン酸が作られアイスクリームなどに利用されている。 問 30 魚介類の脂質についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)血液中のコレステロールを下げるタウリンも脂肪酸である。 (2)魚介類の脂質は,EPA や DHA などの脂肪酸を多く含む。 (3)脂肪酸の EPA や DHA は,動脈硬化の予防をはじめ,さまざまな生活習慣病予防に有効 であることがわかってきた。 (4)生活習慣病によいとされる脂肪酸の割合は畜肉よりも魚肉に多い。 問 31 食物繊維についての記述で誤っているものを選びなさい。 (1)満腹感を与え,エネルギーの過剰摂取を防ぐ働きがある。 (2)海藻類,魚介類に多く含まれている。 (3)腸のぜん動運動を高め,便通を良くする働きがある (4)消化吸収されないためにエネルギー源にはならない。 問 32 日本型食生活の特徴として誤っているものを選びなさい。 (1)主食に米を食べているので炭水化物の摂取量が多い。 (2)欧米先進国に比べ日本人の健康状態は良好である。 (3)脂質の摂取量は欧米先進国並みに多い。 (4)タンパク質源としての魚介類をはじめ肉類,大豆製品,鶏卵,乳製品など多くのタン パク質食品を食べている。 問 33 空欄に入る適切な語句を選びなさい。 カキ,ハマグリ,サザエ,タコ,イカなど食用になる生物が多く含まれる( )は体が 軟らかいのでサザエやアサリのように貝殻で体を保護している生物等が多いが,イカ,タコ のように進化して貝殻を捨てた種類もいる。 (1)節足動物 (2)せきつい動物 (3)軟体動物 (4)きょく皮動物
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