4 月 8 日にルーマニアのブカレスト、オトペニ空港について 2 週間が経ち

ブカレスト日本人学校
ルーマニア通信 第1号
平成 25 年 4 月 22 日
文責 西田千晴
4 月 8 日にルーマニアのブカレスト、オトペニ空港について 2 週間が経ちました。福岡県の岩戸北小学校から
派遣させていただき、遠くルーマニアの地に来ることができました。岩戸北小学校の先生方に少しでもルーマニ
アでのことをお伝えできればと思い、誠に勝手ながら București(ブカレスト)通信を発信したいと思います。読ん
でいただけたら幸いです。
○ルーマニアという国
ルーマニアは東欧に位置し、北にウクライナ、西にハンガリー、南西
にユーゴスラビア、南にブルガリア、北東にモルドヴァ、東の黒海に面し
ている国です。面積は 237,500k ㎡で日本の本土と同じくらいです。人口
は 21,390,000 人、日本の約 6 分の1です。首都は București(ブクレシテ
ィ/ブカレスト)で、意味は「喜びの地」だそうです。
言語はルーマニア語ですが、英語も結構通じます。小学校 1 年生から英語を勉強するそうで、若者はかなり
話すことができます。ラテン系の民族、宗教はルーマニア正教が多数を占めています。
○ブカレストの街並み
ブカレストは美しい街として有名で、第二
次世界大戦前までは「東欧の小パリ」とも
呼ばれていました。しかし、大戦後の独裁
政治により街の姿が変わっていきました。1
989年に革命が起きて今は資本主義に基
づく共和国となっており、伝統的な建物とそ
の頃の建物が融合した街並みとなっていま
す。
車がとても多いです。しかし、信号はほとんどありません。横断歩道、歩行者が最優先です。そして、右折左
折はロータリーになっていて、左回りです。私もいずれ運転しようと思っていますが、左ハンドルですし、練習が
必要です。
○ブカレスト日本人学校
ブカレスト日本人学校は、小学部 13 名中学部 7 名の合計 20 名の小さな学校です。規模は小さいですが、教
育内容は日本と全く同じ。運動会や学習発表会などの行事もしっかりやります。派遣教員は校長を入れて 6 名
なので、校務分掌は沢山あります。複式学級で、教科担任制です。5 人の中から教頭、教務もいる中、全員が
教科を担当しています。私は高学年の担任をさせていただくこととなりました。週に 2 時間の英語の授業とルー
マニア会話の時間があります。一緒にルーマニア会話を学んでいますが、子どもの方が断然上手です。
また、配信したいと思います。La revedere! (ラレベデレ)さようなら(´ー`)/~~
ブカレスト日本人学校
ルーマニア通信 第 2 号
平成 25 年 5 月 22 日
文責 西田千晴
ブ
ナ
ジ ワ
Buna ziua!(こんにちは)みなさんお元気ですか。こちら、ルーマニアは暑いです。日中は30℃を超えます。
こちらの春はとても短く、到着したときはダウンを着てブーツをはいている人がいるほどひんやりしていたのに、
今では、日差しが強くノースリーブもよう見かけます。日本の GW の時期、ルーマニアはイースターでした。宗教
的な行事のようですが、日本のお正月のようなものだそうです。
○イースター
国によってイースター(復活祭)の時期が違うそうですが、ルーマニア
正教の今年のイースターは5/5(日)、5/6(月)でした。一週間前からイ
ースターホリデーになる会社もあるらしく、イースターに向けてご馳走の
準備をします。(カレンダーの祝日は月曜のみでしたが。)信仰が深い人
は三月から肉などをはじめ生き物からなる食べ物を控え、体をきれいに
して復活祭を迎えるそうです。当日にいきなりご馳走を食べるので、病院
が忙しいという話も聞きました。また、イースターエッグと言って、ゆで卵
にカラフルに色をつけ、当日に卵と卵をぶつけ合って固さを競います。当
日の夜中十二時には、教会へ出かけるそうです。何だか、日本の大晦
日・お正月みたいですね。教会に行ってみました。教会では、火をもらっ
てミサを唱えていました。キャンドルを持参している人もいました。私は、
40bani(12円)でロウソクを1本買いました。その火を家まで消さずに持
って帰れたら今年は良い年になるそうです。私は、途中消えて、同僚につけてもらいました。5日、6日は店もほ
とんど閉まっていました。イースターは大きな行事のようです。
○ブカレスト日本人学校と日本人会
先日土曜参観でした。複式の授業に不慣れな私としては、ドキドキで
した。学校を開放していこうという姿勢は日本と同じです。保護者だけ
でなく、日本人会の方々も来られていました。ブカレスト日本人学校は
日本大使館の付属の学校です。運営は学費で賄われています。文部
科学省が負担しているのは教員の派遣のみです。学校は、日本人会
の代表者による運営委員会によって成り立っています。形態は様々で
すが、世界中のどこでも日本と同じような教育が受けられるようにと、
日本人が組織してきた日本人学校の制度は素晴らしいと思います。
色々な理由で国外にいる子どもたちには大変有難い存在です。ブカレスト日本人学校の、HP も是非ご覧下さ
い!!HP:http://www.jpschool.ro/index.html
日本人会はルーマニアにいる日本人の会で、200名ほどの会員がいるそうです。先日はバーベキュー大会
があり、商社や大使館、日本人学校の人たちが集いました。先日はゴルフコンペもあり、恥ずかしながら参加さ
せてもらいました。世界各国で活躍している日本人を誇りに思います。
では、また次回! O zi buna(良い一日を) ヽ(´▽`)/
ブカレスト日本人学校
ルーマニア通信 第 3 号
平成 25 年 6 月 24 日
文責 西田千晴
チェ
マイ
ファ
ッチ
Ce mai f a c i?(お元気ですか)。福岡は雨で大変だったと聞きましたが、大丈夫でしたか。こちら、ルーマニア
も含めてヨーロッパ中が豪雨に覆われて、大変な被害があったようです。ブカレストでも突然強い雨が降ったり、
雹が降ったりしました。ここ最近は天気の日が続いています。36℃を超えることもあります。
さて、先日、ルーマニアにあるブリティッシュスクールへ行ってきました。ブカレスト日本人学校では、国際教育
の一環として交流をしています。現地の学校やインターナショナルスクール等様々な学校を訪問しているそうで
う。今年は、私が担当となり、現地スタッフの先生と相談してブリティッシュスクールへ行くことにしました。今回
は、そのレポートをしたいと思います。
○ブリティッシュスクール
学校の先生にお話を伺ったところ、現在約400
人の児童生徒がいるそうです。幼稚園から高校ま
であります。約30%がルーマニア人だそうです。
今回は小学部と中学部を訪問しました。約15人
のクラスで各学年2クラスありました。
私は日本人学校の高学年5人と一緒に4年生
のクラスに入りました。3時間授業に参加しました。
始めは、「Technology Arts」という授業でした。日本で言う図画工作のようなものです。みんなでオリンピックパ
ークを作っていました。それぞれが描いた設計図をもとに、自由に材料を集めて制作していました。掲示物を見
ると、事前にオリンピックについて学習をしていたようです。日本の国旗もありました。材料コーナーは様々な形
の箱やペットボトルや紙テープ等、豊富に揃っていて、子どもたちの想像を最大限に生かせる工夫がされてい
ました。競技場を作っている子ども、選手村を作っている子ども、電車やモノレールなどの交通網を整備してい
る子どもなどがいました。日本人学校の子どもたちもドキドキしながら話しかけ、一緒に作っていました。
次の時間は音楽でした。音楽に合わせてステップと手拍子をしながら歌います。聞いたことのある曲だったの
で一緒に楽しんで活動することができました。音楽室には机や椅子はなく、フリースペースでした。音楽の先生
が指導をされますが、担任の先生がついていて、真面目に参加していない生徒を呼び出して注意したり座らせ
たりしていました。「今日は日本の子どもたちが来ているのに残念です。日本人はとても礼儀正しくきちんとして
いるのですよ。いいところを見せないと。」と叱られていました。どこの国でも子どもはみんな同じですね。
その後休み時間があって、男の子はサッカー、女の子は鬼ごっこをして、この時間が一番交流できたようです。
最後の時間は「言語」の時間で、フランス語、スペイン語、中国語、イタリア語、ドイツ語に分かれての授業でし
た。小さい頃から沢山の言語に触れることはとても良いことだと思います。アルファベットを使うこともあると思い
ますが、ルーマニアでも何ヶ国語も話せる人が結構います。言語はコミュニケーションの一番のツールです。
ルーマニアは英語が通じるので、なんとか生活ができます。勿論私の英語は中学生英語でカタコトです。。そ
れでも共通言語があるって素晴らしいことです。
ルーマニアに来て、少し太ったようです。。大変!!次回はルーマニア料理についてレポートしたいと思いま
す。みなさま、お元気で!いつも読んで下さり,Mulțumesc foarte mult(ありがとうございます)!
ブカレスト日本人学校
ルーマニア通信 第 4 号
平成 25 年 7 月 29 日
文責 西田千晴
夏休みはいかがお過ごしですか。こちらの夏は例年より涼しいらしく、とても過ごしやすいです。日中の日差し
がだんだん強くなって来ました。海(黒海)に行くには、ブカレスト市内から3時間程かかり、福岡の立地の素晴
らしさを改めて感じています。まだ行ったことがありません。
さて、今回はルーマニア料理についてレポートしたいと思います。
○ルーマニア料理
ルーマニア料理は家庭料理なのでレストランで食べるよりも、田舎のお家で食べるほうが美味しいそうです。
各家庭によって、また、レストランによっても味が違います。大きくは、スープ、メイン料理、付け合せにポテトか
ママリガ、そしてデザートです。代表的な料理を紹介します。
Ciorbă(チョルバ)
Miti(ミチ)
鳥、豚、牛、牛の臓物などでだしをとったスープ。酸味がある。
ひき肉に味付けをして炭火焼きにしたもの。
Sarmale(サルマーレ)
Mamariga(ママリガ)
ロールキャベツ。黄色いのはママリガ。 とうもろこしの粉を蒸したもの。
Salada de Vinete(サラダデビネテ)
ナスのペーストのサラダ。
Papana,și(パパナシ)
ドーナツ風デザート。
どれも美味しくて食べやすいです。ハムやソーセージ、チーズなどの保存食も豊富です。スーパーでも、ガラ
スケースに沢山並んでいます。夏にはルーマニア人はバーベキューをよくします。中でも、豚肉は柔らかくてび
っくりするほど美味しいです。 若者がお昼によく食べているのは、シャウルマというアラブ風サンドイッチです。
シャウルマは白い粉からできた皮の中に、ビーフ、マトン、チキンなどの肉をみじん切りにしたものと、野菜が入
っています。野菜は、キャベツ、トマト、たまねぎなどです。露店が沢山あります。
食生活は特に困っていませんが、やはり日本食が恋しくなります。味噌汁やカレーライスを時々食べています。
肉料理がメインで、海鮮系はほとんど冷凍です。お米も売っていますが、日本米とは少し違います。韓国食材
店の韓国米が似ているので、それを購入して食べています。ルーマニア料理も美味しいですが、日本の食文化
のすごさを痛感しています。
そして、他県の日本人の方から「福岡の食べ物は美味しい。」との声もいただきました。福岡は最高です☆彡
いつも読んでくださりありがとうございますヽ(*´∀`)ノ
ブカレスト日本人学校
ルーマニア通信 第 5 号
平成 25 年 7 月 30 日
文責 西田千晴
夏休みなので、もう一号発行します。先日、宿泊研修(修学旅行のようなものです)で訪れたドナウデルタにつ
いてレポートしたいと思います。2泊3日で高学年と中学部 11 名で行
ってきました。
まず、一日目はトルチャの考古学博物館に行きました。ルーマ
ニアの歴史に触れ、たくさんの闘いがあったことや死んだ人をど
うやって弔うのかなどを学びました。昔の道具やお金、アクセサ
リーなども展示されていました。博物館の後は、独立記念碑を見
に行きました。勇敢な兵士と鷲が両脇に置かれていて、独立を象
徴しているようでした。そこからいよいよドナ
ウデルタへ出発しました。
ドナウデルタは、ルーマニアの世界遺産(自然
遺産)です。ドイツから8カ国を流れている「ド
ナウ川」が黒海に流れる最終地点です。巨大な三
角州でほぼ全域が湿地です。陸地は13%で、全
員(11 名生徒+教員 4 名)で一台のボートに乗り
込み、クリシャン村に向かいました。ペンション
まで約3時間の旅でした。コサギや白鳥、鷲やペ
リカン等様々な種類の鳥に出会えました。 鳥類は
300種を超えるそうです。
二日目はミラ23村探索とカ
ヌーをしました。子どもたちは、
現地の人に色々な質問をしてい
ました。青い家が多かったり、十
字架の形が違ったりするのは、ロ
シア正教の人が多いからだということも
分かりました。その後、雨が降ったので
すが、少しだけカヌーをしました。夜は
キャンプファイヤーもしました。
三日目は帰るのにほとんどの時間を費やしましたが、ペリカンの群れに何度も遭遇して、とてもラッ
キーでした。
自然にどっぷりと浸かり、子どもたちは「もっと自然を大事に していこう。」という考えをもてたよ
うです。世界中のペリカンの50%がここにいるそうです。くちばしが大きくとても可愛かったです。お昼
ご飯には「ナマズのシュニッツェル」を食べました。白身で肉厚があって美味しかったです。
市内とはまた違った人々や自然に出会い、ルーマニアの新たな素晴らしさを感じることができた旅でした 。