四国港湾・空港ビジョン - 国土交通省 四国地方整備局 港湾空港部

四国港湾・空港ビジョン
~ 『 強い四国 』 を 目 指 し て ~
平成19年11月
四国地方整備局
港湾空港部
四 国 港 湾・空 港 ビ ジ ョ ン
~ 『 強い四国 』 を 目 指 し て ~
目
次
はじめに (四国港湾・空港ビジョンとは) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
四国港湾・空港ビジョンの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
Ⅰ.四国の地理的・自然的条件と港の特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
豊かな自然環境
港湾・空港の特性
港湾の状況(取扱貨物量)
港湾の状況(輸出入・移出入)
産業の特性
臨海部における産業
空港利用の特性
Ⅱ.新世紀の主な社会経済情勢等の港をとりまく情勢の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
1. 縮小する四国の地域経済
2. 迫る大規模自然災害
3. 四国の工場立地件数、設備投資額
4. 四国の有効求人倍率
5. 伸びる四国の貿易額
6. アジアとの結びつきを強める四国企業
7. 増える四国の外貿コンテナ貨物量
8. 進展する四国と東アジア物流の準国内化
9. 進む船舶の大型化
10. みなとオアシスの展開
11. 港湾の新たなニーズへの対応
12. 瀬戸内海の藻場・干潟の減少
13. 進むリサイクルへの取り組み
Ⅲ.四国の港湾・空港の将来像を考える際に考慮する視点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
四国の強みを活かし、弱みを克服
1. 切迫する大規模自然災害への備え
2. 産業競争力の確保、東アジアとの関わり
3. 人々の生活、自然環境との調和
4. 港湾の機能分担、他地域との関わり
Ⅳ.期待される四国の港湾・空港の将来像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
VISION
VISION
VISION
VISION
1
2
3
4
大規模自然災害等に強い港湾・海岸
産業競争に強い四国を支える港湾
人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
環境と調和した港湾・海岸
Ⅴ.ビジョンの実現に向けて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43
目標達成へのアクションプラン(テーマ別重点プロジェクト)
はじめに(四国港湾・空港ビジョンとは)
四国の港湾・空港の将来像となる四国港湾・空港ビジョンは、四国地方整備局の発足に合わせて
平成 13 年に策定されました。それから5年が経過し、四国の港をとりまく社会情勢は大きく変化しま
した。中国をはじめとした東アジア地域が急速な経済発展を遂げており、平成16 年には中国が日本
最大の貿易相手国となりました。日本とアジア地域の経済交流はますます拡大しており、国際水平
分業体制の進展により、東アジア地域内の物流が準国内化されるといわれています。
国内では景気が緩やかな回復を続けており、企業の設備投資も大企業から中小企業へと波及し
ている傾向がみられます。
四国では、外貿コンテナ貨物量や貿易額など世界との結びつきを示す指標は増加しています。特
に、中国をはじめとした東アジアの経済成長を、四国の地域の活力として取り込むことが求められ
ています。また、四国は台風による高潮被害や水害など自然災害を受けやすい地域です。さらに近
年は、東南海、南海地震の発生による地震、津波災害が懸念されています。一方で、瀬戸内海の多
島美など、個性豊かな自然を有する地域です。
こうした特徴をふまえ、“四国を強くする”港湾・空港ビジョンをとりまとめました。本ビジョンは今後
10 年の展開を見据えて四国の港湾・空港の将来像をまとめたものです。多くの方々の連携・参画に
より、地域の活力となる港湾・空港ビジョンが実現されます。
● 持続的発展の概念(経済・社会・環境のトリプルボトム)とQoLサイクル
国民の価値観が多様化する中で、社会資本整備の重要な役割は生活の質(Quality of Life:QoL)
の向上への貢献とする考え方があります。QoLの概念を構成する要素は下図で示すことができま
す。これは人間の要求というのは段階的に高度化するもので、まず自身の安全・安心を欲し、順に
経済活動機会、生活文化機会、空間快適性、環境持続性を求めるということを表しています。
また、これらの要素は互いに影響を及ぼしており、例えば地球環境問題のように、環境持続性が
安全安心に影響を及ぼすという事例も考えられます。
四国港湾・空港ビジョンは4つの柱から構成されますが、これらの柱は下図のようにQoLの要素
に対応させて考えることができます。四国港湾・空港ビジョンは、安全・安心かつ競争力を兼ね備え
た強い四国を目指し、豊かな暮らしや持続可能な社会の実現を目指します。
社 会
Vision3
(人々の暮らしとの調和)
生活文化機会
空間快適性
Vision4
(景観・親水・観光)
Vision2
産業競争力の確保
東アジアとの連携
環境持続性
経済活動機会
Vision4
(海域環境・リサイクル)
経 済
安全安心
環 境
Vision1
大規模自然災害
に備える
出典:「土井ほか:QoL概念に基づく都市インフラ整備の多元的評価手法の開発,
土木学会論文集D,vol.62,No.3,2006より四国地方整備局作成」
1
四国港湾・空港ビジョンの概要
Vision1
大規模自然災害
大規模自然災害等に強い港湾・海岸
安全・安心な四国を実現
四国の人口、財産は臨海部、とりわけ港湾背後地域に集
中しています。津波・高潮から人命・財産を
中しています。津波・高潮から人命・財産を守り、被災時には
緊急物資輸送の確保、経済活動に支障を出さないための物
流機能の確保ができる港湾整備に取り組むことで、大規模自
然災害(地震・津波、高潮)等
等に強い、安全・安心な四国を実
現します。
Vision2
産業競争に
に強い四国を支える港湾
地域の活性化を実現
アジア地域の著しい経済成長や国際水平分業体制の進展
い経済成長や国際水平分業体制の進展
を背景に、四国とアジア地域の外貿コンテナ貨物流動は増加
しており、今後も増加することが予想されます。このため、こ
れらの地域との貨物流動を一層効率化するため港湾機能を
充実させることにより、国際競争力を有する臨海部産業の支
援に取り組み、産業競争に強い四国を実現します
援に取り組み、産業競争に強い四国を実現します。
Vision3
人々の暮らしと
らしと調和した港湾・空港・海岸
豊か な暮ら しを実現
みなとは古くから地域の暮らしを支え、特色ある歴史・文化
みなとは古くから地域の暮らしを支え
を育んできました。近年、地域の個性を活かした地域づくり
を育んできました。近年、地域の個性を活かした地域づくりが
求められており、各地でみなとを活かした地域づくりが進めら
れています。みなとを核とした地域活性化・地域振興を進め、
豊かな暮らしを実現します。
また、空港においては利便性向上のための機能充実、
バリアフリー化の進展等を実現します
を実現します。
※本資料では、「港」の有する多様な機能のうち背後都市も含めた広域的な機能を記述する際には平仮名で「みなと」
※本資料では、「港」の有する多様な機能
を記述する際には平仮名で「みなと」
と表記しています。
Vision4
環境と調和し た港湾・海岸
豊 か な 環 境 を 実 現
瀬戸内海における海面清掃や干潟・藻場の再生など、環境
保全・修復を進めることにより、瀬戸内海の豊かな自然環境
の保全に取り組みます。また、港湾におけるリサイクル資源
の取り扱いを効率化し、循環型社会の形成を支援することに
より、四国における豊かな環境を実現します
2
Ⅰ.四国の地理的・自然的条件と港の特性
1.豊かな自然環境
◆総面積 18,808km²の大きな島とその周辺の小島から構成される四国は、北は多島美あふれる瀬戸内
海、南は珊瑚が生息する太平洋に面し、東西は魚種の豊富な紀伊水道、豊後水道に囲まれ、豊かな自
然環境に恵まれています。
せきりょう
◆四国の気候は中央の脊梁山脈をはさみ南北で異なる特徴をもち、北部は温暖小雨な瀬戸内海式気
候、南部は黒潮の影響から温暖多雨な太平洋側気候となっています。
瀬戸内海
香川県
紀
伊
水
道
徳島県
愛媛県
豊
後
水
道
高知県
太平洋
▲夕日に映える瀬戸内海の多島美(上)と
高知県奈半利町の珊瑚(下)。四国は豊か
な自然に恵まれている。
◆四国の海岸線は太平洋と瀬戸内海に囲まれており、瀬戸内海の白砂青松の砂浜や愛媛県南部のリア
ス式海岸など多種多様な特徴を有します。こうした海岸線は古くから生活やレクリエーションの場として
活用されています。
◆四国は臨海部に人口、都市が集中しており、津波、高潮被害などから人命・財産を守るための防波堤
整備、海岸整備が求められています。
四国の臨海部における面積等の全国との比較
四国は臨海部に集中
全国, 21%
面積
▲瀬戸内海国立公園に指定され、白砂青松の名勝とし
て知られる香川県さぬき市の「津田の松原」
四国, 36%
全国, 42%
人口
工業
出荷額
四国, 69%
全国, 41%
四国, 75%
0%
▲美しい景観を誇る愛媛県南部のリアス式海岸
3
20%
40%
60%
80%
2.港湾・空港の特性
◆四国には152の港湾があり、うち13港が重要港湾となっています。四国の港湾数は全国シェア14.3%
であり、面積の全国シェアが5%であることを考えると、四国には非常に多くの港湾があることが分か
ります。
◆四国には4つの空港があり、国際、国内の定期便、チャーター便が発着しています。
四国管内の主な港湾・空港位置図
高松港
坂出港
高松空港
徳島飛行場
香川県
今治港
東予港
新居浜港
松山港
松山空港
徳島小松島港
三島川之江港
徳島県 橘港
高知県
高知空港
愛媛県
八幡浜港
高知港
須崎港
宇和島港
室津港
重要港湾
上川口港
特定地域振興重要港湾
宿毛湾港
避難港
空港・飛行場
事業実施区間
8の字ネットワーク(供用/暫定供用含む)
道路凡例
8の字ネットワーク(計画・予定)
その他高規格道路ネットワーク
3.港湾の状況 (取扱貨物量)
◆四国の港湾取扱貨物は内貿が中心で、全国的にみると取扱量は少ない方ですが、1 人あたりの港湾
取扱貨物量としてみると全国で1位となっており、港湾機能がより地域の産業、暮らしと密接に関連し
ていることが分かります。
◆四国の港湾の総取扱貨物量は平成 11 年以降ほぼ横ばいとなっています。
港湾取扱貨物量
港湾取扱貨物量
(百万トン)
700
(トン/人)
70
(百万トン)
四国の総取扱貨物量の推移
四国の港湾の総取扱貨物量の推移
(%)
350
16
60
300
14
500
50
250
12
400
40
300
30
200
20
四国は全国1位
600
100
沖縄
九州
四国
中国
近畿
中部
内貿(フェリー除く)
北陸
関東
東北
北海道
0
10
00
10
200
8
150
6
100
4
50
2
0
0
H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17
内貿(フェリー)
出典:《貨物量》 港湾統計(平成17年)
《 人口 》 国勢調査(平成17年)
外貿
1人あたりの
港湾取扱貨物量
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
全国に占める割合
出典:港湾統計(平成2~17年)
4
海運、港湾の変遷について
ト ピ ッ ク ス
とうしょ
港湾が多いのは、古来より海運が島嶼地域の「生活の足」としての役割を果たしてきたことに由来し、
本四三架橋時代を迎えた現在も四国の人流、物流を支えています。
瀬戸内海は古来より交通の大動脈となっており、古代
においては北部九州と畿内(難波津)の2つの拠点を結ぶ
主要な航路として、また朝鮮や中国への使節が利用する
重要な交通路となっていました。このため、大和朝廷をは
じめ、各時代において瀬戸内海一帯の港や航路、船の整
備が進められました。
江戸時代には船の往来はますます頻繁となり、沿岸部
▲近世瀬戸内海の廻船(瀬戸内海歴史民俗資料館)
においても大規模な新田開発が進み商品作物が盛んに
栽培され、これらの産物は千石船や弁財船によって全国
的に運ばれ、西廻り航路の開設もあいまって、瀬戸内海
は海運時代の最盛期を迎えました。
これとあわせて、各地で港と町が一体となった港町が形
成され港町独特の文化も発達し、金刀比羅宮をはじめと
した海上安全の信仰も広く江戸庶民にまで広まりました。
明治時代以降は、江戸時代の木綿機業の蓄積の上に
繊維業を中心とする軽工業が発達し、造船業、化学工業
等、海への依存度の高い産業がこれまでの蓄積の上に
発達し、戦後の臨海部を舞台とした重化学工業化を経て
▲金比羅詣に使われた太助燈籠(丸亀港)
現在に至ることとなります。
大阪
兵庫
明石
室津
大多府
徳島
由良
高松
丸亀
川之江
府内
八幡浜
宇和島
日向路
(細島へ)
南海路
(江戸へ)
大回り(江戸へ)
▲江戸時代の瀬戸内海航路(西回り航路など)
5
日比
下津井
鞆
門司
大島
壬生川
今治
三津
郡中
長浜
津和知
家室
上関
室積
笠戸
中関
下関
尾道
忠海
御手洗
広島
宮島
北前船(西回り)
牛窓
北前船の航路
沖乗り
地乗り
『愛媛県史 近世』より作成
4.港湾の状況 (輸出入・移出入)
◆四国の輸入総量は輸出総量の 6 倍と輸入超過になっています。
◆主な輸出貨物は鉱産品(石灰石)、化学工業品(セメント・化学薬品・コークス)となっており、
全体の 84.1%を占めています。
◆主な輸入貨物は、鉱産品(石炭・原油)と林産品(木材チップ)で、全体の 91.4%を占めています。
● 四国及び全国の輸出品目の内訳(トンベース)
鉱産品
四国
金属機械工業品
全国
0%
合計
化学工業品
20%
合計 2,488 万トン
化学工業品
40%
60%
57 万トン
80%
100%
● 四国及び全国の輸入品目の内訳(トンベース)
林産品
四国
鉱産品
合計
化学工業品
鉱産品
全国
0%
20%
40%
60%
80%
農水産品
金属機械工業品
林産品
化学工業品
鉱産品
軽工業品
雑工業品
特殊品
分類不能のもの
313 万トン
合計 9,623 万トン
100%
港湾統計(平成 16 年)
◆四国の主な移出貨物は鉱産品(砂利・砂)、化学工業品(セメント、重油、石油製品、化学薬品)、軽工業
品(紙・パルプ)であり、各港の地域産業に特化した港湾利用がされています。
◆四国の主な移入貨物は鉱産品(石炭、砂利・砂、原油、石灰石、非金属鉱物)、化学工業品(重油、石油
製品、化学薬品)であり、産業の原材料の移入が多くなっています。
● 四国及び全国の移出品目の内訳(トンベース)
四国
鉱産品
全国
鉱産品
0%
20%
化学工業品
金属機械工業品
40%
合計
合計 5,772 万トン
化学工業品
60%
80%
377 万トン
100%
● 四国及び全国の移入品目の内訳(トンベース)
四国
鉱産品
全国
鉱産品
0%
20%
金属機械工業品
40%
60%
化学工業品
合計
化学工業品
合計 5,590 万トン
80%
農水産品
金属機械工業品
林産品
化学工業品
鉱産品
軽工業品
雑工業品
特殊品
分類不能のもの
316 万トン
100%
港湾統計(平成 16 年)
6
5.産業の特性
◆四国地域における製造品出荷額が最も高いのは化学工業、パルプ・紙・紙加工品製造業であり、
次いで石油製品・石炭製品製造業の順となっています。
◆製造品出荷額の全国シェアはパルプ・紙加工品製造業が最も高く、次いで非鉄金属製造業、木材・
木製品が高いシェアを占め、我が国の暮らしと産業を支えています。
◆四国では製造業が盛んで、生産量などで日本一、世界一を誇る企業が多数存在しています。
(百億円)
主要産業の製造品出荷額の推移
主要産業の製造品出荷額の推移
(%)
100
14
90
①化学工業
②パルプ・紙・紙加工品 12
主要産業の製造品出荷額の全国シェアの推移
主要産業の製造品出荷額の全国シェアの推移
①パルプ・紙・紙加工品
80
10
70
60
③石油製品・石炭製品
8
④非鉄金属
⑤輸送用機械器具
6
②非鉄金属
③木材・木製品
④石油製品・石炭製品
50
40
30
4
20
⑥木材・木製品
10
⑤化学工業
2
⑥輸送用機械器具
0
0
S.63 H.2 H.4 H.6 H.8 H.10 H.12 H.14 H.16
S.63 H.2 H.4 H.6 H.8 H.10 H.12 H.14 H.16
出典:工業統計資料
● 四国が誇る 日本一・世界一の企業
日 本 一
7
世 界 一
阿波製紙(株)
徳
自動車用濾紙の生産
島
(株)大塚製薬工場
県
輸液製品の生産
日亜化学工業(株)
LED、蛍光体の生産
(株)河野メリクロン
シンビジウムの種苗の生産
(株)加ト吉
冷凍食品(フライ、麺類など)の生産
香 (株)タダノ
川
建設用クレーン、車両搭載型クレーンの生産
県 南海プライウッド(株)
住宅用ラミネート(プリント)天井版の生産
東洋炭素(株)詫間事業所
等方性高密度黒鉛の生産
日プラ(株)
水族館用大型アクリルパネルの生産
西原金属工業(株)
水晶ディバイスセラミックパッケージ用封筒シールの生産
光ピックアップ用半導体レーザー向けガラス端子用パーツ生産
大王製紙(株)三島工場
単一工場での紙、板紙の生産
今治造船(株)
造船
愛 ユニ・チャーム(株)
媛
紙おむつ・生理用品の販売
県
住友金属鉱山(株)愛媛工場
金の生産
クラレ西条(株)
液晶偏光用ビニロンフィルムの生産
ハリソン東芝ライティング(株)
液晶バックライト用冷陰極放電灯、ウェッジベースランプの生産
住友化学工業(株)愛媛工場
高純度アルミナ、半導体封止材用エポキシ樹脂の生産
帝人化成(株)松山工場
DVD用ポリカーボネート樹脂の生産
東レ(株)愛媛工場
高性能炭素繊維の生産
兼松エンジニアリング(株)
高
強力吸引作業車の生産
知
日鉄鉱業(株)鳥形山鉱業所
県
石灰石の生産量
高知カシオ(株)
デジタルカメラ用TFT液晶モニターの生産
ニッポン高度紙工業(株)
電解コンデンサ用セパレータの生産
6.臨海部における産業
◆四国地域では瀬戸内海に面する臨海部を中心に、古くから造船業や紙・パルプ、化学工業、石油・石
炭製品などの基礎素材型産業を中心に発展してきました。現在でも基礎素材型産業の製造品出荷額
等の割合は、製造業全体の 3 割を超え、全国よりも高い割合になっています。
坂出港:火力発電所(石油)
コスモ(石油)
三菱化学(コークス)
川崎造船(造船)
三島川之江港:大王製紙(製紙) 、愛媛製紙(製紙)、リンテック(製紙)、 カミ商事(製紙)
ダイオーペーパーコンバーティング(製紙)、 丸住製紙(製紙)
高 松 港: 四国ドック(造船)
重油・石油製品販売 (石油)
東京製鐵(金属)
高松郊外: タダノ(建設輸送機械)
南海プライウッド(木材)
日プラ(化学)
直島:三菱マテリアル(金属)
新居浜港:住友化学(化学) 、住友金属鉱山(非鉄金属)
住友ダウ(化学)、 ヤスハラケミカル(化学)
火力発電所(石炭)
多度津港:常石造船
岩城島:岩城造船
徳島小松島港:
大塚化学(化学)
マルハ物産(食品)
新日本理化(化学)
日立化成ポリマー (化学)
阿波製紙(製紙)
日新紡績(化学)
東亜合成(化学)
住友林業クレスト(木材)
日本製紙(製紙)
王子製紙(製紙)
詫間港:東洋炭素(化学)
小浦:今治造船
今治港:吉野石膏(石膏ボード)
日本食研(食品)
大西:新来島ドック
菊間:太陽石油
松山港:帝人化成(化学) 、三菱化学(化学)
東レ(化学) 、井関農機(機械器具)
ダイソー(化学)、四国ガス(ガス)
長浜:
(木材)
橘港:日亜化学工業(化学)
日本電工(金属)
四国電力(石油、石炭)
電源開発火力発電(石炭)
東予港:今治造船(造船)、日新製鋼(鉄鋼)
クラレ(化学)、四国電力(石炭)
須崎港:住友大阪セメント(セメント)
日鉄鉱業(石灰石)
製油所
製紙・ 木材工
凡
例
製造品出荷額等の業種類別構成比(四国)
セメント工場等
化学工場
火力発電所
コークス製造工場
その他
(百億円)
四国の造船 竣工実績船価の推移
38.8%
26.0%
35.2%
(%)
100%
100
140
31.8%
1988
30.7%
28.5%
39.7%
100
46.9%
60
40
40%
全国シェア
40
0%
20%
40%
基礎素材型産業
60%
80%
加工組立型産業
100%
生活関連産業
四国( 年度)
0
S63
四国は基礎素材型産業が発達
H2
H4
H6
47.2%
H8
注)対象は 20GT 以上の鋼船
製造品出荷額等の業種類別構成比(全国)
2004
30.3%
1998
28.6%
44.9%
26.5%
1988
30.2%
41.7%
28.1%
中国
15%
H10
H12
H14
H16
0
0%
H18
出典:四国運輸局 業務要覧
造船統計要覧
総 計
その他日本
25%
5,2 0 9万総トン
20
20%
20
四国
9%
その他
14%
60
60%
全国( 暦年)
80
22.4%
四国の造船 世界シェア 2006
(竣工実績総トン数)
80
80%
120
1998
例
・・ 日本一の生産量
(特定の製品)
・・ 世界一の生産量
(特定の製品)
・・ 新規投資等を決定
(2005~)
造船所
160
2004
凡
高知港:太平洋セメント(セメント)
四国鉱発(石灰石)
アサノ鉱発(石灰石)
田中石灰工業(石灰石)
JFEミネラル(石灰石)
国見山マイン(石灰石)
南海化学工業(化学)
東洋電化工業(化学)
宇治電化学工業(化学)
韓国
37%
出典:数字で見る日本の海運・造船
平成 18 年度四国管内造船事情
22.5%
●四国の石灰石(輸移出)全国シェア
0%
20%
基礎素材型産業
40%
60%
加工組立型産業
80%
全国シェア
(合計 4,445 万トン)
四国
26 %
四国以外
74%
100%
生活関連産業
0%
20%
40%
60%
80%
100%
出典:港湾統計(平成 17 年)
8
7.空港利用の特性
◆四国の空港の旅客数は国内線で約 650 万人、うち東京方面は増加傾向にあり、大阪・関西方面は
減少傾向にあります。
◆国際線は高松空港と松山空港からソウル便と上海便が就航しており、東アジア行旅客数は増加
傾向にあります。
◆航空貨物量は国内線で約 32,000 トン、国際線で約 80 トン程度となっています。
● 四国の航空旅客数
四国の国内線 航空旅客数の推移
四国の国内線 航空旅客数の推移
旅客数(万人)
800
10
700
600
500
400
東アジア行旅客数増加
8
大
阪
・
関
西
上
海
6
4
300
200
四国の国際線 航空旅客数の推移
旅客数(万人)
東
京
ソ
ウ
ル
2
100
0
H8
H9
東 京
名古屋・中部
H10
H11
H12
大阪・関西
鹿児島
H13 H14
福 岡
那 覇
H15
H16
H17 H18
0
H8
H9
H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
札 幌
その他
● 四国の航空貨物量
(千トン)
四国の国内線 航空貨物量の推移
四国の国際線 航空貨物量の推移
250
35
30
(トン)
高
知
200
25
20
松
山
15
10
150
100
高
松
50
5
0
徳
島
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
9
松
山
高
松
0
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
Ⅱ.新世紀の主な社会経済情勢等の港をとりまく情勢の変化
1.縮小する四国の地域経済
● 人口減少・少子高齢化
◆四国地域では人口は減少傾向にあり、将来的にはこの傾向がさらに強まると予測されています。
◆四国地域は高齢化が進んでおり、その率は全国の値を 10 年先行しています。人口が減少するなか、
高齢者の構成比はますます高まると予測されています。
全国及び四国における将来人口の伸びと高齢者構成比の推移
高齢者比
(%)
人口の伸び
(S60=1.0)
1.2
40
35
1.0
高齢化が全国より 10 年先行
0.8
30
25
0.6
20
15
0.4
全国(人口伸率)
全国(高齢者比)
0.2
10
四国(人口伸率)
四国(高齢者比)
5
0.0
0
S55 S60
H2
H7
H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47
出典:国勢調査
都道府県別将来推計人口(平成 14 年3 月推計 国立社会保障・人口問題研究所)
● 四国の県内総生産
◆四国の県内総生産は平成 15 年で 13 兆 3,927 億円となっており、全国の 2.7%を占めています。その推
移は平成 8 年以降、減少する傾向が見られます。
◆四国の一人あたりの県民所得は平成 15 年には 250 万円で全国平均の 84.2%となっており、全国の値
と比べ格差が生じています。その推移は平成 8 年以降、減少する傾向が見られます。
四国及び全国の県内総生産の推移
兆円(四国)
兆円(全国)
520
500
全国
480
四国
減少傾向
460
14.5
340
14.0
320
13.5
300
13.0
280
12.5
260
12.0
240
11.5
220
11.0
200
440
420
H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15
出典:国勢調査(平成 15 年度)
一人あたりの県民所得
(万円)
全国
四国
全国平均との所得格差
H6
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15
出典:国勢調査(平成 15 年度)
10
2.迫る大規模自然災害
◆四国地方太平洋側においては、東南海・南海地震といった大規模地震の発生が懸念されています。
地震に伴い、3m~11m程度の津波が太平洋沿岸に来襲すると想定されています。
◆近年、台風による高波、高潮の被害が頻発しています。平成 16 年 8 月、高松市において発生した
高潮では既往最高潮位を 50cm 上回る潮位が記録され、1 万 5 千を超える家屋が浸水被害を受け
ました。
● 海 溝 沿 いの主 な地 震 の今 後 30年 以 内 の発 生 確 率
根室沖(M7.9程度)
30~40%
※20%以上、北海道~九州のみ抽出
基準日:2007年1月1日
三陸沖 北部
(M7.1~7.6)90%程度
南関東
(M6.7~7.2程
度)70%程度
宮城県沖(M7.5前後)
99%
東海(M8.0程度)
87%程度
三陸沖 南部海溝寄
(M7.7前後)
70~80%
安芸灘~豊後水道
(M6.7~7.4)
40%程度
南海(M8.4前後)
50%程度
三陸沖~房総沖
津波型(M8.2前後)
20%程度
東南海(M8.1前後)
60~70%
東南海・南海地震による被害想定
○死 者 数:約22,400人
○経済被害:約57兆円(うち直接被害43兆円)
出典:地震調査研究推進本部地震調査委員会
「確率論的地震動予測地図」より四国地方整備局作成
● 太平洋沿岸の 想定津波の 高さ
● 頻発す る 高潮被害
想定津波高>現況堤防高
想定津波高<現況堤防高
現況堤防高
・ ▲台風16号(H16.8.30~31)
・ 香川県高松市で発生した高潮による被害
想定津波の高さ
15
10
5
(m)
串本町
御坊市
和歌山市
阿南市
室戸市
高知市
須崎市
土佐清水市
宿毛市
宇和島市
八幡浜市
大分市
佐伯市
延岡市
宮崎市
鹿屋市
鹿児島市
0
赤字:港湾海岸総延長 10km 以上の市町村
出典:中央防災会議資料、津波・耐震調査結果(H16.5)を基に港湾局作成
11
・ ▲台風23号(H16.10.19)
・ 高知県室戸市で発生した高波・高潮による被害
3.四国の工場立地件数、設備投資額
◆全国の工場立地件数は近年急激に増加していますが、四国はほぼ横ばいとなっています。
◆設備投資額は全国、四国共に増加傾向にあります。
工場立地件数の推移
工場立地件数の推移
四国(件)
90
全国(件)
1,800
1,800
80
70
1,200
1,200
60
50
全国の増加傾向
に立ち遅れてい
る四国
.
40
600
600
30
20
10
0
0
10年
11年
12年
徳島県
13年
香川県
14年
15年
愛媛県
16年
高知県
17年
全国
四国及び全国の設備投資動向
四国及び全国の設備投資動向
四国(億円)
6,000
0
18年
全国(億円)
300,000
5,000
250,000
4,000
200,000
3,000
150,000
2,000
100,000
1,000
50,000
0
0
H14
H15
製造業(四国)
H16
H17
非製造業(四国)
H18
全産業(全国)
出典:H14~18 年度四国地方民間企業設備投資
動向調査(日本政策投資銀行四国支店)
4.四国の有効求人倍率
◆四国は香川を除き 1.0 以下であり、全国値よりも低い水準となっています。
特に、高知県は 2006 年 10 月求人倍率は全国で最低となっています。
1.6
1.4
1.2
1.0
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
四国の県別 有効求人倍率の推移
四国の県別 有効求人倍率の推移
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
全国
資料:「職業安定業務統計」
厚生労働省
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
12
5.伸びる四国の貿易額
◆四国の貿易額は 5 年間で約 2 倍となっており、輸入・輸出とも全国を上回る率で増加しています。
◆増加要因は、輸出は造船業や化学工業等の好調、輸入は原油価格の高騰等と考えられます。
◆平成 11 年以降は 7 年連続して輸入超過となっています。
四国の貿易額の推移と伸率
億円
30,000
(%)
全国を上回る率で増加
1.4
25,000
1.2
20,000
1.0
0.8
15,000
出典:神戸税関資料
「貿易統計」財務省
0.6
10,000
0.4
5,000
0.2
0
0.0
H13
H14
H15
輸出
H16
輸入
H17
H18
全国伸率
四国伸率
6.アジアとの結びつきを強める四国企業
◆四国地域では企業の海外進出のうちアジアへの進出傾向が顕著であり、アジアへの進出数が全体
の9割超、特に中国への進出数は全体の6割を超えており、その割合は全国を大きく上回っていま
す。このことから貨物だけでなく、企業活動においても四国と中国をはじめとしたアジア諸国との結
びつきが強いことが分かります。
● 進出企業の業種別内訳
● 全国及び四国企業の海外進出先の状況
食料品
5.1%
繊維・衣服
5.8%
中国
38.8%
全国
その他アジア
23.9%
中国
63.8%
四国
0%
20%
北アメリカ
19.0%
その他アジア
27.9%
40%
60%
80%
その他
18.3%
その他
8.3%
100%
全国
電気・機械
23.3%
精密機械 輸送用機械
13.1%
16.2%
四国
繊維・衣服
36%
輸送用機械
22%
0%
20%
40%
化学
14.6%
パルプ・紙
14%
その他
15%
食料品
13%
60%
80%
100%
出典:
「海外事業活動基本調査」経済産業省
出典:四国経済概観
(企業数)
四国企業の地域別海外進出状況
160
140
その他
北米
120
100
アジア進出
が9割
その他アジア
80
60
40
中 国
中国進出は
全体の6割
20
出典:四国経済概観
0
H5
13
その他
15%
H6
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16
7.増える四国の外貿コンテナ貨物量
◆四国の外貿コンテナ貨物の取扱量は増加の一途をたどっており、平成 7 年の取扱量と比べると
10 年間で約 5 倍強の伸びとなっています。
◆各港別では高松港の伸びが顕著になっており、取扱品目から衣類・その他繊維製品、繊維工業品
の取扱量が伸びたことが要因と考えられます。
四国の外貿コンテナ取扱量(輸出入計)
四国の外貿コンテナ取扱量(輸出入計)
千TEU
120
100
80
高知港
三島川之江港
今治港
松山港
高松港
徳島小松島港
10年間で5倍増
60
40
20
0
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
(速報値)
出典:港湾統計(平成 18 年)
8.進展する四国と東アジア物流の準国内化
◆四国で生産消費されるコンテナ貨物のうち、東アジア(特に中国)向け貨物は急速に拡大しています。
◆外貿定期コンテナ航路は平成 4 年の今治~釜山航路開設以降、東アジアとの航路開設が進み、東ア
ジアとの物流が準国内化しているといわれています。
●四国の生産・消費コンテナ貨物の東アジア向け貨物輸送の伸び
H 5年
韓国
台湾
香
港
中国
中国増加
H10年
韓国
台湾
H15年
韓国
台湾 香港
0
●東アジア地域と四国を結ぶ定期航路の変遷
香港
50
中国
中国
100
150
千トン
出典:全国輸出入コンテナ貨物流動調査(1ヶ月調査)
14
9.進む船舶の大型化
◆貨物需要の増加、輸送の効率化に対応して、外航船舶、内航船舶ともに船型は大型化する傾向に
あります。この傾向はバルクキャリア、コンテナ船、フェリーのいずれにも共通して見られます。
世界のバルクキャリア船型の動向
世界のバルクキャリ
ア船型の動向( 船舶大型化)
(%)
100
3.4
4.2
4.8
5.4
6.3
6.8
7.7
8.0
8.6
9.2
9.2
10.1
10.6
9.8
10.2
10.3
40
19.8
20.7
22.6
24.5
25.4
26.8
28.2
29.3
32.1
33.6
35.7
35.9
38.5
42.0
42.8
43.1
35
80
60
40
千総トン
34,644 総トン
885 隻
進む船舶の大型化
4万トン以上の船舶増加
76.8
75.1
72.6
70.1
四国の重要港湾入港外航商船(1万総トン以上)の
四国の重要港湾入港外航商船(1
万総トン以上)
一隻あたり平均総トン数の推移
の一隻あたり平均総トン数の推移
30
68.3
66.4
64.1
62.7
59.3
57.2
20
55.1
54.0
50.9
48.3
46.9
46.6
25
0
S55 S57 S59 S61 S63 H2
H4
1万DWT以上
H6
H8 H10 H11 H12 H13 H15 H16 H17
4万DWT以上
20
12万DWT以上
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17
出典:港湾統計(平成7-17 年)
四国の重要港湾を対象(宿毛湾港・八幡浜港を除く)
● 大型化す る 四国港湾寄港の 内航定期船
大型化するフェリー
大型化するコンテナ船
大型化するRORO船
オレンジフェリー
井本商運
大王海運
(大阪港、神戸港、新居浜港、
(大阪港、神戸港、松山港、
(千葉港、泉北港、三島川之江港)
東予港、詫間港)
新居浜港、詫間港、高松港)
「おれんじエース」
7,318GT(トラック107台)
499GT(72~140TEU)
「第8有明丸」2,722GT
(トラック48台、乗用車120台)
大型化
大型化
平成17年1月
~
平成18年6月
「おれんじホープ」
15,732GT(トラック154台)
写真提供:四国開発フェリー
大型化
平成16年1月
~
749GT(240~250TEU)
写真提供:井本商運
「第2はる丸」7,751GT
(トラック100台、乗用車250台)
写真提供:大王海運
GT…Gross Ton (総トン数) の略で、船舶の大きさを示す単位
TEU…Twenty feet Equivalent Unit の略で、コンテナ取扱貨物量を示す単位 (20フィートコンテナ1個=1TEU)
15
10.みなとオアシスの展開
◆高度成長期の「みなと」の機能強化は結果として人々をみなとや海から遠ざけてしまいました。近年
「みなと」を取り巻く環境の質的転換が迫られており、「みなとオアシス」制度を進め、魅力ある個性豊
かな賑わいの場の創出に力をそそいでいます。
● 四国のみなとオアシス登録状況
H19.5.1現在
みなとオアシス大坂城残石記念公園
H17.8登録
みなとオアシスうたづウミホタル
H18.6登録
本登録港
宮浦港
みなとオアシス伯方
H16.8登録
仮登録港
仮登録検討中
高松港
弓削港
オアシス登録候補
詫間港
徳島小松島港
松山観光港
新居浜港
八幡浜港みなとオアシス
H17.8登録
浅川港
三崎港
三瓶(みかめ)港
H19 以降仮登録検討
日和佐(ひわさ)港
小松島みなとオアシス
H19 以降仮登録検討
みなとオアシス奈半利(なはり)
H16.8登録
室津港
みなとオアシス手結(てい)
H18.10登録
久礼(くれ)港
H19 以降仮登録検討
宇和島港
H19 以降仮登録検討
みなとオアシス宿毛(すくも)
H19.3登録
小松島みなとオアシス
H16.8登録
みなとオアシス須崎(すさき)
H16仮登録
みなとオアシスあしずり
H18.12登録
● 四国のみなとオアシスについて
みなとオアシス手結
●手結港海岸緑地公園の海岸で毎年7月に開
催。(マリンフェスティバル in YASU)
●手結港周辺は、マリンスポーツ等を中心と
した活動を通年開催しており、年間約20
万人を越える来場者で賑わっています。
写真のイベントには、若者を中心に約
1,000 人の来場者が訪れています。
イベントで賑わう”みなとオアシス“
八幡浜港みなとオアシス
●八幡浜港において毎月第2土曜日に
「やわたはま海鮮朝市」を開催。
本海鮮朝市は毎回、市内外からの約
5,000 人の来場者で賑わいを見せて
います。
地域の特徴を活かしたイベントを開催
16
11.港湾の新たなニーズへの対応
◆四国は人口に占める小型船舶の所有割合が高く、海との関わりが深い地域です。近年では係留施
設不足による放置艇対策や親水空間創出、遊休化した既存施設の活用による地域活性化など港湾
空間に対する新たなニーズが高まっています。
■ 放置艇対策
人口千人あたりのプレジャーボート在籍隻数
四国>全国平均
(隻/千人)
10.00
10
9.27
8.008
8.31
7.32
6.006
4.004
3.88
2.002
2.32
0
0.00
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
全国
出典:日本小型船舶検査機構
▲津波や高潮などの災害時に流出し、
被害拡大が危惧される小型船等
■ 親水性空間の創出
▲美しく生まれ変わった高松サンポート地区
▲魅力あふれる親水性空間(高松サンポート地区)
■ 既存施設活用による地域活性化
利用率の低い物揚場を機能転換
▲遊休化していた倉庫などを活用することで、
賑わいを取り戻した高松港 北浜アリー周辺
▲高松港 北浜アリー周辺完成イメージ
17
12.瀬戸内海の藻場・干潟の減少
◆藻場、干潟は魚介類の生育、生態系の維持、また水質浄化など海洋環境にとって重要な役割を果た
しています。しかし、瀬戸内海では藻場・干潟の面積が減少する傾向にあります。生物の多様性を保
ち、海洋環境を維持、回復するためにはこれらの減少を早急に食い止め、増加に転じさせることが求
められています。
● ア マ モ 場・ 干潟の 減少
瀬戸内海におけるアマモ場面積の推移
瀬戸内海におけるアマモ場の推移
(千ha)
25
瀬戸内海における干潟の推移
瀬戸内海における干潟面積の推移
(千ha)
30
25
20
減少
20
減少
15
10
15
10
5
5
0
0
1960
1966
1971
1978
1898
1989~90
出典:1960、1966、1971 年:「南西海区水産研究所調査」水産庁
1978、1989~1990 年:「第4回自然環境保全基礎調査」環境庁
1925
1949
1969
1978
1989~90
出典:1898、1925、1949、1969 年:「瀬戸内海要覧」旧建設省中国地方建設局
1978、1989~1990 年:「第4回自然環境保全基礎調査」環境庁
● 自然海岸の 減少
海岸区分の変遷
海岸区分の変遷
四国の自然海岸延長の変遷
(km)
1700
100%
自然海岸が減少
1650
80%
60%
1600
40%
1550
20%
1500
0%
1300
自然海岸
S53
S59-61
H5-6
H9-10
出典:「自然環境保全基礎調査」環境庁
半自然海岸
人工海岸
第
4
回
第
5
回
第5回
高知県
1350
第
3
回
第4回
第
2
回
第3回
第
5
回
第2回
第
4
回
第5回
第
3
回
第4回
第
2
回
第3回
愛媛県
第
5
回
第2回
第
4
回
第5回
第
3
回
第4回
第
2
回
第3回
香川県
第
5
回
第2回
第
4
回
第5回
第
3
回
第4回
徳島県
第
2
回
第3回
第
5
回
第2回
第
4
回
第5回
1400
第
3
回
第4回
第2回
第
2
回
第3回
1450
瀬戸内海
全体
河口部
自然環境保全基礎調査:第2 回(1978 年)
、第3 回(1984 年)、
第4 回(1993 年)、第5 回(1998 年)
出典:高松港湾空港技術調査事務所ホームページ
自然海岸の変遷 ( 徳島県松茂町 徳島飛行場 )
徳島飛行場では大型航空機就航に必要な滑走路延長の確保のための飛行場整備が進め
られています。失われた砂浜を他の場所に再生するなど、自然環境に与える影響が最小限
になるよう配慮した整備(ミチゲーション)が進められています。
ミチゲーションによる
人工海浜の再生
昭和41年撮影 (徳島飛行場)
埋立による
砂浜の消失
平成19年 3月撮影 (徳島飛行場)
18
13.進むリサイクルへの取り組み
◆四国の各港湾では循環型社会の形成に向けて様々な再利用資材が扱われており、その取扱量は
全体的に増加する傾向にあります。
■四国の再利用資材取扱貨物量
千トン
600
増加傾向
500
3 ヶ年平均.453 千トン
400
3 ヶ年平均.367 千トン
300
200
100
0
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
出展:港湾統計(平成 10~16 年)
ト ピ ッ ク ス
▲ヤードに保管されている古紙(三島川之江港)
四国のリサイクルポート(三島川之江港における事例)
愛媛県の三島川之江港の背後地域は古くから「紙のまち」として広く知られています。
平成18年12月に四国の港としてはじめて総合静脈物流拠点港(リサイクルポート)に指定されまし
た。三島川之江港は立地する製紙産業の古紙回収の物流拠点港として、古紙のリサイクルや産業廃
棄物を燃料として有効利用するなど、循環型社会の形成に取り組んでいます。
また、製紙スラッジ焼却灰のリサイクル事業も計画され、今後さらに循環資源やリサイクル製品の
取扱量の増大が見込まれています。
三島川之江港
古紙リサイクル、製紙スラッジ焼却灰
の有効活用
古紙リサイクル
(移入) 古紙、バイオマス
燃料
(移出) 再生紙、土木資材
土壌改良材
人工ゼオライト
19
Ⅲ.四国の港湾・空港の将来像を考える際に考慮する視点
四国の強みを活かし、弱みを克服
◆◇◆◇ 四国の強み ◇◆◇◆
◆◇◆◇ 四国の弱み ◇◆◇◆
①四方を海に開かれている
②成長著しい東アジアとの強い結びつき
③特定品目の生産量で世界一、日本一を誇る企業が存在
④多くの潜在的貨物量がある
⑤瀬戸内海や四万十川などの美しい自然や歴史・文化
①急峻な地形・脆弱な地盤で自然災害が多い
②人口が少なく経済規模が小さい
③少子高齢化の進展
④インフラ整備の遅れ
四国の持続的・自立的発展には、将来像を考える際に “強み”を戦略的に活用し、“弱み”を克服する
知恵と工夫が必要です。これらを考慮し、特筆すべき視点は以下の通りです。
1.切迫する大規模自然災害への備え
2.産業競争力の確保、東アジアとの関わり
四国では、東南海・南海地震が切迫しており、太平
洋沿岸では甚大な被害が予測されています。この大
規模地震災害に備え、四国地域の人々の生命・財産
を守り、減災も考慮したハード・ソフト両面からの対策
が必要です。
また、大規模地震により港湾施設が被災した場合、
地域の経済活動に多大な影響を及ぼすため、被災時
にも一定の物流機能の確保が必要です。さらに“台風
常襲地帯”である四国は、近年深刻な高潮被害も頻
発しており、高潮対策も重要です。
中国をはじめとする東アジアの経済成長は著しく、
生産工場としてだけでなく消費市場としても注目され
ています。四国の重要港湾では外貿コンテナ取扱量
が年々増加しており、その多くは東アジアとの輸送増
大によるものです。東アジアとの物流は国内輸送と
一体化してきており、準国内物流化が進んでいるとい
われています。全国的にも四国は東アジアとの結び
つきが強く、東アジアの経済成長を追い風に地域を
活性化するため、より効率のよい海上輸送サービス
を実現し、地域産業の国際競争力の強化を物流面か
ら支援する必要があります。
四
の
視
点
3.人々の生活、自然環境との調和
近年、市町村合併により地域の自主決定力が増
し、地域の個性を活かした「まちづくり」が進められて
います。特に『みなとまち』と呼ばれる地域では、遊休
化した地域資源を活かした賑わい創出が求められて
います。みなと周辺だけでなく港湾背後圏と一体化し
た“みなとまちづくり”を進め、地域住民とともに地域
活性化に取り組む必要があります。また、四国は豊
かな自然に恵まれ、これらを保全・回復し、みなとま
ちのもつ歴史・文化と合わせて地域の魅力を高め、観
光資源として活用することが求められています。
4.港湾の機能分担、他地域との関わり
港湾をとりまく情勢の変化をふまえ、港湾に寄せ
られる要請も多種多様なものになっています。こう
した要請に効率的かつ効果的に応えていくために
は、適切なゾーニング(区分け)により港湾内にお
ける機能分担を図る必要があります。また、港湾間
の連携・機能分担を図ることはもとより、港湾背後地
域だけでなくより広域な範囲においてエリアマネー
ジメントの概念を導入し、地域間の連携・機能分担
を考慮する必要があります。
これら4つの視点をふまえ、四国の港湾・空港の将来像を四本柱のビジョンとして考えます。
強い四国をめざす! 四国の港湾・空港ビジョン
【VISION 1】 大規模自然災害等に強い港湾・海岸
P21
【VISION 2】 産業競争に強い四国を支える港湾
P25
【VISION 3】 人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
P33
【VISION 4】 環境と調和した港湾・海岸
P38
20
Ⅳ.期待される四国の港湾・空港の将来像
VISION 1 大規模自然災害等に強い港湾・海岸
◆津波や高潮災害から人命、財産を守る(海岸保全施設整備、ハザードマップ整備支援など)
津波の来襲や高潮被害が予想される地域の港湾においては、港湾背後地域の人命・財産を守るため、
湾口防波堤の整備や、防潮堤の整備、施設の耐震化など、海辺へのアクセスにも配慮しつつ進めます。
また、被害を最小限にとどめるには、施設の整備によるハード面の対策だけでなく、適切な避難のため
の迅速な情報伝達などソフト面の対策も重要であり、ハザードマップの策定や防災意識の向上、港湾貨物
や船舶の流出対策などハード・ソフト一体となった対策を講じます。
四国の主な海岸保全施設と地震対策
土庄港海岸
浸水・侵食に強い海岸づくり
【香川】 高松港・三本松港・白鳥港
東南海・南海地震対策
高松港海岸
【徳島】 撫養港・橘港・浅川港 等
松山港海岸
観音寺港・土庄港 等
【高知】
【愛媛】 松山港・岩松港・伊方港
今治港・東予港・波方港 等
高知港 (津波高潮防災ステーション)
【高知】 奈半利港 等
須崎港 (津波防波堤、防潮堤)等
ハード・ソフト一体の対策
撫養港海岸
松山港海岸イメージ
須崎港海岸
津波・高潮統合
徳島県、高知県
津波・高潮統合事業
徳島県、高知県
■ハザードマップ整備目標
津波・高潮ハザードマップ公表状況(H18.11現在)
公表していない
市町村
16(30%)
一部の地域を
公表した市町村
6(11%)
目
54
市町村
全ての地域を
公表した市町村
32(59%)
平成21年度 目標
54
市町村
全ての地域を
公表した市町村
54 (100%)
標
・耐震化が不十分な施設に防護されている面積を無くします。
(平成 17 年度で 175ha)
・津波・高潮による災害から一定水準の安全性が確保されていない地域の面積 1,600ha を
目指します。
(平成 17 年度で 4,220ha)
・侵食海岸における防護が完了していない汀線『0』を目指します。
(平成 17 年度で 20%)
・四国管内沿岸市町村の津波ハザードマップ公表率 100%を目指します。
21
VISION 1 大規模自然災害等に強い港湾・海岸
◆大規模地震発生時における海上輸送機能や避難拠点の確保
四国地域は臨海部に人口・資産が集中しており、とりわけ港湾背後に大都市を抱える場合が多くなって
います。このため、近い将来の発生が確実視される東南海・南海地震発生に備え、港湾において船舶によ
る緊急物資などを輸送する拠点としての機能を確保するとともに、避難などに資する広場や緊急物資の保
管基地などの防災拠点としての機能を確保するとともに、瓦礫の仮置場所として利用するなど各地域の被
害想定を勘案しながら、港湾の利用について事前に関係者による検討を行います。また被災地域における
早期の経済復興と産業の国際競争力維持のため、一定の物流機能の確保を図ると共に、機能が低下した
港湾や陸上輸送を回避するための代替港湾を利用した輸送機能の確保を図ります。
発災後は緊急度の高いものから早期に復旧
緊急輸送道路
臨港道路(橋梁・高架部)の耐震補強
防災拠点の整備
臨港道路
防災拠点緑地
緊急度に応じた
耐震強化岸壁の整備
耐震強化岸壁
▲阪神淡路大震災で崩れた岸壁
耐震強化岸壁整備状況
耐震強化岸壁
土庄港
平成 18 年度
坂出港
高松港
三本松港
詫間港
中島港
今治港
徳島小松島港
新居浜港
松山港
整備完了バース
30%
(7 港9バース)
東予港
高知港
八幡浜港
橘港
平成20年代前半
整備完了バース
浅川港
40%
甲浦港
奈半利港
防災拠点緑地
須崎港
平成18年度
宇和島港
耐震強化
岸壁数
整備済
宿毛湾港
下田港
あしずり港
目
整備中
平成19年4月現在
4港
約12ha
9
4
計画
17
小 計
30
平成20年代前半
+6港
+約15ha
標
・現在(H19.4)
、耐震強化岸壁は7港9バース(30%)が整備完了しています。今後、早期整備を目
標に平成 20 年代前半を目処に約 40%の完成を目指します。
22
VISION 1 大規模自然災害等に強い港湾・海岸
◆ 関係機関の連携による総合的な防災対策
防災対策を効果的に行うには、港湾
の防災対策のみならず、国及び地方
公共団体など防災関係機関の広域連
携による総合的な対策が必要です。
このため「四国東南海・南海地震対
策連絡調整会議」や事業継続計画
(BCP)の策定を通じ、関係機関の連携
のもと対策を進めています。
さらに四国内外の災害発生時に対
応するため他地域との広域的な相互
支援体制の検討を進めていきます。
四国東南海・南海地震対策連絡調整会議での取組事例
緊急輸送ルートの復旧オペレーションの検討
◆ 大規模自然災害を想定した防災訓練の実施
自然災害による被害を軽減するため
には、防災に関する正しい知識をもつこ
とが大切です。そこで、大規模地震・津
波、あるいは風水害を想定した防災訓
練やイベントを開催し、防災に関する知
識の普及・啓発に取り組みます。
● 住民避難、復旧支援を想定した実践型訓練
大 規 模 津 波 防 災 総 合 訓 練 (H18 徳島小松島港)
四国防災ト ッ プ セ ミ ナ ー
▲関係機関が保有する情報を拠 ▲トラック協会等と連携した
点へ集約する訓練の実施状況
緊急物資の搬入訓練
▲防災関連機関のトップが結集し、災害
時の情報収集・伝達・共有について意
見を交換
23
▲地域住民が参加した避難訓練を実施することで防災意
識を啓発
VISION 1 大規模自然災害等に強い港湾・海岸
◆ テロ対策等、港湾の安全を守る
平成 13 年の米国同時多発テロ事件を契機
とした、海上人命安全条約(SOLAS条約)及
びこれを受けた「国際船舶・港湾保安法」に基
づき、未然にテロ等を防止できるよう、国際航
路船舶が利用する国際港湾施設において埠
頭保安設備(フェンス、ゲート、監視カメラ等)
を設置するなどのハード・ソフト両面からの保
安対策の実施を推進していきます。
▲改正SOLAS条約に基づき設置されたフェンス(松山港)
港湾の保安対策 (SOLAS条約への対応)
30m
制限区域
照明
照明
監視カメラ
フェンス
監視カメラ
警備室
目
侵入検知センサー
標
・改正 SOLAS 条約に対応した国内法「国際船舶・港湾保安法」に基づき、ハード・ソフト
両面から港湾保安対策を実施します。
24
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
◆ 四国の港湾の機能分担
四国の港湾は、四国の物流、貨物形態に応じた高効率な物流形態を構築するため、それぞれの港湾が
もつ特徴を活かし、広域的な連携、適切な機能分担のもと、効果的かつ効率的な港湾整備を進めます。
四国の 港湾の 機 能分担イ メ ー ジ
● 外貿コンテナ貨物
● 内貿フェリー・RORO船
・周辺地域向けは各地域拠点港から
・中長距離航路は拠点港から輸送
・アジア向きは各拠点港からダイレクト輸送
・北米・欧州向けは阪神等に集約してから輸送
ダイレクト輸送
アジア・
東アジア
スーパー中枢港湾
(阪神等)
国内他地域
阪神
九州
集約
集約
北米・欧州
国
内
他
地
域
国
内
他
地
域
関東等
ダイレクト輸送
● 外貿バルク貨物
● 内貿バルク貨物
・地域のニーズに応じ、ダイレクト輸送により
物流コスト低減を目指す
チップ
砂利・砂
・地域のニーズに応じ、国内他地域との輸送
効率化で物流コスト低減を目指す
国内他地域
原木
北米 等
☥
石炭
チップ
石炭
豪
国
内
他
地
域
☥
☥
砂利・砂
コークス ☥
紙パルプ
砂利・砂 ☥
セメント 石灰石
☥
石油製品
☥
南アフリカ
※イメージ図は概念を示したものであり、具体の港湾を示しているものではない。
四国8の字ネットワーク(道路網)
25
☥
砂利・砂 紙パルプ
チップ
石灰石
台湾 等
☥
国内他地域
国
内
他
地
域
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
産業競争に
港に求められるニーズとそれに応じた港の機能・役割の変化
過去に求められた機能
~~
~
臨海部産業育成
のための土地造
成
バルク船
フェリー
生活物資輸送のため
のフェリー貨物取扱
港を取りまく情勢の変化
・外貿バルク船の大型化〈P15〉
・外貿バルク船の大型化
・コンテナ貨物の増加
・コンテナ貨物の増加〈P14〉
・フェリー等内航船の大型化 〈P15〉
・放置艇の増加
・放置艇の増加〈P17〉
・親水空間のニーズ
・親水空間のニーズ〈P17〉
近年求められる機能に応じ
産業に応じた
バルク貨物の取扱
中心
市街地
港の機能も全体的に再編
近年の再編のイメージ
~
~
~
大型バルク船
船舶の大型化に
対応した岸壁の整備
〈P29〉
既存の施設で対応できない
既存の施設で対応でき
ものは新たに施設を整備
コンテナ船
RORO
RORO船
未利用地の活用
大型フェリー
老朽化岸壁を転用し、
親水空間を創出
〈P35~P37〉
既存施設を活用し、コンテナ貨物の増
加、フェリーの大型化等に対応
〈P28
28、P30〉
中心
市街地
交通アクセスの
改善(臨港道路)
プレジャーボートの
係留場所確保
〈P35〉
〈P31〉
目
標
・物流・貨物形態に応じて、港湾
港湾ごとの役割分担、連携をすすめ、高効率な物流
物流を実現し、四国の
産業競争力強化を目指します
します。
26
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
◆ 東アジア物流の準国内輸送化に対応した外貿コンテナ貨物等の輸送効率化
アジア域内の物流が、あたかも陸続きのように緊密で高頻度に往来するアジア域内物流の「準国内化」は
今後ますます進むと予想されています。四国においても、アジア地域との外貿コンテナ貨物量は輸出入とも
増加傾向であり、今後も貨物量、航路便数ともに拡大していくことが予想されます。アジア地域の経済成長を
利用し四国地域を活性化させるには、これらの地域との外貿コンテナ貨物流動をダイレクトで高頻度かつ低
コストで結ぶ必要があります。このため航路の就航や貨物量の増加に対応した施設の充実を図るとともに、
四国企業の利便性向上のため、国際フェリーや、国際RORO船の就航を目指します。
東ア ジ ア 方面 就航コ ン テ ナ 定期航路の 将来予測
現状(2004年)
北海道
中国東北
中国華北
東北
韓国
関東
中国
近畿 中部
九州 四国
中国華中
中国西部
将来予測
直行コンテナ航路
週1~2便
中国華南
台湾
ASEAN
週3~6便
週7便以上
出典:「Cyber Shipping Guide」(株)オーシャンコマーズ
予測(2030年)
北海道
中国東北
中国華北
東北
韓国
関東
中国
近畿 中部
九州 四国
中国華中
中国西部
直行コンテナ航路
週1~2便
中国華南
台湾
ASEAN
週3~6便
週7便以上
出典:「平成16年度 近畿ブロックを中心とした国際物流動への対応
の基本的方向に関する検討調査」近畿地方整備局
27
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
◆四国地域内で生産・消費される外貿コンテナ貨物量の推移
平成5年
平成10年
四国港湾
3,995
平成15年
四国港湾
42,887
2.2%
欧米
21%
19%
四国外港湾
184,561
182,801 トン
97.8%
四国計
227,448 トン
81%
四国外港湾
四国計
66%
275,951 トン
アジア州
12%
東アジア
27%
利用率の増加
四国計
四国外港湾
178,806
その他
東 アジア
6%
四国港湾
22%
34%
8%
5.
欧米
3%
その他
1%
生産・消費コンテナ
貨物量の増加
仮定① アジア方面の生産・消費コンテナ貨物量は過去 10 年間の伸び方で今後も伸びる。
仮定② 東アジア方面の生産・消費コンテナ貨物の四国内港湾利用率は今後も伸びる。
仮定③ 仮定①、②以外は現状のままで推移
平成23年
四国外港湾
その他
8%
欧米
35%
52%
東アジア
78%
四国貨物
アジア州
24%
32 万 TEU
東アジア
33%
欧米
7% アジア州
15%
その他
0%
目
平成28年
四国港湾
48%
四国外港湾
43%
欧米
35%
アジア州
25%
その他
8%
東アジア
81%
四国貨物
36 万 TEU
東アジア
24% 欧米
5% アジア州
14%
その他
0%
四国港湾
57%
取扱貨物量
21万 TEU
標
・四国~アジア直行便が平成28年に36航路就航すると想定され、対応した施設の充実を図ります。
・外貿コンテナの四国港湾利用率は平成 28 年で 57%、外貿コンテナ貨物量は 21 万 TEU と予測され
ており、対応した施設の充実を図ります。
・上海~北部九州間 RORO 船の四国延伸、阪神港に寄港する国際フェリーの四国寄港を目指します。
28
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
◆ 産業競争力確保のためのバルク貨物輸送の効率化等、臨海部産業の支援
バルク貨物の大量輸送に関しては、輸送の
効率化のため船舶の大型化が年々進行して
おり、これらの船舶に対応した施設の有無が
地域の国際競争力を左右します。そこで大水
深の多目的国際ターミナルの整備を進めると
ともに、国際競争力を有する企業に対する支
援をハード・ソフト両面から行います。
また、滞船や航路の迂回、海難事故が発生
している瀬戸内海航路においては、航路整備
により船舶航行の効率化、海難事故の減少を
図ります。
徳島小松島港に入港する大型船
徳島小松島港 赤石岸壁
三 島 川之 江 港 に お け る 滞 船 の 解 消 事例
バース不足から滞船が発生
300 万円/日・隻 の損失
岸壁 (-15m) 3 バースでは不足
製紙工場
Before
岸壁整備で滞船解消
製紙工場
After
目
標
・製紙、化学工業といった主要産業動向、船舶の大型化に対応して高松港、松山港、高知港などに
おいて多目的国際ターミナルの整備を進め、国際物流の効率化を図ります。
29
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
● 物流のグローバル化に対応した国際幹線航路の整備
瀬戸内海航路は深刻なボトルネックをかかえており、船舶航行の安全性・効率性が低くなっています。
そこで、大型船舶を含めたすべての船舶が安全で効率よく航行するには、航路の整備(増深・拡幅)が
必要です。
瀬戸内海航路計画(案)概要
赤字:変更内容
岡山県
計画航路法線
計画航路法線
現航路法線
水島航路(水深-17m)
(幅 700m→拡幅)
備讃瀬戸東航路
備讃瀬戸北航路
来島海峡航路
(水深-14m)
(法線変更)
(-19m)
南北連絡航路
広島県
香川県
海難の多発
迂回の発生
愛媛県
来島海峡における海難発生状況
(平成13年~平成17年)
備讃瀬戸南航路
衝 突
31 件
(水深-13m → -14m)
乗 揚
30 件
その他
85 件
合 計
146 件
(幅員 700m)
出典:海難統計年報・海難レポート
◆ 国内物流、人流の効率化
◆ 産業構造の変化等に対応した臨海部産業の再編
フェリー、RORO船等内航船舶の大型化が進みつつあるため、これらに対応したターミナル整備や
地域産業を支える内貿ターミナル整備を行うとともに、港湾背後地域が8の字ネットワークなど幹線道路
網とのアクセス向上や内航海運の支援により、国内物流、人流の効率化を図ります。
以上の対応に加え、新たな産業を誘致することも地域経済の活性化に重要であり、港湾背後地の土地
を再開発し、魅力的な立地環境を整備することで臨海部産業の再編を促進します。
四 国 に 寄 港 す る 長距離フ ェ リ ー ・ R O R O 船
RORO船航路(大王海運)
オーシャン東九フェリー
千葉港
(千葉市)
東京港
堺泉北港
(泉大津市)
三島川之江港
北九州港
(四国中央市)
徳島小松島港
目
標
・フェリー輸送の効率化のため、関東方面への長距離航路や阪神・北九州等とを結ぶ中距離航路
の拠点港となる徳島小松島港や東予港などにおいて岸壁の整備を進め国内物流、人流の効率化
を図ります。
30
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
産業競争に
◆ 臨海部産業の国際競争力強化のための港湾政策
臨海部産業の国際競争力強化のためには、臨海部の港湾インフラや広い用地などのストックを活用し、
既存の臨海部工業地帯のリノベーションを図ることが必要となります。これらを踏まえ、施策を集中的に実
帯のリノベーションを図ることが必要となります。これらを踏まえ、施策を集中的に実
施する「産業競争力強化ゾーン(仮称)」の形成などを目指すことで、四国産業の国際競争力強化に取り組
みます。
臨海部競争力強化ゾーン
臨海部競争力強化ゾーン(仮称)のイメージ図
~~
~
港湾静穏度の確保
大型バルク船
大型バルク貨物輸送船への対応
臨海部造成地のリースの円滑化
工場の新規立地、
増設に合わせた用地の
確保、再編
バルク船
臨海部用地情報の提供
地情報の提供
分譲用地
工場の増設
工場の新規立地
港湾内道路交通の円滑化
IC
広域的な幹線道路との接続
◆ 港湾情報化の推進
輸出入における港湾関連手続き
は申請項目が多く複雑で、利用者
が使いづらい面がありました。そこ
使いづらい面がありました。そこ
で、手続きの簡素化、運用コストの
削減を図るため、港湾関連手続き
の再構築を進めます。
具体的には、これまで別々に運
用していた港湾関連手続システム
(港湾EDI)や通関情報処理システ
ム(NACCS)等の相互接続を図り、
)等の相互接続を図り、
一度に多数の項目を申請できるワ
ンストップサービス(シングルウイ
ンドウ化)の構築を進めます。
港 湾 E D I シ ス テ ム
概念 図
出典:国土交通省 港湾局
31
VISION 2 産業競争に強い四国を支える港湾
ト ピ ッ ク ス
港が支える地域の活力 ( 愛媛県西条市の事例 )
■ 港湾が地域に与える活力
愛媛県西条市に位置する東予港では、地
域産業を支える港湾の整備に伴い、地域の
経済が発展してきました。臨海部には電力会
社や鉱工業、海運業に関連する企業が立地
し、今なお経済成長を遂げています。
兆円
(兆円)
70
60
港を中心に臨海部産業が発達することで、
経済効果のみならず、雇用の創出、賑わい
づくりなど多岐にわたる効果が現れていま
す。地域の経済成長に合わせた的確な港湾
整備が求められています。
西条市 東予港
製造品出荷額の推移
西条市における製造品出荷額の推移と東予港の港湾整備
H12 日新製鋼
今治造船(第二期)
S40 四国電力
S46 住友金属鉱山
S47 四国開発フェリー
H14
H14 真鍋造機
眞壁造機
H7 今治造船(第一期)
50
40
S50 住友共同電力
30
20
H14 -5.5m 2B完成
-7.5m 2B完成
今治造船
S63 -5.5m 1B完成
四国電力
S48 住友重機械
S61 -5.5m 1B完成
住友重機械
H10 -5.5m 2B完成
日新製鋼
S60 -5.5m 1B完成
真鍋造機
10
S50 -5.5m 1B完成
住友共同電力
S56 -5.5m 7B完成(全て公共岸壁)
-7.5m 1B完成(全て公共岸壁)
H6 -5.5m 2B完成
住友化学工業
H3 -12m 1B完成
住友金属鉱山
0
S48 S50 S52 S54 S56 S58 S60 S62
H1
H3
H5
H7
H9
H11 H13 H15
S48 -5.5m 5B完成
(うち3B公共岸壁)
■ 東予港における工場立地事例 (今治造船西条工場)
今治造船は今治市に本社、拠点を置く日
本有数の造船会社です。建造実績について
は、日本の年間建造量の約20%を占めて
おり、日本全体の4分の1の船舶を建造して
います。また、世界でも常に上位という成長
発展を遂げています。
西条工場は燧灘の南西部、東予港(西条
市)に位置しており、工場面積約170haを有し
ています。平成 12 年に国内最大級の 800 ト
ン門型クレーン3基を擁する大型ドックが完
成し、30 万トンタンカー(VLCC)やLNG船等
の建造を行っています。
今 治 造 船 西 条 工 場
東予港
32
VISION 3 人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
人々の暮らしと調和した
・海岸
◆ 安心して利用できる空港の整備
空港サービスは単なる輸送手段としてのみならず、都市の再生や地域間交流の拡大、地域の振興にと
って重要な役割を果たしています。このため、空港利用者が安心(安全・便利・確実)して利用できる空港を
て重要な役割を果たしています。このため、空港利用者が安心(安全・便利・確実)して利用できる空港を
めざして、四国管内各空港の施設整備を推進します。
■ 四国4空港すべてを 2,500
,500m化し、施設の更新・改良を確実に行う [空港機能の向上]
継続事業である徳島飛行場拡張整備事業(滑走路 2,500
m化)の早期完成をめざして着実に事業を推進し、四国4空
港すべてを 2,500m化して幹線航空航路における大型機の
m化して幹線航空航路における大型機の
就航を図り、四国地域における航空利用の利便性を向上さ
せます。
航空需要に応じた大型化への対応
■ 空港施設の維持・管理 [空港機能の維持]
空港の機能確保を重点施策に位置づけ、四国管内各空
港の滑走路などの各施設の更新・改良を確実に、設計・施
工面での創意工夫や他事業との連携を積極的に図り、事
業費縮減に努めつつ実施していきます
業費縮減に努めつつ実施していきます。
滑走路延長
徳島飛行場
撮影:平成19年3月
■ 航空サービスの高度化を図る [高度化の推進]
航空輸送上重要な空港に位置づけられた高松空港の就航率改善に向け、ILSの高カテゴリー化を検
討・具体化し、四国管内各空港のバリアフリー化をは
、四国管内各空港のバリアフリー化をはじめ、バスターミナルや小型機用エプロン、空港ア
じめ、バスターミナルや小型機用エプロン、空港ア
クセス道の整備などを行い空港機能の高度化を推進し、空港輸送サービスの向上を図ります。
空港機能の高度化を推進し、空港輸送サービスの向上を図ります。
計器の高度化による安全・安心の確保
バリアフリー化促進
CATⅠ
決心高
200 フィート
段差解消
CATⅡ
決心高
100 フィート
CATⅢ
自動操縦で安全に着地
▲バリアフリー化(左:障害者駐車場ルーフ 右:段差解消)
既設 ILS の高カテゴリー化により、
更なる就航率の改善をめざす。
空港輸送サービスの向上
松山空港
進入灯
滑走路灯火
約 100m
滑走路
約 600m
約 1,200m
▲計器着陸装置システム(ILS)を高度化する
計器着陸装置システム(ILS)を高度化することで、自動操縦
の可能な範囲が拡大されます。これにより、視程不良による
されます。これにより、視程不良による
欠航の減少など、より確実で安全な運航が可能になります。
▲小型機運航の頻度増に伴いエプロンが狭隘化
狭隘化
33
VISION 3 人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
■ 航空における安全・安心の確保(耐震対策)を図る [安全対策の推進]
切迫する東南海・南海地震への対応として、復旧・復興支援拠点としての空港機能の確保が急務で
す。四国管内各空港の浸水(津波)対策や液状化対策を事業展開し、空港における安全・安心の確保を
図ります。
■ 空港の活性化や利用促進策に積極的にとりくむ [四国4空港の利用促進]
国際定期航路活性化のため、各県が協力し、国際空港と広域観光ルートを設定することで、より多く
の観光地の魅力を向上させ、外国人観光客の誘致に取り組みます。
国際観光客誘致のイメージ (広域観光ルートの開拓)
ソウル等
高松
ソウル等の間に新たな観光ルートを
設定するよう県などが主体で企画
松山
高知や徳島でも国際チャーター便を運
航する企画に助成などを実施し支援
(人)
250
200
150
訪日外国人旅行者の国別推移
韓国
台湾
米国
中国
香港
イギリス
オーストラリア
外国人の県別延べ宿泊者数(H18.6~H18.8)
全国
四国4県
四国
0.3%
全国
5,015 千人
100
50
四国以外
99.7%
単位:人
徳島県
2,340
高知県
2,980
四国
17 千人
愛媛県
6,750
香川県
4,670
0
H6
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 (年)
出典:四国観光ハンドブック(国土交通省 四国運輸局)
出典:四国観光ハンドブック、国際観光振興機構 JNTO
日本を訪れる外国人旅行者については増加傾向にあり、主に韓国、台湾が中心に増加しております。
四国における外国人の宿泊者数は、全国の 0.3%(16,740 人)と低い状況です。そこで、今後はアジア
を中心に世界各国からの旅行者について、四国の魅力を活かした国際観光振興の取り組みが求められます。
目
標
・四国4空港すべてを 2,500m化して航空利用の利便性を向上させます。
・四国管内各空港の滑走路などの各施設の更新・改良を確実に実施します。
・就航率UPを目指し、四国管内各空港のバリアフリー化、空港間の連携、計器の高度化を
推進します。
・四国管内空港の地震対策を事業展開し、空港における安全・安心の確保を図ります。
34
VISION 3 人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
◆ 放置艇対策の推進
船舶の航行が安全に行われるように、港湾における小型船のみだりな放置を規制するとともに、適切に
収容できる施設の確保に努めます。
港内に 放置さ れ る 小型艇
整備前
目
港湾の適正利用を阻害
津波・高潮時に流出す
る危険性大
・収容施設の整備
・ボートパークの整備
整備後
高知港仁井田地区
標
・ボートパークの整備等を推進し、放置艇 11,500 艇の早期解消を目指します。
◆ みなとを活かした地域づくり、みなと観光の推進
近年、「みなと」のもつ歴史的・文化的資産を地域の個性として活かし、「みなと」を地域の観光・交流拠点
として活用した地域づくりが進められています。
四国地方整備局では「みなと」を核として、魅力ある個性豊かな賑わいの場を創出する「みなとオアシス」
制度により、地域活性化、各オアシス間をつなぐネットワークによる連携強化などに取り組んでいます。
また、他の観光資源とのパッケージ化による「みなと観光」の進展や、海洋性レクリエーション活動の支
援、良好な港湾景観の形成、防災啓発等を、地域の市民、NPO、教育関係者等と連携して行い、「みなと」
を活かした地域づくりを進めます。
なお、地域活性化に資する新たな制度の活用にも努めていきます。
■ 「みなとオアシス」による賑わい創出
【小松島みなとオアシス(本港地区)来訪者数】
小松島みなとオアシス(本港地区)来訪者数
(千人)
150
目標
H16.8みなとオアシス登録
100
着実に来訪者が増加
50
▲小松島みなとオアシスでは来訪者が増加
35
0
H14年度
H15年度
H16年度
H17年度
H18年度
H19年度
H19年度
目標
VISION 3 人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
■ 「みなとオアシス」間のネットワーク強化
みなとオアシス登録港の推移と目標
25
20
仮登録港
本登録港
目標
2
15
1
10
5
▲ネットワーク強化のため、
「四国みなとオアシス
協議会」が H18.10 月に発足
(高知県 奈半利町で開催)
0
4
5
3
5
5
20
14
9
16年度末 17年度末 18年度末 19年度末 28 年度末
■ 国際観光資源としての瀬戸内海
瀬戸内海の多島美あふれる自然環境や
歴史ロマンにあふれる観光資源は瀬戸内海
各地に点在しており、国際化の進むなか、
国際的観光資源としての可能性も十分秘め
ています。
そこで瀬戸内海の魅力を活かした広域的
なクルージングによる体験型観光や「瀬戸
内海・海の路ネットワーク推進協議会」の活
動をさらに推進することで、瀬戸内海全体の
活性化、及びみなとの活用推進を目指しま
す。
▲高松港(サンポート高松)に寄港した大型クルーズ船 「にっぽん丸」
▲あしずり港に寄港した大型クルーズ船「にっぽん丸」歓迎イベント
36
VISION 3 人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
■ 良好な景観の形成
従来、港湾整備では安全性や利用効率を重視し、景観という面では十分な配慮がなされていませんで
した。近年、より質の高い生活環境が求められている中、良好な景観形成に対する関心やニーズは一層
高まっています。このため、色彩計画の策定や景観アセスメントの実施など、良好な景観形成のための
取り組みを進めます。
色彩計画の事例
~ 高知 浦戸湾色彩計画 ~
対策後
現 況
▲従来色のガスタンク
▲周辺の自然環境への配慮し、色彩提案されたガスタンク
■ 海辺に親しむことができる環境の整備
「みなと」を核とした地域づくりの取り組みと合わせ、海洋性レクリエーションの振興や環境教育の進
展にも寄与する親水施設の整備や水際線へのアクセス向上、港湾施設・海岸施設のバリアフリー化の
進展等を進め、誰もが水辺に親しむことのできる環境の整備や生活環境の改善を行います。
人々が海辺に親しむことができる海岸延長の推移
目標:約150km
19
年
度
施設のバリアフリー化(港湾施設、海岸施設)
二十八年度
十九年度
十八年度
十七年度
十六年度
十五年度
十四年度
▲イベントで賑わう手結港海岸
延長(km)
152
148
144
140
136
132
128
14 15 16 17
年 年 年 年
度 度 度 度
28
年
度
松山港海岸(和気地区)
スロープ
詫間港(香川県) バリアフリー桟橋
目
標
・平成28年度末までに 20 港程度の「みなとオアシス」本登録港を目指します。
・平成28年度末までに、人々が海辺に親しむことができる海岸延長を 138.1km(H17)から
約 150km まで延長します。
37
VISION 4 環境と調和した港湾・海岸
◆ 海域環境の維持改善
船舶航行の安全を確保するとともに、海域環境の保全を図るため、瀬戸内海の海面に浮遊するゴミや
油の回収を行います。また、水質監視の継続や、四国管内各地で海岸清掃を行うリフレッシュ瀬戸内等
を展開します。
■海面清掃船による海洋環境整備事業
海洋環境整備船の担務海域
い し づ ち ( 松山港)
わ し ゅ う (坂出港)
み ず き ( 徳島小松島港)
油回収除く
目
標
・瀬戸内海において、水質監視を継続します。
・担務海域においてゴミ・油回収の効率化に向けて調査機器を導入し、予測精度の向上を目指し
ます。
38
VISION 4 環境と調和した港湾・海岸
◆ 瀬戸内海の環境保全・修復
(ha)
復元・創出された砂浜の面積
約40ha
二十八年度
十九年度
14 15 16 17
年 年 年 年
度 度 度 度
十八年度
十七年度
十六年度
十五年度
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
十四年度
干潟は、海域の自然環境の中では、生物の生
息環境と同時に、自浄作用による海域の水質改善
などの役割を有するとても重要な役割も果たして
います。こうした干潟が近年減少しており、失われ
た干潟を再生することで、生物の多様性を維持し、
さらに失われた生態系や自然環境を回復し、海域
環境の維持・改善を図ります。
28
年
度
19
年
度
● 瀬戸内海全域における環境修復目標 (藻場・干潟)
昭和 50 年代以降に
消失した面積
(約 1,450ha)
消失干潟
(約820ha)
修復する浅場の
面積
(合計約 850ha)
消失アマモ場
(約630ha)
昭和 50 年代以降に失われた
干潟・藻場(アマモ場)の
約 6 割を修復
修復目標
(約600ha )
0
300
600
H14 までの整備
面積(約 250ha)
900
1200
出典:瀬戸内海修復計画
浚渫土砂を 利用し た 自然再生へ の 取り 組 み
■ 覆砂による環境修復
瀬戸内海は周囲を陸に囲まれているため、外海の海
水と交換されにくい閉鎖性海域です。海底に溜まった
汚泥は海洋環境を悪化させる要因になります。海底地
形に配慮し、浚渫土砂等を利用した良質な砂で海底を
覆い、汚泥からのリンや窒素等の栄養塩の溶出を抑制
し、良好な環境を実現します。
覆砂事業(津田湾)
事業実施区域
▲香川県さぬき市 津田湾全景
▲覆砂事業を実施した津田湾(香川県さぬき市)
39
1500
(ha)
VISION 4 環境と調和した港湾・海岸
環境配慮型港湾施設の 整備・ 技術開発
港湾・海岸構造物の整備にあたっては、自然環境の与える影響を極力抑制するとともに、よりよい環境の
創造に資するよう、環境や生態系にも配慮した構造形式を採用し、新しい海域環境保全技術の技術開発を
行います。
一般的な港湾区域
港湾施設(岸壁)
防波堤
ケーソン
岸壁
直立面
緑地護岸
▲防波堤や岸壁などの港湾施設の大半は、直立面を有する
ケーソン等のコンクリート構造物により構成されています。
港湾施設の内部は、閉鎖された水域の場合が多く、港湾施設においても自然海岸と異なり構造物の
直立面は水深も深く、生息する生物の多様性に劣り、水域環境に悪影響を与える可能性があります。
一般的な港湾構造物(直立壁)
自 然 の 海 岸
・凹凸の少ない単調な面には偏った生物場
・生物等による水域環境への過剰な負荷
・各水深帯が変化に富んで生物の多様性が高い
・生物等の摂食により正常な循環機能が作用
ケーソン
付着生物等(
ムラサキイガイ、
フジツボなどが多く生息)
ムラサキイガイ
貝など
濁り(有機物)
死骸・糞
懸濁物食動物
死骸、糞
海水中の
酸素が減少
著しい堆積
ナマコ、ヒトデなど
自然海岸のモデル図
海域の自然環境保全機能を可能な限り港湾施設へ取り込むことを目的とした環境配慮型港湾施設の検討
40
VISION 4 環境と調和した港湾・海岸
三島川之江港に導入された環境配慮型防波堤の例
通常のケーソン
◆エコシステム式海域環境保全工法の技術は、
平成18年度土木学会環境賞を受賞しました。
エコケーソン
現地設置状況
遊水室
14.6 m
遊水室
▲このエコケーソンは2005年12月、試験的に三島川之江港に導入
し、効果の検証を行っています。
2006.8 撮影
人口浅場
豊富な酸素
直立部
5cm
生物が有機
物を分解
遊水室にはメバルなどの小魚が住
み着いているのが確認され、生態
系がうまく循環していると考えられ
ます。
2007.2 撮影
底面部
貧酸素でも
5cm
有機物の
負荷減少
以前は見られなかったマナマコな
どの底生生物が確認され、生物に
よる海底の浄化作用が期待されま
す。
エコケーソン 断面図
出典:四国地方整備局
ト ピ ッ ク ス
エコシステム式海域環境保全工法を活用した環境学習
四国地方整備局では、環境学習にも力を入れ
ています。この環境配慮型防波堤を活用した「環
境学習」(写真右)や「工事現場の見学会」、「海洋
環境整備船」の見学や、職員が講師となり学習の
場をお届けする「出前講座」などを行っています。
こうした取り組みを教育関係者と協力して行う
ことで、こども達に学校では経験できない貴重な
体験を提供していきます。
目
大学との連携による
←環境学習の実施
実際の生物を活用した、
環境学習の実施 →
標
・瀬戸内海において、平成34年には約 600ha の浅場の修復を目指します。今後、灘・湾別に
協議会等を組織し、四国においても事業計画の策定・整備を進めます。
・水底質の保全・改善、多様な動植物の生息・生育に配慮した港湾施設を整備するとともに、必要
な技術開発を進めます。
41
VISION 4 環境と調和した港湾・海岸
◆ 循環型社会の形成 ・ 港湾物流のグリーン化への支援
循環型社会の形成のためには、循環資源を適正かつ効率的に収集、輸送する静脈物流システムの構築が
必要不可欠であるため、港湾における静脈物流拠点の形成を図るリサイクルポートを形成し、循環資源取扱
支援施設の整備を推進します。なお、廃棄物については、発生の抑制、減量化等の努力を前提とし内陸の
最終処分場が逼迫する場合には、他の港湾機能との整合を図り、海面処分場を確保します。
リサイクルポートの拠点化と
海上静脈物流のネットワークの形成の効果
リサイクルポートの拠点化と
海上静脈物流のネットワークの形成
拠点港:
集積港:
リサイクル処理を拠点的に行う港湾
拠点港で処理を行うための積出を
主たる目的とする港湾
①全国的な物質循環の促進による循環利用率の拡大
②海上輸送の利用による環境負荷の軽減
③リサイクル処理コストの低減
④臨海部産業の再生・活性化
(リサイクルコンビナートの形成)
注:拠点港、集積港の位置については、イメージを示した
ものであり特定の港湾を示したものではない。
◆リサイクルポートの施設整備イメージ
◆港湾物流のグリーン化への支援
温室効果ガスの排出削減を進めるた
め、陸上輸送から海上輸送へのモーダ
ルシフト等の物流体系のグリーン化等
の取り組みを支援します。
● 貨物輸送量当たりの二酸化炭素排出量
船舶
船舶
39
鉄道
(貨物)
21
営業用貨物
(トラック)
158
自家用貨物
(トラック)
1,037
0
200
400
600
800
1,000
1,200
(g-CO₂/トンキロ)(2004 年度)
出典:交通環境対策アクションプラン(国土交通省 四国運輸局)
目 標
・ 三島川之江港において循環資源取扱支援施設の整備を目指します。
42
Ⅴ.ビジョンの実現に向けて
目標達成へのアクションプラン(テーマ別重点プロジェクト)
VISION 1
大規模自然災害等に強い港湾・海岸
① 津波・高潮対策の重点的整備
高潮、津波、波浪など海水による被害を防止するためのハード施設を整備するとともに、津
波及び高潮発生時における壊滅的な人的被害の発生を防ぐため、防災施設(警報装置、水門
等)の自動化・遠隔操作化、堤防護岸の破堤防止、ハザードマップの作成支援などを行い、防
災訓練や地域のコミュニティ活動などを通じて周知徹底を図ります。
② 耐震強化岸壁配置計画の実現
物流・災害支援・救助活動の拠点として、また震災時の経済活動への影響を最小限に抑える
ため、耐震強化岸壁の整備を推進していきます。
③ 事業継続計画(BCP)の策定
港湾及び地域の経済産業の早期の復旧と継続を確保するため、多様な関係者間の連携を
強化し、港湾の事業継続計画の策定を検討します。
VISION 2
産業競争に強い四国を支える港湾
① 四国国際物流戦略チーム戦略提言の実現
国際的な経済交流が拡大するなか、四国においては東アジアをはじめとする国際物流機能
の強化が求められています。こうしたなか、産学官の関係者からなる「四国物流戦略チーム」が
結成され、平成 19 年 3 月には物流に関する「戦略提言」がとりまとめられました。この「戦略提
言」の2本柱である ①「新たな国際航路の就航など、地域の魅力の向上」、②「四国の産業支
援のための、国際物流における非効率の解消」の早期実現に向けて、道路事業との連携など
関係機関との協力を図り取り組んでいきます。
② 瀬戸内海航路の計画充実
備讃瀬戸南航路をはじめ来島海峡航路は瀬戸内海の物流の重要な要となっている。しかし、
頻繁な航行により海難事故の多発や迂回を余儀なくされる状況も見られ、それらを解決すべく
操船しやすい法線の確保、関門航路の計画水深との整合などの取組による瀬戸内海航路計画
の実現を目指していきます。
VISION 3
人々の暮らしと調和した港湾・空港・海岸
① 魅力ある“みなとまちづくり”プロジェクト
従来からの「みなとオアシス」事業を一層進展させ、ネットワークを活用した連携による新たな
活動展開を目指します。
② 瀬戸内・海の路ネットワーク形成プロジェクト
瀬戸内海の歴史と、自然の恵みを生かし、個々の地域が抱え持つ資源をさらに活用するととも
に、瀬戸内海および周辺地域の陸、海、島のネットワーク化を行います。
43
VISION 4
環境と調和した港湾・海岸
① 四国・瀬戸内海環境修復計画の実現
四国・瀬戸内海において、海が本来持っている自浄能力を新しく開発された技術等様々な方法で
再生し、良好な海洋生物の生育環境を保全することで多様性のある豊かな海の回復を目指しま
す。
そ
の
他
① 港湾・空港技術開発ビジョンの策定
港湾・空港ビジョンの取組に対して、技術的課題等の具体的検討を明確に整理し、今後の取組方
針を策定していきます。
ビジョンの実現に向けて、以下の項目について取り組みます。
各ビジョンの実現に向けて、現段階に於いて取り組まれているアクションプランを今後も引き続き実施
して行くとともに、新たな課題、目標達成を目指し、以下の項目について重点的に取り組んでいきます。
◆ 既存ストックの活用と適切な維持管理の推進
高度経済成長以降に整備された殆どの港湾施設が耐用年数を迎え、国、地方の財政事情
が厳しくなる中、既存港湾ストックの有効活用と適切な維持管理の推進を図るために、既存の
港湾施設の延命化、ライフサイクルコストの最小化を図り、適切な維持管理を行うため、港湾
施設の点検診断などをこれまで以上に実施します。
◆ 多様な連携の推進・エリアマネジメントの導入
四国地方整備局、港湾管理者、所在市町村、地元経済界、市民、NPO、教育関係者等との
連携、河川の上下流連携や海と山との連携など地域の多種多様な連携を強化し、市民と協働
するプロジェクトの立案や、計画策定時のPI(パブリック・インボルブメント)等を推進します。
また、港湾の機能は港湾背後の産業・都市機能と密接に関係していることから、港湾背後も
含めた地域について長期的な視点で計画から管理、運営、広報活動等広域なマネジメント活動
を総合的に行い地域価値の向上を図る(エリアマネジメント)ことに努めます。
◆ 適切な評価とアカウンタビリティ(説明責任)の質の向上
明確な目標設定に基づき、評価・分析、評価結果の政策・予算への反映というサイクルを
実施し、事業の効率化、透明性の確保を行います。また、市民を最終顧客、港湾ユーザーを
中間顧客と捉え、行政がこれらの顧客を常に意識した業務を行うことにより、港湾行政に対
する市民の理解と、説明責任の質の向上を目指します。
44