ヨ ス ー ー キ ロ ツ ーー 場 パ ア おう ル ぐ プ ス り 舘 浩 道 85∼ 86年 の正 月休暇 は 、手近 な アルベ ンスキー学校主 催 のツ アー に も ぐりこむ こ ととな 28日 、成 田 を発 つ 。 12月 29日 、 パ リには雪 が あったのに、 ジ ュネ ー プ には全 くみ られな い、一 抹 の不安が よ ぎる。 一 行 30名 を 日本人 の青年 が 出迎 えて くれ、チ ャー タ ー した バ ス にの り こむ世話 を して った 。 12月 くれ る 。青年 は 主宰者植木 プ ロの息子 で 、 シ ャモ ニー でガ イ ドの修行 中 とか 。 ツ ェルマ ッ トヘ の道 中、 まわ りの風景 のガ イ ドを して くれ る。 レマ ン湖 とも わかれ る こ ろ両側 には 岩 山がせ ま って きた。 アルプ スの谷 のは じま りだ。ツ ェ ルマ ッ トヘ むか うに は き らに狭 い谷 に わけ い ってゆ く。平行 して単線 の登 山鉄道が蛇行 してい る 。高度 が ぐん ぐん あが る、道 がせ まい 。 お まけに雪 が 深 くな り除雪 が じゅうぶんでない。ス リップ した ら、谷底 だ 。運転手 は あ く まで 慎 重 にハ ン ドルを さばいている 。終点 のタ ッシ ェで ツ ェルマ ッ トヘ の登 山電車 に乗換 る 。 ツ ェルマ ッ トヘ は車 の 乗 り入れが禁止 されて いる 。赤 い 登 山電車 には 、 マ ッタ ー ホル ンのマ ー クがつ け られ 、 スキー な どを乗 せ る専用 の荷車 も連結 き れて い る 。 ツ ェルマ ッ トまで は 文字 どお りの一 駅 。 ツ ェルマ ッ ト駅前 には 、馬車 が た むろ して客 を まち、 ホテ ル さし まわ しの電気 自動車 がゆ き き して いる、思 いのほか大 きな街 で あ る 。夕方 5時 半 、電車 とケ ー プ ルの合 の 子 の よ うな登 山 電車 で 山 のホテ ルをめ ざす 。 ホテ ルは 標高 2582mの 素 なホテ ルで マ ッタ ー ホル ン と向 か い あっ RIFFELBERGの ただ一 軒 の質 てい る。水 は氷河 の硬水 で 飲 めない 。 12月 30日 、 マ ッタ ー ホ ル ンは 月 を戴 い た ま の 山 々で ま朝 を むか え る 。 まわ りを 4000m級 囲 まれ た この 山 の 頂 に よ うや く朝 日が 当 た るの は 8時 に な って か ら、 この 日 は マ ッタ ー ホ ル ンの 左 肩 に あ る 、 Kl=EIN MATTERHORN (3885m)か ら滑 降 す る 。 そ こに 向 か うた め に標 高差 920mを い った ツ ェル マ ッ トまで お /t′ うて 、 こ こか ら ロー プ ウ ェイで 上 りか えす 。 は る か 谷 底 の IPェ ル マ ッ トの 街 まで 、 い きな り滑 りは じめ る 。 は じめ は 、登 山電車 のか な り急 な 軌 道 ぞ いに 滑 る 。下 山道 は 、 ところ どころ雪 崩 よけ の シ ェル タ ー を く ぐっ て ゆ く。雪 が 十 分 で な い 。時 た よ 、 岩 が 顔 を だ して いて 神経 を使 う。 そ の うえ ア イス パー ン状 の 急 斜 面 が 続 くの で 特 に 注 意 が必 要 で あ る 。運 動 不 足 と時 差 ボ ケで 、身 体 が 思 うよ う に いか な い 。 も うす こ し雪 が あれ ば 、 この 斜 面 は 一 16- なか なかのも ので ある 。 ロープ ウ ェイ 3本 を乗 り継 いで クラ イ ンマ ッター ホル ンに 向 か う。 FURRI(1864m) TROCKENR STEG(2939m)が 中継地点 で ある。 ロー プ ウ ェイや登 山電車 が 、 スキ ー ャ ー を運 び あげ る手段 で ある。 日本流 の リフ トはみ あた らない 。登 山電車 は 3両 連結 、 ロー プ ウ ェイも パ ス 3台 分 の人間 をゆ うにつ り上 げて行 くどで か い もの だ 。 この す べ て に三 日券 が 通用 す る。 92ス イスフラ ン、約 9200円 で ある 。利用 期間 をスタ ンプ し、顔写 真 を張 り付 け、 そ の上 か らき らに変造 防止 のための透 明 シ ー ル を は り つ け る。 クラ イン・ マ ッタ ー ホル ンは 、休暇 中 の 欧州人 でい っぱ いだが 、 日本 のグ レンデの よ うな混 雑 は感 じさせ ない 。 ここか ら、広 くて 長 い コー スが 延 々 とつづ く。雪 は少 ないが まあまあ とい う感 じで ある 。 スイス側 のスキー 場 は 斜面 が おおむね 、 なだ らかで ある 。 コー スは 本 当 に 長 い 。標高差 2200mの 間 に、 い ろい ろな コー スが設 け られて いる 。 この ロング コー スを滑 る とい うこ とは 相 当 の体 力 を必要 とす る 。 ハー ドな スキ ー で ある。 途 中、 マ ッタ ー ホ ル ンか ら発 した氷 河 の先端部 を通過 す る 。何層 に も氷 が 堆積 し、巨大 な パ 300mは あろ うか。万年 氷 の世界 で あ 残念 なが ら、下部 は雪 が 十 分 で はな いので 、 SCHWARZSEE(2583m)ま で ウムクーヘ ン状 の そ の先端 は 、湾 曲 して い る 。幅 2∼ る。 い ったん あが り、 ここか ら別 の ロー プ ウ ェイで 街 に帰 る 。 12月 31日 。 ホテ ルの上 部 、 ゴ ルナ ー グラ ー ド (標 高 3100m)ま で 、登 山電車 で上 り、 ー そ こか ら ロ プ ウ ェイ を 2本 乗 り継 いで 、 ホ ッホテ ェ リー で 滑 る 。 ここにい たる道 は 険 しい尾 根筋 を歩 か され る。 スキ ー は ミニ ロープ ウ ェイで運 ん で くれ る ところが 、お愛敬 。 ここは 、 一 枚 パー ンの大 斜面 。丁度 、真砂岳 の 斜面 に 似て いて 、 わ りと急斜面 だ 。 ここを 4回 滑 る。最後 の 1本 はシ ュプ ー ルのな い新雪 を滑 るが 、 クラ ス トぎみ 。思 い切 ってつぶ きな い とまわれ ない が 、なん とか こな す 。 ほん と うな ら このホ ッホテ ェ リー か ら、 あるいは 、も うひ とつ上 のシ ュ トックホル ン (3400m)ま で 、 ロー プ ウ ェイで あが ってか ら、 ツ ェルマ ッ トまで の一 大滑 降がで きるの だが 、肝心 の雪 がつ いて いな くて、 ここか らの ロング コー スの滑 降 はかなわ なか た 。 また ロー プ ゥ ェイで ゴル ナ ー グ ラ ー ドの登 山電 車 の 終 点 まで 行 き、 こ こか らホテ ル まで 滑 る 。 これ も結 構 長 い コー スで あ る 。斜 面 は ゆ るや か で 、 日前 の マ ッタ ー ホ ル ンの 裾 野 をめ ざす よ うに 滑 る 。残 念 な が ら少 し雪 不 足 で ところ どこ ろ岩 が で で い る 。 しか し、モれ を きけ て 滑 るの も また 楽 しい 。途 中 で登 山電 車 の 線 路 を横 切 る よ う に コー スが とって あ る 。線 路 を横 切 るの に 、も な も た し ′ て い る と、係 員 が 駅 舎 か ら顔 を だ して 早 く行 け とい う。 す ぐ下 か ら電 車 が 登 って くる姿 が 見 え た っ 自由時 間 を溝 用 して ゴ ル ー グ ラ ー ドか ら二 度 目 の 滑 降 を 1ゴ な う。 ス イ ス の 大 晦 日 は た いへ ん な きわ ぎ とな った 。 む こ う の 連 中が踊 り出 す 。若 い ア ベ ックも 熟 年 夫 婦 も ダ ンス は 達 者 だ 。誘 われ るが 気 後 れ して し ま う。 そ の うち ロケ ッ 一―│マ ー 一 ― この 3日 券 で フ リーパ __ ス 卜が な らきれて 紙 の帽 子 や 付 け髭 が くば られ、 投 げ る と相 手 に くっっ く草 の 実 の投 げ あいが は じま り、 ドンチ ャン きわ ぎ とな る 。 ニ ュー イヤー だ 。 ホ ー ルの 隅 につ る され た ベ ルが 鳴 らきれ る 。除夜 の鐘 とはおも むきが まる で ちが う。 に ぎゃか な パ カ きわ ぎ のなか で新 しい年 を迎 え る のが 習慣 で ある 。 元旦 はシ ャモニ ー 、 っ ま リフラ ンスに むか う。途 中 シ ャモ ニー 針峰群 に しば し圧倒 され る。 そ のなか でただひ とっ 、 なだ らか な高 い峰 が雪煙 をあげてい る 。 モ ンプラ ン (4 8 0 7rn) ■ .. I彙 ]λ 二 :慧 量 こ 」 IF言 :Fi魯 ]I『 進 魯 赤 い針 峰 群 、 アル ジ ャンチ ェー ル 針 峰 、 エ ギ ュー 、 ドリュー 、 そ して グ レポ ン と紹 介 され るが 、 パ ス が ぐる ぐる と谷 を 回 りこむの で 、 とて も 覚 え られ な い。 シ ャモ ニー の ホテ ル 、 ポ イ ン ト・ イザ ベ ルは 、 駅 の す ぐそば に あ る 。街 の 中心 部 だ 。 こ この 部 屋 轟 []::li::]:「 ;][;:I[:II: の ス キ ー 場 は 、 ヨ ー ロ ッパ 最 大 を誇 る。 ―― ― ―グ 一― グラ ラ モ ンテ を滑 ― を僣 る 一 ロー プ ウ ェイ を降 りた とたん 、 ドカ ー ン と大 砲 の お見舞 い を くらう。空砲 で雪崩 を誘発 させ スキ ー ヤ ー が 巻 き こまれ るの を防 ぐので ある 。 つづ い ても う一 発 。雪崩 を期待 したが 、見 えなか った 。 うす いガ ス とあ ま りに も広 いゲ レンデ のせ い で … 。 結局 、昨夜 の雪 で上 部が雪深 く、 こ こ ロニヨ ンか ら、グラ ン 。モンテに あが る ロー プ ウ ェイ は動 か な い こ とが わか る 。 したが って ロニ ョンか ら麓 まで の ロー プ ウェイー 本分 を滑 る それ 。 でも標高差 に して 700m、 立 山 の タ ンポ 平 の標高差 をゆ うに越 えている 。午前 中二 回、午後 三 回、 そ して 、 うごきは じめた短 いダブ ル リフ トを一 回や る 。 コー スの斜度 は 適 当、新雪 も 5 0cmの ベ ス トだ 。新 雪 のター ンが 実 に 楽 しい 。 1250mの モ ンプラ ンの ド テ ッ腹 に あけ られ た約 1lKmの モ ンプラ ン トンネル を こえ、 LAThuile、 トゥイー ユ とい うスキー 場 をめ ざす 。例 に よって ロー プ ウェィで 、 LES SUCHES(2200m) まで 登 る 。頂上 、 BELVEDERE(2642m)は 快 晴 。 このスキー 場 は立 山 の 室堂 を何 1月 3日 、思 わぬ こ とに 、今 日はイタ リヤ 行 き とな った 。標高 倍 も大 き くした ょ うな感 じで 、針 峰 はみ られ ない 。 は るか 彼方 に よ うゃ くマ ッタ ー ホル ン らし き三 角錐 をみつけ 、 ョー ロッパ アルプ スの 広大 きに思 い知 らされ る。 四方 八 方 に Tパ ー やダブ ル リフ トがっ け られ どこでも滑 れ とい う感 じだ 。雪質 は最高 の粉雪 、 しかも 新雪 。そ の新雪 に とび こむ。 あま りに 広 いの で 、 しまいに は現在地 が わか らな くな る。昼 は 2350mmの レス トハ ウスで本場 のデ ポ リタ ン を腹 い っぱ い食 らう。お替 り自由 だ 。 1月 4日 、フランスの LA FLEGEREに 行 く。モンプラン山群やシャモニー針峰群 と 谷 を へ だて て 対 面 す る ス キ ー 場 で 、眺 め は 最 高 。午 後 か ら次 第 に ベ ー ル を は ぐ よ うに 晴 れ わ た ― 18- る 360度 の絶景 を満喫 す る 。 ブ レバ ン、 エギ ュー・ ミデ ィー 、 そ してモ ンプラ ン とフラ ンス アルプ スを一望 で きる展望台 に た って い る感 じだ 。針 lllは ます ます鋭 くアルプ スの 青 い空 を つ ナた深 い雪 の 大斜 面 を 10回 き、 モンプラ ンは た え まな く雪煙 をふ き あげている 。視界 がひ らι は滑 っただろ うか 。 70フ ラ ンの一 日券 で 完全 に も とを とる。帰 路 も ロー プ ウ ェイに 乗 らず、 標高 900mを 滑 りお りる。実 に爽快 。 シ ャモニー の郊外 にお りて きた ら、針峰 群 を パ ックに した レ 。プラ とい う教会 の前 にで る。 1月 5日 、最後 のス キーは 2日 に登 れ なか ったグラ ン 0モ ンテ に ゆ く。体調 は 最高 。 マイナ ス 2度 の冷気 が心 地良 い 。 3297mの グラ ン・ モンテか らの コ ー スは完全 な氷河 上 につ くら れて いる。そ こに 登 るカプ セル型 ダブ ル リフ トか ら氷河 が 、 ミルキ ー プ ルー の半透 明 の肌 を冷 気 に きらして いる 。 この 氷河上 に積 も った雪 を滑 る。 ところ どころク レパ スが 口を あけて いる 。 急斜面 の トラ バー スで止 まるな と注意 が とぶ 。雪崩 の警戒 だ 。 ヨ ー ロッパ最大 の スキ ー 場 の急 斜面 は 、 日本 の短 い コー ス しか 滑 った この ない者 には や は リハー ドで ある。 自由 に この コース を滑 べ れ るよ うにな るには、 うん と足腰 を鍛 えてお く必要 が あ る。 次 は オー トル ー ト、 い け る <こ か な 。 カ ネ 、 ヒ マ 、 トシ 。 ① KLLIN ② MAT‐ マHORV Fκ今 T・ Hο ね れ tl iヽ 、 SWISS i ●潤,Moれ“teis "kド O今 zer h椛 e re C)Fi● 含 @ r OCOυ「mら /● り ④Ъ FRAMCE C° ◎ ADSh <ア れ まで > T M Llハ ―― アル プスの スキ ー 場 め ぐり概念 図 ―― ドバ イス > ★気象 は最悪 の場合 で 日本 の厳冬期 なみ も あるが 、装備 はお お むねゲ レンデ スキ ー の スタイ ルで よい 。新雪 が豊 富 なのでやは リ トップ ソフ トの板 が よ く、プ ー ツは 、 ハ ンワグ の兼用 を使 用 した 。 ある くところも あ り、 このほ うが機動的 。現地 レンタ ルも 勿論 あるが、移動 が おお く わず らわ しい 。 シ ー ルは まった く不用 。機械力 を利 用 してもす べ ての広大 な斜 面 な どとても滑 れ るものではないか ら。 ★ 日本 アル ベ ンスキ ー学校 は格安 で 良心 的。 とにか く滑 り専念 のツ アー である。 ま た、 こ こを介 して オー トル ー トもや る とい う現地 の 日本人ガ イ ドを頼 む ことも で きる。 (TEL 03-409-4025) ★料金 12月 28日 ∼ 1月 7日 の 11日 間 で 387,800円 、 予約 金50,000円 をふ くむ。保険料 は別 に 9,870円 料金 に含 ま な ぃも のは昼食 と飲物 代 のほか 、小遣 い程度 。節約 すれ ば 1日 数千 円 の 見 当で用意 すれ ば十分 。 ★ 問題 は体力 、 金 をかけ るので ロン グ コー スにたえ られ る 日常 の鍛練 が なに よ り大切。生 活 は 、 ホテ ルは 2人 か ら4人 の合 い部屋 、 料理や ワイ ンは最高 。 ★本 レポ ー トは 拙文「 アルプ スを滑 る」 (約 28,000宇 )を 要約 したも のです 。そ の他 の生 活 場面 の事情 な どが わか ります。 ご希望 のか たに実費300円 で お送 りします 。 ・〒 ★ 申込 み 先 … 184 小金井市 中町 4-18-38 TEL 0423-83-8564。 _lq_
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