NO.116/ 2011.07 月号 カトリック厚木教会 〒243-0014 神奈川県厚木市 旭町 2-7-11 TEL.046-228-4164 FAX.046-228-4150 堅信にむけて 主任司祭 P.ブランチフィールド 愛の完成へと進んでいきます。洗礼によってキリ ストの霊印を受け、教会の一員となり、堅信によ 6 月 19 日の日曜日に、10 月 30 日に予定されて って聖霊を受けて、より完全に教会に結ばれて、 いる堅信の準備が始まりました。大人、子ども、 キリストをあかしする活動的成員となるのです。 合わせて 17 名の受堅者、及び数名の保護者が参 さらに感謝の祭儀に参加して、キリストの体に完 加しました。今後、月 1 回行われ、全部で 5 回の 全に組み入れられます。 集まりになります。回数が少ないので、勉強らし い集まりにはならないでしょう。若い方たちには 堅信は一つの独立した秘跡と 特にそう感じられるのではないかと 思います。教会学校を体験していな いうよりは、むしろ洗礼と不可 ...... 分で、洗礼の再確認の意味をも い人もいるでしょうし、日常生活の つものです。特に幼児洗礼を受 流れのために、なかなか日曜日に教 けた人は、この秘跡を通して自 会へ来られないかもしれません。勉 分の知性と意志によって、キリ 強らしいものにするには、もっと時 スト者としての信仰告白を行い 間が要ります。 ます。堅信の秘跡は額に聖香油 を塗るというシンボルによって その中で、知識の他に何が求めら 授けられ、聖霊の注ぎによって れるのでしょうか。何よりも心の持ち方ではない 信仰を強められ、成熟した教会の一員とされるこ かと思います。まず、堅信を希望される方が準備 とを意味します。」 に来られることで、一つの大事な選択をしていま (ヘリベルト・ミューレン著「堅信の秘跡」 す。堅信を受けることを選ばれた方は、今後の生 神学ダイジェスト 35 号) 活を神様と共に生きることを選んでいるのです。 さらに詳しくは「カトリック教会のカテキズム 要約 154 頁 堅信の秘跡」をご覧ください。 「堅信の秘跡とは:堅信の秘跡は、入信の秘跡の 中の一つであって、キリスト教的生活を完成に導 堅信の根本は聖霊降臨にあります。聖書による くものです。この入門の三つの秘跡は、父の愛の と、イエズスが弟子たちを離れる前に、上からの 業を子のうちに聖霊を通して告げるものですか 力が与えられるまで祈りなさい、と言われました。 ら、必然的に有機的な一貫性をもちます。すなわ 弟子たちはその通りにしました。マリア様、婦人 ち、洗礼によって新たに生まれた信者は、堅信に たちも一緒に大勢で聖霊降臨まで祈りました。新 よって強められ、感謝の祭儀の中で永遠の生命の しい聖霊降臨を待っている私たち、一(いち)共 糧に養われて、 同体として聖霊の恵みのために祈りましょう。 1 は「どうしてそんなことを言うのですか?」と言 ある主日のミサ説教より(5 月 22 日) うと、次のようなことを話してくれました。 靴の修理をしているお爺さんがいて、お爺さん には 2 人の孫がおり(孫の両親は交通事故死) 、 5 月 22 日第二ミサで東京教区森一弘司教様は、 その孫を抱えて生活のために靴の修理をしてい 神様について話されました。以下に森司教様の説 ました。お爺さんの誕生日に、お爺さんの目が悪 教の概要を記します。 くなってきたので、孫たちは貯めたお小遣いでコ 今朗読した聖書(ヨ ンタクトレンズをプレゼントしたそうで ハネ14・1-12) す。ある時お爺さんは、修理した靴をお得 で12人の弟子の一 意先に届けに行った帰りに大雨が降って 人であるフィリッポ きて、すべって転んだ際にコンタクトレン が「神様を教えてくだ ズが外れてしまいました。孫たちから貰っ さい」と言われたが、 たコンタクトレンズなので、無くしてはま 弟子たちはイエズス ずいと思って、雨の降る中を地面に這いつ 様の側にずっと一緒 くばって、コンタクトレンズを探し回りま にいて、彼らは最後ま した。通りがかりの人は誰も声を掛けてく で「父を教えてくださ れませんでした。 い」とお願いしていま 暫くすると傘を差した通りがかりのお爺さん す。ユダを除く11人の弟子たちは、後に教皇に (以下 A さんと表記)が「何か探しているのです なったり、司教になっています。この弟子たちが、 か?」と声を掛けてくれて、「コンタクトレンズを 神様、イエズス様のことを良く分かっていたでし ょうか? 探しているのです」と答えると A さんもしゃがみ 弟子たちはずっとイエズス様の側に こんで、ずぶ濡れになりながらコンタクトレンズ いたにもかかわらず、最後の晩餐の席でも、自分 を探してくれたのです。だいぶ時間が掛かったの たちの中で誰が一番偉いか論じ合って、醜態をさ ですが、A さんが見つけてくれました。そして、 らけ出し、またイエズス様が十字架に付けられる 「ありがとうございます」と見つけてくれた A さ 様なことがあっても、ついていくと言っておきな んにお爺さんは丁重にお礼を言った時に、A さん がら逃げてしまった。そのような人たちがイエズ は「良かったですね」と言って何事も無かったよ ス様や神様のことを良く分かっていたと言える うに立ち去りました。 でしょうか? その話をした後で床屋さんは「神様がいるとな 神様のことは勉強すれば分かることなのでし ょうか? るとこういう人なのでしょうね」と言われ、 神学校で長い間勉強すれば分かること 「生活の中に留まって人間のいろいろな苦しみ なのでしょうか?あるいは祈れば分かることな や悲しみに手を差し伸べていく、そこに神が現れ のでしょうか? てくるのではないでしょうか。神は何か大きな力、 奇跡を行う方、勉強して分かる方でなくて、日常 このことについて、少し分かりやすい例をお話 の何気ないことの中に現れてくる愛が神のしる しします。ずっと以前にある新聞でしたか、団伊 しでないか」と床屋の叔父さんが団伊玖磨に言っ 玖磨が「パイプの煙」というエッセイで、以下のよ たそうです。 うな記事を書いていたのを憶えています。 團伊玖磨という作曲家が鎌倉に住んでいまし こういう視点で見ると、弟子たちは何も理解し たが、彼が近くの床屋でおしゃべりをして、床屋 ていなかったということが分かるでしょう。誰が さんから「神様っているもんですね」と言われ、彼 2 この中で一番偉いのかという思いに駆られてい そくを灯され、会衆はその復活ろうそくから一人 る人に神様が分かるでしょうか?神様は日常の ひとりの手に持つろうそくに光を手渡されまし 私たちの心の愛の中に入ってきているのです。神 た。 は愛であるという視点で捉え、愛は抽象的なこと ことばの典礼では、旧約聖書の創世記、出エジ でなく人間の小さな日常的なつながりの中に、心 プト記、イザヤ書、エゼキエル書などの御言葉が の中で吹き出してくるものです。 朗読されました。 弟子たちは一度挫折して自分たちはどうしよ 洗礼式では、子供 2 名、大人7名の方々が長か うもないやつだと分かった時、初めて弱さを包み った入門講座を終えて喜びの内に受洗され、共同 込んで暖めてくれる神の愛に気が付いて新たな 体の仲間に加わりました。集まった会衆もそれぞ 歩みを始めたのです。私たちは神を何か立派な教 れの受洗を思い返し信仰の気持ちを、また新たに 皇や司祭に期待するのではなくて、日常の中に確 しました。ミサ後に司祭から記念品が受洗者一人 信を持って私たち自身が探して見出していくよ ひとりに手渡され、また代父母から受洗者の紹介 うな信仰、そういう神の捉え方を深めていく必要 がされました。 2 時間余りのミサを終えて、「ご復活おめでと があるかも知れません。参考にしてください。 (HP 委員会 う」と挨拶を交わしながら、聖堂の外に出ると大 山内) 雨が降っており、明日のお天気が心配されました。 しかし 4 月 24 日、復活の主日(日中のミサ)は、 神様の導きでしょう、快晴の天気に恵まれました。 復活の主日 椅子を増やしたにもかかわらず聖堂は満席と なり、ミサのはじめに主任司祭は歓迎のことばを 今年は、例年にない遅い復活祭でしたが、千年 述べられました。当日のミサは、国際ミサとして に一度という、大震災に遭遇した私達は、 第2朗読を英語でも読まれ、また説教も英語でも この暗闇と、イエスのご受難を心から体験する事 されました。世界中の教会で、この時、私達の為 になりました。 に祈って下さった事に感謝します。 4 月 23 日、聖土曜日(復活の徹夜祭)ミサは暗 決して私達は一人ではないと、確信いたしまし 闇の中、「光の祭儀」で始まり、司祭は復活のろう た。 3 (広報部 竹内) タムさん、助祭に叙階 5 月 15 日(日)山手教会、12 時からミサで梅村司 教様司式により 2 人の神学生が助祭に叙階されま した。 神学生の一人はタムさんで、もう一人はフィリ (注)タムさんのプロフィール:2002年7 ピン人の神学生で、当日は厚木教会の関係者、ベ 月24日日本の神学校に入学する為に来日。ご両 トナム人やフィリピン人の関係者、山手教会の信 親、7人の兄弟はカトリック信者。 徒の方々が出席され、座れない人も多くいました。 ことばの典礼の後、叙階式が始まり、2人の神 タムさんは、ご長男です。ご両親は、ご出身地 BANMETHUOC(マンメ)でご健在です。 学生は助祭に相応しい人であると証言され、司教 (HP 委員会 山内) 様は「この神学生を助祭に迎えることにします」 と宣言され、大きな拍手が送られました。そして、 助祭の務めや遵守することについて、司教様から 伝えられ、神学生は 湘南バロック・アンサンブル定期演奏会 助祭を受け入れる 決意のことばで応 えられました。 6月4日(土)14時より湘南バロック・アン 神学生は赤い敷物 の上にうつぶせに サンブルにより約2時間演奏が行われました。 なり、典礼聖歌 343 67名の聴衆と 22 名の演奏者がひとつになるこ 番(諸聖人の連願) とができました。 主任司祭の挨拶に引き続き、アンサンブル代表 を会衆と一緒に唱 者より、東日本大震災復興支援の為のチャリティ え祈りました。 としてバロック演奏を通じ亡くなられた方へ その後、叙階の中心であ のご冥福と復興をお祈りすると共に来場され る司教様により按手(牧者 た方々と癒しの一時を楽しんでいただきたい としての権能や必要な賜 との挨拶があり、周知の曲ならびに著演奏名で 物の志願者への授与と継 はないが、優れたバロック作曲家の曲の紹介と 演奏がなされました。 承を神に願う)が行われ、 司教様が「皆さん、新しい助祭 曲目は以下の通りです を迎え入れてください」と言 ①バッハ作曲 G線上のアリア われると、会衆から祝福の大 ②パッヒェルベル作曲 カノン きな拍手が送られ、厳粛な叙 ③ヴィヴァルディ作曲 の協奏曲 階式は終わりました。ミサ後 作品3-2 ④アルビノーニ作曲 タムさんは厚木教会の関係 奏曲 者と聖堂の外で喜びの記念写真に何枚も応じら 4 作品3-8 2つのオーボエの協 作品9-6 ⑤ガルッピ作曲 れていました。 2つのヴァイオリン 2つのフルートの協奏曲 ⑥バッハ作曲 ヴァイオリン協奏曲第 2 番 初聖体おめでとうございます BWV1041 アンコール曲 カッチーニ作曲 6月26日(日)キリストの聖体の祭日に初聖 アベ・マリア 体式が、ブランチ神父様の司式により執り行われ ました。 今回、初聖体を受けた子供たちは23名で(男 子13名、女子10名)多くは外国籍の子供たち であったため、当初東日本大震災の影響で何人初 聖体を受けられるかと心配されましたが、無事に 盛大に式を終えることができました。 当日、初聖体を受ける子供たちは、女の子は白 いドレス、男の子は白いシャツや白いスーツで着 カトリック聖歌と密接な関係にある前記曲目 飾り、手にロウソクを持ち入堂し、ごミサに与か によって癒しややすらぎが与えられ、70 名余りの り御聖体を拝領いたしました。(内2名の女の子 聴衆は演奏者(22 名)による迫力ある生演奏に感動 はごミサの中で洗礼を受けました) を覚えました。 ごミサの後、聖堂で全員で記念写真を撮り、信 最後に収益はすべて東日本震災義援金(8万円 徒会館でお祝いのパーティが催されました。 余り)として贈る要旨説明によってしめくくられ 初聖体式を迎えた子供たちの感想 ました。 ◎ 注)湘南バロックアンサンブルとは、バロック期 神様の子供になれてとてもうれしいです。 ロウソクに火を灯した時緊張しました の名曲の合奏を楽しむ目的で1997年伊勢原 ◎ で結成されたアマチュアのグループで、伊勢原、 初聖体を受けてとても嬉しい、自分のため にもなるし家族のためにも良いことであ 厚木、相模原、平塚、大磯地区のキリスト教会等 るし、これから神父様のお手伝いもしたい で演奏されています。当厚木教会での演奏は都合 と思う 6回目です。 (広報部 (広報部 植木) 鈴木(正)) **土曜学校、初聖体準備を指導頂いたシスター 村田の寄稿を9ページに掲載します。** 5 ・「明日はない」と思って生きている。しかし悲 第 4 回 くるま座会議 「大震災の後、思うこと」 観せず、 「1 日が無事に終わった」と考えている。 ・毎日多くの人たちの火葬が行われ、まだ混乱状 態にある。 6 月 19 日(日)、今回のくるま座会議は、このテ ーマにした訳がありました。 私たちの現状に関して ・支援物資を送る窓口がわかりにくい。 4 月 28 日、鎌倉十二所にあるイエズス会日本殉 ・インターネットを見て情報を集めている。 教者修道院で行われた、信徒(14 名)修道者(1 ・フィリピンの方が、大和教会のボランティア活 名)司祭(2 名)の宿泊交流会に参加された、西 動に 2 泊 3 日で参加された。 山賢さん(副委員長)からの提案でした。その会 ・教会で義援金を集めるためのコンサートをした で「大震災の後思うこと」をテーマに分かち合い が、あまりたくさんお金が集まらなかった。 があり、いつまでも話が尽きなかったそうです。 ・ボランティアが、減りつつある。 ・今回の震災対応での、横浜教区全体の組織だっ 次回の宿泊交流会は 12 月で、どなたでも参加 た活動が見えない。 できるそうですので、興味のある方は西山さんへ ・厚木市でボランティアのツアーがある。 おたずねください。 感じたこと・思ったこと <くるま座会議で出された話、意見から> ・何かしたいと思うが、現実的には何をしていい 被災地の現状に関して かわからない。 ・小さな教会が多く、お年寄りが炊き出しなどを ・もっと早く、このような会を開いて欲しかった。 したが、疲れてしまっている。 ・キリストに繋がっていない人たちの一生懸命な ・電気代が払えない、生活用品がない等のために 姿を見て、後ろめたい気持ちになった。 仮設住宅に入居するのが難しい。 ・被災地で要るもの要らないものが、わからない。 ・ 「これをください」 「あれをください」とは言わ ・寄付金が、どこへいっているのかわからない。 ない。お金を渡すと遠慮する。 ・お互いに情報交換をしている。 ・このような話し合いをすることが大切。 ・自分を取り戻していない。 ・今回の震災に対する立ち上げが遅かったのでは ないか。 ・心のよりどころを求めている。 ・もっと早期に、ミサ以外で祈りを特別に捧げる ・物資が来すぎて、その処分に困っている。 などの態勢が必要だったのでは。 ・義援金を集めようとしている震災遺児がいる。 ・障害をもった人たちの薬がない。 ・被災地のものを買うことが、協力になる。 ・知的障害者の子たちは避難所に受け入れてもら ・一過性に考えることなく、忘れないことが大事。 ・今までの子育てや家族の絆を考え直したり、大 えない。 いなるものにすがることを知るチャンスでは。 ・仮設住宅の建設場所がなく、他県に移住を余儀 ・お金など、施し的にならないようにしたい。 なくさせられている。 6 たくないものですね。 ・信者でない方に、神様の意図される震災の意味 貴重なご意見を全部掲載できなかったことを を理解してもらうのは難しい。 お詫びいたします。 ・カトリック信者として何ができるかを考えて、 (広報部 祈ったり、被災者の話を傾聴していきたい。 松本) ・その時々の想いが、時間の経過とともに変わっ てきている。 ・行動を起こすことが大切と考える。 副委員長・コミュニティ委員 西山 賢さんにインタビュー 今後について ・仙台サポート(東北の教会の、とりまとめ)セ ★3 月 20 日の信徒総会で路上生活者支援の献金 ンター、カリタスジャパン(義援金の集め場所)、 横浜教区などに問い合わせ、現状を聞き、私た 箱が承認されましたが、この件に関して少しお話 いただけますか? ちができることを考えるべき。 路上生活者支援は厚木教会信徒全員が係わり ・被災地の方を教会に招き、話を聞く、あるいは 合いを持つ教会活動のひとつであるとのご判断 姉妹教会をつくるなどして、ピンポイントで顔 を信徒総会の場でいただいたことは、まことに意 義深いことであると思います。 の見える助け合いをしていく必要がある。 しかしながら、その係わり合いの具体的なこと ・ミサ献金以外に献金をしたらどうか。 となると統一見解は困難であると思います。例え ・目標額や支援の焦点を決め、募金 ば、未信者の路上生活者が教会に をする。 来てミサに与かることはまだしも、 ・大和教会がやっているボランティ 施設を利用するとなると受け入れ ア活動に一緒に参加してもよいの には様々なご意見が出ることが予 ではないか。 ・ 想されます。 そのような条件下での第一歩は ・お金ではなく、古本などを送る。 慎重なスタートをきる必要があると思われ、そのこと ・心の支えのために、手紙を書く。 が「教会の一般財源に頼らない活動」という基本 ・お金の使い道の一つを、自殺者防止のために、 姿勢の表れとして、路上生活者支援専用募金箱設 臨床心理士を派遣する費用にあてる。 置ということに至りました。 ・被災者の多くは、家も身分を保障する物もすべ 募金はすべて、路上生活者支援のために、食 て失い、仕事に就けないでいる。保証人になっ 料・衣類・医薬品などを基本として当事者の要望 てあげることで、その人たちを支援できるので、 も聞きながら使われることになります。 教会として考えてはどうか。ただしリスクが多 ■ いことも事実。 今年度は副委員長をお引き受けになりまし たが、以前にも財務部長や福祉部長を歴任されて いましたが、西山さんと 参加者は 30 名ばかりと少なかったのですが、 イエス様との出会いに ついてお話ください。 今後の具体的な課題が、話し合ううちに少しずつ 私は、2001 年に洗礼を授かりました。洗礼を授 見えてきた気がします。話し合いだけで終わらせ かって 2・3 日後に、当時の主任司祭(ケン神父様) 7 から「財務部長をお願いします。」と言われ、面 故に、理論的に説明できない「主の復活」に納得 喰らってしまいました。 できなかったのでしょう。そのような経緯で事務 私の仕事は建築設計であり、建物の積算業務の 所名も「十益設計」としています。 経験はあるものの、会計事務は全くの素人でした 漢字の「十益」にしたのは、「広く皆に益になり ので自信がありませんでした。昔からの悪い癖で ます様に」との願いも込めています。 頼まれると後に引けず大胆にも引き受けてしま 今は、「神様だったらそんなことも出来るかも いましたが、そのことが教会で多くの方々と知り ネ。」程度の子供のような理解力で納得しています 合うことのきっかけになり、信仰を深めるに良い が、この場面は、年に一度は必ず「聖書と典礼」 緒先輩に出会うことができました。役を引き受け に取り上げられるので、毎年その時には「信じる ずにいたら、ミサに与かるだけで形ばかりの信者 ものになりなさい。」と原点に帰るよう私に言わ になっていた様な気がします。教会の役は一般社 れている様な気がしています。 会には無い失敗しても許される環境(私の思い違 (広報部 竹内/ 教会副委員長 西山) い?間違っていたらごめんなさい。)が新鮮で気 持ち良く務めることが出来ました。 神様とは未だ出会っていないと思いますが、「神 様!こんな私でも良しとされるなら、使って下さ い。」という思いだけで務めさせて頂いています。 被災地友人からの手紙より ■ 西山さんの霊名「トマス」について、お話くだ さい? 私は建築設計という職業柄、あいまいなことよ 広報部竹内の大震災被災地友人(東仙台教会所 り黒白はっきりさせることが好きで、理論的に納 属)が綴られた手紙をご本人の了解を得て以下に 得できないことは認められない人間でした。その 紹介いたします。 ような訳で、入門講座の勉強の中でしっくり来な いのが、 「主の復活」でした。そのこ † 主の平和 とが気になって、ケン神父様に「こん いよいよご復活です。少し早いけれ な私が受洗しても良いものでしょう どおめでとうございます。 か?」と尋ねたところ「ニシヤマさん、 「あつぎ」を楽しく読ませて頂きま それを理解するのを待っていたら、 した。HPも見る事が出来、活発に活 一生洗礼を受けられないかも知れま 動しておられる教会の様子がよくわかります。 せんよ。洗礼を受けてから一生をかけて分かるよ (中略) うになれば良いでしょう。」と言って頂き、受洗 3月11日の東日本大震災では、震度7を体験 に至ることができました。そのことによって、私 し、驚きました。長い揺れの間中、マリア様への は自分の信仰の原点である疑り深い「トマス」を霊 お祈りを唱え続けておりました。吹雪の中、仙台 名として選びました。 の中央地区から1時間30分かけて、歩いて自宅 に帰ると、建物は建っていたのでホッと安心。家 その後、妻との長崎旅行の折に遠藤周作記念館 の中は散乱状態でしたが、留守番をしていた夫が、 の図書コーナーで手にした本の中に「トマスは建築の守 ほぼ、片付けてくれていた後でした。夜は停電の 護聖人である。」との記述を見つけ、その偶然に 中、寒さに震え、ルナ(ペットの名前)を抱いて 背中がゾツとしました。聖トマスも技術者であったが 一晩中、まんじりともせず、夜明けを待って古い 8 ストーブを出し、お湯を沸かして紅茶とパンを食 「土曜学校・初聖体準備・ 子どものミサに関わって」 べて一息つきました。 マリア様のお恵みとしか言いようが、ありませ メルセス会茅ヶ崎修道院 ん。ローソクの生活も楽しく、冷蔵庫の中に大切 村田嘉代子 に貯めておいたルルドの水で飲んだ紅茶の味は 忘れられません。家にある物で間に合わせ、3日 目から、給水所に出かけ、被害の大きさを知りま 1 月より厚木教会の土曜学校、初聖体準備や子 した。 どもミサにも参加させて頂いております。土曜学 やっと、ガスが来て、ライフラインは全て復旧 校は午後 2 時 30 分から始まり、まず参加なさる したと言う時に、震度6の地震がありました。4 保護者とリーダーで円陣になり手を取り合って 月7日の夜でした。この2回目の地震で私の家の の祈りから始まります。次に子どもたちが静かに 回りの建物は全戸被害をうけました。築42年の 聖堂に入り、歌とお祈りと神父様のお話を聞きま 我が家は部屋の物が散乱しただけでした。 す。 神様のなさる業ははかり知れません。ただ、主 保護者と子どもたちとリーダーが一つの心に を畏れ、信じるだけです。 なり、祈りの雰囲気で各クラスに分かれて“イエ 塩竃市が被害甚大で東仙台教会がサポートセ ズス様の愛とみ心”を学びます。初聖体準備クラ ンターになり、全国からきますボランティアのサ スではフィリピン・ラテンアメリカ・日本国籍と ポートとして炊き出しを手伝いました。 国際色豊かな子どもたちと“イ 今年は「仙台教区年」と言うこ エズス様の私たちへの愛の深 とでスタンプラリーを企画してお さ”を学び合いました。子ども り、この被害にめげず何とか立ち たちとの分かち合いの中で毎日 直って冊子をつくりたいと皆、頑 の家庭での生活が神様を土台と 張っています。 して生きていることを感じまし 元寺小路教会と合同の復活前夜 た。 祭では。 「出エジプト記」を読ませ て頂きます。 私がこの教会に来るようにな どうぞ、この震災で被害を受け って一番に感じたことは、厚木 た方達の為にお祈りください。 教会の皆様は色々な必要性にすぐに応える準備 また、一緒に旅行ができるといいですね。 が出来ていることです。見事だなと感心しており 4月21日(記) ます。また、色々な国籍の方がおられる中で言葉 や生活習慣や文化の違いを乗り越えて、日本の方 と外国籍の方とがそれぞれの良さを活かしなが ら国籍を超えて教会の中で協力しあっておられ る姿に感動しております。 今日の日本の教会のあり方を生きておられる 皆様に日頃外国籍の方との関わりが多い私はま すます目が開かれました。教会の皆様から土曜学 校、初聖体準備のお子さんたちから多くのことを 学ばせて頂き感謝でいっぱいです。これからもど うぞよろしくお願いいたします。 9 HP(ホームページ)委員会よりお知らせ 異動情報 (2011.4.1~2011.6.30) 敬称略 厚木教会 HP のトップページの聖堂内の写真の 下に主日の“今日の聖書朗読”と毎週配布される 教会事務へのお届出時に掲載を希望されない方 「聖書と典礼」の表紙に掲載される“御言葉”を表 の情報は割愛しています。 示して、それらから女子パウロ会の聖書朗読を解 個人情報のため削除 説するページと東京教区の幸田司教様が関わっ ている“福音にヒント”のページにそれぞれリン クを張りました。 どちらのページも主日のミサで朗読される福 音の御言葉を深く解説しております。ご参照くだ さい。 (HP 委員会 山内) 受洗おめでとうございます 編集後記 3 月 11 日東日本大震災から 4 ヶ月が経ちますが、 個人情報のため削除 原発問題、インフラ整備、仮設住宅の著しい復旧 は全く見えず、政界は権力争いで混迷を極めてい ます。 カトリック信者としてあるべき姿、神様の関係 に関し、森一弘司教の説教により考える機会が与 えられました。信者としての支援のあり方は、く るま座会議等で情報交換が行われました。 震災で亡くなられた方へのご冥福をお祈りしま す。 (広報部 竹内 松本 植木 鈴木(正) ) なお、紙面で掲載された部員募集記事(6,7 頁)は個 人情報が記載されているので削除しました。 10
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