136号 - カトリック厚木教会

No.136/2016. 7 月号
(本ページはホームページ掲載用に広報誌「あつぎ」の本文の前に挿入したものです。)
目
次
ページ
1.あなたたちが彼らに食べ物を与えなさい(巻頭文)
1
2.司教様の厚木教会来訪関連記事
1)司教様
講話(4 月 3 日)
2
2)梅村司教様来訪&ミサ
6
3)外国コミュニティからの報告
7
3.初聖体
9
4.厚木教会の若者たち子どもたち
10
5.最近のこと
11
あれこれ
NO.136/ 2016.7 月号
カトリック厚木教会
〒243-0014 神奈川県厚木市 旭町 2-7-11
TEL.046-228-4164
FAX.046-228-4150
約で、シリア難民2万5千人を受け入れると
あなたたちが彼らに
食べ物を与えなさい
し、選挙に勝利すると難民の受け入れを開始、
12 月 10 日、カナダ軍の軍用機でやってきた
最初のシリア難民 163 人を、首相自ら空港に
サミットを終えたオバマ大統領が、
「核なき
立ち、ひとりずつハグをして迎え入れた」と
世界」を訴え、なんとか広島に辿り着き、被
報告がありました。しかし、これを実現させ
爆者の森重昭さんを抱き寄せた姿に、私は感
るために、カナダのカトリック教会が、あり
動しました。また、その直後、
「キリストの聖
えない程の努力と犠牲を払ったと聞いて、私
体」の祝日に、様々なバックグラウンドを持
はさらに感動しました。
った8人の子どもたちが、厚木教会で初聖体
を受けたことに、私はまた感動しました。当
こうした情勢の下、サミットホスト国の日
日の福音書が、
「5つのパンと2匹の魚」だっ
本も、決断を迫られ、5年間で 150 人を受け
たことも、より意味深かったように思います。
入れると表明しました。これを少ないとする
5千人が座ったガリラヤ湖北西岸の斜面は、
雑草の生える広いのっぱらで、当時は今と同
か、良しとするかは、それぞれが考えること
だと思います。しかし、
「動かなければ、何も
生まれない」
。また、
「あなたによって、誰か
様、集落や店は一切なかったと思われます。
の人生は好転するかもしれない」と、天から
カファルナウム、コラジン、ミグダル(マグ
聞こえてくるような気がします。初聖体を受
ダラ)といった街が周辺にありますが、一番
近いカファルナウムですら片道4キロもあり、
5千人分の食料を弟子たちが買い出しに行く
けた子どもたちに勇気を貰いながら、難民の
みならず、日本や世界で辛い状況にあるひと
たちに、
「食べ物」と「希望」をもっと与える
のは不可能です。それでもイエスは、言われ
ことができる大きな力と愛を私たちはいただ
ました。
「あなたたちが、彼らに食べ物を与え
いていると、私は信じます。
なさい」。
山口道孝神父
サミットがはじまる一週間前、シリア難民
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のことで、ある会合がありました。「約 400
万人のシリア難民が、エジプト、イラク、ヨ
ルダン、レバノン、トルコの5カ国に滞在し
ていて、特にトルコには、約 280 万人が先の
見えない不安な日々を過ごしている」
、また、
より広い世界の人々に目を向け動くことが
「カナダのトルドー首相が、昨年の選挙の公
できますように、これからもご指導ください。
✞✡✞✡✞✡✞✡✞✡✞✡✞✡✞✡✞✡✞✡
1
なので、ますます厳しい。
この4月の人事ではフランシスコ会の「20
司教様 講話(4 月 3 日)
19年問題」に対応するため、横浜教区から司
祭を派遣しなければならなくなった。2019
年になるとフランシスコ会では、74歳以下の
【お願いしたテーマ】
司祭が30名程になってしまう。教会法上、主
・外国籍の信徒の増加、若者の将来を見据えた
任司祭は75歳で引退。30名の中には神学校
厚木教会や第七地区への思いとご要望
関係で教授職として教えて下さった神父様方
・日本における新しい典礼の変化のいきさつに
もいて、小教区で働ける司祭はそれよりも少な
ついて
くなる。札幌教区のほとんどは、フランシスコ
会が担当している。横浜教区においては長野県
で働いてきてくださっていた。長野県の中信地
【司教様の講話】の概要を以下に記します。
区は教区司祭とレデンプトール会の神父様、そ
の他はフランシスコ会で、4地区の内3地区が
・はじめに:
フランシスコ会だった。運営に携わって下さっ
いつもの訪問では堅信式があり、その後お祝
いがあり、こういう話をお話しする機会がなく、
今回このような集いを設けて頂いたこと、感謝
ていた学校法人も、横浜教区が関わることにな
った。今までは神奈川県は恵まれていた。横浜
教区全体の状況を皆さんも少し理解して頂け
している。
ればと思う。
・司祭派遣の現状:
横浜教区の神学生はこの4月か
山口神父様が本来のお仕事が
ら6名。6年の勉強期間なので平
ある中で犠牲を払って来てくだ
均すると1年に1名の司祭が誕生
さっているので、早く司祭を見つ
する。今年は4月29日二俣川教
けることが出来ればと思ってい
会と、6月4日大磯教会で司祭叙
る。厚木教会の主任司祭任命に当
階式が行われる。非常に喜ばしい
たっては、外国籍のコミュニティ
こと。荒井司教様の頃からの一粒
ーの方にも対応できる司祭をと
会がお祈り下さり、そして財政的
思っている。
にも大きな犠牲を払って召命のた
神奈川県の信徒の方は必ず司
めに支えて下さっている。その他
祭が派遣されてくると思っている小教区がほ
にも、横浜教区が恵まれているのは、かつての
とんどである。
修道会、宣教会に代わって新たな司祭の派遣が
同じ横浜教区でも静岡、山梨、長野ではすでに
ある。フィリピンのヴィンセンシオ・ア・パウ
司祭不在となっている教会はたくさんある。長
ロ会から現在2名、今年中にもう1名派遣して
野南信地区に復活祭後二人派遣したが、二人で
下さる。本柳神父様がかつて働いたウガンダの
5教会を担当している。静岡西部には日系ブラ
教区から1名来ていたが、先月からもう1名来
ジル人が少なくとも3万人は超えている。堅信
て下さった。韓国のソウル教区から分かれたウ
の度に日系ブラジル人の方だけで毎回100
ィジョンブから3名の司祭も派遣して下さっ
人を超えている。神奈川県には信徒の数が多い
ている。そういう形で、今までの修道会、宣教
ので、努力して司祭を派遣してきたが、この先
会に代わって新たな、修道会、宣教会、教区が
他県にも司祭を派遣しなければならない状況
2
派遣して下さっている。足りない中にも横浜教
青年が中心になってその組織を設立して活動
区は恵まれている。
を始めた。最初は5教区が賛同して参加。現在
は8教区が参加。賛同されてない教区にも働き
皆さんの気持もよくわかる。司祭が不在にな
ってしまった。この先不安も大きいかと思うが、 かけをしている。年2回ネットワークミーティ
皆さんの共同体にふさわしい司祭を派遣する
ングという集まりに互いに交流・信仰を深める
よう努力する。今年は少ない人事異動であった
ために集まっている。今年の2月に高松教区松
が、来年の人事異動をもって外国の方にも対応
山のカトリック学校であったが、160名程の
できる司祭を派遣できればと思う。それを待た
全国の青年が集まった。今秋は鹿児島教区。高
ずにできればと思うがもう少し待って頂きた
松教区の前は千葉でやってその時には、延べ
い。
300名を数えた。横浜教区で伊豆バプテスト
(出席者から拍手)
教会の天城山荘を借りた時も100名を超え
て集まった。
外国籍の信徒の方々に関して:
厚木教会では外国籍の方も私たちのフルメ
携帯電話や PC 等のネットワークをもって、
ンバーとして教会委員会の中でもちゃんと立
場を与えられていて、それぞれの立場で意見を
小教区、教区を越えて集まっている。鈴木真神
言えるような体制になっていると聞いて、よか
父様と保久要神父様が担当している。今日一緒
ったと思う。外国籍信徒司牧の基本指針に沿っ
にごミサをして下さった谷脇神父様、スペイン
て、フルメンバーとして、単なるお客さんとし
のマドリードに留学していたが、勉学を終えて
てではなく、皆さんが受け入れて下さっている、 この1月に帰国した。副事務局長として保久神
外国籍のメンバーの方自身もここのメンバー
父を支えてくれる。彼も青少年委員会に関わっ
であるという意識をもって、厚木教会を支えて
てくれると思う。
くださっていることがよく理解できた。こうい
私は日曜日外に出て、司教館に戻ると、司教
う絆がより深まるように皆さんも努力して頂
きたいし、横浜教区も配慮していきたい。代表
館は若者が占拠している。
者の方々の希望を踏まえて教区長として今後
日曜日の午後から青年が集まり、次の企画のた
のことを考えていきたい。
めに多くの青年が集まっている。昔のような青
少年活動は見られなくなり、別の形での青少年
活動が活発になっている。私たちはそうした現
青少年のことについて:
状を見据えて支えていく必要がある。小教区を
横浜教区には青少年委員会、学連もあり、そ
の二つがいろいろな企画をもって大勢の若い
越え、教区を越え青年たちがカトリック信者と
者が集まっている。私たちの若い時には小教区
して活動できるよう見守っていく必要がある。
が基盤になって集まっていたが、今は小教区を
横浜教区の青少年委員会のメンバーは東日本
越えた活動に関心を持ち、活動している。
大震災の後、今も援助活動を続けている。単に
お金を集めるだけではなく、自ら足を運んでど
かつて司教団の中に青少年委員会というの
があったが、それは解体になってしまった。そ
ういうことが求められているのかを探りなが
の時の青年たちは、教区を越えた活動も必要、
ら、被災された方の要望に応えられるよう活動
大切だという問題意識を持った青年がいっぱ
している。青少年活動を見守って、是非応援し
いいた。それは私がちょうど司教になったとき
てください。
で、その要望で立ち上げたのが日本カトリック
青年連絡協議会だった。東京教区、横浜教区の
3
業内容を変えた。今回承認されたのは第3版の
小学生について:
それぞれの小教区でしっかりした信仰の養
総則の翻訳であり、これを実際に実施していか
成が出来ればと思う。今日の子供のミサで感心
なければならない。しかし新しい第3版に沿っ
したのは、子供たちが大人のために奉仕してい
て翻訳された式次第、奉献文、公式祈願などが
るという印象を受けた。一生懸命準備して、
「僕
認可されていないため、全部実施することは適
たちがみんなのミサをお手伝いします」、
「奉仕
当でない。従って総則の全部を実施することは
します」、という印象を受けた。
できないが、承認された総則の一部でも、実施
に移していかないと現場で混乱してしまうた
第一朗読、第二朗読を聞いて、大人の方もあ
そこまで聖書を読むことができないと思った。
め、その一部が昨年の待降節第一主日から実施
とても立派でしたし、侍者の子供たちも整然と
された。その総則に従うと司教ミサでは7本の
お手伝いしていた。子供のミサというと子供の
ローソクを用意することになっている。
ためと思ってしまうが、同時に大切なのは子供
今日の第二朗読では、ヨハネの黙示録が読ま
たちがみんなのために奉仕するミサでもある
のだという側面もあり、今日は立派にそれを示
れた。7つの教会に巻物が送られたとあったが、
して下さっていた。そうした意味でも子供たち
今日の「聖書と典礼」の解説には、7つは完全
への信仰教育に関し、みなさんがいろいろ考え
数を表し、すべての教会という意味と書いてあ
て下さっているのだと思った。そうした形の子
ったように、司教職はすべての教会を束ねる務
供たちへの信仰教育を続けてもらえればと思
めを担っている。すべての教会の交わりと一致
う。
のしるしになるように、というのが第二バチカ
ン公会議の司教職についての教えである。その
典礼について:
公会議の教えを受け、私は「コムニオ・コムニ
今日は7つのローソクが出ていた。
オーヌム(※交わりの中の、交わり)」という
第二バチカン公会議後、それぞれの国の言葉で
モットーを掲げて司教に就任した。それが第二
ミサがささげられるようになり、各国の司教協
バチカン会議の司教職の本質、さらに教会の本
議会が儀式書を整えてきた。教皇庁の典礼秘跡
質である。そして、私たちの信仰を目に見える
省の承認を得て、日本でもそうした作業がなさ
形で示すものが典礼である。
れ、認可を得て日本語ミサがささげられてきた。
現在も使われているローマ・ミサ典礼書の日本
語版は、ラテン語規範版の第1版を翻訳したも
のである。しかしラテン語規範版はすでに第3
入堂する時厚木教会の祭壇の7つの燭台
版になっているにもかかわらず、日本では第1
を見てすごいなと思った。
版の翻訳しかなく、しかも暫定認証しかもらっ
司教職の本質を表すために7つの燭台を準
ていない。
備しなさいとなっている。今日は私を歓迎して
私が司教になったときの司教協議会会長は、
下さるという皆さんの温かい心遣いもあるで
名古屋教区の野村司教だったが、改訂を急ぐよ
しょうけれど、総則に示された意味をきちんと
うローマからおしかりを受けていた。新前の司
自分たちの典礼でも実施しなければならない
教として断ることが出来ず、典礼委員会委員長
という皆さんの心意気が示されていた。
を引き受けた。今日に至るまで、改訂作業をし
ただここで言っておきたいことは、各国の儀
ている。作業を始めたときは第2版だったが、
式書の承認を得るときに、それぞれの国の言語、
途中で第3版がローマより発行されたため作
4
文化を大切にした適用を合わせて承認を願っ
ミサでは認められない。日本では、外国籍の方
ている。画一の中の一致ではない、多様性の中
もいらっしゃるし、それぞれの言語でミサが行
の一致が第二バチカン公会議の大切な教えの
われている。ただ同じポルトガル語ミサでも、
一つである。三位一体の神様ご自身がそうであ
ブラジルの司教団が認可を得た儀式書とポル
る。そのことは、教会についての公文書、「教
トガル本国の承認を得た儀式書は違う。また米
会憲章」の冒頭で述べられている。唯一の神様
国のミサとフィリピンの英語ミサとは違う。外
だが3つのペルソナを備えている。三位一体の神
国語でミサをする時はどこの国の適用をもっ
様を私たちは信じている。まさにそこから生まれ
てミサをするのかをあらかじめ話し合って合
た教会も多様性の中の一致を本質としている。
意をもって進めたほうが良い。
私たちはラテン典礼をもって全てと考えて
いるが、実際ローマに行ったら同じカトリック
横浜教区にあっては、外国語ミサの際には日
でもいろいろな典礼様式がある。教皇様ミサで
本の適用に従う必要はない。外国語ミサの際に
も公用語であるラテン語で福音が読まれてき
跪き、接吻をして下さっても結構である。ただ
たが、今は、必ずしもラテン語ではなく、イタ
し日本語でミサをささげる時にはその限りで
リア語、ギリシャ語、スラブ語で読まれたりす
はない。日本の司教団が認可を得た儀式書の認
る。そこでは同じ信仰を持ったカトリックの信
可に従って行って頂きたい。崇敬を表すにはお
者の典礼、すなわち多様性の中の一致を表そう
辞儀をもって、また聖体拝領する時には跪き口
とする典礼が行われている。
で受けるのではなく、手でうやうやしく受けて
下さるようお願いしたい。各国それぞれが言語、
文化に合わせて適用を認可されている。横浜教
日本の教会は日本の文化を大切にした適用
を典礼秘跡省にお願いした。日本には接吻する、 区における外国語ミサでは、その言語をもって
跪いて表敬を表す習慣は本来的にはない。従っ
認可を得た適用を採用して下さることをお願
て、これらに代えて深い礼をもって崇敬尊敬を
いしたい。
もう一つ大切なことは、特に主日のミサは、
表すということである。私もローマに行くと入
堂して跪く。また、ヨーロッパでは祭壇で手を
祭司的な神の民とされた私たち、教会共同体の
ついて接吻をして崇敬を表しているが、日本で
公の祭儀とされている。決して私的なミサでは
は基本的にその習慣はないので、接吻に代わっ
ない。つまり、個人的な趣味、見解は控えて頂
て手を置いて崇敬を表すことにした。そもそも、 きたいし、そこで交わりと一致を目に見える形
最初の草案では、祭壇での二度目の崇敬は必要
で表して頂きたい。司教のもとで一つにされた
ないと判断し、それを入れなかった。しかし典
教会共同体として、それを守って頂きたい。主
礼秘跡省の長官と交渉する中で、接吻に代わるな
日ではない時に、あるグループが畳でミサをさ
にがしかの崇敬を表しなさいという指示があっ
さげ、それに合わせた典礼をして頂くことは構
たため、手をついてお辞儀する動作が加えられた。 わない。しかし、主日においては日本の司教団
聖体拝領は私が子供の頃は口で拝領してい
がローマに典礼秘跡省に認可を得た儀式書、規
たが、初代の教会のように手で拝領することが
則に沿って是非ミサをささげてほしい。交わり
認可されるようになった。その時に日本では手
と一致をその典礼の中で表してもらいたい。日
で拝領することを基本とした。日本では人前で
本語ミサでは立つと座るの2つの行為しかな
口を開けることはかえって失礼なことと一般
い、崇敬は深いお辞儀をすることと決められて
的には受け止められているためである。口で頂
いるので、それに是非従って頂きたい。
くことも排除しないが、跪くことは日本語での
(教会委員会書記
5
杉崎
/ 広報部
山内)
は娘を責めることなく、
「何って言っていいか、
わからなかったんだよね」と言って娘の気持に
梅村司教様来訪&ミサ
寄り添い、その上で「お友だちを叩くことは悪
いことだよ」と諭して下さった。
自らを振り返って、日々の子育ての中で「ど
当日の経過:
・ミサ(9:30~10:40)
うしてそんなことをするの!」と責めるような
・司教様講話(10:50~12:20):始めに厚木教会
口調で叱ってしまう自分を反省した。その先生
の紹介、各国籍の代表者(5 名)による自国信徒
の対応に胸が熱くなり、子供の葛藤に寄り添い
の現況紹介の後、講話
ながら、子供の成長を信じて見守って下さる幼
・中庭で記念写真の後、小パーティー
稚園の先生の寛大さに感謝の気持ちでいっぱ
(12:25~13:15)
いになった。”
この一文を読んで様々な形で神様の愛が子
供たちに伝えられていることを確認し、とても
4 月 3 日復活祭第 2 主日に梅村司教様と谷脇
うれしく思った。
神父様が来訪され、司教様はミサを主司式され
ました。聖堂は信徒で満席となり、外国籍の多
くの信徒もミサに与りました。
当日は子供のミサで、良く通る落ち着いた声
で第一朗読は鶴健一郎君(小学 4 年)、第二朗
読は鶴直美さん(小学6年)の朗読でした。
ミサ後、小パーティーが信徒司祭館で開かれ、
司教様は和やかに信徒の方々と談笑されてい
ました。
司教様の説教の概要:
・今日の福音(ヨハネ 20・19~31):
・横浜教区の小中高のカトリック学校は42校
を数え、幼稚園だけでも7千人を超える園児を
週の初めの日にイエズス様は復活なさって
お預かりしており、カトリック学校の大きな使
弟子たちに姿を見せて下さった。しかし、トマ
命がある。カトリック幼稚園をはじめ、カトリ
スはその時居合わせなかった為、「あの方の手
ック学校は、イエズス様を通して示された神様
に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなけれ
の愛を子供たちに伝えていく使命を委ねられ
ば、また、この手をそのわき腹に入れてみなけ
ている。先生方は様々な難しさがある中でその
れば、わたしは決して信じない」とトマスは言
使命を果たそうと努力されている。
った。 八日の後、弟子たちとトマスがいると
ころに、イエズス様が「あなたがたに平和があ
・全国のカトリック幼稚園連盟の機関紙「ひか
るように」と言われ、現して下さったとき、イ
りの子」には全国から寄せられた文章が掲載さ
エズス様ご自身が手とわき腹をお見せになった。
れている。今回少し目を引く、神様の愛が子供
イエズス様が姿を見せて下さったことを弟
たちに伝えられている、あるお母さんの文章が
子たちはトマスに、自分たちはイエズス様の釘
あり、次のような内容であった。
跡の手を見て、槍で貫かれたわき腹を見たと、
“娘が相手の子を叩いてしまったとき、先生
少し自慢げにトマスに言ったのかもしれない。
6
トマスは仲間外れにされてしまったという思
神様のみ旨に沿って、全てを捧げるために、
「父
いがあったと思う。
よ、私の霊を御手にゆだねます」と言って息を
引き取られた。”
私たちもいろいろな意味で疎外感を感じる
時がある。そのような時、私たちは自ずと心が
イエズス様ご自身がその悲しみ苦しみを体
かたくなになってしまう。でもそうしたトマス
験したからこそ、私たちの悲しみや苦しみをよ
のかたくなな心に寄り添って、優しく解きほぐ
く理解し、私たちに寄り添い、神のみ旨に沿っ
そうとするイエズス様の姿が今日の朗読で描
て導いて下さる。また、私たちはイエズス様が
かれている。
私たちの身近におられると信じ確信し、そして
信頼を置いて信仰者として歩んでいければ素
イエズス様の姿勢をトマスはひしひし感じ、
晴らしいと思う。
自ずと心を解きほぐし、心を開くことが出来、
(広報部
山内)
イエズス様の投げた言葉によって、トマスの人
生も変わったと思う。
外国コミュニティ
私たち自身、様々な形で心をかたくなにして
からの
しまうことがあるかもしれない。特に人生の中
報告
で順調な時はいいですけれども、いろいろなこと
で傷ついたり、苦しんだりしている時は猶更だ。
ナイジェリア
こんなに頑張って生きてきたのに、こんなに
ケネディ・アニャヌ
必死の思いで生きてきたのに、どうしてこんな
現状:15 人~20 人のメ
目に合わなければならないのか、何故こんなに
ンバーがいますが、最近
苦しまなければならないのか。自分が見捨てら
厚木教会のミサに与っ
れたような孤独の中で苦しまなければならな
ているのは 7,8 人です。
い時が人生の中にある。そのようなときに、復
何人かは相模原、大和、
藤沢、その他の教会へ行っています。
活なさったイエズス様は、私たちにそっと近づ
き寄り添って下さっていることを、このトマス
その他:私はカトリックの学校に通っていま
の出会いの中で言って聞かせていると思う。
した。日本人の妻と子ども 4 人は今年の聖土
曜日に洗礼を受けました。
ある人は言っている。「人生には、苦しみは
つきもので、苦しみの中で人は孤独に陥ってし
山口神父様のように外国語が話せる主任司
まいがちだ。神様は人がそのような一人で苦し
祭の必要性を感じます。現在ミサは週に 1 回
んでいる姿を決して見ていられなかった。だか
ですが、日曜日に仕事をせざるを得ない信者
らこそ、神様は御子を遣わし、そして御子であ
のために、土曜や日曜の夕方のミサの必要性
るイエズスご自身があれほどの苦しみを受け
は無視できません。また、月に 1 度の英語ミ
られたのだ。」
サでは充分ではありません。
イエズス様ご自身、様々な誘惑があったと思
う。
“「わが神、わが神どうして私をお見捨てに
日本の神父不足や外国人宣教師に頼ること
なったのですか?」それでもイエズス様は祈り
にストップをかけるために横浜教区で神学校
をもって、その誘惑に打ち勝とうとなさった。
を始めたり、信仰を広めるためにカトリック
「彼ら自身が何をしているのかわからないの
の保育園や学校を作ることを提案します。
です。彼らの罪をお許しください。」 そして、
私はできる限り厚木教会に貢献し、メンバー
7
が厚木教会のミサやすべての活動に参加する
も厚木教会の活動を支え、神様の子どもとして一
ように話していくつもりです。
緒に歩んでいきながら、信仰生活を送っていくつ
もりです。
インド
ジョジョ・オーガスティン
ベトナム
現状:約 7 家族がいます
牧村
進
が 、 そ の ほ と ん ど が IT
現状:1990 年から次第
関連の仕事で日本に来て
に増え現在 25 世帯。教
いるので短期在住です。そ
会の活動に参加する者、
のため仕事の状態で人数
勇 気 が 出 ずに 参 加で き
が増えたり減ったり変わ
ない者もいます。教会に
登録している人、してい
ります。毎月行われる英語のミサに心から
ない人を合わせ、ミサの参加者は 5~20 名く
感謝しています。
らいです。
その他:私は 10 年前から日本に来て、イン
ド料理店の経営をしています。私たちは厚木
その他:1983 年ミサの参加者 1,2 世帯だっ
教会のミサや精神的な支えを、とても嬉しく思い
たのが 1989 年には 18 世帯になりました。け
感謝しています。また短期在住の信者のほとんど
れど日本語が理解できず文化にも不慣れで、
は、日本語が全くわからないので、英語のミサだ
心細く感じ教会活動への参加は困難でした。
けには与りたいと思っています。
しかし今後は積極的に参加し、一緒に教会を
発展させていくことを望んでいます。
フィリピン
デクスター・ペレリン
ラテンアメリカワルテル・サイリトゥパ
現状:第 3 日曜日の英語
ミサには約 70~80 人が
現状:厚木市には約
与っています。しかし、
5900 人の移民がいま
毎 週 の 日 本語 ミ サに は
すが、その中の 90~
約 30 人くらいで、それに
100 人くらいがスペイ
は日曜学校に通う子ど
ン語のミサに与ってい
もたちも含まれています。また、教会活動に
ます。
その他:私たちの信仰を守るように、色々の
加わったり、委員会等にも参加してきました。
言葉でごミサが立てられる事を(司教様が)
その他:キリストの内に兄弟姉妹として私た
お許しになり、神父様も送ってくださる事を
ちを温かく、また寛大に受け入れてくださる
とてもありがたく思っています。どうかこれ
日本のコミュニティに、私たちは敬意を表し
が長く続けられますように、お願いします。
たいと思います。
私たちが日本において、それぞれのところで
この教会のメンバーであるため、私たちは、
キリスト信者として、よい証しすることがで
きますように、お祈りと祝福をお願いします。
英語を話すコミュニティの信者が、言語は違って
もミサの形式は同じだとわかって日本語のミサ
(広報部 山内 松本)
に与るように励ましています。そして、これから
8
梅村司教様の講話の後で記念写真
初聖体ミサ
2016年度の初聖体式が5月29日(日)キ
リ ストの聖体のミサの中で山口神父様の司式
により行われました。今年初聖体を受けたのは
男子が4名、女子が4名の計8名でした。
今年は直前に洗礼を受けられた方などもお
り、年齢にかなり幅がありました。
山口神父様はミサの説教の中で「今日初聖体
を受ける皆さんは、初めてイエス様を食べる日
です。味を味わうのではなくて、その雰囲気や
その感覚を味わってください。
私たちは御聖体をずっと頂いてきているの
で、御ミサがないときに御聖体を頂きたいとか、
入院している方も月に一度ぐらいは御聖体を
頂きたいと思う。なぜそう思うのか、これは習
そして集会祈願で、イエス様の死を告げ知ら
慣だからなのか、本当にイエス様を求めている
せる事ができますようにという祈りの言葉が
のか、これは私たちに問われているのではない
あります。何故、死を告げ知らせるのでしょう
でしょうか。
か?
今日の第二朗読はパウロの手紙です。パウロ
の命を頂いたからです。
は紀元67年に亡くなったと記録にあり、それ
御聖体との関係は、私たちが御聖体を食べる
以前から今とほとんど変わらない御ミサの形
ことにより、イエス様が一旦私たちの体の中に
であった事が、この第二朗読を読むと分かりま
す。
それはイエス様が死んだ事により永遠
入り、死んでしまうのです。それによって私た
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ちは永遠の命を貰うのです。私たちは御聖体を
復活節に「世界召命祈願日」をむかえると
頂いて、力づけられ、知恵を与えられ、勇気を
思い出すカトリック新聞の記事があります。
頂いて自分たちよりも弱い人たちに希望を与
イエズス会のゴメス司教が書かれたものです。
え、食べ物がない人たちに命を与えるのです」
「司祭やシスターは空から降ってくるのでは
と話されました。初聖体を受ける方たちは聖体
なく、家庭での導きで、子ども自身が召命を
拝領の時に祭壇を囲み、神父様から御体と御血
選び取るのです。司祭やシスターになるよう
を頂きました。ミサ後初聖体を祝うパーティー
に親が勧める必要はないが、子どもが参加で
が信徒館で行われました。
きる教会行事叙階式をみせるだけでも召命に
ついて話す機会になると思う」というような
(広報部 鈴木(正)
)
記事でした。
一粒会の橋口さんとの立ち話から、リーダ
厚木教会の
若者たち子どもたち
ー会での提案となり、山口神父様から叙階式
の日時を教えていただき、自然な流れで参加
が決まりました。
「岡野充良助祭の叙階式に参加して」
教会学校リーダー 石谷
参加した子どもたちの声は、なかなかのも
のです。
千絵子
山口道孝神父様の叙階 25 周年の 5 月 6 日
から、ひと月後の 6 月 4 日、横浜教区司祭の
叙階式が大磯教会であり、厚木教会の少しお
しゃれした子どもたち 4 人と大人 8 人が参加
しました。
新司祭が、司教様からカリスを授与される
典礼は、感動的で熱いものがこみあげてきま
した。
祭壇上の 7 本のローソクは、十字架の細工
のある竹筒に入ったものでした。
叙階式パーティーで、岡野神父様と僕たち
厳かな叙階式の後、中庭でお祝いの立食パ
が手話で歌ったのが楽しかったです。太巻き
ーティーがありました。体を運んでみると分
やサンドイッチを食べたことも嬉しかったで
かることは、確かにそうで、
「神父様になるに
す。
は、いっぱいお祈りして何年も勉強して・・・」
(小学 4 年 Shibuki O. Hibiki O.)
と話しても「ふ~ん」だった子どもたちは、
神父様だらけの叙階式会場で“叙階”を体で
僕は叙階式に初めて行きました。岡野神父
味わっていました。パーティー会場の庭を歩
様が司祭になるときに、司教様が神の業をお
き回って、自分のお祈り本に梅村司教様から
こなったのがすごいと思いました。それと、
サインをいただき、岡野充良新司祭からは一
岡野神父様が僕たちの教会へも来てくれるよ
言コメントをゲット、何人かの神父様からサ
うにお祈りをしました。
(小学 4 年 Kenichiro T.)
インと共に「よ~し、いい子だね~」と祝福
をいただき、ニッコリでした。
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私は初めて叙階式に参加して、一人の司祭に
厚木教会は湘南地区に参加させていただい
なる式に、たくさんの神父様が来ていたこと
て4年目の新参者で、最初は譜読みすら覚束
にびっくりしました。司祭が一人増えるだけ
(おぼつか)なかったのですが、半年以上に
でも信徒の信仰が強まっていくと思うので、
わたって個別練習、合同練習を重ね、ともに
私はすごく嬉しいです。これからは、新しく
賛美をささげる喜びを得ました。今後、より
司祭になった岡野神父様と大磯教会で話した
多くの方々とこの喜びを分かち合えれば幸い
神父様たちのために、お祈りしていきたいで
です。来年は大船教会にて、各教会の発表会
す。
形式で交歓会が開催される予定です。多くの
(小学 6 年 Naomi T. )
最近のこと
方の参加をお待ちしています。
日本カトリック映画賞「あん」
あれこれ
ゴールデンウィーク 5 月 5 日(木)に中野
ZERO 大ホールで、第 40 回日本カトリック映
「歴史と伝統の聖歌隊合同ミサ」
湘南地区聖歌隊交歓会 60 周年
横浜地区聖歌のつどい 25 周年
画賞「あん」の授賞式と上映会が行われまし
た。厚木教会では山田照子さんの宣伝により
チケット 30 枚が完売。
ストーリーは、たくさんの涙を超えて、生
杉崎 直子(30CM)
6月 12 日(日)雪ノ下教会にて、梅村司教様
きていく意味を問いかけるものでした。
受賞式にはローマ法王庁大使ジョゼフ・チ
ェノットゥ大司教様もご出席。上映後は主演
主司式のもと、モーツァルトミサブレヴィス
の樹木希林さん、オフィスアドバイザーの観
(K.192)による聖歌隊合同記念ミサが行われ
世あすかさん、サプライズゲストとして原作
ました。合わせて 21 教会、90 歳を越えた創
者ドリアン助川さんとの対談があり、日頃は
設メンバーから若者まで、総勢 250 名の祈り
お話上手な晴佐久神父様(司会)もこの日は
の歌声が聖堂いっぱいに響き渡りました。モ
タジタジで、満席の会場は笑いに包まれまし
ーツァルトの流麗なミサ曲と荘厳なグレゴリ
た。
オ聖歌(クレド、主の祈り、テデウム)そして
(広報部 松本)
日常的な典礼聖歌、カトリック聖歌が見事に
融け合って素晴らしいごミサとなりました。
ある老神父の主日のミサ
中山 晴美(40CM)
定刻 11 時を回っている。100 席程ある聖
堂は 6 割方埋まり、ミサの始まりを待つ人
たちの間には静けさが漂っている。更に数
分過ぎた頃、もう 90 歳に手が届くと思われ
る老神父が、これまた老齢のブラザーを伴
い入堂。
「打ち砕かれた心を癒す、主よあわれみ
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たまえ」(あ、これは主日のミサのではな
3.画面の左上にパスワード入力画面が表示さ
い・・・)と、間髪入れずオルガンの音が
れるので、半角英文字で“*****”
栄光の讃歌の出だしを。
「天のいと高きと
し、OK ボタンをクリック
ころに神に栄光・・・」老神父の声が聖堂
(HP 委員会
と入力
山内)
の高い天井に朗々と響き渡る。
「皆さん、三位一体とは主が形を変えて
異動情報
(2016.4.1~5.31) 敬称略
姿を現わして下さること。主は一つです。
」
手を広げて話される言葉が心にはっきり届
く。とお説教の次は、そのまま「共同祈願」
(・・・?)
。すかさず今度はブラザーが
教会事務へのお届出時に掲載を希望されない方
耳打ち。老神父はうなずいて「使徒信条を
の情報は割愛しています。
唱えましょう。
」
聖変化で御聖体を掲げる姿はまったく何
個人情報につき、ホームページでは削除します。
の揺るぎもなく、拝領後の静けさは、確か
に「今、主がここに在られる。」と強く感
じられ、深い安らぎに満たされた。
厚木教会ホームページの
資料室も見て下さい
先日、信徒の方から厚木教会ホームページの
厚木教会資料室のアクセス方法について、問い
編集後記
合わせがありました。資料室に入るにはパスワ
ードが必要です。この資料室には、厚木教会信
徒向け情報として、
「教会委員会だより」
、コミ
・司教様は厚木教会でミサ後に講話をされまし
ュニティ世話人名、信徒異動情報、歴代教会委
員長を掲載しています。どうぞご参照ください。
たが、今回が初めてではなかろうかと思います。
今号では、その講話の詳細を掲載しました。
この記事は、梅村司教様ご多忙にもかかわら
アクセス手順は、先ず厚木教会ホームページ
ず、講話の原稿を詳細にチェック頂いたもので、
のトップページを表示し、
(「カトリック厚木教
司教様の思いが伝わり、心から感謝しておりま
会」で検索)次の手順でアクセスください。
す。
1.「信徒の方へ」をクリック
・私たちは御聖体を頂いて、力づけられ、知恵
2.「信徒の方へ」のメニュー画面の表示後、
を与えられ、勇気を頂いて自分たちよりも弱い
「(5)厚木教会資料室(パスワード付)」を
人たちに希望を与え、食べ物がない人たちに命
クリック
を与える。初聖体を受けた子供達の、キリスト
者としての成長を願いたいです。
(広報部 山内、竹内、松本、鈴木(正)、植木)
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