2016 年度 大学院生命創薬科学専攻 博士課程(前期)

2016 年度 大学院生命創薬科 学専攻
博 士 課 程 ( 前 期 ) シ ラバ ス
明治薬科大学大学院薬学研究科
2016/04/01
目
次
【前期科目】
薬学総合講義
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
生物活性天然物科学特論・演習
1
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
感染制御学特論・演習
・・・・・・・・・・・・・・
精密合成化学特論・演習
・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
生体分析化学特論・演習
・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
受容体薬理学特論・演習
・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
【後期科目】
製剤学特論
医薬合成化学特論・演習
神経再生薬理学特論・演習
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
16
・・・・・・・・・・・・・・・・・
18
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
20
薬品物理化学特論・演習
微生物学特論・演習
14
生体分子機能学特論・演習
・・・・・・・・・・・・・・・・
22
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
24
【通年科目】
学術論文総説講演Ⅰ
【選択科目】
生命創薬科学総合演習ゼミ
・・・・・・・・・・・・・・・・
25
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
26
【自由選択科目】
インターンシップ
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(必修科目)
科目名: 薬学総合講義
Introduction to Pharmaceutical Sciences
科目責任者: 齋藤 直樹
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
修士として具体的な研究を開始するにあたり、薬学における研究の意義、目的、および各自の研究
の位置づけと方向性を明確に理解するために、第一線で活躍されている薬学の専門家の講義を聴
き、各分野の研究背景、現状と課題を把握する。さらに、小グループ討論を通して、講演内容の理解
を深めるとともに、その分野の将来展望と課題について討議し、得られた知見や感想を整理・共有化
することにより、プレゼンテーション能力を養成する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
1
野呂 信弘
新規医薬品の開発の現状
と展望について
医薬品開発のステップについて概略し、現在、精力
的に展開されている医薬品の開発について2,3の
具体的な事例を取り上げ紹介する。
三浦 ゆり
タンパク質バイオマーカー
の開発:最先端医療を支え
る薬学基礎研究
標的タンパク質を的確に特定するためのバイオマー
カーの開発を通して、最先端高度医療技術を支える
分子生物学の貢献について紹介する。
新しい薬学教育 6 年制に連動する医療系大学院生
の活躍が期待されるいくつかの事例を取り上げ、医
療現場における様々な問題の抽出と創薬研究の展
開について紹介する。
急速に進歩する極微量成分の分析技術の開発経緯
とその役割について紹介し、この領域における薬学
研究者の役割と社会的な貢献の方向性を示す。
2
内
3
石井伊都子
患者のニーズと創薬への
展開
4
瀬戸 康雄
社会における分析化学の
貢献と薬学研究者への期
待
容
テキスト:配布プリント
参考書:必要に応じてそれぞれの授業担当者から紹介する。
準備学習(予習・復習):
成績評価の方法: 出席、授業態度(10%)、プレゼンテーション(40%)、課題レポート(50%)により総
合的に評価する。
教員からメッセージ:
本格的に研究を開始するにあたり、薬学領域における具体的な研究課題を設定し、研究計画の立
案、研究背景の把握、実験の遂行など、本講義により薬学領域における研究の背景、現状と展望に
ついて適切に把握するための知識を身につけることができる。また、本講義の小グループ討議、要約、
プレゼンテーションに積極的に参加することにより、今後、自ら得た研究成果をセミナーや学会で発
表する際に必要となるノウハウを効率よく把握することができる。
-1-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(創薬化学コース 特論)
科目名: 生物活性天然物科学特論
Bioactive Natural Products
科目責任者: 小山 清隆
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
学部講義で紹介できなかった生合成の詳細について理解する。学部講義で紹介できなかっ
た天然資源について、①起源生物、②化合物の構造と生合成、③開発された薬剤とその薬
効について理解する。
講義計画:
回数
担当者
1
小山 清隆
生合成1
酢酸-マロン酸経路、シキミ酸経路
2
小山 清隆
生合成2
シキミ酸経路、イソプレノイド経路
3
小山 清隆
生合成3、植物創薬資源
4
小山 清隆
微生物創薬資源 1
5
小山 清隆
微生物創薬資源 2
6
小山 清隆
微生物創薬資源 3
7
小山 清隆
海洋生物創薬資源、真菌
毒、海洋毒
アミノ酸経路、植物起源化合物の構造と生合成
および開発された薬剤と薬効
微生物起源、化合物の構造と生合成、開発され
た薬剤と薬効
微生物起源、化合物の構造と生合成、開発され
た薬剤と薬効
微生物起源、化合物の構造と生合成、開発され
た薬剤と薬効
海洋生物起源、化合物の構造と生合成、開発さ
れた薬剤と薬効、および真菌毒と海洋毒
8
高取
薫
トピック1
身近な天然物由来医薬品
9
高取
薫
トピック2
近年注目される天然物
-構造と生物活性とその応用について-
未定
未定
10
斎藤 隆夫
テーマ
内
容
テキスト: プリント配布
参考書: 天然医薬資源学 第 4 版 廣川書店 学部教科書として使用していたもの。
医薬品天然物化学 Paul M Dewick 著 海老塚豊 監訳 南江堂
準備学習(予習・復習):
予習:学部で行った各生合成経路について復習しておくこと。
復習:各生物における生合成の違いを簡潔にまとめる。
成績評価の方法: 出席(60%)と講義中の解答(20%)、レポート(20%)
教員からメッセージ: 理解度を確認しながら(質問します)講義を進めます。また、生合成に関しては学
部の講義を復習しておいてください。外部講師の日程が未定なため、担当者がずれることがあります。
-2-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(創薬化学コース 演習)
科目名: 生物活性天然物科学演習
科目責任者: 小山 清隆
演習の概要と到達目標:
指定された英語論文を読み、その内容をまとめレポートを作成する。このことによって、講義の内容
の一部である天然物を用いた創薬をより深く理解する。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
1
小山 清隆
英語論文の理解
2
小山 清隆
英語論文の理解
内
容
21 世紀の天然物科学研究
3
小山 清隆
英語論文の理解
4
小山 清隆
英語論文の理解
5
小山 清隆
英語論文の理解
6
小山 清隆
英語論文の理解
7
小山 清隆
英語論文の理解
8
小山 清隆
英語論文の理解
9
小山 清隆
英語論文の理解
10
小山 清隆
英語論文の理解
創薬における天然物化学
Eribulin
NMR を用いた天然物-受容体 interaction の研究
テキスト: 指定文献
1回-4回 Nat. Prod. Rep. 2013, 30, 584-592.
5回-7回 Biochem. 2010, 49, 1331-1337.
8回-10回 Nat. Prod. Rep. 2011, 28, 1118-1125.
または、
1回-7回 Nat. Prod. Rep. 2014, 31, 35-60.
8回-10回 Nat. Prod. Rep. 2011, 28, 1118-1125.
参考書:
準備学習(予習・復習): 特になし
成績評価の方法: レポートの内容で評価(100%)
教員からメッセージ: レポートは図・表を含めA4版2枚で作成(文字は10.5ポイント)し、
添付ファイルにてメールで提出。
-3-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(生命科学コース 特論)
科目名: 感染制御学特論
Infection Control Science
科目責任者: 池田 玲子
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
新興・再興感染症の起因細菌を中心に、その病原因子の性状と作用機序について理解する。
多剤耐性菌の耐性機構について学び、その克服に必要な基礎的知識を修得する。また、免疫応
答の仕組みと免疫系が関与する疾患の病態・機構を学び、病原体が宿主に及ぼす影響を理解す
る。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
池田 玲子
細菌の病原因子とその制御(1)
毒素およびその生体分子との相互作用
2
池田 玲子
細菌の病原因子とその制御(2)
細菌のストレス応答
バイオフィルム形成と菌種間コミュニケーション
3
池田 玲子
細菌の病原因子とその制御(3)
接着因子
4
池田 玲子
耐性菌とその分子機構
グラム陽性菌、グラム陰性菌、抗酸菌
5
池田 玲子
細菌感染症と原因不明疾患
Chlamydophila pneumoniae,Helicobacter
pylori
6
松井 勝彦
自然免疫、適応免疫
自然免疫応答、適応免疫応答と疾患
7
松井 勝彦
アレルギー疾患
アレルギー疾患とその機構
8
松井 勝彦
自己免疫疾患
自己免疫疾患とその機構
9
松井 勝彦
移植免疫
移植片拒絶反応とその機構
10
松井 勝彦
腫瘍免疫、ワクチン
腫瘍と感染に対する免疫応答
テキスト:プリント
参考書:薬科微生物学(第 5 版)
戸田新細菌学(改訂 33 版)
免疫生物学(原書第 7 版)
笹月健彦
監訳
準備学習(予習・復習):これまで学んできた微生物学と免疫学の内容を復習する。
成績評価の方法:出席(50%)、レポート(50%)
教員からメッセージ:細菌感染症の現状を把握し、その対策を考えるための基礎を解説します。また、
様々な免疫疾患が感染症とも深く関わっていることを理解してもらいたいと思います。
-4-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(生命科学コース 演習)
科目名: 感染制御学演習
科目責任者: 池田 玲子
演習の概要と到達目標:
細菌の病原因子を標的とした感染症制御の方策を論理的に構築できるようになる。また、
免疫応答や各種免疫疾患の制御法についても発案できるようになる。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
池田 玲子
細菌の病原因子とその制御(1)
毒素の構造と機能および活性の制御
2
池田 玲子
細菌の病原因子とその制御(2)
細菌の二成分制御系
3
池田 玲子
細菌の病原因子とその制御(3)
接着因子を標的とした抗感染症対策
4
池田 玲子
耐性菌とその分子機構
Staphylococcus, Streptococcus,
Pseudomonas, Mycobacterium
5
池田 玲子
細菌感染症と原因不明疾患
動脈硬化症、鉄欠乏貧血
6
松井 勝彦
自然免疫、適応免疫
自然免疫応答、適応免疫応答の制御法
7
松井 勝彦
アレルギー疾患
アレルギー疾患とその制御法
8
松井 勝彦
自己免疫疾患
自己免疫疾患とその制御法
9
松井 勝彦
移植免疫
移植片拒絶反応とその制御法
10
松井 勝彦
腫瘍免疫、ワクチン
腫瘍と感染に対する免疫操作
テキスト:プリント
参考書:感染制御学特論と同じ
準備学習(予習・復習):特論講義内容の理解に努める。これまで学んできた微生物学と免疫学の内容
を復習する。
成績評価の方法:出席(50%)、レポート(50%)
教員からメッセージ:特論講義で理解し難かったと思われる部分を中心に、演習を通して解説します。
-5-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(創薬化学コース 特論)
科目名: 精密合成化学特論
Synthetic Organic Chemistry
科目責任者: 高取和彦
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標: 炭素骨格構築法と立体化学の制御に関する基
礎的な考え方と、合成化学的な応用法を概説する。より高度で実践的な生物活性物質の創製を具現で
きる力量ある合成化学の知識を習得する。
講義計画:
回数
担当者
1
高取 和彦
逆合成解析
炭素骨格構築法の考え方を概論する
2
高取 和彦
立体選択的反応の基礎
立体選択的反応の基礎と立体選択的還元反応
3
高取 和彦
鎖状化合物の合成 (1)
二重結合の幾何制御
4
高取 和彦
鎖状化合物の合成 (2)
エノラートの生成とその反応
5
高取 和彦
鎖状化合物の合成 (3)
キラルシントンの利用
6
高取 和彦
環状化合物の合成 (1)
付加環化反応の利用
7
高取 和彦
環状化合物の合成 (2)
アニュレーション反応
8
高取 和彦
環状化合物の合成 (3)
中大員環化合物の合成
9
高取 和彦
転位による骨格変換
各種転位反応による合成
10
未定
未定
特別講義
テーマ
内
容
テキスト: 特に指定しません。プリントなどを使用。
参考書: 大学院講義有機化学 I, II (東京化学同人)、編集:野依良治、柴崎正勝、鈴木啓介、
玉尾皓平、中筋一弘、奈良坂紘一
大学院有機化学 中 (講談社)、編集: 岩村 秀、野依良治、中井 武、北川 勲
有機合成化学(東京化学同人)、編集: 檜山為次郎、大嶌幸一郎
準備学習(予習・復習):授業後にレポートを提出する。
成績評価の方法: 出席状況・授業態度(30%)、レポート(70%)で総合評価を行う。
教員からメッセージ: 4 年生までの講義では詳しく扱っていない立体選択的な反応を中心に、種々の
炭素骨格を構築する方法について学習します。
-6-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(創薬化学コース 演習)
科目名: 精密合成化学演習
科目責任者: 高取和彦
演習の概要と到達目標: 立体選択的な反応と炭素骨格を構築に関する最近の文献の内容を理解し、
説明できる。
演習計画:
回数
担当者
1
高取 和彦
逆合成解析
2
高取 和彦
立体選択的反応の基礎
3
高取 和彦
鎖状化合物の合成 (1)
4
高取 和彦
鎖状化合物の合成 (2)
5
高取 和彦
鎖状化合物の合成 (3)
6
高取 和彦
環状化合物の合成 (1)
7
高取 和彦
環状化合物の合成 (2)
8
高取 和彦
環状化合物の合成 (3)
9
高取 和彦
転位による骨格変換
10
未定
テーマ
未定
内
容
炭素骨格構築法の考え方の紹介と討論
立体選択的還元反応に関する興味深い反応事例
の紹介と討論
二重結合の幾何制御に関する興味深い反応事例
の紹介と討論
エノラートの生成とその反応に関する興味深い事例
の紹介と討論
キラルシントンの利用に関する興味深い事例の紹
介と討論
付加環化反応の利用の関する興味深い事例の紹
介と討論
アニュレーション反応に関する興味深い事例の紹
介と討論
中大員環化合物の合成に関する興味深い事例の
紹介と討論
各種転位反応による合成に関する興味深い事例の
紹介と討論
特別講義の内容に関連する文献の紹介と討論
テキスト: 特に指定しません。プリントなどを使用。
参考書: 大学院講義有機化学 I, II (東京化学同人)、編集:野依良治、柴崎正勝、
鈴木啓介、玉尾皓平、中筋一弘、奈良坂紘一
大学院有機化学 中 (講談社)、編集: 岩村 秀、野依良治、中井 武、北川 勲
有機合成化学(東京化学同人)、編集: 檜山為次郎、大嶌幸一郎
準備学習(予習・復習): 授業後にレポートを提出する。
成績評価の方法: 出席状況・授業態度(30%)、レポート(70%)で総合評価を行う。
教員からメッセージ: 立体選択的な反応と炭素骨格を構築法に関してより理解を深めるために、
精密合成化学特論を補完する演習です。
-7-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(生命科学コース 特論)
科目名: 生体分析化学特論
Bio-Analytical Chemistry
科目責任者: 兎川 忠靖
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標: 診断と治療の効果判定に用いる分析法につき理
解を深める。さらに、遺伝性難病に対する創薬の基礎と応用について理解する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
兎川 忠靖
臨床における分析化学(1)
診断と治療の効果を判定するのに必要な分析化学
2
兎川 忠靖
臨床における分析化学(2)
診断と治療の効果を判定するのに必要な分析化学
3
兎川 忠靖
遺伝性難病の臨床と診断
4
兎川 忠靖
遺伝性難病に対する
治療法開発の歴史
5
兎川 忠靖
遺伝性 難病の 酵素 補充
療法
6
月村 考宏
7
月村 考宏
8
片山 昌勅
9
川島 育夫
10
川村 眞知子
遺伝病の新生児スクリー
ニングと出生前診断
遺伝性難病のシャペロン
療法
生殖補助医療における分
析化学
遺伝病から学ぶ“臨床か
ら基礎へ”
血液疾患の基礎と臨床
遺伝性難病の代表的疾患であるファブリー病を対象
として、その分子病態と診断法について学ぶ。
ポンペ病をモデルとして、その治療法開発の過程を
映画で学ぶ。
遺伝性難病に対して行われている組み換え酵素によ
る酵素補充療法について学ぶ。また、分子設計に基
づいてデザインした、副作用の少ない新規酵素の生
産法と効果について学ぶ。
遺伝病の早期診断・早期治療のための新生児スクリ
ーニングについて学ぶ。
細胞内で蛋白質と結合して、目的場所へと運ぶシャ
ペロンによる遺伝性難病の新治療について学ぶ。
生殖補助医療の成績向上のために行われる様々な
分析化学的評価について学ぶ。
遺伝病研究を通じた、新生体内物質の発見や代謝
調節機構の解明について学ぶ。
将来、ゲノム創薬のターゲットとなる血液疾患の基礎
と臨床について学ぶ。
テキスト:プリント
参考書:ファブリー病 UpDate 編集 衛藤義勝、診断と治療社、2013.
準備学習(予習・復習):遺伝現象の基礎につき、文献を参考として予習する。講義後はノートをまとめ
ながら、得られた知識を各自なりに検証する。
成績評価の方法:レポート(70%)、出席(30%)。
教員からメッセージ:遺伝病を例として、病態解析と診断に基づく多くの利点を持った創薬の可能性に
ついて学んでください。
-8-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(生命科学コース 演習)
科目名: 生体分析化学演習
科目責任者: 兎川 忠靖
演習の概要と到達目標:
演習を通じて、診断と治療の効果判定に用いる分析法につき理解を深める。さらに、遺伝性難病
に対する創薬の基礎と応用について具体的に理解する。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
診断と治療の効果判定に用いる測定法につき調査
する。
診断と治療の効果判定に用いる測定法につき調査
する。
1
兎川 忠靖
臨床における分析化学(1)
2
兎川 忠靖
臨床における分析化学(2)
3
兎川 忠靖
遺伝性難病の臨床と診断
遺伝性難病の病態と診断について調べ、理解する。
4
兎川 忠靖
5
月村 考宏
6
月村 考宏
7
兎川 忠靖
8
片山 昌勅
9
川島 育夫
遺伝性 難病の 酵素 補充
療法
遺伝性難病のシャペロン
療法
遺伝病の新生児スクリー
ニングと出生前診断
遺伝性難病に対する治療
法開発の歴史
生殖補助医療における分
析化学
遺伝病から学ぶ“臨床か
ら基礎へ”
酵素補充療法について調べ、理解する。分子設計
による新規蛋白質の作製について調べ、理解する。
低分子化合物による酵素に対するシャペロン療法に
ついて調べ、理解する。
新生児スクリーニングと出生前診断について調べ、
理解する。
遺伝性難病の治療に係わる患者、医療関係者や製
薬会社の役割について調べ、理解する。
生殖補助医療の成績向上のために行われる様々な
分析化学的評価法について調べ、理解する。
遺伝病研究により明らかになった代謝機構について
調べ、理解する。
主な血液疾患の病態を理解し、創薬への可能性を
調べ、理解する。
10
川村 眞知子
血液疾患の基礎と臨床
テキスト: なし
参考書: ファブリー病 UpDate、編集 衛藤義勝、 診断と治療社 2013.
準備学習(予習・復習): 遺伝現象の基礎につき、文献を参考として予習する。講義後は、得られた
知識を各自検証し、レポートとしてまとめる。
成績評価の方法: レポート(70%)、出席(30%)。
教員からメッセージ: 特論講義を参考に、難病について自ら調べ、創薬の可能性について考えて下さ
い。
-9-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(生命科学コース 特論)
科目名: 受容体薬理学特論
Receptor Pharmacology
科目責任者: 菱沼 滋
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
受容体を介した細胞機能の制御機構に関して、生理的・病理的・薬理的な視点から
理解する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
1
菱沼 滋
受容体概論(1)
受容体の分子薬理学
2
植沢 芳広
受容体概論(2)
定量的構造活性相関
3
菱沼 滋
G 蛋白質共役型受容体 (1)
G 蛋白質共役型受容体の分子薬理学
4
菱沼 滋
G 蛋白質共役型受容体 (2)
G 蛋白質共役型受容体と疾患及び治療薬
5
菱沼 滋
6
菱沼 滋
7
菱沼 滋
酵素活性内蔵型受容体 (1)
酵素活性内蔵型受容体の分子薬理学
8
菱沼 滋
酵素活性内蔵型受容体 (2)
酵素活性内蔵型受容体と疾患及び治療薬
9
菱沼 滋
細胞内/核内受容体 (1)
細胞内/核内受容体の分子薬理学
10
菱沼 滋
細胞内/核内受容体 (2)
細胞内/核内受容体と疾患及び治療薬
イオンチャネル内蔵型受容体
(1)
イオンチャネル内蔵型受容体
(2)
容
イオンチャネル内蔵型受容体の分子薬理学
イオンチャネル内蔵型受容体と疾患及び治療薬
テキスト: プリント
参考書: Guide to Receptors and Channels, Br. J. Pharmacol. 164 (S1), S1-S324, 2011.
グッドマン・ギルマン薬理書 高折修二ら監訳 (廣川書店)
準備学習(予習・復習):該当テーマについて事前に調べるとともに(予習)、講義後に得た知識を整理
して考察を深める(復習)。
成績評価の方法:出席状況・授業態度(30%)、レポート(70%)により総合評価を行う。
教員からメッセージ:生体機能制御機構として、受容体を介した細胞内情報伝達機構を中心に概説
した後、脱感受性や過感受性など、生体機能の生理的・病理的・薬理的変動
機構の詳細に焦点を当てて解説します。
-10-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度前期(生命科学コース 演習)
科目名: 受容体薬理学演習
科目責任者: 菱沼 滋
演習の概要と到達目標:
演習形式で議論を展開することによって、受容体を介した細胞機能の制御機構に関して、学生自
らが考え、知識をより確実で深いものに発展させる。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
1
菱沼 滋
受容体概論(1)
2
植沢 芳広
受容体概論(2)
3
菱沼 滋
G 蛋白質共役型受容体 (1)
4
菱沼 滋
G 蛋白質共役型受容体 (2)
5
菱沼 滋
6
菱沼 滋
7
菱沼 滋
酵素活性内蔵型受容体 (1)
8
菱沼 滋
酵素活性内蔵型受容体 (2)
9
菱沼 滋
細胞内/核内受容体 (1)
10
菱沼 滋
イオンチャネル内蔵型受容
体 (1)
イオンチャネル内蔵型受容
体 (2)
細胞内/核内受容体 (2)
容
受 容 体 の 分 子 薬 理 学 に 関 す る Small Group
Discussion
定 量 的 構 造 活 性 相 関 に 関 す る Small Group
Discussion
G 蛋白質共役型受容体の分子薬理学に関する
Presentation 及び Discussion
G 蛋白質共役型受容体に関連した疾患・治療薬
に関する Presentation 及び Discussion
イオンチャネル内蔵型受容体の分子薬理学に関
する Presentation 及び Discussion
イオンチャネル内蔵型受容体に関連した疾患・治
療薬に関する Presentation 及び Discussion
酵素活性内蔵型受容体の分子薬理学に関する
Presentation 及び Discussion
酵素活性内蔵型受容体に関連した疾患・治療薬
に関する Presentation 及び Discussion
細胞内/核内受容体の分子薬理学に関する
Presentation 及び Discussion
細胞内/核内受容体に関連した疾患・治療薬に関
する Presentation 及び Discussion
テキスト: プリント
参考書:受容体薬理学特論と同じ
準備学習(予習・復習):該当テーマについて事前に調べるとともに(予習)、演習後に得た知識を整理
して考察を深める(復習)。
成績評価の方法:出席状況・授業態度(30%)、プレゼンテーション内容(50%)、討論内容(20%)によ
り総合評価を行う。
教員からメッセージ:受容体を介した細胞内情報伝達の制御機構に関して、各自が具体例を調べて
プレゼンテーションを行うとともに、得られた基礎知識を薬物治療や創薬
に応用する能力を養います。
-11-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度 後期(必修科目)
科目名: 製剤学特論
Advanced Pharmaceutics
科目責任者: 深水 啓朗
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
有効かつ安全が保証された製剤を適切に提供するには基礎から応用まで製剤について広く熟知
していることが必要である。本講義では熱力学、界面化学などの物理化学、粉体工学や複雑な系
の相互作用解析などについて講述する。製剤を理解するための理化学的測定法の原理と適用、
各種製剤の特徴や試験法の理解、DDS 製剤における最新の動向について学習する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
深水 啓朗
総論
製剤学特論の意義と物性研究の基礎
2
寺田 勝英
各種スペクトル測定法
振動分光(IR,NIR,ラマン)スペクトルや核磁気
共鳴スペクトル測定の原理と製剤分析への応用
3
寺田 勝英
製品品質の新しい考え方
分析技術を応用した製造工程中の製品品質評価
4
深水 啓朗
固形製剤の基礎
医薬品原薬および製剤開発の基礎
5
米持 悦生
固形製剤の物性評価
ガス吸着法、表面自由エネルギー測定法などに
よる固形製剤の粉体物性評価
6
米持 悦生
固形製剤の処方設計
固形製剤の処方設計の考え方と実用例
7
山本 惠司
分子配列と製剤特性
結晶多形と非晶質:分子の配列とマクロな製剤特
性の関連
8
深水 啓朗
半固形製剤の基礎
半固形製剤の基礎と物性研究
9
森部 久仁一
DDS 製剤:概論・外用剤
薬物送達システム(DDS)の概要
外用剤の DDS と製剤設計及びその実用例
10
森部 久仁一
DDS 製剤:経口剤
経口剤の DDS と製剤設計及びその実用例
テキスト: 資料を配布する。
参考書: 固体医薬品の物性評価(じほう)
他の参考書は講義中に紹介する。
準備学習(予習・復習):授業内容に関連するレポート課題に取り組み、関連する参考資料を利用して
まとめる。
成績評価の方法: 出席・態度 (40%)、 レポート (60%)
教員からメッセージ:多成分からなる医薬品製剤を評価するために必要となる知識や方法について、わ
かりやすく解説します。
-13-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(創薬化学コース 特論)
科目名: 医薬合成化学特論
Synthetic and Medicinal Chemistry
科目責任者: 齋藤 望
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と目標: 本講義では硫黄、ホウ素、セレン、リンなどの典型元
素ならびに後周期遷移金属元素の代表的な反応性を概説するとともに、どのように有機合成に利用さ
れているかについて理解することを目的とする。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
齋藤 望
典型元素の化学 (1)
硫黄の基本的性質・スルホンの有機合成への利用
2
齋藤 望
典型元素の化学 (2)
Umpolung の概念・HSAB 則
3
齋藤 望
典型元素の化学 (3)
硫黄イリドの化学・酸化反応への利用
4
齋藤 望
典型元素の化学 (4)
リンの基本的性質
5
齋藤 望
典型元素の化学 (5)
リンイリドの反応性
6
齋藤 望
典型元素の化学 (6)
ホウ素の基本的性質・ヒドロホウ素化
7
齋藤 望
典型元素の化学 (7)
ケイ素の基本的性質
8
齋藤 望
遷移金属の化学 (1)
有機金属化学の基礎
9
齋藤 望
遷移金属の化学 (2)
Pd 触媒を用いた代表的な有機合成反応
10
未定
遷移金属の化学 (3)
特別講義
テキスト: プリント(板書)
参考書: ウォーレン有機化学(上・下) 野依・奥山・柴崎・檜山監訳(東京化学同人)
野依・柴崎・鈴木・玉尾・中筋・奈良坂 大学院講義 有機化学 I(東京化学同人)
準備学習(予習・復習): 講義の開始時に前回の内容に関連した確認試験を行う。
成績評価の方法: レポート(70%)、小テスト(20%)、出席(10%)
教員からメッセージ: 有機合成において、硫黄・リン・ホウ素・ケイ素などの典型元素や、パラジウムなど
の遷移金属元素がどのように活用されているかについて理解を深める内容です。
-14-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(創薬化学コース 演習)
科目名: 医薬合成化学演習
Synthetic and Medicinal Chemistry
科目責任者: 齋藤 望
演習の概要と目標: 本演習で医薬合成化学特論と連動し、具体的な反応例を学ぶことにより理解を深
め、有機合成の力量を高めることを目的とする。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
齋藤 望
典型元素の化学 (1)
スルホンα位での炭素-炭素結合形成反応
2
齋藤 望
典型元素の化学 (2)
硫黄α位の求核性
3
齋藤 望
典型元素の化学 (3)
Pummerer 反応、Swern 酸化の概説
4
齋藤 望
典型元素の化学 (4)
リンの基本的性質
5
齋藤 望
典型元素の化学 (5)
Wittig 反応におけるリンイリドの反応性
6
齋藤 望
典型元素の化学 (6)
ヒドロホウ素化の位置選択性
7
齋藤 望
典型元素の化学 (7)
αアニオン及びβカチオンの安定化、アリルシランビ
ニルシランの反応
8
齋藤 望
遷移金属の化学 (1)
18 電子則と配位形式・素反応
9
齋藤 望
遷移金属の化学 (2)
Pd 触媒を用いた Mizoroki-Heck 反応、鈴木-宮浦
カップリング、CO 挿入反応など
10
未定
遷移金属の化学 (3)
特別講義
テキスト: プリント(板書)
参考書: ウォーレン有機化学(上・下) 野依・奥山・柴崎・檜山監訳(東京化学同人)
野依・柴崎・鈴木・玉尾・中筋・奈良坂 大学院講義 有機化学 I(東京化学同人)
準備学習(予習・復習): 講義の開始時に前回の内容に関連した確認試験を行う。
成績評価の方法: レポート(70%)、 小テスト(20%)、 出席(10%)
教員からメッセージ: 医薬合成化学特論と連動し、ヘテロ元素や遷移金属元素を活用した有機合成
反応について理解を深める内容です。
-15-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(生命科学コース 特論)
科目名: 神経再生薬理学特論
Advanced Pharmacology for Regenerative Neuroscience
科目責任者: 大石 一彦
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と目標:
生体機能の制御機構を理解し、薬物がどのように生体機能の制御機構に影響を与え、破綻した機
能を再生できるのかを概説する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
小川 泰弘
神経伝達と神経疾患
脳—神経系の構造の基礎と関連疾患
2
小川 泰弘
ランビエ絞輪と疾患
ランビエ絞輪の構造と関連疾患
3
小川 泰弘
神経発生と神経幹細胞
神経幹細胞の由来と神経系構築の基礎
4
小川 泰弘
iPS 細胞の誕生
iPS 細胞の樹立にかかわる遺伝子発現制御
5
小川 泰弘
難治性神経系疾患
難治性神経系疾患に対する iPS 細胞等研究最前線
6
大石 一彦
幹細胞と再生医療1
幹細胞の性質、組織幹細胞
7
大石 一彦
幹細胞と再生医療2
胚性幹細胞、幹細胞療法
8
大石 一彦
iPS 細胞の可能性1
iPS 細胞の分化能
9
大石 一彦
iPS 細胞の可能性2
iPS 細胞の応用と課題
10
大石 一彦
同所性再生と薬物
分化制御とシグナル伝達、新しい組織再生薬
テキスト: プリント
参考書: 細胞の分子生物学
幹細胞の基礎からわかるヒト ES 細胞
ギルバート発生生物学
Alberts B ら著 (Newton Press)
Kiessling AA & Anderson SC 著 (MEDSi)
Gilbet SF 著 (MEDSi)
準備学習(予習・復習): 授業前に講義プリントに目を通しておくこと。
成績評価の方法: 出席(70%)、レポート(30%)で総合評価を行う。
教員からメッセージ:本特論では、薬物がどのように生体機能の制御機構に影響を与え、破綻した
機能を再生できるのかを最新の知見を含めて紹介します。
-16-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(生命科学コース 演習)
科目名: 神経再生薬理学演習
Advanced Pharmacology for Regenerative Neuroscience
科目責任者: 大石 一彦
演習の概要と目標:
難治性疾患や中枢神経系の疾患を例として取り上げ、演習を通して、病態形成の機構、治療薬の
現状およびその効果発現機序、創薬の展望について考察する。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
小川 泰弘
神経伝達と神経疾患
神経伝達を標的とする薬物の作用機序
2
小川 泰弘
ランビエ絞輪と疾患
ミエリン関連疾患の薬物治療
3
小川 泰弘
神経発生と幹細胞
神経再生戦略
4
小川 泰弘
iPS 細胞の誕生
iPS 細胞の作製法
5
小川 泰弘
難治性神経系疾患
難治性神経系疾患に対する iPS 細胞等研究最前線
6
大石 一彦
幹細胞と再生医療1
幹細胞の性質、組織幹細胞
7
大石 一彦
幹細胞と再生医療2
胚性幹細胞、幹細胞療法
8
大石 一彦
iPS 細胞の可能性1
iPS 細胞の分化能
9
大石 一彦
iPS 細胞の可能性2
iPS 細胞の応用と課題
10
大石 一彦
同所性再生と薬物
分化制御とシグナル伝達、新しい組織再生薬
テキスト: プリント
参考書: 神経再生薬理学特論と同じ
準備学習(予習・復習): 授業後にレポートを提出すること。
成績評価の方法: 出席(70%)、レポート(30%)で総合評価を行う。
教員からメッセージ:本演習では、難治性疾患や中枢神経系の疾患を例として取り上げ、より理想的な
次世代創薬の展望について討議し、課題の抽出と解決策の提示を演習形式で行
ないます。
-17-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(創薬化学コース 特論)
科目名:薬品物理化学特論
Physical Chemistry
科目責任者: 高波 利克
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と目標:
静電相互作用、ファンデルワールス力、水素結合など分子間に働く弱い化学結合に基づく分子認
識化学や超分子化学の基本的概念を理解する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
高波 利克
物質と化学的結合力
2
高波 利克
分子間相互作用の種類
3
高波 利克
4
林 賢
5
野地 匡裕
6
林 賢
7
野地 匡裕
8
高波 利克
有機反応機構解析法
同位体効果、直線自由エネルギー関係、Eyring 式
9
野地 匡裕
超分子へのアプローチ
生体分子(タンパク、核酸)の分子認識、超分子セン
シング、超分子マシーン、分子イメージング
林 賢
イオン液体の化学
イオン液体の物性とその機能
10
分子間相互作用の熱力
学
分子認識化学のための
解析ツール(1)
分子認識化学のための
解析ツール(2)
分子認識化学のための
解析ツール(3)
分子認識化学のための
解析ツール(4)
強い化学結合力と弱い化学結合力
静電相互作用、ファンデルワールス力、水素結合
的な相互作用、配位結合力、電荷移動相互作用
複合体の安定性、エンタルピー加成効果、エントロ
ピー効果、立体電子的相補性
光電子スペクトル、立体配座と旋光現象
結晶構造解析
電気化学測定法
計算化学
テキスト:プリント
参考書:有機化学のための分子間力入門
分子認識と超分子
レーン超分子化学
有機反応経路の調べ方
西尾元宏(講談社)
早下、築部(三共出版)
J. -M. レーン(化学同人)
P. Sykes(東京化学同人)
準備学習(予習・復習):テキスト、参考書を読んでおくこと。
成績評価の方法:出席(60%)、レポート(40%)
教員からメッセージ:生体系に匹敵する高度な機能をもつインテリジェント分子を設計するための基本と
なる分子間相互作用、分子認識化学、および超分子化学について概説します。
-18-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(創薬化学コース 演習)
科目名: 薬品物理化学演習
Physical Chemistry
科目責任者: 高波 利克
演習の概要と目標:
演習を通して分子認識化学や超分子化学を遂行する上で必要になる分子間相互作用の測定法、
及び具体的な超分子化合物の基本的設計法を理解する。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
強い化学結合力と弱い化学結合力について例をあ
げて説明できる
様々な分子間相互作用について例をあげて説明で
きる
結合定数の決定、熱力学的パラメータの決定、速
度定数の決定
各種分光法を用いた速度定数、結合定数、熱力学
的パラメータの求め方
単結晶 X 線構造解析の原理、解析手順、データ評
価法
サイクリックボルタンメトリーを用いた速度定数、結
合定数、熱力学的パラメータの求め方
1
高波 利克
物質と化学的結合力
2
高波 利克
分子間相互作用の種類
3
高波 利克
分子間相互作用の熱力学
4
林 賢
5
野地 匡裕
6
林 賢
7
野地 匡裕
8
高波 利克
有機反応機構解析法
Hammett 則を利用した有機反応経路の決定
9
林 賢
超分子へのアプローチ
分子レセプターの設計原理について例をあげて説
明できる、超分子の反応性と触媒作用の予測
10
林 賢
イオン液体の化学(2)
イオン液体の分子設計
分子認識化学のための解
析ツール(1)
分子認識化学のための解
析ツール(2)
分子認識化学のための解
析ツール(3)
分子認識化学のための解
析ツール(4)
計算化学的手法による遷移状態の推定
テキスト:プリント
参考書:Principles and Methods in Supramolecular Chemistry, H. -J. Schneider,
A. Yatsimirsky (Wiley)
生体機能関連化学実験法
日本化学会生体機能関連化学部会編(化学同人)
準備学習(予習・復習):テキスト、参考書を読んでおくこと。
成績評価の方法:出席(60%)、レポート(40%)
教員からメッセージ:分子認識化学や超分子化学を実際に研究する上で必須の各種分光学および
電気化学測定法を、演習を通して使いこなせるようになって下さい。
-19-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(生命科学コース 特論)
科目名: 微生物学特論
Microbiology
科目責任者: 杉田 隆
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と目標:
感染制御上問題となる真菌を中心に、病原体の性状、病原因子や診断•治療
法、創薬研究の上で必要となる代謝経路やゲノム構造について理解する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
杉田 隆
真菌の性状
真菌の構造と性状
2
杉田 隆
真菌のゲノム
真菌の代謝経路およびゲノム構造
3
杉田 隆
真菌の病原因子 (1)
酵母の病原因子
(1)
4
杉田 隆
真菌の病原因子 (2)
酵母の病原因子
(2)
5
杉田 隆
真菌の病原因子 (3)
抗真菌薬の創薬
6
杉田 隆
真菌の病原因子 (4)
酵母の病原因子 クリプトコックス
7
杉田 隆
真菌の病原因子 (5)
外部講師による特別講義 (感染と免疫)
8
杉田 隆
真菌の病原因子 (6)
真菌研究の実際(感染制御学市川講師)
9
杉田 隆
真菌の病原因子 (7)
外部講師による特別講義 (感染制御)
10
杉田 隆
真菌の病原因子 (8)
真菌感染症の感染制御のまとめ
テキスト:プリント
参考書:病原真菌と真菌症(第 4 版)
準備学習(予習・復習): 予め配布する講義資料を用いて基本用語•現象を理解し、実際の講義で理
解を深めます。講義時には実践的は資料を追加配布します。毎回レポートを課すので、復習に役立て
てもらいたい。
成績評価の方法:出席(30%)、レポート(70%)
教員からメッセージ:真菌感染症の現状を把握し、その対策を考えるための基礎を解説します。
-20-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(生命科学コース 演習)
科目名: 微生物学演習
Microbiology
科目責任者: 杉田 隆
演習の概要と目標:
真菌感染症制御の方策を論理的に構築できるようになる。
演習計画:
回数
担当者
1
杉田 隆
2
杉田 隆
3
杉田 隆
4
杉田 隆
5
杉田 隆
6
杉田 隆
7
杉田 隆
8
杉田 隆
9
杉田 隆
10
杉田 隆
テーマ
真菌の病原因子とその
制御(1)
真菌の病原因子とその
制御(2)
真菌の病原因子とその
制御(3)
真菌の病原因子とその
制御(4)
真菌の病原因子とその
制御(5)
真菌の病原因子とその
制御(6)
真菌の病原因子とその
制御(7)
真菌の病原因子とその
制御(8)
真菌の病原因子とその
制御(9)
真菌の病原因子とその
制御(10)
内
容
真菌細胞解析の実際
真菌代謝解析の実際
真菌ゲノム解析の実際 (1)
真菌ゲノム解析の実際 (2)
病原性酵母を対象とした病原因子解析の実際 (1)
病原性酵母を対象とした病原因子解析の実際 (2)
病原性酵母を対象とした病原因子解析の実際 (3)
病原性糸状菌を対象とした病原因子解析の実際 (1)
病原性糸状菌を対象とした病原因子解析の実際 (2)
真菌と宿主の相互作用の解析の実際
テキスト:プリント
参考書:微生物学特論と同じ
準備学習(予習・復習): 事前に、特論講義に関連した解析情報(ゲノム情報など)を提示します。予備
的な解析演習を自ら行ない、実際の演習時に理解を深めます。更に、類似解析情報を提示するので復
習に役立ててもらいたい。
成績評価の方法:出席(30%)、レポート(70%)
教員からメッセージ:特論講義で理解した知識をもとに、演習形式でさらに理解を深めます。
-21-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(生命科学コース 特論)
科目名: 生体分子機能学特論
Functional Biochemistry
科目責任者: 長浜 正巳
講義概要(学問分野、主たる講義項目)と目標:
主要生体分子の構造と性質、病態との関連性について理解する。
講義計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
長浜 正巳
分子シャペロン(1)
分子シャペロンによる細胞機能制御
2
長浜 正巳
分子シャペロン(2)
分子シャペロンによるタンパク質代謝制御
3
長浜 正巳
分子シャペロン(3)
分子シャペロンによる核酸機能制御
4
長浜 正巳
生体分子品質管理(1)
タンパク質品質管理機構
5
長浜 正巳
生体分子品質管理(2)
RNA 品質管理機構
6
石田 洋一
生体分子と疾患
ウイルス感染と細胞機能
7
石田 洋一
プロテオミクス(1)
手法と原理
8
石田 洋一
プロテオミクス(2)
抗ウイルス薬開発への活用
9
石田 洋一
プロテオミクス(3)
ウイルス発癌とバイオマーカー
10
未定
特別講義
テキスト: プリント
参考書: 細胞の分子生物学(第 5 版) Alberts 他 (ニュートンプレス)
分子細胞生物学(第 6 版) Lodish 他 (東京化学同人)
準備学習(予習・復習): 授業前に参考書やインターネットなどを通して当該項目を予習しておくこ
と、授業後に不明点を整理し、参考書などを熟読して理解すること
成績評価の方法: プレゼンテーションの内容(70%)、議論への参加態度(30%)を総合的に評価
する
教員からメッセージ: 細胞機能の分子レベルでの理解が創薬においていかに重要であるかを理解
できるよう解説します。
-22-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度後期(生命科学コース 演習)
科目名: 生体分子機能学演習
Functional Biochemistry
科目責任者: 長浜 正巳
演習の概要と目標:
演習を通して、主要生体分子の構造と性質、病態との関連性について具体的に理解する。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
長浜 正巳
分子シャペロン(1)
タンパク質高次構造異常と疾患
2
長浜 正巳
分子シャペロン(2)
タンパク質分解と疾患
3
長浜 正巳
分子シャペロン(3)
タンパク質機能と疾患
4
長浜 正巳
生体分子品質管理(1)
小胞体ストレス応答と疾患
5
長浜 正巳
生体分子品質管理(2)
RNA 代謝異常と疾患
6
石田 洋一
生体分子と疾患
ウイルス感染に関わる宿主因子
7
石田 洋一
プロテオミクス(1)
タンパク質分離手法
8
石田 洋一
プロテオミクス(2)
質量分析
9
石田 洋一
プロテオミクス(3)
創薬への展開
10
石田 洋一
プロテオミクス(4)
診断への活用
テキスト: プリント
参考書: 生体分子機能学特論と同じ
準備学習(予習・復習): 授業前に参考書やインターネットなどを通して当該項目を予習しておくこと、
授業後に不明点を整理し、参考書などを熟読して理解すること
成績評価の方法: プレゼンテーションの内容(70%)、議論への参加態度(30%)を総合的に評価する
教員からメッセージ: 特論講義で学んだ内容と疾患との関連性について、具体的事例の調査を通して
理解を深めます。
-23-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度(必修科目)
科目名: 学術論文総説講演Ⅰ
Lecture training of scientific review article I
科目責任者: 齋藤 直樹
演習概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
国際的専門誌に掲載された最近の優れた英文学術論文を題材として、研究の目的、背景、実験
の構成方法、考察などから、論文調査能力、読解力、プレゼンテーション技能を養成し、今後の成
果報告に必要な素養と技能を養う。
演習計画:
回数
1~10
担当者
所属教室の
指導教員
テーマ
個別に設定する
内
容
専門分野の英文学術論文を熟読後、参照文献並び
に関連資料を整理して、内容をまとめ、プレゼンテー
ションに必要な資料の作成を行う。この間、まとめ方、
発表態度、質疑応答の仕方などについて適切な指導
を行う。また、第一線で活躍する学外研究者を招聘
し、特別講演会を開催し、関連課題レポートの提出に
より研究成果の公開に必要な能力と技法の修得につ
とめる。
テキスト:指導教員とともに選定した英文学術論文
参考書:
「ソーディング 科学英語 早く正確に読みこなすコツ」
化学同人
「学会発表の上手な準備」 森川 陽 ・ 大島 一郎 ・
「学会プレゼン新技術」 高橋 良治 ・ 中嶋 秀夫 ・
「化学者たちの感動の瞬間」 有機合成化学協会 編、
小沢 昭弥 ・ 山下 正通 ・ 長 哲郎 著、
高橋 孝志 著、講談社サイエンティフィック
小松 一祐 著、日本医事新報社
化学同人
準備学習(予習・復習):
予習: 報告されている最近の英文学術論文の中から特に興味をもったものを選び出し、総説講演まで
にそれを選んだ理由を担当教員に説明する。また機会ある毎に特別講演会や学会に参加し、良いプレ
ゼンテーションの実例に触れる。
復習: 担当した総説講演で指摘された箇所(発表内容、レジュメ作成、プレゼンテーション方法など)
について修正・改善し、次回の総説講演や研究成果報告などに役立てる。
成績評価の方法:
論文調査能力、読解力、プレゼンテーション技能および課題レポートを総合的に判定し、評価する。
なお、担当した総説講演(10 回分)の記録を所定の「学術論文総説講演Ⅰ 実施報告書」に作成
し、担当教員の確認を得て、代表的なレジュメ(5 回分)とともに教務課大学院係に提出する。
-24-
明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度(選択科目)
科目名: 生命創薬科学総合演習ゼミ
Seminar on life and pharmaceutical sciences
科目責任者: 齋藤 直樹
演習概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
生命創薬科学専門分野の様々な研究室ゼミに参加し、急速に進展する生命科学や創薬科学など
の最先端のトピックスに触れ、最前線の研究動向と多様な分野の専門的知識を学び、広い視野を
もって研究内容の理解を深めるとともに、質疑応答を通して高度なコミュニケーション技術を養うこ
とを目標とする。
演習計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
最近注目を集めている生命科学や創薬科学などの
先端的トピックについて、所属研究室以外の研究室
で開催される各専門分野の学術論文・総説などのゼ
ミに参加し、その内容を理解するだけでなく、理解で
きなかったことや疑問に思ったことを積極的に質問
1~10
ゼミ開催教室の
指導教員
し、議論の輪に加わる。さらに関連課題演習をレポー
個別に提示する
トし、ゼミの内容の理解を深める。なお、ゼミ以外に
も、履修未登録の特論・演習において適宜開催され
る特別講演(第一線の学外研究者)をゼミの出席回
数に含めることができる。ゼミの具体的な内容や実施
日時は、別途、各教室から提示されるのでよく確認し
申し込むこと。なお、急遽日時の変更が生じることも
あるため、参加研究室との連絡を密にしておくこと。
テキスト: 参加する各研究室ゼミでの配布されるレジュメあるいは指定される資料・論文
参考書: 各ゼミにおいて必要に応じて紹介する
準備学習(予習・復習):
予習:各ゼミで事前に配付される資料を読んでおく。
復習:各ゼミ後に出される課題演習に取り組み、ゼミの内容の理解を深める。
成績評価の方法: 出席(70%)と質疑応答への参加状況(20%)および各ゼミで出される演習レポート
(10%)を総合的に判定し、評価する。
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明治薬科大学大学院 生命創薬科学専攻シラバス
2016 年度(自由選択科目)
科目名: インターンシップ
Internship
科目責任者: 齋藤 直樹
実習(研修)概要(学問分野、主たる講義項目)と到達目標:
将来就くことになる職業の適性を考える機会を持ち、研修先での体験を通して、社会人としての
一般常識や態度を身につける。
実習(研修)計画:
回数
担当者
テーマ
内
容
1
未定
ガイダンス
インターンシップの目的について
2
学外講師
業界展望
業界の動向と職種
3
学外講師
事前研修
ビジネスマナー、コミュニケーション、守秘事項など
研修先
インターンシップ
研修
未定
まとめ
研修内容、感想などをまとめて発表
4~9
10
テキスト:
参考書:
準備学習(予習・復習):興味を持つ職種・企業についてあらかじめ調べておくこと。不明確な点は、
積極的に実習中に質問し、情報を正しく整理して自らのモチベーションを高めておく。実習の経験を
生かし、最終的な進路を決める。
成績評価の方法: 出席状況、研修先評価、発表会内容などを総合して評価する(100%)。
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