2003.4.25 営業第二部 石黒 健次 DISCOVER ONTARIO WINTER

2003.4.25
営業第二部
DISCOVER
ONTARIO
WINTER
石黒
健次
2003
カナダ・オンタリオ州観光局主催
(日程:4月8日〜13日)
カナダ・オンタリオ州観光局主催による、オタワ・ナイアガラ・トロントの
3都市のアトラクション、ホテルの視察などをした。
当初 14 名の参加予定であったが、1 名減り 13 名による研修旅行となった。
また、参加者が北海道から九州までとなっており、成田・関空発がそれぞれ半々と
いう具合で、現地集合・解散という内容だった。
1.バンクーバー国際空港
当初利用予定であったAC便がキャンセルになった為、バンクーバーで国内線へ乗り継ぎ
をした。海外での乗り継ぎは初めての経験であったが、乗り継ぎの案内や係員の対応も
良く、スムーズに出来た。また、日本語を話す係員もいた。
カナダへの入国審査は、比較的簡単でいくつか質問があった程度であった。
空港はかなり広く、国際線から国内線ターミナルに歩いていくだけで 10分以上かかる。
体が不自由な方の為に、係員が運転するカートも用意されていた。また、書類を届ける為
か自転車で走行する係員もいた。
移動中にコーヒーショップや土産店など多くの店があるので、多少の待ち時間があっても、
うまく時間を使えそうだ。ただ、国内線のターミナルに入るときにも、セキュリティ
チェックがあるので、早めに搭乗口に行くよう案内をした方が良いと感じた。
実際に殆どの人が引っかかり、想像以上に時間を要した。
2.オタワ(OTTAWA)
79万人が住む。英語とフランス語の2ヶ国語を話す。町の道路などの標識も2ヶ国語で
表示されている。基本的には、オタワがあるオンタリオ州では英語を話し、オタワ川を渡
りケベック州に入ると、フランス語を話す。飛行機や列車のアナウンスでも英語とフラン
ス語を話していた。町の人々は2ヶ国語をうまく使いこなしているようだ。語学研修にも
向いている。
オタワでは、到着した時間が深夜だったため、2泊したものの実際には1日の観光と
なった。オタワの市内観光は、通常車内観光を半日程度で終わってしまい、殆どの時間は、
郊外に行ってしまうようだ。やはり観光客の集中する秋が一番賑わいを見せ、ガイドが
足りなくなるほどだ。
今回は4月に行ったが、今年の冬は例年に比べて相当寒く、市内にはまだ雪が残っていた。
これから徐々に暖かくなるが、春の季節を感じる事無く夏の気候になるようだ。
5月上旬から中旬にかけて、「チューリップフェスティバル」が開催され、数百万本のも
チューリップが咲き乱れる。この催し物は、既に約50年も続いているそうだ。
ただ、必ずしも決まった時期に咲くものではないので、チューリップ目的でツアー等での
予約は難しいかと感じた。
また、町には、リドー運河が流れているが、冬になると世界一長いスケートリンクになる。
町の方できちんと整備をするので、ホットチョコレートを片手に出勤する人の姿が見られ
る。
観光スポットとしては、国会議事堂・国立美術館・自然博物館・国立アートセンターなど
があり、高台での町の景色もなかなか良い。施設の多くは無料となっていて、歩いても
見て回れる。
3.VIA鉄道
オタワからトロントへVIA鉄道を使い移動した。飛行機を使えは約1時間程度だが、
鉄道で4時間の旅もなかなかである。今回の研修では1等(ファーストクラス)車輌での
乗車を手配頂いた。オタワの駅では、ファーストラウンジがあり、出発時刻までの待ち
時間をゆっくり過ごせる。また、乗車の際も最優先で乗車出来た。
車内は、日本の在来線グリーン車といった設備。8時発の列車に乗り、4時間の旅の
始まりである。サービスは、飛行機のサービスとほぼ同じで、飲み物のサービスがあり、
落ち着いた頃に朝食のサービスが始まる。メニューは3種類から選べ、暖かい食事が
提供された。飛行機との大きな違いは、何と言っても車窓からの景色。街中を走るもので
はないので、常に同じような景色ではあるが、ゆっくりと時間をかけ、車窓の景色を
楽しむといった優雅なひと時を味わうことが出来た。ただ、先頭車両であった為、
踏み切りが近づく度に警笛を鳴らすので少々耳障りだが、それも鉄道の旅と考えれば
大した事は無い。これ以上長いとさすがに飽きてくるかも知れないが、移動手段として鉄
道があれば是非使いたい。
4.ナイアガラ・フォールズ(NIAGARA
FALLS)
トロントから約1時間。滝のイメージしかなかったが、2泊位はしたい所。
ナイアガラの滝は、カナダ滝とアメリカ滝があり、写真に良く映るのは
カナダ滝である。アメリカ滝よりもカナダ滝の方が1メートル低く、また幅も
2倍程度あることから、水の流れる量は、アメリカ1に対してカナダは9だそうだ。
夏には、冬の水量の2倍にもなるということで、世界中から観光客が集まるのも
よくわかる。
今回は、ヘリコプターによる約9分間の空からのナイアガラで全体を良く把握した。
その後、レインボー・ブリッジというアメリカとカナダとの国境の橋から滝を眺めた。
そして、アイマックスシアターと言う映画館で、ナイアガラの伝説や神話を鑑賞し、
最後に滝の裏側からのナイアガラを見た。
凍っている所もあるが、迫力は凄いものがある。滝壷は水しぶきで見えないし、
風向きによっては、水しぶきを浴びる。今回の研修では乗船できなかったが、
やはり人気は「霧の乙女号」。今年は、例年よりも寒いということもあり、5月に
入ってからの運行になりそうだとの事だった。
基本的には、カナダ側からの眺めが一番良く、殆どの観光客は、カナダに入国する。
来年には2件目のカジノもオープンし、夜も楽しめる。一方アメリカでも、観光客を
誘導する為に、カジノ建設の計画があるようだが、具体的にはまだ未定のようだ。
アメリカとカナダとの国境のレインボーブリッジだが、実際にカナダからアメリカに
入国する日本人観光客もいる。日本人は査証が要らないので、書類と数ドルを支払えば、
入国できる。入国しない場合は、橋を渡ることまでは可能で、良い写真を撮る事が出来る。
ただ、必ずパスポートを持参しないと、戻るときにカナダへ入国した際、スタンプを確認
するので、持っていないとカナダへも入国出来ないことになる。オプショナルで案内する
ときには、十分注意が必要との事。ホテルは、冬のシーズンとトップシーズンでは、料金
が倍違うということで、滝目的なら3月から4月の上旬までに行くのも良いかもしれない。
夜には、ライトアップの光を操作させてもらう体験もした。普通では、操作は出来ない
ということだが、最近日本人向けに一部開放しているようだ。機械で自動化させる気は
無く、常に人の手で操作される。しかし、呼び込みの材料として観光地化して欲しく無い
と感じた。
5.ナイアガラ・オン・ザ・レイク(NIAGARA
ON
THE
LAKE)
車でナイアガラから約30分、オンタリオ湖近くに位置する場所で、19世紀風の
町並みが素晴らしい。町自体は小ぢんまりとしていて、歩いて観光が出来る所。
また、アイスワインの製造としても有名になった。アイスワインとは、独特の製法で製造
されるワインの1種で非常に甘く、デザート・ワインとして人々に親しまれているが、
このアイスワインをはじめナイアガラ・オン・ザ・レイクはワインの生産地としても有名
である。町の郊外にはワイナリーが点在していて、訪れればツアーやワインの試飲もさせ
てくれるし、アイスワインも日本で購入するよりも安く手に入れられる。ブライツ Brights
Wines Ltd. 、イニスキリン Inniskillin Wines Inc. をはじめ約 30 社近くのワイナリーが
ある。
先ほどのナイアガラとこのナイアガラ・オン・ザ・レイクと組み合わせての観光が
人気になってきている。
6.トロント(TORONTO)
研修旅行の直前に、カナダ・トロントに対し、重症急性呼吸器症候群(SARS)の発生に伴う
海外危険情報「十分注意してください」を 4 月 4 日付けで発出されていたが、実際に
マスクをしている人は、地下鉄であっても全く見当たらず、観光局の方でも対処に追われ
ている様であった。SARSの疑いがある人は、すぐに病院へ行き、隔離入院などの対策
をとっているようだ。
トロントでは、一通りの市内観光をしたあと、自由行動時間があった。
トロントでは、是非スポーツ観戦を楽しみたい。メジャーリーグでは、ブルージェイズの
試合が4月から9月までスカイドームで、アイスホッケーでは、メープルリーフスが10
月から4月まで、バスケットボールは、ラプターズが11月から4月までそれぞれ
エアカナダセンターで観戦できる。トロントでの滞在が週末でもあったので、昼間に
スカイドームで野球観戦を楽しんだ。人気のゲームは事前に予約しておく方が良い。
ブルージェイズは、残念ながら低迷している為、かなり空席の目立つゲームとなったが、
プロスポーツの雰囲気を十分に満喫できた。
他には、ミュージカルも人気があり、劇場に足を運んだ参加者もいた。
治安は良く、よほど夜に暗いところを一人歩きしない限りは安全である。
また、町の人もとても親切で、話によるとガイドブックを見ながら迷っていたりすると、
必ず声を掛けて親切に教えてくれるそうだ。地下鉄や市電、バスをうまく利用すれば、
大体のところは観光できる。乗り方もそう難しくない。タクシーを利用しても高くなく
使い易い。夕方5時には会社が終わり、夕方の帰宅時に街中が多少混雑する。
ビルもCNタワーをはじめ、今回訪れた中では、一番都会的だった。
7.トロント国際空港
時間帯のせいがあるのかわからないが、空港内はとても閑散としていて、国際空港と
言うどころが、空港ということすら感じさせないくらいの所だった。免税店も数店舗しか
なく、カフェも1箇所しかなかった。トロント市内からは、車で空いていれば30分程度、
混雑が激しいときは1時間程度かかる。セキュリティチェックの時に、手荷物のカメラの
指紋をとられたり、「いいワインを購入したね」と言われながら全て確認された。
8.所感
研修旅行では3都市を訪れたが、思ったよりも湿気が無いせいか寒くはなく、
4月に行くのも良い時期かと感じた。1つの都市をゆっくりとするには、数泊必要だが、
今回の日程でも特別きついと感じたところも無く、良い日程ではなかったかと感じる。
今回の研修でもそうであったが、ドライバーが日本人の服装や持ち物を見て、皆ブランド
物を身に付けていることに驚いていたようだ。また、現地の人が言うには、観光客の
マナーも悪いという声もあるようで、今回の場所だけでなく、旅行者の最低限のマナーに
ついても、旅行会社として顧客に自覚を持たせる事が大事なことだと感じた。
秋の紅葉の時には、是非ハイキングやカヌー、サイクリングで自然を満喫したいと感じた。
最後に、今回の内容の濃い研修旅行にあたりオンタリオ州観光局をはじめ、現地でのガイ
ドの方、ホテルのスタッフの方々に感謝したい。
以上