カナダってどんなところ? - ブックトークをしませんか

カ ナ ダってどんなところ?
対
象
位置づけ
小学校高学年
国
語
<テーマについて>
秋のカナダのメープル街道は、私にとって、一度は訪れてみたいあこがれの地だった。やっと
今回、念願かなって秋のカナダを旅することができた。同じ北アメリカの移民国家であるアメリ
カ合衆国とはまた異なる、カナダの自然や生活、先住民や歴史等について、その時の思い出と共
に、カナダのことをブックトークにしてみることにした。
<使用する本など>
1(部) 290
「世界各地のくらし
21
2(部) 290
「体験取材
3(部) 290
「ナショナルジオグラフィック世界の国
4(部) 402
「ノースウッズの森で」
大竹英洋写真・文
5(部) 382
「開拓時代の生活図鑑」
バーバラ・グリーンウッド
6(紹) 360
「イヌイット」 レスリー・シュトゥウラドゥヴィグ
7(紹) 360
「北アメリカの平原インディアン」
8(紹) 933
「赤毛のアン」 ルーシー・モード・モンゴメリー
世界の国ぐに
カナダ 」
ポプラ社
1
ポプラ社
カナダ」
カナダ」
ロビン・メイ
ほるぷ出版
福音館書店
あすなろ書房
汐文社
リブリオ出版
金の星社
「アンの青春」
「アンの愛情」
9(部) 933
10(全)933
「ムースの大だいこ」
秋野和子
再話
「むらいちばんのりょうしアイパナナ」V・ブロツェル再話
架空社
福音館書店
展
1
開
みなさん、秋の葉っぱといえば何を思い浮かべますか?(指名し、子ども達に答えさせる。)
「もみじ」ですね。(もみじの押し花を見せる。)「秋の夕日に照る山もみじ」
と、歌にもなっています。昔から日本には「紅葉狩り」という風習があり、今
でも秋の行楽シーズンには、紅葉の名所を見に出かける日本人は多く、実は私
もその一人です。昨年はとうとうメープル街道で有名な秋のカナダにも行って
きました。(カナダのサトウカエデの押し花を見せる。)
今日はカナダについてお話ししたいと思います。(世界地図を貼る。)
2
カナダは北アメリカ大陸にある、世界で二番目に大きい
国です。北西はアメリカ合衆国のアラスカ州、南はアメリ
カ合衆国に挟まれた形の国です。アメリカ合衆国とは長い
国境で隣り合っているせいか、人々の暮らし・経済・生活
もアメリカ合衆国にとてもよく似ています。では、カナダ
に関する三択クイズに挑戦してみましょう!
「クイズ1
カナダの面積はロシアに次いで大きいのです
が、日本の何倍でしょうか?
①10倍
「クイズ2
②20倍
③26倍」→答は③です。」
カナダは寒いせいか、人口は少ないです。日本の1億2797万人(2007年)
に比べて、およそ何分の一でしょうか?
①1/3
②1/4
③1/5」わかった人は手を
挙げて下さい。(あてて、答えてもらう。)カナダは約3288万人(2007年)答は②で
す。 ちなみに、人口密度は1平方キロメートルで、カナダの3人に対して、日本は339人で
す。」
「クイズ3
カナダは水の豊かな国で、川や湖が多いです。地球
上の淡水の、およそ何分の一でしょうか?
①1/5
②1/6
③1/7」→答は③です。 特にナイアガラの滝は有名で、 「轟
音を立てる水」という意味の名前の通り水量がとても多く、世界
中の観光客が訪れます。」
3
私がカナダのことを調べるために、宇部市立図書館で借りた本を紹介します。
これは、日本の子どもたちの視点からカナダを紹介した本です。
<1の「世界各地のくらし21
カナダ 」の部分読み>
カナダは寒帯と亜寒帯の気候で、西のバンクーバーと東の首都オタワでは、時差が4時間半
もあります。北極海にも接しているため、冬が5ヶ月と長く、アメリカ合衆国の国境から30
0キロメートルの所に、人口の80%が集中して暮らしています。日本の北海道と同じ緯度で
す。西は太平洋、東は大西洋に面していることが、カナダの国旗にも表現されています。
(カナダの国旗の絵葉書を見せる。)
4
この本にも体験取材という副題がついていて、カナダについてわかりやすく書かれています。
カナダには、10の州と3の準州がありますが、カナダの学校は、
州によって教育制度が異なり独自性がある点が、日本とは違ってい
て興味深いです。カナダは16世紀末に、イギリス人とフランス人
が移民として入国して以来、多くの国から移民を受け入れたので、
「移民国家」と呼ばれています。公用言語は英語とフランス語と2
つあります。メープルシロップの産地として有名なケベック州では、
交通標識・案内板もフランス語です。
冬が長く、厳しいぶん冬のスポーツはさかんです。冬の国技はアイスホッケー、夏の国技は
ラクロスと、カナダ人はスポーツが大好きです。
<2の「体験取材
5
世界の国ぐに
1
カナダ」の部分読み>
カナダは毎年「世界で最も住みやすい国」の上位に入っています。天然ガス・石油・石炭・
ウラン・木材・水等々の豊かな資源と美しい自然のある広大な国土に加え、住宅・教育・医療
・福祉も世界最高の水準です。「民族のモザイク」と呼ばれるカナダは、「それぞれの出身国
の文化を尊重し合う」「多文化主義」の国なので、国籍や人種を考えないで暮らせる国という
のが、人気の理由だそうです。
<3の「ナショナルジオグラフィック世界の国カナダ」の部分読み>
6
カナダのノースウッズの森に惹かれた写真家もいます。日本では絶滅した野生のオオカミの
歩く姿が見たいと、今も訪れるそうです。
<4の「ノースウッズの森で」の部分読み>
7
イギリスからの移民、ロバートソン一家の開拓時代の生活を描いたこの本は、
ログハウス風の古い家から、新しい2件目の家に引っ越しするまでのロバート
ソン一家の毎日の暮らしが、詳しく丁寧に描かれています。特にメープルシロ
ップ作りは、今もカナダの名産で、いろいろな料理に、気軽に使われています。
<5の「開拓時代の生活図鑑」の部分読み>
8
16世紀の終わり頃に移民が入ってくるまで、カナダには、北の北極海を中心にイヌイット、
平原にはファーストネーションと呼ばれるカナダインディアンの2つの先住民
族が住んでいました。
<6の「イヌイット」の紹介>
イヌイットは「人々」という意味で、夏は動物の皮で作ったテントで、冬は
一部が地面の下で、上は雪のブロックで組み立てた家に住んでいました。魚や
アザラシやクジラを食べ、物語や言い伝えで情報を共有し、独自の文化を持っ
ていました。顔はアジア系で、日本人には親しみやすいです。昔は「エスキモ
ー(生肉を食べる人)」と呼ばれていました。今は「ヌナブト」という自治州に住み、自分た
ちの要望に合った仕組みを作っています。この本では、イヌイットの歴史や現在の状態がよく
わかります。
9 「白人が来る以前には、我々はいつも腹いっぱい食べていた。子ども達が飢えの
ために泣くことはなかったし、暮らしに困る者もなかった。」新大陸にやってき
た白人達は、インディアンの土地を横取りし、村を奪い、追い出していきました。
アメリカ合衆国の平原インディアンは、1890年の戦いで大虐殺され、白人に
従わされるようになりました。カナダのファーストネーションに対し、カナダ政
府はアメリカほど、ひどい対応はしませんでしたが、以前に比べ、つらい目にあったと感じる
人々は多かったようです。この本を読むと、少数民族ゆえの苦労と苦悩がよくわかり、身につ
まされます。
<7「北アメリカの平原インディアン」の紹介>
10
カナダで有名な人気女流小説家として、ルーシー・モード・モンゴメリーの「赤
毛のアン」シリーズがあります。プリンス・エドワード島を舞台にしたこのお話は、
孤児院から手違いで、マシューとマリラ兄妹に引き取られた、赤毛のやせっぽっち
でそばかすだらけの女の子、アンの生活と成長を描いています。夢見ることが大好
きで、豊かな想像力の持ち主のアンは、私に読書の喜びと幸せと夢を与えてくれた、
忘れられない本の一冊です。
<8「赤毛のアン」シリーズの紹介>
11
最後にカナダの先住民族のファーストネーション(カナダインディアン)とイヌイットに
伝わる昔話を紹介します。
<9「ムースの大だいこ」 の部分読み>
<10の「むらいちばんのりょうしアイパナナ」全文読み>
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2つの話に共通する「欲張らない」「ほどほどにする」「他者を思いやる心」が、私はと
ても好きです。今日は、ふところの深い国、カナダについて紹介しました。いつか私も、プリ
ンス・エドワード島のグリーンゲイブルズに行きたいと願っています。