151 纏議簗簗欝骸韓薩蜘鷲蒲難 第2日 C会場 8:50∼10:50 甲状腺低分化癌一up to date一 座長 加藤 良平(山梨大学医学部 人体病理学) 寺畑信太郎(市立砺波総合病院 病理科) 堺状腺低分化癌は、1983年にS甑amotoらにより提唱され、20艇年のWHO分類では、形態的にも、臨昧的にも、分化癌(乳頭痛、濾胞癌)と来分化癌の中 艮畢に泣置する腫瘍と定義されている、また、本邦の甲状腺癌取り扱い規約第6版(2GO5年〉でも、乳頭癌や濾胞癌の亜型的な扱いから、独立した疾患名とし て記載されるようになった。しかしながら、その診断基準は、病理医の問に差があり、しばしばその診断をめぐって混乱をまねいてきた.そこで、低分化癌の 客観的な国際診断基準を作成する目的で、2006年イタリアのトリノ市で、米国、ヨーロッパ、ヨ本の各地域から症例を持ち寄り、寧状腺低分化癌のconsensus meet搬gが開かれた。 今回のワークショッブではその歴曳をたどり、2GO6年に開催された臨際学会での提喝を紹介し、免疫組織学的所晃や分子病理学的知見も加味しつつ、甲状腺低 分化癌の診駈の意義や組織学的診断基準を各演考とともに協議し、今後の展開につなげてゆきたい。 WS6−4 WS6−3 甲状腺低分化癌の概念と定義 坂本 穆彦 杏林大学医学部 病理学講座 甲状腺低分化癌の診断基準と予後 廣澗 満良i、伸藤 康劉、2、宮内 昭2 1隈病院 病理網胞診断部、2隈病院 外科 甲状腺濾胞上皮歯来の悪姓腫瘍は、従来は予後良好な乳頚癌paplllary carcinoma、 1憲薄包癌foilicular carc1nomaと、 予垂麦不良な未分fヒ癌慧r}dI{ferent{ated (aaaplast墨c) carciROlnaの3つの紐織型に大別されていた。しかし、2004年に干ll行された ヂW賛0甲状腺腫瘍紐織分類」(以下、W}{0分類)1こ、新たな疾患としてpoorly δ1丘ereRtiated carcinomaが登場し、以後は嬉疾患にわけられることとなった。これ をうけて、わが国では、甲状腺外科礒究会が2005年に「甲状腺癌取扱い規約・第6版」 (以下、取扱い規約〉を出版し、WHO分類に準拠して、低分化藏を独立した疾患と して糠えた.低分化癌の概念は“高分化型乳麟癌ないし高分化型濾胞癌と未分化磁 との中閲的な形態像および生物学的態度を示す濾胞上皮由来の悪性腫瘍”と要約さ れる。この概念規定はWHO分類も取扱い規約も岡様である。定義に関して、緯織 構築としては索状traめecular、充実性solid、島状ipsularなどの所見があげられる。 畠験健では、これらの特徴をもつ癌は、原発性甲状腺癌の10%強を占め、術後5生 率65%、圭O生率35%であった。甲状腺低分化癌は1983年1こわれわれのグループが 提唱したものであり、これがW質O分類に採用されるまでの諸家による研究の推移 についてもふれるQ 甲状腺癌取扱い規約第6販では、甲状腺低分化癌は、「葛分化型乳蕗癌ないし高分 化型濾胞癌と未分牝癒との中聞的な形態像および生物学的態度を示す濾胞上皮露来 の悪性腫瘍」と定義されており、抵分化成分である索状、充実姓、講状、硬姓部が あれば紙分化癌と診断される。しかし、現実的には、W}{0分類、トリノ会議の提 案、島状癌など異なる診断基準や類似の疾患機念が提唱されており、混乱を来して いる・今回、われわれは響状腺癌取扱い規約とWHOの診断基準を紹介し、それら によって診瞬された低分化癌の頻度や臨床像を明らかにすることにした。1987年か ら1995年まで当施設にて経験した乳頭癌1707働中、取扱い規約とWHOの低分牝 癌はそれぞれ圭86働(io.9%/、15例(0.8%〉であった。取扱い規約低分化癌は通常 型に比べ高齢者、男樵に多く、員Ex2,M1の頻度が高く、10年後の死亡率は5.9%であっ た。W}io低分化癌は腫瘍径が大きく、pEx2の頻度が高く、死亡率は2G%であった。 以上より、取扱い規約低分化癌は通常型とWHO低分化癌の中間に泣置すると考え られた。 WS6−2 WS6−4 甲状腺低分化癌lntematlonai Consensus Meet1n9より 覚道 健一 和歌山渠立医科大学医学部 第2病理学 甲状腺低分化癌の免疫組織化学的検討 今村 好章 稿井大学医学部鮒翼病院 病理部 WHO分類の低分化癌は、趨織学的特色で定義されておらず、D濾胞細胞への 甲状腺低分化癌の多くは高分化乳頭癌(乳頭癌型低分銘癌)あるいは高分化濾胞癌 (濾胞癌型低分牝癬)から発生することが知られている。今羅、そのような例を中 心に雫状腺低分化癌の免疫紐織化学的特徴について検討したので報告する。胴いた 抗体は総胞増殖能を反映するM王B4とcyciiΩDi、甲状腺の紹胞分化の指標である thyrogloめuliuとTTF4、および乳頭癌と濾胞姓腫瘍の鑑別に有用であると報告さ 分化に乏しい、2/高分化癌と未分牝癌の中鶏の予後の癌と定義された。組織学 的診騰基準が不明確なため、診漸一致率は低い・2GO6年12名の病理医が参加し Co聡e総us Meeむingが醐催され、診齪基準と鑑驚診齪手願を発表した。低分化癌の 紀織学的特色は、坂本の充実、策状に加え、Carcang1uらの島状増殖形式を加えた、 またNik1forovが主張した、畿撃癌充実並型を除外するため、腫瘍壊死、核分裂の 増加を診断基準に加えた。WBOに記載されている脈管浸潤やrhabdoid所見は、必 須基準とはされなかった。本邦では、約1%(イタリァの頻度牛7%〉と稀な腫瘍紹 織型で、未分化転化との鑑溺が問題になる・壊死と核分裂像の多い、組織異型の強 い腫瘍であり、過去の例を再検討すると、未分化癌、広範浸潤型濾胞癌と診断され ていたものの中に多くは毘繊され、乳頭癌と診断されていた鋼は少ない・坂本の定 義による隊分化癌は、上記基準の低分化癌を包含(これ以外に乳頭癌充実亜型、壊 究のない策状の増盤を承す濾胞癌、乳頭癌をふくむ)するもので、甲状腺癌の10% 以上(坂本によると13.8%〉を占め、再発頻度の高い乳頭癌、濾胞癌である。 れているAEl/AE3・34βE12・EMAとCPl5である葛また、p53とGL{∫1『1につ いても検討した。MIB−11ndexは低分化癌ではほとんどの症例で10%を超えていた。 また、懸分化痛の背景にある乳頭癌と通常型乳頭癌を比較すると、前者が有憲に窩 値を示した君Cycljn D1は乳頭癌型低分化癌で濾胞癌型低分化癌よむ陽牲率が高い 傾向を示した.甲状腺の繧胞分化に関しては低分牝癌でも高分化乳頭癌・高分化濾 胞癌とほぼ講程度に保持されていた匂乳頭癌と濾胞性腫蕩の鑑男彗に有用な抗体のう ちEMAとCDi5は乳頭癌型低分化癌と濾胞癌型低分化癌の鑑別にも有用と思われ た。p53賜性勉のほとんどは低分化癌成分と高分化癌成分がともに陽性であった。 GLご丁圭は低分化癌成分にのみ1部の症働で陽性となり、低分化癌のマーカーとし ての可能性が示唆された自
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