名古屋港管理組合 公共事業コスト構造改善行動計画

名古屋港管理組合 公共事業コスト構造改善行動計画
平成 24年 4月
名古屋港管理組合
1 これまでの取組み
本組合では、平成9年4月に運輸省港湾局から公共工事に対するコスト縮減対策の実施を
積極的に取組むよう通知されたことを受け、平成10年3月に公共工事コスト縮減委員会を設
置するとともに委員会規程を策定した。
平成10年3月には「名古屋港管理組合公共工事コスト縮減対策行動計画(計画期間:H
9~H11))」を策定し、平成8年度を基準年として縮減率10%の数値目標(直接的施策 6%、
間接的施策(努力目標)4%)を掲げ、コスト縮減に関する施策を推進してきた。
さらに、平成13年3月には、工事コストの低減だけでなく、工事の時間的コストの低減、ライフ
サイクルコストの低減、工事における社会的コストの低減及び工事の効率性向上による長期的
なコストの低減という新たな視点を加えた「名古屋港管理組合公共工事コスト縮減対策新行
動計画(計画期間:H12~H20)」を策定し、5つの区分に20の具体的施策と45の具体策を
掲げ、一層の推進に努めることとしてきた。
コスト縮減の実績については、平成12~17年度までは縮減委員会の委員に書面にて通知
していたが、平成18年度以降は委員に通知することを省略する代わりに、庁内ホームページに
て掲載することとしている。
2 コスト構造改善行動計画の位置付け
引き続きコスト縮減の取り組みを継続する必要がある一方で、行き過ぎたコスト縮減は品質の
低下を招く恐れもあるため、社会資本整備を効率的に進めていくためには、従来のコスト低減の
みを重視した取り組みから、コストと品質の両面を重視する取り組みへの転換を図ることが急務
である。
このため本計画では、従来からの施策を洗い出し、さらに効果的な維持管理への対応などに
も配慮することで、総合的にみたコスト縮減に対する構造改善行動計画として取り組むものとす
る。
3 コスト構造改善行動計画の対象
コスト構造改善行動計画の対象は、本組合が行う公共事業を対象とする。
4 推進期間
平成24年度から平成28年度の5ヵ年間
-1-
5 推進体制
コスト構造改善を推進するため、「名古屋港管理組合公共事業コスト構造改善推進委員
会」(以下、「委員会」という)を設ける。
なお、必要に応じ、「名古屋港管理組合公共事業コスト構造改善推進検討会」(以下、「検
討会」という)を設け、より具体的な推進策を検討し、実現に向けた連絡調整を行う。
6 フォローアップ
本行動計画の実施状況については、社会情勢の変動等を踏まえ、具体的施策の着実な推
進を図る観点から、施策の追加・修正を行う等、必要に応じ推進委員会及び検討会において
適切にフォローアップする。
また、従来からの継承として、年度毎に各施策の実施状況の結果を取りまとめ、庁内ホームペ
ージにて掲載することにより、職員に周知、認識を徹底する。
7 主な施策
国および愛知県等のプログラムに準じ、施策を以下に示す。
なお、具体的施策については、別途検討会に諮り推進委員会で決定する。
Ⅰ 事業効率の最適化
(1)合意形成・協議・手続の改善
①構想段階からの合意形成手続きの積極的導入
②協議手続きの迅速化・簡素化
(2)事業の重点化・集中化
①事業評価の厳格な実施による透明性の向上
②重点的な投資等による事業効果の早期発現
(3)用地・補償の円滑化
①計画的な用地取得の実現
②用地取得業務の民間活力の活用
Ⅱ 計画・設計・施工の最適化
(1)計画・設計の最適化
①技術基準類の見直し
-2-
(2)施工の最適化
①工事における事業間連携等の推進
②建設副産物対策等の推進
(3)民間技術の積極的な活用
①公共工事等における民間技術の積極的活用
(4)社会的コストの低減
①工事に伴うCO2 排出抑制による地球温暖化対策の推進
②社会的影響の軽減(騒音・振動等の抑制、大気汚染に与える負荷の低減、工事による
渋滞損失の低減。事故の防止)
Ⅲ 維持管理の最適化
(1)戦略的な維持管理
①公共施設の点検結果等にかかるデータベースの整備
②公共施設の長寿命化計画の策定と推進
③名古屋港の実情や施設特性に応じた維持管理の推進
Ⅳ 調達の最適化
(1)電子調達の推進
①CALS/ECの活用による入札・契約の推進
②電子情報の共有化による建設工事の生産性の向上
(2)入札・契約の見直し
①総合評価方式の促進
②多様な発注方式の活用
③企業の持つ技術力・経営力の適正な評価
(3)積算の見直し
①市場単価方式の適用拡大
②市場を的確に反映した積算方式の整備
-3-
様式1 『名古屋港管理組合公共事業コスト構造改善行動計画』に基づくフォローアップ様式
(貨幣換算できない取り組み)
作成者:○○課・○○事務所
平成○○年度
施
合意形成・
協議・手続
の改善
事
業
効
率
の
最
適
化
策
□
事業整備については、港湾関係者の参加を得ながら名古屋港の状況に応じた整備を推進する。
□
事業整備については、関係自治体、港湾関係者等協議会を設置し、事業計画段階から協動により推進する。
□
事業については関係団体との役割分担を明確にし、協議手続きの迅速化、簡素化を推進する。
□
事業については、国の動向を踏まえ、協議手続きの迅速化、簡素化に向けた調整をする。
□
事業の事後評価及び再評価を実施する。
□
事業については、適切かつ合理的な計画、設計、施工方法を追求し、効率的な執行を図る。
□
地区の重点的な道路整備等による事業の効率化・整備効果の早期発現を図る。
□
地区の重点整備により、岸壁・道路等の早期供用を図る。
□
計画的な用地取得の実現
事業について、事業の計画段階から将来の供用までを見据えた周到な準備を行う。
□
用地取得業務の民間活力
の活用
事業用地取得業務について、補償コンサルタント等の外部の専門家を幅広く活用する。
□
各事業に関する技術基準を統一する可能性を検討・推進し各事業の整備における合理的な設計を推進する。
□
プレキャスト化を促進する等、工事の時間的コストの低減を図る。
□
土地の有効利用や高度利用に関し、効率的な施設整備に向けた誘導及び調整を行う。
□
□
□
□
構想段階からの合意形成
手続きの積極的導入
事業評価の厳格な実施に
よる透明性の向上
事業の重点
化・集中化
重点的な投資等による事
業効果の早期発現
計
画
・
設
計
・
施
工
の
計画・設計
の最適化
施工の最適
化
該当の有無
事業の役割や重要性などについて市民の理解を深め協力を得るため、利用者アンケート、施設見学会、各種イベ
ント等を実施する。
協議手続きの迅速化・簡素
化
用地・補償
の円滑化
具 体 的 施 策
技術基準類の見直し
工事における事業間連携
等の推進
既存施設を利用した効率的な計画の検討を行う。(用途廃止後の利用検討)
複数工事で仮設物を共用することにより、効率化とコスト縮減を図る。
建設副産物対策等の推進
建設副産物の発生の抑制に努め、発生土等の工事間流用や、再生資材の積極的活用を推進する。
-4-
今後のフォロ
ーアップ方法
※1
達成度
備考
※2
※3
最
適
化
民間技術の
積極的な活
用
新技術に関する専門技術者からの情報収集や研修会を通して、民間技術の活用を促進する。
□
新技術活用システムを活用し、建設工事に有効な工法について、民間技術の活用を促進する。
□
CO2の排出低減に向けて、低燃費型建設機械の利用を促進する。
□
排出ガス対策型建設機械等の普及促進を図る。
□
低騒音・低振動型建設機械等の普及促進を図る。
□
工事中の交通規制による社会的影響に配慮した施工計画を検討する。
□
安全パトロール等を実施し、事故防止を推進する。
□
公共施設の点検結果等に
かかるデータベースの整備
港湾施設の点検、調査、修繕履歴等のデータベースの整備を推進する。
□
公共施設の長寿命化計画
の策定と推進
長寿命化計画・維持管理計画の策定を推進する。
□
名古屋港の実情や施設特
性に応じた維持管理の推進
名古屋港の港湾施設の立地条件を配慮した維持保全に向けて、適切な使用材料等の選定に努める。
□
名古屋港ホームページを活用し、工事発注に関する電子情報の共有化を推進する。
□
名古屋港管理組合電子納品運用ガイドライン(案)等に基づき、情報共有や電子納品を推進する。
□
総合評価方式の促進
名古屋港管理組合総合評価落札方式競争入札試行要領に基づき、総合評価方式を推進する。
□
多様な発注方式の活用
PFI、プロポーザル方式等、状況に応じた発注方式を活用する。
□
企業の持つ技術力・経営力
の適正な評価
総合評価落札方式適用工事において、工事成績の活用を推進する。
□
市場単価方式の適用拡大
市場単価方式の適用工種について、適正な運用を図る。
□
市場を的確に反映した積算
方式の整備
市場を的確に反映した特別調査を推進する。
□
公共工事等における民間
技術の積極的活用
工事に伴うCO2 排出抑制
による地球温暖化対策の推
進
社会的コスト
の低減
維
持
管
理
の
最
適
化
戦略的な維
持管理
電子調達の
推進
調
達
の
最
適
化
入札・契約
の見直し
積算の見直
し
社会的影響の軽減(騒音・
振動等の抑制、大気汚染
に与える負荷の低減、工事
による渋滞損失の低減。事
故の防止)
CALS/ECの活用による
入札・契約の推進
電子情報の共有化による建
設工事の生産性の向上
※1 今後のフォローアップ方法
※2 達成度
※3 備考
○:今後も継続してとして取り組む施策 △:今後見直す施策
A:十分達成できた B:概ね達成できた C:少し達成できた
今後のフォローアップで△を記入した場合、その内容を記載
-5-
D:達成できなかった
様式2
『名古屋港管理組合公共事業コスト構造改善行動計画』に基づくフォローアップ様式
(貨幣換算できる取り組み)
作成者:○○事務所○○係
平成○○年度
施策名
具体的施策
工事名
縮減効果内容
縮減額(率)
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