准教授 外枦保 大介 1.2015年度の研究計画 研究テーマ(1): 「産業地域における産学官連携の進化過程分析-「関連的多様性」に着目し て」 国内外地域における産業地域における産学官連携の進化過程分析に関する調査を実施す るとともに、進化経済地理学の理論的動向を踏まえた文献研究を行なう。 科学研究費補助金 若手研究(B) (2014~2016 年度)に採択されている。 研究テーマ(2):「サイエンス型産業における技術・人的連関と集積効果に関する経済地理学 的研究」 サイエンス型産業における技術・人的連関と集積効果に関して、経済地理学的観点から 研究を行う。 科学研究費補助金 基盤研究(B) (2014~2017 年度)に採択され、分担実施している。 研究テーマ(3):「人口減少下の地方都市における経済動態と産業政策」 近年の地方都市において問題が深刻化している人口減少に伴う経済動態の変化と、それに 対する産業政策の状況について、フィールドワークや文献調査、地域分析などにより、継 続的な調査を実施する。 2.2015年度の研究活動の経過 研究テーマ(1): 「産業地域における産学官連携の進化過程分析-「関連的多様性」に着目し て」 ・科学研究費補助金 若手研究(B) 「産業地域における産学官連携の進化過程分析-「関連 的多様性」に着目して」(2014~2016 年度)の研究活動として、2015 年 8 月にイギリス・ オックスフォード大で開催された Fourth Global Conference on Economic Geography に出席 し、学会発表を行った。また、進化経済地理学や地域イノベーションに関する文献研究 を進めた。 研究テーマ(2):「サイエンス型産業における技術・人的連関と集積効果に関する経済地理学 的研究」 ・2015 年 9 月にアメリカ西海岸においてフィールドワーク調査を実施した。 研究テーマ(3):「人口減少下の地方都市における経済動態と産業政策」 ・長崎県上五島における地域活性化策の現状と課題について、学生とともに調査を実施し た。 ・山口県防府市における大企業工場の跡地利用について、学生とともに調査を実施した。 そのほか: ・ 『地域分析ハンドブック―Excel による図表づくりの道具箱』を分担執筆し、刊行した。 ・2013~2014年度の地域共創研究「関門地域立地企業の地域的展開に関する研究」の報告書 をまとめるとともに、研究発表を行った。 3.2013年度~2015年度の研究業績 A.著書・学術論文(単著・共著) ◎著書 [1] 素材型企業城下町:神奈川県南足柄市、松原宏編『地域経済論入門』117-130 頁、原 書房、2014 年 8 月、単著 [2] 新興工業都市:長崎県諫早市、松原宏編『地域経済論入門』158-168、原書房、2014 年 8 月、単著 [3] 地域経済を学ぶことの意義とキャリアへの指針、高橋和幸・難波利光編『大学教育と キャリア教育―社会人基礎力をキャリア形成に繋げるために』67-75、五絃舎、2015 年 1 月、単著 [4] 企業城下町の分布変化と立地調整、近藤章夫編『都市空間と産業集積の経済地理分析』 21-40、日本評論社、2015 年 3 月、単著 51 [5] 半澤誠司・濱田博之・近藤章夫・武者忠彦編『地域分析ハンドブック―Excel による 図表づくりの道具箱』ナカニシヤ書店、2015 年 6 月、分担執筆 ◎論文 [6] 進化経済地理学の動向と地域政策論、地域経済学研究、第27巻、17-28、2014年1月、 単著 B.報告書・学会発表等 ◎報告書 [1] 島根県安来地域、 『平成 26 年度新産業集積創出基盤構築支援事業 地域中核企業支援 施策に関する調査及び事業評価指標の策定事業 報告書』100-109、2015 年 3 月 [2] 関門地域立地企業の地域的展開に関する研究、地域共創センター年報、第 8 巻、1-20、 2015 年 8 月、共同執筆(外枦保大介・難波利光) ◎学会発表 [3] 産業構造の転換と臨海部の再編、第 62 回経済地理学会大会(於・尼崎中小企業センタ ー)、2015 年 5 月 23 日、共通論題シンポジウムコメンテーター [4] 工場の履歴からみた立地調整の特質―カネボウ防府工場を事例として、2016 年日本 地理学会春季学術大会(於・早稲田大学)、2016 年 3 月 21 日、共同発表(外枦保大介・田 邉将大) ◎その他発表等 [5] 進化経済地理学の動向と地域政策論、地域経済学会企画特集研究会報告(於・金沢大 学東京事務所)、2013 年 9 月 8 日、単独発表 [6] 関門地域立地企業の地域的展開に関する研究、平成27年度地域共創研究報告会、2015 年6月4日、共同発表(外枦保大介・難波利光) 4.次年度の課題 第 1 に、科学研究費補助金 若手研究(B) 「産業地域における産学官連携の進化過程分析 -「関連的多様性」に着目して」については、フィールドワークや文献調査、地域分析な どにより、今後も研究を継続的に実施するとともに、次年度が最終年度であるため、とり まとめたい。 第 2 に、科学研究費補助金 基盤研究(B) 「サイエンス型産業における技術・人的連関と 集積効果に関する経済地理学的研究」については、フィールドワークや文献調査、地域分 析などにより、今後も研究を継続的に実施していきたい。 第3に、人口減少下の地方都市における経済動態と産業政策に関しても研究を実施してい きたい。 52
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