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Vol.41 「海外における高等教育に関する動向」(平成23年11月分) 日本

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Vol.41
「海外における高等教育に関する動向」
(平成23年11月分)
日本学術振興会
【目 次】
1.米国 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1
1-1.連邦政府や全国的な大学団体等に関するもの(ワシントン研究連絡センター)
①
米国高等教育団体
②
環境保護庁
③
米国大学協会
④
全米大学進学カウンセリング協会
⑤
学資ローン返済額減額案
⑥
カレッジ・ボード
⑦
ニューヨーク市の新科学・工学研究施設の建設計画
⑧
エネルギー省
⑨
米国教育評議会
⑩
米国大学院への留学生数
⑪
米国大学の留学生数
⑫
米国大学生の海外留学率
⑬
米国科学財団
1-2.主として州政府や個別の大学に関するもの(サンフランシスコ研究連絡センター)
① 新聞報道等
2.ドイツ(ボン研究連絡センター) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P11
① 連邦教育研究省(BMBF)の動向
② ドイツ学術交流会(DAAD)の動向
③ アレクサンダー・フォン・フンボルト財団(AvH)の動向
④ ドイツ大学長会議(HRK)の動向
3.英国(ロンドン研究連絡センター)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P14
① イングランド高等教育財政会議(HEFCE: Higher Education Funding Council for
England)の動向
② 内務省の動向
③ 議会の動向
④ 高等教育統計局(HESA:Higher Education Statistics Agency)の動向
⑤ OFFA(OFFA:Office for Fair Access)の動向
⑥ 英国大学協会(UUK:Universities UK)の動向
⑦ UCAS(UCAS:University & College Admission Service)の動向
⑧ 英国の新聞等報道(2011 年 10 月 16 日~2011 年 11 月 15 日)
4.フランス(ストラスブール研究連絡センター)
・・・・・・・・・・・・・・・P24
① フランス高等教育の動向
5.中国(北京研究連絡センター)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P26
① 中国政府の高等教育政策の動向
② 中国の主要大学の動向(主として大学の HP から)
③ その他、高等教育に関する情報
1.米国
1-1.連邦政府や全国的な大学団体等に関するもの
① 米国高等教育団体
●米国高等教育団体、「高等教育実現に関する全米委員会」を立ち上げ (October 17,
2011)
全米を代表する 6 つの高等教育団体は、
「高等教育実現に関する全米委員会(Commission
on Higher Education Attainment)」を創設することを発表した。同委員会は、2020 年
までに米国の大学卒業率を世界最高にするというオバマ大統領の掲げる目標を達成する
ため、米国大学における学生在籍率と学位取得率を大幅に向上させ、米国の高等教育の
優位性を復活させるような高等教育の在り方について議論する予定である。同委員会の
最初の会合は、10 月 31 日に米国教育評議会(American Council on Education:ACE)
のワシントン DC オフィスで開催され、2012 年秋までに活動を完了する見込みである。
<関連情報>
American Council on Education, Higher Education Associations to Convene Commission
on Attainment
http://www.acenet.edu/AM/Template.cfm?Section=Press_Releases2&TEMPLATE=/CM/Con
tentDisplay.cfm&CONTENTID=42893
② 環境保護庁
●環境保護庁、黒色炭素に関する大学研究に 660 万ドルを給付(October 18, 2011)
環境保護庁(EPA)は、黒色炭素(black carbon)の役割と効果について研究する、イリ
ノイ大学アーバナ・シャンペン校(University of Illinois at Urbana-Champaign、イ
リノイ州)
、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University、ペンシルバニア州)、
カリフォルニア州立大学アーバイン校(University of California, Irvine、カリフォ
ルニア州)など 8 大学に対し、同庁の「成果を出すための科学(Science to Achieve
Results:STAR)
」プログラムを通じて 660 万ドル以上の助成金を交付することを発表し
た。この研究助成金を取得した各大学は、黒色炭素が空気および水質に与える影響につ
いて分析したり、黒色炭素エアロゾル(black carbon aerosols)の大気中における反応
について調査したりする他、雪に滞留する黒色炭素を分析するコンピュータモデルなど
の革新的なツールの開発を行う予定である。
U.S. Environmental Protection Agency, EPA Awards $6.6 Million to Universities for
1
Black Carbon Research
http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/0/9995441262F35D748525792D00637FB2
③ 米国大学協会
●米国大学協会、ミシガン大学のメアリー・スー・コールマン学長を新会長に任命
(October 18,2011)
米国大学協会(Association of American Universities:AAU)は 18 日、同協会の新会
長にミシガン大学(University of Michigan、ミシガン州)のメアリー・スー・コール
マン学長(Mary Sue Coleman)を任命したことを発表した。カーネギーメロン大学
(Carnegie Mellon University、ペンシルバニア州)のジャレッド・コーン学長(Jared
Cohon)に代わり、AAU の新会長に任命されたコールマン学長は、昨年は同協会の副委員
長を務めた。なお、コールマン氏の会長任期は 1 年である。
Association of American Universities, University of Michigan President Mary Sue
Coleman to Chair Association of American Universities
http://www.aau.edu/assets/0/80/156/5488/306d6dcd-85fd-43b5-8c32-33e977663036.p
df
④ 全米大学進学カウンセリング協会
●全米大学進学カウンセリング協会、2011 年大学進学状況に関する報告書を発表
(October 19, 2011)
全 米 大 学 進 学 カ ウ ン セリ ン グ 協 会 ( National Association for College Admission
Counseling:NACAC)は 19 日、
「2011 年大学進学状況(2011 State of College Admission)
」
と題する報告書を発表した。同報告書によると、米国大学の 73%では、2010 年秋学期に
おける大学出願数が 2009 年時のそれを上回っている。また、2010 年秋学期における米
国 4 年制大学の平均合格率は、65.5%であった。合格者の中から実際に入学した人の割
合(yield rate)は、41%であった。このため米国大学は、長引く経済不況の影響も重
なり、合格者のうち、何名の学生が実際に入学するかについて予測することが困難にな
っており、入学者数目標を達成するために補欠者リスト(wait list)を利用する大学の
割合は、
2009 年時の 39%から 2010 年には 48%と増加傾向にあることが明らかとなった。
https://webportal.nacacnet.org/Purchase/ProductDetail.aspx?Product_code=06b4b0
83-c3f9-e011-94f8-001b216f1440
<関連情報>
2
National Association for College Admission Counseling, College Admission Trends
for 2011: Uncertain Times Lead Colleges to Lean More Heavily on Wait Lists;
Acceptance Rate for Four-Year Colleges Declines Slightly, NACAC Finds
http://www.nacacnet.org/AboutNACAC/PressRoom/2011/Pages/SOCA2011.aspx
⑤学資ローン返済額減額案
●オバマ政権、米国大学生の学資ローン返済額減額案を発表(October 25, 2011)
オバマ政権は、現在学資ローンを利用する米国大学生及び大学卒業生の 1 カ月当たりの
ローン返済額を減額する新たな「収入ベース支払(Pay As You Earn)」方式の学費返済
案を発表した。既に導入されている、低収入職に従事する大学卒業生を対象とした「所
得基盤返済プラン(Income-Based Repayment:IBR)
」においては、2014 年から 1 カ月当
たりのローン返済額は、可処分所得の現行の 15%から 10%に減額される予定であるが、
オバマ大統領は、多数の大学生及び卒業生が早期の救済策を必要としているとの認識か
ら、学資ローンを抱える低所得卒業生を対象に、2012 年から 1 カ月当たりのローン返済
額を可処分所得の 10%に制限し、20 年間の支払い義務を終えてもまだ残っている負債に
ついては免除する方針である。またオバマ大統領は、複数の支払義務を課している「直
接融資(Direct Loan:DL)
」や「連邦家族教育ローン(Federal Family Education Loan:
FFEL)
」
を利用する約 600 万人の大学生及び卒業生の学資ローンを来年 1 月から一本化し、
ローンの利子を減額することも提案している。
The Whitehouse, We Can't Wait: Obama Administration to Lower Student Loan Payments
for Millions of Borrowers
http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2011/10/25/we-cant-wait-obama-admin
istration-lower-student-loan-payments-millions-b
⑥ カレッジ・ボード(※)
●カレッジ・ボード、米国大学の授業料および学資援助に関する調査報告書を発表
(October 25, 2011)
カレッジ・ボード(College Board)のアドボカシー・政策センター(Advocacy and Policy
Center)が発表した調査報告書「2011 年大学授業料に関する傾向(Trends in College
Pricing 2011)
」によると、2011~2012 学年度における公立 4 年制大学の年間平均授業
料は 8,244 ドルで、2010~2011 学年度比で 8.3%増となり、5 年連続の値上がりとなっ
たことが明らかになった。一方、2011~2012 学年度における私立非営利 4 年制大学の年
間平均授業料は 2 万 8,500 ドルで、2010~2011 年学年度比で 4.5%増となり、公立大学
3
の授業料の値上がり率が私立非営利大学のそれを上回ったと報告されている。また、同
センターが発表した報告書
「2011 年学資援助に関する傾向
(Trends in Student Aid 2011)
」
によると 、大学授業料分の税金 が免除される「米国機 会税額控除制度( American
Opportunity Tax Credit:AOTC)
」が 2009 年に導入されたことで、大学生に支給される
税控除額が、2007~2008 年学年度の約 70 億ドルから、2009~2010 年学年度および 2010
~2011 年学年度は約 148 億ドルに増加され、大学授業料の値上げによる影響の緩和に貢
献しているという。
(※) カレッジ・ボード:米国の大学入学試験を管理したり、教育に関する提言をする機関
http://trends.collegeboard.org/downloads/College_Pricing_2011.pdf
http://trends.collegeboard.org/downloads/Student_Aid_2011.pdf
<関連情報>
CollegeBooard.org, New College Board Trends Reports Price of College Continues to
Rise Nationally, with Dramatic Differences in Pricing Policies from State to State
http://press.collegeboard.org/releases/2011/new-college-board-trends-reports-p
rice-college-continues-rise-nationally-dramatic-difference
⑦ ニューヨーク市の新科学・工学研究施設の建設計画
●ニューヨーク市の新科学・工学研究施設の建設計画に 5 つの大学グループが応募
(October 28, 2011)
ニューヨーク市は 28 日、同市をカリフォルニア州のシリコン・バレー(Silicon Valley)
と同様のハイテク中心地にすることを目的として、マイケル・ブルームバーグ市長
(Michael Bloomberg)が今年 7 月に発表した、市内に施設を積極的に投資する大学や企
業に対して 1 億ドルの資金と土地の提供を行う計画において、5 つの大学グループから
応 募 が あ っ た こ と を 明 ら か に し た 。 こ れ ら は そ れ ぞ れ コ ー ネ ル 大 学 ( Cornell
University)、コロンビア大学(Columbia University)、ニューヨーク大学(New York
University)
、スタンフォード大学(Stanford University、カリフォルニア州)
、カーネ
ギー・メロン大学(Carnegie Mellon University、ペンシルバニア州)を中心とするグ
ループであり、大学・民間提携機関を複数抱えている。ブルームバーグ市長は、2012 年
初めまでに選抜結果を発表する予定であり、2013 年の任期終了前に新施設の建設が開始
されることを期待すると述べている。
Science Insider, Five University Teams Bid for New Research Campus in New York City
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2011/10/five-university-teams-bid-fo
r.html
4
⑧ エネルギー省
●エネルギー省、マテリアル研究を促進するための検索エンジンツールを立ち上げ
(November 3, 2011)
エネルギー省(Department of Energy)は 3 日、同省のローレンス・バークレー国立研
究 所 ( Lawrence Berkeley National Laboratory ) と マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学
(Massachusetts Institute of Technology、マサチューセッツ州)の研究者は 3 日、革
新的なオンラインツール「マテリアル・プロジェクト(Materials Project)」を共同で
立ち上げたことを発表した。同ツールはグーグル(Google)に似た検索機能を備えてお
り、大学、国立研究所、民間企業の科学者やエンジニアらによるクリティカル物質を含
む新たなマテリアル開発を支援するものである。具体的には、各研究者はスーパーコン
ピューターを用いて、これまで不可能であった無機化合物の安定性、電圧、容量、酸化
状態等の特性について調べることができようになる他、調査結果はデータベース上に系
統的に整理されるようになる。また、同データベースは、エネルギー省の国立研究所の
研究者であれば誰でも自由にアクセスすることが可能となっている。なお、同データベ
ースには既に 1 万 5,000 種類以上の無機化合物に関する情報が格納されており、無機化
合物に関する数百種類のデータが毎日追加されている。
U.S. Department of Energy, First-Of-Its-Kind Search Engine Will Speed Materials
Research
http://energy.gov/articles/first-its-kind-search-engine-will-speed-materials-r
esearch
⑨ 米国教育評議会
●米国教育評議会、米国高等教育機関の優秀性維持には海外大学との国際提携が不可
欠と報告(November 7, 2011)
米国教育評議会(American Council on Education:ACE)は 7 日、米国の高等教育のあ
り方に関する報告書「グローバルリーダーシップと取り組み ~21 世紀における米国高
等教育~(Strength through Global Leadership and Engagement: U.S. Higher Education
in the 21st Century)
」を発表した。本報告書は、ニューヨーク大学(New York University、
ニューヨーク州)のジョン・セクストン学長(John Sexton)が委員長を務める「グロー
バルな取り組みに関する ACE ブルーリボン委員会(Blue Ribbon Panel on Global
Engagement)
」が 1 年かけて取りまとめたもので、今後米国大学が国際競争力を維持する
ためには、海外大学機関との提携が最重要課題であると指摘している。
5
http://www.acenet.edu/bookstore/pdf/2011_CIGE_BRPReport.pdf
<関連情報>
American Council on Education, ACE's Blue Ribbon Panel on Global Engagement Report
Informs Next Steps for American Higher Education
http://www.acenet.edu/AM/Template.cfm?Section=Programs_and_Services&Template=/
CM/HTMLDisplay.cfm&ContentID=43100
⑩ 米国大学院への留学生数
●米国大学院への留学生数が 8%増加(November 8, 2011)
大学院評議会(Council of Graduate Schools:CGS)が 8 日に発表した調査報告書、「米
国大学院への外国人学生入学者に関する 2011 年 CGS 調査(Findings from the 2011 CGS
International Graduate Admissions Survey, Phase III: Final Offers of Admissions
and Enrollment)
」によれば、2010-2011 年において、米国大学院に初めて入学した留学
生の数は前年比で 8%増加し、2006 年以来最大の増加率となった。同調査は、CGS に加
盟する米国大学 494 校(有効回答数 237 校)を対象に行った海外留学生の大学院申請者
数および入学者数についての年次調査に基づくものである。今回の調査結果を受け、CGS
の会長を務めるデボラ・スチュワート氏(Debra Stewart)は、「米国大学院が聡明な海
外学生にとって第一の進学先となるよう、大学院教育への投資水準と、米国大学への留
学を希望する外国人に対するアウトリーチ活動を維持する必要がある」と述べている。
http://www.cgsnet.org/portals/0/pdf/R_IntlEnrl11_III.pdf
<関連情報>
Council of Graduate Schools, First-Time International Graduate Student Enrollment
surges 8%
http://www.cgsnet.org/portals/0/pdf/N_pr_IntlAdm11_III.pdf
⑪ 米国大学の留学生数
●2010 学年度、米国大学の留学生数は前年比 5%増加(November 14, 2011)
国際教育協会(Institute of International Education:IIE)が国務省(Department of
State)教育文化局(Bureau of Educational and Cultural Affairs)と毎年共同で出版
する報告書「開かれた門戸(Open Doors)」によると、2010 学年度における米国への留
学生数は前年比で 5%増加の計 72 万 3,277 人であり、これらのうち女子留学生が全体に
占める割合は約 45%となった。留学生数増加の背景には、特に学士課程における中国人
留学生が増加していることがあり、同学年度における中国人留学生数は全体の 23%を占
6
め、学士課程では 43%となっている。また、留学生に最も人気がある専攻分野は経営学、
ついで工学で、米国大学の中で、最も多くの留学生を受け入れている大学は 10 年連続で
单カリフォルニア大学(University of Southern California、カリフォルニア州)であ
ることが判明した。
http://www.iiebooks.org/propdo201.html
<関連情報>
Institute of International Education, International Student Enrollment Increased
by 5 Percent in 2010/11, Led by Strong Increase in Students From China
http://www.iie.org/en/Who-We-Are/News-and-Events/Press-Center/Press-Releases/2
011/2011-11-14-Open-Doors-International-Students
⑫ 米国大学生の海外留学率
●米国大学生の海外留学率は増加傾向(November 14, 2011)
国際教育協会(IIE)と海外留学フォーラム(Forum on Education Abroad)は、2011 年
10 月に共同で実施したオンライン調査の結果、2010 学年度の米国大学生の海外留学率は、
2 年連続で増加したことが明らかになった。同調査によると、調査に協力した米国大学
の 61%が学部主導の短期留学プログラムを新たに設立した他、36%が二国間交換留学プ
ログラムを開始したと回答したとしており、海外留学を希望する米国大学生の数は、昨
年度に続き増加傾向にあるという。また、米国大学生の留学先では、中国とインドを選
択する学生が依然として増えている。
http://www.iie.org/Who-We-Are/News-and-Events/Press-Center/Press-Releases/2011
/~/media/Files/Corporate/Open-Doors/Special-Reports/Fall-Survey-Study-Abroad-2
011.ashx
<関連情報>
Institute of International Education, U.S. Campuses Report that Study Abroad is
Rising
http://www.iie.org/Who-We-Are/News-and-Events/Press-Center/Press-Releases/2011
/2011-11-14-Open-Doors-Fall-Survey-Study-Abroad
⑬ 米国科学財団(NSF)
●NSF、2011 年度財務報告書を発表(November 15, 2011)
米国科学財団
(National Science Foundation:NSF)
は 15 日、
「2011 年度財務報告書(FY2011
7
Agency Financial Report:AFR)
」を発表した。AFR は、NSF が財務管理と各プログラム
のパフォーマンス状況についてステークホルダや国民に対する説明責任を果たすために
毎年作成されるもので、2011 年度報告書では、2011 年度監査報告や 2012 年度の管理課
題、主な業務のパフォーマンス測定基準などについて取りまとめられている。AFR によ
ると、2011 年度において NSF から助成金を授与した大学・研究機関は 1,875 組織、競争
的研究資金を授与したプロジェクト数は 1 万 1,200 件、NSF に提出された応募申請数は
26 万 2,000 件であったという。
http://www.nsf.gov/pubs/2012/nsf12001/nsf12001.pdf
<関連情報>
National Science Foundation, FY 2011 Agency Financial Report
http://www.nsf.gov/pubs/2012/nsf12001/index.jsp?org=NSF
1-2.主として州政府や個別の大学に関するもの
① 新聞報道等
●スタンフォード大学とコーネル大学、ニューヨークにおける新しい理系大学院の創設
機関として浮上
Two Top Suitors Are Emerging for New Graduate School of Engineering
(New York Times, October
16, 2011)
http://www.nytimes.com/2011/10/17/nyregion/stanford-and-cornell-favored-for-ny
-engineering-school.html?partner=rss&emc=rss
●世界各地の大学で学生の就業準備にテクノロジーを活用
Global Classrooms Use Technology to Prep Students for Workforce
(U.S. News-education, October 18, 2011)
http://www.usnews.com/education/worlds-best-universities-rankings/articles/201
1/10/18/global-classrooms-use-technology-to-prep-students-for-workforce
●より多くの学生がより多くの大学に出願している
Study: More Students Apply to More Colleges
(U.S. News-education, October 20, 2011)
http://www.usnews.com/education/best-colleges/articles/2011/10/20/study-more-s
tudents-apply-to-more-colleges
●オバマ大統領、低所得卒業生の学生ローン債務を和らげる方針を表明
President to Ease Student Loan Burden for Low-Income Graduates
8
(New York Times, October 25, 2011)
http://www.nytimes.com/2011/10/26/education/26debt.html?partner=rss&emc=rss
●授業料値上げ率、5年連続公立大学が私立大学を上回る
Rise in Sticker Price at Public Colleges Outpaces That at Private Colleges for 5th
Year in a Row
(The Chronicle of Higher Education, October 26, 2011)
http://chronicle.com/article/article-content/129532/?utm_source=feedburner&utm
_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+chronicle%2Fnews+%28The+Chronicle%3A+Top+Sto
ries%29&utm_content=Google+Reader
●スタンフォード大学の理系大学建設計画コスト、2倍に
Stanford’s Estimated Cost for Science School Doubles
(New York Times, October
26, 2011)
http://www.nytimes.com/2011/10/27/nyregion/stanford-raises-cost-of-science-sch
ool-bid-to-2-5-billion.html?partner=rss&emc=rss
●Q&A 新しい学生ローン制度はどのように学生を救済するのか?
Q&A on how the new federal loan rules will help Berkeley students
(UC Berkeley News Center, October 27, 2011)
http://newscenter.berkeley.edu/2011/10/27/qa-on-how-the-new-federal-loan-rules
-will-help-berkeley-students/
●プリンストン大学の学術記事一般公開方針、実施へ
University implementing open-access policy for faculty publications
(PRINCETON UNIVERSITY, October 31, 2011)
http://www.princeton.edu/main/news/archive/S32/00/81M86/index.xml?section=tops
tories,featured
●グローバル経済、日本人の英語力不足を露呈
Global Economy Exposes Japan's Shortage of English-Speaking Graduates
(The Chronicle of Higher Education, November 1, 2011)
http://chronicle.com/article/article-content/129596/?utm_source=feedburner&utm
_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+chronicle%2Fnews+%28The+Chronicle%3A+Top+Sto
ries%29&utm_content=Google+Reader
●レポート:大学院教育における多様性
Senate hears annual report on diversity in graduate education
9
(Stanford Report, November 11, 2011)
http://news.stanford.edu/news/2011/november/faculty-senate-three-111111.html
●オンライン教育の成長続く
Study: Online Education Continues Growth
(U.S. News-education, November 11, 2011)
http://www.usnews.com/education/online-education/articles/2011/11/11/study-onl
ine-education-continues-growth
●初めて米国の大学に留学する学生、8%の増
First-Time Foreign Students in U.S. Increased by 8%
(New York Times, November 13, 2011)
http://www.nytimes.com/2011/11/14/education/first-time-foreign-students-in-usincreased-by-8.html?partner=rss&emc=rss
10
2.ドイツ
① 連邦教育研究省(BMBF)の動向
●大学協定が示す効果(17 Oct 2011)
大学からの報告によると、ドイツの大学での新規入学者数が明らかに増加し続けて
いる。とりわけ西側のいくつかの大学において顕著である。ドイツ大学長会議(HRK)
は、ドイツ全体において前年度比で平均 15%増という結果を示した。そのとおりであ
れば、今年度は 50 万人以上の若者が大学での学修を始めたことになる。前年度
(2010/2011 年度)冬学期は、新規学籍登録者数は 44 万 5,000 人であった。連邦教育
研究省のアネッテ・シャヴァーン大臣は「この数字は、専門職業人不足に対してと、
我が国の将来性にとって、励みになる兆しである」と述べた。
学生数の増加に対応するための学籍枠の増加を根本的に可能にしたのは、連邦政府
と州政府により合意された「大学協定」である。連邦は州に対して、学籍枠拡充のた
めに 2011 年度は 6 億ユーロを用意し、2012 年度にはさらに 11 億ユーロを追加する。
2015 年度までの「大学協定」第 2 段階において、33 万 5,000 人分の追加学籍枠が用意
されなければならない。そのために、連邦政府だけで 50 億ユーロ弱を用意することに
している。
大学は増加する需要に対して、例えば、教育や学生相談のための教職員の追加、教
室の追加借り上げ、図書館の開館時間の延長などといった対応をしている。
BMBF HP(http://www.bmbf.de/press/3163.php)
●大学卒業生は順調に職業生活を開始する(26 Oct 2011)
ディプローム(Diplom)やマギスター(Magister)、国家試験(Staatsexamen:医学、
法学、薬学、教職などの課程は、国家試験合格をもって課程を修了する)といった伝
統的教育課程を修了した者の大学卒業1年後の失業率は、専門大学卒業生も大学卒業
生も 4%である。バチェラー課程修了者においては、専門大学で 3%、大学で 2%とさ
らに低い失業率である(※)。これらは、大学情報システム大学研究所(HIS-HF)による
最近の大学卒業生調査によって示された。
この調査の結果は、大学卒業生の多くが就職に成功し、自身の資格水準以下の職業
で働く者の割合も尐ないということを裏付けている。
77%の大学でのバチェラー課程修了者と、53%の専門大学でのバチェラー課程修了
者は、卒業 1 年後、引き続き大学で勉強している。バチェラーの学位が職業上将来の
見込みがないものと疑って進学する者は比較的尐なく、個人的な動機付けによりマス
ター課程で学修を続けている者が多い。マスター課程での学修を継続していない者も、
職業上おおむね良いスタートを切っている。
11
多くの専攻において、新旧の課程修了による差異は比較的小さい。例えば、経済専
攻のバチェラー課程修了者の初年度の年収は 3 万 3,000 ユーロで、ディプローム課程
修了者は 3 万 7,500 ユーロである。しかし、特に人文科学専攻のバチェラー課程修了
者は、就職における問題を抱えている。卒業1年後に 4 人に1人の割合で、自身の資
格水準以下の職業に従事している。
(※) ボローニャプロセスの進展により、ディプロームやマギスターといった修士相当の伝統的な学
位をバチェラー、マスターに組み替える動きが進んでいるが、バチェラー課程のみの修了者が就職に
対応できるのかについて、かねてから議論となっている。
BMBF HP(http://www.bmbf.de/press/3168.php)
② ドイツ学術交流会(DAAD)の動向
●10 月 13、14 日にベルリンで DAAD 会議(10 Oct 2011)
2011 年 10 月 13、14 日、ドイツ学術交流会(DAAD)は「ドイツでの国際的な博士号
取得」をテーマにベルリンで会議を開いた。そこでは 170 名の参加者が、未来志向の
博士課程教育への道について議論した。他の多くの国とは異なり、ドイツにおいては
まだ1人の指導教員のもとで博士号を取得するという伝統的な方法がとられている。
ドイツの大学を優秀な外国人大学卒業生にとってより魅力的なものにするために、
DAAD は体系立てられた国際的な博士号取得プログラムの発展を支援している。
会議初日はとりわけ博士課程教育と国際比較における戦略の基本的な質問が取り上
げられた。プログラム「ドイツでの国際的博士号取得(IPID)」では、DAAD が 39 のプ
ロジェクトを年間最大 10 万ユーロで支援している。2010 年から 2013 年の間に、合計
1,200 万ユーロが用意されている。
2 日目は IPID プロジェクトの代表者が、プロジェクト管理運営のための模範的な実
践例を紹介した。
プログラム「ドイツでの国際的博士号取得」とこの会議は、連邦教育研究省(BMBF)
の予算により支援されている。
DAAD HP
(http://www.daad.de/portrait/presse/pressemitteilungen/2011/18638.de.html)
③ アレクサンダー・フォン・フンボルト財団(AvH)の動向
●7つの在独研究機関での約60人の研究滞在経験者が10月20、21日にニューヨークで会合
About 60 alumni of seven German research organisations met in New York on 20 and
21 October (24 October 11)
AvH HP(http://www.humboldt-foundation.de/web/press-release-2011-32.html)
12
●フランクフルターアルゲマイネ新聞のオープンアクセスに関する記述に対するドイツ
学術機関連盟の声明
Statement from the Alliance of German Science Organisations regarding the
portrayal of Open Access in the FAZ (24 October 11)
AvH HP(http://www.humboldt-foundation.de/web/press-release-2011-33.html)
④ ドイツ大学長会議(HRK)の動向
●入学できる学籍枠を探すためにHRK検索システムが集中的に使用される-大学協定で
予測される更なる需要
Intensive use of HRK clearing system to secure university places – Additional
demand expected with Higher Education Pact (31 October 11)
HRK HP(http://www.hrk.de/95_2795.php)
●修士号取得プログラムの多様性は大学の特徴を際立たせる
Diversity of Master’s Programmes strengthens Universities’Profile (28 October
11)
HRK HP (http://www.hrk.de/95_2793.php)
●日本におけるドイツのナノテクノロジー -ドイツ科学・イノベーションフォーラム東
京による展覧会スタート。ドイツのヴルフ大統領、筑波大学にて講演
German Nanotechnology in Japan – DWIH Tokyo Exhibition Opening. Federal President
speaks at the University of Tsukuba (25 October 11)
HRK HP (http://www.hrk.de/95_2791.php)
13
3.英国
① イングランド高等教育財政会議(HEFCE: Higher Education Funding Council for
England)の動向
●
2012 学事年度の入学定員枠に関する「入札」情報を公開
10 月 17 日、HEFCE は、2012 学事年度の追加定員枠に関する情報を発表した。本発表
では、2 万人を上限とした追加定員枠について、獲得資格のある機関に対して申請方法
の詳細等の情報が提供されている。
【HEFCE の関連 URL】
http://www.hefce.ac.uk/pubs/hefce/2011/11_30/
●
2011 学事年度の助成金の改定予算を発表
10 月 19 日、HEFCE は、3 月に暫定的配分が発表された 2011 学事年度の高等教育機関
向け助成金の改定予算を発表した。
【HEFCE の関連 URL】
http://webcache.googleusercontent.com/search?sourceid=navclient&ie=UTF-8&rl
z=1T4ADRA_enGB335GB335&q=cache:http%3A%2F%2Fwww.hefce.ac.uk%2Fpubs%2Fhefce%
2F2011%2F11_31%2F
●
高等教育の規制枠組みに関するパブリックコメントに回答
10 月 28 日、HEFCE は、BIS による高等教育の規制枠組みに関するパブリックコメント
に回答した。6 月に発表された高等教育白書においては、HEFCE が規制機関としての主導
的役割を担うこととされており、HEFCE は、自らが独立した主要規制機関となることや
学位授与件の改革案等について、概ね肯定的な回答を行っている。
【HEFCE の関連 URL】
http://www.hefce.ac.uk/news/hefce/2011/bistech.htm
●
高等教育改革に対応する新ビジネスプランを発表
11 月 1 日、HEFCE は、高等教育改革に伴って生じる課題と機会に同機関がいかに対応
していくかを示したビジネスプランを発表した。同プランは助成制度や規制に関する変
更が実施される 2015 年までを対象としており、HEFCE の活動の中核となる教育、研究、
知識交換等の支援活動について、
「機会」
、
「選択」、
「卓越性」という 3 つの目標を達成す
るための具体的行動等が述べられている。
14
【HEFCE の関連 URL】
http://www.hefce.ac.uk/news/hefce/2011/planning.htm
●
追加定員枠に 35,811 人分の「入札」
11 月 14 日、HEFCE は、20, 000 人を上限とした競争的な追加定員枠について、202 の
大学等から 35,811 人分の申請があったと発表した。同追加枠に申請する資格があるの
は、年間授業料が£7,500 以下であり、一定の基準を満たした大学等。審査の結果は審
査後、2012 年 1 月から 2 月初旬に発表される予定である。
【HEFCE の関連 URL】
http://www.hefce.ac.uk/news/hefce/2011/bids.htm
② 内務省の動向
●
学生ビザシステムを変更-制度乱用防止と留学生受け入れ基準引き上げのため
11 月 2 日、内務省は、国内教育機関 450 校による海外からの留学生受け入れを不可と
する方針を発表した。これらの機関はこれまで、年間 1 万 1 千人以上の留学生を受け入
れてきた。内務省による新たな規制は、海外からの留学生を受け入れる前段階で、受け
入れ機関が満たさなければいけない基準を大幅に引き上げることとなる。同省は、同制
度が学生ビザ乱用を食い止めるだけでなく、適性ある留学生が質の高い教育を受ける機
会保証につながるとしている。
なお、本発表に対して、各機関が反応を示している。
【HEFCE の関連 URL】
http://www.ukba.homeoffice.gov.uk/sitecontent/newsarticles/2011/november/01
-student-visa-system
【UUK の反応】
http://www.universitiesuk.ac.uk/Newsroom/Media-Releases/Pages/HomeOfficeupd
ateonstudentvisachanges.aspx
【報道機関の反応】
・The Independent
Abuse of system leads to bans on foreign students
学生ビザ乱用防止のため、教育機関 450 校の留学生受け入れを禁止
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/abuse-of-systemleads-to-bans-on-foreign-students-6255803.html
15
③ 議会の動向
●
高等教育改革は一体的に実施すべき―下院の委員会が報告
11 月 10 日、下院の BIS 特別委員会は、政府が高等教育改革を1つのパッケージとし
て実施すべきだと提言する報告書を発表した。また、高等教育機関への進学希望者全員
に対するより詳細な情報やアドバイス、ガイダンスの提供、パート・タイム学生への授
業料ローンの拡大、大学等への参加機会拡大に資する必要事項の明確化等に関する政府
の提案を支持している。
【議会の関連 URL】
http://www.parliament.uk/business/committees/committees-a-z/commons-select/
business-innovation-and-skills/news/publish-higher-education-report/
【各報道機関の反応】
・The Guardian
University admissions could create two-tier system, committee warns
BIS 特別委員会、政府の新たな入学審査手続きはシステムの二層化を招くと警告
http://www.guardian.co.uk/education/2011/nov/10/university-admission-two-ti
er-system
・The Independent
University Equality plans at risk, say MPs
大学入学に関する機会均等に危機―下院特別委員会が報告書を発表
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/university-equal
ity-plans-at-risk-say-mps-6259635.html
・BBC
MPs call for delay in plans for competition for university places
下院の委員会、競争的な大学定員枠拡充計画の実施先送りを要求
http://www.bbc.co.uk/news/education-15665368
④ 高等教育統計局(HESA:Higher Education Statistics Agency)の動向
●
英国高等教育の国際的指標報告書を発表
16
10 月 20 日、HESA は、報告書“International Benchmarking in UK Higher Education”
を発表し、英国の大学はより国際的視点を強化し、助成金及び学生の獲得、またビジネ
スを巡る国際競争に立ち向かっていくべきだと述べた。
【HESA の関連 URL】
●
http://www.hesa.ac.uk/index.php/content/view/2306/161/
⑤ OFFA(Office for Fair Access)の動向
● 2012 学事年度のアクセスアグリーメント、学生への経済的支援額は変更不可
10 月 20 日、OFFA は、政府による入学定員に関する制限の改正を受けて、2012 学事年
度のアクセスアグリーメントを変更する意思のあるイングランドの大学等を対象に、新
たなガイダンスを発表した。本ガイダンスでは、大学等はすでに合意済みのアクセスア
グリーメントに示されている学生への経済的支援額を減らしてはならないとしている。
【OFFA の関連 URL】
http://www.offa.org.uk/press-releases/offa-says-revised-2012-13-access-agre
ements-must-not-reduce-overall-financial-support-received-by-students/
● 2012 学事年度アクセスアグリーメント、27 大学が変更申請
11 月 7 日、OFFA は、2012 学事年度のアクセスアグリーメントについて、27 の大学及
びカレッジからの変更申請を受け取ったとする発表を行った。これらの大学等は、20,000
人の学生を上限とした追加定員枠への申請を行うため、必要条件である年間授業料
£7,500 への減額を希望している。また、継続教育カレッジ 7 校もこの特別枠を獲得す
るために、今回新たなアクセスアグリーメントの提出を行った。
OFFA は申請内容の審査を行い、11 月 30 日までに結果を発表する予定。申請が許可さ
れた場合、すでに 2012 学事年度のコースに出願済みの学生に対して変更点を連絡すると
ともに、出願を変更する意思の有無を確認しなければならないと指示した。
また、本発表に対して、各機関が反応を示している。
【OFFA の関連 URL】
http://www.offa.org.uk/press-releases/twenty-seven-institutions-have-revise
d-their-access-agreement-for-2012-13/
【各報道機関の反応】
・The Guadian
Universities seek last-minute tuition fees cut
5 大学に 1 校、土壇場で授業料値下げを試みる
17
http://www.guardian.co.uk/education/2011/nov/07/university-tuition-fees-cut
・The Independent
Universities plan to lower fees
27 大学、授業料値下げを予定
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/universities-pla
n-to-lower-fees-6258459.html
・BBC
Tuition fees: 27 universities seek last-minute changes
授業料:27 大学が直前の変更を求める
http://www.bbc.co.uk/news/education-15596986
⑥ 英国大学協会(UUK:Universities UK)の動向
● 過去 10 年間の高等教育の動向を追った報告書を発表
10 月 17 日、UUK は 2000 学事年度から 2009 学事年度までにおける 10 年間の英国高等
教育について、その傾向をまとめた報告書を発表した。同報告書はとりわけ学生人数の
増加、人気科目の推移、助成体制の変更等を取り上げている。また、高等教育機関が英
国の市民社会と経済に貢献していく方法に関しても提示している。
【UUK の関連 URL】
http://www.universitiesuk.ac.uk/Newsroom/Media-Releases/Pages/Reportlooksat
trendsinhighereducationoverthelastdecade.aspx
⑦ UCAS(UCAS:University & College Admission Service)の動向
●
2012 学事年度関する 10 月現在の出願状況を発表
10 月 24 日、UCAS は 2012 学事年度に関する、10 月現在の出願状況を報告した。UCAS
への出願受付は 9 月初旬に開始されている。医歯学及び獣医学コース、さらにオックス
フォード大学及びケンブリッジ大学の全コースは、願書出願締め切りを 10 月 15 日とし
ており、今回発表された統計のほとんどがこれらの課程への出願者で占められている。
一方、その他大多数のコースは、願書出願締め切りが 1 月 15 日であるが、すでに出願済
みのケースもある。10 月 15 日締め切りコースへの出願者数は、
2011 学事年度と比べ 0.8%
減尐しており、1 月 15 日締め切りのコースでは、前回の同時期と比べて 9.0%減尐してい
る。ただし UCAS は、1 月 15 日までまだ期間があるため、現段階で最終的な結果がどう
なるかは不明としている。
18
2011 年 10 月 19 日と 2010 年 10 月 19 日の出願状況を比較した統計は以下のとおり。
全コースへの出願
2011
全コースへの出願者数
全コースへの出願数
2012
差(+/-)
差(%)
76,612
69,724
-6,888
-9.00%
325,527
299,764
-25,763
-7.90%
10 月 15 日締め切りのコースへの出願
2011
2012
差(+/-)
差(%)
10 月 15 日締め切りのコースへ
の出願者数
56,082
55,618
-464
-0.80%
131,551
129,253
-2,298
-1.70%
24,531
24,807
276
1.10%
10 月 15 日締め切りのコースへ
の出願数
10 月 15 日締め切りのコースへ
の国内 18 歳からの出願数
【UCAS の関連 URL】
http://www.ucas.com/about_us/media_enquiries/media_releases/2011/20111024
http://www.universitiesuk.ac.uk/Newsroom/Media-Releases/Pages/UCAS2012.aspx
また、本発表に対して、各機関が反応を示している。
【Russell Group の反応】
http://www.russellgroup.ac.uk/russell-group-latest-news/137-2011/5070-ucasreleases-early-application-data/
【各報道機関の反応】
・The Times
University entries in record fall
大学出願者数、記録的な減尐
・The Guardian
UK university applicants drop by 12% before tuition fee rise
英国大学申請数、授業料値上げ前から 12%減尐
http://www.guardian.co.uk/education/2011/oct/24/university-applicants-droptuition-fees
・The Independent
19
Government criticised over fall in university applications
大学出願数の激減に政府批判高まる
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/government-criti
cised-over-fall-in-university-applications-2375290.html
・BBC
University applications for 2012 down 9%
2012 年度の入学申請者が昨年度比 9%減-UCAS が言及
http://www.bbc.co.uk/news/education-15430180
● 入学手続き制度を見直すパブリックコメントを実施
10 月 31 日、UCAS は、入学手続きに関する自らの検討結果を発表し、教育機関のリー
ダーや出願代表者、学位授与機関、関連省庁などのステークホルダーからの意見募集を
開始した。UCAS による見直し案は、高等教育セクターの協力を得た詳細な調査研究を基
に発表されたもので、過去 50 年間で最も総合的なものである。本案においては、入学試
験 (A レ ベ ル ) の 結 果 発 表 後 に 入 学 の 出 願 を で き る よ う に す る PQA 制 度
(post-qualification applications)への移行等の改革案が盛り込まれている。
なお、本発表に対して、各機関が反応を示している。
【UCAS の関連 URL】
http://www.ucas.com/about_us/media_enquiries/media_releases/2011/20111031
【UUK の反応】
http://www.universitiesuk.ac.uk/Newsroom/Media-Releases/Pages/UCASadmission
sProcessReview.aspx
【Russell Group の反応】
http://www.russellgroup.ac.uk/russell-group-latest-news/137-2011/5075-admis
sions-process-review/
【各報道機関の反応】
・The Times
Get your A levels, then apply to university: Ucas backs proposals for exam reforms
出願は A レベル結果を受けてから:UCAS が入学選考手続きの詳細改革案を発表
・The Independent
Apply for university AFTER getting your A-level grades
UUK、A レベルの結果発表後に願書提出を行う制度を提案
20
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/apply-for-univers
ity-after-getting-your-alevel-grades-6255003.html
・Times Higher Education
Ucas opens debate on a move to PQA
UCAS、PQA 制度導入に係るパブリックコメントを 10 月 31 日より開始
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=417
846&c=1
This is a once-in-a-decade chance to introduce PQA, Ucas head says
PQA システムの導入は 10 年に一度のチャンス-UCAS のトップが指摘
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=418
025&c=1
・BBC
Post-result university admissions urged
試験結果を受けてからの入学申請手続き-UCAS が提唱
http://www.bbc.co.uk/news/education-15492470
⑧ 英国の新聞等報道(2011 年 10 月 16 日~2011 年 11 月 15 日)
● The Guardian
24 October
Tuition fee rises deterring A-level students from university
授業料値上げが A レベル受験生の大学進学をとどまらせる
http://www.guardian.co.uk/education/2011/oct/24/tuition-fees-deterring-stude
nts-university
● The Independent
20 October
28 universities consider cut in fees
28 大学が授業料値下げを検討
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/28-universities-c
onsider-cut-in-fees-2373481.html
28 October
21
Apprentice jobs jump 50 per cent
見習い制度の採用者数、前年比で 50%増
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/apprentice-jobs-j
ump-50-per-cent-2376883.html
9 November
Tuition fee concerns deter students
授業料制度改革に関する理解不足により進学を断念する貧しい学生、数千人になるだ
ろう―the Independent Taskforce(※)が報告書を発表
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/tuition-fee-conce
rns-deter-students-6259144.html
(※) 大学進学希望者やその親に高等教育にかかる費用や財政的支援に関して理解を深めてもらう目
的で 2011 年 6 月に発足したグループ。節約術に関する情報サイト Moneysavingexpert.com の Martin
Lewis 氏と NUS(National Union of Students)の元代表 Wes Streeting 氏が代表を務めており、政
府の支援を受けているが、独立した活動を行っている。
● Times Higher Education
20 October
English sector may be purposely over-recruiting
イングランドの大学セクター、意図的に学生を過剰募集するだろう
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=417
843&c=1
27 October
All better now? Actually Hefce, we feel much worse
HEFCE の方針、post-92 大学(※)を悪化させる方向に
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=417
926&c=1
(※) 1992 年に継続・高等教育法が制定された際、学位授与権を持つ「大学」としての資格を与えら
れた高等教育機関。そのほとんどが、1992 年までは、専門的な職業教育を行うポリテクニクであった。
● BBC
24 October
Tuition fees: One in 10 students could be deterred
10 人に一人の学生、高額授業料に躊躇-A レベル受験者を対象とした BBC の調査が明
らかに
22
http://www.bbc.co.uk/news/education-15392743
25 October
Education spending 'falling fastest since 1950s'
英国の教育支出、1950 年代以降で減尐率最大
http://www.bbc.co.uk/news/education-15430189
23
4.フランス
① フランス高等教育の動向
●「フランスにおける大学入学と進級状況」
フランス国民教育・青尐年・市民生活省の統計によると、2011 年度は、23 万 5 千人の
バカロレア取得者が大学に入学した。2010-2011 年度の大学在籍学生数は 143 万 7,104
人で、その内訳は人文・社会科学が 22 万 5,554 人、法学・政治学が 19 万 8,442 人、基
礎及び応用科学が 15 万 8,310 人、経済・経営学が 14 万 7,882 人、医学・歯学が 12 万
5,134 人、短期工科大学が 11 万 6,476 人、その他となっている。
また、フランスにおいては、大学第一学年から第二学年への進級率が非常に低い。2008
年度のバカロレア取得者を例にとってみると、52%が進級、23%が留年、19%が学科変更、
6%が退学となっている。特に、健康分野(医・歯学)では、全体の 15%が進級、55%が留
年、28%が学科変更、2%が退学している。グランゼコール準備クラスでは、全体の 74%が
進級、2%が留年、23%が進路変更、1%が退学している。
参考資料
・Le Monde 紙「235000 bacheliers choisissent l’université」
(2011 年 10 月 20 日)
●「高等教育と文化の融合」
2011 年 10 月 18 日、フランス高等教育研究大臣 Laurent Wauquiez 氏と文化・通信省
Frédéric Mitterrand 氏は、高等教育を取り巻く状況の変化を受け、文化・芸術分野に
おける高等教育の推進をさらに強化することに同意した。
2005 年以降、建築学高等教育機関(écoles nationales supérieures d'architecture)
、
文化遺産高等教育機関(écoles du patrimoine)
、パリ・及びリヨンの音楽・舞踊高等教
育機関(Conservatoires nationaux supérieurs de musique et de danse de Paris et de
Lyon)でも他の高等教育機関同様に修士号を学生に与えることが可能となった。2012 年
6 月には、すべての芸術系の高等教育機関において、修士号の授与が可能になる予定で
ある。こうすることにより、芸術系高等教育機関と一般の大学等高等教育機関との連携
が強化され、教育・研究の質を高めるようなカリキュラムやプログラムの遂行が可能と
なる。具体的には次のとおりである。
- PRES(Les Pôle de Recherche et d’Enseignement Supérieur: 研究・高等教育拠
点)への加入による、国際的な知名度の向上
- 芸術分野における研究の推進
- 芸術分野における大学との共同カリキュラムの推進
- フランス研究・高等教育評価機関(AERES)による研究、教育内容の評価実施
24
参考資料
・フランス高等教育・研究省 HP(2011 年 10 月 18 日)
http://www.enseignementsup-recherche.gouv.fr/cid58198/approfondir-les-collabor
ations-entre-enseignement-superieur-et-culture.html
25
5.中国
①中国政府の高等教育政策の動向
●山東省:卒業生の就職状況を市・県の政策審査に
China Education Daily/中国教育報(2011.10.18)
山東省人民政府は、就業分野の拡大、起業の後押し、社会低層部の就職支援、就職情
報の提供などのサービスサポートなどを4大計画に設定し、市・県の政策審査に取り込
むことで、大学卒業者の就職支援に関する作業を促進することを決定した。
山東省は各地の関連の省委員会、省政府地域に対し、戦略と産業の振興計画を推進し、
ハイテクを兼ね備え、労働力を取り込めるインテリジェンス系の技術集積型産業の発展
に力を注ぐよう求めている。就業失業登記証を持つ大卒者を雇用した企業に対しては、
人数によって、毎年一人当たり 4800 元の税金を控除する制度を実施する。
山東省の規定によれば、大学生の起業促進を創業都市建設のための指標として導入し、
十二五計画中(2011-2015)に各市区は尐なくとも1人の大学生の起業と1箇所以上の大
学生起業孵化基地を開設しなければならないことになる。このほか、就業失業登記証所
持の大卒者は、卒業年度内に個人で経営に従事すれば、3 年間、毎年 8000 元の税の控除
を受けられるようになる。また大卒者によって創業された小規模零細企業は、規模に比
例し控除が受けられ、自主創業者の条件に合えば、10 万元以下のローンが申請できる。
2012 年から山東省は大卒者の就業手続きとともに就業失業登記を行う。2015 年までに
山東省は各都市と農村に最低一人の大卒者を配置する。
山東省は大卒者の就職促進の状況を市や県の政府の政策評価の対象とすることとし
た。
●教育部:ハイレベル大学、本科の教学改革に照準
China Education Daily/中国教育報(2011.10.21)
教育部は 21 日、ハイレベル大学本科の教学改革推進会議を開催、北京大学、清華大学
などハイレベル大学 39 校が、上海交通大学で本科教学改革と人材育成に関する経験や手
法について情報交換を行った。教育部組織委員会メンバーの林蕙青教育部長補佐が出席
し、挨拶に立った。
林氏は、挨拶の中で「特に教育計画要綱が確定した時期以降、人材育成を重視する観
点から大学とともに教学改革の方面で積極的な模索を行った結果、既に目に見えた効果
が出始めている。しかし人材育成と教学改革のシステム構築は最も複雑かつ難解である
上、範囲が広い。多くの教員と学生の協力が必要であること、効果が見えてくるのが遅
いこと、自発的な行動の維持が惰性に流されがちなことが課題として挙げられる。全面
的な推進であろうとピンポイント的な重点領域での打開であろうと、大きな困難はつき
26
物であり、努力は怠れない」と述べた。
また、
「本科教育は大学教育の基礎であり、ハイレベル大学の執行部には、清華大百周
年での胡総書記のスピーチの精神の徹底と実現を望む。劉延東国務委員が第 21 次直轄大
学諮問会での席上で触れた″世界一流で国際的知名度のある大学の迅速な設立”を実現
し、本科教学のレベルと質の大いなる向上を望む。”優秀転用戦略”(大学の得意分野の
産業への転換)を実現し、985 行程(※)を各校の経営の優位性形成のため、積極的に、優
先的に人材育成の任務に転化してほしい。そして教育教学改革をさらに進め、モデルを
示し周囲へ影響を与えて欲しい。
会では 39 のハイレベル大学に関する教学の質の報告、映像によるオープン講座開設、
自己評価と国際評価の状況、国家教育体制改革実験任務の進展状況などのいくつかのテ
ーマで、各自の改革意識や主要な改革措置と初期段階の成果、及び改革中に直面してい
る問題について意見交換を行った。交流会議を通じ、出席者はいかに人材育成の質を高
め考えを統一するかについての共通認識を持ち、信頼を強めた。出席者は、教学改革が
人材育成モデルの創造だけでなく、機構・体制上の問題の打開という困難な問題解決の
深い段階に達していると認識している」と強調した。
会の前、39 の大学は『2010 年度本科教学質量レポート』を発表し、改革プロジェクト
の進展についてまとめた。教育部が国民に向けて発表した本年度の教学の質のレポート
を制度化し、自発的に社会の評価を受け入れるとしている。ハイレベル大学の教学作業
の年度交流会開催も制度化し、定期的に改革の経験や成果の情報交換を行う。
(※) 中国教育部が 1998 年 5 月に定めた特定大学に重点的に予算を投じるプロジェクト
●教育部・科学技術部:大学生創新創業トレーニング計画スタート
China Education Daily/中国教育報(2011.10.25)
教育部と科学技術部が共同主催する第四回全国大学生創新年度会議において、大学創
新創業トレーニング計画の作業部会の開始式が同済大学で開催され、教育部党組織メン
バーで部長補佐の林蕙青氏が出席し、挨拶した。
林氏は、
「大学生の創造性精神の育成は、新しい国家建設のための差し迫った重要な課
題であり、特に人材育成についての教育の質の向上が求められている。教育部は創新人
材育成を強力に推進し、積極的に大学が実施する”大学生創新創業トレーニング計画”
をサポートしていく。プロジェクトへの資金援助を増やして一層多くの大学生をカバー
し、大学の人材育成方式に計画を組み込むことで人材育成モデル構築とカリキュラム体
系の改革を強化する。同時に、国、省、学校の三段階の大学生創新創業トレーニング体
系の基礎を確立していく」と述べた。
●教育部:都市流入労働者子女の大学受験問題を検討
China Education Daily/中国教育報(2011.10.26)
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教育部は、25 日、多方面の専門家による作業部会を組織し、都市に流入する労働者子
女による大学入試などの改革と重要問題に関し検討を行っていると明らかにした。
担当者は「入試選抜制度の改革は重要かつ複雑である。国の教育計画要項の中には、
専門部署化を進め、都市流入労働者子女の義務教育後の現地での進学入試の方法につい
ての検討と制定を明確に求めている」と述べた。
教育計画要項の担当部署によれば、この一年余で、専門作業チームは政策、法律、手
法関連について水面下で社会の各方面の意見や提案を聴取し検証を続けていた。
今年に入って間もなく、すでに教育部副部長・杜玉波氏は、
「本籍でない土地での進学
は都市化に伴い必然的に発生する問題」と述べている。
教育部はこの事実を非常に重要視しており、各地の教育計画要項の要求をもとに、都
市流入労働者子女の義務教育後の現地での進学入試の方法について緊急に調査・研究す
ることにしている。また関連部門、省・市を調査・研究し、政策面でサポートしていく。
専門家は、都市流入労働者の子女が移動した土地での進学問題は、卖に教育のみに留
まらず、中国の都市と農村の一体化を目指す過程での社会管理と公共サービス体制にも
関わる問題であり、都市管理、社会保障、地方出身者人口と現地戸籍の居住民の教育資
源の配置バランスや、戸籍制度の改革など状況は非常に複雑で、全体の利害を調整しな
ければならないと指摘している。2010 年、都市流入労働者の子女が移動先の小学校と中
学校に通う人数は 997 万 1 千人に達した。うち公立小学校と中学校の占める割合は、そ
れぞれ 77%、80%である。
●安徽省:大学の債務に関する方案を発表、省は 10 億元支援
China Education Daily/中国教育報(2011.10.22)
安徽省の関連部門は大学の債務を解消に関する方案を発表した。今年から、安徽省は
財政投資を増大し、大学の債務解消に関する特定資金を供給し、大学の債務危機を切り
抜ける。
2009 年末まで、安徽省の公立普通大学の銀行ローンは 93.8 億元に増加した。全省の
公立大学の債務負担の軽減、大学の債務危機の回避、全省大学の発展促進のため、省政
府は 2011 年からの 2 年間で、
全省大学の貸付規模を 2009 年末の 30%以内に引き下げる。
安徽省は、2011 年~2012 年、10 億元の特定資金を支給し、債務解消のため効果をあ
げている大学に経費を奨励として与える。今年、安徽省財政予算の 5 億元と中央財政予
算の 4.68 億元はすでに各大学に支給された。
2011 年と 2012 年の大学生一人当たりの割当金をそれぞれ 8000 元、12000 元確保する
ため、安徽省は 2 年間に 59.46 億元を新たに割当金として増加する予定。今年、省の財
政予算と中央財政予算の合計 16 億元を各大学に支給した。
その他に、安徽省は 2011 年~2012 年、学校の事業収入の 15%以上を債務解消のため
に用い、学校の年初予算に計上することを各大学に求める。安徽省は大学事業発展計画
によって、大学の基本建設規模を査定する。大学は査定規模内で新たなプロジェクトと
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ローンを申請しなければならない。関連部門は大学の建設プロジェクトとローン金額を
厳しく審査して許可を与える。
http://gaojiao.jyb.cn/gdjyxw/201110/t20111022_459384.html
②中国の主要大学の動向(主として大学の HP から)
●ハルビン工業大学:宇宙船のドッキングに技術参加
China Education Daily/中国教育報(2011.11.4)
小型実験室・天宮 1 号が宇宙船・神舟 8 号との宇宙空間でのドッキングに成功した。
国家宇宙科学技術事業に関与するハルビン工業大学は今回も多くの科学技術研究開発に
関与し、優秀な人材と技術を提供した。
ハルビン工業大が今回卖独で研究開発に関与したのは、空間ドッキング構造熱真空試
験システム、9 自由度モーションシュミレーションシステム、ドッキング構造総合試験
モーションシュミレーター、ドッキング構造回復機能実験システム、および全機特性測
定テーブル、CCD 光学映像感知器などである。
これらは今回のドッキング成功の要となるプロジェクトで、例えば熱真空試験システ
ムはドッキングの際の凝着現象など温度差による問題を解決し、信頼性の高い真空潤滑
と大型で複雑な組み立て作業を実現した。
ハルビン工業大は国家系統の宇宙事業の領域において重要な科学技術プロジェクトを
完成させたと同時に、科学研究に携わる人材育成も重要視している。同校は 1959 年、
航空工業系の大学として設立され、宇宙分野へと領域を広げた。1987 年に初の宇宙工学
部を設立、中国航天五院(中国空間技術研究院)と提携し、共同での人材育成の協議を
結んだ。大学は科学研究の成果を教学の領域に持ち込むだけでなく、宇宙工学の精神を
徳育に、宇宙工学の伝統を学業にと、その訓練に盛り込んでいる。同校は中国空間技術
研究院、中国ロケット技術研究所、中国航天科工グループ第二研究院、第三研究院、上
海航天局などの機関と共同で大学本科生と大学院生を育成し、段階別に選抜育成、イン
ターンという確立された育成方法で教育している。
半世紀で、ハルビン工業大は国の宇宙事業に李継耐、孫家棟、胡世祥、枽恩傑、李元
正、許達哲、劉竹生という宇宙工学の領域でのけん引役など 1 万人以上の卒業生を送り
出している。有人宇宙飛行のリーダーグループ 5 人のうち同校卒業生は 3 人、月探索計
画の 3 人の責任者のうち 2 人を占める。酒泉衛星発射センター、神舟号の江陰遠洋航天
コントロールセンターなど多くの科学研究の人材が、ハルビン工業大から輩出されてい
る。
●11 大学、共同で世界的な中国高等教育のブランドを築く
光明日報(2011.10.21)
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10 月 19 日、北京郵電大学、北京交通大学、北京科技大学、北京化工大学、華北電力
大学、中国地質大学(北京)、中国砿業大学(北京)、中国石油大学(北京)、北京林業大学、
西安電子科技大学、ハルビン工程大学などの 11 大学が共同で「北京高科大学連盟」を正
式に創立。これは中国の高水準特色型大学の協力がフォーラム研究討論段階から全面的
に戦略連盟段階に入ることを意味する。そして、それらの大学は共同で中国の高等教育
連合体の国際ブランドを築く。
11 の構成大学は電子情報、交通、冶金、化学工業、電力、地質、鉱業、石油、林業、
核工業などの重要な研究領域を含んでおり、各大学には優良な学科分野と特色のある大
学運営制度がある。
「北京高科大学連盟」は全日制学生 21.8 万人、教員 1.4 万人、院士
72 人、国家の重大な特定研究項目 158 課題を実施している。
「北京高科大学連盟」第 1 期の理事長、北京郵電大学の党委書記の王亜傑の説明によ
ると、連盟内の大学はエンジニアリング優秀人材育成の協同革新実験区を創立し、国内
外で先進的な実験基地を設置して、互いに大学院生を推薦入学させ、履修卖位を認め、
就業を助け合う制度を実行する。
それ以外に、
「北京高科大学連盟」は各大学の特色を融合させ、科学研究機関を組織し、
業界と企業の連携を促進し、共に大規模な科学技術プロジェクトを実施し、国家の基幹
産業の要となる技術を解決し、自主的に創造能力を高めるとしている。
http://gaojiao.jyb.cn/gdjyxw/201110/t20111021_459277.htm
●北京師範大学:「首都学習型社会研究院」設立
光明日報(2011.10.28)
10 月 25 日、北京市建設学習型都市指導者グループと北京師範大学が共同で設立した
「首都学習型社会研究院」が成立大会を行った。首都学習型社会研究院は北京師範大学
が総合学科、特に教育学科の強みを生かして、北京市と協力して共同建設しているオー
プン研究機構で、理事会が指導するもとでの院長責任制を実行している。
研究院は首都の大学の知的資源が学習型都市建設に寄与するためのプラットフォーム
の構築を目指している。そして、北京市学習型都市の建設モデルを探求し、中国の特色
ある学習型社会の建設理論を発展させ、政府の公共政策をサポートしていく。そのほか
に、専門知識と科学的なアプローチで、北京市学習型都市建設の重大な課題を研究し、
先進的な教育と実習を組み合わせ、その分野での人材育成を行うねらいもある。
http://gaojiao.jyb.cn/gdjyxw/201110/t20111028_460493.html
●北京師範大学:中国所得分配研究院設立
光明日報(2011.11.6)
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中国国民の所得格差の拡大にしたがって、所得の再分配が問題となっている。先ごろ、
北京師範大学は中国所得分配研究院を成立し、中国所得分配に関するシンポジウムを開
催した。
中国所得分配研究院の前身は北京師範大学所得分配・貧困研究センターであったが、
今後は中国の所得分配に関する研究を中心に行っていく。中国経済体制改革研究会の会
長である宋暁梧氏が研究院院長の役職につく。北京師範大学の李実教授が研究院の執行
院長を担当する。中国の所得分配問題研究の専門家である趙人偉氏が学術委員会の主席
につく。
http://gaojiao.jyb.cn/gdjyxw/201111/t20111106_462098.html
③ その他、高等教育に関する情報
●中国-ドイツ自動車機械電子技能型人材養成育成共同プロジェクト、スタート
China Education Daily/中国教育報(2011.10.13)
10 月 12 日、中国教育部とドイツ国際協力機構の支援により、ドイツ5大自動車メー
カー(アウディ、BMW、ポルシェ、ダイムラー、フォルクスワーゲン)と中国の高等職業
学校5校(北京交通運輸職業学院、長春自動車工業高等専科学校、浙江交通職業技術学
院、湖单交通職業技術学院、成都航空職業技術学院)が、北京において中国とドイツの
職業教育共同プロジェクト「中国自動車機械電気工業トレーニング」をスタートさせた。
中国-ドイツ双方が中国において共同で幅広くドイツ系自動車に適した機械電気技術を
持った人材を育成するとともに、育成に関するトレーニングの基準と資格証明などにつ
いて体系作りを行う。
現在中国の自動車工業と市場が急激に発展を続け、多くの電子設備に精通した高級自
動車修理に関する専門人材が求められる一方で、現状の養成システムが不十分となって
いる。ドイツの層の厚い技術と経験の積み重ねを十分に利用し、中国で現代の自動車修
理整備業界のニーズに適した自動車機械電気人材の育成体系を構築するため、協議を経
て、中国教育部とドイツ国際協力機構、ドイツ5大自動車メーカーが一致して、共同で
中国-ドイツ自動車機械電子技能型人材養成育成共同プロジェクトを展開することとな
った。まず本プロジェクトではなど前記の高等職業学校5校からスタートし、2年後に
は25校にまで対象を増やす予定である。
●中医学人材の国際基準化を
China Education Daily/中国教育報(2011.10.30)
世界中医薬学会連合会主催、北京中医薬大と世界中医薬学会連合会教育指導委員会が
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共催する、第 2 回世界中医薬教育大会が北京で開かれた。教育部から郝平副部長、衛生
部副部長で国家中医薬管理局局長の王国強氏らが出席した。
中医薬サービスの世界展開のスピードは速く、すでに 160 以上の国と地域で展開され
ている一方で、中医薬の国際的教育基準の確立が、教育レベルと質の向上に必要不可欠
となっている。大会では、
「世界中医薬学会連合会試験・評価委員会」の設立が宣言され、
代表者らが国際中医医師のレベル判定方法の草案について話し合った。
現在中国では、初期段階の中医薬学校での教育、卒業後の教育、継続教育、師承教育
などのつなぎの中医薬の教育モデルが形成されている。全国で高等中医薬学校は民族医
薬学校を含め現行で 46 校。うち独立した高等中医薬学校は 34 校、その他 231 校の西洋
医薬学校と研究所などが中医薬専攻を開設しており、学生総数は 50 万人を越える。
会議は「人材が未来を決める」をテーマに、31 の国と地域の 600 人以上の国内外の代
表が出席し、交流と意見交換を行った。
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