ドロップインのx

オリックス株式会社におけるテレワークの取組
(フレックスオフィス制度)
2007年9月13日
オリックス株式会社
人事総務本部(オフィス企画担当)
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目次
¾ 会社概要
¾ フレックスオフィス制度の目的、制度概要
¾ 制度導入までの経緯
¾ システム機能と運用ルール
¾ フレックスオフィス適・不適業務
¾ ホームオフィス勤務事例紹介(3事例)
¾ フレックスオフィス継続にあたって
¾ 参考資料①:育児支援制度
¾ 参考資料②:モバイル・ホームオフィスシステム概要
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会社概要
„
„
„
„
„
会社名:
所在地:
設立:
株主資本:
従業員数:
オリックス株式会社
東京都港区芝4丁目1番23号
1964年
1,194,234百万円
3,400名(男性:2,003名、女性:1,397名)
(グループ従業員数:16,662名)
„
„
„
„
上場証券取引所: 東京・大阪 市場第一部
ニューヨーク
事業内容: 多角的金融サービス業
グループ会社: 連結会社 187社
関連会社 82社
拠点数:
1,181拠点 海外245拠点(25カ国・地域)
2007年3月31日現在
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フレックスオフィス制度の目的
■多様なワークスタイルの追求を目的とした機動的なオフィス環境を提供・推進し、
以下を実現する。
☆ 「空間」と「時間」の制限にチャレンジすることで個人の裁量での労働の柔軟性を高める
☆ 多様な働き方を許容する組織にすることで人材の確保を今以上に可能にする
☆ ネットワーク上のオフィスを活かすことで勤務場所に拘らないチームプレイを可能にする
「価値ある職場」づくりを実現しうる手法のひとつとして
フレックスオフィスを位置づける
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フレックスオフィス制度概要
ドロップイン
オフィス
・時間のフレックス化
– 短時間労働
– 変形労働時間
– フレックスタイム
ホームオフィス
自宅で働けるように
システム環境を整
備
モバイルオフィス
モバイルPCを携帯
し、外出先でも仕事
ができるようシステ
ム環境を整備
育児や介護をはじ
め通勤時間の削減
などワークライフバ
ランスのアシストと
して利用。
価値ある職場
– ドロップインオフィス
– ホームオフィス
– モバイルオフィス
K
E
E
P
I
X
E
D
K
E
E
PM
M
I
X
E
D
・空間のフレックス化
既存のオフィスに誰
でも仕事ができるよ
うな執務スペースを
整備
それぞれの環境や背景を
持つ人が充実した人生を送れる組織
時間の有効活用
外出途中での利用
や自宅近くのオフィ
スで仕事することに
より時間を効率的
に利用する。
出張時や外出時の
移動時間などを有
効に使い効率を上
げる
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制度導入までの経緯
検討、実施内容
体 制
2005年4月
在宅ワークの検討
・他社事例研究
・対象者選定→ニーズのヒアリング
・検討課題の洗い出し
2005年5月
モニタリング実施
・モニター:育児対象者 5名
2005年10月
モニターの拡大 約70名
・部署単位の導入 ・営業部門への拡大
2005年12月
分科会で各テーマを検討
・コンプライアンス/セキュリティ ・企業文化変革
・規則、制度の整備 等7つのテーマを検討
分科会を設ける
分科会メンバーは関連部署よりアサイン
リーダーはPJメンバー
2006年3月
投融資等委員会にて制度導入決定
人事・総務本部内にフレックスワーク推進
チームを設置(専属メンバー3名)
チームを設置
→PJチーム解散
2006年4月
2006年10月
ドロップインオフィス開設
モバイルオフィス、ホームオフィス勤務の導入
プロジェクトチーム発足
組織・業務改革グループメンバー2名
+
育児経験者を含む女性5名
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システム機能と運用ルール
オフィス形態
項目
セキュリティ
ドロップイン
ホーム
モバイル
営業系アプリケーション(一部)
○
×
×
印刷
標準外ソフトのインストール
○
×
×
USB等外部媒体への書出し
×
×
×
運用ルール
利用申請(承認)
不要
申請者:利用者本人
決裁者:各本部長
申請者:利用者本人
決裁者:各本部長
実施許可
不要
事前許可が必要
原則不要
機器・インフラ
会社で用意
専用PC支給
自宅での回線費用は社員の
負担
専用PC支給
自宅での回線費用は社員
の負担
利用状況
(2007年8月末日現在)
9拠点26席
約100名/月
50名
配布PC:366台
利用者:492名
【利用者:申請前に確認、考慮すべき点】
【所属長:判断基準】
1.利用できるシステム機能
1.利用者自らの判断と責任で業務を遂行できること
2.セキュリティ(PCの利用制限)
2.業務内容がフレックスオフィスにて実施可能なこと
3.費用対効果
3. 業務効率、生産性の向上がはかられる(維持できる)こと
4. 健康・生活の充実がはかられること
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モバイル・ホームオフィスの適・不適業務
業務特性
プロジェクト型
アプリケーション
固有のアプリケー
ションは持たない
営業部門
(不動産金消・金
消・保険・リース等)
部門横断型
非営業部門
(顧客、他部署と受
発電が多い)
(個人情報取り扱
い業務)
自己完結型
(集中業務)
モバイル・ホームオフィス
適・不適
多
プロジェクトが始まると日中はチーム
全員が数ヶ月に渡り離席することが
あるが夜間には戻ってくるケースが
多い
出張中(国内外)は当然離席となる
モバイルオフィスに適した業務
モバイルPCは業務上必携
各種業務アプリケー
ション有り
多
朝夕は基本的に出社(朝礼やMtg)
日中は営業のため離席の割合が高
い
あまり適さない業務
モバイルPCを携帯させても働き方は変
わらない。
審査資料(決算書・謄本・写真等)の電
子化には限界があり、外出先からの申
請や決裁が気軽にできるケースは少数。
携帯電話でノーツを閲覧する方が手軽
で便利。
各種業務アプリケー
ション有り
少
あまり適さない業務
個人情報や資金を取り扱う業務は端末
が限定される。
顧客や他部署との電話連絡が必須で
あるため自宅や外出先で業務をおこな
うには無理がある。
固有のアプリケー
ションは持たない
少
専門性、資格等を要する業務
ホームオフィスに適した業務
・Excel、Access
・ノーツDB 等
定形型
外出の頻度等
・WEB系システム
・ノーツDB 等
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ホームオフィス勤務の事例紹介
≪事例①≫
フレックスタイムとホームオフィス勤務の併用
営業部門/女性
家族構成:夫、子供2人
「短時間勤務」→「短時間勤務+ホームオフィス勤務」
→「フレックスタイム+ホームオフィス勤務」
【本人コメント】
・子供が仕事に対する理解をもってくれるようになった。
(以前は、子供から「仕事をやめて欲しい」と言われることもしばしばあった)
・ホームオフィス勤務を定期的に行うことで、子供は”家”に母親がいることに安心し、学校や学童保育に行くこ
とができるようになった。最近では「仕事がんばって」と応援してくれるようになった。
・データ作成やノーツ、ACCESSの設計等は、ホームオフィス勤務のほうが集中して取り組める。
(仕事の効率があがる)
・会社では1人でできる仕事が後回しになってしまう。また、ホームオフィス勤務では落ち着いて考えることがで
きるため、会社で行き詰った業務などを解決できることがある。
・家事に割く時間ができた。
・通勤時間の負担が減ることで、精神的な負担がなくなった。
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≪事例②≫
短時間勤務とホームオフィス勤務の併用
非営業部門/女性
家族構成:夫、子供1人
【本人コメント】
・保育園に入ることができなくても幼稚園に通わせながら仕事ができる。
・幼稚園の休園の日に会社を休まなくてすむ。
・子供の体調不良時と仕事も繁忙期が重なった場合でも、会社を休まずに子供の面倒を見ることができる。
・時間をフレキシブルに使うことができ、ライフワークバランスが図れる。
・子供といる時間が増え、子供が精神的に落ち着いた。
≪事例③≫
部署10名全員で利用
非営業部門/男性
家族構成:妻、子供2人
【本人コメント】
・プレゼン資料作成、企画書の立案等は、集中して取り組め、
仕事の効率があがる。
・家族(子ども)と接する時間が増えた。
・職場とのコミュニケーションも必要なため、ホームオフィス勤務
は週1回程度利用。
・ホームオフィス勤務を行なうには、仕事に対する計画性が重要。
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フレックスオフィス継続にあたって
モバイル・ホームオフィス普及のための徹底事項
ルールの確立
・貸与基準
・目的の明確化
・PCの管理
・利用ログモニタリング
・課金
技術的対策
社員の自律
・情報セキュリティ
や操作方法の理解
・時間管理、紙資料の
管理
・啓蒙活動(申請し
やすい環境作り)
・PC操作制限
・HDD暗号化
・VBファイル
OSパッチの更新
ターゲット
ガバナンス
モバイル・ホームオフィスPCは必要な部署、必要な社員のみ
情報セキュリティ:セキュリティポリシーの制定と技術的対策の
見直し 継続的な社員教育
への配布に留め、モニタリングをきっちり行っていく
労務管理:時間外勤務、休日勤務の取り扱い
→PCログと自己申告の整合性
クオリティ
コスト
セキュリティを重要視したうえで、現場の要望(業務用件に適合
適正コストの判断とトータルコストの把握
した)に応じた利便性の良いITツールの提供
効果検証項目の設定
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参考資料①:育児支援制度
改正前
2007年4月 改正
育児休職
子が1歳まで(条件により1歳6ヵ月ま
たは1歳後の4月末まで)
無給
分割取得不可
子が3歳まで(2回以上休業する場
合は通算5年以内)
2週間は有給(1/1改正済)
2分割可能
育児時間
子が1歳まで
1日最大1時間 有給
同左
1日最大2時間 有給
短時間勤務
子が就学前まで
1日最大1時間 無給
変更1回まで
育児・介護理由
子が小学校卒業まで
1日最大2時間 無給
変更回数制限なし
育児・介護・妊娠理由
看護休暇
子が就学前まで
年間5日 有給
同左
年間5日 有給
(就学前の子2人以上は10日)
フレックスタイム
導入の可否判断は本部単位
育児・介護・妊娠理由も可
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参考資料②:モバイル・ホームオフィスシステム概要
ポイント
ライフサイクルマネジメント(LCM)
・ライフサイクル全般のアウトソーシング
セキュリティGWセンタ、PC、ネットワーク、
ヘルプデスク、ユーザサポート
運用管理(キッティング・配送等)
多彩なアクセスポイント
・通信カードによるモバイル接続
・自宅や海外ホテルからのブロードバンド接続
・自宅や企業内での無線LAN接続
・ダイアルアップ接続
等
セキュリティ確保
・万全なセキュア環境の実現
(検疫機能、ウィルス対策、暗号化、
ログ採取、その他NW/PCセキュリティ)
・システム運用プロセスの標準化とプロセス
改善
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