2009年2月全国競技運営責任者会議 各競技会で発生した ミス・アクシデント・トラブル JTO報告・他 最近の競技会で起きたトラブル事例 招集所関係 ※ナンバーカードのチェックミス 異なるナンバーカードのまま競技場所に送ってしまった ※リレー・オーダーのチェックミス ルール違反のオーダーを受付けてしまった ※誘導係補助員への指導ミス リハーサル時には無かった「立ち入り禁止ゾーン」があちら こちらに設置されていたため、誘導係の補助員が道に迷い、 競技開始時間になってもスタート地点に到着できなかった ※招集所不通過 招集所に来なかった競技者が競技場所に居た 最近の競技会で起きたトラブル事例 トラック関係 ※スタート時における他部署との連携不足 ◇隣接する砲丸投サークルからの掛け声に惑わされた ◇スタンドの歓声で動揺した瞬間に、ピストルが鳴った ※リコールの遅れとミス ◇写真判定室からのストップ合図が歓声で聞こえなかった ◇フィニッシュタイマーが作動しなかったのでレースを止めた ※審判員のミス ◇ハードルの設置位置を間違えた ◇ルール違反をした競技者やチームのレーンを間違えた ◇明らかなオーバー・ゾーンにも黄旗を上げなかった ※レーンアウト、コースアウト行為による失格と救済 ◇曲走路での内側走行、周回レースでの身体接触 ◇障害レース水濠飛越後の内側侵入、仮設縁石の有無 最近の競技会で起きたトラブル事例 フィールド・跳躍関係 ※試技順の間違い ◇呼び出し係の間違い 「慌てて試技したので失敗した」の抗議 ◇走高跳で、反対側にいた次の跳躍者が先に跳んで成功した ※試技時間の間違い ◇3人以下や連続試技の時間間違い 失敗後再試技の要求 ※判定員や補助員のミス ◇棒高跳で、助走路方向へのUターン着地を赤旗判定し、タイ マー係も時計を止めてしまった(残り時間が分からない) ◇三段跳で、有効試技であったのに着地痕跡を消してしまった ※審判員の規則誤認 ◇他種目を兼ねていた競技者に同一ラウンドで2回試技させた ◇走高跳で、パスをしていた高さの2回目から試技を許した 最近の競技会で起きたトラブル事例 フィールド・投てき関係 ※光波計測器の異常 ◇調整後にポイントが動いた?スタンドから「おかしいぞ!」の 指摘で発覚、全員一投目からやり直し ◇異常発生、修理中に落下地点のマークを取り除いてしまった ※審判員の規則誤認 ◇円盤やハンマーが囲いに当たった試技は、すべて無効とした ※関係審判員との連携ミス ◇競技中にトイレに行きたいとの申し出があった。随行依頼を受け た場内司令が、道中「試技順を変えてあげるから、慌てなくても 良いよ」と言ったので、ゆっくりして戻ったら、試技順が過ぎていた。 現場の審判員は「他種目と兼ねている以外は試技順は変えら れない。不在はパス!」の判定 ルールの再確認 競技会における広告および展示物に関する規程 競技者の衣類の広告(製造会社名/ロゴ) 上半身の衣類:1カ所のみ ※トレーニングウェア・トレーナー・Tシャツ・レインジャケット 文字の高さ4cm以内、ロゴの高さ5cm以内 面積40cm2以内 ※競技用シャツ 文字の高さ4cm以内、ロゴの高さ5cm以内 面積30cm2以内 上半身の衣類: 1カ所のみ 文字/ロゴの高さ4cm以内 面積20cm2以内 競技場所に持ち込むバック・シューズケースの商標 面積25cm2以内で2カ所まで これらのチェックは招集所で行うが、バッグ内の着替えまで検査しきれない事 が多いので、各競技場所で審判員全員が注意しなければならない。 従って、すぐ対応できるようマスキングテープは各競技場所にも準備しておく。 同タイムがあった場合の次ラウンド進出者決定方法 規則第167条 同成績 同成績のときは、つぎのようにして解決する。 タイムによりつぎのラウンドの出場者を決めるときに同記録者があるときは、 写真判定主任が1,000分の1秒で記録された競技者の実時間を考慮しなけ ればならない。もしこのようにしても解決できないときは、同記録の競技者はつ ぎのラウンドに進める。それが不可能であるときは、抽選によってつぎのラウ ンドへの進出者を決める。・・後略・・。 〔国内〕 1 1,000分の1秒差は誤差範囲として着差とはせず、1,000分の2秒 以上の差が認められた場合を着差とする。 2 レーンに余裕がある場合は、同記録者の着差判定は行わず、 つぎのラウンドに進めるようにする。 3組2着+2の準決勝で、決勝進出最終枠に同タイムがあった 着差あり 確定 発表記録はいずれも抽選10”58 A:10”572 B:10”573 抽選 C:10”573 対象外 D:10”574 ★8レーンの場合:決勝進出はこの中から1人だけ 最も良い A の記録が基準となり、これと同着扱い(1/1,000秒差)となるの は B と C よって A・B・Cの3人で抽選して1人を決める D は A と着差(2/1,000秒以上)があるので抽選には加われない ★9レーンの場合:レーンに余裕があるので決勝進出はこの中から2人 1/1,000秒差が連続しているが、 A と D には着差があるので (1)比較論的に、まず A の決勝進出を優先的に決定する (2)2番目に良い B と C の記録と D とは同着扱いとなるので、 B・C・D の3人で抽選して 1人を決定し、9人での決勝とする どんなに1/1,000秒差が連続していても、2/1,000秒以上の 差がある競技者同士で抽選をすることは無い 着順+αで次ラウンド進出者を決定する際の留意点 3組2着+2で行われた準決勝の結果 第1組 第2組 第3組 1) 11.97 2)11.98 3)12.06 4)12.11 5)12.25 1) 11.95 2)12.01 3)12.03 4)12.08 5)12.15 1) 12.00 2)12.02 3)12.04 4)12.04 5)12.27 第3組の 3,4着には2/1,000秒以上の着差あり ※ 8レーン競技場の場合 2着までの6人+第2組の3着と第3組の3着 ※ 9レーン競技場の場合 2着までの6人+第2組の3着と第3組の3着 2着までの6人+第2組の3着と第3組の3着+第3組の4着 〔国内〕 2 レーンに余裕がある場合は、同記録者の着差判定は 行わず、つぎのラウンドに進めるようにする。 リレーのバトンパスに関する規則確認 受け手が、あるいは渡し手もゾーンを出てしまった パスの開始と完了は 必ずこのゾーン内 バトンが触れないよう 注意しながら戻れば続行できる バトンがゾーンを出ても、まだ受け手の身体にバトンが 触れていなければ失格とはならない。ゾーン内に戻って パスを開始・完了すればレースを続行できる このゾーンでバトンが受け手の 身体に触れたら失格 競技規則第170条14 バトンはテーク・オーバー・ゾーン内で受 け渡さなければならない。バトンのパスは 受け取る競技者にバトンが触れた時点に始 まり、受け取る競技者の手の中に完全に 渡った瞬間に成立する。 ブルーライン外から 走り出すと失格 受け手 渡し手 写真はすばらしいが、解説が間違っている! 世界陸上大阪大会 女子4×100mR 予選 日本チーム バトンの位置のみ! オーバー・ゾーンの判定基準は 足や身体の位置ではない トラブル防止策と発生時の対応 ★トラブルを防止するためには・・ ・ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ルールの熟知 忘れて欲しい昔のルール・覚えて欲しい最新のルール 不確かな事柄については確認する 勝手に判断しない 特定の競技者が有利・不利にならない配慮 VTRの設置・活用 ミスは素直に認めて鄭重に謝罪する 余計な事は言わない ★トラブルが起こった時には・・・ ○ ○ ○ ○ ○ あわてない ・ 誤魔化さない ・ カッカしない 確認・質問→抗議・上訴の手順とルールを間違えない 各部署が連携して、情報収集と協議は迅速に 部外者は口を挟まない 裁定結果は簡潔・明瞭に伝える 2009年度も 円滑な競技会運営にご尽力下さいますよう、 よろしくお願い申し上げます。 日本陸上競技連盟陸連 競技運営委員会
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