jBibTeXの使用法

SWP/SW Better Use
jBibTEX の使用法
jBibTEX を用い文献情報をデータベース化しておくと文書作成が効率的に行えます。ここでは SWP/SW
の中で jBibTEX の機能を使用するための手順を紹介します。なお、jBibTEX はあらかじめ WinForme/pLATEX
中に組み込まれています。
1. 文献データベースの作成
文献データベースには種々の書籍や文献を登録しておきます。これを特定の文書作成で使用する場合、実際
に引用された文献情報のみが抽出され、参照文献一覧として生成されます。文献データベースは拡張子.bib
の付いたファイルとしてテキストエディタを用いて作成します。個々の文献情報は次の書式で定義します。
文献カテゴリ { 文献ラベル,
フィールド 1 = 値,
フィールド 2 = 値,
..
.
フィールド n = 値
}
具体例を以下に示しておきます。
@book{texbook,
author = "Knuth, Donald E.",
title = "The TeX Book",
publisher = "Addison-Wesley",
year = 1984
}
@book{ 乙部2,
author = "乙部厳己",
yomi = "Yoshiki Otobe",
title = "pLaTeX2e for Windows Vol.2 Extended Kit",
publisher = "ソフトバンクパブリッシング",
year = 1997
}
この中で”文献ラベル”というのは任意に設定でき、文献を引用する際の引用キーとして使用されます。”文
献カテゴリ”と”フィールド”については以下を参照ください。
1
SWP/SW Better Use
1.1 文献カテゴリ
文献カテゴリにはいろいろありますが、ここでは代表的なもののみ記しておきます。より詳細は上記乙部氏
の書籍を参照ください。○を付けた項目は必須の指定項目です。
@article
@book
@manual
@phdthesis
@proceedings
論文
書籍
マニュアル
博士論文
会議資料
author
○
○
title
○
○
journal
○
文献カテゴリ
publisher
○
○
○
○
○
○
○
year
○
○
school
○
address
1.2 フィールド
ここでは主要なフィールドの意味について記しておきます。この他にも多くのフィールドが規定されていま
す。詳細については上記乙部氏の書籍を参照ください。
フィールド
内
容
address
発行元等の住所
author
著者
journal
雑誌名
publisher
発行元名
school
論文が提出された学校名
title
表題名
year
刊行年
1.3 データベースの格納
文献データベースが作成できたら pLATEX 中の次のフォルダに保存してください。その際、ファイル拡張子
は.bib と指定します。
C:\ptex\texmf\jbibtex\bib
2. jBibTEX 用環境設定
jBibTEX 機能を使用する文書を開いた状態で以下の設定を行ってください。
1. jBibTEX 用データベースディレクトリとスタイルディレクトリを指定します。具体的にはタイプセッ
トメニュー:一般的な設定と操作し、BibTeX オプション(日本語)と書かれたフィールドに以下の情
報を設定してください。なお c:\ptex の部分はインストレーションによって異なる場合があります。
2
SWP/SW Better Use
BibTeX データベースフォルダ
c:\ptex\texmf\jbibtex\bib
BibTeX スタイルフォルダ
c:\ptex\texmf\jbibtex\bst
2. 文献目録の作成方法を指定します。具体的にはタイプセットメニュー:文献目録の選択と操作し、
BibTeX 日本語にチェックを入れます。
3. 文献目録ファイルの読み込みを設定します。具体的には文献一覧を出力したい位置で挿入メニュー:タ
イプセットオブジェクト:文献目録と操作してください。上記で作成した文献データベースファイルが
一覧中に表示されているはずなのでそれを選択します。併せてスタイルファイルの選択も行ってくださ
い。約 10 種のスタイルファイルが用意されていますが、主だったものは次の通りです。
和文用スタイル
文献目録の様式
jplain
各項目はアルファベット(五十音)順に並べられ、ラベルは番号で出力される。
junsrt
各項目は本文で参照される順に並べられる。
jalpha
ラベルは「乙部 96」のように著者名と刊行年の省略表記となる。
jabbrv
著者のファーストネーム、月、誌名が省略される。
3. jBibTEX 用引用キーの作成
本文中、文献を参照するそれぞれの位置で挿入メニュー:タイプセットオブジェクト:引用と操作します。
ダイアログボックス中でデータベース名を選択した後キーの一覧ボタンをクリックすると、データベース中で
規定した文献ラベルの一覧が表示されるので、該当する文献を選択してください。タイプセットを行うと、こ
れらの引用キーは参照文献番号で置き換えられます。
4. jBibTEX 用タイプセットの実行
文献目録を作成するためにはコンパイルオプションの指定が必要です。文書の保存操作を行った後、タイプ
セットメニュー:日本語タイプセットと操作し、コンパイルもしくは PDF コンパイルを選択してください。
その際、文献目録の作成オプションをチェックした上でコンパイルを実行します。コンパイル終了後、タイプ
セットプレビューもしくはタイプセット PDF プレビューと操作すれば、文献目録を含んだ形の DVI あるい
は PDF 文書が作成されます。
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