高松次郎による《サパークラブ・カッサドール》の壁画制作風景 (1967) ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates Photo: FUJITSUKA Mitsumasa 'Cazador' KURAMATA Shiro / TAKAMATSU Jiro Photographed by FUJITSUKA Mitsumasa 会期: 20 14 年 6 月 18 日(水) - 7 月 19 日(土) 会場: Yu miko Chi ba A ssoc iate s vi ewin g ro om shi njuk u ト ーク イベ ント & オー プニ ング レ セプ ショ ン : 6 月 28 日 (土 ) 2014 年 6 月 18 日(水)より、Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku では、倉俣史朗と高松次郎の合作 空間「サパークラブ・カッサドール」を撮影した、写真家、藤塚光政氏の記録写真展を開催いたします。 1960 年代末から 70 年代の初めにかけて、美術、音楽、建築、写真、デザイン、演劇、など様々な分野の表現者 たちが交流し、互いに刺激しあいながら制作活動を展開していく中で、表現の在り方とその根拠となるものについての根 源的な問い直しが、外部との対峙によってなされる表現を通じて行われていました。 このような時代背景のもと、1967 年、インテリアデザイナーとして出発した倉俣は、新宿二丁目のバー「サパークラブ・ カッサドール」の内装を手がけ、店舗内の壁画制作を高松に依頼します。二人のコラボレーションにより作られた店内は、 描かれた人の影と実際に訪れる客の影とが交差することで、幻想的でありながらも現実であるという、実在と不在の併 存が視覚化されたこれまでにない新しい空間を表出させました。 このコラボレーションにより、高松は影を既存の美術の枠組みから解放することでより純粋なコンセプトの実現に成功し、 一方、倉俣もまたインテリアデザインという枠を超えた新たな空間の在り方と概念を提示することとなりました。 倉俣の制作を撮り続けてきた藤塚氏は、このコラボレーションの実現以降倉俣が「空間の哲学的論理」に目覚めたので はないかと述べています。 本展では、埼玉県立近代美術館主任学芸員の平野到氏の協力のもと、藤塚氏が撮影した高松による影作品の 壁画制作現場の写真を通して、高松、倉俣それぞれの制作行為における思考の概念を探り、同時にその時代性も浮き 彫りにすることを目指します。 倉俣史朗、高松次郎という日本のインテリアデザイン界、現代美術界を牽引してきた両者による合作空間の制 作現場という、今まで外部に触れることの少なかった大変貴重な記録写真の展覧会です。この機会に是非ご高覧くださ い。 また、6 月 28 日には、平野氏による研究冊子「カッサドールの影の行方」も刊行予定です。こちらも合わせてご案 内申し上げます。 〈トー クイベ ント〉 藤塚光政 (写真家) × 平野到 (埼玉県立近代美術館主任学芸員) ■日時 2014 年 6 月 28 日(土) 17:00-18:30 *事前予約制 参加費 : 特別価格¥900 (倉俣史朗/高松次郎 研究冊子付き) ※トークイベント終了後、同会場にてオープニングレセプションを開催いたします。 【お申し込み方法】 件名「トークイベント」、お名前、電話番号をご明記のうえ、[email protected] まで、メールでお申し込みください。 *1 通につき 2 名様までお申し込みいただけます。その際は 2 名分とご明記ください。 *定員(20 名)になり次第、受付を終了いたします。 *ギャラリーからの返信メールが届かない場合は、営業時間内にお問合せください。 ■新刊 倉俣史朗/高松次郎 研究冊子 「カッサドールの影の行方」 発行:ユミコチバアソシエイツ 発行日:2014 年 6 月 28 日 仕様:A5 サイズ、本文 32 頁 協力:HELICO クラマタデザイン事務所 ㈱ヒューリスティック 販売価格:1,000 円(税別) ■ プロフィール 倉俣史朗(くらまた しろう) 1934-1991 1950 年 1954 年 1955 年 1957 年 1964 年 1965 年 1967 年 1969 年 1970 年 1971 年 1972 年 東京都立工芸高等学校木材科入学 帝国器材家具工場入社 桑沢デザイン研究所リビングデザイン科入学 三愛宣伝課就職。ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける(~64 年) 松屋インテリアデザイン室嘱託勤務(~65 年) クラマタデザイン事務所設立 高松次郎と協働し、《サパークラブ・カッサドール》のインテリアデザインを手掛ける グループ「サイレンサー」参加 日本万博博覧会(EXPO'70) 参加 高松次郎と協働し、《カリオカ ビルディング 工事中の囲い》を設置 第 18 回毎日産業デザイン賞受賞 高松次郎と協働し、《パブリックバー ビストロ》のインテリアデザインを手掛ける 1973 年 「倉俣史朗の造形」 松屋銀座デザインギャラリー、東京 1977 年 「Art today '77 見えることの構造:6 人の目」 西武美術館、東京 1978 年 「間-日本の空間と時間」 パリ装飾美術館、パリ、フランス (ほか巡回) 「イスのかたち―デザインからアートへ―」 国立国際美術館、大阪 1981 年 イタリアのデザイン運動「メンフィス」参加 第 2 回日本文化デザイン賞受賞 「Shiro Kuramata Designs」 アラム・デザイン ギャラリー、ロンドン、イギリス 1986 年 「Shiro Kuramata」 ギャルリー・イヴ・ガストゥ、パリ、フランス 1989 年 「Shiro Kuramata」 ギャルリー・イヴ・ガストゥ、パリ、フランス 1990 年 フランス文化省芸術文化勲章受章 1991年 「夢の封印」 TOTO ギャラリー・間、東京 1996 年 「倉俣史朗の世界」展 原美術館、東京 1997-99 年 「倉俣史朗の世界」展 世界巡回(メキシコシティー/サンフランシスコ/ニューヨーク/モントリオール/パリ/ウィーン/京都) 2011 年 「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展 21_21 DESIGN SIGHT、東京 2013 年 「浮遊するデザイン:倉俣史朗とともに」 埼玉県立近代美術館 高松次郎(たかまつ じろう) 1936-1998 1954 年 1966 年 1966 年 1967 年 1968 年 1971 年 1972 年 1973 年 1977 年 1978 年 1996 年 1999 年 2000 年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻に入学 「高松次郎“アイデンティフィケーション”」 東京画廊、東京 「空間から環境へ」松屋・銀座、東京 倉俣史朗と協働し、《サパークラブ・カッサドール》のインテリアデザインを手掛ける 「第 34 回ヴェネツィア・ビエンナーレ」 ヴェニス、イタリア 第 34 回ヴェネツィア・ビエンナーレ,カルロ・カルダッツォ賞受賞 倉俣史朗と協働し、《カリオカ ビルディング 工事中の囲い》を設置する 倉俣史朗と協働し、《パブリックバー ビストロ》のインテリアデザインを手掛ける 「第 12 回サンパウロ・ビエンナーレ」 サンパウロ、ブラジル 「ドクメンタ6」 カッセル、西ドイツ 「イスのかたち―デザインからアートへ―」 国立国際美術館、大阪 「高松次郎の現在」 新潟市美術館、新潟/三鷹市美術ギャラリー、東京 「高松次郎-「影」の絵画とドローイング」 国立国際美術館、大阪 「高松次郎 1970 年の立体を中心に」 千葉市美術館、千葉 2003 年 2004 年 2005 年 2008 年 2009 年 2010 年 「再検証・高松次郎絵画作品~アトリエより~」 三鷹市美術ギャラリー、東京 「高松次郎-思考の宇宙」 府中市美術館、東京/北九州市立美術館、福岡 「横浜トリエンナーレ 2005 アートサーカス[日常からの跳躍]」 横浜、神奈川 Daiwa Press Viewing Room vol. 08 「3,918 drawings by Takamatsu Jiro」 ビューイングルーム 大和プレス、広島 「第 5 回太宰府天満宮アートプログラム 高松次郎|鷹野隆大“写真の写真”と写真」 太宰府天満宮、福岡 「Jiro Takamatsu Shadow Paintings」 McCAFFREY FINE ART、ニューヨーク、U.S.A. 「Jiro Takamatsu Early Works」 ユミコ チバ アソシエイツ/ビューイングルーム 新宿、東京 2011 年 「Jiro Takamatsu」 McCAFFREY FINE ART、 ニューヨーク、U.S.A. 「光と影」 ユミコ チバ アソシエイツ/ビューイングルーム 新宿、東京 「言葉ともの ―純化とトートロジーー」 NADiff Gallery、東京 2012 年 「万物の砕き」ユミコ チバ アソシエイツ/ビューイングルーム 新宿、東京 「この七つの文字」 ユミコ チバ アソシエイツ/ビューイングルーム 新宿、東京 2013 年 「JIRO TAKAMATSU」 STHEPHEN FRIEDMAN GALLERY、ロンドン、イギリス 「遠近法 ― 平面上の空間」 ユミコ チバ アソシエイツ/ビューイングルーム 新宿、東京 「浮遊するデザイン:倉俣史朗とともに」 埼玉県立近代美術館 2013-14 年 「ハイレッド・センター「直接行動」の軌跡展」 名古屋市美術館、名古屋/渋谷区松涛美術館、東京 藤塚光政(ふじつか みつまさ) 19391939 年 1961 年 1965 年 1979 年 1985 年 1987 年 1987 年 1995 年 2009 年 2009 年 2011 年 東京生まれ 61 年東京写真短期大学卒業、月刊「インテリア」入社 フリーになる 「ONE DAY ONE SHOW」(東京デザイナーズスペース) 「室内」表紙 50 カ月展(D=五十嵐威暢 松屋デザインギャラリー) 「藤塚光政と同時代の建築家たち」展(東京・INAX ギャラリー2) 日本インテリアデザイナー協会賞 「世界不思議建築展」(東京デザイナーズスペース) 「倉俣史朗 To be free 藤塚光政展」(ギャラリー夢のカタチ)[会場構成] 「三保谷硝子店 101 年目の試作展」glass work「IMPACT」出品 「東日本大震災チャリティーGSS オリジナルプリント販売 [雑誌・書籍] 1961-1985 年 [JAPAN INTERIOR DESIGN ] 本文撮影 1979-2006 年 月刊『室内』 表紙撮影 1986 年 『意地の都市住宅・①②』 文・中原洋 1987 年 『粟辻博作品集』 D/田中一光 1991 年 『現代の職人』 文・石山修武 1993 年 『不知詠人』 文・毛綱毅曠 D/秋田寛 1992-1995 年 『建築リフル全10巻』 文・隈研吾 D/秋田寛 1998 年 『PLAY STRUCTUER』 文・仙田満 2002 年 『身近なテクノロジー』 文とも 2004 年 『藤森照信・特選・美術館三昧』 文・藤森照信 D/木下勝弘 2009 年 『21 世紀の建築魂』 文・藤森照信 2009 年 『BRIDGE』 文・大野美代子 D/スワミヤ 2011 年 『木造仮設住宅群』 文・芳賀沼 整 D/秋田寛 2011 年 『SENDAMAN 1000』 1000 ページ本、編集・撮影、文・仙田 満 D/秋田寛 [展覧会カタログ] 1996 年 「倉俣史朗展」(原美術館 AD=田中一光 D=小島良平) 2000 年 「和泉正敏のストーン・ワーク」(札幌スピカ AD・D=田中一光) 2002 年 「藤本由紀夫・四次元の読書」(トランスアート AD=永原康史) 2002 年 「Standard 展」(直島コンテンポラリーアートミュージアム) [主な講演] 2001 年 11 月 2002 年 4 月 2002 年 9 月 2003 年 2004 年 10 月 2005 年 11 月 2007 年 5 月 2009 年 8 月 2011 年 2 月 2014 年 3 月 「毛綱毅曠のドローイングと建築」(北海道立釧路芸術館) 「毛綱毅曠の世界」(多摩美術大学) 「毛綱毅曠の作品」(JIA 会館) 「Anonymous Design の強さを見よ」(JIA 会館) 「Anonymous Design」(アンフォルメル美術館) 「あかり」(隈研吾・面出薫と。松下電工株式会社) 「空撮は猛禽類の眼」(アートチャレンジ滝川) 「21 世紀の建築魂」(藤森照信・赤瀬川原平と。 青山ブックセンター) 「倉俣史朗+ソットサス」(近藤康夫・榎本文夫と。 21_21) 「不知詠人のデザイン」(富山大学) ■平野 到(ひらの いたる) 1965埼玉県立近代美術館主任学芸員。早稲田大学文学部美術史専修修士課程修了。 1991 年より埼玉県立近代美術館に勤務し、「矩形の森―思考するグリッド」(1994)、「1970 年―物質と知覚 もの派と根源を問う作家たち」(1995)、 「ユルゲン・クラウケ展―幻影の戯れ」(1997)、「イスラエル美術の現在」(2001)、「長澤英俊―オーロラの向かう所」(2009)、「清水晃 漆黒の彼方 /吉野辰海 犬の行方」(2012)、「浮遊するデザイン―倉俣史朗とともに」(2013)などの展覧会に携わる。また、メルボルンで開催された「イケムラ・ レイコ “けれども地平線に光あり”」(1999)や、デンマークと日本の美術家の交流プロジェクト「ブラインド・デート(2002、オデンセ・クンストハレ)/パ スワード(2004 CCGA 現代グラフィックアートセンター)」なども手掛けた。 -------------------------------------------------------------------------------------------- 【本展に関するお問合せ】 ぜひ貴社にて御紹介くださいますよう宜しくお願い申し上げます。尚、御質問および画像データの御依頼は下記までご連絡下さい。 ユミコチバアソシエイツ 展覧会担当:鈴木孝史 〒160-0023 東京都新宿区西新宿 4-32-6 パークグレース新宿#316 Tel: 03-6276-6731 e-mail: [email protected] www.ycassociates.co.jp 営業時間:12:00-19:00 定休日:日、月、祝日
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