Terra Vert Bordeaux Selection

Bordeaux
Terra Vert Bordeaux Selection
テラヴェール・ボルドー・セレクション
テロワールの個性、生産者の情熱、熟成の醍醐味を味わう
シャトー・ラトゥールやシャトー・ラフィット・ロートシルトは確かに魅力的なワインである。しかしそれは様々な情報、評価によって、言わば頭で理解し
ている限りの魅力ではないだろうか。実際ラトゥールやラフィットは素晴らしいワインであることは揺ぎ無い事実であろう。しかし最近の価格ははたし
て適正と言えるのか。ワインの質が価格に比例することはある程度認めなければならないだろうが、現在のトップシャトーの価格がはたしてそのま
ま品質に見合うものかどうかの判断は難しい。ラトゥールやラフィットは少々極端な例だがテラヴェールボルドーセレクションではそういった高額銘
柄とは全く異なる分野の、品質を追求した明確なコンセプトに基づいた銘柄を取り揃えたラインナップとなっている。
① テロワールの個性を引き出したワイン
ボルドーワインは他の産地のものとは異なり緻密な理論の積み重ねの末に出来上がる、言わば完成されたものである。それゆえにテロワールや生
産者の感性を表現することが難しい。しかし完成されたものをわざわざ壊して個性的と表現するのは更に邪道ではある。ここにリストアップされる
銘柄はあくまでもテロワールの個性に忠実に自然なワイン造りを目指したもの。葡萄は無農薬、または減農薬で栽培され、野性酵母での発酵を
基本としたワイン造りによりその土地本来の個性を生かすという信念に基づいている。
② 健全に熟したワイン
今やカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローは世界中どこでも作られる品種となった。しかしボルドーワインがその頂点に君臨し続ける理由は一部のト
ップシャトーがボルドーブランドを牽引している事実もあるがやはり他の産地では難しい熟成の醍醐味を味わえるからではないだろうか。ボルドーの
土壌が育むカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどのポテンシャルは健全に熟成してこそボルドーワインの奥深さ、迫力を発揮できる。ここにリスト
アップされたバックヴィンテージは生産者の元でゆっくりと熟成を重ね今まさに飲み頃を向かえた銘柄である。
③ 適正な価格
ワインをより美味しく造るという観点において設備投資や規模の違いこそあれ、ワイン造りの本質に大きな違いはなく、むしろ無駄な費用を全て削
ぎ落としたこれらの生産者こそ真の優良生産者と言える。彼らの造るワインはワイン消費の土台を支え、しばし飲み手に発掘する喜びを与えてい
る。今は人気プティ・シャトーとなった銘柄も数年前までは殆ど知られていなかった。そんな例が最も多いのもボルドーという特別な産地だから。こ
こにリストアップされた銘柄はそんな可能性も秘めている。
Lamouroux(ラムルー)
シャトー・ローザン・セグラのもう一つのセカンドワイン
現在ボルドーの殆どの格付けシャトーはセカンドワインを生産し、グランヴァンと同様の経路で市場に流通している中、シャト
ー・ローザン・セグラのセカンドワインは独自の戦略のもとに展開している。一般的にシャトー・ローザン・セグラのセカンドワイ
ンはセグラとして知られ、これは日本市場で一社のみが独占販売し、他国でも一つの市場に対して一社がセグラの販売権
を所有する。ところがこのセカンドワインには実はもう一つの”顔”が存在する。テラヴェールがやはり独占的に輸入販売する”
ラムルー”である。サードワインやジェネリックワインならともかく、これほど有名なシャトーのセカンドワインがこのような方法取
り扱われるのは極めて珍しく、今後のセカンドワインの流通に影響を与えることがあるかもしれない。しかも二つは同じワイン
でありながら価格差があり、ラムルーは後発ゆえに価格においてアドバンテージを与えている。この戦略により市場はある程
度特定されるものの、その市場でのブランディングが可能となり長い目で見た場合、メリットも大きいと考えている。
グランヴァンを意識したワイン造り
醸造、栽培において明確な規定のないセカンドワインのアプローチはシャトーごとに異なる。例えばシャトー・ラトゥールのようにグランヴァンとは異
なる(セカンドワイン専用)畑を使う。シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは区画自体がグランヴァンから離れており、醸造の始めの段階からグランヴ
ァンとは異なる工程で造られるセカンドワインもある。一方シャトー・ローザン・セグラは「グランヴァンをイメージできるように」と、一部の若木の区画
(樹齢を重ねればグランヴァンとなる)以外はグランヴァンと同区画の葡萄を使い、マセラシオンの期間や、熟成期間などグランヴァンと同様の工
程を経て造られる。但し新樽の比率、最終的な葡萄品種比率はそれぞれ異なるが、これは区画ごとにある程度新樽の使用率を決めていること
と、ボトリング前のアッサンブラージュ時に最良の比率を優先するためだが、基本品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローの品種構成には
大きな違いはなく、シャトー・ローザン・セグラの凝縮感、エレガントで繊細な飲み口はラムルーとの共通の個性と言える。
2006▽C.S.52%、Me42%、P.V.4.5%、C.F.1.5% 収量:55hl/ha
2007▽C.S.50%、Me48%、C.F.2% 収量:55hl/ha
Ch.de Gironville
(シャトー・ド・ジロンヴィル)
土壌の潜在力はフィロキセラによる壊滅的被害も乗り越えた
記録によると18世紀からワインを造っていたと言われ、当時の格付けはクリュ・ブルジョワ・スペリュール。しかし1863
年のフィロキセラ被害であっけなく全滅し、以来畑からは葡萄が消え松の木が植えられていた。ところが1987年この
シャトー前オーナーであるレミー・フーアンが古い文献などからこの土壌の潜在力を見出し約10ha の畑を購入した。
このシャトーはマルゴーに隣接するオー・メドック南部のマコー地区に位置し、一般的には砂質の混じった年度石灰質
土壌が多く、メルローの比率の高いワインが多い。しかしこのシャトーでは当時メルロー、カベルネを主体としながらプ
ティ・ヴェルドが約3割植えられていて区画によっては100年近い樹齢。2003年にこのシャトーを取得したヴァンサ
ン・ムリエは「このシャトーの畑は地中深くまで砂利の多い特異な土壌で、プティ・ヴェルドがしっかりと熟す。だからメルロー、カベルネだけでは出せ
ない複雑味、香ばしさ、そして力強い味わいが生まれる」と言っていた。PJ モルガンのバンカーから転身してワイナリーのオーナーとなったムリエ
は元来の緻密で理論的かつ大胆な発想の持ち主で、猛勉強の末に得たワイン造りの知識と豊富な資金力を武器にシャトー・ジロンヴィルを含む
所有する3つのシャトーを成功に導いた。ところが2010年ヴァンサン・ムリエは44歳の若さで突然この世を去る。しかしムリエが所有する前からの
醸造責任者ヴァンサン・バッシュはムリエの強力なサポーターであり、現在もムリエの意思を継ぐ最高の理解者でもある。2000年代中盤以降プ
ティ・ヴェルドの比率は下げ、その分カベルネの比率を上げている。ヴァンサン・バッシュによるとこれは「気候の変動による品種ごとの生育度合の
変化、それとカベルネが樹齢を重ね十分な熟度を得るようになったから」だと言うがプティ・ヴェルドの比率は今でも10%以上で近隣のシャトーと
比べだいぶ高い。複雑味に富み、力強く立体的な構成は同クラスのそれとは歴然とした違いを認めざるを得ない。
【その他のテクニカル情報】
▽Me50% C.S.40% P.V.10% 平均樹齢:26 年 発酵・マセラシオン:ステンレス(25 日間) 樽熟成:12 ヶ月月(新樽:20% 1 年樽:50% 2 年
樽:20% ステンレス:10%) 卵白による清澄のみ ノンフィルター
Ch.Real
(シャトー・レアル)
2人の偉大な醸造家によって蘇ったマイクロシャトー
サンテステフのすぐ北、サン・スーランド・ド・カドゥルヌに位置するシャトー。1824年の創業よりレメニャン家が所有。
同家が所有するシャトー・セリランが近年ジャン・リュック・テュヌヴァンの発掘によって注目を集めるようなるとシャトー
の運営を託されているマルセリス・ディディエールにシャトー・レアルの運営も任せるようになった。規模こそ 6ha と小さ
なシャトーであったが豊富な資金力を使い大刷新を行った。そして醸
造家には 2001 年までシャトー・ムートン・ロートシルト、クレール・ミロン、
オーパス・ワンなどの醸造長を務めたフィリップ・レスピーと、今
や名実ともにトップ醸造家として圧倒的な影響力をもつオ
リヴィエ・ドゥーガを起用し 2006 年全く新しいシャトー・レア
ルが誕生した。もともとサンテステフに近い優れた立地と
厳格なリュットレゾネによって低収量を維持していた畑であ
ったため葡萄の質は極めて高く、ポテンシャルを引き出こ
とは彼らの手によれば決して難しい事ではなかった。シャト
ー・レアルは完全に生まれ変わった。もともと短期の契約
だったためフィリップ・レスピーとオリヴィエ・ドゥーガに代わり
現醸造ディレクター、ディディエル・マル
今ではシャトー・ポンテ・カネを大成功に導いたベルナー
ル・フランとシャトー・アンジェリスのユベール・ド・ブアール
が受け継ぎさらなる飛躍を続けている注目のシャトー。酒
質は凝縮感に富んでいてドライ。まさにサンテステフの北隣であるためにその特徴に良く似ているが、
これはテロワールもさることながら 42hal/ha というボルドーの、しかもオー・メドックとしては低い収量
とすべて手摘みで収穫し、選果するという仕事が大きく関係している。土地の高いボルドーでは効
率が優先されがちだが、「少しでも質の高いもを」という志の高いオーナーの考えのもとに集まったワ
イン職人たちの意気込みがこのワイには感じられる。
【その他のテクニカル情報】
▽C.S.55%、Me35%、C.F.10% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク 樽熟成:6~8 ヶ月(毎年 60%の新樽を使用)
Ch.Teyssier
(シャトー・テシエ)
ル・ドームを産んだ濃厚かつ緻密な奥深さ
シンデレラワインの筆頭ともいわれるル・ドーム。いまやシュヴァル・ブラン匹敵する価格で取引され、もはや簡
単には手の届かない存在となった。ル・ドームはシャトー・テシエの最高級キュヴェであり、シャトー・テシエのオ
ーナー、ジョナサン・マルタスの挑戦であった。醸造コンサルタントにはシュヴァル・ブラン、グラシアのジル・パウ
ケ。ヴィンヤードマスターにはプティ・ヴィラージュのローベール・フォーティンを起用するなど最高のチームを結
成し、瞬く間にサクセスストーリーを築いた。ジョナサンがシャト
ーを購入して僅か数年の事である。シャトー・テシエ自体の設
立は 1714 年にまで遡る。サンテミリオンの南西部にあり、鉄分
を多く含んだ粘土石灰質を砂質土壌が被う畑で、シュヴァル・
ブランや、アンジェリスの畑に似ている。所有する畑のうちシャトー・テシエを産するのは約 30ha で、
その大部分は平均樹齢 75 年のヴィエーユ・ヴィーニュだ。ジョナサンは「いいワインを造るにはい
ろいろな要素が必要だが、人が選択できる範囲に限って言えばヴィエーユ・ヴィーニュはとても重
要」と語る。古木の働きの重要性を今更説く必要はないが、それを生かす作業や条件もまた重
要であり、全ての工程において最も厳しい作業を自ら強いている。収穫はもちろん手摘みだが収
穫時は 50 人態勢で臨む。収量は 45hl/ha を上回る事はなく、厳しい選果を施す。酵母の添加
は一切行わず自然の働きのみに委ねる等、ストイックなまでに品質にこだわる姿勢は「Decanter」
オーナーのジョナサン・マルタス
誌や「Wine Advocate」誌などからも注目され、高い評価を与えている。多くのガレージワインに共
通する濃厚な味わいながら、それだけに支配されておらずメルロー本来の滑らかな質感とカベル
ネ・フランのスパイシーさ、爽やかな酸がバランスよくまとまっているために十分な奥行きも感じる。
圧倒的な差こそないものの同レンジの他のワインとは明らかに異なる完成度の高さである。エアラ
インを始め、ウィンブルドンのオフィシャルワインであったり、ローリング・ストーンズ欧州ツアーに配
備されていたりと、品質を裏付ける材料には事欠かない注目のシャトー。
●パーカー-92
【その他のテクニカル情報】
▽Me70%、C.F.30% 収穫:100%手摘み 収量 45hl/ha 除梗:100% 発酵・マセラシオン:ステ
ンレスタンク(一部樽発酵) 樽熟成:18 ヶ月(毎年 20%の新樽を使用)
Ch.Pavillon Figeac
(シャトー・パヴィヨン・フィジャック)
シュヴァル・ブランの隣家に佇む未知の伏兵
ここ数年で極めて高額になりすぎたシャトー・シュヴァル・ブラン。今や簡単には購入できないワインとってしまった。メドック、
ポムロールでも同様のシャトーが増えたため、人々の求めるものもここ数年で大きく様変わりしている。高額帯から中高額
帯へ、中高額帯から低中額帯へと一段階下げてボルドーワインを楽しんでいる人も多い。一見悲観的にも思える状況だ
が今の成熟しつつある日本市場の消費者にはフランスを凌ぐ知識が備わり自ら発掘する事を学び楽しむようになった。恵
まれた立地、実力のある著名な醸造家、コンサルタントの手によって高い品質のワインが次から次へと産まれている。だ
が知名度の低さゆえに正当に評価される機会になかなかめぐり合わないでいる。特にサンテミリオンは規模の小さなシャト
ーがひしめき合い、その機会をさらに小さくしている。シャトー・パヴィヨン・フィジャックはまさにそんな状況にあるシャトーの
一つであり、本来の質の高さを正当に評価されるべきシャトーである。
このシャトーの最も注目すべき点は畑のロケーション。先述のシャトー・
シュヴァル・ブランの目と鼻の先、通りを一本隔てた立地に約 7ha の畑
を持つ。さらに周りを見渡せばシャトー・フィジャック、シャトー・ラトゥー
ル・パン・フィジャック、さらにはポムロールのシャトー・ボールガールや
シャトー・ラ・コンセイアントなど錚々たる名門シャトーが集中している地
区である。この地区は粘土勝ちのサンテミリオンでは珍しく砂利や砂質
が多く堆積している土壌でその土壌の特性を引き出すため平均樹齢
は45年を下回ることはなく、収量を40hl/ha に制限している。そしてシ
ュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度
の高いワインを造る。収穫はもちろん手摘みで選果台使い選果を行う。
近年有機栽培に完全転換し、更なるテロワールの表現に力を入れて
いる。
【その他のテクニカル情報】
▽Me65%、C.F.35% 発酵・マセラシオン:セメントタンク 樽熟成:10
~15 ヶ月(毎年 50%の新樽を使用) 卵白を使ってのコラージュ(ノンフィルター)
Ch.d’Arcole
(シャトー・ダルコル)
300年以上続く有機栽培から得たピュアな果実味
1796 年にバルト家が所有して以来、代々受け継がれているシャトー。畑はシャトーの周囲に広がる 5.5ha の単一区画
のみ。この畑は 300 年以上も科学肥料、農薬、そして除草剤すら使用していない正真正銘の無農薬。土中のバクテリ
アが供給するミネラル分を深い根元から樹が充分に吸い取れるようにバクテリアを殺す化学薬品の使用は徹底的に排
除している。「※ナポレオンから与えられた由緒ある畑だ、我々人間の手で汚すわけにはいかないよ。」とユーモラスに語
る現当主のヴェロニク・バルトは有機栽培の真の意味を理解する生産者。栽培規模の大きなボルドー地方でリスクの高
い有機栽培を続ける事はとても難しく、ボルドーの大部分の生産者は安定した生産を選んでいる。しかし「ボルドーワイン
を比較して、個性のなさに気付かされる事がしばしばある。」とヴェロニ
クが指摘するのは、栽培方法、醸造方法が画一的でテロワールの個
性を封印してしまっているがゆえ。「テロワールを反映させて質の高い葡萄を育てなければいい
ワインはできないよ。」当たり前のような言葉だが実際に 300 年以上もの間続けている有機栽培
の本来の目的を語るヴェロニクの言葉には十分な重みがある。テロワールそして環境を何よりも
大切にするシャトーの姿勢は葡萄栽培だけに止まらない。単一の区画をシャトーの周囲に持つこ
とで収穫から即醸造工程に移れる環境はとても大きな意味を持つ。またグラヴィティシステムを
採用することでワインに余計なストレスを与えることなく醸造を進める事が出来る。さらにはボトル
の軽量化やラベルを含むパッケージ素材は 100%リサイクル可能なのだと言う。最近の健康志
向に迎合し、有機栽培を到達点としているにわか生産者とは異なり、有機をあくまでも手段とし、
テロワールと葡萄本来の個性を引き出す真の意味での有機を実践している貴重な生産者だ。
※このシャトーの名前(アルコル)とラベルに描かれたナポレオンにはこのシャトー設立に密接に
関わる。アルコルの戦いはフランス革命戦争の戦いの一つで 1796 年、当時オーストリアの支配
下にあった北イタリアが舞台となった。現在の所有者であるヴェロニク・バルトの祖先であるジャ
ン・バルトはナポレオンの護衛としてこの戦いに参加し、勝利を収めた功労者の一人として勲章
を授かっている。褒美として与えられた葡萄園の名にアルコルと名付けバルト家に代々受け継が
れ今に至っている。
【その他のテクニカル情報】
▽Me70%、C.S.30% 発酵・マセラシオン:ステンレス 樽熟成:12 ヶ月月(毎年 30%の新樽を使用) ノンフィルター
Ch.Moya
(シャトー・モヤ)
ファーストヴィンテージで 90 ポイント(WS)獲得の実力
フロンサックのシャトー・デュ・ガビィがカスティヨンの畑を購入し新しいシャトー
として運営を始めた。1970 年から有機栽培を続けている起伏に富んだ 8ha
の畑で、30~35 年の古いメルローが主体。収穫は 100%手摘みで収量は約
40hl/ha。そのうえ 2 度選果する徹底ぶりはカスティヨンでは稀。「カスティヨン
はメドックに負けないポテンシャルを秘めた畑があるんだよ。有機栽培も、古
い樹齢も、低収量もすべてこのテロワールのため」と語るオーナーのデヴィッ
ド・カールはすっかりこの畑に魅了された。ファーストヴィンテージが 2009 年で
あった幸運もあったのだろうが厳しい評価で知られるワイン・スペクテーターで
いきなり 90 ポイント獲得は、それなりの努力と高い技術がなければ成しえない。
カスティヨンではいつくかのシャトーが非常に高い評価を得ている。シャトー・プピーユ、シ
ャトー・デギーユなどは日本でもおなじみ。シャトー・モヤはデビューしたてで、それらの著
名なシャトーと同等かそれ以上の評価を少なくとも同誌から得た事になる。人の評価が全てではないが、同誌が
評している黒果実の凝縮感、アニスを想わせる香ばしさ、クリアなストラクチャーなどの表現はこのワインの特徴を
的確に表している。有機栽培や自然酵母、その他の高い技術は今や珍しい事ではないが優れたテロワールが大
前提であることが何よりも重要であり、シャトー・モヤは全てを兼ねそろえたサラブレッドとして今後がとても楽しみな
シャトーである事は明らかだろう。
●ワイン・スペクテーター-90
【その他のテクニカル情報】
▽Me93%、C.S.7% 除梗:100% 自然酵母による発酵 マセラシオン:大樽 樽熟成:12 ヶ月(新樽:50% 1,2
年樽 50%)
デヴィッド・カール(オーナー)
Ch.Fleur Haut Gaussens
(シャトー・フルール・オー・ゴーサン)
リュットレゾネ、低収量にいち早く目をつけた志高きボルドー・スーペリュール
リュイリエ家が 3 代に渡って所有するシャトー。フロンサック近郊、ヴェラック村に
位置し、リュットレゾネの採用、低収量、セメント発酵槽、排水の循環設備などボ
ルドー・スペリュールとしては極めて志の高い生産者。30ha の広大な畑を所有し
ながら栽培者との協力で減農薬農法を早くから取り入れ、収量 45hl/ha に抑え
られたぶどうは 100%除梗、選果された上質のぶどうに限定される。このシャトー
では 2001 年頃からそれまで使用していたステンレスタンクから伝統的なセメント
の発酵槽に徐々に移行し、より深みのある味わいを目指している。新樽比率 3 割
で 12 ヶ月間熟成されたワインは、強い果実味が前面に出たモダンな味わいでありながら複雑味があり長い
余韻はボルドー・スペリュールの域を超越した品質といえる。このシャトーではセラーで使用された排水を自
前の循環濾過機によって洗浄するなど、ワインの品質だけでなく環境への配慮にも気を配っている。「自然
の恩恵に与る者の責任として当然のこと」と語るエルベ・リュイリエ氏のワインはワイン・スペクテータ、ギド・アシェット、クラスマンなどでも高く評価。
☆WS-85~88 AOC:Bordeaux Superieur ▽Me90%、C.S.5%、C.F.5%。醸造コンサルタントは Sociando Mallet, La Tour Carnet で成功を収めた
オリヴィエ・ドウゥガ。右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される人気コンサルタント。
Jean-Luc Thinevin / Bad Boy
(ジャン・リュック・テュヌヴァン/バッド・ボーイ)
銀行員からボルドーネゴシャンへと転身した特異な経歴の持ち主。ワイン商を経て、後に念願のワ
イン造りをスタート。サンテミリオンの選び抜いた畑の区画を購入し、シャトー・ヴァランドローを生産。
わずか二年でトップシャトーと方を並べるほどの評価を得るなど、ボルドー最高のサクセスストーリー
はワイン愛好家の伝説となる。彼の持ち味である、ずっしりと存在感のあるワインは地道な畑仕事の
たまもの。一房一房丁寧に気の遠くなるような厳しい仕事が行き届いているからこそ、その後のワイ
ン造りが生きる。彼に続く若い醸造家の手本にもなっている。今やテュヌヴァンは生産者としてだけ
でなく、醸造コンサルタント、そして同時に自身のワイン会社を持ち、幅広くワイン界に貢献している。
バッド・ボーイもジャン・リュック・テュヌヴァンの遊び心、そして彼のワイン造りへの姿勢がふんだんに
盛り込まれたワインとして 2006 年ファーストヴィンテージがリリース。高品質低価格であるならたとえ産地をボ
ルドーとしなくても、という型破りのワインとして注目を集める。従来の原産地呼称制度に対する彼の挑戦でもあ
り、そんな気概の表れが“Bad Boy”である。もちろんワイン自体の出来は極めて上質。樹齢 40 年のメルローが
主体となっていますがダークチェリーやブラックベリーのような黒果実の香りにコーヒーを思わせる香ばしさのあ
る、重厚で凝縮感を大いに感じるワインです。生産量は偶然とは思えぬ 6666 ケース(6 入り)。このワインの由来となったのは、ジャン・リュックを
“やんちゃ者”と評価したロバート・パーカーJr.の言葉。
Ch.Fort de Roquetaillade Blanc
(シャトー・フォール・ド・ロックタイヤード・ブラン)
ボルドー白ワインの概念を覆す瑞々しさと好バランス
14 世紀初め当時のローマ法王クレマン5世の甥によって建てられた歴史
あるシャトー。当時は戦略拠点としての役割を担っていたが今は美しいぶ
どう畑に囲まれ、観光名所として当時のままの外観を保ち、醸造設備はこ
の城内を改装したセラーに配備されている。2000 年ヴィンテージでデビュ
ーしたワインだが、もともとこのシャトーが持つ畑は平坦なグラーヴ地区にあ
って比較的高低差のある畑は水はけに優れ、ミネラル分を豊富に含んだ
細かな貝殻や石灰岩が層となっており、ソーヴィニヨン、セミヨンなどの白
葡萄品種には絶好の条件が整っていた事に加え醸造家ステファン・ドゥル
ノンクールの手腕により極めて短期間で成功を収める。専門家による高評価を得た事も大きく
影響しているが、一時のブームで終わらない人気がこのワインの本質を表している。100%手摘
みで低収量(40hl/ha)。除梗後に選果台で厳しく選果したのちは可能な限りシンプルに醸造を
まとめ、コストパフォーマンスの優れたワインながら良質の葡萄のポテンシャル最大限に引き出す手法が取られている。その結果ミネラル、酸味、
果実感が高いレベルで融合し、爽やかでありしっかりとした葡萄の要素も感じさせる。工業的に大量生産される最近のボルドーワインとは明らかに
異なる”温かい味”を思い出させてくれるワインである。
【その他のテクニカル情報】
▽Se50%、S.B.50% 収穫:100%手摘み 収量:45hl/ha 除梗:100% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク 熟成:約 8 カ月(ステンレスタンク)
L (Generique) Sauternes
(エル/(ジェネリック)ソーテルヌ)
世界最高の貴腐ワインが産んだジェネリック
残念ながらシャトーの名称を明確にすることは出来ないが”世界最高の貴腐ワインを造る”といえば誰もがその名前
を浮かべることができる。シャトー・ラフィット、シュヴァル・ブラン、オーゾンヌと同じように今や簡単には手の届かない
存在となってしまったシャトーにもセカンドワインという逃げ道が存在する。しかしセカンドワインを生産しないこのシャト
ーは文字通り高嶺の花となり、通常の流通網からさえ姿を消しつつある。しかしそうなってしまったのにも、それなりの
理由があり常にトップでい続ける努力を怠らない狂信的とも言える品質の追求に余念がないからである。一部ではあ
るが以下に挙げたいくつかの具体例によってこのシャトーの姿が見えてくる。






固有の微気候を伴う完璧な立地条件がある。
8hl/ha の超低収量。
97km にも及ぶパイプを用いた精巧な排水システムを設置した。
セカンドワインを生産しない
経済的な損失やトラブルを斟酌せずに、最も良質なワインだけを生産しようという狂信的とも言える執念が存在する。
最高の品質が維持できないと判断されるとその年は一本も生産されない。
ストイックなまでの姿勢は畑仕事にとどまらずセラーにおいても厳しい基準が設けられ、もともと少ない生
産量は毎年数樽がボトリングされずそれらの樽はこのシャトーの名を冠することなく他者へ販売される。し
かし他のシャトーと異なりセカンドワイン、サードワインを生産しないため樽で選別される工程の最後の部分
まではグランヴァンとして扱われ、実質的なワインの品質はグランヴァンと変わらない極めて高いものとな
る。このワインはその数樽を独占的に定期購入するネゴシャンが瓶詰め後に引き取りジェネリックワインと
して販売されたもの。
▽Se80%、SB20%
商品記号
ワイン
AOC
Rauzan Segla Lamouroux
69T06 Ch.
シャトー・ローザン・セグラ・ラムルー
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
メモ
ローザン・セグラの
5,900
もう一つのセカンド
在庫
濃厚かつエレガント
◎
元ムートンの醸造長が育てた
シャトー
◎
ル・ドームを生み出した秀逸シャ
トー
W.A.-92pt
シュヴァル・ブラン畑の地続き
◎
300年以上前から完全無農薬
◎
W.S.-90pt
◎
Margaux
2008
赤
750ml
Haut Medoc
2010
赤
750ml
3,500
Haut Medoc
2010
赤
750ml
2,800
St Emilion
GC
2010
赤
750ml
3,900
St Emilion
GC
2003
赤
750ml
4,300
St Emilion
GC
2008
赤
750ml
4,800
Castillon C.D.
Bord.
2009
赤
750ml
3,200
Bordeaux
Superieur
2009
赤
750ml
2,500
AC Bordeaux
2008
赤
750ml
3,900
Grave Blanc
2010
白
750ml
2,300
Sauternes
2009
白
750ml
7,000
◎
〈品種〉カベルネ・ソーヴィニヨン59% メルロー36.5% プティ・ヴェルド3% カベルネ・フラン1.5%
de Gironville
69V84 Ch.
シャトー・ド・ジロンヴィル
新入港
〈品種〉メルロー50% カベルネ・ソーヴィニヨン40% プティ・ヴェルドー10%
Real
69R63 Ch.
シャトー・レアル
〈品種〉カベルネ・ソーヴィニヨン55% メルロー35% カベルネ・フラン10%
Teyssier
69R58 Ch.
シャトー・テシエ
〈品種〉メルロー70% カベルネ・フラン30%
Pavillon Figeac
69P51 Ch.
シャトー・パヴィヨン・フィジャック
◎
〈品種〉メルロー65% カベルネ・フラン35%
d'Arcole
69S81 Ch.
シャトー・ダルコル
〈品種〉メルロー70% カベルネ・ソーヴィニヨン30%
最新価格表にてご確認ください
Moya
69R59 Ch.
シャトー・モヤ
〈品種〉メルロー93% カベルネ・ソーヴィニヨン7%
69N93 Ch. Fleur Haut Gaussens
シャトー・フルール・オー・ゴーサン
◎
〈品種〉メルロー90% カベルネ・ソーヴィニヨン5% カベルネ・フラン5%
Luc Thinevin Bad Boy
69D85 Jean
ジャン・リュック・ティヌヴァン・ボーイ
W.S.-88~90pt
○
〈品種〉メルロー95% カベルネ・フラン5%
Forts de Roquetaillade Blanc
69S04 Ch.
シャトー・フォール・ド・ロックタイヤード・ブラン
○
〈品種〉ソーヴィニヨン・ブラン50% セミヨン50%
L (Generique) Sauternes
69P99 エル・(ジェネリック)・ソーテルヌ
〈品種〉セミヨン80% ソーヴィニヨン・ブラン20%
貴腐ワイン最高峰シャトー
のデグラッセ
△