2014 年度第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 1 単答記述問題 誤字,脱字,漢字間違いは0点。 2 論述問題 ① 「設問別加点基準」に基づき加点する。また,その他各問題の主旨に適した解答にも適宜加点する。ただし, 満点を超える得点は与えない。 ② 以下の「共通減点基準」に基づき減点する。 3 共通減点基準 ① 加点要素における誤字・脱字および漢字の間違いは1点減点。 ② 地理用語のかな書きは、記述問題では1点減点、論述問題では加点ポイントであれば1点減点、加点ポイント に関係ない箇所であれば減点なし。 ③ 字数は解答欄に収まっていれば可とするが、解答欄に収まっていても字数が明らかに超過しているとわかるも のについては1点減点。 *減点しなくていい要素,その他の注意 ① 地理用語に関して,漢字の新字体/旧字体や,スロヴェニア⇔スロベニア,パキスタン⇔パキスターンといっ たカタカナ表記の通念の範囲内での異体に関しては減点はしない。 ② 加点要素以外で誤った記述があった場合,その部分は0点だが,減点はしない。 ③ 加点項目は内容的に整合性が取れていればよく, 字句の順序や表現は必ずしも完全に一致していなくてもよい。 ④ 文章が未完のものも減点しない。 4 採点記号について 1.<□□□□> 加点ポイント 2.□□□□× 事実に誤認あり 3.□□✔□□ 誤字あり/脱字あり 1/6 2014 年度第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 5 設問別加点基準 (Ⅰ)50 点 問 1 25 点 マレーシア、モーリシャス、トリニダードトバゴ、ガイアナ、フィジーの旧イギリス植民地には、同じイギリス植 民地で余剰労働人口を多く抱えていたインドから、 さとうきびや天然ゴムの農園労働力などとして 19 世紀以降に大 量の移住者が流入した。彼らのなかには現地で経済的に成功を収めた者もいる。サウジアラビア、アラブ首長国連 邦、クウェートの西アジア産油国には、1970 年代の石油危機以降のオイルマネーによる経済発展を背景に、都市・ インフラ整備の建設労働力としてインド人の移住がみられた。彼らの多くは数年間の出稼ぎ労働者である。 (252 字) ■グループ分け □マレーシア、モーリシャス、トリニダードトバゴ、ガイアナ、フィジー 2点 1 つでも間違いを含んでいたら 0 点 国名は 3 つ以上あげていること 「マレーシアやフィジーなどの旧イギリス領」などのように、あげている国が 2 つ以下の場合は 1 点 □(これらは)旧イギリス植民地 3点 「旧英領」 、 「英領」 、 「イギリス植民地」なども可 「PIO が多い」と書いてあるものは加点なし □サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート 2点 1 つでも間違いを含んでいたら 0 点 国名は 2 つ以上あげていること 「サウジアラビアなどの西アジアの産油国」などのように、あげている国が 1 つだけの場合は 1 点 □(これらは)西アジアの産油国 3点 「中東の産油国」も可 「西アジア」 、 「中東」 、 「産油国」のみは 2 点 「NRI が多い」と書いてあるものは加点なし ■旧イギリス植民地 □植民地時代にインド人が流入 3点 「植民地時代に」がないものは不可 □インドも旧イギリス植民地 2点 「旧英領」 、 「英領」 、 「イギリス植民地」なども可 □(彼らは)さとうきびや天然ゴムなどの栽培労働力として移住 3点 作物名を書いていないものは 2 点(さとうきびか天然ゴムのどちらかを書いてあれば可) 作物名に間違いを含むと 1 点 「プランテーション農園の労働力」 、 「農業労働力」なども可 「商人として移住」と書いてある場合は 1 点 ■西アジアの産油国 □石油危機以降、インド人が移住 3点 「オイルショック以降」 、 「1970 年代以降」も可 □(彼らは)建設労働力として移住 2点 □数年間(短期間)の出稼ぎ労働者が多い 2点 2/6 2014 年度第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 問 2 25 点 インドネシアのヒンドゥー教徒の大部分は、4 世紀以降にヒンドゥー教を受容した先住民の子孫であるが、アメリ カ合衆国のヒンドゥー教徒は、 現代におけるインドからの移民が中心である。 前者は信者がバリ島に集中しており、 独自の発展を遂げた宗教文化が外貨獲得のための重要な観光資源となっている。後者はインドから移住した高学歴 で英語話者でもあるコンピュータソフト技術者らが、シリコンヴァレーなど西海岸を中心とする先端産業集積地域 で活躍しており、インドへの送金や投資、帰国後の起業によって、インド経済にも大きく貢献している。 (252 字) ■インドネシアのヒンドゥー教徒 □先住民の子孫 2点 □(先住民は)ヒンドゥー教を信仰 2点 「インドネシアには 4 世紀頃にヒンドゥー教が伝わる」なども可 □(ヒンドゥー教徒は)バリ島に集中 3点 □ヒンドゥー文化がインドネシアの重要な観光資源 3点 ■アメリカ合衆国のヒンドゥー教徒 □近年のインドからの移住者が多い 3点 □(移住者は)コンピュータソフト技術者が多い 3点 □(彼らは)理数系の高学歴労働力、英語話者 3点 「英語」と「理数(数学)系」に触れてあれば 3 点、どちらか一方しか書いていない場合は 2 点 □(彼らは)先端技術産業の集積地域に居住 3点 「シリコンヴァレー」など先端産業集積地域の名称を書いても可 □インドへの送金や投資でインド経済に貢献 3点 「インドへ帰国後に起業」なども可 3/6 2014 年度第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 (Ⅱ)50 点 問 1 20 点 日本では祝祭日にあたる週休日以外の休日が多く、自由に休みが取れる年次有給休暇が少ないため、長期休暇が取 りにくく、長期滞在型の余暇活動が定着するヨーロッパとは異なり、短期間で観光地を巡る短期周遊型の余暇活動 が中心となる。日本の余暇活動の時期は年末年始やゴールデンウィークなどの特定の休日に集中するため、交通機 関や宿泊施設では繁忙期と閑散期の差が大きく、年間を通して稼働率が安定しないので経済効率は悪い。 (200 字) ■日本の休日の特徴 □週休日以外の休日が多く、年次有給休暇が少ない 2点 「年次有給休暇が少ない」ことに触れていない場合は 0 点 「週休日以外の休日が多い」ことに触れていない場合は 1 点 □(年次有給休暇は)個人で自由に休みが取れる休暇 2点 ■ヨーロッパとの比較 □日本は長期休暇が取りにくい 2点 □(そのため)短期周遊型の余暇活動が中心 3点 「短期間で観光地を巡る」 、 「短期間で観光やショッピングが中心」なども可 「短期間の余暇活動」のみは 2 点 □ヨーロッパでは長期滞在型の余暇活動が中心 3点 「滞在型」も可 「長期間の余暇活動」のみは 2 点 ■日本の観光業の問題点 □余暇活動は年末年始、ゴールデンウィーク、夏休み(盆休み)に集中 3点 「余暇活動は特定期間に集中」だけで、具体的に書いていない場合は 2 点 □交通機関や宿泊施設の繁忙期と閑散期の利用率の差が大きい 3点 □(そのため)稼働率が安定せず、経済効率が悪い 2点 4/6 2014 年度第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 問 2 20 点 リゾート法による開発は、自然環境の豊かなところに巨額の資本を投下してリゾートホテル、ゴルフ場、スキー場 などを建設するものが中心であった。自治体では固定資産税や観光収入は増加したが、上下水道の整備やごみ処理 費用などの公共投資が増大し、財政負担が大きくなったことに加えて、自然環境の破壊や地価高騰などの問題も引 き起こした。さらに、バブル経済の崩壊によって経営が行き詰まり、地域振興の目的を果たせないものも多かった。 (205 字) ■リゾート法による開発の特徴 □自然豊かなところに巨額資本を投下して施設を建設 2点 □(施設の例)リゾートホテル、リゾートマンション、ゴルフ場、スキー場、マリーナなど 4点 建設された施設の例を 2 つ以上あげて 4 点(最大 4 点) 、1 つだけの場合は 2 点 他にリゾート法による開発例として正しいものなら可 □(開発の成果)税収や観光収入の増加、雇用機会の拡大など 2点 具体例は 1 つで可(2 つ以上書いてあっても最大 3 点) 他にリゾート法による開発成果として正しいものなら可 ■問題点 □自然環境の破壊 3点 「森林破壊」 、 「海洋汚染」 、 「生態系の破壊」など具体的に書いても可 「森林破壊や生態系の破壊が進み」などと 2 つ以上書いてあっても最大 3 点 □地価高騰 3点 □上下水道整備やごみ処理施設建設などの公共投資が拡大、財政負担が重い 3点 財政負担が重くなる要因についても触れること 上下水道整備やごみ処理施設建設などに触れず、 「財政負担が大きい」だけなら 1 点 □バブル経済の崩壊で経営破たん 3点 5/6 2014 年度第 2 回 11 月阪大本番レベル模試地理 採点基準 問 3 10 点 グリーンツーリズムとは都市生活者が農村に滞在しながらその地域の自然や生活文化に触れたり、農作業を体験す る余暇活動のことで、農産物の地産地消や農村での雇用機会の拡大などが地域の活性化につながると期待されてい る。 (104 字) ■グリーンツーリズムとは □農村(農山漁村)に滞在 2点 「農家に滞在」 、 「農家民宿に滞在」なども可 □(内容)自然や生活文化に触れる、農業体験を行う、農家の人々と交流など 3点 グリーンツーリズムの具体的な内容を 2 つ以上あげて 3 点(最大 3 点) 具体例が 1 つだけの場合は 1 点 生活文化のところは「郷土料理を楽しむ」など具体的に書いても可 他にもグリーンツーリズムの内容として適当なものは可 ■グリーンツーリズムの効果 □農村地域の活性化 1点 □(その例)農産物の地産地消 2点 「地元の農産物の消費、販売の拡大」なども可 □ 宿泊施設や売店などでの雇用機会の拡大 2点 他にも農村地域の活性化につながる具体例として適当なものは可 6/6
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