プレスリリース カルティエ スタイルと歴史 2013 年 12 月 4 日 – 2014 年 2 月 16 日 グラン・パレ サロン・ドヌール その名前の有名さとダイヤモンドの輝きの陰に隠れているせいか、この名門ジュエラーの複 雑で豊かな歴史はあまり知られていません。しかしながらカルティエは、装飾美術の歴史の 中で非常に重要な役割を演じてきたのです。「王の宝石商」としてのクラシックな作品から、 幾何学的なデザインとエキゾティックな魅力の間にある、モダンなスタイルの革新的な作品 に至るまで、カルティエのクリエーションは、人々の好みと社会規範の変遷に関する興味深 い証言になっています。実用的であると同時に洗練されたオブジェでもある、ジュエリーと 時計。カルティエは 20 世紀を代表するエレガントな著名人たちを魅了してきました。 『Cartier. Le style et l’histoire(カルティエ、スタイルと歴史)』展は、芸術史の展覧会のよ うに企画考案されています。正真正銘の芸術作品であるカルティエのクリエーションは、用 途とスタイルの変遷を背景に展示されます。1847 年の創業から 1970 年代の半ばまでのカル ティエの歴史は、フォルムに関して行われた様々な研究について知る機会になると共に、そ の本質的な美しさのためだけでなく、社会的な役割のためにもジュエリーやアクセサリーを 使用していた、洗練された社会の内部を覗いてみるまたとない機会を提供します。 ジュエリー、オブジェ、腕時計、置時計など約 600 点が、ドレス、コート、その他のアクセ サリーや数点の家具だけでなく、絵画や広告写真、グラビア、ファッション雑誌など、当時 のアートライフとセンスを物語るものと共に展示されます。メゾンの歴史を画したそれぞれ の時期を豊かなものにした要因を一堂に集めたこの展覧会は、カルティエのスタイル的な選 択を展望することを意図しています。300 点近い下書きと数多くの補足的なアーカイブ(在 庫台帳、アイデアノート、ラ・ペ通りの店舗関連のデッサン、写真、石膏作品など)が、創 作の舞台裏を物語ることにより、展示をさらに豊かなものにしています。 カルティエをテーマにしたこれまでで最大規模となるこの展覧会は、式典用のジュエリーか ら、バニティケース、シガレットケース、リストウォッチという 3 つの現代性の象徴を経て、 最もプライベートな作品に至るまで、制作されたすべての種類のオブジェを展示することに より、名声を築き上げてきたすべての活動が一つたりとも欠けることなく紹介されています。 展示コースの全体を通して、カルティエの歴史における代表的な作品が重要な位置を占めて います。その最たるものとしては、アトリエの技巧と一部の顧客の功名心の証となる、一連 の豪華なティアラがあります。また、カルティエのアイデンティティにおける時計製造の重 ティアラ、カルティエ パリ、1914年、写真 Vincent Wulveryck、カルティエ コレクション、© Cartier 要性を強調するために、この展覧会には、そのいずれもが洗練とノウハウを示す傑作である、 思わず目を見張るほど見事なミステリークロック約 18 点も集められています。 展示されている作品は、主としてカルティエ コレクションの中で保管されているものです が、それ以外にも公共機関(装飾芸術美術館、ガリエラ美術館、フランス国立図書館、オペ ラ座図書館・美術館、装飾芸術図書館など)やプライベートコレクションから貸与された作 品約 50 点が加えられています。モナコ公室コレクションからの公式のものと私的なものを 取り混ぜた格調高い約 20 点の作品は、特にグレース公妃の洗練された趣味を忍ぶことがで きます。一方で来場者たちは、巨大な穀物会社の相続人で、ロシアとフランス美術の大コレ クターであり、カルティエ ニューヨークの大得意客だったマージョリー・メリウェザー・ ポストが晩年を過ごしたワシントンの邸宅内に設立された「ヒルウッド財団」の特別な支援 により、彼女の非凡な個性について知ることができるでしょう。カルティエの大得意客だっ た女優や相続人(バーバラ・ハットン、マレーネ・ディートリッヒ、エリザベス・テイラー、 マリア・フェリックス…)、当時は雲の上の存在だったが今ではより身近になっているイン ドのマハラジャたち、あるいはその思い出が多かれ少なかれ後世に名を残している異なる時 代のトレンドセッターたち(デイジー・フェローズ、モナ・ビスマルク、ウィンザー公爵夫 人…)。展覧会は、メゾン カルティエの歴史を象徴する人物たちの思い出に彩られていま す。 最近改装されたサロン・ドヌールの格調高い雰囲気の中で開催される初の展覧会となる 『Cartier. Le style et l’histoire(カルティエ、スタイルと歴史)』展は、詩的な美しさが大き な比重を占める会場構成によってさらに美しくなった、この壮麗な空間を舞台に行われます。 ジュエラーのブティックの外観とはかけ離れて、展示コースは明確に異なった時代と雰囲気 を持つ真の歴史のごとく展開され、この豊かな歴史を理解するのに十分な鍵を見学者に与え ながらも、オブジェの魅力が自由に発揮されるようにするという、この展覧会の二重の意図 が感じられるものになっています。 ........................... 監修:Laurent Salomé(Rmn‐グラン・パレ チーフキュレーター兼学術ディレクター)、 Laure Dalon(キュレーター、助手) 会場構成:Nicolas Groult、Sylvain Roca ........................... 開館時間:12 月 4 日~1 月 6 日:水曜~土 曜の 10 時~22 時、月曜と日曜の 10 時~20 時。 1 月 8 日~2 月 16 日:毎日 10 時~20 時、水 曜の夜は 22 時まで。火曜は休館。 クリスマス休暇期間中:毎日 9 時~22 時 (ただし火曜は休館)。 Editions de la Réunion des musées nationaux – Grand Palais, Paris 2013 カタログ、装丁本、384 ページ、図版 700 点、45 € プレス窓口: Réunion des musées nationaux – Grand Palais 254-256 rue de bercy, 75577 paris cedex 12 入場料:11 €、割引料金 8 € Florence Le Moing [email protected] 01 40 13 47 62 お問い合わせ&ご予約: www.grandpalais.fr Julie Debout [email protected]
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