Car Life Research : 2006年1月 ガリバー自動車研究所レポート 2006年、注目のクルマは? 2006年の幕明け早々、「各企業がこれまで抑えていた新規採用を再開する」という ニュースが流れるなど、昨年から引き続く景気上昇への期待は高まっている。そん な中、「どんなジャンルのクルマが話題になるのか?」をユーザーに聞いてみた。 ■調査概要 調査期間 2005年12月 調査対象 自動車を所有している18歳以上のインターネットユーザー 調査実数 1000サンプル (有効回答数) 調査方法 インターネット調査 調査企画 ガリバー自動車研究所 調査協力 C-NEWS ■主な内容 ・ライバルのミニバンが登場しなかったことで、「ホンダ・エリシオン」が今年の話題を独占!! ・2004年に登場した新型車種のうち、あなたが気になったモデルはどれですか? ・2004年に登場した新型車種のうち、あなたが実際に購入したくなったモデルはどれですか? ・2005年、トヨタ/ホンダ/日産の三大ブランド追撃の一番手はマツダ !! ・2005年、あなたは どのタイプのクルマが流行る と思いますか? ■レポートに関するお問い合わせ 株式会社ガリバーインターナショナル 広報部 〒100-6425 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング25F TEL 03-5208-5501 FAX 03-5208-5511 ■レポート総合企画/制作 佐藤 誠 (ガリバー自動車研究所) Car Life Research : 2006年1月 2006年、注目のジャンルは男性が高級車、女性はハイブリッドカー ~ 中古車市場での注目株は、さらに手頃な価格で買うことのできるコンパクトカー ~ 「2006年はどんなジャンルが話題になるのか?」をユーザーに聞いてみたところ、「ハイブリッドカー」や「レクサス」に 対する数値で男女に明確な差が表れた。 中古車に至っては、デビュー1年ではまだ「レクサス」は早いという認識か、むしろ中古だと購入額がさらにお得になるコ ンパクトカーや、3年が経過して値頃感の増してきた第2世代ハイブリッドカーの注目度が高い。 ■ 女性票を集めるハイブリッドと、次期型「セルシオ」への待望票を集める「レクサス」に注目!! Q 2006年は どのようなジャンルの車が話題になると思いますか?(単一回答) 女性 : 500人 男性 : 500人 その他 2.6% 軽 5.8% SUV 5.4% SUV 5.6% ミニバン 13.8% その他 1.0% ミニバン 軽 13.2% 15.0% ハイブリッド セダン 6.8% カー 34.0% 高級車 20.6% セダン 5.2% ハイブリッドカー 37.8% 高級車 スポーツカー スポーツカー 9.8% 14.8% 8.6% まずは2006年のクルマ注目ジャ ンルについて男女別に聞いてみた ところ、ともにハイブリッドカーに対 する期待感が大きく、平均で35.9% の割合を占める。若干、女性の関 心度が高いのは、環境や燃費に敏 感な特徴の表れだろうか?特に今 年は「レクサスGS」や「トヨタ・エス ティマ」のハイブリッドモデル登場 が予定されており、クルマ業界の 話題をさらうことは間違いない。 一方の男性側で顕著なのは高級 車。ほとんどの男性は「トヨタ・セル シオ」の後継モデルとな「レクサスL S」のことを指していると思われる。 ■ 「レクサス」は中古ではまだ早い!? 注目の中古車はコンパクトカーと第2世代ハイブリッドカーが票を二分 Q 2006年に 中古車を購入するなら、どのような車に注目しますか?(単一回答/1000人) 注目の中古車となると、女性層の圧倒的な期待を受けること もあって、国産/輸入を問わず「コンパクトカー」への注目度は かなり高くなっている(女性:34%、男性:23%) 。 また「ロハス・ブーム」の影響と、2代目「トヨタ・プリウス」がデ ビューから3年目を迎え、さらに「トヨタ・ハリアーハイブリッド」な ど『第2世代ハイブリッドカー 』たちが2006年にある程度は中古 車市場に出回ってくることに対する期待感が25%と大きい。 意外なのは「レクサス」だが、まだデビュー1年という早さか、そ れとも中古車では興味のないということの表れだろうか。逆に5 ナンバーサイズミニバンで使い勝手のいい「トヨタ・ウィッシュ」 が11%と2ケタの支持率を得ているのとは対称的な結果となっ ている。 その他 5.5% 5.6% クラウン& マジェスタ 国産or輸入車 のコンパクトカー 28.9% ウィッシュ 10.8% BMW5シリーズ 6.2% 2代目プリウス やハリアーハイ ブリッドなど 25.4% エスティマ 11.6% 6.0% レクサス 1 Car Life Research : 2006年1月 道路特定財源の一般財源化に対し、賛成:約2割、反対:約4割 !! ~ 2006年の自動車業界最大の争点、反対派の半数が「高速道路を値下げ」を主張 ~ “聖域なき構造改革”を掲げる小泉政権が、その標的のひとつとしたのが「道路特定財源」。ガソリンに課税される「揮 発油税」、自動車購入時にかかる「自動車取得税」、車検時の「自動車重量税」などから構成されるこの特定財源、本来は 道路建設や補修などに使われるべき類のモノである。しかし昨年末、政府・与党は新規の道路建設といった公共事業の 削減などによって見込まれる余剰金を、「国の借金の返済」や「社会保障関係費」などの一般財源に回そうという考えをま とめた。これに対し、負担する側であるユーザーの意見を聞いてみた。 ■全国のリッター平均130円を突破したガソリン価格。もし税率が下がれば、ユーザーの負担は大幅に軽減。 Q 政府・与党は、「道路特定財源に関して暫定税率を維持したまま2006年以降に一般財源化する」 との基本方針を正式決定しました(2005年12月現在)が、あなたはこの決定に対して賛成ですか? 反対ですか? (回答数:1000人/単一回答) どちらでも ない 40.7% 賛成 20.9% 反対 38.4% 賛成派は20.9%と反対派の約半分。とはいえ、マスコ ミでは反対派寄りの論調が多い中で、クルマ非所有者 ではなく所有者の2割以上が賛成としているデータに対 しては、「意外」と思わざるを得ない。国の財政状況は、 こうした余剰財源から流用せざるを得ないほど逼迫し ている、と考えているユーザーが多いということだろう。 しかし、この『道路特定財源』とは、文字通り「道路の ために使われる」というのが本来の主旨である。4割近 くのユーザーが反対しているのは、「他のことに使うな ら、その前に税率を下げろ!!」という叫び声に違いない。 例えば、最近の大きな負担となっているガソリン代も、 本来の税率に戻すだけで大幅な値下げになるのである。 ■ 反対派の過半数が「財源が余るなら有料道路の料金を下げろ!!」 また、地方の道路整備を望む声も約1割 !! Q 2007年度から 「道路特定財源のうち年間数千億円の財源が余る」 と言われていますが、 自動車所有者としてこの余剰財源を、どのような目的で使用するべきだと思いますか? (回答数:384人/単一回答) 都心部の渋滞対策 8.3% 交通事故を抑制す るような安全対策 8.3% 環境対策 8.3% その他 5.5% 高速・有料道路 の料金値下げ 49.5% 地方の道路整備 9.9% 開かずの踏み切り 対策 5.7% 市街地を中心とした 無電柱化の促進 4.4% 上記の質問で「反対」と答えた384人に、「では、道路 特定財源の余剰金は、どのような目的で使われるべ きか?」と聞いたところ、「高速/有料道路料金の値 下げ」という回答がほぼ半数を占めた。それだけ、日 頃から道路料金に対する割高感を抱いているというこ とである。 それ以外では、約1割の「地方の道路整備」が2番目 に挙がる。小泉政権によるこの一般財源化案は、ある 種の「地方切り捨て案」と受け取っても大げさではない。 「大都市がある程度の道路整備を完成したので、もう 十分だろう」的な考えに基づいているという印象は否 めないが、大地震などの緊急事態に備え、地方こそ道 路網の整備が急務ではないだろうか? 2 Car Life Research : 2006年1月 高級車戦争に出遅れた日産とホンダ。ユーザーはインフィニティに期待 ~ 「メルセデス」は「レクサス」永遠のライバル!! コアなファンが多い「BMW」は方向性が違う!? ~ 昨年、自動車業界の話題を独占したのは「レクサス」だったといっても過言ではない。そして今年、現行型「セルシオ」の 後継モデルとして「レクサスLS」の発売が決まっており、再び高級車市場を活性化させることだろう。しかし、他メーカーが この状況を手をこまねいて眺めているわけではなく、既に昨年末、ホンダが北米で展開している「アキュラ」ブランドを2008 年の秋から日本国内に導入することを決定し、いずれは日産もこうした動きに追随してくることは予想される。2006年、こ の高級車市場がどう展開していくのか、ユーザーの声を集めてみた。 ■ 「レクサス」の敵はメルセデスだけでなく、身内にもアリ。 “コダワリ路線”のBMWはライバルと認められず!? Q ライバル 2006年、「レクサス」最大の となるのは、どのブランドだと思いますか? (回答数:1000人/単一回答) その他の 日産 (インフィニティ 含) 11.5% ホンダ (アキュラ含) トヨタ自身 6.6% 23.0% その他の輸入車ブランド 4.1% 国産ブランド 3% M・ベンツ 37.2% BMW 15.0% 「レクサス」立ち上げ当初から、最大のライ バルと目されてきた「メルセデス・ベンツ」が やはり4割近くの票を集めるが、次点は「BM W」ではなく「トヨタ自身」と見られているのが 面白い。「トヨタ・セルシオ」がレクサス・ブラン ドになってしまうものの、クロカン4WDの最 上級モデルである「トヨタ・ランドクルーザー1 00」が年末にフルモデル・チェンジを控える など、“意外な敵”は身内になるかもしれない。 モテオヤジ車の代表ブランドである「BMW」 の得票が少ないのが意外な点だが、むしろ 「ベンツ」や「レクサス」といった大衆高級車と は一線を画したこだわり路線が「BMW」らし さだろう。 ■ 北米ブランド導入は2008年以降となるホンダと日産。 しかし、期待値の高さは「インフィニティ」に軍配 !! Q 「アキュラ」 「インフィニティ」 ホンダの と日産の 、 あなたはどちらの高級車に期待しますか? (回答数:1000人/単一回答) どちらにも 期待しない 27.6% 両方に期待 15.9% アキュラ 24.2% インフィニティ 32.3% 「レクサス」の成功に対して、同じく北米で別名ブランド 展開をしているホンダと日産も追従しようというのは、至 極当然の流れ。既にホンダが、「アキュラ」ブランドを2008 年秋に国内導入しようという姿勢を一足早く見せており、 かつて一世を風靡した「ホンダ・NSX」 の後継モデルもこ こに含まれる。「レクサス」vs「アキュラ」の対決、今から楽 しみだ。 しかし、ユーザーの期待は日産の「インフィニティ」の方 が大きく、「アキュラ」より約1割多い。この差は、単純に日 産とホンダに対する期待値の違いだとも考えられるが、一 方で、80年代後半から一代だけ発売された高級セダン 「インフィニティQ45」のお陰でユーザーには馴染みがあ るのかもしれない。いずれにしても、2006年以降も引き続 き高級車市場戦争が激化していくのは間違いない。 3 Car Life Research : 2006年1月 団塊世代が退職金で買うのは 「高級セダン」 か 「ミニバン」 ~ ブームの予感 「ご当地ナンバー」 の あったらいいなランキング は富良野が1位~ 団塊世代が一斉に定年を迎え始めることによって、大量の人材不足が懸念される2007年問題。辞められる側は大変 だが、辞める側は退職後の生活に胸を躍らせていることだろう。その2007年に残すところあと一年、定年後にクルマを 買う人も多いであろう「団塊世代に人気が出るクルマのジャンルは何か?」を調査してみた。 また、今年中に実現する 大きな話題として、「ご当地ナンバー」の導入がある。そこで、ユーザーが願う「実現して欲しいご当地ナンバー」を聞い てみたところ、最も多かった回答はドラマでもお馴染、あの北の地であった…。 ■ 「退職金でレクサス購入」がトレンドになる!? スポーツカーで老夫婦がドライブっていうのもカッコいいけど… Q 団塊世代 の人たちの定年後のクルマとして、最も人気が集まりそうな車はどのよう なジャンルだと思いますか? (回答数:1000人/単一回答) SUV 4.7% 輸入車 3.6% その他 1.6% スポーツカー 4.5% コンパクトカー 17.4% 高級セダン 44.3% ミニバン 23.9% 退職をすれば退職金が入ることを考えれば、「高 級セダン」が44.3%と大半を占めるのは納得。「トヨ タ・セルシオ」の後継モデルとなる「レクサスLS」が 今年の新型車の目玉だが、こうした団塊世代の退 職者には最適の一台と言える。 次点の「ミニバン」は、たまに孫たちを乗せて… などという元気なおじいちゃん、おばあちゃんの選 ぶクルマだろうか。個人的には、「年をとってもアク ティブな生活を楽しんでます」的な感じがして好感 が持てる。 でも一番カッコいいのは「スポーツカー」。長年連 れ添ってくれた奥さんを助手席に乗せて走りに行く …というのが流行る日本であって欲しいですね。 ■ 正反対の「富良野」と「六本木」がTOP争い !! 「甲子園」が3位、「秋葉原」は9位、今年注目の「表参道」は !? Q あなたが「あったらいいな」と思うご当地ナンバーは? (回答数:1000人/複数回答) BEST 10 第1位 第2位 第3位 第4位 第5位 第6位 第7位 第8位 第9位 第10位 富良野 六本木 甲子園 渋谷 お台場 小樽 白金 恵比寿 秋葉原 代官山 214 票 208 票 194 票 146 票 140 票 139 票 114 票 100 票 99 票 97 票 今年は「仙台」「会津」「伊豆」「鈴鹿」などのご当地ナンバー 導入が予定されており、一種のブームとなるであろう。そこで、 「あったらいいなと思うナンバーBEST 10」を割り出してみた。 200票を超えてトップを争ったのが、ドラマ『北の国から』で 有名な「富良野」と、IT企業の社長らが『ヒルズ族』ともてはや されている「六本木」という、全く正反対の地の組み合わせで のワンツーとなった。 北海道組では「小樽」も6位にランクインするという意外な健 闘ぶり。阪神タイガースのファンなら絶対に欲しくなる「甲子園」 は3位。『萌え~』のオタクブームと巨大な『ヨドバシカメラ』が 新設されて話題となったアキバこと「秋葉原」が9位。残りは東 京都内のオシャレ系スポットが入った。 また、2月11日に『表参道ヒルズ』がオープンすることで注目 を浴びるであろう「表参道」は16位、実現不可能と思われる歓 楽街の「歌舞伎町」が23位、「ススキノ」は25位に留まっている。 4
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