放射能除染ゲル 福活 本品は、環境省除染関係ガイドライン2版(平成25年5月)の 第2編「除染等の措置に係わるガイドライン等、Ⅱ.建物等の 工作物の除染等の措置」に用具等の例として掲載された「剥 離剤」に該当します。 株式会社 活里 製品の概要: 除染のために創られた新しい技術です。 製品の概要 高分子化合物とゼオライトの粉末を含む水性の不燃性液体です。放射性物質で汚染された建造物の材料 に、刷毛やローラーでペンキのように塗布します。乾燥したら皮膜をはがすだけの簡単な作業で、表面放 射能をしっかり下げることができます。水を使わないので飛散もなく、特殊な装置は一切不要です。音も 出さず、臭いもしません。 薄く塗布したのち、1日ほど乾燥します。乾燥したらはがします。 (写真では汚染されていないコンクリート板を使用しました。) 適用の対象 建造物の屋外で使用されるほとんどの素材、道路や地面に敷設される材料に幅広く使用することができ ます。建造物の材料では、コンクリート、陶磁タイル、ガラス、レンガ、石材、金属類、木材、プラス チック、壁材、防水シートなど殆どの素材に適用できます。地面では、コンクリート、アスファルト、イ ンターロッキング、ブロックなどです。屋根の素材では、瓦、トタン、樹脂製屋根材、雨どいに適用可能 です。 使用方法 本品を、容器から塗布する面に注いでから、市販のへら、ペイント用のローラ、刷毛などを用いて薄く 拡げます。広い場所の場合には、清掃用具の水切りも便利です。表面全体が黒くなるように塗布します。 塗布してから表面が乾燥するまでの間は、雨が当たらないようにします。一度乾燥すると、濡れても溶け ることはありません。乾燥したことを確認したのち、端から皮膜をはがします。はがしたフィルムは押し 付けると小さくなりますので、容積を減らしてからポリ袋等に入れて手に触れないようにしてください。 廃棄物の処理方法 除染後に得られる廃棄物の嵩が非常に少ないことが特徴です。反面、少量で沢山の放射性物資を含むの で、一般の廃棄物に捨てたり焼却することは、法令で禁止されております。市町村ごとに、安全な保管方 法を定めていますので、居住地の市町村の担当部署にご相談下さい。除染した敷地内に保管して、市町村 が回収することになっております。 除染性能の概要 素材や表面の粗さなどによって異なります。大体の目安として表面の放射能が、アスファルトでは 40%程度低下します。コンクリート、ブロック、木材では30%∼40%程度の低下率となります。同 一場所で2回実施すると更に低下します。除染前と比較したとき最大70%程度の低減率となりました。 本品の安全性 揮発性の有機溶剤や毒劇物を含みません。pHはほぼ中性です。飲み込んだ場合には多量の水を飲んで 医師の診察を受けてください。まれにアレルギー反応を起こす可能性のある物質を含みますので素手では 触れないで下さい。 1 適用対象: 殆どすべての建築・土木資材の除染に使えます アスファルト ブロック タイル・石材 ガラス コンクリート ゴム製防水目地 表面波型ブロック レンガ 樹脂製壁材 スレート アルミニウム他の金属材料 P-タイル サイジング トタン 樹脂製屋根材 木材(枕木) 丸太横断面 雨どい 丸太 例示されていない素材の除染に使う場合には、必ず事前に試してください 2 適用対象: 使ってはいけない、または注意を要する材料 使えません 紙(壁紙など)・布・カーペット これらの材料に塗布すると、深く浸透します。乾燥したあとではがすことが出来なくなります。 注意して下さい 塗装していない白木・ベニヤ板 これは、市販の「松材」です。木材の微細な孔に本剤がしみ込んで行くので 乾燥したのち剥したあとにわずかに着色が観られます。除染は出来ますが、少 しでも着色することを避けたい場合には、白木などには使わないで下さい。 乾燥後にはがした部分。薄く着色している。 注意して下さい 腐蝕して塗装がはがれた金属、トタン屋根 これは、屋外の塗装された鉄骨です。腐蝕して部分的に塗装がはがれていま す。このような金属材料に使用した際には、更に塗装がはがれる可能性があり ます。隙間に本剤が入り込んで硬化するからです。老朽化した塗膜がはがれや すいのでご注意して下さい。トタン屋根の場合も同様です。 塗装皮膜がはがれています。更に広がる可能性があります。 注意して下さい 雨どい 樹脂製の一般的な雨どいは、図のような連結箇所があります。接着剤で貼り 合わせて施工されていますが、本剤はわずかな隙間に入り込んでから固まりま す。連結部をはがすときには、注意してゆっくり作業して下さい。 雨どいの連結部分の隙間にしみ込んで固まります。 注意して下さい 樹脂製の屋根材 樹脂製の屋根材にも使用できますが、ザラザラした表面の場合や、表面に岩 石の粒子を埋め込んであるなど色々な材料がありますので、はがれにくい場合 があります。はがす前に散水して2∼3時間放置するか、雨天のあとに皮膜が 吸水してから作業するとはがしやすくなります。 高所でのはがし作業には散水後の作業をお勧めします。格段にはがしやすくなります。 注意して下さい 深い亀裂がある場合 除染前 大きな深いひび割れのある木材を除染した事例です。 本剤は粘性が高いので、亀裂にどこまでも流れ込むと いうことはありません。しかし深く入り込んだところ は乾燥に時間がかかります。十分乾燥時間をとると深 く入り込んだゲルも回収できます。 まくら木の除染例 除染後 深いひび割れのある木材などでは十分放置して乾燥してからはがして下さい。 一部のゲルが残っています 3 使い方: 薄く塗って乾いたら剥すだけの簡単な除染作業 塗布作業 除染しようとする場所の広さと表面の粗さによって色々な道具を使い分けると便利です。ここでは 一般的な事例を紹介します。 場所が広くて凹凸が少ない場合 キュービテナーから本剤を塗布箇所に注いで、幅の広いゴムヘラのついた水切でなるべく均一に拡 げます。幅の広い水切はビルメンテナンス用品として広く使われているものを使いました。 凹凸がある場合・たて面 骨材を含む粘性の高い液体を塗布するための専用ローラが適しています。 遊具、雨どい、ベランダの側溝などの細かな断面形状を持つ箇所 ペンキ塗装用の刷毛、専用ローラが適しています。 散布状況 塗布状況 塗布完了 塗布例:粗いコンクリート面に幅50cmのゴムスポンジ製の水切を使用して、500グラム/㎡塗布 (註:平成24年2月 株式会社竹中工務店技術研究所にて評価) 塗布量について 平らな表面のコンクリート板を用いたテストでは、100グラム/㎡以上の厚さで塗布すれば乾燥 後の皮膜をはがすことが出来ました。実際には、凹凸や堆積した粒状物などがありますので、250 グラム/㎡以上、液膜の厚さで 0.2∼0.3mm以上必要です。 ザラザラしたコンクリートやアスファルトの場合でも、 500グラム/㎡、液膜の厚さで約0.5 mmあれば十分です。17kg入りのキュービテナー3個で100㎡、5kg入りで10㎡これが最 大使用量です。専用ローラで塗布するとおおむね適量が塗布されます。 厚く塗ると、はがす作業は容易になりますが本剤の使用量が多くなり、廃棄物量も増え、乾燥に時 間がかかります。塗布面全体が覆われる程度のなるべく少量が最適量とお考え下さい。 乾燥時間について 平らな表面をもつコンクリート板を用いたテストでは、24時間以上乾燥するとはがすことができ る状態になります。表面状態や日照時間や気温等によって大きく変化しますので、一部分をはがして みて乾燥していることを確認してください。殆どの場合には48時間以内ではがすことが可能になり ます。 塗布後の降雨 塗布後表面に乾燥皮膜ができるまで6時間程度は強い雨に当たらないようにして下さい。一旦表面 が乾燥すると降雨で流失することはありません。雨にあたったときには、塗布後の経過時間にかかわ りなく、乾燥するまで待ってからはがしてください。 剥離作業 端から引っ張ってはがすだけです。放射能を含む微粒子が沢山付着しますので後述の注意に従って 保管して下さい。 4 除染廃棄物処理: 回収まで除染した場所で保管します 発生する廃棄物の量 500グラム/㎡、液膜の厚さ約0.5mmで塗布したのち、乾燥した本剤をはがすことによって得ら れるシートの重量計算値は約300グラムです。しかし、実際に除染で使用すると、色々な付着物を取り 込んで固化しますので、その分だけ重量は増加します。除染した場所は他の場所に比べて表面の付着物が 除去されたことは一見してわかります(写真左)。はがしたシートは、圧迫すると変形して隙間が減って 小さくなります(写真右:はがしてスナップ付きの袋に収納した本剤) 除染した部分 元の表面 乾燥後にはがして回収した本剤 発生する廃棄物の放射能 福島県内の比較的放射能の低い地域(1cm表面線量が1,300∼2,500cpm)での試験結果 では、放射性セシウムの濃度は8,000∼130,000Bq/kgであった(下表参照)。 表:はがしたシートの放射能 除染廃棄物の処理方法 環境省の「廃棄物関係ガイドライン」では、除染実施者 (国や市町村の委託業者等)または土地の所有者等が、除染 廃棄物を、当該除染を行った土地において保管する場合につ いて、処理方法を定めています。8,000Bq/kgを越 える放射能濃度の除染廃棄物は、市町村のガイドラインに 添った方法で除染場所で保管しなければなりません。順次公 的機関が回収する予定です。収納容器を提供することにした 市町村もあります。詳しくは除染実施場所の所在地の市町村 除染担当部署にご相談下さい。 ★除染作業で回収した廃棄物の保管や処理については、市町村の除染担当部署にご相談下さい。 5 除染性能について: 場所や素材によって千差万別、事例で説明 6 アスファルト⇒40%低下 (註:平成24年3月 国土防災技術株式会社測定) コンクリート⇒1回で40%低下⇒2回で60%低下 (註:平成24年2∼3月 波型表面ブロック⇒1回で30%低下⇒2回で50%低下 除染前 (2700cpm) 除染1回後(1800cpm) 除染2回後(1300cpm) 国土防災技術株式会社測定) 溝のある目地⇒40%低下 除染前(1500cpm) 除染後( 900cpm) (註:平成24年度第1回福島県 除染技術実証事業の結果) 古いまくら木⇒1回で30%低下⇒2回で45%低下 除染前 (2300cpm) 除染1回後(1600cpm) 除染2回後(1250cpm) (註:平成24年度第1回福島県 除染技術実証事業の結果) (註:平成24年度第1回福島県 除染技術実証事業の結果) 註:表面放射能は表面から1cmの距離での測定値 Q&A: よく受けるご質問にお答えします 他の方法と比べて最大の特徴は何か? 装置も使わずに音も臭いも水しぶきも無く除染が完了します 福島県除染技術実証事業の評価コメントでは、さまざまな対象に対して除染効果があり狭小な場所で除染 するのに適した技術であると評価されています。今、住宅などの建造物で求められているのは、その場で簡 便に水も大きな音のする機械も使わず、周辺に放射性物質を拡散しないで、除染できる技術です。施工者に とって近隣への気遣いは大変な負担になります。周囲に迷惑をかけずに、その場で簡単に除染可能です。 ブラシで擦る方法と比較してどうか? 擦った場所の放射性物質は粉塵とともに他に移動してしまいます 2種類のデッキブラシを用いて、水をかけて擦ったとき(C.D)に放射能がどのように変化するか試験を しました。その結果、水が乾燥する前は80%の低下率を示しました。乾燥すると低下率は30%と成りまし た。この原因は、水がβ線を遮蔽するからです。ゲルを塗布した状態ではがす前は70%の低下率です。ゲル 自体がβ線を遮蔽する性質があります。本剤をはがした後はブラシの低減率が30%であった場所が50%ま で低減しました。下の写真に示したとおり、擦ったところはきれいになっていますが、周りに放射能の高い粉 塵を認めます。水を使用しないで擦ったときには、ブラシでは殆ど低減しません。 ブラシで擦った所は低下するが、周辺には放射能濃度の高い粉塵が認められた 冬季間の低温でも除染できますか? 水が無い状態で塗布して乾燥するまで放置して下さい 下の写真は、札幌市内で2012年2月7日に塗布したのち、そのまま2月28日まで3週間放置した試 験の結果を示しています。雪解け水があり、氷点下に気温低下していますが、ゲルは固化してアスファルト 表面の付着物を取り込んでいます。塗布直後に多量の水に接しないようにすれば、乾燥するまでの期間を見 込んで作業計画を立てることによって除染作業が実施できます。 67 付 記 2002年8月11日8:00AM 福島県いわき市中之作港 8 撮影 金子憲明氏 本製品の開発に際して、平成23年度 (財)北海道中小企業総合支援センターの 研究開発補助金の助成を受けました。製品の品質機能の設計や評価について北海 道大学工学研究院環境地質学教室の佐藤努教授、国土防災技術株式会社、株式会 社竹中工務店技術研究所、株式会社環境材料エンジニアリング、株式会社ゼオの ご協力を頂きました。 なお、本技術は平成24年度福島県第1回除染技術実証事業に採択され、福島 市内において県が実施する評価を受けました。その結果は、福島県ホームページ に公開されています。また、平成24年度岩手県放射性物質除去・低減技術実証 試験に採択され、平成25年3月に試験を完了しました。 17kg入り 製造販売元 5kg入り 販売代理店(福島県) 株式会社 〒001-0932 札幌市北区新川西2条1丁目2-35 リンペイ 〒960-8163 福島県福島市方木田字谷地18-1 TEL:011-768-1112 Fax.011-763-2050 TEL:024-545-3511 / FAX:024-545-9431 http:// www.katsuri.co.jp/ http://www.rinpei.co.jp/
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