Vol.1.2 相互作用 2012.11.12 ジェイゾロフト添付文書；ピモジドとの併用により、ピモジドの AUC 及び Cmax がそれぞれ 1.4 倍増加したとの報告がある。ピモジドは QT 延長を引き起こすことがあるので本剤と併用しないこと。【アリピプラゾール・ピモジドに併用禁忌のセルトラリンが 24.9 追加】岐阜県美濃市の男児(10)が 24.10.17 日本脳炎の予防接種直後に急死した問題オーラップの添付文書；セルトラリンとの相互作用の記載全く無 DI 室長：朝倉恵美子本事例では、予防接種は美濃市の小児科、アリピプラゾール・ピモジド・セルトラリンを処方したのは大垣市？のクリニックで、このクリニックの処方箋は保険薬局で調剤されています。しかし、次のような報道がありますので、疑義照会しても「医師承知で調剤」された可能性もあります。《日本脳炎の予防接種を受けた美濃市の男児（１０）が急死した問題で、男児に薬を処方していた岐阜市のかかりつけ医（５２）が１日、取材に応じ、処方した２種類の薬の組み合わせを厚生労働省が併用禁止と定めていることについて、「知っていたが（自閉症などの症状が治まる）メリットを考えて処方してきた」と語った。岐阜新聞 2012 年 11 月 02 日》しかし、この併用と今回の死亡事故との関係が指摘されています。 ≪厚労省によると、この２種類の薬を飲んでいる状態で精神的緊張を強いられると、脈が乱れ、最悪の場合は死に至るとされる岐阜新聞 2012 年 11 月 02 日≫ ≪現段階で、使用した薬物による突然死の可能性（添付文書）、併合禁忌薬の使用による可能性（添付文書）はもっとも考えられる。（中略）日本脳炎ワクチンの直接的影響は極めて低い。（委員Ｂ先生の意見）厚生労働省の予防接種部会の専門家委員会 24/10/31 資料より抜粋≫ 全薬局で、別紙ＥＭシステムを使用して、薬局で、別紙ＥＭシステムを使用して、併用チェック等が確実にできるよう別紙ＥＭシステムを使用して、併用チェック等が確実にできるようにして併用チェック等が確実にできるようにしてください。にしてください。『参考１添付文書の記載』オーラップ：本剤の代謝には肝薬物代謝酵素 CYP3A4 が主に関与し、CYP2D6 も関与している。また、CYP1A2 が関与している可能性もある。ジェイゾロフト：本剤は肝代謝酵素 CYP2C19、CYP2C9、CYP2B6 及び CYP3A4 等で代謝されるエビリファイ：本剤は、主として肝代謝酵素 CYP3A4 及び CYP2D6 で代謝される以下は、オーラップと併用禁忌のパキシル及びルボックスの相互作用欄の記載です。パキシル：本剤は、主として肝代謝酵素 CYP2D6 で代謝される。また、CYP2D6 の阻害作用をもつルボックス：本剤の代謝には肝薬物代謝酵素 CYP2D6 が関与していると考えられている．また，本剤は肝薬物代謝酵素のうち CYP1A2，CYP3A4，CYP2D6，CYP2C19 を阻害し，特に CYP1A2 の阻害作用は強いと考えられている．『参考 2 厚生労働省の予防接種部会の専門家委員会（24/10/31）資料より抜粋』事例 10 歳の小児。平成 24 年 10 月 17 時 20 分、ワクチン接種 17 時 25 分、顔が見えない方向の横向きの状態で、母親がおかしいのに気づく。顔色不良・反応なし。心肺停止状態のため心臓マッサージ開始し、救急要請。 17 時 36 分、救急隊現着。モニター装着にて脈なし、嘔吐なし。全身観察にて発疹なし。「ショックやアナフィラキシーぽくない。尐し口唇にチアノーゼあり。」（救急隊より聞き取り） 17 時 55 分、心肺蘇生継続し、救急搬送。 18 時 6 分、病院到着。すぐに挿管し、血性混じりの水分多く流出し、吸引。心臓マッサージ継続しながら薬物投与くり返す。心電図、心エコー等で心拍確認しつつ進めるも、心拍再開なく、全く心臓に動きなし。AED はつけていたが、心静止状態であり、除細動不可のため、ひたすら胸骨圧迫継続。約 2 時間心肺蘇生を実施したが、心拍再開は一度もなく、薬に対する反応もなし。 19 時 49 分、死亡。死後 CT にて明らかな異常なし。異常死と判断し、警察へ。接種時までの治療等の状況幼児期に広汎性発達障害と診断され、平成 23 年児童精神科通院開始。薬剤の変更を経て、平成 24 年 6 月よりピモジド製剤＋アリピプラゾールにて内服加療。9 月、前記 2 剤に塩酸セルトラリンを追加処方し、内服薬３剤併用。通院や処方の経緯の詳細はこちら http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ndoo-att/2r9852000002ndq5.pdf