セールの開発フロー セールの開発フロー セールのデザイン セールの評価 •専用ツールを用いたデザイン •FEMよる形状のチェック •写真による評価 •CFD(コンピューターによる評価) デザインスパイラル セールボートの評価 •2ボートによる評価 •レースの評価 •VPPによる評価 Copyright North Sails Japan セールの開発フロー セールの開発フロー セールの評価 セールのデザイン •専用ツールを用いたデザイン •FEMよる形状のチェック •写真による評価 •CFD(コンピューターによる評価) デザインスパイラル セールボートの評価 •2ボートによる評価 •レースの評価 •VPPによる評価 Copyright North Sails Japan セールのデザイン セールのデザイン セール固有のデザインにおける難しさは、製作時の形状と、実際に使われる時の形状(フライング・ シェープ)とが全く異なるという点と、そのフライングシェープもチューニング、風のコンディションで変わっ てしまうという点にある。 実際に形状をデザインする上では、この点がポイントになり、ノースセールでは、専用のソフトを用いて、 実際のフライングシェープをコンピューター上で再現することによって、このギャップを埋めている。 モールドシェープのデザイン パネル/スレッドのレイアウトデザイン FEM/CFDを使った 実際に使われる状態での 形状シミュレーション 形状デザインを決定するコンピューター を用いたデザイン・スパイラル フライングシェープの評価 Copyright North Sails Japan セールのデザイン セールのデザイン ~モールド(形状)/パネル・デザイン~ ~モールド(形状)/パネル・デザイン~ セールのデザインにおいては、形状を決めるデザインと、その形状を実現させる為のクロス配置のデザイン、」 の大きく分けて2つの要素がある。それぞれのセールについて、これらのデザインをしたところで、1つのファイ ルに統合し、フライングシェープのシミュレーションをする為のFEM計算用のデータを作る。 モールドデザイン (セール形状のデザイン) パネルデザイン (クロスの最適配置のデザイン) •セール情報の統合 •FEM用のデータ作成 FEM計算用データ Copyright North Sails Japan セールのデザイン セールのデザイン ~フライング/シェープの推定/評価~ ~フライング/シェープの推定/評価~ 前述のデザインプロセスを経て、できあがった計算用データを用いて、フライングシェープの推定/評価を行う。 実際のFEM計算は、通常の構造計算より煩雑になる。というのは、セールは、形状が決まって初めてそこに働 く力が計算されるが、その形状もかかる力に応じて変形するため、圧力推定の計算と形状推定の計算を繰り 返し行う必要があるためである。 FEM計算用データ 圧力分布の推定 形状変形の推定 繰り返し計算 フライング・シェープの推定/評価 Copyright North Sails Japan セールの開発フロー セールの開発フロー セールのデザイン セールの評価 •専用ツールを用いたデザイン •FEMよる形状のチェック •写真による評価 •CFD(コンピューターによる評価) デザインスパイラル セールボートの評価 •2ボートによる評価 •レースの評価 •VPPによる評価 Copyright North Sails Japan セールの評価 セールの評価 ~官能評価の例~ ~官能評価の例~ 現在のところ一番使われている手法で、乗り手の官能評 価を数値化しようとする試み。実際のフライングシェープ を写真に記録し、その形状をデジタイジングによって押さ える手法。 この形状情報と、風の情報、艇のパフォーマンスに関わ る情報を同時に利用することによって、真のセールの性 能が評価できることになる。 実際には、アメリカズカップなどの一部の例外を除いて、 信頼できる風の情報、艇の情報などを同時に記録するよ うなシステムを使って開発することはまれで、結果的に、 乗り手の官能評価と、形状情報を使ってセールの評価と している場合が多い。 また、得られた形状情報は、前述のセールの形状設計時 のFEMコンピューター・シミュレーションのバリデーション 用のデータとしても用いられる。 Copyright North Sails Japan セールの評価 セールの評価 ~数値による評価の例~ ~数値による評価の例~ 流れの剥離現象を含めた計算方法(RANS法、大阪府立大学、田原先生とのジョイントプロジェクト)を 用いたダウン・ウインドのセールの評価の例。基本的な考え方は確立されているが、計算容量、時間の 制約から、なかなか実用が難しかったが、昨今のコンピューターの進化の恩恵を受けて、評価ツールと して使い始めている。流れの可視化、現象の詳細解析が可能で、将来へのポテンシャルは高い。 前進力 スピンシートの張力 (艇を前に押す力) 340 330 325 320 315 310 Den 305 AUS シートテンション 大きい 335 ボートスピード大 ヘルム 90.0 1000mm Trim 85.0 Original Trim 80.0 75.0 300 JPN -1000mm Ease AUS Den Den AUS JPN JPN 70.0 -1000mm Ease O riginal Trim 1000mm Trim -1000mm Ease Original Trim 1000mm Trim 0 50 100 150 200 ウェザーヘルム大きい Copyright North Sails Japan 250 300 セールの開発フロー セールの開発フロー セールのデザイン セールの評価 •専用ツールを用いたデザイン •FEMよる形状のチェック •写真による評価 •CFD(コンピューターによる評価) デザインスパイラル セールボートの評価 •2ボートによる評価 •レースの評価 •VPPによる評価 Copyright North Sails Japan セールボートの評価 セールボートの評価 ~結果評価~ ~結果評価~ 詳細にデータを集め、セールを評価することはできるが、実際の乗り手の立場からは、純粋にレース結果をそのまま、 セールの評価として結びつけてしまう傾向が強い。“作り手“としても、この事実は無視できないので、レース結果には 一喜一憂することが少なくない。しかし、良いセールを作るという視点からは、必ずしも正しい方向に行くとは限らない ので、要素を分解して評価することが必要となる。 Copyright North Sails Japan セールボートの評価 セールボートの評価 ~数値評価の試みの例~ ~数値評価の試みの例~ 純粋にセールを評価するというのは、前述のようになかなか難しいが、一つの 試みとしては、2ボートを用いた方法がある。弊社で開発しているセールの中に は、ディンギーと呼ばれる小さなヨットが少ないが、その小ささ故、計器を積み 込んで詳細に計測するのがなかなか困難である。ここで紹介しているのは、そ の小さなディンギー用に開発された、2ボートテスト用のシステムである。母船 となる(右図)チェーサーの上に、風向風速センサーをつけ、レース艇からは GPSによる位置情報を無線で飛ばし、これらの情報を母船で見られるようにし たシステムである。セールを“数値”で評価するという試みの1つである。 Copyright North Sails Japan
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