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本報告書について
目次
編集方針
環境報告書は、東京応化の「環境」に対する考え方、取り組み姿勢ならびに目標と実績について、わかりやすく、体系的に報告する
ことを目的に発行しています。
● 2004 年度版について
●データの収集範囲
◇当社の事業活動についてより深くご認識いただくため、東
本社、大阪営業所、東北営業所、九州営業所、相模事業所、湘南
京応化の事業活動の流れとその環境負荷の概略を説明する
テクニカルセンター、郡山工場、宇都宮工場、熊谷工場、御殿場
特集ページを設けました。また、その中で環境保全活動に
工場、山梨工場、生野工場、阿蘇工場、流通センター(SP 除く)
取り組む各担当者の声を新たにご紹介しています。
※ 2003 年 9 月 1 日付の機構改革により、湘南工場を廃止し、湘南テクニカルセンターを新設
しました。
◇多くの皆様にご理解いただくため、写真や図表を活用し、
平易な文章表現を用いるなど、わかりやすい報告書になる
3
化学業界の一員である当社にとって、
「環境問題を意識した経営」は重要
な経営施策の 1 つです。
当社の循環と安全を意識した環境保全活動、
「環境経営」に対する考え方
と取り組み、社会への貢献について社長のメッセージをお伝えします。
●参考にしたガイドライン
環境省「環境報告書ガイドライン(2003 年度版)」
よう心掛けました。
◇ ISO14001 認証取得サイトの拡大に伴い、データの収集
範囲として、本社、大阪営業所、東北営業所、九州営業所、
5
会社概要
6
ネットワーク
7
特集:東京応化の事業活動と環境負荷
● 発行年月と次回発行予定
流通センター(SP:恒温恒湿ストックポイントを除く)を
発 行 年 月: 2004 年 8 月
新たに加えました。
次回発行予定: 2005 年 8 月
◇環境報告に加え、新たに社会性報告として、品質管理につ
いての取り組みや人事方針・制度などをご紹介しています。
●お問い合わせ先
安全管理室
〒 253-0114 神奈川県高座郡寒川町田端 1590
●対象期間
2003 年度(2003 年 4 月 1 日∼ 2004 年 3 月 31 日)
※ただし、2004 年度以降の方針や目標、取り組みなどについても一部記載しています。
TEL.0467-75-2151(代表) FAX.0467-75-6551
技術開発型企業としての事業活動の流れ、そして、環境保全活動に向けての自主的な管理、環境に配
慮した製品の開発、フォトレジストの再利用に向けた検証など環境への負荷を最小限に抑える活動に
ついて、事業にかかわる各担当者の声を通じてまとめています。
http://www.tok.co.jp/
12
■「2003 環境報告書」のアンケート結果
環境報告書の
わかりやすさ
に対し、厚くお礼申し上げます。
お寄せいただいた内容の一部と 2004 年度版での対応につ
いてご紹介させていただきます。
やや
不満
12%
普通
36%
満足
21%
やや満足
31%
環境保全活動の
理解度
あまり理解
できなかった 6%
普通
47%
やや満足
31%
少し
理解できた
51%
環境保全活動について、目的・目標に対する活動結果、環境会計、環境マネジメントシステム、2003 年度
の環境パフォーマンスなどについてまとめています。
理解できた
43%
●改善が必要な点
1 位 環境保全のための技術開発と製品の環境負
荷低減の取り組み
2 位 地域社会への貢献活動
3 位 2002 年度環境目的・目標の活動結果
4 位 社長ごあいさつ
5 位 ゼロエミッションへの取り組み
・貴社の環境保全活動について理解するとともに、鋭意努力されていることに心から敬意を表するが、
一般国民まで理解を進めるにはまだわかり難い表現もかなりあると思われる。
(男性・教育関係者)
・取り組みの結果がわかりやすく数値で表され、
会社の取り組みが理解できた。
・各サイトでの活動がわかりやすくなったし、サイ
ト間での比較ができるようになった。
・グラフ化されていて、見て理解できる内容に
なっていてよかった。
・阿蘇工場での脱臭装置設置の件など、近隣住民
への配慮を理解できた。
環境保全活動
満足
21%
●興味を持たれた項目はありましたか?
●評価された点
1
環境報告書全体の
満足度
やや
不満 1%
2003 年度版環境報告書について皆様から多くの貴重なご
意見・ご感想をいただきました。ご協力いただきました方々
社長メッセージ
26
企業の社会的責任として、信頼性の高い品質管理体制によるお客様とのかかわり、
従業員に対する人材育成、労働災害防止活動への取り組みを通じた従業員とのか
かわり、ボランティア活動を通じた地域の皆様とのかかわりについてまとめてい
ます。
⇒該当するページ下に用語解説を記載するとともに、グラフや図表を活用し平易な文章表現を用
いるなど、わかりやすい報告書になるよう心掛けました。
31
・ゼロエミッションへの取り組みについて苦労話をもっと知りたい。
(男性・環境関連企業職員)
社会とのかかわり
データ編
⇒環境保全活動に携わる各担当者の声を新たに掲載しました。
・全体を通してみると、環境に対する取り組みがよくわかる構成になっていたと思うが、各項目を
詳細に見るとやや情報量が少なく感じた。特に化学系メーカーとして、化学物質管理についての
情報が多くなるとよいかと感じた。
(男性・都市銀行職員)
⇒ 2004 年度版では各サイト間の環境負荷情報の詳細について比較開示するように心掛けまし
た。まだ不十分な部分もあると思いますが、今後もわかりやすく工夫し、できるだけ多くの
情報をご報告できるよう努めてまいります。
2
社長メッセージ
「持続可能な社会」実現のために
人類共通の最重要課題の 1 つである地球環境問題の解決に向
また、化学メーカーとして、取り扱う化学物質の安全管理に
けて、企業の果たすべき役割は年々その重要度を増してきてい
も力を入れています。フォトレジストの最先端分野では、お客
「エコフィット」や「スピンレス ®」に代表されるように、お客
ます。その中にあって、化学産業は、人々の暮らしに多くの利
様のニーズから、今までにない化学物質を合成する場合もあり
様サイドの環境負荷低減にご協力できる製品の開発も積極的に
益をもたらす一方で、環境問題について他業界と比べて厳しい
ます。製品製造にあたって様々な材料を使用していますが、有
進めていきます。当社は、フォトレジストのリーディングカン
目を向けられている一面があると言えるでしょう。実際に、当
害性のある物質を用いることのないよう、すべての新規開発品
パニーと自負していますが、これからは、いかに環境負荷の少
社はフォトレジストをはじめとする化学製品を製造・販売して
を対象にその有害性についてスクリーニングを実施し、徹底し
ない材料を使い、ますます高度になっていくお客様のご要望・
おり、その過程において、取り扱い次第では環境に大きな負荷
た管理体制のもとに研究開発を行っています。
ニーズを満たす製品を提供できるかという、さらに一段上の技
を与える可能性のある多種多様な化学物質を使用しています。
だからこそ、社会に対する責任として、きちんとした対応を取
らなければならないと考えています。
継続的な環境や社会への貢献
術が求められます。長年にわたり培ってきた当社の技術を結集
より質の高い環境経営の推進
環境経営を推進するうえでは、経営層はもとより実際に業務
することで、経営理念にもある「社会への貢献」を実現していき
たいと考えています。
当社では、レスポンシブル・ケアという精神にのっとり、
「製
にかかわる従業員の高い環境意識が重要になります。ここ数年、
環境保全活動は、何より継続していくことが重要だと思いま
品開発から廃棄にいたる全ライフサイクルにわたって自己決
ISO14001 の認証取得をきっかけに社内の環境意識も向上し、
す。課題に対し 1 つ 1 つ地道に取り組み、実績を積み上げてい
定・自己責任の原則に基づき安全を確保し、健康、環境を守る
これまで法令遵守にとどまっていた活動が、さらに高い目標を
くことで、
「環境の tok」と社会から認められるような企業を目指
ために最善を尽くす」という意識を持って取り組んでいます。社
掲げより良いものに改善していこうという積極的な姿勢に変わ
します。
会の持続的な発展を考えるとき、地球を 1 つの宇宙船に例える
ってきています。しかし、まだ全従業員にまで浸透していると
ならば、その乗組員の一員である東京応化にも当然責任の一端
は言えない段階です。今後は、環境意識の底上げを図り、高い
東京応化の 2003 年度における環境保全活動とその成果を
があると認識しています。当社は化学メーカーとして、化学物
レベルの自覚を全社に浸透させていくために、教育の充実など
「2004 環境報告書」にまとめました。皆様とのコミュニケーシ
質の潜在的リスクの極小化に努めると同時に、そのメリットを
の施策を進めていく必要があると考えています。
極大化することで人々の生活をより便利で豊かなものにし、社
会から必要とされる企業でありたいと考えています。
また、グローバルに事業を展開している当社にとって、海外
子会社・海外拠点における環境保全活動の強化も課題の 1 つで
ョンを通じて、より質の高い環境経営を目指していきたいと考
えています。皆様の忌憚のないご意見・ご感想をお聞かせいた
だければ幸いです。
取締役社長
あると認識しています。今後は、海外ビジネスの拡大と同時に、
循環と安全を意識した環境保全活動
東京応化グループとしての環境経営推進にも努めてまいります。
当社は、2003 年度(2004 年 3 月期)からスタートした中
当社は化学物質を取り扱っているため、一気に環境負荷を削
期計画第 2 次「tok チャレンジ 21」において、
「環境問題を意識
減することは難しいと言えますが、地道な努力を積み重ね、環
した経営」を重要な経営施策の 1 つとして掲げ、全社を挙げた
境経営の継続的な質の向上に向けて今まで以上に力を注いでい
取り組みを進めています。
くことをお約束します。
基本的には、環境方針にも掲げている通り、3R(リデュー
企業として環境への取り組みをさらに充実したものとしてい
ス・リユース・リサイクル)活動の推進や製品製造プロセスの見
くためには、環境保全と経済的発展とが同じ方向を向いている
直しにより廃棄物の削減を図り、循環型システムの構築を目指
ことが理想であると思います。実際には難しい場面もあるかと
した活動を推し進めています。
思いますが、企業の責任としてこの理想を追求し、積極的に取
り組んでいく覚悟です。
経
営
理
念
「技術のたゆまざる研鑽」
「製品の高度化」
「社会への貢献」
「自由闊達」
3
4
会社概要
● 社 名
東京応化工業株式会社
● 設立年月日
1940 年 10 月 25 日
● 本社所在地
神奈川県川崎市中原区中丸子 150
● 代 表 者
● 資 本 金
ネットワーク
(2004 年 3 月 31 日現在)
(2004 年 3 月 31 日現在)
千歳SP
国内製造拠点
所在地
主要生産品目
TEL.044-435-3000(代表)
相模事業所
製造拠点
神奈川
フォトレジスト、フォトレジスト付属薬品、有機化学薬品
取締役社長 中村 洋一
湘南テクニカルセンター 神奈川
塗布・現像装置、ドライエッチング装置、ドライアッシング装置
14,640 百万円
郡山工場
福 島
フォトレジスト、ドライフィルムレジスト、フォトレジスト付属薬品
宇都宮工場
栃 木
フォトレジスト
● 売 上 高 (単体)73,757 百万円 (連結)83,121 百万円 (2004 年 3 月期)
熊谷工場
埼 玉
CRT関連薬品、無機・有機化学薬品
御殿場工場
静 岡
フォトレジスト、被膜形成用塗布液
山梨工場
山 梨
印刷用感光性樹脂版、フォトレジスト、フォトレジスト付属薬品
生野工場
兵 庫
ドライフィルムレジスト、フォトレジスト付属薬品
阿蘇工場
熊 本
フォトレジスト、フォトレジスト付属薬品
業績の推移
0
経常利益
0
間絶縁膜や平坦化絶縁膜として用いられる被膜形成用塗
布液と呼ばれる材料などを提供しています。
7,670
4,000
プロセス機器の保守、メンテナンス サービス
TOKエンジニアリング株式会社
薬液用自動供給装置などの製造・販売
山梨応化株式会社
感光性樹脂版の製造・加工
熊谷応化株式会社
化学工業薬品の製造
オーカサービス株式会社
保険代理業
相模事業所
湘南テクニカルセンター
郡山工場
宇都宮工場
熊谷工場
御殿場工場
山梨工場
生野工場
阿蘇工場
OHKA EUROPE LTD.
オーカ・ヨーロッパ社
本社(英国)
上海駐在員事務所
シンガポール
駐在員事務所
ソウル営業所
東京応化工業(本社)
OHKA AMERICA, INC.
4,131
3,522
オーカ・アメリカ社
東海岸販売事務所
(ニュージャージー州)
オーカ・アメリカ社
販売事務所
(カリフォルニア州)
オーカ・アメリカ社
テキサス販売事務所
(テキサス州)
TOK ITALIA S.p.A.
TOKイタリア社 本社/工場(ミラノ)
TOK TAIWAN CO., LTD.
台湾東應化社
本社(新竹市)
工場(苗栗市)
台南営業所(永康市)
2,000
0
2000年3月期 2001年3月期 2002年3月期 2003年3月期 2004年3月期
海外子会社
地域別売上高(連結)
部門別売上高(連結)
(2004年3月期)
(単位:百万円) (2004年3月期)
特殊化学材料
装置事業
16,194
材料事業
66,927
4,751
化成品
会社名
(単位:百万円)
その他 34
欧州
北米
国名
OHKA AMERICA, INC.
米国
OHKA EUROPE LTD.
英国
7,803
日本
TOK ITALIA S.p.A.
イタリア
32,112
39,339
プリント基板用ドライフィルムレジスト、
半導体用フォトレジスト付属薬品の製造・販売
30,762
TOK TAIWAN CO., LTD. 台湾
印刷材料
フォトレジスト、フォトレジスト付属薬品、
印刷材料などの販売
アジア
6,577
事業内容
半導体用フォトレジスト、フォトレジスト
付属薬品の製造・販売
5,180
フォトレジスト
23,098
5
TOKテクノサービス株式会社
オーカ・アメリカ社
本社/オレゴン工場
(オレゴン州)
(単位:百万円)
5,803
6,000
半導体デバイスの進歩に伴う配線の多層化に対応し、層
事業内容
2000年3月期 2001年3月期 2002年3月期 2003年3月期 2004年3月期
6,160
ます。また、食品添加物から医薬原料、そして電子工
□特殊化学材料
会社名
研究開発費(連結)
8,000
度化学薬品も取り揃えています。
2,754
2,500
リンス液などの付属薬品も幅広くラインナップしてい
業薬品にいたるまで様々な分野で利用されている高純
御殿場工場
※ SP は恒温恒湿ストックポイントの略称です。
(単位:百万円)
10,000
5,752
知しているアドバンテージを生かし、現像液や剥離液、
山梨SP
2000年3月期 2001年3月期 2002年3月期 2003年3月期 2004年3月期
5,000
フォトレジストの総合メーカーとして、その特性を熟
相模事業所/
湘南テクニカルセンター
設備投資額(連結)
7,500
□化成品
山梨工場
大阪営業所
6,036
4,085
861
0
6,744
ることで、お客様の多様なニーズにお応えしています。
本社
流通センター
九州営業所
8,019
ジストをはじめとする各種材料と装置の両方を提供す
熊谷工場
阿蘇工場
国内子会社
オーカ・ヨーロッパ社
欧州販売事務所
(オランダ)
1,924
2,792
□プロセス機器
1,362
4,157
2,500
装置や、各種半導体製造用装置などを展開。フォトレ
連結 (単位:百万円)
4,751
単体
5,000
にお応えしています。
液晶ディスプレイ製造用のフォトレジスト塗布・現像
4,576
2000年3月期 2001年3月期 2002年3月期 2003年3月期 2004年3月期
6,028
的に進めるなど、無公害化・高品質化・合理化の要求
山口SP
当期純利益
3,250
したフレキソ印刷用感光性樹脂版の開発・改良も積極
4,483
幅広く印刷製版材料を取り揃えています。環境に配慮
0
4,838
1,904
4,000
樹脂版のほか、オフセット印刷に使われる PS 版など
3,382
9,793
7,367
段ボールや包装紙などの凸版印刷に用いられる感光性
8,000
6,842
□印刷材料
東北営業所
宇都宮工場
茨城SP
10,673
12,000
郡山工場
三重SP
連結 (単位:百万円)
単体
3,019
トロニクス産業発展の一翼を担っています。
83,121
2000年3月期 2001年3月期 2002年3月期 2003年3月期 2004年3月期
高性能・高品質の製品を開発し提供することで、エレク
1,314
おり、当社は、このフォトレジストをコア事業とし、
73,757
25,000
72,286
の微細加工に必要不可欠な材料として広く使用されて
61,619
50,000
73,297
体やフラットパネルディスプレイ、プリント基板など
63,321
75,000
83,456
化する樹脂で、感光性樹脂とも呼ばれています。半導
連結 (単位:百万円)
単体
76,977
フォトレジストとは、光に反応して化学的に作用・変
売上高
100,000
73,108
□フォトレジスト
69,956
事業内容
宮城SP
小千谷SP
生野工場
広島SP
● 従 業 員 数 (単体)1,399 名 (連結)1,718 名
本社
山形SP
フォトレジスト付属薬品の製造・販売、
フォトレジストの販売
6
特集:東京応化の事業活動と環境負荷
高度な微細加工技術を核に、電子材料と製造装置の双方をトータルにサポートする企業として進化を
遂げてきた東京応化。独自の M&E(Materials & Equipment)戦略に基づいた製品開発によって、半導
体、フラットパネルディスプレイ、プリント基板、印刷製版など多くの分野で高い支持を得ています。
今回の特集ページでは、東京応化の事業活動の流れとその環境負荷の概略についてご説明するととも
に、環境保全活動に向けた様々な部門の密接な連携、自主的な管理や環境に配慮した製品・技術の開発
原材料
電力
石油(重油)
ガス
など、環境に対する意識の高まりを各担当者の声を通じてまとめています。
用水
Input
PDP テレビ(パイオニア PDP-434HD)
■環境に配慮した製品・技術の開発(P.9−10)
■新規開発品の有害性スクリーニング(P.23)
研究開発
調達
品質管理
情 報
原材料
技術サポート
製品
販売
お客様
最終消費者
物流
製造
■エネルギー資源投入量の削減(P.18)
■生産環境負荷低減(P.19−20)
■環境事故防止(P.17)
半導体メーカー
フラットパネルディスプレイメーカー
プリント基板メーカー など
■物流のグリーン化(P.24)
■輸送時の環境・安全情報の提供(P.24)
■リサイクルの提案(P.11)
■製品の環境・安全情報の提供(P.24)
Output
東京応化の技術がこれらの製品に
生かされています。
Recycle
(P.21−22)
■使用済み製品のリサイクル
■工程廃液のリサイクル
■廃棄物のリサイクル
材料事業本部 製造技術部 安全管理室
安全管理室では、化学品規制法に関する手続きおよび管理、新規開
発品の有害性スクリーニング、製品安全データシート(MSDS)の作
成のほか、産業廃棄物処理委託に関する業務、公害防止施設運営のア
社外での資源有効利用
ドバイスといった全社に及ぶ環境関連の業務を行っています。
これまでも工場では、法律を遵守して化学物質を使っていましたが、
今では自主管理の強化や環境報告書の発行、アンケート結果の開示な
CO2 NOX SOX BOD
廃棄物
どを通じて社内の環境意識も高まってきました。ISO14001 を認証
取得したことも、みんなが環境を意識して活動することになった大き
大橋 秀夫
な理由の 1 つです。
リサイクル推進活動を開始してから、廃棄物の発生量に関しては生
産量を加味した換算値(原単位)で見ると順調に減少傾向を示していま
すが、廃棄物発生量自体は横ばい状態が続いています。今後は廃棄物
7
稲 義彦
に手間が掛かることの多い仕事ですが、それだけに取り組みに対する
「熱意」が必要です。
環境関連の法律はますます要求が強くなっていくと思いますが、
発生量自体を削減することを課題とし、どこから無駄が省けるか、改
自主管理を通して、先取りした取り組みを進めていきたいと考えて
めて考える段階に入ってきていると思います。環境保全活動は、非常
います。
8
特集:東京応化の事業活動と環境負荷
環境に配慮した製品・技術の開発
■「スピンレス ®」
■ ECOFIT(エコフィット)システム
「ECOFIT(ECOLOGY の ECO + FITNESS の FIT)」は、
液晶パネル用ガラス基板にフォトレジスト(感光性樹脂)
を塗布する際、従来は中央にフォトレジストを滴下したガ
段ボール印刷の新しいシステムです。国内で主に段ボール
ラス基板を高速回転させ、遠心力でフォトレジストを均一
印刷に用いられているフレキソ印刷では、従来印刷版の厚
に塗布する
「スピンコート」
という方法が用いられていました。
みが 5 ∼ 7 mm ありましたが、版が重くなり、原材料の樹
この方法では、フォトレジストの多くが飛散してロスが生じ
脂が多く必要になるという問題点がありました。そこで、
るほか、回転(スピン)させる際の電力消費量が大きいとい
非スピン技術を採用した塗布装置「TR90000 S」(第 6 世代向け「スピンレス ®」)
®
従 来 の 7 mm 版 に 替 え て 、 2 . 8 4 mm 厚 の 感 光 性 樹 脂 版
「ELASLON(エラスロン)®」とマグネット式クッション材
う問題点がありました。また、液晶パネル用ガラス基板の大
布する非スピン技術を採用した「スピンレス 」を開発しまし
型化に伴って、スピン方式での対応が難しくなっていました。
た。これにより必要な部分にだけフォトレジストを塗布する
を組み合わせた「ECOFIT」を開発し、廃棄物の削減(従来
そこで東京応化はスピン方式ではなく、スリット状ノズルを
ことが可能になり、フォトレジストのロスはもちろん、消費
の約 1/2)と印刷の高細密化を実現しました。
ガラス基板上で平行移動させながらフォトレジストを吐出塗
電力を大幅に削減することも可能になりました。
開発本部 先端材料開発三部
プロセス機器事業本部 開発部 高瀬 真治
フォトレジストのロスを少なくするというのは、業
させずに均一にフォトレジストを塗布するために、精密
フレキソ印刷用の版を改良するにあたって、すべて
が速くなっていることに伴い、印刷版の改訂サイクル
界共通の課題でした。その点、
「スピンレス ®」は、例え
なノズルを開発するのが大変でした。また、モーターに
が樹脂版である必要はないだろうと考え、クッション
も速くなっているため、それに対応しながらごみを減
ば、縦 1,100 mm ×横 1,250 mm の液晶パネル用ガラ
はリニアモーターを使用して、できるだけ振動を抑え、
材に薄い樹脂版を組み合わせるアイディアを思いつき
らすことができるこのシステムは画期的と言えます。
ス基板にフォトレジストを塗布する場合、フォトレジ
せっかく均一に塗布したフォトレジストにムラができな
ました。開発のポイントは、クッション材と樹脂版の
また、2.84 mm 厚の薄い版を用いることで、樹脂一体
スト使用量が従来比 60 %以上、洗浄液やリンス液な
いように工夫しています。
堅さの組み合わせです。どのような材質のクッション
型よりも網点や細線などの再現性が高まり、より高品
材を組み合わせたら最も効果的かという点に苦労し、
質のデザインに対応できるようになっています。
どの使用量は 90%まで削減できます。また、不要な
今後は、装置の性能を維持しながら、洗浄液や消費電
フォトレジストを洗浄する工程などが削減されるた
力の削減を進めつつ、最終的には洗浄液のリサイクルも
め、スピン方式の 9 工程と比べ、4 工程にまで単純化
目指したいと考えています。また、当社は「スピンレ
「ECOFIT」は、7 mm 厚の樹脂版用の印刷機に合わ
で提供できることだと考えていますが、今後の開発の
されます。
ス ®」という装置だけでなく「スピンレス ®」に適した材料
せて、マグネット式クッション材を自由に取り外しで
取り組みとしては、安全管理室からの情報を参考にし
開発に約 2 年掛かりました。
当社の強みは、樹脂版、現像機、現像液をトータル
その結果、メンテナンスの手間が少なくて済むうえに、
(フォトレジスト)の開発・生産・販売も同時に行って
きるため、従来の印刷機をそのまま活用できることか
ながら、危険度の高い化学物質を減らして、いかに品
省スペース化が図れるなど、様々なメリットがあります。
いますので、その強みを生かして、業界全体に貢献して
ら、お客様の新しい設備投資負担もなく、歓迎されて
質を守っていくかがポイントになると思います。
スピン方式ではフォトレジストを塗布するノズルの精度
いきたいと考えています。
います。現在、商品のパッケージチェンジのサイクル
高木 利哉
はあまり高くなくてもいいのですが、ガラス基板を回転
開発本部 先端材料開発二部
材料事業本部 郡山工場 検査室
液晶ディスプレイ関係の薬液開発担当として、
「スピ
非スピン方式によるフォトレジストの塗布は、スピ
ンレス ®」に適したフォトレジストを開発しています。
ン方式と比べ、対応できるフォトレジストの粘度の幅
液晶ディスプレイのカラー表示に不可欠なカラーフ
が小さいので、混合溶剤にしたり、界面活性剤を工夫
ィルターと呼ばれる部材は、光の 3 原色である赤・
したりしました。
緑・青に加え、BM(ブラックマトリクス)と呼ばれる
原田 光治
今はフォトレジストをコーティングしたあとで、熱
1 つです。これは、蓄熱材による熱交換から高い熱回収率が
得られる装置です。例えば、ドライフィルムレジストを製造
郡山工場は 1994 年に開設された新しい工場であり、環
する際、かなりの量の廃液が出るのですが、この廃液を燃焼
境問題に対し、先進的な取り組みができる環境にあります。
させ、乾燥ラインの熱源として利用しています。また、排ガ
黒色を加えた 4 色で構成されています。このうち BM
で乾燥させて最終製品にして
例えば、郡山工場から出されるビニール袋について、容積
スボイラーの熱源を有効利用した自家発電システムも 3 台
は、従来 Cr(クロム)を使って形成されていましたが、
いますが、将来的には熱を加
を最大で従来の 1/6 にする圧縮機を 2003 年 10 月から
導入しており、工場の約 40%の電力をまかなっています。
その有害性のために、クロムに替えて黒色のフォトレ
えないでそのまま商品になる
導入しています。これは、焼却処理量や輸送コストの低減
使用電力量の低減により、コスト削減を図ると同時に、大気
ジストを用いるようになってきています。当社の BM
ようなフォトレジストを開発
に加え、容積を小さくすることでリサイクル業者も受け入
への放出も法的基準より低いレベルに抑制しています。
形成用フォトレジストは、カーボン顔料を含んでいる
したいと考えています。
れやすくなり、郡山工場でのごみ焼却ゼロに向けての取り
ため、より黒くすることが可能で、現像がしやすいと
組みにもつながっています。
いう特長もあります。当社が今後最も重点を入れてい
く分野の 1 つで、私はその開発に携わっています。
9
私は、環境担当として、公害防止設備および廃棄物の管
理や官公庁対応などの業務を行っています。
また、活性炭式の脱臭装置に加え、24 時間稼働する燃焼
カラーフィルター概略図
(赤・緑・青の間に存在するのが BM)
式の脱臭装置を整備していることが郡山工場の大きな特徴の
坂本 修一
今後は、廃プラスチックをチップ化させる動きや、部門
内の環境委員と環境パトロールの実施、紙の分別の徹底な
どを通じて従業員への環境に対する意識づけを図っていき
たいと考えています。
10
環 境 保 全 活 動
材料事業本部 阿蘇工場 検査室
私は、環境担当として、廃棄物管理や官公庁対応など
の取り組みを行っています。
ウンを図ることができました。工場内の環境意識は、
阿蘇工場は国立公園内に立地しています。環境に関す
ISO14001 の認証取得から変わってきたのですが、効
る問題は絶対に起こしてはいけないという特殊な環境に
果をさらに目に見える金額で示すことによって飛躍的に
あるので、通常の立地よりは気を遣うことが多いです。
高まり、工場のみんなの協力によって毎年廃棄物の発生
阿蘇工場では、基本的にはリサイクルや廃液の売却を
山内 研治
この蒸留回収品の売却によって廃液処理に係るコストダ
東京応化の環境方針
量を減少させることができています。
目標にしています。フォトレジストの製造を行っている
これからも工場を挙げて廃棄物の発生を抑え、国立公
ため廃液を多く出すので、工場から出る廃液を、セメン
園内という美しい自然の中の環境保全に微力ながら携わ
ト製造時の燃料および原料としてリサイクルしたり、蒸
っていきたいと考えています。また、お客様と協力しな
機溶剤の廃液などが、環境へ影響を与える主な要因として挙げられます。これまでも
がら使用済みの化学物質をいかに再生利用していくか、
適正処分・処理には力を入れてきましたが、1998 年 11 月に環境方針を制定し、廃
留したものを回収し、ペンキメーカーに対して塗料の原
材料として売却したりしていることが大きな特徴です。
「先を見据えた」進展を図っていきたいと思います。
化学工業という業種に属している当社には、製造工程やお客様使用後に発生する有
棄物の削減・省資源・省エネルギーへの取り組みを明確にしました。
2004 年 3 月期にスタートした中期計画第 2 次「tok チャレンジ 21」の策定時に、
企業の社会的責任やそれまでの環境保全活動の状況を含めて見直しを行い、中期計画
に盛り込みました。その中期計画の環境に関する部分を要約したものが現在の環境方
営業本部 液晶材料営業部 営業課
針となっています。
フォトレジストの総合メーカーとして、フォトレジ
ます。液晶ディスプレイ製造プロセスにおいて、フォ
ストのみならず剥離液やシンナーといった関連薬品ま
トレジストの多くを廃棄しているという現状を考えま
でトータルに取り扱っている当社の強みを生かし、通
すと、この廃棄される分を何とか利用できないかとい
常の販売活動に加え、産業廃棄物の低減に限らず、使
う要望に対し、応えていくことが今後の課題となりま
用済み廃液をリサイクルさせるという液晶パネルメー
す。当社の製造技術部との緊密な連携によって、回収
クルの推進などをこれまで以上に進めていく。また、
「環境の tok」と認知される
カー様の環境ニーズにお応えする提案を行っています。
液を再生し、再利用できる仕組み作りに取り組み、お
べく取り組んでいく。
近年、フォトレジストの廃液を再生品として提供し
て欲しいというリクエストがお客様から寄せられてい
【環境方針】
当社は、循環型社会形成に向けて、産業廃棄物削減を目指した作業工程やリサイ
客様の環境負荷低減にご協力していければと思ってい
ます。
1. リサイクルの推進によるビジネスの展望。
鈴木 俊一
2. 生産された製品・素材はできるだけ長い期間使用する(長寿命化)。
3. 廃棄される量を極力少なくする(排出減量化 = リデュース)
。
4. 環境に配慮した化学物質管理の推進。
材料事業本部 製造技術部 第一製造技術室
これらは、顧客要求事項および法令・規制要求事項への適合、目標の設定・見直
し、システムの継続的改善および汚染の予防を基礎として実施する。
私は、半導体と液晶ディスプレイ製造用のフォトレ
ジストの標準化、つまり開発品を量産化するうえでの
廃棄物の再生のコストはケースバイケースです。フ
問題点の洗い出しや技術的なヘルプ、量産化後の品質
ォトレジストは様々な工程を経て作られているので、
の安定化とコスト改善を検討する業務を行っていま
それを再利用できれば、コスト削減、エネルギー削減
す。簡単に言いますと、開発品を生産現場(工場)へ持
などで確実に大きなメリットが出てくるのではないか
っていくにあたってのつなぎの役割です。
と思っています。
従来の半導体、液晶ディスプレイ製造プロセスにおい
これらの新しい取り組みはお客様の既設の工場で実
ては、排出される大量のフォトレジスト廃液からフォト
現するのは難しいのですが、お客様の新工場設立時に
レジストを回収再生することはありませんでした。当社
積極的に提案し業界に根づかせることで、将来的には
は、この点に注目し、フォトレジストメーカーだからこ
フォトレジスト廃液が少しでも削減されればと考えて
そ可能なフォトレジスト再生の提案を、お客様の要望を
います。回収再生することで、フォトレジストの生産
満足させることで始められました。お客様の新工場はフ
量は減るかもしれませんが、環境に配慮するという観
ォトレジスト廃液の回収再生を意識した設計で、これは
点を重視したいと思います。
業界の環境関連では目新しい動きとして、私自身、期待
11
しているものです。
西島 撤也
目 次
P.12
環境方針
P.13
2003 年度 環境目的・目標の活動結果
P.14
環境会計
P.15
環境マネジメントシステム
P.18
環境パフォーマンス
P.25
海外子会社の取り組み
P.25
環境コミュニケーション
12
環境保全活動
環境会計
2003 年度 環境目的・目標の活動結果
★1
2003 年度の環境目的を「コストダウンの推進」と定め、これ
境)とエコノミー(経済)の調和が環境負荷低減につながると確
2003 年度の集計にあたっては環境省「環境会計ガイドライン 2002 年版」に準拠し作成しています。
に準じた各サイトの環境目的を「一般産業廃棄物の削減」
「特別
信し、ISO14001 規格の中で定義されている「汚染の予防」の
2003 年度より集計範囲を国内全製造拠点、本社、営業所および流通センターに拡大しました。
管 理 産 業 廃 棄 物 の 削 減 」の 2 項 目 、 環 境 管 理 活 動 を「 I S O
潜在的な利点を参考に、
「有害な環境影響の低減」や「効率の改善」
14001 認証取得の拡大」などの 6 項目に設定し、社会に対す
がコストの削減につながると考えたからです。
るコミットメントとして取り組んできました。
「コストダウンの推進」を取り上げた理由は、エコロジー(環
環
境
目
的
2010 年度目標
課題
中期計画(2005 年度) 2003 年度活動計画
2003 年度活動結果
工場、山梨工場、生野工場、阿蘇工場、流通センター(SP 除く)
【単位:百万円】
関連情報
2000 年度を 100 %
一 般 産 業 廃 棄 物 ※ 1 の として 30 %削減
対象: ISO 先行取得
削減
6 工場※2
2000 年度を 100 %
として 25 %削減
対象: ISO 先行取得
6 工場※2
20 %削減
26 %削減
P.21
2000 年度を 100 %
特別管理産業廃棄物の として 35 %削減
対象: ISO 先行取得
削減
6 工場※2
2000 年度を 100 %
として 30 %削減
対象: ISO 先行取得
6 工場※2
25 %削減
28 %削減
P.21
2003 年 4 月 1 日∼ 2004 年 3 月 31 日
テクニカルセンター、郡山工場、宇都宮工場、熊谷工場、御殿場
達成率 75 %未満
2003 年度評価
●対象期間
本社、大阪営業所、東北営業所、九州営業所、相模事業所、湘南
※ 1 一般産業廃棄物とは、産業廃棄物のうち特別管理産業廃棄物以外の産業廃棄物を示す。
※ 2 ISO 先行取得 6 工場:郡山工場、宇都宮工場、御殿場工場、山梨工場、生野工場、阿蘇工場
評価: 達成 達成率 75 %
項
目
●集計範囲
環 境 保 全 コ ス ト
主な取り組み内容
分類
1)事業エリア内コスト
公害防止コスト
地球環境保全コスト
資源循環コスト
2)上・下流コスト
3)管理活動コスト
4)研究開発コスト
5)社会活動コスト
6)環境損傷コスト
投資額
38
30
7
1
0
0
0
0
0
38
大気、水質などの公害防止設備運転維持管理
配管の補修など
廃棄物処理
容器包装材料回収
監視測定、環境マネジメントシステムへの取り組み
環境負荷低減装置開発
工場内外清掃
合計
項
目
課題
ISO14001 認証取得の
拡大
全社への展開
2003 年度活動計画
2003 年度活動結果
2003 年 10 月取得
未取得サイトの ISO14001 認証取得 実績:国内全製造拠点・本社・
国内全営業所・流通センター
2003 年度評価
関連情報
項目
当該期間の投資額の総額
当該期間の研究開発費の総額
内容など
天然ガスボイラー、廃プラ圧縮機の導入
非スピン塗布装置の開発、安全性の高い溶剤への代替検討
環
境
管
理
活
動
環境設備投資
環境負荷低減活動
システム適用範囲の
拡大
適用範囲を全社へ拡大
環境重視の設備投資の 天然ガスボイラーの導入
推進
(相模事業所)
全製造工場および事業所で実施済み
環境保全コスト: 694 百万円
効果の内容
天然ガスボイラー導入
投資額: 22 百万円
電力:2002 年度より30 %増加
エネルギー使用量
電力・石油(重油)
・用水の使用量
石油(重油)
:2002 年度より10 %減少
★1
(原単位 指数)
の削減 (原単位指数)の削減
用水:2002 年度より154 %増加
P.14
P.19
収益
費用節減
情報の公開
地域社会との協力
★
1
13
積極的な情報の公開
地域行事への参加
環境報告書の発行
ホームページで公開
全工場での地域行事への参加
2003 年 8 月
「2003 環境報告書」発行・公開
国内全製造拠点で実施
P.25
★
★
原単位指数 2002 年度より10 %減少
2002 年度より 0.2t減少
原単位指数 2000 年度より26 %削減
原単位指数 2000 年度より28 %削減
─
─
─
─
─
環境保全対策に伴う経済効果 ─実質的効果─
効果の内容
主たる事業活動で生じた廃棄物のリサイクル収入
使用済み製品などのリサイクルによる事業収入
省エネルギーによるエネルギー費の削減
省資源またはリサイクルに伴う廃棄物処理費の削減
リサイクル原料購入品の差額
合計
分類/年度
環境保全経費額
環境保全投資額
環境保全経済効果額
P.30
原単位とは、エネルギー使用量や廃棄物排出量について、その量を生産量当たりの基準を単位とした値に換算した数値。本報告書では、2000 年度を基準(100 %)とした比較値を指数として
示した。
石油(重油)使用量
1)事業エリア内コストに
BOD ★2排出量
2. 事業活動から排出する環境負 一般産業廃棄物
対応する効果 荷および廃棄物に関する効果
特別管理産業廃棄物
その他
─
3. 事業活動から産出する財・サ
─
2)上・下流コストに対応
ービスに関する効果
する効果
その他
─
4. 輸送その他に関する効果
─
3)その他の環境保全効果
その他
─
P.18
投資額
38
6
環 境 保 全 効 果
環境保全効果を表す指標
指標の分類
指標の値
P.16
1. 事業活動に投入する
資源に関する効果
環境会計
費用額
507
185
9
313
6
169
6
5
0
694
2000 年度
495
6
68
経 年 推 移
2001 年度
357
45
212
関連情報
P.18
P.20
P.21
─
─
─
金額
12
10
7
7
59
95
2002 年度
397
88
37
2003 年度
694
38
95
1 企業などの環境保全に関する投資や費用、その効果を定量的(貨幣単位または物量単位)に把握し伝達する仕組み。商法上の会計とは異なる。
2 Biochemical Oxygen Demand(生物化学的酸素要求量)のこと。水中の汚染物質(有機物)が微生物の働きによって無機化あるいはガス化されるときに必要とされる酸素の量で、河川などの
水質汚濁の程度を評価する際に用いられる代表的な指標。この数値が大きい程、水質が汚濁していることを意味する。
14
環境保全活動
■運営方法
環境マネジメントシステム
環境方針および目的に基づき、実現のための計画(Plan)を立
■環境管理体制
点でマネジメントシステムを導入し運用しています。これにより、
て、さらに次のステップを目指した見直し(Action)を行うとい
内でのコミュニケーションを円滑に行うなど、環境保全活動を効
事業活動のあらゆる場面に環境保全活動を組み込みながら循環型
う「PDCA サイクル」を確立し、これによって環境マネジメント
果的に実施するために「環境管理推進委員会」を設置しています。
社会★1 形成の構築に貢献していくことを目指しています。
システムの継続的な向上と環境に与える有害な負荷の低減に努
この傘下にサイト毎の「環境委員会」が参画し、国内すべての拠
本社・営業所・流通センター 環境管理推進委員会
(総務本部・経理本部・調達本部・営業本部)
委 員 長:総務本部長
メンバー:経理本部長・調達本部長
営業本部長・統括環境管理責任者
環境管理責任者・各部署長
開催頻度:年1回
(緊急時は委員長が決定)
流 通 セ ン タ ー 環 境 委 員 会
相 模 事 業 所 環 境 委 員 会
ストックポイント)への拡大に向けた取り組みを行っています。
事業所名
点検および是正処置
監視および測定
環境監査
実施および運用
体制・責任・訓練・教育
緊急事態への準備および対応
本 社
大阪営業所 東北営業所 九州営業所 相模事業所 湘南テクニカルセンター 郡山工場
取得年月 2003.10
2003.10
2003.10
2003.10
2003.10
2003.10
事業所名 宇都宮工場 熊谷工場 御殿場工場 山梨工場 生野工場 阿蘇工場 流通センター
1999.11
取得年月
2003.10
1999.11
2001.11
2000.11
2000.11
2003.10
1999.11
9SP
─
宇 都 宮 工 場 環 境 委 員 会
熊 谷 工 場 環 境 委 員 会
御 殿 場 工 場 環 境 委 員 会
山 梨 工 場 環 境 委 員 会
ISO 登録証
■環境監査 ★ 2
当社はすでに品質マネジメントシステムおよび環境マネジメ
ントシステムを導入しており、2004 年 1 月より品質と環境を
2003 年 4 ∼ 10 月までは、ISO14001 認証取得拡大サイ
2004 年度は、法的遵守事項やプロセスの改善状況などを
重点的に監査する内部監査方針を決定し、この方針に基づき
新たな取り組みを開始しています。
トを中心に環境監査を 22 回実施しました。
経営層
2004 年 1 ∼ 3 月までに、監査プログラムの目的(重点課題)
湘南テクニカルセンター環境委員会
社長
各本部長
各事業部長
をよりいっそう明確化して PDCA サイクルを実行するために、
過去 1 年間の共通手順書の改訂箇所などが適切に実施されてい
るかを重点課題として、14 サイトでそれぞれ 1 回ずつ統合内
内部監査
方針の決定
事
務
監査室長
統括環境管理責任者
環境管理責任者
ISO事務局
それら監査結果を経営層に報告するとともに、不適合を発見す
局
るだけではなく継続的な改善につながる活動を展開しています。
◆環境管理推進委員会の責務
・環境目的を設定する。
・関係サイトの活動内容を確認・審議・レビューする。
・経営層に結果を報告する。
Do
環境活動の公表・社会との対話
部監査を実施しました。
統括環境管理責任者
Check
郡 山 工 場 環 境 委 員 会
統合した統合内部監査を開始しました。
湘南テクニカルセンター 環境管理推進委員会
(プロセス機器事業本部)
委 員 長:プロセス機器事業本部長
メンバー:統括環境管理責任者・環境管理責任者
各部署長および部門長
開催頻度:年1回
(緊急時は委員長が決定)
継続的改善
環境問題への迅速な対応・環境リスクの事前回避など、環境
阿 蘇 工 場 環 境 委 員 会
15
計画
環境方針・目的・目標
■ ISO14001★ 1 認証取得状況
保全に自律的・継続的に対応するため、1998 年度より
生 野 工 場 環 境 委 員 会
1
経営層による見直し
本 社 ・ 営 業 所 環 境 委 員 会
現在は、新たに流通センター業務室に所属する 9SP(恒温恒湿
★
Plan
めています。
ISO14001 認証取得に向け活動を行ってきました。
工場・相模事業所 環境管理推進委員会
(材料事業本部・開発本部)
委 員 長:材料事業本部長
メンバー:開発本部長・電子材料事業部長
画像材料事業部長・統括環境管理責任者
各工場環境管理責任者・各部署長
開催頻度:年1回
(緊急時は委員長が決定)
経営方針
Action
て、実施・運用(Do)し、その結果の点検・是正(Check)を経
経営層の環境に関する意思決定を全社へ浸透させるとともに社
社長
PDCAサイクル
◆環境委員会
委 員 長:環境管理責任者(総務部長・流通センター所
長・各工場長・事業所長)
メンバー:各部門長・環境委員
開催頻度:月1回(ただし委員長の判断により決定)
主な活動内容
・サイトの環境マネジメントシステムを維持管理するた
めの運用方法、修正および運用状況を審議する。
・サイトの環境目的および部門の環境目標と実行計画を
制定する。
・サイトの環境目的および部門の環境目標に対する進捗
状況、最終結果を審議し環境管理推進委員会へ報告する。
・各部門の運用状況を確認する。
・各サイト間の情報交換を行う。
大量生産・大量消費・大量廃棄の社会に代わって、廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用を進め、新たな資源の投入量を最小限にすることで、環境保全と経済合理性の追求の両方を達成するこ
とを目指す社会。
システム、
パフォーマンス
の継続的な改善
また、2003 年度は、第三者審査機関により ISO14001 認
証取得後第 1 回目の維持・拡大審査が行われ、新たに本社・大阪
内部監査の実施
営業所・東北営業所・九州営業所・相模事業所・湘南テクニカ
ルセンター・熊谷工場・流通センターの 8 サイトにおいて、
ISO14001 認証取得拡大が完了しました。
★
各サイトの各部署など
A
P
C
D
内部監査の様子(本社)
1
企業などが、環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management System)を構築するために必要な要求事項を規定した国際規格。国際標準化機構(ISO: International
Organization for Standardization)が作成した。
★
2 環境法規制や企業などが定めた環境方針・目的および目標の遵守状況を、組織的・実証的・定期的・客観的に評価すること。日本では、ISO14001 認証取得の必須条件になっている。
16
環境保全活動
★1
■法の遵守、環境規制遵守の状況
環境パフォーマンス
当社が販売する製品について、化学物質審査規制法・労働安
製造工場・
事業所
全衛生法に基づく毒性試験など、安全を確保するために必要な
評価を実施しています。これらの評価結果を基に、国内法規、
国際規則、関係諸外国の法令を遵守する体制を整えています。
相
模
事
業
所
湘
南
テ
ク
ニ
カ
ル
セ
ン
タ
ー
郡
山
工
場
宇
都
宮
工
場
熊
谷
工
場
御
殿
場
工
場
山
梨
工
場
生
野
工
場
阿
蘇
工
場
■事業活動と環境負荷
合成樹脂、有機溶剤、感光性材料および無機化学薬品などの
この分野では、樹脂系の一般産業廃棄物および引火性廃油の
原材料を投入・加工し、主にエレクトロニクス産業で使用され
特別管理産業廃棄物の排出が著しい環境側面となり得るため、
国内の製造拠点では、環境関連の法令、条例、協定などから
大気汚染防止
○
−
○
○
−
○
○
○
○
るフォトレジスト・フォトレジスト付属薬品・特殊化学材料の
これらの削減をメインテーマと考え取り組んでいます。しかし、
遵守すべき事項、内容を「サイトの法的およびその他要求事項リ
水質汚濁防止
○
−
○
○
○
○
−
○
○
ほか、印刷製版業界で使用される製版材料などを主製品として
2003 年度はデータ収集の対象を拡大し、国内すべてのサイト
スト」としてまとめており、このリストに従い、「監視および測
下
道
○
○
−
−
○
−
−
−
−
音
規
制
−
−
○
○
−
○
−
○
○
を対象範囲にしたことで多くの項目で使用・排出量が増加しま
定一覧」を作成し自主的に監視や測定を行っています。
騒
製造・販売しています。
振
動
規
制
−
−
−
○
−
○
−
○
−
悪
臭
防
止
○
−
○
○
−
○
○
○
○
土
壌
汚
染
−
−
−
−
−
−
−
−
−
地
盤
沈
下
−
−
−
−
−
−
−
−
−
物
○
○
○
○
○
○
○
○
○
処分を受けたことはなく、また、環境関連の訴訟を行ったり受
省エネルギー
○
−
○
−
−
−
○
−
−
けたこともありません。
P
○
−
○
○
○
○
○
○
○
2003 年度の監視測定により、宇都宮工場で悪臭の規制値を
上回ることが判明しましたので、改善策を検討しています。そ
の他の測定項目では基準値を上回るものはありませんでした。
なお、過去に環境に関する規制の違反などにより罰金・科料
環境関係法令名
水
廃
棄
R
T
R
した。
製造系
電 力:4,557万kWh
石油(重油)
:5,952kl
ガ ス:149万m3
用 水:66.4万m3
物流系
液 化 燃 料:128kl
ガス化燃料:87.9t
Input
Input
該当:○ 非該当:−
■環境教育
全従業員が環境に関する知識を深め、あらゆる場面で環境負
荷を考慮した行動をとることを目指し、環境教育を実施してい
ます。
原材料
◆内部監査員の認定教育(品質および環境)
製品
新規に監査員の認定をするため
に、品質のみの監査員や新規のメ
ンバーなどを人選して認定教育を
◆ MSDS ★ 1 に関する教育
化学メーカーとして日々接している化学物質の危険性・有
再資源化率
実施し、2003 年度は合計 234
85.0%
53.2%
97.0%
名が受講しました。また、プロセ
害性・環境影響性の理解を目指し、製品安全データシート
スアプローチの視点で監査を実施するために、品質・環境の
(MSDS)の活用方法について製造拠点の全従業員を対象に教
統合内部監査員教育を実施し、合計 226 名が受講しました。
育を実施しています。2003 年度は 9 回開催、合計 355 名
2004 年 3 月末現在の統合内部監査員は 234 名です(※現在
が受講しました。
では退職・昇格により人数が若干変動しています)
。
CO2:5.5万t
NOX:45.8t
SOX :6.2t
BOD:0.7t
一 般 廃 棄 物:718t
一般産業廃棄物:6,105t
特別管理産業廃棄物:6,026t
東京応化
サイト内物流分CO2:602.7t
製 品 輸 送 分 C O 2:22万t
Output
Output
■エネルギー資源投入量の低減状況
製造工程の見直しおよび改良や作業の効率化を通してエネル
ギー使用量を原単位指数で削減すべく活動を進めてきた結果、
■環境事故・緊急時対応訓練
日本国内のトラック輸送・
営業車使用
サイト内の物流
2003 年度も社外に環境影響を及ぼす事故などはありません
2003 年度は、石油(重油)使用量を 2002 年度より約 10%減
でした。しかし、近隣住民の方から騒音に対するご指摘が 1 件
少させることができました。これは相模事業所のボイラー燃料
ありました。この件に関する調査の結果、規制値未満の数値で
を全面的に天然ガスへ転換したことによる効果が出始めたため
したが原因と推定される箇所を改善し騒音を低減しました。
です。一方、新規施設の稼働に伴い、電力使用量は 2002 年度
石油(重油)使用量
(kl)
7,000
エネルギー使用量
原単位指数 (%)
5,952
5,402
4,254
4,058
3,457
3,500
85
150
128
120
126
116
100
90
より約 30%、用水使用量は約 150%増加しました。今後さら
●化学工場で多く利用される溶剤について、不測の事態に適
0
に検討を重ね、省エネルギー推進に努めていきます。
◆各サイトでの主な訓練状況
吸着オイルフェンスの設置訓練
(生野工場)
タンクローリーからの流出を想定した
拡散防止訓練(山梨工場)
エネルギー使用量
原単位指数 (%)
300
2002
60
2003 (年度)
(万kWh)
5,000
エネルギー使用量
4,493
原単位指数 (%)
200
4,557
66.4
57.5
60
薬液漏洩時処置対応訓練を行いました。
44.9
250
1 Material Safety Data Sheet(化学物質安全データシート)の略称で、化学物質の名称や含有率といった化学製品の基本情報のほか、取り扱い方法・危険有害性・環境への影響・安全対策など
に関する情報を記載した文書のこと。
0
★
1999
150
119
2001
124
100
0
120
100
2000
129
116
150
111
女性も参加した初期消火訓練(本社)
154
200
35.5
20
社宅住民と合同で実施(相模事業所)
2,982
2,500
●保安防災活動として本社、国内全製造拠点および流通セン
ターにおいて初期消火訓練を実施しました。
3,084
2,585
44.7
40
17
2001
274
施しています。2003 年度は、7 工場・ 1 事業所において
★
2000
電力使用量
用水使用量
(万m3)
80
切に対応できるよう漏洩事故を想定した拡散防止訓練を実
1999
2002
2003
100
(年度)
1999
2000
2001
2002
2003
100
(年度)
※「2003環境報告書」においてエネルギー使用量および原単位指数の数値に
一部誤りがありましたので、修正して掲載しております。
1 環境方針や目的および目標に基づいて行われた組織の環境に関する活動や実績などを定性的・定量的に評価する手法。
18
環境保全活動
◆ SOX の排出量削減活動
■生産環境負荷低減の推進
事業所のリニューアルに伴うボイラーの代替時には、地
球温暖化や大気汚染の原因となる SOX の発生が少ない天然
■大気への排出削減対策
製品製造工程の改良・ボイラー燃料の転換・製品製造設備
の適切な管理を通して、温室効果ガス★1 排出量の削減維持に
ガスや低硫黄重油などへ積極的に燃料転換を図り、温室効
CO2 排出量
果ガス排出の抑制に努めています。相模事業所ではすべて
(万t)
8
のボイラー燃料を天然ガスへ転換することにより大幅に
努めています。
2003 年度は、生産量の増加に伴い温室効果ガスの総排出量
は増加しましたが、廃棄物の焼却や熱回収時に発生する温室効
SOX 排出量を削減することができました。
1.8
1.8
4
3.9
1.3
果ガスは、3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動の推
2.3
3.4
■オゾン層破壊物質対策
2.1
オゾン層破壊作用のある CFC-11 や CFC-12 などの特定フ
進により 2002 年度の水準を維持することができました。
ロン(CFC)を主に冷蔵・冷凍機の冷媒として使用し、消火設
0
2000
◆コージェネレーション(cogeneration)自家発電システム★ 2 の導入
郡山工場では、自家発電時の排熱を回収し再利用する
コージェネレーション自家発電システムのボイラーを 3 台
2001
2002
2003
(年度)
のオゾン層破壊物質を使用している設備は、法律に準拠して適
正に当該物質を処分、処理ができるように管理しています。
備として一部ハロンを使用したものを保有しています。これら
NOX 排出量
(t)
50
16.7
17.4
24.7
導入するなど環境設備・施策を導入して、CO2 排出量に対
するエネルギー効率の改善に努めています。
天然ガスボイラー
2.4
12.7
C
28.0
25
23.9
14.6
13.8
olumn
脱臭装置の設置(阿蘇工場)
阿蘇工場の近隣住民の方からフォトレジスト製造時に排出される臭気につい
0
2000
2001
2002
2003
(年度)
てご指摘をいただきました。このご指摘に対し工場外臭気放出低減を図るべく
脱臭装置設置などの改善策を講じた結果、排出されるガス濃度を設置前に比べ
SOX 排出量
大幅に削減することができました。
(t)
8
6.3
5.8
脱臭装置の設置後、地域住民の方から当社の対応にご理解をいただくことが
6.2
できました。今後も地域住民の方々とのコミュニケーションを大切に活動して
5.5
いきたいと考えています。
4
コージェネレーション自家発電システム
0
■水域・土壌への排出
2000
2001
2002
2003
(年度)
廃棄物の排出に伴い排出先で大気へ放出されることが予想される量
エネルギー使用量から換算した大気への放出量
※
「2003環境報告書」において排出量の数値に誤りがありましたので、一部
修正して掲載しております。
製造工場より排出された排水は、活性汚泥処理を行ったあ
と、公共水域に放流しています。
2003 年度は、排水処理施設の維持・管理に努めるととも
BOD排出量
(t)
1.2
1.1
に、製品製造工程の改善を継続して行うことで 2002 年度と
比較して BOD 排出量を減少させることができました。今後
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
も、さらなる製品製造工程の見直しを進め、排出量低減に向
けて活動していきます。
◆バッテリーフォークリフトの導入
なお、土壌への排出はありません。
工場内でのフォークリフト運行による温室効果ガス(排ガ
ス)や騒音の低減、リフト作業者への健康影響を考慮し、
0.4
0.0
1999
2000
2001
2002
2003
(年度)
※
「2003環境報告書」において、BOD排出量の数値に一部誤りがありました
ので修正して掲載しております。
バッテリーフォークリフトへの代替を進めています。また、
アイドリングストップ活動も実施しています。
バッテリーフォークリフト
メタン発酵排水処理施設
★
1
大気中に含まれ、太陽光をよく通すが地面や海面から放射される赤外線を吸収する性質を持つ気体のことで地球温暖化の原因と言われている。1997 年の地球温暖化防止京都会議では、二酸化
炭素・メタン・亜酸化窒素・ハイドロフルオロカーボン(HFC)類・パーフルオロカーボン(PFC)類・六フッ化硫黄(SF6)の 6 種類が削減対象に決められた。
★
2 発電と同時に発生した排熱を給湯・暖房などの熱源として有効利用するエネルギー供給システム。従来の発電システムと比べて、エネルギー利用効率を大幅に高めることができる。
19
20
環境保全活動
■ゼロエミッション ★ 1 への取り組み
「無限で劣化しない地球」から「有限で劣化する地球」への社会
型社会」に変えていくことが求められています。その中で、当社
的な意識の変化などを背景に、これまでの大量生産・大量廃棄
もゼロエミッションを目標に「3R(リデュース・リユース・リ
の社会構造とはまったく異なる、リサイクルを前提とした「循環
サイクル)活動」を進めています。
C
olumn
資源循環型製造システムの確立
使用済み液の引き取り
■リデュース活動(Reduce ★ 2)
お客様が使用した製品を引き取り、蒸留回収を行います。こ
位指数で 2000 年度より 26%削減することができました。
製品製造工程の改善により、使用するエネルギーおよび排
また、特別管理産業廃棄物の排出に関しても 2000 年度よ
出する廃棄物の削減に努めています。2003 年度は、新規施
り 28 %削減することができました。
設が順調に稼働したことにより一般産業廃棄物の排出を原単
ISO先行取得6工場※
原単位指数 (%)
国内全製造工場
10,000
120
100
(t)
8,000
100
75
6,000
70
80
60
72
72
70
資源の有効利用を進めています。
80
60
4,000
40
40
2,000
20
20
2001
2002
2003
2005
(目標)
2010
(目標)
新規原材料
65
4,000
2,000
TOK
[製品製造]
100
76
6,000
2000
再び製品化されます。
原単位指数 (%)
120
100
74
1999
の蒸留された液は原材料として東京応化の製造工場へ運ばれ、
当社では、このような資源循環型の製造システムを構築し、
資源循環型
製造システム
国内全製造工場
ISO先行取得6工場※
100
96
8,000
0
蒸留再製会社
[蒸留・原料化]
特別管理産業廃棄物排出量
一般産業廃棄物排出量
(t)
お客様
[使用]
0
(年度)
0
1999
2000
2001
2002
2003
2005
(目標)
2010
(目標)
■リユース活動(Reuse ★ 1)
容器のリユース(再利用)を目的に、有機溶剤系製品につ
0
(年度)
いて、1970 年代後半よりステンレス製リンク容器を採用
※ISO先行取得6工場:郡山工場、宇都宮工場、御殿場工場、山梨工場、生野工場、阿蘇工場
して製品の輸送を行ってきました。近年、容器はますます
※
「2003環境報告書」において排出量および原単位指数の数値に一部誤りがありましたので、
修正して掲載しております。
大型化し、1t タンクやタンクローリーを使用するようにな
っています。また、フォトレジストについても、液晶ディ
■リサイクル活動(Recycle ★ 3)
「限りある資源の有効活用」を目的に、様々なリサイクル活
動を実施しています。
◆有機汚泥のコンポスト化 ★ 4
有機汚泥の処理は、
(1)減量化、
(2)安定化、
(3)無害化が
18L リンク容器
1t リンク容器
■埋め立て廃棄物
重要な要素になります。減量化は、汚泥中の水分を濃縮→
ごみの分別を徹底することにより、発生する廃棄物の極
脱水→乾燥の工程を経て、扱う汚泥の量を減少させること
小化や廃棄物の処理方法の見直しなどを推進し、各サイト
埋め立て廃棄物量
製品および製造工程において使用、回収された有機溶剤を
です。安定化は、汚泥中の有機物を生物化学的あるいは熱
において埋め立て廃棄物のゼロエミッションを目指し行動
回収処理業者に売却し、有機溶剤を蒸留回収するなど産業廃
化学的(燃焼を含む)処理によって分解させ、腐敗などの環
(t)
500
しています。
棄物の減容化や炭酸ガス排出の抑制を進めています。
境汚染原因とならないよう処置することです。現在は、こ
◆使用済み製品および工程廃液の再資源化
また、蒸留回収などが困難な製品については、当社の
「循環型製造システム」において再資源化を行っています。
タンクローリー
スプレイ製造用を中心に一部リンク容器を使用しています。
れらを組み合わせて回収処理業者でのコンポスト化を実施
384
262
250
221
しています。
53
リサイクル活動 イメージフロー
蒸留回収処理業者
セメント
製造企業
蒸留精製
セメント燃料
9
◆非鉄金属培焼炉の塩素化剤としての再利用
鉄鋼精錬
企業
再資源化
使用済み製品
(お客様より回収)
0
1999
2000
2001
2002
2003
(年度)
ハロゲン化溶剤は、非鉄金属の精錬において不純物を
取り除く工程で塩化揮発剤として再利用しています。
塩化揮発剤
溶剤ハロゲン化
工程廃液・廃プラ
TOK
有機汚泥
コンポスト化
ガラス原料
蒸留精製
汚泥回収
処理業者
★
廃ビン
工程廃棄有機溶剤
再資源化
蒸留回収処理業者
ガラス
工場
1 ある産業の生産活動により発生した廃棄物をリサイクルしたり、他の産業の原料にしたりすることで、最終的にあらゆる廃棄物をゼロにするという新しい生産システムの構築を目指すこと。
2 廃棄物の発生抑制。製品製造に投入する資材(材料)をできるだけ少なくし、廃棄する量を最小限にすること。
★
3 再生利用。資源の節約や環境汚染の防止のために廃棄物を埋め立て処分や焼却処分せず、資源として再利用すること。廃棄物を回収し製品の原材料として再生利用するマテリアルリサイクルや
燃料として再利用するサーマルリサイクルなどがある。
★
4 汚泥や生ごみなどの有機性廃棄物を微生物の働きを利用して発酵させ堆肥化させること。これにより作られた堆肥は、肥料や土壌改良材として農業用に再生利用することができる。
★
1 再使用。製品や容器などを繰り返し使用することによって、廃棄物の発生を抑制し、資源の節約を図ること。
★
21
22
環境保全活動
■製品の環境・安全情報の提供
■化学物質管理
PRTR
★1
法(化学物質管理促進法)により、化学物質の排
出・移動量の管理と報告が義務づけられています。PRTR 法が
定める対象 354 物質のうち、当社が取り扱っている物質は 39
化学物質情報管理
危険有害物質に限らず、すべての製品や試作品について、
物質になります。
化学物質関係法令情報
化学物質の特性・取り扱い方法
化学物質の環境・安全情報
化学物質の特性・取り扱い方法・環境・安全情報を記載した
※報告書のデータ収集対象サイトが増え、また、新たな品種の生産のため、2002 年度より物質数が
増加しています。
製品安全データシート(MSDS)を電子化し、化学物質の情報
管理・作成・発行履歴管理を行うシステムを設け、お客様お
PRTR法対象物質取り扱い一覧
政令
番号
化学物質名
2 アクリルアミド
よび当社の作業者に対する正確かつ迅速な情報の提供に努め
移動量(t)
政令
大気 水域 廃棄物 番号
0.0
0.0
16 2-アミノエタノール
0.0
19 3-アミノ-1H-1.2.4-トリアゾール
化学物質名
93 クロロベンゼン
移動量(t)
政令
大気 水域 廃棄物 番号
0.0 75.9 254 ヒドロキノン
0.0
0.0
0.0
3.1
0.0 120.0 260 ピロカテコール
0.0
0.0
3.6 309 ポリ(オキシエチレン)=ノニル
0.1
0.0 16.3 264 m-フェニレンジアミン
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0 266 フェノール
0.0
0.0 24.0 310 ホルムアルデヒド
0.0
0.0
2.1 270 フタル酸ジ-n-ブチル
0.0
0.0
0.1 311 マンガンおよびその化合物
24.7
0.0
6.9 272 フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
0.0
0.0
0.1 316 メタクリル酸2,3-エポキシプ
2.1
0.0
0.0
0.0 113 1,4ジオキサン
25 アンチモンおよびその化合物
0.0
0.0
0.0 139 o-ジクロロベンゼン
40 エチルベンゼン
4.2
0.0 14.0 176 有機スズ化合物
43 エチレングリコール
0.0
0.0
0.6 224 1.3.5-トリメチルベンゼン
44 エチレングリコールモノエチルエーテル
0.0
0.0
0.6 227 トルエン
0.1
0.0
5.3 230 鉛およびその化合物
63 キシレン
17.0
0.0
0.3 283 ふっ化水素およびその水溶性塩
0.0
0.0
0.7
0.0
0.0
0.0 300 1,2,4-ベンゼントリカルボン酸
0.0
0.0
0.0 320 メタクリル酸メチル
0.0
0.0
0.1
0.0
0.0
0.6 304 ほう素およびその化合物
0.1 36.4 238 N-ニトロソジフェニルアミン
68 クロムおよび3価クロム化合物
0.0
0.0
0.0 242 ノニルフェノール
0.0
0.0
現在発行しているすべての MSDS は「JIS Z 7250 ★1」に
0.0
準拠し、PRTR 法・労働安全衛生法・毒劇物取締法に対応し
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
MSDS発行
履歴管理
MSDSシステム
MSDS作成
ています。
MSDSの提供
製品安全データシート
(MSDS)
ロピル
340 4,4’-メチレンジアニリン
1,2-無水物
0.0
フェニルエーテル
0.0
0.0
0.0
ルフェニルエーテル
0.0 36.0 232 ニッケル化合物
67 クレゾール
ています。
大気 水域 廃棄物
0.0 308 ポリ(オキシエチレン)=オクチ
0.0 46.4 101 酢酸2-エトキシエチル
0.0 252 砒素およびその無機化合物
化学物質名
0.0
0.0
45 エチレングリコールモノメチルエーテル
政令
大気 水域 廃棄物 番号
化学物質名
移動量(t)
0.0
0.0
0.1
移動量(t)
当社作業者
お客様
0.0
■輸送時における環境配慮
■新規開発品の原材料使用事前評価システム
(新規開発品の有害性スクリーニング)
原材料使用事前評価システム イメージフロー
■グリーン税制対応車の採用状況
発ガン性・変異原性・生殖毒性などの有害性について、各国
社用車として 54 台の自動車を所有
の関係法規や研究機関などのハザードランクに基づいて当社独
し、そのうち 7%を低公害車・低排出
新規開発品
自の「TOK 禁止物質リスト」を作成しています。このリストに沿
って、設計段階から新規開発品の原材料に含有される化学物質
を事前に評価するシステムを整備し、製品の使用における環境
TOK禁止物質
含有
なし
2003 年度の総輸送量は、80,500 万トン・キロ
近年、半導体を中心とした電気・電子部品業界は諸外国の
だいた環境負荷物質などの削減に関する要求事項を各事業部門や
厳しい環境負荷物質規制を受け、当社にも、お客様より環境
関係者に伝達し、製品開発に反映させるためのシステムを構築し
負荷低減と規制遵守を目的として特定の化学物質を排除した
対応しています。
NOX・PM 法 ★ 2 の施行やディーゼル規制などトラック輸送に対
する法規制に対応し、低公害トラックの使用を推進しています。
■輸送時の環境・安全情報の提供
※1
でした。
危険有害性を有する製品の輸送時に
今後は、積載効率の向上による物流の効率化を図り環境負荷
おける漏洩・火災・爆発などの事故に
の低減に努めます。
より人・物・生態系に被害を及ぼさな
2003 年度、国内の製品輸送(東京応化傭車便を含む)にお
※2
ける CO2 排出量
は 22 万 t でした。
いための措置として、緊急連絡カード
(イエロー・カード)を常時運転手に携
帯させ、環境保全・安全を確保してい
※ 1 トン・キロ = 製品の重量(t)×車両の片道距離(km)
※ 2 CO2 排出量 = 車両台数×(往復距離/車両燃費)× 2.64(kg ・ CO2/L)
製品の提供が求められています。当社では、お客様からいた
ます。
緊急連絡カード
(イエロー・カード)
ステンレス製専用保管容器
■ PCB ★ 2 含有部品の管理状況
PCB 廃棄物の保管状況に関する届出が「ポリ塩化ビフェニル
当社(相模事業所)は、PCB を含有した廃棄設備の部品を保
93%
■物流のグリーン化への取り組み状況
■顧客要求物質管理システムの構築
廃棄物処理基本計画」により廃棄することが予定されています。
スや騒音の少ないバッテリー式を導入しています。また、自動車
使用原材料確定
製品化
れています。また、環境省から発表された「ポリ塩化ビフェニル
■低公害車の導入推進
物流拠点の構内で使用するフォークリフトとして温室効果ガ
7%
ガス車に切り替えました。
TOK禁止物質 含有
保全・健康・安全の確保に努めています。
廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」にて義務づけら
低公害車・低排出ガス車
ボルト
特別管理産業廃棄物
PCB汚染物
関係者以外の取り扱い
を禁止する。
管理責任者 連絡先
専用ラベル
有しているので、法令に従い神奈川県への届出を行っていま
す。これらの部品は油浸透防止対策を施した専用保管容器に
厳重な管理のもとで保管しており、今後は環境省から出され
PCB含有部品に漏洩および
揮発防止用カバーを施して
保管している。
た計画に沿って適切に処理していく予定です。
★
1
Pollutant Release and Transfer Register の略称。有害性のある化学物質が、どのような発生源から、どれくらい環境中に排出されたか、廃棄物に含まれて事業所外に運び出されたかとい
うデータを把握・集計し、公表する仕組み。
★
2 Polychlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称で有機化合物の一種。かつては耐熱性・電気絶縁性に優れた化学物質として、熱媒体・絶縁油・塗料などに使用されていたが、分解し
にくく、毒性が強いことから 1972 年には製造が中止された。しかし、現在も処理が進んでおらず、保管者には厳重な管理が義務づけられている。
23
★
★
1 MSDS の項目・記載内容・全体構成について規定した日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)。
2 大気汚染の著しい大都市地域を対策地域に指定し、自動車から排出される NOX(窒素酸化物)および PM(粒子状物質)の総量を削減する諸施策を講じることにより大気汚染の改善を図る法律。
24
海外子会社の取り組み
海外子会社においても、それぞれ環境保全活動が進展してき
ています。環境マネジメントシステムを構築し、効率的に環境
経営を推進することによって、東京応化グループ全体で環境負
荷低減を目指していきます。
現在、OHKA AMERICA,INC.、TOK ITALIA S.p.A.および
TOK TAIWAN CO., LTD.において、ISO14001 認証取得に向
けた取り組みを行っています。
環境コミュニケーション
社会とのかかわり
ステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、説明責
任を果たすとともに、皆様からの声を環境保全活動の充実につ
なげていきたいと考えています。
東京応化は、
「技術のたゆまざる研鑽」
「製品の高度化」
「社会への貢献」
「自由闊達」
■環境報告書の発行
を経営理念に掲げ、当社を取り巻くステークホルダーの方々とのかかわりを考慮し、
環境コミュニケーションの中心となるツールとして、2002
企業活動を通じて社会の進歩発展に貢献していくことを経営の基本方針としています。
年度より環境報告書を毎年発行し、2003 年度からは英語版も
本章では、企業の社会的側面として、お客様、従業員、地域社会それぞれのステー
発行しています。東京応化の環境への取り組みをステークホルダ
クホルダーとのかかわりについて、その取り組みをご報告します。
ーの皆様により深くご理解いただくため、専門用語を極力少なく
し、わかりやすい環境報告書になるよう心掛け、また、掲載情報
の充実にも努めてきました。環境報告書にはアンケートを添付し、
双方向コミュニケーションにより、皆様からいただいたご意見・
ご要望を環境保全活動の質の向上に役立てています。
■ホームページでの情報発信
環境報告書は、2003 年度より日本語版・英語版ともに当社
ホームページでも公開しています。
また、ホームページでは、当社の環境に配慮した製品もご紹
介しています。
http://www.tok.co.jp/eco/eco_top-j.htm
C
olumn
IR 施設見学会(宇都宮工場)
2004 年 3 月、IR(投資家向け広報)活動の一環として、宇都宮工場の施設
見学会を実施しました。見学会には、証券アナリストやファンドマネージャー
31 名の参加があり、製品の研究・開発状況に加え、工場および生産設備につ
いてもプレゼンテーションを行いました。
今後も、市場関係者との対話の機会として、定期的に施設見学会を実施して
いきます。
25
目 次
P.27
お客様とのかかわり
P.27
社員とのかかわり
P.30
地域社会とのかかわり
26
社会とのかかわり
●賃金制度では、能力・成果を反映した「基礎給」と職務内
お客様とのかかわり
容や組織規模などを反映した「職務給」の 2 つの組み合
■雇用
◆社員構成
(単体:出向者および嘱託者除く。2004 年 3 月 31 日現在)
技術の最先端分野に近づけば近づくほど求められる品質安定
わせとし、かつ資格等級毎に賃金の上限・下限を設定し
人数
平均年齢
平均勤続年数
性。東京応化では、お客様満足の向上を目指し、信頼性の高い
たボックス範囲管理を行い、年功的要素を払拭し、若手
男性
1,149
37.8
15.1
品質管理体制を整えています。
の給与水準の向上を可能にしています。また、組織の硬
女性
101
31.0
10.2
合計
1,250
37.2
14.7
直化を招く定期昇給の廃止も行っています。
■品質管理についての取り組み
品質面や機能面において優れた製品・サービスを提供するため
に、新規製品に対し早期にリスクアセスメントを行うことで、
●評価制度では、機会均等を踏まえた公平・公正さの追求、
集し、迅速な対応を心掛けています。
これらの品質保証活動全般においては、全工場にて認証取得
競争力があるグローバルな制度の構築を目指し、従来の
「人(属人)基準」から「仕事基準」への転換を図りました。
量産立ち上げ初期から安定した製品品質を確保するための活動
済みである ISO9001(2000 年版規格の品質マネジメントシ
具体的には、個々人に設定された目標・テーマへの達成
を行っています。また、既存製品についても品質安定性のモニ
ステム)に基づき、全社一丸となった協力体制のもと対応してい
度を評価の基準とし、また、そこに至るプロセスも評価
ターを行うことにより異常の早期発見と工程安定化に努めてい
ます。今後もお客様満足の向上を目指し、信頼性の高い品質シ
し、その他の違い(年齢差、学歴差、男女差など)による
ます。さらに、お客様からのご要望について積極的に情報を収
ステムへの継続的改善に取り組んでいきます。
報酬差は完全に排除しています。
C
会社および社員双方において、自律と自己責任の時代、
イ ン テ ル 社 よ り 2 0 0 3 年 度「 S C Q I 賞( S U P P L I E R C O N T I N U O U S Q U A L I T Y
IMPROVEMENT AWARD)」を 2002 年度に引き続き受賞することができました。
SCQI 賞は、インテル社の開発や製造を支えるうえで最も優れた資材やサービスを供給した
企業を表彰するもので、当社は半導体製造工程で使用されるフォトレジストと現像液の提供に
より受賞しました。
1,504
1,735
1,453
1,761
1,470
連結(嘱託者含む)
1,751
1,444
1,718
1,399
1,000
1999
2000
2001
2002
2003
(年度)
◆再雇用制度
自由とリスクの時代となっています。当社は、自らのキャ
以前から当社は、定年を迎えた社員のうち、業務上の必
リアを主体的に考え、自己責任で新しい職務にチャレンジ
要性に基づいて雇用延長を実施していましたが、高齢化や
しようとする社員を支援するためのジョブチャレンジ制度
少子化などによる将来の労働力不足ならびに厚生年金支給
を設けています。この制度は次の 2 つの中から選択し、事
開始年齢の引き上げなども考慮し、かつ再雇用をより明確
前に上司に伝えてから人事部へ登録することが原則となっ
にするため、2003 年 4 月より、希望する者で体力と気力
ています。
が充実し能力が伴う定年退職者(または契約満了者)全員を
● FA(フリーエージェント)制度
対象者とした再雇用制度を導入しました。再雇用の期間は、
成果主義により、結果・成果が重要視される時代であ
厚生年金の満額受給年齢と同年齢の誕生日までとしてお
り、会社の一方的な配属だけでなく、自分の職務選択域
り、段階的に引き上げられます。2004 年 6 月 10 日現在
を拡大し、チャレンジ意欲を高める制度です。本人が希
での再雇用者は、35 名となっています。
望職務を選択し関係者との面接を行い、能力適性・キャ
社員とのかかわり
リア目標・自己啓発内容などを総合的に判断して異動の
可否を決定します。
「人材こそ企業の財産」という方針のもと、従業員が生き生き
● CC(キャリアチャレンジ)制度
と働ける職場、安全で健康に働ける職場作りを推進しています。
中長期的な視点から自らの成長方向と役割を認識し、
■人材育成についての取り組み
針とし、取り組んでいます。
単体(嘱託者含む)
1,757
◆ジョブチャレンジ制度
2 年連続で SCQI 賞受賞
当社は、創業以来一貫して「人材こそ企業の財産」を基本方
(人)
2,000
0
olumn
■人材活用方針
◆従業員数 (年度末)
■人事制度関係
◆人事制度の考え方
2002 年度から 2003 年度にかけて一新された新人事
制度のもと、人材活用方針の考え方を推し進め、高い目標
■各種制度
◆育児休職制度
1990 年 7 月 1 日より育児休職制度を導入しています。
休職期間は、生後 1 歳の誕生日までとし、満 3 歳の到達後
プロフェッショナルへの経験領域を拡大し、職務を通じ
最初の 4 月 1 日までの短時間勤務の制度も設けています。
た能力開発とキャリア意欲を高める制度です。本人が希
復帰は、原職あるいは原職相当職を原則としています。毎年
望勤務地を選択し、人事部が本人の資質や能力なども含
多くの社員が活用し、2004 年 6 月 10 日現在での育児休
め、希望異動先および異動元と調整します。原則 5 年
職取得者は延べ 40 名、育児に関する短時間勤務者は延べ
を限度とし元の部署へ帰任します。
14 名となっています。
にチャレンジし、そして、その成果に基づく評価を行うと
◆自己申告制度
◆介護休職制度
・事業の原点は、常に「人」であることを忘れてはならない
いう働き甲斐のある会社を目指しています。
・会社ならびに従業員相互間において、一切の差別の禁止
●目標管理制度では、中期計画のもとに単年度事業計画に
自己申告制度は、毎年 1 回社員全員が、現在担当してい
・各種法規の遵守ならびに公平・公正な処遇
基づいた個々人の目標・テーマ設定を行い、実行すべき
る仕事の量や質、職場(人)環境、将来を含めた希望職種や
社員としての資格を有したまま、一定期間介護に専念でき
・技術開発型企業を目指した、創造性溢れた人材の育成
職務および達成すべきゴールを明確化し、進むべき方向
希望勤務地、会社へ伝えたいことなどについて申告する制
ることを目的とした本制度の休職期間は 1 年間です。また、
の一元化を図っています。
度です。調査結果は担当役員まで報告され、キャリア開発
同様に 1 日当たり 2 時間を限度として介護に係る時間短縮
を含めた能力開発や適正配置、職場の改善策などへの基礎
制度も設けています。休職期間中の社会保険料は、会社が
情報として活用しています。
負担します(嘱託者を除く)。2004 年 6 月 10 日現在での
・成果主義に基づく、透明性を重視した人事制度
●資格制度では、優秀な人材の早期昇格を可能にしています。
1992 年 7 月 1 日より介護休職制度を導入しています。
介護休職取得者は延べ 7 名となっています。
27
28
社会とのかかわり
◆療養休暇制度および社会貢献休職制度
も含めた相談窓口を設けました。必要に応じて面接相談も
私傷病について「従業員が働きたくても病気やけがのため
行っています。
地域社会とのかかわり
会社へはプライベート情報を一切提供せず、家族に対す
日本の美しい風土を蘇生させるよう各々の地域で環境保全活
善意の休暇制度である療養補償制度を 1993 年 3 月より導
る悩みも含め、気軽に相談してもらえる環境を整えました。
動をはじめとする様々な社会的活動を幅広く行っています。
入しています。私傷病により休んだ日の診察券や薬袋など
また、各事業所でも、メンタルヘルスに関する資料の配布、
2003 年度は、各サイト周辺の清掃活動から山林保全活動、河
の通院した証明があれば、
「病気やけがでどうしても出社で
回覧など、機会をとらえて社員教育を進めています。
働けない場合は、何らかの支援を行う」との趣旨に基づいた
セクシャル・ハラスメントへの対応(防止策および是正
措置)として、全従業員に「セクシャル・ハラスメント防止
辺以外にも近隣企業と協力し、付近の公園や道路のごみ・落ち
ハンドブック」を配布し、セクシャル・ハラスメント防止
葉清掃活動などを実施しました。特に、阿蘇工場では阿蘇山の
に関する教育を実施しています。また、
「セクシャル・ハラ
外輪山の中に群生している天然記念物ミヤマキリシマ保護のた
ストレス社会と言われる現代では、メンタルヘルスケアが
スメントに関する細則」を規程化し、対応窓口や発生後の
めの清掃活動など地元に密着した社会貢献活動を行っています。
ますます重要になってきています。当社においても、メンタ
対応手順を明確化しています。国内すべての事業所におい
また、相模事業所では事業所近くを流れる相模川の河川清掃活
ル面の病気による長期の療養や休職が増加してきています。
て、セクシャル・ハラスメントに関する教育を外部の講師
動や廃棄物の不法投棄のパトロール活動に参加したほか、
「さむ
このような状況の中、2004 年 4 月より東京応化工業健
を招いて実施し、その防止に努めており、さらに窓口担当
かわまちぐるみ美化運動」として地域の美化活動に参加し町の清
者の教育を随時実施しています。
掃作業を行いました。
に対し原則最長 2 年 4 ヵ月の休職を付与する制度を
1993 年 7 月より導入しています。
◆メンタルヘルスケア
康保険組合の健康増進事業として、外部にメンタルヘルス
■労働災害防止活動
切に対処できるようにしています。
動を行っており、計画的に従業員の教育・訓練を実施していま
しかし、残念ながら 2003 年 7 月に薬液の噴出による死亡労
す。また、サイト毎の対策などの情報交換や活動を総合的に統
災事故が発生してしまいました。今後は、このような事故が 2
括する安全衛生連絡会を設置しています。事故や労働災害が発
度と起こらぬよう全社を挙げて取り組んでいきます。
C
化学工業
化学工業
3.0
1.02
1.02
1.03
1.0
0.92
0.8
0.97
0.89
0.986
0.98
0.15
0.12
0.92
0.05
0.4
0.326
0.306
1999
2000
2001
0.128
2002
2003
(年度)
度数率=(労働災害による死傷者数/延労働時間数)×100万
ただし、労働災害による死傷者数とは、1日以上の死傷者を示す。
※化学工業・製造業データ出所:厚生労働省「労働災害動向調査」
夏にはトンボが元気に飛び回っており、鮮やかな透明感のある黄色や青色、緑色をした多く
0.11
のトンボが観察されています。また、産卵のために飛来し、卵を孵化させようとする鴨の姿も
0.10
0.04
0.08
0.07
見られました。この鴨は残念ながら飛び去ってしまいましたが、駒門トンボ池が着実に自然を
0.07
復元しつつあることを感じさせる出来事でした。
1999
0.002
0.002
0.000
0.00
0.12
0.12
0.10
0.641
0.2
いの様子、子供たちが熱心にトンボを追いかける姿は、地元のテレビ局でも放映されました。
0.16
0.98
0.632
ビオトープ ★ 1(御殿場工場)
域の環境団体を通じて地元の子供たちを招いてトンボの観察会を実施しました。地域とのふれあ
製造業
2.405
0.83
0.6
olumn
木も着実に成長したこの駒門トンボ池には、多くの昆虫や鳥が訪れており、2003 年夏には地
TOK
製造業
1.2
相模川の河川清掃活動(相模事業所)
内に造成されたビオトープは、
「駒門トンボ池」と名づけられ、早くも 3 年目を迎えています。草
強度率
TOK
阿蘇山の外輪山での清掃活動
(阿蘇工場)
2001 年、地域の里山を復元し調査・研究する目的で社員のボランティアにより御殿場工場
生した場合の緊急時措置についても、マニュアルを整備して適
度数率
んでいきたいと考えています。
すべての国内製造拠点において、事業所周辺の清掃活動を実
◆セクハラ対策
施し環境意識の向上を図っています。2003 年度は、事業所周
サイト毎に安全衛生委員会を設け、労働災害防止に向けた活
今後も継続して自然保護活動・社会的活動に積極的に取り組
■主なボランティア活動
きなかった」ととらえ、療養休暇として対応しています。
また、社会貢献休職制度として、青年海外協力隊の活動
川の清掃活動など幅広い活動を実施しました。
2000
2001
2002
2003
今後もトンボ池を通して地道な環境保全活動を続けていきたいと考えています。
(年度)
強度率=(労働損失日数/延労働時間数)×1,000
労働損失日数とは、労働災害による死傷者の延労働損失日数をいう。
労働損失日数は、次の基準により算出する。
...
死
亡 7,500日
永 久 全 労 働 不 能 身体障害等級1∼3級の日数(7,500日)
...
永久一部労働不能 身体障害等級4∼14級の日数(級に応じて50∼5,500日)
...
一 時 労 働 不 能 . . . 暦日の休業日数に300/365を乗じた日数
■工場見学会(山梨工場)
毎年近隣の高校生を招き工場見学会を実施しています。製品
C
olumn
や設備の説明を通じて教育支援を行っています。
自衛消防隊
各製造拠点では、数種の消防用大型ポンプ・消火栓・消火薬剤を常備しており、万が
一火災などが発生した場合、直ちに出動して公共の消防隊が到着するまでに初期消火を
工場見学会の様子
行うための自衛消防隊を置く体制を整えています。
また、自衛消防隊員は地域の消火技術大会に参加し、習得した消火技術を披露すると
★
ともに、技術や知識の相互交換を通じて、日々研鑽に努めています。
29
1 ドイツ語で「生物」を表す「Bio」と「場所」を表す「Top」の合成語で、
「野生動植物の生息する空間」を意味する。
30
データ編
サイト別環境負荷データ
使用量
電 力:89 万kWh
用 水:1 万m3
ガソリン:14 kl
都市ガス:1 万m3
INPUT
使用量
電 力:396 万kWh
用 水:2 万m3
ガソリン:15 kl
都市ガス:8 万m3
相模事業所
使用量
石油(重油):20 kl
電 力:8 万kWh
用 水:0.2 万m3
ガソリン:2 kl
L P G:6 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:79 %
一 般 産 業 廃 棄 物:43 %
特別管理産業廃棄物:95 %
INPUT
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:16 t
一 般 産 業 廃 棄 物:21 t
特別管理産業廃棄物:5 t
排出量
CO2 :1.1 万t
NOX :9 t
SOX :3 t
BOD:146 kg
OUTPUT
排出量
CO2 :0.3 万t
NOX :3 t
SOX :0.3 t
BOD:47 kg
OUTPUT
排出量
CO2 :0.01 万t
NOX :0.1 t
SOX :0.02 t
BOD:8 kg
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:123 t
一 般 産 業 廃 棄 物:453 t
特別管理産業廃棄物:1,558 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:49 %
一 般 産 業 廃 棄 物:99 %
特別管理産業廃棄物:0 %
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:94 %
一 般 産 業 廃 棄 物:0 %
特別管理産業廃棄物:96 %
使用量
石油(重油):407 kl
電 力:414 万kWh
用 水:6 万m3
ガソリン:24 kl
L P G:1 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:83 %
一 般 産 業 廃 棄 物:2 %
特別管理産業廃棄物:96 %
使用量
電 力:56 万kWh
用 水:0.09 万m3
ガソリン:0.5 kl
軽 油:25 kl
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:40 t
一 般 産 業 廃 棄 物:452 t
特別管理産業廃棄物:1,826 t
排出量
CO2 :1.1 万t
NOX :8 t
SOX :1 t
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:176 t
一 般 産 業 廃 棄 物:2,665 t
特別管理産業廃棄物:28 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:100 %
一 般 産 業 廃 棄 物:18 %
特別管理産業廃棄物:99 %
廃棄物処理方法
再 使 用:1,638 t
再生利用:114 t
焼却処分:390 t
熱 回 収:177 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:93 %
一 般 産 業 廃 棄 物:74 %
特別管理産業廃棄物:100 %
廃棄物処理方法
再生利用:966 t
最終処分:9 t
焼却処分:685 t
熱 回 収:1,209 t
OUTPUT
INPUT
排出量
CO2 :0.3 万t
NOX :2 t
SOX :0.5 t
BOD:274 kg
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:25 t
一 般 産 業 廃 棄 物:95 t
特別管理産業廃棄物:65 t
排出量
CO2 :0.5 万t
NOX :4 t
SOX :0.5 t
BOD:51 kg
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:8 t
一 般 産 業 廃 棄 物:610 t
特別管理産業廃棄物:951 t
排出量
CO2 :0.03 万t
NOX :1 t
SOX :2 kg
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:7 t
一 般 産 業 廃 棄 物:35 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:92 %
一 般 産 業 廃 棄 物:81 %
特別管理産業廃棄物:98 %
廃棄物処理方法
再生利用:78 t
焼却処分:20 t
熱 回 収:86 t
OUTPUT
INPUT
阿蘇工場
廃棄物処理方法
再 使 用:426 t
再生利用:22 t
焼却処分:391 t
熱 回 収:70 t
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:2 t
一 般 産 業 廃 棄 物:3 t
特別管理産業廃棄物:8 t
使用量
石油(重油):452 kl
電 力:366 万kWh
用 水:7 万m3
ガソリン:0.2 kl
軽 油:4 kl
L P G:10 t
排出量
CO2 :0.5 万t
NOX :4 t
SOX :0.5 t
BOD:146 kg
OUTPUT
INPUT
生野工場
廃棄物処理方法
再 使 用:1,375 t
再生利用:113 t
焼却処分:526 t
熱 回 収:120 t
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:79 t
一 般 産 業 廃 棄 物:366 t
特別管理産業廃棄物:463 t
使用量
石油(重油):1,543 kl
電 力:431 万kWh
用 水:10 万m3
ガソリン:5 kl
L P G:0.05 t
山梨工場
廃棄物処理方法
再生利用:4 t
焼却処分:13 t
熱 回 収:24 t
OUTPUT
INPUT
熊谷工場
31
排出量
CO2 :0.2 万t
NOX :1 t
SOX :1 kg
INPUT
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:222 t
一 般 産 業 廃 棄 物:1,405 t
特別管理産業廃棄物:1,120 t
廃棄物処理方法
再生利用:676 t
焼却処分:909 t
熱 回 収:1,162 t
OUTPUT
INPUT
宇都宮工場
使用量
石油(重油):436 kl
電 力:543 万kWh
用 水:10 万m3
ガソリン:6 kl
L P G:30 t
御殿場工場
排出量
CO2 :1.4 万t
NOX :13 t
SOX :0.3 t
INPUT
郡山工場
使用量
石油(重油):334 kl
電 力:289 万kWh
用 水:4 万m3
ガソリン:0.4 kl
L P G:5 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:23 %
OUTPUT
INPUT
湘南テクニカル
センター
使用量
石油(重油):2,519 kl
電 力:699 万kWh
用 水:12 万m3
ガソリン:17 kl
L P G:11 t
廃棄物量
事 務 系 一 般 廃 棄 物:20 t
廃棄物処理方法
再生利用:5 t
焼却処分:16 t
本社
使用量
石油(重油):242 kl
電 力:1,266 万kWh
用 水:15 万m3
ガソリン:7 kl
軽 油:8 kl
L P G:25 t
都市ガス:140 万m3
排出量
CO2 :0.04 万t
NOX :0.4 t
SOX :1 kg
OUTPUT
INPUT
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:99 %
一 般 産 業 廃 棄 物:73 %
特別管理産業廃棄物:100 %
廃棄物処理方法
再 使 用:806 t
再生利用:5 t
焼却処分:167 t
熱 回 収:592 t
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:77 %
一 般 産 業 廃 棄 物:84 %
廃棄物処理方法
再生利用:35 t
焼却処分:7 t
流通センター
OUTPUT
再資源化率
事 務 系 一 般 廃 棄 物:0 %
一 般 産 業 廃 棄 物:30 %
特別管理産業廃棄物:0 %
廃棄物処理方法
焼却処分:12 t
熱 回 収:1 t
OUTPUT
32
データ編
国内事業所/工場
環境保全活動の歩み
年代
出来事
受 賞
1970 ●公害防止対策委員会を設置
| ●相模工場に排水処理施設完成
1989 ●産業廃棄物処理業の許可取得
1990 ●お客様使用済み剥離液の再製開始
| ● ISO 事務局を設置
1995
◆相模事業所 : 第1種無災害記録(540 万時間)樹立について「記録認定証(労
働基準局長)」
◆相模事業所 :「環境保全表彰(神奈川県環境保全協議会)」
◆阿蘇工場 :「熊本県危険物安全協会表彰(熊本県危険物安全協会)」
◆御殿場工場 :「労働衛生優良事業所表彰(静岡県労働基準協会連合会)」
◆阿蘇工場 :「優良事業所賞(熊本県高圧ガス安全協会)」
◆相模事業所 :「電気使用合理化最優秀賞(関東地区電気使用合理化委員会)」
◆生野工場 :「衛生優良賞(但馬労働基準協会)」
1997 ●天然ガスボイラー設備を導入(相模事業所)
◆宇都宮工場 :「危険物災害防止表彰(栃木県知事)」
1998 ●安全管理室を設置
◆宇都宮工場 :「労働衛生水準の向上表彰(栃木労働基準局長)」
◆阿蘇工場 :「熊本県産業安全衛生大会表彰(熊本県産業安全衛生大会)」
● ISO14001 取得推進委員会を設置
●環境方針を制定
●環境マニュアルを作成
1999 ●第 2 種エネルギー管理工場として指定(相模事業所、 ◆生野工場 :「安全優良賞(但馬労働基準協会)」
郡山工場、山梨工場)
◆郡山工場 :「優良企業表彰(福島労働基準局長)」
● ISO14001 の認証取得(郡山工場、宇都宮工場、御
殿場工場)
2000 ●使用済み溶剤の回収精製開始
◆阿蘇工場 :「全国労働衛生週間優良賞(熊本労働局長)」
●新本社社屋に環境を考慮した空調設備
「エコ・アイス」
を導入
● ISO14001 の認証取得(生野工場、阿蘇工場)
◆阿蘇工場 :「全国危険物安全大会表彰(危険物安全協会)」
●ビオトープを造成(御殿場工場)
2002 ●コージェネレーション・自家発電システム導入(郡山工場) ◆生野工場 :「衛生優良賞(但馬労働基準協会)」
●バッテリーフォークリフトの導入(流通センター)
●環境報告書発行開始
◆熊谷工場 :「危険物安全協会連合会表彰(埼玉県危険物安全協会連合会)」
◆ 宇都宮工場 :「危険物安全管理表彰
(関東甲信越地区危険物安全協会連合会)」
2003 ● ISO14001 の認証取得(本社、大阪営業所、東北営 ◆郡山工場 :「功績表彰(郡山地方消防防災協会)」
業所、九州営業所、相模事業所、湘南テクニカルセン ◆湘南テクニカルセンター、熊谷工場、山梨工場、阿蘇工場:
ター、熊谷工場、流通センター)
「無災害継続・確認証(日本化学工業協会)」
●環境報告書をホームページに掲載開始
◆流通センター:「功績表彰(神奈川県危険物安全協会連合会)」
◆熊谷工場 :「優良防災団体(埼玉県消防協会)」
◆郡山工場 :「エネルギー管理優良工場(東北七県電力活用推進委員会)」
2004 ●省エネ委員会を設置(相模事業所)
■宇都宮工場
〒321-3231 栃木県宇都宮市清原工業団地 21-5
TEL.028-667-3711(代表)
■大阪営業所
〒564-0053 大阪府吹田市江の木町 17-1 江坂全日空ビル
TEL.06-6337-8711(代表)
■熊谷工場
〒360-0844 埼玉県熊谷市御稜威ヶ原上林 823-8
TEL.048-533-1171(代表)
■東北営業所
〒963-8002 福島県郡山市駅前 2-2-2
TEL.024-931-1222(代表)
■御殿場工場
〒412-0038 静岡県御殿場市駒門 1-1
TEL.0550-87-3003(代表)
◆阿蘇工場 :「全国労働衛生週間努力賞(熊本労働基準局長)」
●有害物質管理委員会を発足
●環境管理室を設置
●省エネルギー委員会を設置
2001 ● ISO14001 の認証取得(山梨工場)
■本社
〒211-0012 神奈川県川崎市中原区中丸子 150
TEL.044-435-3000(代表)
◆山梨工場 :「優良危険物関係事業所表彰・消防庁長官賞(消防庁)」
〈6 月〉
◆阿蘇工場 :「優良危険物関係事業所表彰・消防庁長官賞(消防庁)」
〈6 月〉
■九州営業所
〒862-8002 熊本県熊本市龍田町弓削 1031-7
TEL.096-339-2155(代表)
■山梨工場
〒409-2522 山梨県南巨摩郡身延町下山 10234
TEL.0556-62-3151(代表)
■相模事業所
〒253-0114 神奈川県高座郡寒川町田端 1590
TEL.0467-75-2151(代表)
■生野工場
〒679-3311 兵庫県朝来郡生野町真弓字道順山 373-70
TEL.079-679-2611(代表)
■湘南テクニカルセンター
〒253-0111 神奈川県高座郡寒川町一之宮 7-8-16
TEL.0467-74-2125(代表)
■阿蘇工場
〒869-2612 熊本県阿蘇郡一の宮町宮地 4454-1
TEL.0967-22-4411(代表)
■郡山工場
〒963-0215 福島県郡山市待池台 1-23
TEL.024-959-6911(代表)
■流通センター
〒243-0434 神奈川県海老名市上郷 4-1-1
TEL.046-235-2821(代表)
海外事業所/工場
■ TOKYO OHKA KOGYO CO., LTD.
Seoul Marketing Office
15F, DukHeung Bldg., 1328-10, Seocho-dong, Seocho-gu,
Seoul 137-858, KOREA
TEL.+82-2-588-5035
FAX.+82-2-588-5036
Singapore Representative Office
8 Shenton Way, #14-01A, Temasek Tower, SINGAPORE
TEL.+65-62261485
FAX.+65-62261893
Shanghai Representative Office
1511, China Merchants Tower, 161 Lu Jia Zui East Road,
Pu Dong Xin Qu, Shanghai 200120, CHINA
TEL.+86-21-5840-8800
FAX.+86-21-5840-8884
■ OHKA AMERICA, INC.
Headquarters/Oregon Plant
4600 N.W. Shute Road, Hillsboro, Oregon 97124, U.S.A.
TEL.+1-503-693-7711
FAX.+1-503-693-2070
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郡山工場「エネルギー管理優良工
場」(2003 年)
阿蘇工場・山梨工場「優良危険物
関係事業所表彰」(2004 年)
■ OHKA EUROPE LTD.
Headquarters
Nettlehill Road, Houstoun Industrial Estate,
Livingston EH54 5DL, U.K.
TEL.+44-1506-4-38755
FAX.+44-1506-4-38541
European Sales Office
Databankweg 12, 3821AL Amersfoort, HOLLAND
TEL.+31-33-4543522
FAX.+31-33-4519646
■ TOK ITALIA S.p.A.
Headquarters/Plant
Via Camillo Chiesa, 30, 20010 Pogliano M.SE (MI), ITALY
TEL.+39-02-93559006
FAX.+39-02-93559007
■ TOK TAIWAN CO., LTD.
Headquarters
10F, No.675, Jing-Guo Road Sec.1, Hsin-Chu, TAIWAN
TEL.+886-3-534-5953
FAX.+886-3-535-0178
Corporate Sales Office
190 Topaz Street, Milpitas, California 95035, U.S.A.
TEL.+1-408-956-9901
FAX.+1-408-956-9995
編
流通センター「功績表彰」
(2003 年)
朝日生命郡山センタービル
集
後
記
「2004 環境報告書」をご覧いただき誠にありがとうございます。
本報告書の作成にあたり、普段目に触れることのない製品を扱う当社事業の内容と環境負荷低減のた
めの取り組みについて、皆様に少しでも身近に感じていただくことを目的に特集ページを設け、日々環
境保全を意識して業務にあたっている従業員の「顔」と「声」をできるだけ多くご紹介いたしました。
今後も環境保全活動を精力的に推進していくとともに、よりわかりやすい報告書を目指し、質の向
上・充実に努めてまいります。
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。
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安全管理室
〒 253-0114 神奈川県高座郡寒川町田端 1590
TEL. 0467-75-2151(代表)
FAX. 0467-75-6551
http://www.tok.co.jp/
この報告書は、環境に配慮し、再生紙と大豆油インキを
使用しています。
2004 年 8 月発行