UAS導入ガイド - 一般社団法人全国測量設計業協会連合会

平成27年度
UAS導入ガイド
平成28年3月
一般社団法人 全国測量設計業協会連合会
技術委員会 MicroUAS利活用研究部会
は じ め に
現在、
無人航空機 UAV
(Unmanned Aerial Vehicle)の利活用が急速に進み、
当業界においても、
調査・測量、インフラ点検等の多くの分野で利活用されるようになりました。
先の東日本大震災をはじめとし、多発する自然災害においては、立ち入りのできない条件下におけ
る早期被災状況の把握など、国土の安全管理における最重要課題である「防災・減災への取り組み」
に利活用される事は言うまでもなく、近接デジタル写真測量の実用化に向けた動きと共に、既存のイ
ンフラ構造物や建築物等の維持管理更新に関する点検作業の簡便化・効率化への利活用が今まで
以上に強く求められております。
こうした中、従前はプラットフォーム、センサー、処理ソフト等すべて高価であり、中小企業が参入で
きる環境ではありませんでしたが、技術の進歩に伴う各種機材等の低価格化が進み、全測連の会員
構成員においても導入・利活用が可能となり、現状の測量技術の効率化・革新に加えて新たな市場へ
の参入機会も見えてきました。
当研究部会では、UAVの中でも小型でバッテリー駆動の機種を対象として、撮影された各種の情
報を元に、地形図等を作成する事ができる機能を有する機 器を「UAS(Unmanned Aircraft
Systems)
」と定義し、プラットフォーム・センサー・処理ソフトの調査、並びに利活用分野・技術を研究
し、併せて、リスク管理を整理する事により、全測連の会員構成員が容易に導入・利活用するための支
援資料の作成を目的として「UAS 導入ガイド」を作成致しました。
全測連会員構成員におかれましては、
「UAS 導入ガイド」が新たなる取組みの一助となるようにお
使い頂ければ幸いです。
平成 27年 4月22日の『首相官邸屋上にドローン落下事件』を契機に、国土交通省(改正航空法:9
月4日成立)をはじめとする各行政機関による規制等の動きが活発化するなど日々情報が錯綜する
中、また、業務多忙の中、各種方面の最新の情報を収集・分析され、
「UAS 導入ガイド」発刊にご尽力
いただきました MicroUAS 利活用研究部会の委員各位に深く感謝申し上げますと共に、情報提供い
ただきました関係各位、各機関に感謝申し上げます。
技術委員会 MicroUAS 利活用研究部会 部会長 佐々木
1
義文
目 次
第1章 調査研究報告………………………………………………………………………………………… 1
1.1 調査研究の背景と目的………………………………………………………………………………… 1
1.1.1 背景………………………………………………………………………………………………… 1
1.1.2 目的………………………………………………………………………………………………… 1
1.2 調査研究の内容… …………………………………………………………………………………… 2
1.3 「チェックリスト」検証報告… ………………………………………………………………………… 2
1.4 「改正航空法」
… ……………………………………………………………………………………… 3
1.4.1 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール…………………………………………… 3
1.4.2 無人航空機に係る航空法改正について… ……………………………………………………… 4
1.4.3 許可・承認の申請手続きの概要について………………………………………………………… 8
1.4.4 改正航空法に関するよくあるご質問等… ……………………………………………………… 9
1.4.5 無人航空機による事故等の情報提供………………………………………………………… 10
第2 章 UAS 導入ガイド… ………………………………………………………………………………… 11
2.1 機器の紹介/プラットフォーム・センサ類・処理ソフト…………………………………………… 11
2.1.1 機器の分類……………………………………………………………………………………… 11
2.1.2 機器の紹介……………………………………………………………………………………… 13
2.2 利活用事例… ……………………………………………………………………………………… 66
2.2.1 業務の流れ……………………………………………………………………………………… 66
2.2.2 利活用場面の例………………………………………………………………………………… 67
2.2.3 利活用事例……………………………………………………………………………………… 67
2.3 リスク管理…………………………………………………………………………………………… 74
2.3.1 コンプライアンス面のリスク…………………………………………………………………… 74
2.3.1.1 航空法… …………………………………………………………………………………… 74
2.3.1.2 電波法… …………………………………………………………………………………… 77
2.3.1.3 民法… ……………………………………………………………………………………… 77
2.3.1.4 道路法… …………………………………………………………………………………… 78
2.3.1.5 河川法… …………………………………………………………………………………… 79
2.3.1.6 自治体条例… ……………………………………………………………………………… 80
2.3.1.7 ガイドライン等……………………………………………………………………………… 80
2.3.2 飛行原理的に発生するリスク… ……………………………………………………………… 82
2.3.2.1 UAS の動作原理(機器要素)
……………………………………………………………… 82
2.3.2.2 ロール・ピッチ・ヨーの制御… …………………………………………………………… 83
2.3.2.3 電波関係… ………………………………………………………………………………… 84
2.3.2.4 GPS 関係… ………………………………………………………………………………… 84
2.3.2.5 バッテリー関係… ………………………………………………………………………… 85
2.3.2.6 磁気コンパス関係… ……………………………………………………………………… 85
2.3.2.7 操縦スキル… ……………………………………………………………………………… 85
2.3.3 事故事例………………………………………………………………………………………… 87
2.3.4 リスクヘッジとしての各種保険………………………………………………………………… 89
2.3.4.1 ラジコン保険… …………………………………………………………………………… 89
2.3.4.2 産業用無人ヘリコプター総合保険(東京海上日動火災保険)…………………………… 89
2.3.4.3 産業用ドローン専用保険「ドローン・トータルプラン」
(損保ジャパン日本興亜)
… …… 89
2.3.4.4 ドローン総合補償プラン(三井住友海上火災保険・あいおいニッセイ同和損害保険)
… 90
2.3.4.5 産業用無人ヘリコプター(ドローン)損害保険(動産総合保険)
(測量共済会)
… …… 90
2.4 UASフライトチェックリスト………………………………………………………………………… 91
あとがき……………………………………………………………………………………………………… 96
第1章 調査研究報告
1.1 調査研究の背景と目的
1.1.1 背景
一般的にUAVは、Unmanned Aerial Vehicle(無人飛行体)の略称として使用されている。近年、
UAVを技術システムとしてとらえ、システム全体をUAS
(Unmanned Aerial Systems 無人飛行システ
ム)と呼んでいる。その基本的なシステム構成は、GPS(+IMU)などで自律飛行可能な飛行体とそ
れに搭載される各種センサーに加えて、GPSなどで得られた位置情報とセンサーによって取得された
データの解析・処理システムである。
UAS のプラットフォームである飛行体は、小型で飛行時間も数十分のものからノースロップ・グラマ
ン社によって開発されアメリカ空軍などが使用しているGlobal Hawkのようにペイロードが 900㎏超
で飛行時間30 時間以上の大型のものまであり、その価格も数十万円から数十億円となっていて多種
多様である。また、一般的な航空機と同様に固定翼型と回転翼型に大別される。
UAS の中でも飛行体そのものが小型でバッテリー駆動のものをMicroUASといい、化石燃料など
を使用する大型のものに比較して、ペイロードや飛行時間は劣るが、安価で取扱が簡便でリスクも小
さい。従って、新規導入にあたっての障壁は高くない。
1.1.2 目的
そこで、技術委員会では、MicroUAS 利活用研究部会を立ち上げて、現状の測量技術の効率化・革
新に加えて新規事業の創出のためにMicroUASを全測連の会員構成員もしくはその共同体などで
導入
・運用する際の技術的一助となる資料の作成を目的に平成 26 年9月から2 か年に渡って活動して
きた。
1
1.2 調査研究の内容
部会概要を表 1.2.1に示す。
表1.2.1 部会概要
1.3 「チェックリスト」検証報告
無人航空機を業務で飛行させるにあたり、より安全に実施することが求められる。部会では、実際
に飛行させる場合にどのようなことに着目し、安全を保てばよいのかについて現地にて検証を試み
た。現場は、ユーポート(木更津市)台地上の平坦地、広さは約 20,000㎡で、周辺には住宅、送電線等
が全く無く、かつ、関係者以外は立ち入れない場所である。
部会で作成した「チェックリスト」
(後述)をもとに、運航上の安全確認を検証した。機体は Micro
Drone MD-1000を使用した。チェック項目の過不足の有無や内容について検討し、概ね基本的な
内容を網羅されていることを確認した。また、今回のテスト飛行に当たっては操縦者とモニター監視
2
者での連携がキメ細かくされており、少しでも機体の異常がある場合には機体を着陸させ、点検を
繰り返す等の配慮がなされていた。
着陸後は機体の状況、計測機器の状況およびバッテリーの残量等をチェックした。実際の業務で
は複数回のフライトを計画することから常にチェックすることが必要である。今回のフライトでは飛行
する周辺に監視者等は配置しなかったが、実業
務での不測の事態に対処するための人員配置は
必要と考える。
現地検証実施後、部会員と㈱イメージワン社
とで、
その他の注意事項について協議した。場外
飛行場の付近や不定期に飛ぶドクターヘリ、低
空申請のヘリコプターが飛行する地域での対応
としては、事前に最寄りの空港事務所等に確認
することが必要である。
今回の現地検証をおいては、㈱イメージワン
社様に多大なご協力をいただいた。ここに感謝
の意を表する。
パイロットによる機体の点検及び相互チェック
1.4 「改正航空法」
※以下 1.4.1〜 1.4.5は、国土交通省のホームページより抜粋したものである。
1.4.1 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
平成 27年 9月に航空法の一部が改正され、平成 27年12月10日からドローンやラジコン機等の無
人航空機の飛行ルールが新たに導入されることとなりました。
今回の法改正により対象となる無人航空機は、
「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって
構造上人が乗ることができないもののうち、
遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるも
の(200g 未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く)」です。いわゆるド
ローン(マルチコプター)、ラジコン機、農薬散布用ヘリコプター等が該当します。
(例)
ドローン(マルチコプター)
ラジコン機
農薬散布用ヘリコプター
無人航空機の利用者の皆様は、以下の「2.無人航空機に係る航空法改正について」に記載してい
る無人航空機の飛行禁止空域や飛行の方法に関する同法のルール及び関係法令を遵守して無人航
3
空機を飛行させて下さい。
また、無人航空機を飛行させる場合には、当該ルールの遵守に加えて、以下のガイドラインもご一読
頂き、第三者に迷惑をかけることなく安全に飛行させることを心がけましょう。
〇 無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン
なお、無人航空機の飛行や改正航空法の解釈について不明な点がございましたら、
「4.改正航空
法に関するよくあるご質問」の「無人航空機に関するQ&A」や「無人航空機に係る規制の運用にお
ける解釈について」もご活用下さい。
※航空法に定めるルールに違反した場合には、50万円以下の罰金が科せられますので、ご注意く
ださい。
1.4.2 無人航空機に係る航空法改正について
今回の改正航空法において導入される無人航空機の飛行ルールは、以下の
• 無人航空機の飛行の許可が必要となる空域
• 無人航空機の飛行の方法
の二つに大別されます。
(1)無人航空機の飛行の許可が必要となる空域について
以下の(A)〜(C)の空域のように、航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域や、落
下した場合に地上の人などに危害を及ぼすおそれが高い空域において、無人航空機を飛行させる場
合には、あらかじめ、国土交通大臣の許可を受ける必要があります。
4
◆ 航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域
(A)
空港等の周辺の空域
空港やヘリポート等の周辺に設定されている進入表面、転移表面若しくは水平表面又は延長進入
表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域
空港等の周辺に設定されている進入表面等は、東京・成田・中部・関西国際空港及び政令で定める
空港においては概ね24km以内で、それ以外の空港においても概ね6km以内の範囲で設定されてお
りますので、詳細については、空港ごとに下記ページにてご確認ください。
※ 各空港等に設定されている進入表面等について
(B)
地表又は水面から150m 以上の高さの空域
◆ 人又は家屋の密集している地域の上空
(C) 平成 22 年の国勢調査の結果による人口集中地区の上空
人口集中地区は、5 年毎に実施される国勢調査の結果から一定の基準により設定される地域で
す。
5
6
当該地区の詳細については、下記ページをご参照下さい。
○ 総務省統計局ホームページ
・ 人口集中地区境界図について
また、実際に飛行させたい場所が人口集中地区に該当するか否かは、航空局にお問合せいただく
か、政府統計の総合窓口が提供している、以下の「地図による小地域分析(jSTAT MAP)
」を利用し
て確認可能です。jSTAT MAPを利用した確認方法については、
以下の「
【参考】
jSTAT MAPによ
る人口集中地区の確認方法」をご参照下さい。
○ e-Stat 政府統計の総合窓口
・ 地図による小地域分析(jSTAT MAP)
・ 【参考】 jSTAT MAPによる人口集中地区の確認方法
(2)無人航空機の飛行の方法
飛行させる場所に関わらず、無人航空機を飛行させる場合には、
[1] 日中(日出から日没まで)に飛行させること
[2] 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
[3] 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に 30m 以上の距離を保って飛行
させること
[4] 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
[5]
爆発物など危険物を輸送しないこと
[6]
無人航空機から物を投下しないこと
といったルールを守っていただく必要があります。
上記のルールによらずに無人航空機を飛行させようとする場合には、あらかじめ、国土交通大臣の
承認を受ける必要があります。
<承認が必要となる飛行の方法>
※捜索又は救助のための特例について
上記の(1)及び(2)の飛行ルールについては、事故や災害時に、国や地方公共団体、また、これら
の者の依頼を受けた者が捜索又は救助を行うために無人航空機を飛行させる場合については、適
用されないこととなっています。
一方、本特例が適用された場合であっても、航空機の航行の安全や地上の人等の安全が損なわれ
7
ないよう、必要な安全確保を自主的に行う必要があることか ら、当該安全確保の方法として、以下の
運用ガイドラインを当局として定めていますので、
特例が適用される機関や者については、
本運用ガイ
ドラインを参照し つつ、必要な安全確保を行うようにして下さい。
〇航空法第132 条の 3 の適用を受け無人航空機を飛行させる場合の運用ガイドライン
1.4.3 許可・承認の申請手続きの概要について
空港等の周辺の空域や人口集中地区の上空を飛行させる場合等、また、夜間や目視外等において
無人航空機を飛行させる場合等には、国土交通大臣の許可や承認が必要です。
許可・承認の申請手続きの概要
(申請書の提出先等)
〇許可・承認の申請書については、飛行開始予定日の少なくとも10日前(土日祝日等を除く。)まで
に、
・空港等の周辺又は地上等から150m 以上の高さの空域における飛行の許可の申請(法第 132 条
第 1号の空域における許可申請) → 空港事務所長
・それ以外の許可・承認申請 → 国土交通大臣(国土交通本省)、
に、それぞれ郵送などで提出する必要があります(※)。なお、最寄りの空港事務所を経由して国
土交通省に申請を行うことも可能です。各空港事務所の連絡先等については、以下の「許可・承
認申請書の提出官署の連絡先」をご参照下さい。
※申請手続きについては、近日中にインターネットによる電子申請も可能となるよう、現在準備中で
す。
(包括申請)
〇同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合又は異なる複数の場所で飛行を行う場
合の申請は、包括して申請することが可能です。
(代行申請)
〇飛行の委託を行っている者(委託元)が委託先の飛行をまとめて申請する場合や、複数の者が
行う飛行をまとめて申請する場合などについては、代表者による代行申請が可能です。
(許可等の期間)
〇許可等の期間は原則として3ヶ月以内としますが、継続的に無人航空機を飛行させることが明ら
かな場合には1年を限度として許可等を行います。
詳細の申請手続き、許可等の基準については、以下の「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審
査要領」、
「無人航空機の飛行に関する許可・承認に係る申請方法」に定めております。
また、申請書の様式や許可・承認申請書の記載例については、以下の「無人航空機の飛行に関する
許可・承認申請書(様式)
」、
「許可・承認申請書記載例」をご参照下さい。
● 無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(概要)
● 無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(本文)
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● 無人航空機の飛行に関する許可・承認に係る申請方法
● 無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書(様式)
〔word 形式〕
● 許可・承認申請書記載例
※航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがある空域(法第 132 条第 1号の空域)における飛
行の許可申請について
申請書の提出官署の各連絡先については、以下の「許可・承認申請書の提出官署の連絡先」をご
参照下さい。また、空港設置管理者等との調整先については、
以下の「空港等の管理者の連絡先」及
び「空域を管轄する関係機関の連絡先」をご参照下さい。
● 許可・承認申請書の提出官署の連絡先
● 空港等の管理者の連絡先
● 空域を管轄する関係機関の連絡先
許可・承認を行った内容の公表
実際に許可・承認を行った事例(飛行の概要、使用する無人航空機等)については、以下をご参照
下さい。
〇 許可・承認の内容(準備中)
1.4.4 改正航空法に関するよくあるご質問等
(1)改正航空法に関するよくあるご質問
今回の航空法改正に関するQ&Aを以下の
「無人航空機に関するQ&A」にまとめて記載しておりま
すので、無人航空機の飛行について不明な点がございましたら、ご活用下さい。
また、改正航空法上の文言の解釈について、以下の「無人航空機に係る規制の運用における解釈
について」に示しておりますので、不明な点がございましたら、ご活用下さい。
〇 無人航空機に関するQ&A
〇 無人航空機に係る規制の運用における解釈について
(2)条文、申請書類などの関係資料について
無人航空機に関するルールの概要や「航空法の一部を改正する法律」の条文、
許可・承認の申請書
などは以下のとおりです。
○ 改正航空法概要
○ 改正航空法概要ポスター
○ 条文
・ 航空法の一部を改正する法律 新旧対照条文
・ 航空法の一部を改正する法律 条文
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・ 航空法施行規則の一部を改正する省令 新旧対照条文
・ 航空法施行規則の一部を改正する省令 条文
・ 航空法施行規則第236条の2に規定する国土交通大臣が告示で定める年を定める告示
・ 無人航空機による輸送を禁止する物件等を定める告示
〇 航空法施行規則の一部を改正する省令案等に関するパブリックコメントについて
1.4.5 無人航空機による事故等の情報提供
万が一、無人航空機の飛行による人の死傷、第三者の物件の損傷、飛行時における機体の紛失又
は航空機との衝突若しくは接近事案が発生した場合には、
国土交通省(空港事務所)へ情報提供を
お願いします。なお、安全に関する情報は、今後の無人航空機に関する制度の検討を行う上で参考と
なるものであることから、航空法等法令違反の有無にかかわらず、報告をお願いします。
また、情報提供の方法は「無人航空機による事故等の報告書・連絡先」をご確認下さい。
〇 無人航空機による事故等の報告書・連絡先(準備中)
※無人航空機の飛行ルール等の詳細につきましては、国土交通省の以下のホームページに掲載さ
れています。
ホームページ:http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
お問い合わせ先
国土交通省 航空局 安全部 無人航空機窓口
電話 :03-5253-8111(内線 50157、50158、50216、50226、48182、48303)
直通 :03-5253-8737,03-5253-8696
ファックス :03-5253-1661
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第 2 章 UAS 導入ガイド
UASの導入を検討する際は、まず利活用を行う場面を想定して必要な機能を有する機器を選定す
る必要がある。例えば、私たちの実施している測量業務(とりわけ空中写真撮影)であれば、撮影す
る写真の解像度に応じたセンサ
(デジタルカメラ)の選定とセンサを搭載して、
飛行することが可能な
プラットフォームを選定しなければならない。また、空中写真撮影だけではなく、撮影した写真を加工
してデジタルオルソを作成するのであれば、最適な処理が可能なソフトを選定する必要がある。ここ
では、UAS 導入を検討するための一助となるよう、プラットフォームの分類について特徴を取り纏め、
プラットフォーム、センサ類、処理ソフトを紹介する。
2.1 機器の紹介/プラットフォーム・センサ類・処理ソフト
当部会では多種あるプラットフォーム
(無人航空機 UAV)の中でも小型でバッテリー駆動の機種を
対象として、現在
(平成 27年7月時点)国内で販売代理店から購入をすることが可能なプラットフォー
ムやセンサ類、処理ソフトについて、機器が有する性能や機能を紹介する。
2.1.1 機器の分類
無人航空機の定義は、
「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることがで
きないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの(200g 未満の重量(機
体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く)」と規定されている。
まず、無人航空機にはどのような分類があり、どのような特徴があるのかについて紹介する。
回転翼機
航空法における回転翼航空機は、ヘリコプターが位置づけられているが、無人航空機においては
一般的なヘリコプターのように1枚もしくは2 枚の翼で飛行する回転翼機だけではなく、4 枚以上の翼
11
で飛行する回転翼機が制作されたことで、
1枚もしくは2枚の翼で飛行するものをシングルローター
(従
来のヘリコプター)とし、4 枚以上の翼で飛行するものをマルチコプターと分類することが多い。現在
(平成 27年7月時点)は試作段階だが、チルト機といわれる垂直飛行(離着陸時)が可能な機体も制
作されており、回転翼機と固定翼機の両方の分類に含まれる。
4 枚以上の翼で飛行するマルチコプターのうち、翼の数で呼び名を変えることもある。例えば、4 枚
の翼で飛行する機体はクアッドコプター、6枚翼はヘキサコプター、
8枚翼はオクタコプターとなる。
(ク
アッド、ヘキサ、オクタはギリシャ語が語源)
翼の数による違いは、翼の数が多くなれば安定した飛行と細かな動作ができ、重たいものを持ち
上げる(積載重量)ことができる。ただし、多くの翼を同時に動作させ、機構が複雑になるため、バッ
テリーの消費が速くなり飛行時間が短くなる。
安定した飛行とは、故障や不慮の事故で1つの翼(モーター)が停止しても、直ちに墜落する可能性
が低くなるということで、浮力を得やすくなる安定を求めるのであれば、羽の幅や長さが大きいほど安
定した飛行が可能となる。
クアッドコプター(4枚の翼)
ヘキサコプター(6枚の翼)
オクタコプター(8枚の翼)
オクタコプター(上下に各2枚で8枚の翼)
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固定翼機
航空法における飛行機や滑空機(グライダー)のように翼が回転しない形状の無人航空機を回転
翼機に対する言葉の表現で、固定翼機と分類される。
特徴は、回転翼よりも高速に移動することができ、高い推進力を得ることで、大型の機体を制作す
ることができること、長時間の飛行が可能なことである。ただし、回転翼機が上下や前後左右と自由
自在に飛行することができるのに対し、固定翼機は基本的に前進飛行のみである。
また、飛行計画で定められたルートを自動飛行する機種が多いのも特徴である。
2.1.2 機器の紹介
以降にプラットフォームやセンサ類、処理ソフトについての紹介を行う。
掲載の順序は、推奨の順位を示すものではなく、単に列記したものである。
また、記載情報は販売メーカーや代理店のホームページに記されたものを転記しており、詳細につ
いては各メーカーならびに代理店に問い合わせ願いたい。
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UAV 機器紹介
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機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Sky Ranger
国名
会社名
Aeryon Labs Inc.
URL
販売代理店
ネクシス光洋(北海道)
代理店URL
型式
回転翼(クアッド)
http://www.aeryon.com/products/avs/aeryon-skyranger.html
http://www.do-koyo.co.jp/
機体重量
2400g
飛行時間
最大50分
ペイロード
無し(一体型)
約1500万(本体のみ)、専用カメラ80~370万
その他機能
雨天でも飛行・撮影可能、自動航行、タブレット操縦、
価格
利活用例
機体寸法
カナダ
直径102cm×高さ24cm
耐風速
18m/s(最大奨)推奨13m/s
オルソ画像作成、イベント動画撮影、工事現場写真撮影、生態物調査、道路・河川災害対策調査、構造物老朽化調査
機体写真
出典:HP 製品名
Aibot X6
国名
ドイツ
会社名
Aibotix GmbH
URL
http://www.aibotix.com/
販売代理店
ライカジオシステム(東京都)、神戸清光(兵庫県)
回転翼(ヘキサ)
http://www.kobeseiko.co.jp/
機体重量
3400kg
飛行時間
12分(ペイロード最大時)
ペイロード
2000kg
価格
約800万(ソフト込1000万)
その他機能
音波高度計、自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
利活用例
機体寸法
代理店URL
型式
105×105×高さ45cm
耐風速
12m/s以下
送電線や橋梁の点検、太陽光パネルの点検、災害
機体写真
出典:HP 17
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Hornet
国名
日本
会社名
BIZWORKS
URL
http://www.bizworks.co.jp/
代理店URL
http://www.bizworks.co.jp/
販売代理店
BIZWORKS(埼玉県)
機体寸法
機体重量
飛行時間
価格
利活用例
8分
ペイロード
128万円
その他機能
型式
回転翼(ヘキサ)
80×80cm
550g
耐風速
橋梁撮影、公共測量(国土地理院の承認取得実績あり)
機体写真
出典:HP 製品名
Boomerang
国名
日本
会社名
BIZWORKS
URL
http://www.bizworks.co.jp/
代理店URL
http://www.bizworks.co.jp/
販売代理店
BIZWORKS(埼玉県)
機体重量
飛行時間
価格
利活用例
機体寸法
15分
ペイロード
210万円(オーダーメイド設計費込)
その他機能
型式
回転翼(ヘキサ)
92×92cm
4000g
耐風速
橋梁撮影、公共測量(国土地理院の承認取得実績あり)
機体写真
出典:HP 18
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Phantom 2
国名
中国
会社名
DJI Innovations
URL
http://www.dji.com/ja
販売代理店
快適空間FC(福岡県)、amazon(通信販売)
代理店URL
型式
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
1000g
機体寸法
飛行時間
25分
ペイロード
200g
8.8万円~
その他機能
プロペラガード付き、自動帰還機能
価格
利活用例
回転翼(クアッド)
29×29×高さ:18cm
耐風速
撮影
機体写真
出典:HP 製品名
Phantom 2 Vision+
国名
中国
会社名
DJI Innovations
URL
http://www.dji.com/ja
販売代理店
快適空間FC(福岡県)、amazon(通信販売)
代理店URL
型式
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
1284g
機体寸法
飛行時間
20分
ペイロード
無し(一体型)
約14万円~(タブレットを除く)
その他機能
プロペラガード付き、自動帰還機能
価格
利活用例
回転翼(クアッド)
35×35cm
耐風速
撮影
機体写真
出典:HP 19
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Phantom 3
国名
中国
会社名
DJI Innovations
URL
http://www.dji.com/ja
販売代理店
快適空間FC(福岡県)、amazon(通信販売)
回転翼(クアッド)
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
1280g
飛行時間
約23分(最大)
ペイロード
無し(一体型)
約14万円~(タブレットを除く)
その他機能
ビジョンポジショニング、自動帰還機能、フライトシミュレーター
価格
利活用例
機体寸法
代理店URL
型式
35×35cm
耐風速
撮影
機体写真
出典:HP 製品名
Spreading Wings S900
国名
中国
会社名
DJI Innovations
URL
http://www.dji.com/ja
販売代理店
快適空間FC(福岡県)
代理店URL
型式
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
3300g
飛行時間
18分(離陸重量6.8kg) ペイロード
4900g
50万~
使用用途に応じてカスタマイズ
価格
利活用例
機体寸法
その他機能
回転翼(ヘキサ)
90×90cm(モーター対角軸間)
耐風速
機体写真
出典:HP 20
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Spreading Wings S1000
国名
中国
会社名
DJI Innovations
URL
http://www.dji.com/ja
販売代理店
快適空間FC(福岡県)
代理店URL
4400g
飛行時間
15分(離陸重量9.5kg) ペイロード
6600g
60万~
使用用途に応じてカスタマイズ
利活用例
その他機能
回転翼(オクタ)
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
価格
機体寸法
型式
105×105cm(モーター対角軸間)
耐風速
機体写真
出典:HP 製品名
INSPIRE1
国名
中国
会社名
DJI Innovations
URL
http://www.dji.com/ja
販売代理店
快適空間FC(福岡県)、amazon(通信販売)
代理店URL
型式
回転翼(クアッド)
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
2935g
機体寸法
438×451×301mm
飛行時間
18分
ペイロード
無し(一体型)
38万(1プロポ)45万(2プロポ)
その他機能
ビジョンポジショニング、自動帰還機能、3軸ジンバル
価格
利活用例
耐風速
機体写真
出典:HP 21
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Draganflyer Guardian
国名
カナダ
会社名
DraganFly
URL
http://www.draganfly.com/
販売代理店
サイバネテック(東京都)
代理店URL
機体重量
1050g
機体寸法
飛行時間
10分
ペイロード
420g
価格
160万
その他機能
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
http://www.cybernetech.co.jp/index.php
58×58×高さ32cm
耐風速
農業、地図作成、交通撮影、汎用航空写真、ビデオ撮影
機体写真
出典:HP 製品名
Draganflyer X4-P
国名
カナダ
会社名
DraganFly
URL
http://www.draganfly.com/
販売代理店
サイバネテック(東京都)
代理店URL
機体重量
1670g
機体寸法
飛行時間
20分
ペイロード
800g
価格
260万
その他機能
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
http://www.cybernetech.co.jp/index.php
87×87×高さ25cm
耐風速
農業、地図作成、交通撮影、汎用航空写真、ビデオ撮影
機体写真
出典:HP 22
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
ZionQC630,730
国名
日本
会社名
enRoute
URL
http://www.enroute.co.jp/
代理店URL
http://www.enroute.co.jp/
型式
回転翼(クアッド)
販売代理店
エンルート(埼玉県)
機体重量
QC630:1900g,QC730:2500g
機体寸法
飛行時間
QC630:15-20分,QC730:50分以上
ペイロード
QC630:2000g,QC730:4000g
100万~200万
その他機能
QC630:15inchプロペラ、QC730:18inchプロペラ、自動離着陸、自動航行
価格
利活用例
QC630:63×63cm,QC730:73×73cm(モーター対角軸間)
耐風速
10m/s
3次元モデリング(点群作成)、写真計測、赤外線調査、放射線量計測
機体写真
出典:HP 製品名
ZionPG560,700
国名
日本
会社名
enRoute
URL
http://www.enroute.co.jp/
代理店URL
http://www.enroute.co.jp/
型式
回転翼(クアッド)
販売代理店
エンルート(埼玉県)
機体重量
PG560:2000g,PG700:3500g
機体寸法
飛行時間
PG560:15分,PG700:30分(最大)
ペイロード
PG560:1000g,PG700:4000g
60万~100万
その他機能
PG560:15inchプロペラ、PG700:18inchプロペラ、自動離着陸、自動航行
価格
利活用例
PG560:56×56cm,PG700:70×70cm(モーター対角軸間)
耐風速
5m/s
プロペラガードを機体構造とし、安全性が高く、建物内での運用や被写体に接近した撮影が可能
機体写真
出典:HP 23
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
ZionCH800,940
国名
日本
会社名
enRoute
URL
http://www.enroute.co.jp/
代理店URL
http://www.enroute.co.jp/
型式
回転翼(ヘキサ)
販売代理店
エンルート(埼玉県)
機体重量
CH800:2400g,CH940:2000g
飛行時間
CH800:10分,CH940:15分 ペイロード
CH800:3600g,CH940:6000g
CH800:15inchプロペラ、CH940:18inchプロペラ、自動離着陸、自動航行
価格
利活用例
機体寸法
その他機能
CH800:80×80cm,CH940:94×94cm(モーター対角軸間)
耐風速
10m/s
折り畳み式アームの全天候型産業用。自然災害、事故対応、荒天時空撮、報道活用に適した6枚プロペラ
機体写真
出典:HP 製品名
ZionAC940
国名
日本
会社名
enRoute
URL
http://www.enroute.co.jp/
代理店URL
http://www.enroute.co.jp/
販売代理店
エンルート(埼玉県)
回転翼(ヘキサ)
機体重量
6900g
飛行時間
7分
ペイロード
5.0リットル
価格
その他機能
18inchプロペラ、静音性、バッテリー残量警告機能
利活用例
機体寸法
型式
101×88×45cm
耐風速
農薬散布に特化した農業用
機体写真
出典:HP 24
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Freefly ALTA
国名
アメリカ
会社名
FREEFLYsystems
URL
http://freeflysystems.com/
販売代理店
イデオモータロボティクス(東京都)
代理店URL
型式
回転翼(ヘキサ)
http://www.ideorobo.com/
機体重量
飛行時間
15分
ペイロード
6800kg
その他機能
正確なポジョションホールディング機能、ゴーホーム機能、OSD機能、詳細なデーターロギング機能
価格
利活用例
機体寸法
耐風速
空撮(シネマグラフィプラットフォーム)
機体写真
出典:HP 製品名
Lotus T980
国名
フランス
会社名
LOTUSRC
URL
http://lotusrc-jp.com/
代理店URL
http://lotusrc-jp.com/
販売代理店
サクライACM(岐阜県)
機体重量
1400g
機体寸法
飛行時間
12分
ペイロード
980g
約10万(バッテリー,受信機、送信機別)
その他機能
価格
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
63×63×高さ30cm
耐風速
空撮
機体写真
出典:HP 25
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
md4-200
国名
ドイツ
会社名
microdrones
URL
http://www.microdrones.com/en/home/
販売代理店
イメージワン(東京都)
代理店URL
900g
飛行時間
20分(最大積載時)
ペイロード
200g(最大)
700万円前後(専用ソフト込一式)
その他機能
プログラム飛行、フライトレコーダー搭載
利活用例
回転翼(クアッド)
http://www.imageone.co.jp/
機体重量
価格
機体寸法
型式
60×60×高さ23cm
耐風速
4.0m/s(安定飛行)
環境、農業、森林、エンターテイメントなどさまざまな分野で監視、測量、点検、観察
機体写真
出典:HP 製品名
md4-1000
国名
ドイツ
会社名
microdrones
URL
http://www.microdrones.com/en/home/
販売代理店
イメージワン(東京都)
代理店URL
型式
http://www.imageone.co.jp/
機体重量
3600g
飛行時間
50分(300g搭載時)
ペイロード
1200g(最大)
1100万円前後(専用ソフト込一式)
その他機能
プログラム飛行、フライトレコーダー搭載
価格
利活用例
機体寸法
回転翼(クアッド)
113×113×高さ50cm
耐風速
環境、農業、森林、エンターテイメントなどさまざまな分野で監視、測量、点検、観察
機体写真
出典:HP 26
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
PD6
国名
日本
会社名
PRODRONE
URL
http://www.prodrone.jp/
代理店URL
http://www.prodrone.jp/
販売代理店
プロドローン(東京都)
回転翼(ヘキサ)
機体重量
3000g
飛行時間
15~25分
ペイロード
6000g
160万
その他機能
基本のデジカメ仕様の他に、空撮仕様、サーモカメラ仕様、ウィンチ仕様を準備
価格
利活用例
機体寸法
型式
100×100×高さ53cm(モーター対角軸間)
耐風速
10m/s
土地測量、農薬散布、各種環境調査、古墳、遺跡、文化財等の調査、•災害現場での監視、調査、捜索、物資の輸送、各種調査、各種撮影
機体写真
出典:HP 製品名
PD4
国名
日本
会社名
PRODRONE
URL
http://www.prodrone.jp/
代理店URL
http://www.prodrone.jp/
販売代理店
プロドローン(東京都)
型式
回転翼(クアッド)
機体重量
2300g
飛行時間
15~40分
ペイロード
3000g
140万
その他機能
測量仕様(コンパクトデジカメ2台)の他に、有線給電仕様、セーフティバージョンを準備
価格
利活用例
機体寸法
80×80×高さ25cm(モーター対角軸間)
耐風速
10m/s
土地測量、農薬散布、各種環境調査、古墳、遺跡、文化財等の調査、•災害現場での監視、調査、捜索、物資の輸送、各種調査、各種撮影
機体写真
出典:HP 27
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
PD4-BL
国名
日本
会社名
PRODRONE
URL
http://www.prodrone.jp/
代理店URL
http://www.prodrone.jp/
販売代理店
プロドローン(東京都)
型式
回転翼(クアッド)
機体重量
機体寸法
飛行時間
ペイロード
価格
その他機能
RIEGL社製レーザースキャナー「VUX-1」を搭載可能
利活用例
耐風速
土地測量、農薬散布、各種環境調査、古墳、遺跡、文化財等の調査、•災害現場での監視、調査、捜索、物資の輸送、各種調査、各種撮影
機体写真
出典:HP 製品名
PD6-B
国名
日本
会社名
PRODRONE
URL
http://www.prodrone.jp/
代理店URL
http://www.prodrone.jp/
販売代理店
プロドローン(東京都)
機体重量
12kg
飛行時間
7~30分
ペイロード
30kg
500万
その他機能
価格
利活用例
機体寸法
型式
回転翼(ヘキサ)
143×143×高さ83cm(モーター対角軸間)
耐風速
12m/s
土地測量、農薬散布、各種環境調査、古墳、遺跡、文化財等の調査、•災害現場での監視、調査、捜索、物資の輸送、各種調査、各種撮影
機体写真
出典:HP 28
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
PAUI Oasis900
国名
日本
会社名
PAUI
URL
http://paui.jp/
代理店URL
http://paui.jp/
販売代理店
PAUI(福岡県)
機体重量
2400g
機体寸法
飛行時間
10分
ペイロード
3300g
76万~
その他機能
価格
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
φ94cm(球体フレーム)
耐風速
10m/s
大規模建築物、各種プラント、風力発電所
機体写真
出典:HP 製品名
RiCOPTER
国名
オーストリア
会社名
RIEGL
URL
http://www.riegl.com/
販売代理店
リーグルジャパン
代理店URL
飛行時間
30分
ペイロード
16kg
国内販売予定なし
その他機能
RIEGL VUX-1スキャナーを搭載可能
利活用例
回転翼(クアッド)
http://www.riegl-japan.co.jp/
機体重量
価格
機体寸法
型式
192×182×高さ47cm
耐風速
送電線、線路、パイプラインの調査、地形、渓谷のマッピング、都市環境調査、農地、森林の詳細な計測、建設現場のモニタリング
機体写真
出典:HP 29
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Silky TRON
国名
日本
会社名
TEAD
URL
http://www.tead.jp/
代理店URL
http://www.tead.jp/
販売代理店
ヨコヤマコーポレーションTEAD事業本部(群馬県)
機体重量
6200g
機体寸法
飛行時間
15分
ペイロード
5000g
価格
220万~
その他機能
自動飛行
利活用例
映像制作
型式
回転翼(ヘキサ)
91×104×高さ60cm
耐風速
機体写真
出典:HP 製品名
Silky EX
国名
日本
会社名
TEAD
URL
http://www.tead.jp/
代理店URL
http://www.tead.jp/
販売代理店
ヨコヤマコーポレーションTEAD事業本部(群馬県)
機体重量
5400g
機体寸法
飛行時間
15分
ペイロード
3000g
価格
120万
その他機能
自動飛行
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
60×60×高さ46cm
耐風速
写真測量、地形解析
機体写真
出典:HP 30
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
650sports
国名
日本
会社名
TEAD
URL
http://www.tead.jp/
代理店URL
http://www.tead.jp/
販売代理店
ヨコヤマコーポレーションTEAD事業本部(群馬県)
機体重量
2600g
機体寸法
飛行時間
20分
ペイロード
1000g
価格
90万
その他機能
自動飛行
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
50×50×高さ42cm
耐風速
デザイン制作
機体写真
出典:HP 製品名
KAITEKI01
国名
中国
会社名
ZEROTECH
URL
http://www.zerouav.com/en/
販売代理店
快適空間FC(福岡県)
代理店URL
型式
http://www.kaiteki-fc.co.jp/
機体重量
4000g
機体寸法
飛行時間
16分
ペイロード
4000g
価格
200万
その他機能
自動航行、自動帰還機能、パラシュート
利活用例
回転翼(クアッド)
全長77cm
耐風速
機体写真
出典:HP 31
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
αUAV
国名
日本
会社名
アミューズワンセルフ
URL
http://amuse-oneself.com/
代理店URL
http://amuse-oneself.com/
販売代理店
アミューズワンセルフ(大阪市)
型式
回転翼(オクタ)
機体重量
約3500g
機体寸法
飛行時間
15~30分
ペイロード
2500g
価格
約1000万
その他機能
2周波GNSSシンクロ撮影システム「GCSv2」(撮影した写真画像に正確な座標を付加する為のロガー装置)搭載、自動離発着機能
利活用例
99×99×高さ45cm
耐風速
測量や計測/遺跡の撮影/コンテンツ用途/その他。特に防災関連(水害の範囲や斜面崩壊の範囲を予測など)
機体写真
出典:HP 製品名
YD-M4-10
国名
日本
会社名
テクノスヤシマ
URL
http://www.technos-yashima.jp/mulci.html
代理店URL
http://www.technos-yashima.jp/mulci.html
販売代理店
テクノスヤシマ(北海道)
機体寸法
型式
機体重量
9500g
飛行時間
20分(10kg積載時)
ペイロード
12kg
価格
195万~
その他機能
自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
利活用例
農薬散布
回転翼(オクタ)
全長145cm
耐風速
機体写真
出典:HP 32
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
FD-04PL
国名
日本
会社名
フカデン
URL
http://www.fukaden.co.jp/plane/multicopter.php
販売代理店
フカデン(愛知県)
代理店URL
3650g
飛行時間
40分(500g搭載時)
ペイロード
2000g
150万~
その他機能
日本アビオニクス社製のリモートサーモを搭載
利活用例
回転翼(クアッド)
http://www.fukaden.co.jp/index.php
機体重量
価格
機体寸法
型式
57×57×高さ25cm
耐風速
8m/s(推奨)
設備点検(太陽光モジュール)
機体写真
出典:HP 製品名
SPIDER
国名
日本
会社名
ルーチェサーチ
URL
http://luce-s.net/
代理店URL
http://luce-s.net/
販売代理店
ルーチェサーチ(広島県)
機体寸法
型式
100×100×高さ40㎝
機体重量
3800g(機体により変化)
飛行時間
10分~25分
ペイロード
4000~6000g(機体により変化)
~300万(6枚),~400万(8枚)
その他機能
静音性、自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
価格
利活用例
回転翼(オクタ)
耐風速
15m/s以下
構造物調査、災害調査、海岸護岸調査、放射線測定調査、遺跡調査、環境調査、植生調査
機体写真
出典:HP 33
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Magpie960
国名
日本
会社名
島内エンジニア
URL
http://www.shimauchi-eng.com/
販売代理店
神戸清光(兵庫県)
代理店URL
機体重量
6500g
機体寸法
飛行時間
10分
ペイロード
2000g
その他機能
価格
利活用例
型式
回転翼(ヘキサ)
http://www.kobeseiko.co.jp/
直径100cm
耐風速
3D化、オルソ化編集を行い、写真測量・地形解析に利用
機体写真
出典:HP 製品名
Magpie960A
国名
日本
会社名
島内エンジニア
URL
http://www.kobeseiko.co.jp/uav.html
販売代理店
神戸清光(兵庫県)
代理店URL
機体重量
6500g
機体寸法
飛行時間
10分
ペイロード
2000g
その他機能
価格
利活用例
型式
回転翼(ヘキサ)
http://www.kobeseiko.co.jp/
直径100cm
耐風速
3D化、オルソ化編集を行い、写真測量・地形解析に利用
機体写真
出典:HP 34
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Martin S-Ⅰ
国名
日本
会社名
情報科学テクノシステム
URL
http://www.ists.co.jp/
代理店URL
http://www.ists.co.jp/
販売代理店
情報科学テクノシステム(茨城県)
機体重量
4200g
機体寸法
飛行時間
15分
ペイロード
600g
価格
250万
その他機能
自動飛行
利活用例
型式
回転翼(クアッド)
100×100×高さ41cm
耐風速
5~7m/s
森林や植生調査に加えて建物・構造物の把握等
機体写真
出典:HP 製品名
Martin M-Ⅱ
国名
日本
会社名
情報科学テクノシステム
URL
http://www.ists.co.jp/
代理店URL
http://www.ists.co.jp/
販売代理店
情報科学テクノシステム(茨城県)
型式
機体重量
6600g
機体寸法
飛行時間
30分
ペイロード
5000g
価格
280万
その他機能
自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
利活用例
回転翼(ヘキサ)
147×133×高さ64cm
耐風速
道路構造物点検、建物熱赤外診断、測量事業
機体写真
出典:HP 35
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
MS-06LA
国名
日本
会社名
自律制御システム研究所
URL
http://acsl.co.jp/index.html
代理店URL
http://acsl.co.jp/index.html
販売代理店
自律制御システム研究所(千葉大学)
型式
回転翼(ヘキサ)
機体重量
3000g
機体寸法
飛行時間
15分
ペイロード
3000g
本体価格200~300万。使用用途に合わせてカスタマイズ
その他機能
フライトレコーダー、自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
価格
利活用例
68×68×高さ36cm(モーター対角軸間)
耐風速
点検、空撮、測量、精密農業等
機体写真
出典:HP 製品名
RMAX TypeⅡ
国名
日本
会社名
ヤマハ発動機
URL
http://www.yamaha-motor.co.jp/sky/rmax/
販売代理店
ヤマハ発動機
代理店URL
http://www.yamaha-motor.co.jp/sky/rmax/
機体重量
67kg
飛行時間
ペイロード
16kg
1000万円
その他機能
価格
利活用例
機体寸法
型式
シングルローター
全長275×幅72×高さ108cm、メインロータ径313cm
耐風速
地すべりの影響等緊急調査
機体写真
出典:HP 36
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
Sirius Pro
国名
ドイツ
会社名
MAVinci
URL
http://www.mavinci.de/en/siriuspro
販売代理店
トプコン(東京都)
代理店URL
型式
http://www.topconpositioning.com/products/aerial-mapping/sirius-pro
機体重量
2700g
機体寸法
飛行時間
50分
ペイロード
無し(一体型)
その他機能
自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
価格
利活用例
固定翼
全長120×翼長163cm
耐風速
18m/s
建設、土木、鉱業、農林業
機体写真
出典:HP 製品名
TRIMBLE UX5
国名
ベルギー
会社名
ニコン・トリンブル
URL
http://uas.trimble.com/
代理店URL
http://www.geosurf.net/
販売代理店
ジオサーフ(東京都)
型式
機体重量
2500g
機体寸法
飛行時間
50分
ペイロード
無し(一体型)
700万円~
その他機能
自動離着陸、自動航行、自動帰還機能
価格
利活用例
固定翼
全長65×翼長100×高さ10㎝
耐風速
18m/s
建設、土木、鉱業、農林業
機体写真
出典:HP 37
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
A-4型機
国名
日本
会社名
フジ・インバック
URL
http://www.fuji-imvac.jp/
販売代理店
フジ・インバック
代理店URL
http://www.fuji-imvac.jp/
機体寸法
型式
機体重量
15kg
飛行時間
4~6時間
ペイロード
3000g
価格
その他機能
自動離着陸、パラシュート装備
利活用例
固定翼
全長200×翼長320×高さ64cm
耐風速
機体写真
出典:HP 製品名
B-3型機
国名
日本
会社名
フジ・インバック
URL
http://www.fuji-imvac.jp/
販売代理店
フジ・インバック
代理店URL
http://www.fuji-imvac.jp/
型式
機体重量
29kg
機体寸法
飛行時間
5時間
ペイロード
6000g
その他機能
自動離着陸、パラシュート装備
価格
利活用例
固定翼
全長260×翼長320×高さ87cm
耐風速
震災による道路損傷状況調査
機体写真
出典:HP 38
機器紹介(プラットフォーム)
製品名
D-3型機
国名
日本
型式
固定翼
会社名
フジ・インバック
URL
http://www.fuji-imvac.jp/
販売代理店
フジ・インバック
代理店URL
http://www.fuji-imvac.jp/
機体重量
2000g
機体寸法
飛行時間
45分
ペイロード
1000g
価格
その他機能
電動モーター、自動離着陸、自動航行、パラシュート装備
利活用例
全長122×翼長160×高さ33cm
耐風速
機体写真
出典:HP 製品名
D-5型機
国名
日本
会社名
フジ・インバック
URL
http://www.fuji-imvac.jp/
販売代理店
フジ・インバック
代理店URL
http://www.fuji-imvac.jp/
機体寸法
型式
固定翼
機体重量
5500g
全長210×翼長276×高さ42cm
飛行時間
1.5時間
ペイロード
1000g
価格
その他機能
電動モーター、自動離着陸、自動航行、パラシュート装備
利活用例
耐風速
機体写真
出典:HP 39
UAV 搭載センサー紹介
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
PEN E-P2
会社名
オリンパス
国名
日本
販売代理店
オリンパス
URL
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/ep2/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約335g
大きさ
計測密度
1/4000~60秒
焦点距離
120.5mm×70.0mm×35.0mm(幅×高さ×奥行)
1230万画素
価格
約5万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
PEN E-P3
会社名
オリンパス
国名
日本
販売代理店
オリンパス
URL
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/ep3/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約369g
大きさ
計測密度
1/4000~60秒
焦点距離
122.0mm(W)×69.1mm(H)×34.3mm(D)
1230万画素
価格
約6万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 43
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
PEN E-P5
会社名
オリンパス
国名
日本
販売代理店
オリンパス
URL
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/ep5/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約420g
大きさ
計測密度
1/8000~60秒
焦点距離
122.3mm(W)×68.9mm(H)×37.2mm(D)
1605万画素
価格
約9万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
EOS 5D Mark II
会社名
キャノン
国名
日本
販売代理店
キャノン
URL
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約810g(本体のみ)
大きさ
計測密度
1/8000~30秒
焦点距離
152(幅)×113.5(高さ)×75(奥行)mm
約2110万画素
価格
約23万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 44
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
EOS 5D Mark III
会社名
キャノン
国名
日本
販売代理店
キャノン
URL
http://cweb.canon.jp/eos/lineup/5dmk3/
CCDサイズ
36mm×24mm
重量
計測精度
約950g
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
1/8000~30秒
焦点距離
約152.0(幅)×116.4(高さ)×76.4(奥行)mm
約2230万画素
価格
約27万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
EOS 6D
会社名
キャノン
国名
日本
販売代理店
キャノン
URL
http://cweb.canon.jp/eos/lineup/6d/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約755 g
大きさ
計測密度
1/4000~30秒
焦点距離
約144.5(幅)×110.5(高さ)×71.2(奥行)mm
2020万画素
価格
約15万円
その他
利活用例
地すべり地の緊急調査
機体写真
出典:HP 45
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
NEX-7
会社名
ソニー
国名
日本
販売代理店
ソニー
URL
http://www.sony.jp/ichigan/products/NEX-7/
CCDサイズ
23.7mm×15.7mm
重量
計測精度
約350g
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
AUTO1/60秒
焦点距離
18㎜
約119.9(幅)mm x 66.9(高さ)mm x 42.6(奥行き)mm
約2430万画素
価格
約9万
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
デジタルカメラ
型式
DSC-QX100
会社名
ソニー
国名
日本
販売代理店
ソニー
URL
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約179g
大きさ
計測密度
http://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-QX100/
おまかせオート(1/2000~4秒)
焦点距離
f=10.4-37.1mm
62.5(幅)x 62.5(高さ)x 55.5 (奥行き)mm
約2020万画素
価格
約5万
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 46
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
D5100
会社名
ニコン
国名
日本
販売代理店
ニコン
URL
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約560 g
大きさ
計測密度
http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d5100/
1/4000~30秒
焦点距離
約128(幅)×97(高さ)×79(奥行) mm
1620万画素
価格
約7万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
D600
会社名
ニコン
国名
日本
販売代理店
ニコン
URL
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
約850 g
大きさ
計測密度
1/4000~30秒
http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d600/
焦点距離
約141(幅)×113(高さ)×82(奥行) mm
2426万画素
価格
約15万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 47
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
D800
会社名
ニコン
国名
日本
販売代理店
ニコン
URL
CCDサイズ
36mm×24mm
重量
計測精度
約1000g
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d800d800e/
1/8000~30秒
焦点距離
約146(幅)×123(高さ)×81.5(奥行) mm
3630万画素
価格
約27万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
デジタルカメラ
型式
VX-29MG
会社名
日本ビューワークス
国名
日本
販売代理店
日本ビューワークス
URL
http://www.vieworks.co.jp/product/vx-series
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
550g
大きさ
計測密度
46/100000-7sec
焦点距離
0
74mm(横)×65mm(高さ)×103mm(奥行)
36.17×24.11
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 48
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
DMC-GH3
会社名
パナソニック
国名
日本
販売代理店
パナソニック
URL
http://panasonic.jp/dc/gh3/
CCDサイズ
17.3mm×13mm
重量
計測精度
約550g
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
1/4000~60秒
焦点距離
幅 約132.9×高さ 約93.4×奥行 約82.0mm
1605万画素
価格
約10万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
レンズ交換式デジタルカメラ
型式
DMC-GH4
会社名
パナソニック
国名
日本
販売代理店
パナソニック
URL
http://panasonic.jp/dc/gh4/
CCDサイズ
17.3mm×13mm
重量
計測精度
約825g
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
1/8000~60秒
焦点距離
幅 約132.9mm × 高さ 約93.4mm × 奥行 約83.9mm
1605万画素
価格
約13万円
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 49
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
赤外線カメラ
型式
Aeryon SR-EO/IR Imaging Payload
会社名
Aeryon Labs Inc
国名
カナダ
ネクシス光洋
URL
http://aeryon.com/aeryon-sr-eoir
販売代理店
CCDサイズ
シャッター
スピード
重量
大きさ
計測精度
計測密度
焦点距離
解像度640×480
価格
370万
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
近赤外線改良カメラ
型式
YubaFlex
会社名
BIZWORKS
国名
日本
販売代理店
BIZWORKS
URL
http://www.bizworks.co.jp/YF/Top.htm
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
198g(バッテリ・メモリカード含む)
大きさ
計測密度
焦点距離
W99×D27×H60mm
約1,210万画素
価格
24万
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 50
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
赤外線カメラ
型式
FLIR Quark 640
会社名
FLIR Systems
国名
オーストラリア
販売代理店
フリアーシステムズジャパン
URL
http://www.flir.com/cvs/cores/jp/view/?id=51981
CCDサイズ
17μm
重量
計測精度
18.3g(6.3mmレンズ)~28g(35mmレンズ)
フレームレート30Hz(NTSC)
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
焦点距離
22mm×22mm×17mm
解像度640×512
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
赤外線カメラ
型式
FLIR TAU2 640
会社名
FLIR Systems
国名
オーストラリア
販売代理店
フリアーシステムズジャパン
URL
http://www.flir.com/cvs/cores/jp/view/?id=51981
CCDサイズ
17μm
重量
計測精度
112g(25mmレンズ)~479g(100mmレンズ)
フレームレート30Hz(NTSC)
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
焦点距離
44.5mm×44.5mm×30mm(レンズ含まず)
解像度640×512
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 51
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
マルチスペクトルカメラ
型式
ADC Micro
会社名
Tetracom,Inc.
国名
アメリカ
販売代理店
ビジョンテック
URL
http://www.vti.co.jp/inst.html
CCDサイズ
8.4mmの固定レンズ
重量
90g
計測精度
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
焦点距離
W75×D33×H59mm(レンズ含)
高度約122mから縦71m×横95mの範囲を46.3mm
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
マルチスペクトルカメラ
型式
ADC Lite
会社名
Tetracom,Inc.
国名
アメリカ
販売代理店
ビジョンテック
URL
http://www.vti.co.jp/inst.html
CCDサイズ
320万画素
重量
計測精度
198g
シャッター
スピード
大きさ
計測密度
焦点距離
W114xD60.5xH77mm(レンズ含)
高度約122mから縦75m×横100mの範囲を48.8mm
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 52
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
マルチスペクトルカメラ
型式
RedEdge
会社名
MicaSense,Inc.
国名
アメリカ
販売代理店
サイバネテック
URL
CCDサイズ
重量
1バンド:高度120mで8.0cm/pixel
その他
シャッター
スピード
150g
計測精度
http://www.cybernetech.co.jp/product/flycyber_df_camera.html
大きさ
焦点距離
W121xD66xH46mm
計測密度
価格
Narrowband filters for Blue, Green, Red, Red Edge, Near-Infrared
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
NH-1
会社名
エバ・ジャパン
国名
日本
販売代理店
エバ・ジャパン
URL
http://www.ebajapan.jp/index.html
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
1,000g
分解能:5nm
大きさ
計測密度
30万画素:16秒、6万画素:3.2秒
焦点距離
H76×W62×L204mm
640×480画素(30.7万画素)
価格
データビット:8ビット、インターフェース:USB2.0
利活用例
機体写真
出典:HP 53
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
NH-3
会社名
エバ・ジャパン
国名
日本
販売代理店
エバ・ジャパン
URL
http://www.ebajapan.jp/index.html
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
1,030g
分解能:5nm
大きさ
計測密度
36万画素:4.8秒、6万画素:0.8秒
焦点距離
H76×W72.4×L213mm
価格
752×480画素(36.1万画素)
データビット:10ビット、インターフェース:USB3.0×1、USB2.0×1
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
NH-5
会社名
エバ・ジャパン
国名
日本
販売代理店
エバ・ジャパン
URL
http://www.ebajapan.jp/index.html
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
1,030g
分解能:5nm
大きさ
計測密度
79万画素:6.4秒、6万画素:0.5秒
焦点距離
H76×W72.4×L213mm
1024×768画素(78.6万画素)
価格
データビット:10ビット、インターフェース:USB3.0×1、USB2.0×1
利活用例
機体写真
出典:HP 54
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
NH-7
会社名
エバ・ジャパン
国名
日本
販売代理店
エバ・ジャパン
URL
http://www.ebajapan.jp/index.html
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
1,030g
分解能:5nm
大きさ
計測密度
130万画素:7.7秒、6万画素:0.4秒(自由設定可能)
焦点距離
H76×W72.4×L213mm
価格
1280×1024画素(131.1万画素)
データビット:10ビット、インターフェース:USB3.0×1、USB2.0×1
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
NH-9
会社名
エバ・ジャパン
国名
日本
販売代理店
エバ・ジャパン
URL
http://www.ebajapan.jp/index.html
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
1,030g
分解能:5nm
大きさ
計測密度
221万画素:5.8秒、6万画素撮影:0.2秒
焦点距離
H76×W72.4×L213mm
2048×1080画素(221.2万画素)
価格
データビット:12ビット、インターフェース:USB3.0×1、USB2.0×1
利活用例
機体写真
出典:HP 55
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
UHD-185
会社名
Cubert GmbH
国名
ドイツ
アルゴ
URL
http://www.argocorp.com/
販売代理店
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
470g
分解能:8nm
100万画素(約130スペクトルバンド)15fps
焦点距離
大きさ
計測密度
解像度:920(水平) x 950(垂直)
価格
ダイナミックレンジ:12ビット
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
ハイパースペクトルカメラ
型式
Nano-Hyperspec/MicroHyperシリーズ
会社名
Headwall Photonics, Inc.
国名
アメリカ
アルゴ
URL
販売代理店
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
630g~1.13kg
分解能:1.9nm~12nm
http://www.argocorp.com/cam/special/HeadWall/HyperSpec_all.html
焦点距離
大きさ
計測密度
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 56
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
熱映像
型式
Thermo Shot F30S/F30W
会社名
日本アビオニクス
国名
日本
販売代理店
日本アビオニクス
URL
http://www.avio.co.jp/products/infrared/lineup/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
300g(電池含む)
温度精度:±2℃または±2%
大きさ
計測密度
160×120画素
焦点距離
H100×W65xD45mm
温度分解能:0.1℃ at 30℃
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
熱映像
型式
Thermo GEAR G120EX/G100EX/G100
会社名
日本アビオニクス
国名
日本
販売代理店
日本アビオニクス
URL
http://www.avio.co.jp/products/infrared/lineup/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
800g(バッテリ含む)
温度精度:±2℃または±2%
大きさ
計測密度
320×240画素
焦点距離
H212×W75xD138mm
温度分解能:0.04℃ at 30℃
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP 57
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
携帯型野外用分光放射計
型式
FieldSpec HandHeld2
会社名
ASD Inc.
国名
アメリカ
イメージワン
URL
販売代理店
http://www.imageone.co.jp/satellite/other/service/asd.html
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
1.13 kg(電池を含む)
大きさ
計測精度
サンプリング間隔:1.6nm@325-1075nm
計測密度
焦点距離
測定波長範囲:325-1075 nm
21.5×14×9 cm
スペクトル分解能:3.5nm @ 700nm
価格
その他
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
線量計
型式
PORIMASTER PM1703MA
会社名
Polimaster
国名
日本
販売代理店
たろうまる
URL
http://www.taroumaru.jp/main/pm1703ma
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
利活用例
180g
感度6000cpm/(μSv/h)
大きさ
焦点距離
H40×W72×D87㎜
計測密度
価格
16万円
ガンマ(0.01~99.99μSv/h)、応答速度0.25秒、1000時間動作、単三電池1本
線量測定
機体写真
出典:HP 58
機器紹介(センサ類)
センサ
タイプ
レーザースキャナ
型式
VLP-16
会社名
Velodyne
国名
アメリカ
アルゴ
URL
販売代理店
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
計測精度
その他
http://www.argocorp.com/cam/special/Velodyne/VLP-16.html
約830g
±3cm (1σ@25m)
焦点距離
大きさ
高さ71.7×直径103.3mm
計測密度
最大300,000点/秒の測定レート
価格
測定距離100m
利活用例
機体写真
出典:HP センサ
タイプ
レーザースキャナ
型式
VUX-1
会社名
リーグルジャパン
国名
オーストリア
販売代理店
リーグルジャパン
URL
http://www.riegl-japan.co.jp/product/uasuav/
シャッター
スピード
CCDサイズ
重量
3600g
大きさ
計測精度
10mm
計測密度
その他
焦点距離
227×180×125mm
最大500,000点/秒の測定レート
価格
約2000万
測定距離920m
利活用例
機体写真
出典:HP 59
処理ソフト紹介
機器紹介(処理ソフト)
ソフト名
会社名
販売代理店
機能
処理例
ソフト名
会社名
販売代理店
機能
処理例
ソフト名
会社名
販売代理店
機能
処理例
Pix4Dmapper
価格
120万
Pix4D
国名
スイス
イメージワン(東京都)
URL
http://pix4d.com
デジタル写真を3Dモデル化
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
複数枚の静止画からテクスチャポリゴンモデルやオルソ、DSMを自動生成
http://www.imageone.co.jp/satellite/software/pix4dmapper.html
PhotoScan
価格
約40万
AgiSoft
国名
ロシア
オーク(東京都)
URL
http://www.oakcorp.net/photoscan/
自動オルソモザイク&3Dモデリング処理ソフトウェア
http://www.oakcorp.net/photoscan/
Context Capture
(旧:Smart3DCapture)
価格
約2万/年~約300万/年(バージョンによる)
Acute3D
国名
フランス
みるくる(東京都)
URL
http://www.acute3d.com/
ステレオ写真から3Dモデルを作成する
http://www.acute3d.com/videos/
ソフト名
図化名人GE2
価格
会社名
アジア航測
国名
日本
販売代理店
アジア航測
URL
https://meijin.survey.ne.jp/index.html
機能
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
処理例
63
機器紹介(処理ソフト)
ソフト名
TBC APM
価格
会社名
Trimble
国名
アメリカ
ジオサーフ
URL
http://uas.trimble.com/specifications-uas
UASMASTER
価格
Trimble
国名
アメリカ
ジオサーフ
URL
http://uas.trimble.com/specifications-uas
esri ArcGIS
価格
esri
国名
アメリカ
パスコ
URL
http://www.esri.com/software/arcgis
販売代理店
機能
処理例
ソフト名
会社名
販売代理店
機能
処理例
ソフト名
会社名
販売代理店
機能
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
処理例
ソフト名
会社名
販売代理店
機能
処理例
MosaicMill EnsoMOSAIC
価格
MosaicMill
国名
フィンランド
ビジョンテック
URL
http://www.mosaicmill.com/index.html
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
http://www.mosaicmill.com/products/software/ensomosaic.html
64
機器紹介(処理ソフト)
ソフト名
Photomodeler
価格
会社名
Eos Systems Inc
国名
カナダ
販売代理店
ビクトリーソフト
URL
http://www.eossystems.com/index.html
機能
処理例
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
http://www.photomodeler.com/applications/surveying/default.html
Kuraves-MD
価格
会社名
倉敷紡績
国名
日本
販売代理店
倉敷紡績
URL
http://www.kurabo.co.jp/el/3d/kuraves_md_01.html
ソフト名
機能
複数枚の静止画からテクスチャポリゴンモデルやオルソ、DSMを自動生成
処理例
ソフト名
Z/I Imaging
価格
会社名
Intergraph
国名
アメリカ
日本インターグラフ
URL
http://www.intergraph.com/global/jp/
販売代理店
機能
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
処理例
ソフト名
価格
会社名
PlanetObserver
国名
フランス
販売代理店
ジオサイエンス
URL
http://www.planetobserver.com/
機能
自動オルソモザイク&3D処理ソフトウェア
処理例
65
2.2 利活用事例
UASを実際に業務で活用した事例について紹介する。活用事例はUASを導入する上で参考となる
ように、業務の流れ、利活用場面、実際の事例についてまとめた。
2.2.1 業務の流れ
UASを利用した一般的な業務の流れを図 2.2.1に示す。
まずは、UASをどのように飛行させるか飛行計画の立案から始まり、現地でのUASによる計測、搭
載したセンサより取得されたデータを用いて、判読や解析を実施し、成果を作成する流れとなってい
る。
主にビデオやカメラによる可視カラー映像の取得が一般的なUAS の利用方法であるが、近年、
レーザやその他の小型軽量センサを搭載した計測事例も増えてきている。
図2.2.1 UASを利用した業務の流れ
66
2.2.2 利活用場面の例
UASはその可搬性や取扱の容易さから様々な場面での利活用が期待されている。
既に公的機関や
民間企業において実績を積んでいる分野もあれば、これから活用が期待されている分野も数多くあ
る。以下にUASを取り巻く主な利活用場面の例を示した。
図2.2.2 UASの利活用場面の例
2.2.3 利活用事例
国土交通省など公的機関において情報が公開されている実際にUASを利用もしくは利用の検討
をしている事例について調査し表 2.2.3にまとめた。また個々の事例の概要について次項より個別に
まとめた。
表2.2.3 UAS活用事例一覧
67
68
69
70
71
72
73
2.3 リスク管理
UASを業務上で運用する場合に配慮するべきリスクとしてはコンプライアンス面でのリスクと機械
としての構造上あるいは飛行原理的なリスクが発生する。ここではコンプライアンス面でのリスクと
飛行原理的に発生するリスクに分類しそれぞれ取り纏め、報告されている事故事例の紹介、さらにそ
れらのリスクヘッジのための保険について紹介する。
2.3.1 コンプライアンス面のリスク
遵守するべき法令としては航空法・電波法・民法・道路交通法・河川法等が考えられ、加えて自治
体の条例等も確認すべきと思われ、他にもガイドライン等も参照すべきものがある。
2.3.1.1 航空法
航空法は平成 27年 4月に発生した首相官邸へのドローン墜落事故を契機として改正が行われた。
大きな変更点としては、従来航空機の飛行に影響を与えるものとして取扱われていたものが無人航
空機というひとつの位置付けが与えられた点である。それに伴い飛行出来る高度については従来航
路下でなければ250mまで認められていたものが航路下か否かを問わず150mまでに統一され、場所
についても人工集中地区が飛行禁止とされた。一方で空港周辺等については従来どおり禁止区域と
されている。加えて飛行の方法として、
[1] 日中において飛行させること
[2] 周囲の状況を目視により常時監視すること
[3] 人又は物件との間に距離を保って飛行させること
が規定されている。これらの空域・方法については国土交通大臣の許可承認を受けることにより飛行
させることが可能となり、
包括申請等の方法も考慮される等業務において活用されることについては
一定の配慮が為されるとのことである。但しこの申請についてはあくまで航空法に関するものであ
り、他に必要な申請・許可・承認については別なものであることに注意が必要である。
無人航空機の飛行の禁止空域(航空法132 条)
・ 一定の高度以上(150m)の空域、空港の周辺の空域
・ 人又は家屋の密集している地域の上空(DID 地区が準用される見込み)
無人航空機の飛行の方法(航空法132 条の 2)
・ 日の出から日没までの間において飛行させること。
・ 当該無人航空機及びその周囲の状況を目視により常時監視して飛行させること。
・ 当該無人航空機と地上または水上の人又は物件との間に国土交通省令で定める距離(30m)を
保って飛行させること。
・ 祭礼、縁日、展示会その他の多数の者の集合する催しが行われている場所の上空以外の空域に
おいて飛行させること。
・ 当該無人航空機により爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件
を損傷するおそれがある物件で国土交通省令に定めるものを輸送しないこと。
・ 地上又は水上の人又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼすおそれがないものとして国土交通
省令で定める場合を除き、当該無人航空機から物件を投下しないこと。
74
・ 出典:国土交通省 HP
図2.3.1.1.1 無人航空機の飛行の禁止空域
図2.3.1.1.2 承認が必要となる飛行の方法
75
許可・承認の申請手続きの概要
許可・承認申請書の提出官署の連絡先」
http://www.mlit.go.jp/common/001110211.pdf
無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(概要)
http://www.mlit.go.jp/common/001110414.pdf
無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(本文)
http://www.mlit.go.jp/common/001110202.pdf
無人航空機の飛行に関する許可・承認に係る申請方法
http://www.mlit.go.jp/common/001110207.pdf
無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書(様式)
〔word 形式〕
http://www.mlit.go.jp/common/001110208.docx
許可・承認申請書チェックリスト
http://www.mlit.go.jp/common/001111461.pdf
許可・承認申請書記載例
http://www.mlit.go.jp/common/001110209.pdf
許可・承認申請書の提出官署の連絡先
http://www.mlit.go.jp/common/001110211.pdf
(包括申請)
同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合又は異なる複数の場所で飛行を行う場合
の申請は、包括して申請することが可能。
(代行申請)
飛行の委託を行っている者(委託元)が委託先の飛行をまとめて申請する場合や、複数の者が行
う飛行をまとめて申請する場合などについては、代表者による代行申請が可能。
※なお、報酬を得て、官公署に提出する書類の作成を、行政書士以外の者が行う場合には、行政書
士法違反となる。
(許可等の期間)
許可等の期間は原則として3ヶ月以内となるが、継続的に無人航空機を飛行させることが明らかな
場合には1年を限度として許可等を行う。
無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン
http://www.mlit.go.jp/common/001110370.pdf
「無人航空機に関するQ&A」
http://www.mlit.go.jp/common/001110417.pdf
「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」
http://www.mlit.go.jp/common/001110203.pdf
各空港等に設定されている進入表面等について
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000004.html
76
地理院地図の平成 22 年人口集中地区(DID)境界データ
http://maps.gsi.go.jp/?ll=35.603719,139.654083&z=9&base=std&ls=did2010&disp=1&cd=f3
&vs=c1j0l0u0&d=l#9/35.603719/139.654083
人口集中地区境界図について
http://www.stat.go.jp/data/chiri/1-3.htm
地図による小地域分析(jSTAT MAP)
https://jstatmap.e-stat.go.jp/gis/nstac/
【参考】 jSTAT MAPによる人口集中地区の確認方法
http://www.mlit.go.jp/common/001105116.pdf
航空法第132 条の 3 の適用を受け無人航空機を飛行させる場合の運用ガイドライン
http://www.mlit.go.jp/common/001110204.pdf
空港等の管理者の連絡先
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000004.html
空域を管轄する機関の連絡先
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000004.html
無人航空機に関するQ&A
http://www.mlit.go.jp/common/001110417.pdf
無人航空機に係る規制の運用における解釈について
http://www.mlit.go.jp/common/001110203.pdf
改正航空法概要
http://www.mlit.go.jp/common/001109793.pdf
改正航空法概要ポスター
http://www.mlit.go.jp/common/001110369.pdf
2.3.1.2 電波法
使用する機器については技術適合性認証を取得している必要があり、技適認証シールが貼付され
ていない機器を使用した場合には電波法第 110 条により1年以下の懲役または100万円以下の罰金
となるので注意が必要となる。この電波法110 条では販売・製造した者ではなく使用した者に対し罰
則が適用されることに注意。
技術基準適合認定とは、端末機器が電気通信事業法令の技術基準に適合していることを認定
(電
気通信事業法第 53 条)することである。総務省令 端末機器の技術基準適合認定等に関する規則に
より実施される。
主にFPV(FirstPersonView)用として国内でも販売されている5.8GHz 帯の電波を発する画像等
の送信機については違法となるケースが多い。
2.3.1.3 民法
土地所有権の上空限界は、
建物の上端から300mの高度に及ぶと考えられており、その範囲内を通
過するには土地所有者の承諾が必要だが、現時点では損害賠償請求は成り立っても損害自体が認
められにくい等曖昧な点が多い。トラブルを回避するためには何らかの承認をとっておくべきと思わ
77
れる。
(土地所有権の範囲)
第二百七条 土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。
2.3.1.4 道路法
道路上での禁止行為、道路の使用許可の対象となる可能性がある。また、離着陸場所が道路で
あった場合にも道路使用許可をとらなければならない。
(禁止行為)
第七十六条 何人も、信号機若しくは道路標識等又はこれらに類似する工作物若しくは物件をみだりに設置して
はならない。
― 中略 ―
4 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
― 中略 ―
七 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさ
せ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為
(道路の使用の許可)
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場
所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安
委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節
において同じ。
)を受けなければならない。
― 中略 ―
四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響
を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を
及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交
通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者
2 前項の許可の申請があつた場合において、当該申請に係る行為が次の各号のいずれかに該当するときは、所轄
警察署長は、許可をしなければならない。
― 中略 ―
3 第一項の規定による許可をする場合において、必要があると認めるときは、所轄警察署長は、当該許可に係る
行為が前項第一号に該当する場合を除き、当該許可に道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図る
ため必要な条件を付することができる。
4 所轄警察署長は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため特別の必要が生じたとき
は、前項の規定により付した条件を変更し、又は新たに条件を付することができる。
5 所轄警察署長は、第一項の規定による許可を受けた者が前二項の規定による条件に違反したとき、又は道路
における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため特別の必要が生じたときは、その許可を取り消し、又は
その許可の効力を停止することができる。
78
2.3.1.5 河川法
河川管理者が進入禁止指定をしている場合は飛行不可になる可能性がある。河川管理者に対し
て使用許可申請をとる必要がある。
河川法
(河川の流水等について河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為の禁止、制限又は許可)
第二十九条 第二十三条から前条までに規定するものを除くほか、河川の流水の方向、清潔、流量、幅員又は深浅
等について、河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為については、政令で、これを禁止し、若しくは制限し、又は河
川管理者の許可を受けさせることができる。
2 二級河川については、前項に規定する行為で政令で定めるものについて、都道府県の条例で、これを禁止し、若
しくは制限し、又は河川管理者の許可を受けさせることができる。
第百九条 第二十八条又は第二十九条第一項若しくは第二項の規定に基づく政令又は都道府県若しくは指定都
市の条例には、必要な罰則を設けることができる。
2 前項の罰則は、
政令にあっては六月以下の懲役、
三十万円以下の罰金、
拘留又は科料、
条例にあっては三月以下
の懲役、二十万円以下の罰金、拘留又は科料とする。
河川法施行令
(河川の流水等について河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為の禁止)
第十六条の四 何人も、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
一 河川を損傷すること。
二 河川区域内の土地
(高規格堤防特別区域内の土地を除く。次号及び第十六条の八第一項各号において同じ。
)
に次に掲げるものを捨て、又は放置すること。ただし、河川区域内において農業、林業又は漁業を営むために通常行
われる行為は、この限りでない。
イ 船舶その他の河川管理者が指定したもの
ロ 土石(砂を含む。以下同じ。
)
ハ イ又はロに掲げるもののほか、ごみ、ふん尿、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物
三 次に掲げる区域に自動車その他の河川管理者が指定したものを入れること。
イ 河川管理施設を保全するため必要があると認めて河川管理者が指定した河川区域内の土地の区域
ロ 動植物の生息地又は生育地として特に保全する必要があると認めて河川管理者が指定した河川区域内の土
地の区域
2 第十五条第二項の規定は、前項第二号イ及び第三号の規定による指定について準用する。
第五十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条の三第一項の規定に違反して、竹木を流送した者
二 第十六条の四第一項の規定に違反して、河川区域内の土地に同項第二号イからハまでに掲げるものを捨て、
又は放置した者
三 第十六条の四第一項の規定に違反して、河川管理者が指定した河川区域内の土地の区域に自動車その他の
河川管理者が指定したものを入れた者
79
2.3.1.6 自治体条例
プライバシーについては迷惑防止条例違反になる可能性が想定される。
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(東京都)
(粗暴行為(ぐれん隊行為等)の禁止)
第五条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げる
ものをしてはならない。
― 中略 ―
二 公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部若しくは一部を着け
ない状態でいる場所又は公共の場所若しくは公共の乗物において、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、
写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
― 後略 ―
公園については公園条例の管理に支障がある行為として飛行を禁止する動きが広がっている。
東京都立公園条例
(行為の制限)
第十六条 都市公園内では、次の行為をしてはならない。ただし、第一号から第七号までについては、あらかじめ知
事の許可を受けた場合は、この限りでない。
― 中略 ―
十 前各号のほか、都市公園の管理に支障がある行為をすること。
○東京都庁内管理規則
― 中略 ―
(庁内の使用又は立入りの禁止)
第六条 庁内を使用し、又は使用しようとする者が前条第二項の許可を受けずに同条第一項各号に掲げる行為を
行つたとき若しくは行うおそれのあるとき又は同条第五項の許可の条件に反したとき若しくは反するおそれのあると
きは、庁内管理者は、必要な指示、警告等の措置を講じ、設置されたテント等、掲示されたはり紙若しくは印刷物若し
くは掲出された立札、立看板、懸垂幕等を撤去し、庁内の立入り若しくは使用を禁止し、又は庁内から退去を命ずるこ
とができる。
2.3.1.7 ガイドライン等
SNS 等に動画等をアップロードする際のプライバシー侵害も懸念されており、総務省より「
「ドロー
ン」による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン
(平成 27年 9月)」も策定され
ている。その中で具体的に注意すべき事項を例示している。
「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン
http://www.soumu.go.jp/main_content/000376723.pdf
<具体的に注意すべき事項>
80
1 住宅地にカメラを向けないようにするなど撮影態様に配慮すること
● 住宅近辺における撮影を行う場合には、カメラの角度を住宅に向けない、又はズーム機能を
住宅に向けて使用しないなどの配慮をすることにより、写り込みが生じないような措置をとる
こと。
● 特に、高層マンション等の場合は、カメラの角度を水平にすることによって住居内の全貌が撮
影できることとなることから、高層マンション等に水平にカメラを向けないようにすること。
● ライブストリーミングによるリアルタイム動画配信サービスを利用した場合、撮影映像等にぼ
かしを入れるなどの配慮(下記 2 参照)が困難であるため、住宅地周辺を撮影するときには、
同サービスを利用して、撮影映像等を配信しないこと。
2 プライバシー侵害の可能性がある撮影映像等にぼかしを入れるなどの配慮をすること
● 仮に、人の顔やナンバープレート、表札、住居の外観、住居内の住人の様子、洗濯物その他生
活状況を推測できるような私物が撮影映像等に写り込んでしまった場合には、プライバシー
侵害となる可能性があるため、これらについては削除、撮影映像等にぼかしを入れるなどの
配慮をすること。
3 撮影映像等をインターネット上で公開するサービスを提供する電気通信事業者においては、削除
依頼への対応を適切に行うこと
● 送信防止措置の依頼に対し、迅速かつ容易に削除依頼ができる手続を整備すること。その
手続は、インターネットを利用しない者でも容易に利用可能であるよう、インターネット上で削
除依頼を受け付けるだけではなく、サービスの提供範囲等の事情も勘案しつつ、担当者、担
当窓口等を明確化することや、必要に応じて電話対応もできるようにすること。
● プライバシー等に関して具体的な送信防止措置の依頼があった場合には、プロバイダ等が、
「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」21
(以下「プロバイダ責任制限法」という。)の規定を踏まえて、具体的な判断や対応を実施する
必要がある。民間の事業者団体等(プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会)が作
成した「プロバイダ責任制限法名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」22 では、次の①、②
のように定められており、参考にすること。
① 一般私人から、被撮影者が識別可能な撮影映像等についての削除の申出があった場合には、
その内容、掲載の状況から見て、本人の同意を得て撮影されたものではないことが明白なもの
については、原則として送信防止措置を行っても損害賠償責任は生じない。
もっとも、次のア)、イ)の場合など、送信防止措置を講じず放置することが直ちにプライバシーや肖
像権の侵害には該当しないと考えられる場合もあり得る。
ア)行楽地等の雰囲気を表現するために、群像として撮影された写真の一部に写っているにすぎ
ず、特定の本人を大写しにしたものでないこと。
イ)犯罪報道における被疑者の写真など、実名及び顔写真を掲載することが公共の利害に関し、
公益を図る目的で掲載されていること。
② 明らかに未成年の子どもと認められる顔写真については、合理的に親権者が同意するものと
判断できる場合を除き、原則として削除することができる。
81
2.3.2 飛行原理的に発生するリスク
2.3.2.1 UAS の動作原理(機器要素)
* GPSアンテナ : 自
機の現在位置を計測するために GPS(GlobalPositioningSysytem)衛星や
GNSS 衛星からの信号電波を受信する。
* 磁気コンパス : 地磁気を検知し、磁北からの相対角度から自機の方角を認識する。
* 加速度センサー : XYZ3 軸の加速度を計測し、自機の姿勢を認識する。
* 半導体ジャイロ : 自機の回転角速度を認識するために回転方向及び角速度を計測する。
* 気圧センサー : 大気圧を計測し、自機のおおよその高度を認識する。
* フライトコントローラー : 各センサーからの情報により自機の現在の状態
(飛行位置、
姿勢、
XYZ
の姿勢、角速度)を認識し、RC送信機の操縦情報あるいはデータリン
クからの移動指示情報によりESCを経由してモーターの回転数を制御
することにより姿勢制御を行い航行する。
* RC受信機 : RC送信機からの信号をフライトコントローラに伝える。
* データリンク送受信機(機体側): 地上側のデータリンク送受信機と双方向通信によりフライトコ
ントローラに指示情報を伝え、PC あるいはタブレットに機体
情報を伝える。
* LiPo バッテリー : 機
体の動力源となるリチウムイオンポリマーバッテリー。非常にエネルギー密
度が大きく、取り扱いには注意が必要である。
* RC送信機 : 自動航行によらない場合にパイロットが操縦し、
機体の制御とカメラ等の制御を行
う。
* データリンク送受信機(地上側): PC・タブレットとフライトコントローラ間での双方向通信を行
う。
* PC・タブレット : 予め準備された自動航行の航路情報をデータリンクを介して機体に送信、
機体
側の情報をデータリンクを介して表示・記録する。
図2.3.2.1 機体の機器構成
82
2.3.2.2 ロール・ピッチ・ヨーの制御
* ピッチング(前移動)の場合、後方の2 つのモーターの回転数を上げ、前方 2 つのモーターの回転
数を下げることにより前方に移動する時計方向。
* ロール(右移動)の場合、左側の2 つのモーターの回転数を上げ、右側 2 つのモーターの回転数を
下げることにより右方向に移動する
* ヨー(反時計回転)の場合、右後と左前の2 つのモーターの回転数を上げ、右前と左後の2 つの
モーターの回転数を下げることで前後左右方向では浮力がつりあうが CW(時計方向)とCCW
(反時計方向)のプロペラの反力がつりあわなくなり反時計方向に回転する。
* さらに高度調整については、
全てのモーターの出力を均一に上げることにより上昇する。これらの
制御を組み合わせることにより3 次元の位置・速度の制御を行う。
* 外力が作用し、機体位置がずれたり、回転した場合は上の制御の組み合わせによりフライトコン
トローラが自機位置・方角を維持する。
図2.3.2.2 ロール・ピッチ・ヨーの制御
83
2.3.2.3 電波関係
現状のUASの多くは操縦系/データ転送系に2.4GHz帯の周波数の電波を利用していることが多
いが、
2.4GHz 帯は ISM
(Industry-Science-Medical 産業科学医療)バンドと呼ばれるもののひとつで
あり、この周波数帯で運用する無線通信業務は、これらの使用によって生じ得る有害な混信を容認
しなければならないとされている。この周波数帯はラジコンの他にWiFi、Bluetooth、WIMAX、電子
レンジ、コードレス電話が使用しており、ラジコンでは FHSS(周波数ホッピング方式)やDSSS(直接
拡散方式)等で混信を防ぐべく対策しているが、非常の混みあっている場合には混信の回避が不可
能になる場合もあり、また離陸位置と飛行位置では電波状況が異なる可能性により突然ノーコンに
なる可能性もある。
産業用ラジコンとして割り当てられている73MHz帯を使用するのも対策のひとつだが空用は7バン
ドしか割り当てられていない。また、専用周波数帯での使用を想定していることもあり混信回避の仕
組みは搭載されておらず、同一バンドを使用することは即ちノーコンとなってしまうという問題もある。
最近は 920MHz 帯を使用するものも出てきており、2.4GHzに比しては空いているもののISMバン
ドであることの注意は必要である。
いずれの場合もスペクトラムアナライザーやマルチバンドレシーバで飛行前と飛行中にもモニタリ
ングすることが必要であり、電波状況には最新の注意が払われるべきである。
使用する機器についても技術適合性認証を取得している必要があり、技適認証シールが貼付され
ていない機器を使用した場合には電波法第 110 条により1年以下の懲役または100万円以下の罰金
となるので注意が必要であり、海外の機器を使用する場合には特に注意すべきである。また電波法
110 条では販売した者ではなく使用した者に対し罰則が適用されることを認識しておくべきである。
技術基準適合制認定とは、端末機器が電気通信事業法令の技術基準に適合していることを認定す
ることである(電気通信事業法第 53 条)。総務省令 端末機器の技術基準適合認定等に関する規則
により実施される。
最近の画像転送機器については転送帯域の増大のために複数チャンネルを同時使用していると
思われるものがあり、そのような機器を利用している機体と同時に飛行させる場合にはリンクが確立
できるか注意が必要でありスペクトラムアナライザーによる監視をすべきである。
また、周波数帯を問わず違法ハイパワー無線によりノーコンとなる可能性もあり、ハイパワー無線の
多くはトラック等に搭載されていると思われることから、幹線道路の沿道等では注意が必要である。
2.3.2.4 GPS 関係
現状のフライトコントローラで使用されているGPSアンテナはGPS のみのサポートであり、GPS 衛
星の捕捉数が少ない場合には飛行が不安定になる可能性が大きいと思われる。事前(作業準備段
階)にWebサービス(GPS 衛星飛来予測)等で GPS 衛星配置をチェックし、捕捉数が少ない時間帯
の運用を避ける飛行計画が望まれる。飛行中の GPS の衛星捕捉数はインジケー
ター LED の点滅によって、あるいはデータリンクと接続した PC・タブレット等で
の表示により把握できる。GPS 衛星補足数が 7個未満の場合には注意が必要で
ある。操縦系の電波をロストした場合にはGPSによる位置情報を使ったフェール
セーフ機能による帰還を余儀なくされるため GPS の電波環境は重要である。谷
間の様な地形の場合に仰角が浅い衛星の場合には地形に隠れることにより衛星
84
GPS衛星飛来予測
電波が受信出来ないことがあり、衛星の仰角についても事前に確認が必要である。
GPS 衛星飛来予測 https://www.jenoba.jp/pas/planning/planning.html
2.3.2.5 バッテリー関係
動力用バッテリーは、ほぼすべてのUASにおいて Li-Po(リチウムイオンポリマー)バッテリーが使
用されている。
このLi-Po バッテリーは、軽量かつエネルギー密度が非常に高いものであり、過充電・過放電や保
存時の充電率が高すぎることにより火災を発生する危険性がある取り扱いが難しい電池であること
を十分認識すべきである。LiPo バッテリーに対応した充電器を正しく専用モードで使用し、あまり高
い充電レートに設定せずに目を離さないで充放電を行うことや、保存時は専用充電器でストアモード
により50〜 70%程度の残容量に調整した上で専用バッグに入れて適温で保管する等の注意が必要
である。飛行の際にも過放電とならないように電圧には十分に注意する。飛行中に残容量が無い状
態まで飛行させると帰還・着陸させるまでに過放電となる可能性も大きく、
その場合にはバッテリーの
リスクと併せて墜落の可能性も高くなるため残容量に余裕をもって飛行させるべきである。
正しく使おうリチウムポリマーバッテリー 〜危険がいっぱい〜(1)日本科学模型安全委員会
https://www.youtube.com/watch?v=Zh2MtDpL5Vw
正しく使おうリチウムポリマーバッテリー 〜危険がいっぱい〜(2)日本科学模型安全委員会
https://www.youtube.com/watch?v=O1B9tt8SfgM
2.3.2.6 磁気コンパス関係
JAV は自機の機体方向を一般には GPSアンテナに内蔵された磁気コンパスによって地磁気を検
知することによって認識する。そのためノイズとなる磁気の影響を受けた場合には自機の機体方向
を誤認識して制御不能になるので注意する。高圧線近くなどは磁気の影響を受けて飛行が不安定
になりやすく最悪は墜落する可能性が高くなるので、磁気の強い場所
(高圧線近く、金属橋近くなど)
では飛行を避けるべきである。
また周辺環境により影響を受けるため安定した飛行のためには定期的なコンパスキャリブレー
ションが推奨されている。出来れば飛行前にはコンパスキャリブレーションを行うべきである。また、
GPSアンテナの向きが完全に固定されていないものもあり機体の向きとアンテナの向きがずれると
いうことが起こりうる。この場合は制御に支障をきたし、
最悪の場合墜落する可能性があるため機体
のチェック時に再確認をするべきである。
2.3.2.7 操縦スキル
UAS は手動操縦であってもGPSモードの場合であればジャイロ・加速度センサー・磁気コンパス・
GPSを使用したフライトコントローラの制御により非常に高い安定性を備えているが、GPS の捕捉数
が不足したり何らかの障害があった場合には操縦の難易度は急激に上がる。自動航行している最中
に何らかの異常を認識した場合には手動操縦に切り替える必要が発生する。その場合にGPSモード
が使えない可能性も想定される。
これらのことを想定すればオペレータの操縦スキルを向上させてお
85
くべきである。また、必要に迫られた際のGPSモードからATTIモードの切り替え操作、ウエイポイン
トでの飛行からマニュアルへの切り替え操作を予め把握しておく等も操縦スキルとして重要である。
(参考までに)
フライトシミュレータ RealFlight サイト http://www.realflight.com/
フライトシミュレータ Heli-Xサイト http://www.heli-x.info/
86
2.3.3 事故事例
ここで扱う事故事例についてはニュースソースとして新聞あるいは各種ホームページあるいは検索
サイトに公開されている情報から掲載している。また事故原因の推定については、ニュースソースに
記載されていることや複数の識者の意見を参考としており単なる憶測とならないよう配慮している
が、あくまで推定であることを付言する。これらの事故事例については様々な原因から発生している
と思われるが、それらの事故に学ぶことにより今後の運用に万全を期していただくことを祈念し収集
したものである。
2014 年 4月9日 名古屋・栄のテレビ塔周辺で、カメラを積んで夜景を撮影していた無線操縦ヘ
リが繁華街の「錦三」に墜落した。飛行させて撮影された映像がインターネット動画サイトに公
開されており、それによれば高さ180mのテレビ塔の頂点近くまで飛行したのが確認でき、改正
前の航空法でも違反の可能性が高い。墜落場所が駐車場であったため人身事故には至らな
かったが、かなりの高さからの墜落であり衝撃はかなりのものになったと想像される。事故原因
としてはテレビ塔の電波による場合や目視でないために操縦ミスによる場合が考えられるが夜
間の繁華街での飛行という安全に対する意識が論外に低い行為でもあり詳細は不明である。
2014年11月3日 第9回湘南国際マラソンにおいて空撮用ラジコンヘリ
(直径約1.3m、
高さ45cm、
重量4kg)が墜落し、女性スタッフに衝突しプロペラにより頬に4cm程度の怪我を負わせる事故
が発生した。原因としてはバッテリーの残量不足による端子電圧低下
(他に無線の障害によるも
のという説)と思われる。この事例の場合は他にも映像転送に使われていた送信機が電波法
違反であり、後に書類送検されている。
2015 年 4月22日 東京 MXテレビの関係者が操縦したドローンが英国大使館の敷地内に墜落
した。同日夕方に操縦者が見失ったとして麹町署に届け出、翌日の夕方に約100m 離れた英国
大使館敷地内で見つかった旨連絡された。原因としては操縦スキルの不足と思われる。
2015 年 4月22日 東京都千代田区永田町にある総理大臣官邸屋上に小型無人航空機(ドロー
ン)が落下した事件。官邸職員が偶然、屋上に上がってヘリポート付近でドローンを発見し、警
視庁に通報した。2日後に元自衛官の男性が警察署に出頭し、放射能マークが印刷されたシー
ルを貼った容器と発煙筒などを装着したドローンを操縦し、首相官邸屋上に落下させて官邸の
業務を妨げた威力業務妨害罪で起訴され、さらにドローンに取り付けた発炎筒について遠隔
操作で電気着火できる状態に無許可で改造した火薬類取締法違反
(無許可製造)で追起訴さ
れた。議員立法や航空法改正を加速させた事件として広く知られる事件となった。
2015 年 4月26日 小型無人機「ドローン」が、さいたま市の「埼玉スタジアム2002」場内に墜落
した事故。持ち主の同県在住の男性は、朝日を撮影するために飛ばしたが、途中で操縦不能に
なり、スタジアム内に墜落した可能性があると申し出た。回収されたドローンは、浦和東署で押
収。スタジアム側は動画の破棄を求めるとともに、ドローンをスタジアム上空に飛ばすことが県
都市公園条例の禁止行為にあたる可能性もあるとしている。
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2015 年 5月9日 長野市の善光寺で御開帳の法要中、当時15歳の少年が操縦するドロ-ンが境
内に墜落するという事故が発生した。
墜落時直下には人がいなかったため幸いにも人身事故と
はならなかった。目視ではない操縦で飛ばしておりバッテリーの残量を気にして焦ったこともあ
り操縦ミスによる墜落と思われる。この少年はかねてよりネット配信をめぐりたびたびトラブル
を起こしていた「お騒がせ」動画投稿者だった。
2015 年 9月19日 日兵庫県姫路市の国宝・姫路城の大天守に小型の無人機「ドローン」が衝突
し、
窓枠に傷が見つかるという事故が発生した。翌日の朝、49 歳の会社役員の男性が
「私がやっ
た」などと言って警察に出頭したが、
後に文化財保護法違反容疑で書類送検された。男性は
「写
真を撮影して、雑誌に載せるためにドローンを飛行させたが途中で見失った。当時は衝突させ
た認識はなかった」、
「ぶつかっても重大な結果にはならないと思った」等と供述しており、非常
に安全意識が低く目視による飛行で機体を見失ったことが原因と思われる。
2015 年 9月27日 前橋市内で行われた自転車レース大会「第 5 回まえばし赤城山ヒルクライム
大会」で、小型無人機のドローンがスタート地点付近に落下し、炎上した。けが人はなかった。大
会の記録用として空撮業者に依頼して飛行させた機体が墜落したもの。当時雨が降っていた
が、フライトコントローラやESCに十分な雨対策が施されていない状態で飛行させたためにど
ちらかあるいは両方に水が入り安定飛行が出来なくなり墜落し、衝撃によりバッテリーの被覆
を破り発煙し炎上したものと思われる。空撮業者のHPによれば疑問に思われるほどの安価で
の空撮受託がうたわれており安全意識が低く、直接は防水対策が施されていない機体を雨の
中で飛行させたことが大きな過失である。
2015年12月10日 香川県高松市観光町の駐車場に写真店経営の男性所有のドローンが墜落し
た。同地区はDID地区内であり、許可が必要な地域である上に本人の弁によれば500m離れた
公園から離陸させているため目視外飛行となり、改正航空法施行後初の違反となった。事故原
因としては操縦を始めとした全体的なスキル・知識不足と思われる。
これらの事故事例の基本的な操縦スキルの不足、バッテリーの残容量の管理の未熟やバッテリー
自体の不良、操縦電波のロスト、無理な飛行等によるものが多く、あくまで事故事例ではあるが他山
の石となるようUAS の運用については慎重な中にも慎重なものが求められる。事例に学ぶに留まら
ず、更なる技術・知識の習得に努めることで安全な業務執行に努められたい。
88
2.3.4 リスクヘッジとしての各種保険
前項に挙げたリスクを金銭的にヘッジする仕組みとして保険があり、UASの普及に伴いいくつかの
団体・会社から保険が準備されている。以下に概要を記すが詳細については各保険会社等に問い合
わせをお願いする。
2.3.4.1 ラジコン保険
ラジコン保険は、
一般財団法人日本ラジコン電波安全協会の
「ラジコン操縦士登録」をした会員の
ために設けられたラジコン補償制度で、ラジコン操縦士登録者が相互扶助を目的としているもので
ラジコン保険のみの加入はできない。この賠償責任保険は、日本国内でラジコン模型の操縦中に不
注意によって他人を死傷させたり、他人の財物を壊した場合、被害者に支払わなければならない法律
上の損害賠償金や争訟のための費用を支払うためのものであり、一般のホビーユーザーがラジコン
飛行機等を操縦中の事故を想定しているため業務使用時の事故については補償の対象にならな
い。仮に趣味として個人でUASを飛行させたとしても、
空撮を無報酬であっても依頼されたとすれば
業務扱いとなり対象にはならない。
・ 保険金額(支払限度額) 1事故につき 1億円限度
・ 自己負担額(免責金額) 1事故につき 5 万円
2.3.4.2 産業用無人ヘリコプター総合保険(東京海上日動火災保険)
産業用無人ヘリコプター総合保険は、動産総合保険および施設賠償責任保険からなるセット商品
となる。
機体にかかわるリスクとして保険期間中に無人ヘリコプターに生じた、
不測かつ突発的な事故
(墜落や他物との接触、火災、落雷、爆発、ひょう災、雪災、水濡れ(水災を除く)、外部からの物体の
飛来または衝突、盗難、いたずら等)に対しては動産総合保険の対象となる。一方、第三者への法律
上の損害賠償にかかわるリスクとして、無人ヘリコプターの所有、使用または管理に起因して、所有者
が他人の身体の障害または財物の損壊について法律上の損害賠償責任については施設賠償責任
保険の対象となる。
現場フライト前の説明及び打ち合わせ
保険の対象となる無人ヘリコプターは総重量
(燃料、薬剤、機器等をすべて搭載した状態での重さ)
150kg未満かつ保険金額10万円以上の産業用無人ヘリコプターでレジャー用および曲技用の無人ヘ
リコプターは、対象とならない。
支払限度額は動産総合保険については無人ヘリコプターの機体時価額を上限として設定し、施設
賠償責任保険については契約時に対人賠償・対物賠償それぞれに設定する。
2.3.4.3 産業用ドローン専用保険「ドローン・トータルプラン」
(損保ジャパン日本興亜)
動産総合保険と施設賠償責任保険それぞれ単体でも契約が可能で、保険の目的となるドローンは
総重量(燃料、薬剤、機器等をすべて搭載した状態での重さ)150kg 未満かつ保険金額 10万円以上
の産業用ドローン
(無人ヘリコプター)であり、レジャー用及び曲技用の無人ヘリコプター、航空法上の
航空機は含まれない。
支払いされる主な保険金としては、動産総合保険については損害保険金・残存物取片付け費用保
険金、施設賠償責任保険については損害防止費用・損害賠償金・協力費用・争訟費用・緊急措置費
用・権利保全行使費用などがある。
89
補償額は、動産総合保険がドローンの時価額、施設賠償責任保険は契約時に設計する。
オプション特約として、捜索回収費用保険金・操縦訓練費用保険金・被害者対応費用補償・事故対
応特別費用補償・人格権侵害補償の設定が可能である。
2.3.4.4 ドローン総合補償プラン(三井住友海上火災保険・あいおいニッセイ同和損害保険)
動産総合保険と施設所有(管理)者賠償責任保険で構成されており、加入できるのは事業用のド
ローンのみとなり趣味で利用される場合は対象外となる。動産総合保険は墜落や空中での他物との
衝突、
落雷などの偶然な事故によってドローンに生じた損害が補償される。ただし、対象となるドロー
ンは、総重量 150 キロ未満かつ保険金額 10万円以上、使用用途が事業用、過去3 年間に落下事故な
ど、当該保険の補償対象となる事故の罹災履歴がないこと(更改契約を除く)が条件となる。動産総
合保険の補償する損害としては、墜落や空中での他物との衝突、落雷などの偶然な事故によってド
ローンに生じた財物損害、施設所有(管理)者賠償責任保険が補償する損害としては、ドローンの所
有、使用または管理に起因して、業務活動上の不注意で発生した偶然な事故により、他人に身体障害
や財物損壊を与えた場合に、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害となっている。
2.3.4.5 産業用無人ヘリコプター(ドローン)損害保険(動産総合保険)
(測量共済会)
保険の対象となるのは総重量150キロ未満かつ保険金額10万円以上の産業用無人ヘリコプターで
レジャー用及び曲技用は対象外となる動産総合保険。日本国内で不測かつ突発的な事故により直
接生じた損害を補償し、使用中・輸送中・保管中のいずれも補償の対象となる。損害の内容としては、
操縦ミスによる墜落によって生じた機体の損壊、保管していた機体の盗難、飛行中のフライアウエイ
によって機体の捜索にかかる経費等が挙げられている。
いずれに保険についても、
保険金を支払わない条件
(ローターまたはブレードに単独に生じた損害
等)やオプション特約等が細かく設定されており、各保険会社へ問い合わせした上で必要な補償が
得られる保険に加入いただきたい。
90
2.4 UASフライトチェックリスト
無人航空機は、私たちの実施している測量業務、とりわけ空中写真の撮影や災害現場での緊急な
現況把握等に利用されている。また、社会資本(橋りょう、ダム等)の点検業務等に活用され、今後、
様々な分野で新たな可能性が高まってきている。一方、利用が多方面で進むなかで、無人航空機とい
えども事故は決して起こしてはならない。さらに、業務を行う上では事故を未然に防止することが必
須であり、機材等の事前準備を確実に行う必要がある。
そこで、今回 Micro UAS 利活用研究部会では表 -2.4.1 業務チェックリスト(UAS)
(案)と表 -2.4.2
UASフライトチエックリスト(案)を作成した。
表 -2.4.1と表 -2.4.2は主に業務を受注し、
事務所での事前準備段階でのチェックリストで、
その主な
内容は、共通事項、撮影計画書および機材機体証明書等からなる。
表 -2.4.3 は現場において実際に無人航空機を飛ばすにあたっての計画、使用機器および現状に即
したチェックリストとした。
これらは必要最小限の項目を記載している。それぞれの業務および現場によって、チェックの内容
は異なってくることが予測される。その場合は、適宜、現場に適合したチェック内容に追加、変更され
ることを望むものである。
その他、表 -2.4.4 撮影・計測諸元記録票(案)
と表 -2.4.5 撮影・計測記録票(案)を掲示する。
これらは、機器に実施した記録が残る形式は
別として、
現場での野帳として使っていただきた
い。前者は、それぞれの現場で基本的な機体
の形式、センサー等を取りまとめておくもので
ある。後者はどこをどのようなコースで飛行した
か等を時間によって記録し、後続作業で再現
可能なように、
また、
不測の事態に対応できるよ
うに記録しておくことも必要である。
なお、次頁に記載の各表はそれぞれ巻末に
添付する。
91
(1)業務チェックリスト(Micro UAS)
(案)
表-2.4.1 業務チェックリスト(UAS)1/2(案)
表-2.4.2 業務チェックリスト(UAS)2/2(案)
92
(2)Micro UASフライトチェックリスト(案)
表-2.4.3 UASフライトチエックリスト(案)
93
(3)撮影・計測諸元記録票(案)と撮影・計測記録票(案)
表-2.4.4 撮影・計測諸元記録票(案)
表-2.4.5 撮影・計測記録票(案)
94
技 術 委 員 会
委員長
横山 巌
(一社)福岡県測量設計コンサルタンツ協会 会長
委員
浅野 芳宏 (一社)岐阜県測量設計業協会 会長
委員
遠藤 貞昭 (一社)山形県測量設計業協会 会長
委員
山田 恭平 (一社)栃木県測量設計業協会 会長
委員
佐々木 義文(一社)佐賀県県土づくりコンサルタンツ協会 会長
MicroUAS 利活用研究部会
部会長
佐々木 義文(一社)佐賀県県土づくりコンサルタンツ協会 [ 株式会社精工コンサルタント]
部会員
阿部 正雄 (一社)福岡県測量設計コンサルタンツ協会
[大成ジオテック株式会社]
田村 道雄 (一社)山形県測量設計業協会
[株式会社田村測量設計事務所]
藤巻 重則 (一社)東京都測量設計業協会
[アジア航測株式会社]
守岩 勉
[ 朝日航洋株式会社]
(一社)東京都測量設計業協会
(五十音順)
95
あとがき
首相官邸にドローン落下の“ 衝撃 ”
騒然とする官邸
NHK社会部・警視庁クラブの正亀 賢司記者談より(2015/4/23)
アッという間に全国に“ドローン”が知れ渡りました。そして、これまでの航空機やガソリンエンジン
のラジコンとは違う飛行物体に対するルールを話し合うようになり、
「航空法の一部改正」にまで至り
ました。
機関誌【全測連 2015】にレポートいただきました、㈱フジヤマの山田健司様のまとめでは、“「産業
用無人航空機安全基準(JUAV)」を参考に安全に利用していくためのルールづくりを進めていくこ
とが肝要です。”と。また、
㈱地域みらいの竹澤まこと様・田中聖博様のレポートにも“ 墜落や接触によ
る事故、プライバシーなどの問題が増えてくる。そういった事を防ぐためには、何らかの規制や操縦士
の技術とモラルが必要不可欠になる。”と結ばれています。
★その矢先!平成 27年 4月22日、首相官邸に“ドローン”が落下!
趣味で飛ばしていたユーザの無秩序な行動が私たちの扱うUAV/UAS にまで影響を与えていま
す。ただし、これを機に小型無人機に関する関係府省庁連絡会議が設置されて「小型無人機に関す
る安全・安心な運航ルールの骨子」が示され、また、
航空法施工規則の一部を改正する省令等が制定
され、
無人航空機(ドローン、
ラジコン等)の飛行に関する基本的なルールを定めることを内容とする
航空法の一部を改正する法律(平成 27年法律第 67号。
「改正法」という。
)が平成 27年12月10日に
施行されました。
(1章1.4で報告のとおりです。)
よって、結果的にはUAV・UAS の利活用を推進するうえでも好機になったことは否めません。
その後、小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(内閣官房)、測量分野でのUAVの活用
と調査検討委員会(国土地理院)、小型無人機の安全運行の基準に関する検討委員会(国土地理
院)が発足し、活動を始めています。そして、私たち測量調査に関わる業団体も「UAS 測量調査協議
会」設立準備会を発足させました。
(一社)全国測量設計業協会連合会、
(公社)日本測量協会、
(公
財)
日本測量調査技術協会が幹事役、全測連が事務局を務めます。活動内容等につきましては、全測
連ホームページで随時報告いたします。
UAV/UAS が、測量調査(設計)に係る業務遂行の効率化と生産性向上の一助として、また、新た
な事業創出の足がけとなるよう積極的に取り組む所存です。会員構成員におかれましても、UAV/
UAS の運行に際しましては、十二分なる安全飛行にご留意いただきますようお願い申しあげます。
全測連事務局
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平成 27年度 MicroUAS 利活用研究部会
UAS 導入ガイド
平成 28 年 3月
発行 一般社団法人 全国測量設計業協会連合会
〒162-0801 東京都新宿区山吹町 11番地 1 測量年金会館 8F
TEL:03-3235-7271(代) FAX:03-3235-5120