第9回 ∼とある二人の男の物語∼ 今年のはましんファミリーコンサートは“音楽物語二題” 超個性的なキャラクターを持つ、二人のオ・ト・コが主役です。 自由奔放・言いたい放題・波乱万丈…、とても見てられない!信じられない! でもなぜか憎めない、ついつい引き込まれてしまう、不思議な魅力の持ち主 そんなお話を同じ母国の作曲家コダーイ(ハンガリー)とグリーグ(ノルウェー)が音楽物語に仕上げました。 ドラマティックな展開と共に、お国柄・民族色満載の魅力的な音楽♪ 「ハーリ・ヤーノシュ」ではハンガリーの民族楽器・ツィンバロンが登場します。 その素朴で深い音色と、我が国の代表的ツィンバロン奏者 崎村潤子さんの華麗なバチ裁きに乞うご期待! そして 「ペール・ギュント」の終曲“ソルヴェイグの歌”ではメゾ・ソプラノの上田由紀子さんが華を添えます。 語りは「浜松市やらまいか大使」の田辺一邑さん…、異色の女性講談師がクラシックの コンサートにどんな風を吹き込むか?こちらも聞き逃せない!! “お話の内容が子供の教育上どうも!?”なぁ∼んて固っ苦しいことはおっしゃらず、 ぜひぜひお子様連れでいらしてください、楽しいですョ!! ハーリ・ヤーノシュ ペール・ギュント ハンガリーの民話に出てくる退役兵士で、村人を集めては空想 から生まれた手柄話を話して聞かせる。 その内容は “ナポレオン妃マリー・ルイーズに求婚され、 それに怒っ て戦いを挑んで来たナポレオン軍を一人で粉砕、ナポレオンに代 わって皇帝につくことを懇願されるが、断って村娘オルジェとハンガ リーに帰って行く。” ノルウェーの片田舎で母親オーゼと暮らしていたペールは親に心 配ばかりかけている放蕩息子。 結婚式場から花嫁を奪ってすぐに捨てたり、山の魔王の娘に言 い寄って結婚を迫られると逃げ出したり、村人の評判はすこぶる悪 い。その後諸国を転々とし、巨万の富を得たり、 一文無しになったり、 その人生は波乱万丈 !最後は故郷に帰り、愛するソルヴェイグに 抱かれて息を引き取る。 出演者プロフィール 指揮 まつ おか 語り はかる た 松岡 究 なべ 成城大学卒。指揮を小林研一郎、ヨルマ・パヌラ、ランベルト・ ガルデッリの各氏に師事。音楽学を戸口幸策氏に師事。1991 年文化庁在外研修員としてハンガリーに留学。またロームミュー ジックファンデーションによる在外研修員として2004年から3年間 ベルリンにて研修。現在まで特にオペラ・オペレッタ指揮者として、 日本初演作品を数多く指揮。そのほとんどは新聞や雑誌等で高く評価された。2012年9月東京 ユニバーサルフィルハーモニー管弦楽団専任指揮者を経て常任指揮者に就任。 東京オペラプロデュース指揮者。 http://qchan-dirigent.cocolog-nifty.com/ 浜松北高等学校、横浜市立大学文理学部文科独語独文学専 攻卒業。大学卒業後10年以上システムエンジニアとして働いた のち、1997年8月田辺一鶴に入門、講談師となり現在に至る。 2009年4月真打昇進。故郷浜松を中心に各地の知られざる偉人 を講談に仕立て好評を得ている。静岡新聞、中日 (東京) 新聞夕 刊一面コラム等執筆も多数。2010年から 「浜松市やらまいか大使」 に就任。浜松市出身。 ツィンバロン さき むら ゆ き じゅん こ 崎村 潤子 メゾ・ソプラノ うえ だ いち ゆう 田辺 一邑 こ 上田 由紀子 浜松学芸高等学校音楽科、東京芸術大学音楽学部声楽科卒 業。酒井あやの、栗林義信、故木村宏子の各氏に師事。アメリカ、 フランスへ留学し研鑽を積む。イーストマン音楽院サマープログラ ムに参加。アメリカ・ポートランドヤングオペラアーティストにてオ ペラ 「椿姫」 ヴィオレッタ役、「ドン・ジョヴァンニ」 ツェルリーナ役で出演。静岡音楽館AOI10周 年記念オペラ 「あまんじゃくとうりこひめ」 うりこひめ役、浜松市制90周年オペラ 「三郎信康」 みの 役、「カルメン」 カルメン役、「フィガロの結婚」伯爵夫人、バルバリーナ役など多数のオペラに出 演。浜松市制100周年事業・音詩劇「かぐや幻想」 ばば役で出演。浜松交響楽団定期演奏会 やはましんコンサートなどの演奏会や東京でのリサイタル、多数のコンサートに出演。磯部美詠 子と日本伝統文化使節団と共にポーランド、ワルシャワ国立歌劇場にてソリストを務める。日本オ ペラ協会55周年記念オペラ 「春琴抄」 てる女、ヴォカリーズ役。東京音楽コンクール、日本声 楽コンクール、ウィーン・オペレッタコンクール入選。磐田市出身。 国立音楽大学打楽器科卒業。マリンバを鈴木明子、草刈とも子、 上野信一、岡田知之の各氏に師事。ツィンバロンを加納靖子氏 に師事。卒業後、1990年のリサイタルを皮切りに、ストラヴィン スキーの 『きつね (日本語初演)』、クルタ−クの 『シュテファンの墓 碑』 『コンチェルタンテ』、コステロの 『IL SONGO』 の日本初演な ど、精力的に活動。海外においては、スロバキアで開催された第3回世界ツィンバロン・コング レス (1995) に日本代表として参加、スロバキアテレビに出演、プラウダ紙等に取り上げられた他、 ドイツ、スイス、カナダ、中国などで演奏活動を行い、好評を博している。また、オーケストラと の共演は、小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラコンサート 『デュティユー/瞬間の神秘』 が、NHKで全国放送された他、新日本フィルハーモニー管弦楽団、東京都交響楽団、名古屋 フィルハーモニー他主要な管弦楽団と共演している。クラシック以外の活動では、2008年から 2009年にかけて、第一生命の社会貢献活動テレビCMでBGMを担当している他、シンガーソン グライターの湯川潮音のアルバムにも参加している。 *ツィンバロンはハンガリーを中心とする中欧・東欧の民族楽器。打弦楽器と呼ばれ、ピアノの ように張られたスチール製の弦を直接、スティックで打って演奏する。ロマの音楽で多く用いら れる他、「ハーリ・ヤーノシュ」の第3曲、第5曲でソロ的に扱われるのは特に有名である。 管弦楽 浜松交響楽団 「楽器のまちから音楽のまちへ」 との願いをこめて1976年 (社) 浜松青年会議所により設立。1978年に財 団法人となり、2012年4月より公益財団法人へ移行。現在団員数120名。秋と春の年2回の定期演奏会、 小学校や中学校でのオーケストラ教室、はましんコンサートなど地域に根ざした活動を続けている。2000年 度サントリー地域文化賞、静岡県知事賞、NHKあけぼの賞、2006年第59回中日文化賞を受賞。
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